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[ No.702 ]
シネマ歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』、観ました。
投稿者:
2009年08月06日 (木) 12時11分 |
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シネマ歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』を観ました。
東劇の座席はゆったりしていて、どの席からもスクリーンがよく見えて、前にどんな人が座ってもあまり気になりません。 映画館というより劇場のようで、ワインも販売しています。 ロビーの端には無料のマッサージチェア♪
『牡丹燈籠』は、2007年の歌舞伎座公演でした。
円朝原作の怪談噺、三津五郎が円朝役で、高座で話すという設定です。 分厚い座布団、手あぶりのような火鉢に鉄瓶、湯のみに茶托と蓋、燭台に蝋燭。 円朝の高座の再現です。
後ろの幕が透けて新三郎の家が浮かび上がり、円朝がセリで下がると同時に幕が上がり、新三郎が白木の位牌に手を合わせている…毎度ぞくぞくする始まりです。
序幕ではお露の振袖も髪飾りも桜色だったのが、幽霊になったお露の着物は同じ柄でも灰色。化粧も紅を指さず、どことなく指先に力が入らない様子で肩を落として立っている。 乳母のお米がことさらオーバーな幽霊っぷりでしゃべったり振る舞ったりすると笑いが起きて、伴蔵とお峰が腰を抜かしながら幽霊に百両掛け合うところも、百両が届けられて震える手で数えるところも、大笑い。 新三郎がお露にとり殺されるまでの前半はむしろコミカルです。
後半はがらりと変わって、人間の業の深さにぞっとします。
恩人である新三郎の命と引き替えに手に入れた百両で成り上がった伴蔵とお峰は、貧乏だった頃とは違う苦悩にさいなまれています。 お露親子を陥れた継母のお国と情夫は酌婦とホームレスになり下がっていますが、それとは知らず伴蔵と係わり合いになっています。自分たちが手にかけた下女の妹と巡り会うに致って、からまった因縁に恐怖し、狂乱の末に死んでいきます。 伴蔵も旧悪から逃れるために女房を手にかけて…。
まさしくキャッチコピーどおり、幽霊より怖い人間の性、でした。
仁左衛門の伴蔵、玉三郎のお峰、あたり前ですが、よかったです。
この二人はわたしが小学生のときに助六揚巻でぞっこん惚れて以来のベストカップルなのです。二人ともきれいで可愛くて、今回の伴蔵お峰はドキドキするくらい色っぽかったです〜。 |
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[ No.705 ]
シネマ歌舞伎、行かれたんですね。
投稿者: 紫苑
2009年08月07日 (金) 23時43分 |
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舞台作品を、映像媒体で観るのも、また違った味わいがありますよね。 自分は、観に行って良かった作品のDVDが発売されると購入して、また観たりします。 変な席で観るよりも、よっぽど良いです。 ここぞという時に、クローズアップしてくれるし、遠くの席からはよく判らなかったことが、判ることもあるし。 だから、テレビで、舞台作品が放送されると確実に録画してます。 家に居てテレビで観るのとは、また違って、舞台作品をスクリーンで観るのは、迫力が凄そうですね。
東劇のシネマ歌舞伎は、気になっていた存在。 シネマ歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』は、8/21までですね。時間に余裕があったら、行こうかな。
体調のお気遣い、ありがとうございました。 |
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[ No.707 ]
補足
投稿者: 紫苑
2009年08月08日 (土) 12時02分 |
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シネマ歌舞伎『怪談 牡丹燈籠』は、好評のため、 9/4(金)まで、続映決定だそうです。 |
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