タマムシ大附属学校
ポケモンのオリトレ小説、学園パラレル企画掲示板。
要するに、オリトレ達のドタバタ学園コメディ(待て)。
物語がどう突き進むかは全く不明ですが、何はともあれ楽しみましょう。
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[641] シリーズ第4弾「月の恵フェスティバル(終編)」 |
- HIRO´´ - 2009年01月11日 (日) 00時00分
「コウ!」
放課後の初等部のグラウンドでオレンジ色の髪の女の子がちっこい少年の名前を呼ぶ。
「……な!?誰がドチビだよ!」
君だよ君。 うん?むしろ、それは君のボイスネタじゃなくて彼女のボイスネタだろうに。
……とりあえず、背の低い少年……コウのツッコミは置いといて、現在の状況を少々説明することにしましょう。 今、初等部のグラウンドではコウが、コウとネスの愉快な仲間たちと共にドッジボールが行われていた。 愉快な仲間たちと言うメンバーは簡単に言うと、DDとPMAに出てくるメインメンバーの5人である。
以上!
「矧ネ単というか、簡単すぎてわからないし!」
「コウっ!!」
「うわっ!ティシア」
グイッと顔を寄せてくるオレンジ色の髪の女の子……ティシアに驚いて一歩足を引くコウ。
「さっきから何一人でぶつぶつ言っているの?」
「いや……それは……ええと……」
「コウ、どうした?」
すると、ざわざわと心配したメンバーが集まってきた。 いや、集まったのはサクリとアズサだけだったが。 他のメンバーはドッジボールの真っ最中だったり、プレイで受けたダメージで倒れていた。
……ドッジボールと言っても半分、スマブラみたいになっているような気がしないでもない(オイ)
「あ。サクリ、アズサ。僕、先に帰るから」
「そうか」
「コウ。あんた、ティシア先輩にちょっかいなんか出しちゃ駄目だからね!」
サクリはふっと笑い、アズサはビシッとコウに忠告をした。
「じゃあ、行こう」
「あ、うん」
アズサとサクリに見送られながら、2人は校門から帰路に着いたのだった。
……はい。フェイクでした。
ネス「もう、フェイクはいいから本当の出しなよ!!」
いや、今現在進行形で書いてるのさ。 後、もう少しでできるはずよ。 多分。
ネス「多分って(汗)」
ちなみに、このフェイク編は一度、あった話を抜粋したお話です。 月の恵編とは何の関係もありません(蹴)
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[643] 常に0時00分に投稿されるので、僕は2時22分にこだわってみた! |
- アット - 2009年01月11日 (日) 02時22分
ナツキ「終編、お疲れ様でしたわ♪ 最後はドッジボールネタでしたわね」
シクー「……え。ナ、ナツキちゃん?」
ティシア「それにしても、むしろアズサがサクリに手を出してほしいんじゃないかしら」
大丈夫。 むしろサクリが手を出さない訳がない(ぁ)。
シクー「剥者はわざとでしょ! これ、フェイクだって最後に書いてあったのに!」
ナツキ「……??? えーと……とにかく、今度ドッジボール大会を私たちもやりたいですわね♪」
ティシア「じゃあ早速、ヒスイ女子学園内で参加したいって人を探してみるわ」
ところでドッジって、やっぱり小さい方が有利なのかな? ほら、当たる面積が狭いというか(ぇ)。
シクー「頭に当たって無効になりやすいんだよね! ……って、だから普通に続けるの!?」
ティシア「コウは……ほんと、ちっこいから(汗)」
ところで、DDのキャラも出てるってことだったけど、セリフなかったなぁ。
ケイコ「空気だったわね」
ナツキ「あら、ありませんでしたか? 最後の『多分って(汗)』というのが」
シクー「……あ、ほんとだ?(汗)」
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[644] |
- 零崎夜識+六識 - 2009年01月11日 (日) 23時48分
ナズナ「・・・・・・・」
痛い痛い痛い(汗)ドッジボール連射するな(汗)
ナズナ「・・・・・・・・・・・」
だからうわ何をするぎゃああああああ!!(以下エンドレス攻撃)
シキ「・・・続く」
イオ「・・・何の為の書き込みだったんですか(汗)」
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[645] シリーズ第4弾「月の恵フェスティバル(終編)」(真) |
- HIRO´´ - 2009年01月12日 (月) 00時00分
21(現在編)
そして、アンリ対コールの戦いはクライマックスを迎えていた。
「頼んだぜ!莉徒、シャルル!」
「お願い。ナズナちゃん、セレナちゃん」
ルールはいたって簡単。 メンバーのうちの誰かが、異性に告白すればOKなのである。
しかし、もちろんこの戦いにもルールがある。 1つは、同チームのメンバー同士で告白しあってもダメということ。 つまり、セレナがコトキに告白してそれで勝ち!終わり!じゃダメということだ。 ……聞いている?セレナ君。
「そのルールがなかったら、もうとっくに終わっているのにね」
「……(確かにそうだけど)」
二つは、相手チームと味方チームで告白しあってもだめということ。 つまりは、サンがミカゲに告白してそれで引き分け!終わり!じゃダメということだ。 聞いているかn(ドガガガガッ!!)
「誰がミカゲに告白するって?」
痛いなぁ。もう。(何)
といっても、さらにメンバーはホッケーに参加していなかった人に限定されるので、これらのルールを考慮する必要は別にありませんでした(ぁ)。 審判はタチバナとヴェルがそれぞれのチームを監視して、告白を成功させたならば、その時点で花火を打ち上げることになっている。 つまり、どっちが早く花火を打ち上げるかと言う競争である。
しかし、こんな対決は非常に無意味だったのかもしれない。
「見つけた!ナズナちゃん、あそこにコウ君がいるわよ」
セレナとナズナは、廊下の隅に隠れて、コウを盗み見していた。
「災難でしたね」
「……なんで僕がこんな格好をしなくちゃいけないんだ……」
月の恵の会合が終わったばかりのコウとテンである。
「今よ!ナズナちゃん!」
ザッ!!
「っ!?ナズナ!?」
コウは彼女の姿を見て、一歩足を引く。
「お知り合いですか?」
「知り合いというかなんと言うか……」
テンと喋っている間にも、ナズナは一歩ずつ歩み寄ってくる。
「……コウ……眠って……」
「へ?」
「寝込み……襲ってあげる……」
「秤スで!?」
“え?それが告白なのでしょうか?”
「告白なの?」
セレナとタチバナが不思議そうに顔を見合わせるが、結局、それで花火を打ち上げた。
ボンッ!!
「……? 今、花火が二重に聞こえなかった?」
「そういえば、聞こえたような気がするな」
ミヤに言われてみれば……とコトキも頷く。
“この勝負……引き分けです〜♪”
ヴェルのポジティブな声が響く。
引き分けというのも……
「ありがとーリっトっー♪あたしも愛してるー」
「おっと!ミサ……落ち着いて……!!」
A組も同じタイミングで告白を決めていたらしい。 そして、2人はラブラブと。
ってか、この2人って普通に付き合ってるんだよね? 告白あんまり関係なくない?(汗)
「私……出番なかったですね」←シャルル
さて、そんなわけで再び校庭に集合した2クラス一同。 ヴェルとタチバナもヘリコプターから降りて、校庭にいた。
……いや、正確には告白対決の審判をするときに降りてきたけどね。
「という訳で、1勝1敗1引き分け……勝負は決まりません!」
タチバナが結果を述べる。
「仕方がないので、来週、この場所で延長戦を行いま〜す♪」
「延長戦!?」
「なんかヤな予感が……」
「望むところったい!」
「まだやんのかよ(引き分けでいいだろっ!!)」
それぞれ、思惑は違うらしい。
「本当に最後の戦いです。ルールは『デーモン狩り』!!」
「何それ?」
「こちらで用意した、クリーチャー、ゾンビ、ノイズ、ゴーレム、セフィーロ、モンスター、ホロウ、シャドウ、イミテーション……を片っ端から狩って貰いま〜す♪」
こうして、最後の戦いが幕をあけようとしていた。
「…………」
ここは……どこだろう?
