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[563] 皆様のグリベックの量は? sakurai - 2005/11/21(月) 01:18 - MAIL

初めて書き込みさせていただきます千葉県の39歳です。
昨年の6月末に急激な腹痛のため救急車で市立総合病院に運び込まれ、腫瘍が原因の腸閉塞と診断されました。
その後の種々の検査でGISTの疑いがあり、腫瘍も大きかったため7月上旬に手術しました。
小腸(十二指腸の少し下)を元にする20センチの腫瘍を摘出、腫瘍発生部分の小腸を長方向5センチ・週方向3センチ、部分切除し縫合しました。
腫瘍が大きくなりすぎて破裂していたようで、腹膜播腫も数箇所取ったそうです。

その後の組織検査でGISTと確定。
手術前の検査時には無かったのですが、8月下旬の術後のCTで肝臓に2センチの腫瘍が発見されたこともあり、9月からグリベック600mgを服用しております。
今年4月頭に切開部分の癒着が原因と思われる腸閉塞で10日間入院した時と、特に体調が悪い日(月に1〜2日)以外は副作用(顔面浮腫・筋痙攣・吐き気・手足の冷え)と戦いながら同じ量を飲み続けていますが、幸いにも今のところは肝臓の腫瘍は3cmからは大きくなっておらず、薬が効いているのだからと我慢しておりました。

ところが、最近このページを拝見させていただいたのですが、皆さん400mg服用の方が多いようにお見受けしました。
私のように術後から1年3ヶ月、600mgを服用している方はいらっしゃるのでしょうか?
先日、主治医に尋ねたところ「今のところ効いているので減らすのは怖い。肝臓の腫瘍も大きくなってはいないが消えてもいない」とのことで、出来る限り従来どおり服用するよう指導されました。

私の場合、腫瘍を切除・縫合した回腸が部分的に細くなっているため内容物の通過が非常に悪く、食後3〜4時間胃部膨満感・胸やけが続きます。
体調の悪いときはせっかく飲んだ薬を吐いてしまう事も多いのですが、薬の量を減らせば少しは楽になるのではとつい考えてしまいます。
しかし、休薬のリスクや耐性の問題などを考えると飲まないわけにもゆかず・・・
現在は毎食前に漢方(大建中湯)・食後に消化剤(ジアスターゼ)も飲んでいるので、毎200mgずつ3回に分けて飲んでみようかとも思っています。

[564] 薬の量は 夕月 - 2005/11/21(月) 01:58 -

はじめまして夕月です。
グリベック服用、いきなり600mgの方もいらっしゃるんですね。
私は昨年秋に再発し飲みましたが、その時主治医から渡されたグリベック服用の冊子には「1日400」と書かれていたように思いますが・・・
ですから基本は400mgではないのでしょうか?
400mg服用し、効かないとか、耐性ができたりした時は増やす方法がある、と聞いたことがあるように思います。
ここには詳しい方がたくさんいらっしゃいますから、多くの情報が得られると思いますよ。
がんばりましょうね。

[565] 早速のレスありがとうございます sakurai - 2005/11/21(月) 02:39 - MAIL

夕月さま、早速のご返事ありがとうございます。

私も疑問に思い、当時の主治医に尋ねたところ、「今まで何度かGISTの手術をしたが、こんなに大きいのは見たことがない。腫瘍も破裂しているので転移の危険性が非常に高い。すでに肝臓に1箇所転移し、腹膜播種も何箇所か取ったが100%取りきれたとは言えない。しばらくの間は600mg飲んだほうが良いと思われる。」との答えでした。
今年春に異動のため主治医が変わったのですが、後任の先生も私の手術に立ち会っていただいた先生(前主治医の上司)ですので状況は把握しています。

もう1年以上経っているので、そろそろ減らしてもらってもいいと思うんですけどね・・・


P.S.
このページで皆様の頑張りに勇気づけられています。
自分も何かお役に立ちたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

[566] 薬の量 Lyon - 2005/11/21(月) 13:57 -

はじめまして。
私もこのHPには大変助けられている者の一人ですが、初めて書き込みさせて頂きます。

私はGIST患者(父)の家族で、父は2ヶ月前からグリベックを400mg飲んでいます。
父の腫瘍は大き過ぎて原発不明、30cm以上のものが3つあります。お腹を開けましたが、播種は無数、手術不可能という状態でした。

ですので、400mgという量に疑問を持ち、ドクターに聞いたりアメリカのGSIというGISTのメーリングリストで皆さんの意見を伺いました。
すると大きい腫瘍の場合、400mgでは少な過ぎると言われました。

腫瘍が大き過ぎる場合などは、米国・欧州での場合600mgから始める人もいるみたいです。(GSIの記事を読む限りです)

