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[ No.684 ]
『その受話器はロバの耳』
投稿者:
2009年06月11日 (木) 13時00分 |
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ちょっと前のことなのですが、青年座『その受話器はロバの耳』を本多劇場で観ました。
かなり笑いましたー! 大ウケ!
舞台は、とある製菓会社のお客様相談室。 平穏でヒマな日々なのに、急に本社から業務立て直しを命じられて…。
6人だけの小さな事務所ですが、小さな(?)隠しごとがたくさんあります。
○お客様相談室は丸ノ内の本社内にあることになっている。 →ほんとは、南海の小島「へそ島」にあるんだけどね。
○社員はスーツを着ていることになっている。 →ほんとは、アロハやタンクトップ、ムームーにキャミワンピなんだけどね。
○電話にはマニュアル通りに対応していることになっている。 →ほんとは、オペレーター目当てにかけてくる男性とおしゃべりを楽しんだりしていることもあるんだけどね。
ほかにもたくさん。 方言が出ないよう標準語の練習をする。 本社がある丸ノ内の地図を覚える。 波の音やカモメの鳴き声が受話器に入らないように気をつける。 本社からの転勤のことを「島流し」と言わないようにする。 帰国子女を鼻にかけている社員が、2歳で帰国したので英語が話せないことは指摘しない。 室長と教育係は不倫していないことになっている。 室長は、実は副室長とも一晩過ごしちゃったこともないことになっている。
あるある、いるいる、あ、あれ、わたしじゃん。 そうそう、ウソは言わないまでも、角が立たないように、ほんとうのことは言わなかったりするもの。 そうやって、けっこうたくさんの小さな負い目とかちょっとした申し訳なさとか、知らず知らずのうちにたまっているものなのかもしれない…。
「隠すから、うそをつくから、自分が端っこにいるような気になる」 そうだなぁと思いました。 自分が自分の真ん中にいるためには、自分に対して正直でありたい。 それってけっこう辛いのですけれど。
外では優秀な営業マンでありながら、その実は優柔不断で情けない優男の典型のような室長、好演でした。 島から一度も出たことがなかったのに、電話の相手に会いに名古屋まで行ってしまったオペレーターのおばちゃん、最高でした。
ちなみに、青年座は月曜はマンデー割引で、ちょっとお得でした。 帰りにイタリア料理で乾杯しました♪ |
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