「…………」
とりあえず、辺りは霧に包まれていた。 あまりにも霧が濃すぎて、周りなんかまったく把握などできなかった。
「……ふっ」
その霧の中で、鼻で笑う声が聞こえてくる。
「面白い。私のほかにも面白い事をしでかそうとしている奴がいるとはね……一週間後が楽しみだ」
混迷の霧の中にその人物は消えていった……
月の恵フェスティバル(終編)
☆現在編のあらすじ
色々あった。
☆未来編のあらすじ
マスコットシズコちゃんが誕生した。
「ちょ、ちょっと適当じゃないかな……?」
めんどくさいからこれでいいんだよ。 執筆が全然進まないんだよ! 今、学園物よりもシリアス物のほうが書きたいんだよ!
「そ、それじゃ、シリアス物を書けばいいんじゃ……?」
だからと言ってシリアス物をホイホイ書くわけにはいかないの!物事には順序と言う物があるの!わかる?
「わ、わからないよ……」
とりあえず、スタート!エレキ君は今回出番がないんだから帰って、帰って!
「……(汗)」
22(現在編)
カランコロ〜ン♪
ドアを開くとベルの音が鳴り響いて、店に客が来た事を知らせてくれる。 彼は店に入ると、マスターのカツトシに向かって手を上げて軽く挨拶する。
「いらっしゃい」
カツトシはいつもどおりの対応で彼を迎えて、彼はいつも通りカウンターに腰をかけた。
「今日は何にする?」
「ミルクティで」
「はい。じゃあ、待っててくれ」
カツトシはそう言ってすぐに注文された物を作りにかかる。
「ふう……」
彼は落ち着いて手帳を取り出した。 その手帳にはチケットが挟まっていた。
「明日か……」
「あっ!ヒロト先輩!」
「?」
彼……ヒロトは呼ばれてくるりを後ろを振り向いた。 そこには、彼の後輩がずらりと顔をそろえていた。
「ジョカにソウト……中学生がコーヒーショップに入っていいのか?」
ショートカットで帽子を被ってセーラー服を着てなければ男の子に見えなくも無いジョカと初等部時代に外で遊んでケガをしまくっていたというイメージがあるソウトは、ヒロトと同じ陸上部と言うことで面識がある。
「喫茶店に年齢制限はないと思うけどなぁ……」
ボソリを後ろの方からツッコミを入れたのは、シクーだった。
「……っ!! また角を取られた!? ……シクー強いな……」
そして、シクーの相手をしていたのはムキルだった。
という訳で、シクー、ムキル、ジョカ、ソウトの4人はこのコーヒーショップ“SKY PLACE”で遊んでいた。
「……オセロ……か?」
「そうっスよ。ヒロト先輩もやりますか?」
「いや、遠慮しておく」
「シクーが異様に強いんだよ!誰も勝てないんだよ!(泣)」
「ジョカ……泣くほどのことじゃ無いだろ(汗)」
とりあえず、ソウトはジョカを宥めるのであった。
「ヒロト先輩。ちょっと相談に乗ってもらっていいですか?」
「ん?俺に?」
オセロはやっぱりシクーの勝利で終わった。 そして、負けたムキルはヒロトに相談をもちかけていた。
ヒロトとムキルを繋ぐ共通点はないと思われるが、ヒロトは陸上部とテニス部を掛け持ちしていて、しかもそこそこ話題の挙がる高等部の2年生として結構有名だった。 その話題のほとんどが、“ヒロトが女をたぶらかした”とか“ヒロトが女を振った!”というホタネの悪戯ニュースだが……。
「ヒロト先輩はどうやってコトハ先輩を諦めさせたんですか?」
「諦めさせたって……?」
「噂では彼女がいるにもかかわらず迫られ続けていたって言うじゃないですか」
「……あ。そう言うことかー」
ヒロトは苦笑いを浮かべる。
コトハとは月の恵のメンバーであり……以下、月の恵編の序編参照(ぁ)。
「コトハは諦めたんじゃなくて、他に相手を見つけたんだよ」
「他に相手を見つけた……?そういえば、コトハ先輩に彼氏がいるって誰かが言ってましたね……」
「そう言うこと。それまでは、大変だったなぁ……。誕生日プレゼントとかクリスマスプレゼントとかバレンタインチョコとか…………」
とっても遠い目をしているヒロト。
「(なんか嫌な事でもあったのかな……?)」
「それにしても、どうしてそんなことを?」
「え?」
「もしかして、好きな人がいるのに、別な女の子に追いかけられているとか?」
「……そんなところです……」
ムキルはランとカエデの事を話しはじめた。 その間に、ヒロトはカツトシから頼んだミルクティを受け取っていた。
すぐ隣では、シクーとソウトがオセロでバトルを繰り広げ続けている。 しかし、すでにシクーは角を2つ取っていて、戦いを優勢に進めていた。
「我慢するしかないな……」
「我慢……ですか?」
「相手が諦めるのを待つしかない……俺はそう思う。俺自身が何をやってもコトハは諦めようとはしなかった。結局は相手との我慢比べだな」
「…………」
ヒロトの真面目な言葉に、ムキルは考え込む。 やや静かな時が流れる。 オセロのひっくり返す音だけが、店内に響いていた。
「我慢できないなら、2人と付き合っちゃえばいいんだよ!」
「「Σぶっ!!」」
危うくジョカのセリフに吹きかけたムキル&ヒロト。 「それは無理なんじゃないか?ランとカエデだろ?あの2人、どっちも独占欲が強いし」
確かに(ぁ) やっぱり、ラン対カエデの戦いは避けられないのか!?
「避けられるも何も……もうはじまっていると思うのは僕だけ?」
ぼそりとやっぱりツッコミを入れるのはシクー。 あれ?今日はシクーがやけにクールに見える。 気のせい?(汗)
「っ!! 油断した!!」
シクーのツッコミの際にオセロの盤が白から黒に侵食していった。 ソウトの光はシクーの闇に飲み込まれた!(待て)
「そういえば、ヒロト先輩は今日、一人なんですか?」
「え?」
「だって、いつもならココロ先輩が一緒にいるんだよ?おかしいと思わない方がおかしいんだよ!」
と、ジョカ。
「もう少しで来ると思うんだけど……」
カランコロ〜ン♪
噂をすればなんとやら。 セーラー服を着た彼女が店内に姿を現した。 しかし、彼女の様子がおかしかった。
「……ヒロト様……」
彼女の目はとっても潤んでいた。
「ヒロトさまぁ〜……」
「っ!? ココロ、どうしたんだ!?」
ココロは思いっきりヒロトの胸に飛び込んで泣きついた。
「わたくしの作った魔法ゴーレムがいつの間にかいなくなってしまったのです……」
「何でそんなものを作ったんスか」
つい、聞いてしまうソウト。
「ええと……シクーがわたくしとコロナの水浴びを覗かないようにするために……」
「Σって、何で僕なの!?そういうのってラグナ先輩担当じゃないの!?」
シクーは覗き魔の称号を手に……
「入れてないよっ!!」
よかった。やっぱり、いつものシクーだ(ェ)。 「とりあえず、ぞのゴーレムを探しにいくか……」
ヒロトは立ち上がる。
「じゃあ、俺たちも手伝うか」
「だな」
「だよっ!」
ムキル、ソウト、ジョカも立ち上がる。
「手伝ってくれるのか?」
「覗き魔を叩くゴーレムって言うんだから相当ヤバイものでしょう。だから、みんなでやった方がいいですよ」
「みんなで協力した方が早く見つかるし」
「ボイスネタも多様に使えたほうがいいと思うんだよ!」
「いや、それは違う」とムキルとソウトがジョカに突っ込む。
「よし、行こう!」
そして、彼らは飛び出していった。
「シクー……」
「……はい?」
店内に残ったシクーとココロ。
「あなたの未来……ちょっとだけ見通させていただきました」
「僕の未来……?」
こくんとココロは頷く。 彼女の手には、以前エイ&ラグナとミミ(ミイ)との相性を調べた水晶玉があった。
「あなたは近い将来、凄まじい地獄のような光景を見る事になりますが……決して目を背けないでください」
「…………ど、どんな光景ですか?」
しかし、ココロは決してそれ以上何も口にしなかったという……
23(現在編)
“さぁ!今日も張り切っていくわよー!!A組対B組の最終決戦!実況はあたし、ヴェルでお送りいたしますー!!”
