LRGとGSIから紹介された情報です。ABサイエンス社〔フランス本社〕のプレスリリースの一部を翻薬しました。http://www.liferaftgroup.org/docs/ABSciencePressrelease.pdfABサイエンス社は今日、グリベック耐性GISTに効果がると、治験薬masitinib の第2相研究から励みになる結果を発表しました。Masitinibはグリベック耐性GIST患者対象第二線薬 スーテントと比較し全体的に大幅に良好な生存率を見届けた。 この治験は、イマチニブ400〜800mg/日を服用後、耐性を示し、手術不可能で進行したGIST患者44人を対象にした第二層治験である。23人はmasitinibを12mg/kg/日 服用、そして21人はSutentを服用した。14ヵ月の中央追跡期間後のmasitinibの中央生存率はまだ決定できないが〔半数以上の患者がまだ生存)、スーテントは15ヵ月(p=0.022 HR:3.2)であった。18ヵ月後、79%のmasitinib服用患者はまだ生存、それに対し、スーテント服用者の生存率は20%であった。2年後、53%のmasitinib服用患者はまだ生存、しかしスーテント服用者の生存率は0%であった。この治験によりmasitinibはスーテントよりかなりよく耐えられられたと証明した。 Masitinibの安全性プロフィールはスニチニブよりも良く、高度の有害事象も少なかった。 Masitinib治療患者の主な副作用は 吐き気、下 痢、無力症らが最も一般的な有害事象であった。 完全データはASCO 2012年に提出された。ABサイエンスのOlivier Hermine, MD, PhD、 科学委員会理事長のコメント:「Masitinibは、スーテントとはその選択性プロフィールが異なります。スーテントの幅広いプロテインキナーゼのスペクトル目標とは違い、 masitinibは非常に選択的なので副作用も軽い。 さらに、腫瘍細胞を殺すことに加えて、masitinibはガン幹細胞を殺す可能性があり、免疫 反応誘発の可能性があり、その有効性をさらに強化するかもしれません。−−−」MasitinibはすでにFDAとEMAからGIST治療のオーフャンドラグ扱いの指定を受けている。ABサイエンスの先端製品 masitinib はヨーロッパとアメリカで獣医薬(犬用)とですでに登録されていて、現在9つの第3相人間対象の治験がおこなわれている。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18823406――――コメント:スーテントより効果が高いGIST第二線抗癌薬と大いに期待できそうです。 検索したら、第三相は今患者応募中http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00812240?term=masit...治験場所はフランス、レバノンとアメリカで、日本は見つかりませんでした。2012年6月に暫定的結果がでると書かれています。 2008年12月に始まりこの6月に終結、結構早いです。
次の薬が研究されてる!!と思うと本当に嬉しいです。
Sunny南加さんへ 小沼と申します。私は一昨年、当GIST掲示板に掲載してグリベック→スーエント投薬をしている者です。現在、抗体が出来て、肝GISTの拡大(約径3〜5p)が4つ見られています。既に、スーテント(2錠/日)→グリベック(4錠/日)→つい最近スーテント(2錠/日)と繰り返して投薬しています。正直の処、「これまでか!」との面持ちです。可と言って、悲観していても何の解決のもならないので何とかしたいと考えています。丁度、Sunny南加さんの掲示板を見たら、新薬の紹介があったので、私のような場合どの様などの様なものか相談にあがりました。何卒。ご意見を頂ければ幸いです
小沼さん、グリベック400mg → スーテント となると、Exon9の変異でしょうか。 Exon9はグリベック800mgでないと余り効かないと知られています。スーテントはExon9のGISTに効果が良いようですが、副作用がグリベック800mgよりきついようです。肝臓の腫瘍はラジオ波治療で数回繰り返し焼いてもらって良い効果をえているとGnetで報告されています。小沼さんもGnetに登録して、体験者から直接詳細が聞けると思います。ラジオ波治療は電極二本を肝臓に差し、高周波で局部的に腫瘍を焼く治療法です(局部的なマイクロウェーブの様なもの)。相当の熟練医師がおられるようです。 ぜひGnetに登録しお聞きになってください。ABサイエンス社のMasitinibは多分、もっと大きな治験が必要ではと言われていますから、まだまだ時間が〔数年〕かかるようです。
Sunny南加さん。Masitinibのフェーズ2のデータは希望が持てるデータですね。何よりスーテントに対してこれほどの効果、安全性が優位であるのは驚きです。2年生存率がMasitinib服用者で53%、スーテント服用者で0%というのでは、早期にわが国でも承認を期待したいですね。日本でフェーズ3の臨床治験を行っていないのが残念ですが、個人輸入も可能ですか?ちなみに、わが妻はGIST術後7年目でグリベック400mg服用中です。肝転移にラジオ波治療しました。腹腔内の播種転移が増大しています。
ジストレスさん。 この薬の発表は製薬会社ABサイエンス社〔フランス本社〕のプレスリリースで、自社の薬に好意的なもので、医学界のレヴューなしですからもっと詳細をみてから判断すべきだとの此方の見識者からの批判意見が出ていました。治験もフランスとレバノンだけの結果です。このMasitinibのフェーズ2のデータは今年6月始めにシカゴのASCO学会で詳細が発表されるまで、まずは待ちましょうとの事です。 ただmasitinib はヨーロッパとアメリカで獣医薬(犬用)とですでに登録されていてますから、人のGISTに効くのであるなら、もっとアグレッシヴに動いて欲しいですね。 どうも薬開発もお金がからみですから、非営利的な医療機関、例えば大学病院などがやってくれると良いのですが。