| [47] 春の始まり。 |
- 管理人 - 2003年04月09日 (水) 13時48分
とてもそらがあかるくて 私の足取りもとっても軽い。 いつもと同じ道だけど何かが違う。 とってもうれしい。 ポケットには新しいハンカチ。 黒い猫の絵のついた。 靴下にもワンポイント。 探すの苦労したんだ。 黒猫の模様。
私はいつもの道を行く。 そしてあの十字路で歩くスピードを落とすのよ。
心臓が高鳴る。 どきどきが収まらない。
私はうつむき加減で角を曲がる。 そしてゆっくり顔をあげる。
コーラの販売機の前で座っているのが彼。 邪魔くさそうに足を投げ出して。
私は黙って歩み寄る。 彼も黙って立ち上がる。 そして黙って歩き出す。
同級生の姿があると 何気に距離をとる彼。 「はずかしいいんだよ」とぼそっとつぶやく。 私は何にも言ってないのに。
桜の花がまう下を 何も語らずにすごす時間。 でも大事な時間なんだ。
私の春は始まっている。
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