ヴェルはテンションを高めに実況をするが……
「ちょっと待ってよ!!何よこの仕打ち!!」
ヴェルは思いっきりマイクを地面に叩きつけた。
「これじゃ、勝負が盛り上がらないじゃない!!タチバナもソナレに風邪を移されたって言うし!!」
ヴェルが言うのもごもっとも。 メンバーが2チームあわせて、先生2人を合わせても6人しかいないのだ。
「おい!他の生徒はどうしたんだ!?」
コールが奏に怒鳴りかける。
「もともとこんな勝負に付き合うのは暇人だけだと思うけど」
「私は一応風紀委員としてこの場にいるだけですよ」
B組の奏とニクスがそれぞれ答える。
「ゾンビとかも出てくるって言ってたから迎え撃つったい!!」
「俺は、奈月がそう言っているから……」
A組で残っているのは、奈月と封真だった。
「と言うことは、この戦いは引き分けで終わったほうがよさそうね。コール、諦めて!」
アンリがそう言うが……
「ならば……アンリ!俺とサシで勝負しろ!!」
「イヤ」
「イヤとは言わせねぇ!!」
いや、もうイヤと言っているし(汗)
それでも強引にコールは日本刀を2本構えて、アンリに襲いかかろうとした。
「あの〜ちょっと悪いんだけど〜」
「「??」」
アンリとコールは声の主……ヴェルを見る。
「“デーモン狩り”は強制的に行われるの……だって、コイツラはなんていうか……異世界の敵とかそんなんだし……」
ヴェルの言いたいことを一言で説明しよう。 これらはどこかで見たことあるゲームの敵やモンスターを連れてきたのだという。
「だから……見境なく……襲い掛かって……」
ずどーんっ!!!!
そして、本当の大混乱が始まる……(ぁ)
24(現在編)
「これは……大変ね……」
Yネットの専用の部屋。(って、そんな部屋があったかどうかは知らない) そこで、大変な混乱が生じていた。
「お前は……誰だ?もう一度お前の名前を聞かせろ……」
ユウは目をどす黒く染め、体から不可思議な黒いオーラを放出して、鎌を携えていた。 今にも、襲いかからんとしている。
「よくも……よくもルイ教jy……父さんを……!! お前らなんか……お前らなんか殺してやる!!」
セイクリッドティアと言う名の“神討ち”の意を冠する刀剣を持つユキヤが斬撃を放とうと剣を抜く。
「僕が見つけたのはみんなを守る力だ!!」
さらに、2刀の剣を構えながらも、手裏剣を懐に仕込んで、ジョブチェンジで忍者の格好をしている悠火は、2人を出し抜こうと考えていた。
ユウ、ユキヤ、悠火……三竦みの戦いが今始まろうとしていた……
「はああああっ!!」
「『鏡面刹』!!」
「手裏剣投げ!!バックアタックだ!!」
ズドドドドッ!!!!
3人の戦力はほぼ同等と考えていい。 ゆえに、部室なんてもう壊れそうだ。
「ラグナのことばっかりにかまっている場合じゃないわ!……目の前のこの状態を何とかしないと……」
3人の乱闘を目の当たりにしてユウナは急いで、ノートパソコンを持って外へと出る。 爆発とかでデータが壊れたら、大変なことになるから。
……って、オイ。3人のことよりもデータが大事かよ!
「情報は裏切らないわ」
あ。そうだった。ユウナってこんな子だった(汗)
「……うっ……」
しかし、ユウナは額に手を当てて苦しみだす。
「(まさか……私にまで影響が及んでいるというの……?)」
それでも、必死にユウナはパソコンを打ち続ける。
「ユウナ姉さん!」
「……!」
ユウナを姉さんと呼ぶのは一人しかいない。
「……ユウ…ト……」
「こんな所でどうしたんスか?中に入ったら……」
少し立ち止まって、ユウトは中の様子がどんな状態かを悟った。
「ケンカ……?」
「ならいいんだけどね……」
「姉さん?」
そして、ユウトはユウナの様子もおかしいことに気付く。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫……じゃないわ……もうもたないかもしれないわね……」
「え?」
そのとき、ユウナは送信ボタンを押していた。
「ユウト……お願い……これはあなたにしか頼む事ができない。そして、あなたがこれを成し遂げて頂戴……私はもう駄目……」
「駄目ってどういう……?」
ユウトは事態が飲み込めない。
「とにかく、走ってこの場を去って」
「え?」
「お願いだから……」
「だけど……こんな状態のユウナ姉さんを放っとくわけには……」
「…………」
しかし、弱々しい状態でもユウナの目は鋭かった。
「……わかりました……」
「ユウト……」
走り去ろうとしたが、呼ばれて一歩足を止める。
「なんでs」
…………。
…………。
…………。
ドガバコとYネットの部屋の乱闘の音を除くと、この2人に聞こえてくる音……いや感触は互いの脈の音だけだった。
「……頼んだわよ……」
「…………」
ユウトは少々荒くなった息を飲み込みながらも、ユウナから遠ざかるように走って行った。
「……はは。……もう駄目ね……私も……」
そして、ユウナのその後の記憶は無い。
その数秒後、ユウトの携帯に先ほどユウナがパソコンで送ったメールが届いたという。
25(現在編)
クリーチャー……カードから召還されし、想像上の生き物。 ゾンビ……その名の通り、生ける屍。 ノイズ……生き返ろうとする死人を狙う音から生まれし生き物。 ゴーレム……土や石で作られ、主に魔法使いが操るといわれる物体。 セフィーロ……精霊が侵入者の侵入を防ぐ為に作られた存在。 モンスター……怪物。 ホロウ……マイナスの魂魄。 シャドウ……人の虚ろなる存在。 イミテーション……カオスが生み出したまがい物の存在。
……と、適当な説明。間違っていても文句はなしね(待て)
現在、このような異形のものたちがタマムシ大附属の中等部を暴れ回っていた。 いや、中等部だけではない。高等部にも少しずつ少しずつ侵入していく。
「しつこいったい!!」
「はっ!!」
そんな中、奈月と封真は少しずつこの異形のものたちを一匹ずつ、一匹ずつ減らしていっているのである。 しかも、ボイスネタを使わずに(ぁ)
さて、その高等部のある部屋のお話。
「うわぁっ!!この変な生き物……どう接していいかわからないよー!!」
軽い小ぶりの剣を振り回して、ノイズに立ち向かうのはオトハだった。
「『スクリーチα』!!」
ブォンッと剣を振るうと、悪魔のような口が敵を食らい尽くした。
「全部、撲滅してあげるわ!!」
「Σって完全にオトハ先輩のイメージが壊れている!?」
ツッコミを入れるのはミズキだ。 しかし、そんなツッコミばかりしてはいられない。 メノス級のホロウがミズキに向かって襲い掛かる。
「っ!!」
「『森羅万象』!!」
ズバズバズバッ!!
