[376] 女を賭けたヘタレと奥手の勝負! 勝つのはだぁれ? 〜結局強くてかっこいいのはボクなんだよね(キラン)〜 |
- 津波 - 2008年01月23日 (水) 15時06分
「コットロコートーロ♪ コットローコットーロー♪」
ご機嫌に廊下を闊歩するアイスのBGMは『隣のコトロ』である。
「セレナにいいように扱われてるよ? コットロコトロ♪」 何が気分良いのか、アイスはその歌を機嫌よく歌っていたが、それはとある生徒によって中断する。それは、コトロ。 失敬。ヘタロ……失礼。アレ? 名前なんだったっけ?
「Σコトキだよ」
もう、なんて複雑な名前をしているんだ、君は。
「Σ」
ま、いいや。 コトキ(一応先輩)は、不愉快な歌を熱唱するアイスの首根っこを捕まえると、問い詰めるように自分の方に引っ張ったのだが……。
「きゃっ! 私を蹂躙し舐め回すような目で見ないで下さい!」
「Σ誰がそんなことするか!」
何度か会ったことのあるこの少女(アイス)は、真面目な顔で変なことを言うので、相手にするのは少々疲れる。 が、そんな歌を歌って構内を闊歩されるのも困る。
そこで、ある事を思い出した。
「アイス。君、シャーウとショウ先輩の所にいるんじゃないの?」
「…………へ?」
『女を賭けたヘタレと奥手の勝負! 勝つのはだぁれ? 〜結局強くてかっこいいのはボクなんだよね(キラン)〜』
「しゃ……シャーウ……くん?」
「――――俺は、認めないんだから……!」
シャーウはキノココを出して、ショウに向かって指を差した(良い子はしちゃいけません)。
「俺と勝負しろ――!」
ガキか、と思ってはいけません。 人は誰もがガキなのさ。特に恋愛が絡むと、嫉妬っちゅー、醜い感情が働き出すのです。あと、惚気とか(ぇ)。 そういや最近けんさんの惚気聞かないなー。あれ? もしかして倦怠期?
おっと、話がずれた。
「ば、バロン」
デリバードのバロンを出して、シャーウに応戦するショウ。 どうやらシャーウの勝負を受けるらしく、先ほどまでの温和な(悪く言えば抜けているような)表情から一転する。 だが、シャーウだってそれは同じ。 いつも『ヘタレ』『the・ヘタレ』『キングオブヘタレ』『6代目ツッコミ』と呼ばれるシャーウとは違う。 「Σ待て」
シャーウとショウ。 (ところで、ヘタレっぽいキャラはSが多いのは気のせいでしょうか?) 対峙する二人には、ホワイトホー(ry)
さて、それはさておき、バトルが始まった。 まず攻撃を仕掛けたのはバロンの方。 バロンの粉雪が、シャーウのキノココを襲う。効果抜群なので、下手すれば一発で勝負は終わってしまうだろう。 だが、シャーウだって弱いトレーナーではないのだ。そう簡単に終わる勝負じゃない。
「キノコの胞子!」
確実に命中する胞子をその場いっぱいに撒き散らす。 近くで観戦していたムキルが胞子を大量に吸い込んでしまったらしく、倒れる。
「きゃー! ムキルー!?」
ムキルの彼女・ランは偶然ムキルを見かけて、駆け寄ろうとした時に、ムキルは倒れこんだので、ランは心配そうな顔をしている。 それにしても……。
美少女が倒れた彼氏を膝枕するってのは、陳腐ながらも萌えるシチュエーションだと思わないか?