ですので、私はドクターに増やした方がいいんじゃないですかと食ってかかりましたが(笑、うちのドクター曰く、グリベックはずっと飲み続けなければならない薬で、薬効も少なくとも半年〜1年は様子見、とのことでした。

sakuraiさまのお体も安定されているのようですので、お医者様の指示に従って服用を続けられるのが大事だと思います。

副作用が大変だと思いますが、グリベックは本当に不思議な薬で、効くと本当によく効きます。うちの父でさえ、最近効いてきたのを確認できました。
頑張っていきましょう。

[567] もう少し頑張ってみます! sakurai - 2005/11/22(火) 02:27 - MAIL

Lyonさま、貴重な情報ありがとうございました。
投与量はケースバイケースということなのでしょうね。

お父上様の病状が心配ですが、グリベックが効いているそうで、やはりこの薬の効き目はすごいんですね。
たかが副作用ごときで泣き言を言っている場合ではなさそうです。
私ももう少しこのまま600mgで頑張ってみます。

ご心労をお察ししますが、病人には家族の暖かい励ましが一番の薬です。(体験談)
どうかお父様を優しく支えてあげてください♪

[568] グリベックの服用量また服用法に疑問 SunnySoCal - 2005/11/22(火) 10:42 -

私はグリベックの服用量また服用法に疑問をかけ始め半年以上になります。この件は目下勉強また解析中ですがsakuraiさんのmail 701を読んでその途中ですが報告し皆さんまた皆さんの治療医に考えてもらいたいと思います。

私はGleevec薬の体内での半減時間を知り体内での薬濃度と時間関係を計算しグラフにしました。その結果に驚かされました。そしてUCLA大学病院の前治療医の助手医師に一日400mg一回でなく200mg二回にわけてはとグラフを見せて迫りました。(若い女医だったので多少押すことができました。)しかし彼女は「pharmacokinetics−薬物動態でそうなっているから」と耳をかしませんでした。

私は一月前位から午後二時過ぎ頃から夕食まで毎日定期的に胃に不快間を感じ始めました。お茶が苦く感じ、ものを食べても良くなりません。晩酌の安ワインも楽しめなくなりました。

他に疾患がない限りGleevecの体内の濃度が低くなり未定の理由で胃が反応しているのではないかと考え、又計算しなおしたグラフを新しい治療医の助手医師に見せました。若い(白人で35歳?)優秀そうな医師からやはり同じ様な言葉が返ってきました。私は「適量の安定した濃度環境下で薬効果が一番良いのではないのですか?」に彼は肯定し「Clinical Trial-薬の臨床テストがその様にされたから、膨大な費用をかけてテストをやり直さないかぎり簡単に切り替えることが出来ない。」私は「敷かれたレールから外れた治療は出来ないとゆうことですか?」に少し時間を置いて「そうです。しかし患者と医師がお互いに責任分担すれば出来なくはありません。しかし切り替える前に貴方の胃は健全だと胃腸専門医に見てもらってください。」と言われました。

私は医師の指示内で私の考えの実証実験をしました。夕食後の服用を朝食後に変えました。最後の夕食後の服用は200mgにしその後朝食後に400mg服用しはじめて四日になりますが、午後二時以降の胃の不快感が全くなくなりました。また朝食前にも胃の不快感を感じません。たぶん寝ているからでしょうか。私のQOL(Quality of Life)は急上昇!!!

つづく

[570] 投与量についてのご注意 陰陽師 - 2005/11/23(水) 19:26 -

こんばんは。陰陽師です。
投与量について、疑問や質問を持っていらっしゃる方は多いのですね。おそらく過去のレスにもたくさん掲載されていると思います。

投与量についての疑問・質問がある方に、まず確認してもらいたいことがあります。
「GISTに対する、グリベックの用法用量は、1日1回400mg経口投与」ということです。
これ以外の用法用量は、認められていません。400mgを2回に分けることにもエビデンスがありませんので、どんなデメリットがあるのか予想できません。また、600mgという用量は保険適応外の用量です。自己負担分がでてきてしまうと思います(一日200mg分自己負担?月21万円)。この辺は要注意です。主治医が保険適応外と知らずに600mgを処方していた場合、支払い基金からレセプトを戻される可能性があり、下手をすると患者様自身の負担ともなりかねないと思います。

600mgを服用されていらっしゃる方は、しっかりチェックしてください。

それから、薬剤の血中濃度ですが、単回投与のときは濃度が上下すると思いますが、「定常状態」に入れば、大きな上下はありません。グリベックは1日1回でよいという試験結果に基づき、1日1回で服用するようになっています。
CMLで800mgを服用する場合には、一度に8錠服用するのは大変なので、1日2回となっています(血中濃度の問題ではありません)。

正しく服用されていらっしゃる患者様が迷ってしまうので、適応外の用法用量については、あまりココで議論しない方がいいと思います。(個人的な意見ですが)