だが、巨大な風魔手裏剣が踊るようにメノス級のホロウを八つ裂きにしていく。 ホロウが倒れると、手裏剣は一人の女の子の手に戻っていった。
「こんな敵、コトハちゃんにまーかせてー♪」
「姉妹揃って、ボイスネタ発動中かよ!?」
そして、ボイスネタは止まらない。
「僕は……新世界の神になる!!『ダークファイガ』!!『黒竜天雷破』!!『モルスケルタ』!!」
莉徒も負けじと一人でボイスネタを発動しまくり、闇の炎、突進系の雷撃斬、真の火炎を繰り出して次々と倒していく。
「僕は、オトハ先輩のために戦う!」
「え?駄目よ。あんたがそんなことできるはずないじゃない!」
「2人ともしっかりしろ!!」
ミズキは莉徒とオトハの2人をゆすぶっているが、そこへやっぱりセフィーロが現れる。 大きな鎌が3人を襲う。
「GO!キントキドウジ!!」
しかし、謎の召還獣がセフィーロを押しのけた。
「ブフダイン!!」
そして、一気に氷付けにした。
「おいで、コノハナサクヤ!!」
さらに追い討ちをかけるように、青乃が炎攻撃でセフィーロを焼き尽くした。
「って、なんで青乃先輩まで!?モトキ先輩はわかるけどさー!!」
ツッコミの増援として駆けつけたのは、コウだった。
「……それよりも、どうしてこんなことになったのですか?私たちは明日のリハーサルのために集まったわけではないのですか?」
唯一ツッコミもせずに冷静に周り分析をしていたのは、テンだった。 だが、誰もテンの言葉に耳を貸そうとはしなかった。
「見てません、見てません……(赤面)」
ナツキはナツキで、何かを恥ずかしがっている仕草をしていた。
「……とりあえず、コウ君、ミズキ先輩。他のみんなを止めましょう」
テンが溜息をつきつつ、諭すが……
「コウ君、ミズキ先輩?」
「僕なんか……消えてしまえば良い……。それが一番良いんだーっ!!」
「俺は、絶対ポケモンマスターになってやる!!」
「…………」
テンは、言葉を失い、ただ仕方がなく、外へ出て行ったという。(ェ)
26(現在編)
デーモンたちが溢れて生徒たちが大変な目に遭っているのではないか?……と思う読者もいるでしょう。 しかし、この日は月の恵のライブが行われる前日……土曜日。 つまり、学校に生徒たちというのは、部活や補習に忙しい者たちなのである。
と補足してみました(何)
「これが……」
「ココロ先輩が作ったゴーレムか?」
ズドーンッとソウトとムキルの目の前に聳え立つ強大なゴーレム。 2人とも「でかい」と思ったことだろう。
「見つけたのはいいけどどうすればいいんだ?」
「破壊する……わけには行かないしな」
ドーンッ!!
「「っ!!」」
迷っているうちにもそのゴーレムは2人に襲い掛かる。
「かといって、このまま簡単にゴーレムを止める事なんてできるわけがねえっ!!(汗)」
「やっぱり、戦うしかないな」
周りに居るのはゴーレムだけではない。 アンリとコールに倒してもらうために放ったデーモンたちまで居るのだ。 だから、やっぱり彼らは使うしかなかった。
「舞い踊れ!水達!!」
「砂瀑送葬!!」
「いったいどうなっているんだ?」
ヒロトは目をぱちくりさせていた。
「どうして、俺はこんな所に?」
決してヒロトは、デーモンたちの多さに怯んだわけではない。 いつの間にか『SKY PLACE』に戻っていた事に怯んだのだ。(ぁ)
「ヒロト先輩!大変なんだ!ココロ先輩が!!」
「え!?」
シクーに言われて、ココロの様子を見る。 明らかにおかしいと思ったそのとき……
「うわっ!!」
「シクー!?」
ココロが見えない力か何かでシクーを弾き飛ばした。
『時は満ちた』
「……?」
明らかにココロの声とは違う声がヒロトに聞こえた。
「ココロじゃない?お前は誰だ!?」
『もうすぐ全てが一つになるお前たちにあたしの名前を教える必要は無いわ』
「なんだと……?」
『もう……誰も止められやしないわ!!』
ココロは……いや、ココロの身体を乗っ取った何者かはそう高らかと宣言したのだった。
「そんなの、俺が止めてやる!!」
一人の声がして、振り返ると、そこには携帯電話を持ったユウトがいた。
「ユウト?」
「お前の計画はユウナ姉さんの代わりに俺が止めてやる!!」
『誰が来ようと無駄よ』
「お前の正体も知ってるぜ、リリスさんよ!」
『!?』
「リリス?」
「狂気の魔女……そいつが狂気をこの時代に流し込んでボイスネタを楽しんでいたんだ」
『そうさ。この狂気の中、ボイスネタをやった物は自分のキャラの自我には戻れなくなる。そう仕組んだのよ』
「これを止めるにはお前を倒すしかない!!」
ユウトは刺のついたチャクラムを持って、ココロを狙う。
「なっ?ユウト!?」
「あら、この子はあたしとは何の関係もないわよ?この子を倒しても、ただあたしは別の人間にジャンクションすればいいだけの話……」
「そうかよ!!」
シュッ!!
『(っ!?速っ!?)』
ドスッ!!
狼化したユウトのスピードはココロの首を一瞬にしてとらえた。一気に壁に押し付け、首に風穴を開けた。
「がはっ!」
「なっ!?……お前っ!!」
ヒロトは我を忘れて、ユウトに殴りかかる。
「よく見ろ!」
「何をだ……よ?」
ユウトに言われてみると、チャクラムの刺で刺さったように見えた首は、上手い具合に刺さったように見えただけだった。
「リリスは……ダメージを受けると思った瞬間にジャンクションを解いた。だから、一瞬で死に追いやるように見せ付けてやっただけだ。本気で殺さないさ……」
「……お、脅かすなよ……」
「び、ビックリした……」
ヒロトとシクーはその場にへたれこむ。
「ぐっ……」
「ユウト?」
「まじい……ボイスネタを使っちまったせいで、俺にまで影響が……こうなったら、ヒロト先輩……シクー……2人であの魔女を倒してください……」
「え?」
「僕たちが?」
「今から、そいつの元へと通じる空間を作る…から…」
「どうやって?」
すると、ユウトは背中に背負っていたリュックの中からパソコンを取り出して、素早く何かを始めた。
「先に言っておきますが、あのリリスって奴は未来の世界の人間だ」
「未来の世界の人間?」
「そう。そして、この世界は、エターナルスフィアと呼ばれ、FD人によって作られた世界だ」
「何だそれ?まさか……この世界は他の人物によって作られた世界だって言うのか?」
驚くヒロトだが……
「Σって、まだその設定って生きてたの!?」
……シクーがいいところで突っ込む。
「ぜんぜんいいところじゃないと思うけど!!」
「つまり、過去だろうが今だろうが未来だろうが……世界はFD人によって作られた世界だ。だから、ゲートを使えば簡単に未来に行く事ができるはず……」
「(無理だと思うけど)」
ピポパ
「ほら」
ブーンッとタイムゲートが現れた。
「すごい……この先に未来の世界……リリスが……」
「それよりも、僕はパソコン一つでどうやってタイムゲートを出したかが気になるけど……」
“行カセナイ!!”
「「「!?」」」
よく見ると、時計みたいなロボットが現れた。
“リリス様の命を受けてここを通すわけには……”
「『オーバードライブ』」
バキーンッ!!
ユウトの凄まじく威力とスピードの前に時計のロボットは一撃で外に吹っ飛んだ。
「ユウト!?」
「このゲートは2人が帰ってくるまで俺が守る!!」
「ユウト……わかった」
「ユウト先輩、無理しないでくださいよ!!」
「ああ……」
そして、ヒロトとシクーは時空の中を歩いていった……
全ての運命はこの2人に託された!! と思われる。(ェ)
27(未来編)
一人の少年はどれだけこの日を待ちわびたことだろう。
「(……ついにこの日が来たんだ……)」
姿を隠すスモークに紛れて、汗で滲んだ手でバチを握り、所定の位置に着く。
「(今日は……彼女にいいところを見せるんだ!!)」
シャンシャンシャンッ!
スモークが消えぬ間もなく、ドラムを叩く音が鳴り響く。 スモークで観客達はざわめき、動揺していたが、その音を聞いて、ざわめきが収まっていく。 ざわめきは収まっていくのだが、代わりにそのバンドに期待する声が上がっていく。
「さぁ、月の恵のライブの始まりよ!!」
マイクを片手にスモークの中から一人の女の子が飛び出した。 すると、“オオッ!!”と男子の声が聞こえてきた。
“うわっ!!カズミ先輩……チャイナドレス!?”
“太腿スゴッ!!”
