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独バイエル レゴラフェニブ、消化管間質腫瘍でPFSを延長 ( 2012年4月9日 )
独バイエル ヘルスケアは9日までに、開発中の抗がん剤レゴラフェニブ(一般名)
について、転移性消化管間質腫瘍(GIST)患者を対象とした国際共同臨床第3相
(P3)試験(日本含む)の結果、プラセボ群と比較してレゴラフェニブ群で主要評価
項目の無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したと発表した。詳細な試験結果は今後
開催される学術会議で発表される予定。
同P3試験に登録されたのは、イマチニブおよびスニチニブによる治療で病勢進行が
認められた転移性または根治切除不能なGIST患者199人。レゴラフェニブ160mg1日1回
3週間投与した後に1週間休薬する群と、同様の投薬スケジュールでプラセボを投与す
る群に、2対1の割合で無作為に割り付けた。
プラセボ群と比べてレゴラフェニブ群で主要評価項目のPFSが有意に延長したほ
か、レゴラフェニブの安全性と忍容性はおおむね予測通りだったという。
GISTは消化管に発生する肉腫のうち最も発生頻度が高い腫瘍。年間の罹患率は100
万人当たり11〜20人と推計されている。米国では年間約4500〜6000人が新たにGISTと
診断され、うち約1500人が診断の時点ですでに転移を起こしているとみられている。
レゴラフェニブは血管新生などに関わるキナーゼを標的とする経口マルチキナーゼ
阻害剤。標準治療後に病勢進行した転移性大腸がんを対象としたP3試験でも良好な結
果が得られていて、バイエルは今年6月までに米国や欧州を中心とした地域での販売
承認申請を計画している。日本での申請時期は検討中。