「Σ」
それに、ほら。 ランって小学生なのに、こんなにも胸でかいじゃん? 萌えない方が可笑しいってゆーか。
「……作者?(にっこり)」
もう、シャーウくんコワーイ。
えーと、どこまで行った?(台本読む)
あぁ、えーと……シャーウは、キノコの胞子で粉雪を相殺した(可能かは不明)。←待て が、やはり、草系のキノココでは少々分が悪く、バロンの攻撃を相殺することしかできなかった。 両者とも決定打が与えられないまま勝負は長引くが、シャーウは『ヤミカラス』『キノココ』『キモリ』 をメインメンバーとしているので、バロンが相手だと、どうしても分が悪いのだ。 「…………っち」
シャーウは舌打ちをする。 どうせ、何をやっても、相殺されてしまうのだ。
「バロン! 氷のパンチだ!」
一瞬気を抜いた瞬間、バロンの攻撃がヒットする。 氷の攻撃が、キノココに真正面から入り、とても無事ではなかった。 が、ギリギリながらキノココは立ち上がった。
「何!?」
「…………触れた≠ネ?」
「え……?」
「キノココに触れた≠謔ネ?」
キノココの特性――。 触れたものを、異常状態にする。
「キノココ! ギガドレイン!」
「バロン! って、麻痺してる!?」
あまり効果がなかったが、多少なりとも体力は回復できた。 そして、シャーウは続けて攻撃を仕掛けた。それは、宿木の種。 1ターンごとに体力を奪う技。
「バロン――――!」
「キノココ――――!」
このままならシャーウが逆転するか、それともショウがギリギリ勝利するのか。
近くで観戦し(眠っていない野次馬)が見つめる中、勝負は唐突に終わった。
バチッ!!!
「……バロン!?」「キノココ!!」
二人のポケモンが倒れた。二匹とも戦闘不能状態だ。
「…………シャーウ? 私の意見を聞かずに、なぁにやってるのかなー?(ニッコリ)」
そこに立っているのは、満面の笑みを浮かべたアイスと、その隣で、恐らく二匹を倒したであろうプラスルの姿だった。
「シャーウ。ムッキーを眠らせて、何萌えシュチュエーション作ってるのよ。ついでに、ショウ先輩に迷惑かけて!」
「Σお前も言うか」
「って、僕はついでなんだ(汗)」
「……分かってるでしょうね?」
「え――――。あ……ぎゃあああああああああああっ!!」
響く悲鳴。
チーン。
勝負の結果――。
シャーウvsショウ
勝者:アイス
被害者:シャーウ
後日談
「ショウ先輩。なんでしょうか?」
ショウはアイスを呼び出していた。
「……この前の返事を言いたい」
この前とは、アイスがショウに告白したことだ。 結局答えはもらえていなかったのだが――。
「男の僕からいうべきだよね?」
「え?」
ショウはアイスのことを抱きしめた。ぎゅっ。と。 突然のことでアイスは錯乱するが、ショウは心臓が破裂しそうになりながらも、噛まないように深呼吸をして、アイスを開放する。
「冷泉アイスさん――。僕と、付き合ってくれませんか?」
手を差し出し、目はアイスだけを見つめている。 その答えは――言うまでも無く。
終わり。
アトガキ
津波「長かったショウアイ小説も終わりを迎えることができました! 皆さん、ありがとうございます!」
ショウ「あぁ……! ぼ、僕、あんな大胆なことを……!」
津波「さて、今回の話。結論から言いますとシャーウとショウの戦いは意味がなかった≠ニいう結果に」
シャーウ「Σ」
津波「まぁ、じゃぁシャーウが哀れなのでショウはシャーウの真剣な気持ちを感じ取って、なおさらアイスが愛しく感じた と思えば、シャーウとの戦いも意味があったことに」
シャーウ「……(泣きながら退室)」
津波「ですが、私、やっぱりバトル描写苦手なんですよねー。そこは、翡翠さんに謝ります。 ショウを格好よく書けなくてすみません!」
ショウ「…と、いうか、今回の勝者はアイス…なんだね」
津波「どうしてアイスを勝者にしたか? だって、題名見て? 勝つのはだぁれ?≠ナすから♪ 誰も、どっち≠ニは言ってないでしょ? では、次のネタが浮かぶまでさようなら! また会いましょうー!!」
アイス「まったねー!!」
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