">
【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中26日1時59分まで


リハビリ

この頁はヤマシロのリハビリ用頁です。
思いついたままの小話を気儘に書いていきます。
下らなかったり意味のないSSSばかりになると思います。

BBF

おおいし(大菊)
+++++++++++++++++++++++++++++

大石、大石君、大石先輩、大石さん、


おおいしっ


「うん?」
振り向いて優しく微笑みながらいつもそう返事をする。
誰にでも。
俺と同じ想いを他の誰もが抱くのだろうか。
ああ堪らないな、って。
抱きついちゃいたくなる程、優しい声と、微笑み。
「なんでもない」
「英二?」
今度は少し困った顔をする。
タラシだ、お前は。
頼りたいと思わせといて放っておけないと思わせる。
「大石のばーか」
「・・・どうしたんだ英二」
どうしたもこうしたも。
カッコいいんだよお前は。
カッコ良過ぎて色んな奴を魅了してるんだ。
俺はポケットから一枚の手紙を取り出した。
大石に無言で押し付ける。
「・・・何?」
「ラブレター。同じクラスの子から、渡してくれって」
可愛い子だった。
大石とお似合いだと思った。
そしてここで俺が不貞腐れる理由なんて、ない。
大石が手紙を受け取る。
俺は顔を見れないでいる。
「渡したから」
「あ、英二」
優しい声が降り注ぐ。
これ以上その場に居たくないのに大石の声を聞くと体が反応してしまう。
「・・・・何?」
振り向くと大石は困った顔のまま言った。
「俺、いま余裕ないからさ・・・・断っておいてくれないかな」
「・・・」
「英二」
「そんなの大石が自分で言えよっ!!」
「!・・・・・・・そうだよな。ゴメン英二」
大石が俺に背を向けて歩き出す。
なんでだろう。
凄く悲しくなった。
大石の背中を俺が一方的に見てるのが。
去っていく姿を見ているのが。

「おおいしっ!!」

思わず呼び止めた。
大石が振り返る。
「うん?」
優しい声音で。
俺は堪らず駆け出した。
思いっきり大石に飛びついてぎゅうっと抱きついた。
大石は驚きながらも足を踏ん張り俺を抱きとめる。
「え、英二!?」
「俺はっ・・・大石が好きで好きで堪らなく好きで!!!!でもそれっておかしい事だから大石が困るってわかるけど!!」
「え・・・えい」
「俺ってウダウダ考えるのとか腹に溜め込むのとか嫌いなんだよ!!だからっ!!だから」
・・・・だから、なんだよ自分。
自分の発した言葉を理解できず言葉が詰まってしまった。

「英二・・・・・だから、何?」

「!!」
ひでぇ。何その冷たい言葉は。
俺は悲しさよりも腹立たしさで思わず顔を上げ大石を睨んだ。
けど。
見上げた先にあった顔は俺の予想に反して、


真っ赤だった。


珍しく大石が視線を逸らす。
ユデダコみたいに赤くなって顔を逸らして動揺してる。
・・・・カッコ悪い。
大石カッコ悪い。
「おおいし?」
大石は目を泳がせてあーとかうーとか言っていた。
俺は堪らず噴出した。
「わ、笑うなよ英二・・・・」
「だって大石、顔が真っ赤なんだもん〜〜〜〜」
大石に抱きつきながら大石の匂いに包まれながら俺は笑う。
それに釣られて大石も笑った。
「そりゃあ気になる奴から好きだなんて言われちゃあな」
呟かれたような一言に俺の笑みは一瞬で消えた。
今度は大石が笑って俺は固まる。
その顔は・・・・・やっぱりユデダコのように真っ赤になってしまって。
「しかも随分と男らしい告白で」
クックッ、と笑う大石の振動が抱きついてた俺にまで伝わって。
いつの間にか背中に回されていた手があやすようにポンポンと動く。
「・・・・・・俺、男だぞ?」
「知ってるよ英二」
「お、大石男が好きなの?」
「英二、あのな」
「知らなかった・・・大石、男が好きだったんだ〜〜・・・・」

「英二」

大石が俺の頬を両手で挟む。
うにゅと俺の唇がタコみたいになる。
「らりするんらろ〜〜〜」
「英二、矛盾て言葉知ってるか?」
「ん〜・・・らしかころあいだこくろのりょーかひょで(確かこの間国語の教科書で)」
「今のお前の言ってることはそれだぞ」
「あれ?」
俺の言ってること?
・・・・・そうか。
俺も大石が好きで。
で、大石も男なんだ。
「忘れてた」
「おいおい・・・」
大石がまた笑う。
その顔はやっぱり堪らなくカッコよくて。
「大石のばーか」
「だからなんでそうなるかな・・・・・」
苦笑する大石を俺はまた強く抱きしめた。
なんか全然信じられなくて、ここはどこだって思うくらい幸せいっぱいで。
この溢れ出さんばかりの想いをどうやったら大石に伝えられるのかと俺は思った。
でも大石を見上げれば大石もやっぱり幸せそうに笑っていたから。
たぶん、俺たちの思ってることは同じなんだと思った。

だろ?おおいしっ!



*


「うっわぁ〜・・・・英二先輩だいたーん」
「てゆうか今更、って感じだよね。あの2人もうとっくにデキているのかと思ったよ」
「不二、甘いな。データではあの2人はまだ何もしていなかった」
「乾先輩・・・・なんのデータとってんスか」
「ん?色々とな。レギュラーの事は細かな事まで把握しておこうと思って」
「細かなって具体的にどこまで・・」
「聞きたいか、桃?」
「フフ、是非とも聞きたいね」
「ふ、不二先輩〜〜〜!」
「そうか、例えば桃城の一日に海堂に突っかかる確立はだな・・・」
「だ〜〜〜〜〜!!!!!そのデータが一体なんの役に立つって言うんスか〜〜〜!!!!」

「別に。面白いからな」
「うん、面白いね」

「アンタ等・・・」

ここのテニス部はどうしてこう・・・・
色々と思うことがある桃城だったが自分の心の中で留めておいた。
(言ったら最後、海堂ネタでからかわれる事間違いなしだからな・・・・)
だがもちろん言わずともその後、乾と不二に散々からかわれたのは言うまでもない。



削除キー COOKIE
Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中26日1時59分まで
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板