[571] もう1点 陰陽師 - 2005/11/23(水) 19:30 -

腫瘍の大きさは、グリベックの用量と関係ありません。5センチでも、30センチでも400mgです。

[579] たくさんの情報ありがとうございました sakurai - 2005/11/25(金) 22:44 -

SunnySoCalさま、陰陽師さま、書き込み拝見させていただきました。

SunnySoCalさまの「分けて飲む」というのは私も考えておりました。
血中濃度の変動が少ない分安定した効き目があるのでは?と思ったのですが、逆に考えるとピーク時の濃度が下がるわけで、自ら人体実験する勇気もない私はとりあえず今までどおり服用しています。

また、陰陽師さまの「200mg分自己負担」というのは初耳でした。
もしかしたら主治医も勘違いしているかもしれません。
後で大変なことにならないよう、来週の定期診察時に確認してみたいと思います。

貴重な情報ありがとうございました。

[580] グリベックの服用量 SunnySoCal - 2005/11/30(水) 10:42 -


この書き込みは私の「715」のつづきです。グリベックの服用を夕食後から朝食後に変えてもう十一日になりますが午後二時過ぎ頃から夕食まで毎日定期的な胃の不快感はなくなりました。朝食前も胃の不快感を感じません。
私の胃不快感解消はGleevec薬の体内での濃度の計算をみて充分に納得できると考えます。グリベック 医薬品インタビューフォーム(グリベックIF) 2005年4月作成の http://www.novartis.co.jp/product/gli/if/if_glitab.pdf によると:

30外国健康成人 9日本人GIST患者 9日本人GIST患者  
 最初一日目   最初一日目     投与29日目
Cmax (ug/mL)1.75 ± 0.7  2.51 ± 1.0 2.86 ± 0.87
AUC0-24(ug-h/mL)20.0 ± 9.4 * 34.7 ± 13.6 47.6 ± 17.0
Tmax (hours) 2.98 ± 1.09 3.23 ± 1.91 3.24 ± 1.91
T1/2 (hours)15.8 ± 2.9  15.5 ± 1.9 20.0 ± 4.9
* オリジナルデータのAUC0-96= 27.4±12.9 をAUC0-24に換算した。

Cmaxはグリベック服用後の血中薬物濃度の最高値。
AUC0-24は24時間のArea Under Curve−カーブ線下の面積, すなわち薬物濃度−時間の積分。この数値を24で割ると、グリベックの血中一日平均濃度となる。
Tmaxはグリベック服用後、血中薬物濃度が最高値になる時間。
T1/2 はグリベックの血中の濃度が半減する時間。

血中の薬濃度の時間変化は直線に近いexponential (累乗的)なノコギリ波状のカーブで変化します。(前記のグリベックIF VII薬物動態に関する項目参考)毎日グリベックを反復服用すると前日からの残りの上に畜積しますが薬濃度が高くなれば健全な肝臓の分解量があがり血中濃度は安定します。あまり健全でない肝臓だと血中濃度の安定値が高くなりなります。

9人の日本人GIST患者の投与29日目の平均数値で単純に説明するとグリベック服用後3.24 時間後に血中の濃度が2.86 ug/mLの最高値になります。その20.0時間後、即ちに服用後23.24時間後に血中の濃度が最高値の半分の1.43 ug/mLになります。29日目の平均濃度は47.6/24=1.98 ug/mLと算出できます。ですから毎日体内のグリベック薬物濃度は非常に荒いノコギリ波状なります。

この例は薬半減時間が平均値の20時間の患者の場合であり、半減時間が最小の15.1時間の患者ではこの上下の差は相当広くなります。平均濃度はAUC0-24は最低の30.6 ug-h/mL割る24時間で1.28 ug/mLにちかくなるでしょう。逆に半減時間が最大の24.9時間の患者はこの上下の差は相当せまくなり、平均濃度はAUC0-24は最高の64.6 ug-h/mL割る24時間で2.69 ug/mL、即ち最低の患者さんの平均濃度の二倍以上になるでしょう。一日600mg服用の12人のGIST患者のデータでは平均濃度は400mg服用患者のおおよそ1.5倍ですから、結果的に多量の薬を服用しているのと同じに近くなるでしょう。

私の最近の血液検査のBilirubin, AST (SGOT), ALT (SGPT)値は参照平均値内で1.0mg/dL, 27U/L, 20U/Lでグリベック服用一年以前と同値かそれ以下になり肝臓機能がよく薬物半減時間が相当短いのではと考えています。それゆえ反復服用する直前のグリベック血中濃度は前例の最低値より相当減少し理由不明の胃不快感を感じたのでは考えます。この胃不快感は日中の活動による体状にも影響され、安定した睡眠後には不快感発生度が低いのではと考えます。これは私一個人の症状でGIST患者の皆さんに適応するとは考えていません。肝心なのはグリベック血中濃度の一日変動範囲が大きい、いや大き過ぎるのではと考えています。
つづく




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