母の手術から、2年がたとうとしています。大きさからして、高リスクということで、術後、グリベックを服用し、4錠ではむくみが酷いということで、2錠を飲み続けています。1年目は3か月ごと、2年目は4か月ごとのCTでは異常がなく、現在も多少の下肢のむくみはあるものの(先日は、突然腰痛をおこし、骨転移では?とこちらに書き込みさせていただきましたが)家の中では、普通に暮らしております。さて、2年間、異常が出なかったということで、今後、グリベックを続けるかどうか、医師から問われているとのこと、本人も、家族も迷っています。私なりに調べたところでは、「高リスクの患者に対するグリベックの3年投与が、1年投与よりも無再発生存期間、さらに全生存期間をも有意に延長することが明らかになった」とありました。しかし3年投与しても、中止すれば1年後くらいから再発が増加するとのこと。結局は、飲み続けないといけないのでしょうか?CTでは異常がなくても、飲み続けていらっしゃる方は多いのでしょうか?いったん止めて、再発してからも十分効果はあるとも書かれているのを見ましたが、錠数にかかわらず飲み続けた方がよいともありました。11月の受診には、私も同席しようと思っていますが、母としては、服用をやめてしまうのは不安があるようです。
れもんさん、お母さん、再発なきのグリベック効果がありなりよりですね。下は2011年06月12日にGnetにポストしたものを多少編集したものです。結論は 36ヵ月アジュヴァンドグリベックを服用した患者は12ヵ月服用した患者と比較して再発率が54%少ない事を確認した です。ちなみに私の食道GISTは7年後に再発し、手術前ほどの大きさになり、QOLが悪化する摘出手術を断り(食道の手術は心臓より大変ですから)、2004年からGleevec400mg服用し始めて満7年になります。単体腫瘍は30%以下に縮小し安定し、転移はありません。非常にラッキーです。腫瘍の組織は染色体4番、Exon11のコードン557−558の欠失と手術14年後の腫瘍ブロックのゲノム解析で今年はじめ解かりました。この変異は再発率が一番高いとその後知りました。なおGISTの 変異ゲノムタイプとグリベックの効果率 は最近Gnetにポストしたのを掲示版にコッピーしました。[5657] GIST変異ゲノムタイプとグリベックの効果率 Sunny南加 - 2011/10/20 >>1063上の数字をクリックして読んで下さい。お母さんの受診の際には下の Heikki Joensuu, MDのリポートをプリントして提出されたら=====2011年ASCO学会でHeikki Joensuu, MD, of the Helsinki University Central Hospital, FinlandがSSGXVIII/AIO studyの結果を発表されました。http://chicago2011.asco.org/ASCODailyNews/LBA1.aspxで見られます。このオープン ラベル、マルチセンター、ランダム化されたフェーズIII研究は400人のKIT陽性のハイリスクGIST患者対応で、手術の後、イマチニブ(グリベック)400mg を12ヵ月(200人の患者)または36ヵ月(200人の患者)服用に分けた。 RFS, 再発のない生き残りがエンドポイントでした。(再発すると統計からはじかれる。) グリベック服用可能な、転移性GIST患者も最初に登録され たが、異なる研究、治療で観察と進行した病気患者を除外するために、プロトコルは後で改められた。そして、この研究で進行したGIST患者がイマチニブ服 用による積極的な治療停止による病気再発することも見届けた。結論は54ヵ月間のフォローアップ後、GISTを36ヵ月服用した患者は12ヵ月服用した患者と比較して再発が54%少ない事を確認した。([HR]: 0.46; 95%のCI[0.32、0.65]; p 0.0001)サブグループを分析し、年齢、性、腫瘍部位、腫瘍サイズと腫瘍断裂に無関係で、長期イマチニブ治療患者の再発のない生き残りの優位性が認められた。そのうえ、36ヵ月の間イマチニブ治療を受けてた患者は、五年間内の死亡率は12ヵ月服用患者より55%少なかった。(HR: 0.45; 95%のCI[0.22、0.89]; p = 0.019)。またイマチニブを36ヵ月服用した患者の五年間の生存率92%だったが、12ヵ月服用は81.7%だった。(コメント この数値、どこかに 矛盾があるんだけど、私には判らない)リポート内のグラフは再発なしの生存率、RFS(Refraction Free Survival)を示しています。青は36ヶ月、緑は12ヶ月のアジュヴァント グリベック400mg服用です。%数値は服用3ヶ年、5ヵ年時点の再発なし生存率です。私の観測ですが、アジュヴァント グリベック服用停止一年後にグラフの両線が10%近く落ちています。即ち服用停止一年後に統計的に再発しる患者さんが多いと見ています。36ヶ月以上の長期服用が勧められていますが、長期の治験の難しさも指摘された。 最後に、デイスカッションで Charles D. Blanke, MD (イマチニブ発見者の一人)は長期のイマチニブ治療効果の重要さを指摘し、また服用を中断して進行した病気を再服用によりもどせないとの意味もあると結論しました。ちなみに、Heikki Joensuu, MDは1998年だと記憶していますが、最後の手段として50歳代の女性GIST患者にグリベック、当事ではSTI571、を投与し異常な腫瘍縮小を認めた GIST治療のパイオニアーです。この後グリベック治験結果でFDAのファスト トラック扱いになり、即FDA認可が下りました。
はじめまして。 熊本のぞうさんと言います。2009年7月に小腸GIST7cmを切除し,今年1月に再発8cm、肝転移してグリベックを服用しています。 自分の場合,ハイリスクとの診断でしたが、アジュバントとしてのグリベック服用はすすめられませんでした。 結果再発に転移となっています。客観的な話ではありませんが,腫瘍が大きくなった時期は初発時も再発時もものすごく体力が落ちていました。 今はかなりグリベックで叩くことが出来ていますので良くなって来ていますが、今振り返るとQOLがかなり下がったしまった記憶があります。 たしかに服用をしなくても再発しない方もいらっしゃいますので一概には言えないことですが、一度腫瘍化すると大変なのも確かです。 リスク分類での確率が高いようであれば,できれば継続したほうがいいような気がします。
Sunny南加 さん、ぞうさん、ありがとうございました。診察に付き添って、結果としては、グリベックは2錠で続行、CT は6か月後ということになりました。まだまだ、今後どのようなことが起こるかわかりませんが、このような掲示板があることは、心強く思っています。また、よろしくお願いいたします。
れもんさん、お母さん、良かったですね。2錠で安定化をえているのですからグリベック服用続行は良いと思います。紹介されたイマチニブ(=グリベック)のGIST効果を実験室で研究した結果のリポートを読んでいますが、試験管内でイマチニブで増殖が抑えれれていたGIST細胞が、薬注入を中止すると数日で増殖し始めたと読みました。GISTゲノム変異によりこの増殖度は変わるようです。GIST細胞は潜在的に残り、グリベックはGIST細胞を抹殺できません。下肢のむくみはグリベック医薬品インタビューフォームには(下肢浮腫26 例(35.1%))の率で起こるとかかれています。これは利尿剤をのみ相当の緩和が可能だと思います。主治医に相談して下さい。