“確かに!!あの脚に4文字固めをやられてみたい……♪”
“オイオイ。逆に俺はな、あの足を縛って……♪”
とか何とか、男子の声が聞こえてくる。
だが、大音量のギターとさわやかなフルートの音が男子の声たちを消していく。 スモークから出てきたのは、タケノリとオトだ。
オトとタケノリは基本的にスーツを着ている。 しかし、2人とも上手く着崩している。 Yシャツを裾から出して、ネクタイも軽く結ぶ程度にとどめてある。 2人の服装の違いは、オトが右ポケットの辺りに鎖のようなアクセサリーをジャラジャラと垂らして、タケノリはカジュアルなハットを被っているところだろう。
“……うわぁ……オト君……カッコイイ……”
“え?あたしは隣のタケちゃんのほうがいいわ”
“タケノリせんぱーいっ!あたしを汚してー”
“キャー!!オトさまー!!”
そして、2人は月の恵の中でも大人気だった。 黒々コンビのクセに……(ェ)
とか言っている内に、曲が始まる。 どこかで聞いた事あるフレーズが流れて、ボーカルが姿を現す。 天使のコスプレをしたミキだ。 しかも、胸元を大胆に露出したタイプだったために否応無しに男子生徒は釘付けになる。
“……うわぁ……あの胸に挟まれてぇ……”
“おミキーw”
“ミキたーん〜♪”
“こっちを向いてぇー!!”
ミキはだいぶ緊張していたようだが、深呼吸を一回して、歌う部分に差し掛かるといつも通りになった。
「♪おしゃれなー洋服は脱いでおこう〜ドキドキ洞穴ツアーを楽しむのなら〜〜」
軽いテンポでミキは歌い上げる。 その軽さに周りは湧き上がる。
「♪素敵なー長い髪縛っておこう〜ワクワク木登りコースが待ってるよ〜〜」
ミキちゃん萌えー!!とかそんな声が聞こえるような気がするがスルーしよう(何)
「♪一人だけじゃーちょっと怖いから〜」
ここでキーボードを演奏していたカズミがミキの代わりに歌う。
「♪仲間集めようー探検隊を〜!!」
カズミのパートが終わると、会場は盛り上がる。
「「♪おうちに居たら〜わからなかったよードアの向こうは〜〜まだまだ知らないーことの宝箱〜いっぱい〜〜!!」」
サビに入ると、ミキとカズミのツインボーカルだ。 2人の柔らかく軽快な声が場の雰囲気を盛り上げていく。
「「♪読みかけの絵本は閉じておこうー続きはみんなで作るアドベンチャー!!」」
そして、そのノリは間奏に入るまで続いた。
間奏に入ると、今までスタンバイをしていたまるでどこかの国のお姫様のようなドレスを着た女の子が大きなハープを片手に弾き始める。
“凄い……ホープちゃんの演奏凄い……”
“ライブなのにどうしてこんなにハープが合うんだろう……?”
“ヤバイ……あの子……可愛いなぁ……”
“あんたねぇ……でも、あたしも苛めたい位可愛いかも……”
とか何とか、観客は男女問わずホープの容姿にも音楽にも魅了されていた。
そして……
「「♪最高の探検隊をつくろうよ!」」
“ピッカッー!!”
「「♪つくろうよ!!」」
“ピッカーッ♪”
ステージと観客が一体になった。 カズミのキーボードの最後の一音がフェイドアウトすると、会場はドッ!と湧き上がった!
“すげー!!”
“あんまり期待してなかったけど、凄いイイじゃん!!”
“オト君がカッコイイ!!”
“タケちゃん可愛いーw”
“ホープちゃん!結婚してー!!”
“カズミちゃーん!!”
“おミキたんー!!”
そして、月の恵の一曲目が終了した。
―――舞台裏。
「まさか……これほどとは……」
未来Xの一曲目前にフェザーがふと呟いた。
「月の恵……凄い人気ですね」
フェザーの顔色をうかがうようにナルミが頷く。
「(このままじゃ……シズコがずっとオトの毒牙にかかったままに……)」
って、フェザーはまだシズコが女の子だと思ってたのか(汗) しかし、クレッチに聞いたところ、シズトは髪が長くて綺麗だから、女装するとわからないんだよね。 まぁ、しょうがないよね。
「チィ!奴ら……音楽じゃなくて顔で売ってんじゃないのか!?」
「そうですよ〜!!絶対ヒマザさんの言うとおりです〜!!音楽だったら私たちのほうが上ですよ〜!!」
ヒマザの味方をするヴィヴァーチェ。
「それに、なんだ、奴らの格好!!天使だのチャイナ服だのドレスだの……ここはどこかのコスプレイベント会場か!?」
ヒマザの口から“コスプレイベント会場”という単語が出るとは思わなかった(ェ)
「ふふふ……。それなら私たちもやってみる?」
「なっ!?レイナ!?テメェ、何を言ってやがる!?」
ヒマザのコスプレ姿……も見てみたい気がするなぁ。 何がいいだろう?執事?ピエロ?キモリ?
「最後のキグルミなの?(汗)」←ナルミ
ガタッとフェザーが立ち上がる。メンバー全員が彼を見る。
「俺たちは俺たちの演奏をする!相手に惑わされてはいけない。そうだろ!?」
「はい!」
「そうだな」
「観客に見せ付けてあげましょう〜!」
「ふふふ……そうこなくちゃ」
そして、彼らはステージへと上がる……
「……凄い観客数でしたね……私、緊張してしまいましたよ……」
ホープが椅子に腰掛けてだらりと背もたれに寄りかかる。 言葉以上によっぽど緊張していたのだろう。
「観客は私と『マスコットシズコちゃん』で集めたからバッチリよ!特にシズコちゃんの人気は凄かったわ!」
と、アスが絶賛する。 そんな彼女はバニーガールの格好をしていた。
「……どうして俺がこんなことやらなくちゃいけないんだよ……」
シズトがぼそりと隅で落ち込んでいる。 彼はメイド服を着ている。 気分はもう冥土だろう。(冗談抜きで)
「まずまずの滑り出しね!」
「そうですね♪」
カズミとミキは手を取り合って、出来を実感していた。
「それにしても、タケノリは人気あるね」
「オト先輩に比べたらまだまだですよ」
黒々コンビは互いに何かを意識して言っていた。
「…………」
その2人の言葉を聞いて、プクーッと頬を膨らます女の子が一人。
「「ん?」」
と、2人は振り向く。
「どうしたんだい?」 「どうした?ヒトミ」
2人して似たような言葉をヒトミにかける。
「……タケちゃんっ!!」
ちょっと怒っているようだ。
「もしかして、タケノリが女の子にキャーキャー言われるのが嫌なのかい?」
「え?もしかして、やきもち焼いていた?」
オトとタケノリが口を揃えてヒトミに聞く。 でも、その質問には答えずに彼女は黙ったままだ。 顔は微妙に赤くなっているけど。
「やきもちなんて……ヒトミは可愛いなぁ」
「可愛い……?」
そのオトの一言で、ヒトミはさらに顔を赤くする。
「オト先輩!俺のヒトミを口説かないでくださいよ!」
「可愛いものを可愛いって言って何が悪いんだい?」
「ヒトミに何を言ってもダメですよ?ヒトミには一本を指を触れさせません」
「可愛いものを他人に汚されたくないという気持ちはわかるよ。でも、俺は別に狙っていったわけじゃないさ。そこらへんは勘違いしないで欲しい」
「狙ってくなくても言わないでください」
「タケちゃぁん……」
これ以上真っ赤にならない茹蛸状態で、ヒトミはタケノリに引っ付く。
「次回に続いて〜(泣)」
自分のことを褒められ慣れてないらしいヒトミはなんかこの場に居辛いらしい。 とりあえず、そんなヒトミを撫でてやるタケノリ。
「(……言葉攻めに弱い女の子はやっぱり苛め甲斐があるね)」
「(そうですね♪)」
と、オトとタケノリはにっこりと顔を見合わせる。
狽チてか、テレパシー!?
