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[ No.678 ]
『人形浄瑠璃文楽五月公演』、観ました。
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2009年05月31日 (日) 22時29分 |
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2009年5月10日、三宅坂の国立劇場 小劇場で、『人形浄瑠璃文楽五月公演』を観ました。
予定を丸一日空けていたので、欲張って、第一部、第二部、両方観ました。
[第一部] ○『寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)』 国立文楽劇場(大阪)の開場二十五周年を祝して、おめでたい演目で幕開き。
○『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』より、「古市油屋の段」、「奥庭十人斬りの段」 実際に起きた遊郭での殺傷事件が基となり、 寛政八年(1796)八月、大阪角の芝居にて、歌舞伎で上演されたものを、のちに、天保九年(1838)に、人形浄瑠璃で上演。
○『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』より、「真那古庄司館の段」、「渡し場の段」 藤原純友の天慶の乱を背景に、道明寺伝説(安珍清姫)に加えて、桜木親王と藤原忠文の皇位継承争いを描いた全五段の時代物。 宝暦九年(1759)二月、大阪竹本座で初演。
[第二部] ○『ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)』より、「梶原館の段」、「先陣問答の段」、「源太勘当の段」、「辻法印の段」、「神崎揚屋の段」、「奥座敷の段」 亡き主君・木曾義仲の敵を討とうとする樋口次郎兼光の忠義と、 坂東一の風流男と讃えられた梶原源太景季と源太に尽くす腰元千鳥(傾城梅ヶ枝)の献身を描いた二つの物語を中心に筋が運ばれていきます。 元文四年(1739)四月、大阪竹本座で初演。
観て良かったです。 今回は、結果的に、人形の首(かしら(頭の部分を「首(かしら)」と言う))に、少し詳しくなりました。 娘の顔から鬼に変化するガブの首(かしら)や、源太の首(かしら)は、「ひらかな盛衰記」の源太役に由来するとか、 いろいろ知ることができて良かったです。 個人的には、『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』の「娘清姫」の恋の嫉妬に身を焦がすあまり、 蛇身になってしまう、あの凄まじさ、あの迫力は、とても印象深いものになりました。 あと、『ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)』の腰元千鳥の、好きな男のためとはいえ、 あそこまで献身的に尽くす健気すぎる姿に、少し憐憫の情がわきました。 |
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