最近のThe LRG Newsletter 11月号のトップ記事“新抑制剤−Gleevec耐性GISTを克服か ― 若い研究者GIST腫瘍増殖ドライバーの根絶法開発”と11月19−21日のCTOS(Connective Tissue Oncology Society)Meetingでのグリベック効果の後退理由と新薬開発成果が Dr. Sebastian Bauerにより発表されたとThe LRGの科学コーオデイネーターJerry Callが報告しました。
Dr. BauerはCTOSでGleevec耐性GIST克服方法研究の若い研究者賞を贈られました。発表されたのはWomen’s Hospital in Boston, MassでDr. Jonathan Fletcher の研究室で働いている間の研究結果です。彼は現在西ドイツの癌センターの腫瘍研究学者です。
新しいGIST治療戦略? これらの結果に基づいて、Dr. Bauerと彼の同僚はHSP90の抑制剤17-Allylamino-17-demethoxy-geldanamycin (17-AAG)を4系統のGIST細胞にテストした。−詳細中略− Dr. Bauerは17-AAG を使いKITの保護者HSP90を追い出すこによりKIT機能を完全に妨げられる事がわかった。しかし、17-AAG はKIT表現を失ったGIST細胞系(約10〜20%のGleevec耐性GIST患者)にはごく僅かな影響しか見だせなかった。
Dr. BauerはまとめとしてGleevec耐性GISTの新治療戦略―GleevecやSutentのようにKITプロテインに付着し直接抑制するのでなく、HSP90を抑制して間接的にKIT陽性GISTを治療する―で原型また突然変異した全ての活性化したKITプロテインを抑制しGISTに打ち勝てると考えている。
Dr. Bauer とDr. FletcherはIPI-504の臨床前評価をNational Cancer Institute-American Association of Cancer Researchers - European Organization for Research and Treatment of Cancer の共同会議で11月14−18日に発表した。そして、IPI-504が17-AAGと同様に効果的でGleevec耐性GISTをシャットダウンすると発表しました。このデータに基づいて、GISTのためのIPI-504の臨床テストは、Dr. George Demetriによって展開されて、ボストンのDana-Farber Cancer Instituteで治験委員会承認を待っている。このPhase IテストはGleevec耐性GIST患者のためです。
Dr. BauerとDana-Farberチームは、HSP90抑制で間接的にKITを目標とするこの新方法が広いGleevec耐性GIST治療できると用心深く楽観的です。
[743]に書きましたがDr. George Demetri等にによってInfinity Pharmaceuticals, Inc. のIPI-504(17-AAGのアナログ)のGleevec耐性GIST患者対象にPhase Iテストが展開されてつつあります。( Infinity社にAmgenまたNorvatice社等が高額の投資をしています。)