「…………」
しかし、そんな明るいムードの中に、一人どんよりしたのが一名……。 一人だけ、ピエロの格好をしたドラムの少年だった。
「キトキ先輩、どうしました?」
それに気付いてミキが話しかけるが……
「ほっときなさい。一人だけ、何のコールもなかったのが悲しいだけでしょ」
「うっ……」
図星だったみたい(笑)
「気にすることないですよ!キトキ先輩も格好良かったですよ!」
「格好良かったって言っても、ミキはドラムの方を見てないじゃないか」
「……でも、いつもよりキトキ先輩の音が伝わってきましたよ!」
「慰めなんて要らないよ……はあぁ……」
「……(汗)」
ミキ、フォロー失敗(ぁ)
「だから言ったじゃない。フォローするだけ無駄なのよ」
カズミが何故か勝ち誇るように言う。
「(見つからなかった……来てないのかなぁ……ユミ……)」
一番キトキが堪えたのは、彼女の存在らしい。
そのとき、歓声が沸きあがった!
「♪太陽を失って僕は〜月の在り処をさ〜がす〜」
フェザーの声が会場を魅了していた。
「「♪見えていた〜ものさえ見失って僕らはー思い出の海の中〜溺れていくのにー」」
レイナもフェザーに合わせるようにハモリを加えて、フェザーの声を惹き立てる。 2人のハモリの技術はピカイチだった。
「「♪どうして〜?」」
「♪どうして〜?」
ギターを弾いているヴィヴァーチェが合いの手を加える。 タイミングは絶妙だ。
「「♪誓い合ったことまで〜なかったことにして次へのパスポート〜〜」」
ナルミのキーボード。ヒマザのドラム。 それらも素晴らしい音も合わさって、どんどん曲が続き、最後の音が終わった時、観客は沸きあがった。
“ヒマザさーんっ!!”
“キャー!!レイナさまーw”
“フェザーさん、ステキーw”
“ヴィヴァーチェちゃん、カワユスー!!”
彼らのパフォーマンスは月の恵にまったく負けなかった。
「(あれ?私の声援はないの?)」
そして、ちょっとがっくりしたナルミだった。(ぁ)
「……す、凄いです……」
「あっちも全然負けていないね(汗)」
ホープとキトキが確認するように見合って言う。 もちろん、すぐにキトキはホープから目を逸らしたが。
「大丈夫に決まってるじゃない!」
「カズミ先輩の言うとおりですね。まだまだ始まったばかりですよ!」
「うん。その通りさ。これから、盛り上げていこう!」
タケノリの言葉をオトが受けて、オトは手を差し出した。 みんなはその手に集まるように手を伸ばした。
「みんなで、『マスコットシズコちゃん』の貞操を守るぞ!!」
“おおっ!!”
ほぼ全員が一期団結したシーンだった。
月の恵のコミュランクが8になった!
「……え?シズト君を守るためですか?(汗)」
ホープだけは首を傾げていた。 けど、オトとタケノリの説得で納得したという。(ェ)
そして、ライブは凄まじい戦いが広げられた。
カズミのアグネヤストラ。
ヒマザの魔黒焔・滅焼。
ミキのブラッドスキュラー。
レイナのシンクロブラスト。
キトキの七星閃光剣。
ナルミのハイ・アナライズのサポート。
ホープの無限の獣製。
……全員が、最大の力を使って、このライブに勝とうと必死になっていた。
「もう、ライブじゃなくなってるし!!」
唯一冷静だったのはタケノリくらいかー。
「ヒマザさーんーっ。ガンバレーっ♪」
そして、普通にヴィヴァーチェはチアの格好をして応援していた。 ヴィヴァーチェって、普通に応援部に入ってそう。(何)
そして、月の恵と未来Xの戦いは最終局面を迎える。
のだが…………
28(未来編)
熱狂する観客達。 ここは月の恵と未来Xの会場で立見席である。 立見席と言うと、どこかのライブ会場と思われがちだが実際は違う。 ライブはタマムシ学園の最も大きい体育館で行われている。
「月の恵……なんて素晴らしいのかしら……想像以上ね……」
一人の女性が上から見下したように呟く。 言葉は感嘆としているように聞こえるが、彼女の口調が見下したように聞こえるのである。
「もう少しでこの月の恵をあ」
彼女の言葉は最後まで続かなかった。 ドンッ!!っと後ろから押されて、彼女は前のめりに倒されたのである。
「や〜んっ!!寝坊してしまったやん!!(泣)」
顔を思いっきり打ち付けた彼女は、ライブの遅刻者……ユミを睨みつけようとする。
「あっ!ごめんなさい!急いでたもんでぇ。ウチ、前の方に行くから、ほな、堪忍やん!」
だが、ユミは慌しく言うと、そそくさと観客の中へと消えていった。
「確かあの生徒はユミ……許せないわ!!」
女は怒りを煮えたぎらせる。 しかし……
“フェザーさんッ!!声を聞かせて〜”
“オト君っ!こっち向いてー!!”
キャーキャーと観客の声で彼女は我にかえった。
「そうだったわ。あたしはもうすぐ手にするのよ。……月の恵と……全てをね」
不気味な笑みを浮かべると、女は両手を空に解放したのだった。
「このままでは決着がつかない。それならば、直接対決と行こうじゃないか!!」
「いいですよ」
ステージに上がっているのは、月の恵のメンバー6人。未来Xのメンバー5人。そして、月の恵のマスコット『シズコちゃん』である。
「(俺はいつまでシズコちゃんを演じなくちゃいけないんだよ……)」
シズトがこうやって女装させられている理由は、多分3つある。 1つはアスが、女装をしないとホープにシズトの気持ちをばらす。と言っているから。 2つはタケノリが、女装をしないとホープにシズトの気持ちをばらす。と言っているから。
「(2つとも同じだろ)」
そして、最大の理由は、ホープからの頼みだからだろう。 ちなみに、ホープはオトから多分頼まれているのだと思われる。 つまり、オト、タケノリ、アスの人を弄るのが大好きトリオが後輩のシズトをイジメている感じである(ぁ)
「勝負方法はどうするんですか?」←ミキ
「リーダー対決でいいんじゃね?」←ヒマザ
「じゃ、リーダの歌唱力対決かしら」←レイナ
「それなら、フェザーさんが有利ね♪」←ヴィヴァーチェ
「ボーカルの対決だったら、俺が不利だね。でも、いいよ!」←オト
「狽「や、リーダー!不利なのにそれでいいのかよ!?」←タケノリ
という訳で、勝負の方法は、2人が1番と2番を交互に歌い、サビは一緒に歌う。 審査の方法はこの場に居る観客の声援で決まるということになった。
オトとフェザーはマイクを持ってスタンバイを完了させる。 演奏は、何気に月の恵と未来Xの両者が奏でることになった。 そして、始まった。
「「♪僕は今探し始めた水しぶきあげて〜果てし無く続く世界へ〜あふれ出す情熱を胸にどこまでも行くよ〜まだ見ぬヒカリ求め〜」」
オトとフェザーが最初のサビを歌い上げると、会場はヒートアップした。 続いて、オトが1番の部分に入る。
「♪夏色太陽がココロの帆を揺らせば〜新しい世界への扉を開く合図〜」
フルートばっかり吹いているから、ボーカルのほうはたいしたことがないと思われがちだが、そんなことはない。 オトは音楽が大好きで、子供の頃からピアノやバイオリンもやっていた。 そして、合唱と合奏の道を迷い悩むほど、歌唱力もレベルが高かったのである。
しかし……
「♪決まりきった毎日とありふれた雲の流れ〜君にも映ってる知るはずもない未来〜」
フェザーの声は、オトよりもさらにレベルが高かった。 ライブのボーカルをいつもやっているためである。 オトは、みんなで歌う合唱の歌い方のために、音程は取れてはっきりとしているが、フェザーのバンドのような魅せる声と比べると、やや劣りがちに聞こえるのだ。
「「♪あふれ出す情熱を胸にどこまでも行くよ〜まだ見ぬヒカリ求め〜」」
最後に向かって観客達は一人残らず立ち上がる。
「「♪その〜向こうへ〜」」
そして、曲が終わった。 当然、終わるのと同時に大声援が起こった。 オトとフェザーのコールが体育館の中に鳴り響く。
「じゃあ、みんなー静かにしてー!!」
カズミがマイクで静まるように呼びかける。
「今から、月の恵のリーダーのオトと未来Xのリーダーのフェザーのどちらが良かったかを聞くから声援で答えてね!」
そういうと、少しずつ静かになっていった。 カズミが声を発しようとしたそのとき……
ぱんぱんぱんっ……
「ん?」
突然、拍手が聞こえてきて、カズミは口を噤んだ。 そこには、華麗な服を着た女性の姿があった。 正確には、ライブの始めから出口の近くで2組の演奏を聴いていた女性で、ユミに吹っ飛ばされた女性である。
「……リリス先生?どうしたんですか?」
リリス先生。 カズミが口にしたその名前が彼女の名前。
「うふふっ。月の恵の演奏……素晴らしかったわよ」
「何でリリス先生がここにいるのですか?」
ミキが疑問に思って聞いてみる。
「歴史の先生がライブに来ちゃ悪い?」
「いえ、そう言うわけで言ったんじゃないんですけど……」
「いいわ。その理由……教えてあげる」
リリスは両手を広げた。
「時間とボイスを圧縮するためよ!!」
……突如、空間が音を立てて捻れはじめた。
「なっ!?」
「っ!?」
そして、空気が不安定になり、体育館に異次元の空間が開いていく。
“きゃぁっ!!何よこれ!!”
“逃げろ!!逃げるんだー!!”
観客達は慌てて逃げ出そうとする。 この場は混沌と化した。
「テメェ!いったい何をしやがった!?」
ヒマザが声を荒げる。
「もうすぐ、全てが一つになる。そして、月の恵は全てあたしの物になる……」
「そんな……うっ……」
「な、何よこれ……苦しい……」
「リリス先生……ぐっ……」
突如、月の恵のメンバーも未来Xのメンバーも苦しみ始める。
「すべて、あたしの支配化におかれることになるの。ふふふ!あはは!!」
ミキ、カズミ、キトキ、ホープ……レイナ、ヒマザ、ナルミ……次々とステージの上にいるものは倒れていった……。
「リリス先生……やめるんだ!」
「仲間を元に戻せ!!」
しかし、オトとフェザーは倒れなかった。
「…………あたしの能力が通じなかった?……いえ、違うわね。あなたたちはまだボイスネタを使ってなかったものね」
「……ボイスネタだと?」
「ボイスネタを使った者は、その使ったボイスと同じ性格になって自我を失う。あたしが使ったのは、ボイス圧縮能力よ。そして、その能力が破れる者はこの時代にはいない!」
「ってか、これはいったい何の話だよ!」
「あれ?タケノリ……平気なのか?」
本当だ。何故かタケノリは平気なんだ。
「ボイスネタ知らないと言うか、決まってないし!」
じゃあ、ツッコミはタケノリに任せて良さそうだね。
「こんな事態にツッコミも何もないだろ!!」
そうだけど、ツッコミいないと成り立たないし。
「うわあっ!!」
突如、フェザーがうめきだす。
「それなら、ジャンクションをしてボイスネタを使わせるだけよ!!やりなさい、フェザー!!」
そして、ギラリとフェザーはオトを睨む。
「『フレアスター』!!」
「っ!!」
フレアと呼ばれる魔法がオトたちの上から降り注がれるように落下する。 当然、オトやタケノリたちは攻撃をかわそうとする。
「っ!!裾に火がっ!!」
そして、シズトの着ているメイド服の裾に火がつく。
って、シズトも何気に平気だったのね(ぁ)
「フェザーさんっ。元に戻って〜!!」
と、ヴィヴァーチェも平気なよう。……あれ?意外に無事な子が多い。(苦笑)
「さぁ、フィナーレだよ!」
水晶を周りに浮かばせて、フェザーは最大の魔法を放つ。
「『アルテマ』!!」
「「「「っ!!!!」」」」
ズドーンッ!!!!
体育館は大爆発を起こしたのだった……
29(未来編)
体育館は瓦礫の山と化した。 空を含め、周りが異形な空間に浮かんでいるのは、リリスと、操られているフェザーだった。
「もう少しで時間と時間……キャラとキャラの境目がなくなり、すべてが同じキャラのボイスとして生きるようになる……時間圧縮とボイス圧縮の完成となるのだ!」
ガタッ
そんな瓦礫の中から出てきたのは、一人の少年だった……
「っ!!……体育館が……」
出てきたのはオト……………………………………………………ではなく、タケノリだった。
「そのフェイントはなんだよ!?」
「どうやら、他の連中は押しつぶれたみたいね」
「くっ……」
タケノリは辺りを見回す。 辺りにはオトやシズトが倒れている姿が見られる。 気絶している様だった。
「さぁ……お前もボイス圧縮されるか?それとも時間の果てに彷徨うか?」
「どっちも……断る!!」
「それなら……フェザー」
すると、コクンとフェザーは頷き、もう一度『アルテマ』を唱えようとする。
「さようなら。タケノリ」
アルテマは放たれた。
と思ったが!?
「うわっ!!」
ドンッ!!
「☆!!」
フェザーの頭上から何者かが降ってきた。 その彼の攻撃で、なんとフェザーは気絶してしまったのである。
「いてて……何があったんだ?」
ストッ
そして、もう一人が無事に着地する。
「ここはどこだろう?」
そう。説明するのもワザとらしいが一応言っておこう。 彼らはシクーとヒロトだった。
「もしかして、タマムシ学園?……だけど様子がおかしいかも」
ヒロトが周りを見渡すと、ポカンとした顔で周りが自分たちを見ているのがわかった。
「いったい、お前たちは……?」
タケノリは見かけない顔に警戒心を抱く。 リリスが反乱し、フェザーが操られている今、タケノリにとって顔も知らない人物が来たとなっては、警戒の対象にしかならない。
「僕たちは、リリスという魔女を探してきたんですけど、何か知りません?」
「!?」
シクーが尋ねると、周りは驚いた顔をした。
「まさか……“あの時代”からタイムスリップしてきたというのか!?」
「あの時代?」
リリスの驚いた様子にタケノリは首を傾げる。
「……もしかしたらと思うけど、あの女がリリスってことはないよな?」
「そうだけど……」
「狽チて、この展開、都合良すぎない!?」
現在から未来へ飛ばされた先にはすぐリリスが居た。 確かに都合が良すぎるだろうが、そんなの関係ない。 なぜなら、もう少しで190kbを突破して、200kbに入ってしまうからだ! 全ては内容削減のため!!
「舶ハに多くなってもいいじゃないか!!」
シクーに突っ込まれてもこれは変える気はないです、ハイ(何)
「よくもやってくれたね……」
「え?うわっ!?」
シクーに気絶させられたはずのフェザーが復活し、シクーを吹っ飛ばして再び浮遊する。
「僕はまだ倒れていないさ。さぁ、第2楽章を始めようではないか」
すっかりフェザーはガイヤとテラの死神という名の破壊神ボイスに侵食されていた。
「さぁさぁ!!」
シクーに向かってフレアが飛んでくる。
「う、うわっ!!」
だが……
「弾けろ……『フェイテッドサークル』!!」
ズドーンッ!!
周りに幾つもの火の元を撒き散らし、一気に爆発させる技がフレアを軽く防いだ。
「何っ!?」
「ヒロト先輩!?」
「シクー、大丈夫か?」
片手にガンブレードと呼ばれる銃と剣を合わせた古いタイプの剣を肩にかかげてシクーを気遣う。
「ふふふ……ボイスネタを使ったわね……。あんたはもうおしまいよ!!自ら使ったボイスに支配されるがいいわ!」
「……?」
しかし、ヒロトはキョトンとしていた。
「何わけのわからないこといってんだよ!てりゃっ!!」
「なっ!?」
ボイスネタ病にかからず、ヒロトはリリスに斬りかかる。
「まさか……あんた……あんたがボイスネタにかからない唯一の存在!?」
「そんなの知らない」
「それなら……時間の狭間に彷徨いなさい!!」
リリスの周りの空間がどんどん歪んでいく。
「お前の時間を操る力……俺が断ち切る!!」
「あたしに手出しできる物ならやってみなさい!フェザー!」
「っ!」
リリスに一直線に向かっていくが、フェザーが行く手を遮る。
「その自信……へし折ってあげるっ!!」
攻撃をリリスに照準を合わせていたヒロトは、フェザーの攻撃に反応できない。 このままでは、簡単に迎撃にあっていたことだろう。
「『無双六連斬』!!」
「なっ!?」
6回振るわれる斬撃がフェザーを襲う。 その攻撃にいち早く気付いたフェザーは身を引いて攻撃をかわす。
その攻撃の主は、本編では最弱とされているシクーのものだった。 いつもは逃げるくせに。
「……(汗)」
「よくもやってくれたね……」
フェザーがシクーに標的を変えて襲い掛かる。
「いまだ!逃げろ〜!!」
そして、シクーはやっぱり逃走した。
「逃がさないよ!!」
だけど、シクーなら逃げ切れることだろう。 なぜなら、『絶対逃走』を取得しているのだから。
そのシクーの機転のお陰で……
「ぐっ……」
リリスはヒロトの攻撃をかわすために、時間圧縮に失敗して技が繰り出せなかった。
「俺は、お前を倒して、現在を元に戻す!!」
「お前に邪魔をさせない。キャラをボイスで固定することで、設定など不要になる。なぜなら自分が好きなボイスのキャラを書くことができるからだ。わかるか?神は我々を書くために設定を考える必要がなくなるのだ!」
「って、リリス先生の目的はそんな神的事情な理由なのかよ!?」
忘れられていたタケノリがここでツッコミに入る。
「もう一つは、時間を圧縮することで学年を気にせず、キャラを引き出せるようになる。つまり現在、未来を気にせずにお前たち(タケノリやヒロト)を出すことができるのよ!?」
「…………」
「そして、あたしの願いは唯一つ。過去も現在も未来も……全てのメンバーが一同に揃った月の恵が見たいの。それはあたしのわがままなのかしら?」
「思いっきりわがままじゃないか!!」
タケノリの言うとおりだと思う。(オイ)
「神だのお前のわがままだの関係ない。俺は現在のみんなを助ける。そのためには誰だろうが、俺が倒す!!」
「あなたに説得は無駄なようね」
「はぁはぁ……」
そして、シクーとフェザーの戦いは……
「もう逃げられないよ?」
「逃げる気なんて最初からなかったよ。僕はお前とヒロト先輩を遠ざけるためにただ逃げてただけなんだ」
「ふうん。それでどうするつもりなの?まさか僕に勝つつもりでいる気?」
「行くよ……エクセリオン!!」
シクーは告死天使のみが使えるというディバインを持っている。 そして、彼のエクセリオンの持つ最強の技は、力を溜めることにより、最大級の技を放つことができる。 それは、相手が魔であるとさらに相性がいい。
「(何だ……この力は!?)くそっ!!トランス!!幕開けだよ!!」
フェザーは力を解放し、トランス状態と呼ばれる力を解放した状態になった。
「なっ!?」
爆発攻撃を連続で繰り出して、シクーをいたぶっていく。
「フィナーレだよ!『アルテマ』!!」
そして、攻撃力と攻撃範囲はそれまでの通常攻撃と比べて格段にあがっている。 いくら、告死天使状態のシクーとは言え、これを受けては……
「『告死ディザレスタ』!!」
いや、受けてなかった。 逃げる際にずっと溜めていた力を今解放した。 アルテマと呼ばれる究極魔法を切り裂き、フェザーへと向かって行った。
「ち、ちくしょうーッ!!」
ズドドドドッ!!
「これで、終わりにする……」
「望むところね。あなたを倒して、あたしは時間圧縮とボイス圧縮を完成させる!!」
ヒロトもリリスも力を解放して最大の攻撃を打ち出す状態になっていた。
「『エンドオブメモリーズ』!!」
リリスは力を込めた最大級の空間爆発を巻き起こす。 これに巻き込まれた物は恐らく、生きることはできないだろう。 だが……
タッ!!
ヒロトは走ってそれに飛びかかっていった。
「『エンドオブハート』!!」
ガンブレードに込めた最大の斬撃。 これに込められているのはヒロトの想いだけではなく、過去、現在、未来……全ての人の希望。
「うおおおぉぉぉぉっ!!!!」
ヒロトの攻撃はリリスに届いた……
……のだろうか?
??(現在編)
次の日の夕方。
「ん?どうしたんだお前ら?」
不良であって不良ではないが、不良のような格好をした男……ラグナは目の前に居る女の子たちを見て目をぱちくりさせていた。
「ラグナくん……どういうことなの?」
「私のほかに2人も付き合っていたなんて、酷いよ!!」
「最近、ショウが他の女の子と付き合っているのを知って付け込むなんて……最低よ!!」
ミライ、ミイ、スイレンがズイッとラグナに駆け寄る。
「は?いったい何のことだよ?」
ラグナはシラを切る。
「ワケわかんねぇ。俺は急いでんだ」
「「「惚けるなッ!!」」」
3人の一斉攻撃!
「っ!!本当に俺が何したっていうんだ!?」
ラグナは逃げ出す。 もちろん女子達は追いかける。
「ん?アレはラグナ先輩?」
「シクーッ!!ちょっと助けろ!!」
助けを請う者は藁にもすがる。 今のラグナの状況はまさにそれである。
「……僕には無理だって(汗)」
「なっ!?シクー、てめぇ!!」
ドガッ!!
「ぐふっ」
ラグナの後頭部に拳がヒットする。
バキッ!!
ラグナの腹に蹴りがヒットする。
ドズンッ!!
ラグナは思いっきり背中を地面に打ち付ける。
バキッ!バキッ!バキバキッ!!
なんか酷い音がする。
メイキドキバキメクメクトトトンッ、パキーンッ!!
これ以上説明するのはグロイので省略……
「二度と、保健室に来ないで!」
「ラグナくん……反省してね!!」
「ラグナ君のバカぁーっ(泣)」
そして、3人はそれぞれラグナに言い放って、帰っていった。
シクーはラグナがメッタメタになる様子を終始見ていた。
「(も、もしかして、ココロ先輩が言ってた“凄まじい地獄のような光景”ってこれのこと?)」
「うぅ……シ……クー……」
そして、ラグナが最期に言った言葉は……
「シクー……生きろッ!!!!」
だった。 そして、
「ラグナっ―――――――――!!!!」
とシクーは叫ばなかった。
「……叫ぶ理由がないしね(汗)」
とりあえず、シクーはラグナを搬送しようと思ったけど、シクーから見てもラグナはもう助かりそうにない。
「ラグナ先輩……どうか、安らかに眠ってください……」
シクーは手を合わせて祈った。
「し、死ぬかーッ!!(バタッ)」
だが、ラグナは倒れた!
「(だけど、一体何があったんだろう……(汗))」
シクーは指一本も動かさないラグナを見て、ただ疑問に思っていたのだった。
……おわり……?
未来編簡易キャラ設定
リリス。28歳。 狂気を操り、人物をボイスネタに陥らせる力を持つ。 また、時間さえも操って、時間圧縮とボイス圧縮で世界を崩壊させようとした。 ちなみに、イメージボイスは田中敦子さん。
北 愉美(きた ゆみ)。タマムシの大学部文学部1年生。 表面上はやや楽天的な女の子。でも、これでもしっかり者みたい。 カズミの後輩であるらしく、キトキははじめてあった時に一目惚れしたらしい。 ……てゆーか、キトキは大体の女の子に一目惚れしている気がするけど。 勇気:2 知識:3 寛容力:4 根気:3 伝達力:1
※本作はフィクションです。 本編とは何の関係もないといいけどなぁ。(ェ) また、今回出された3つの曲が何なのかは、問題ということにしておきます(待て)
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- 零崎夜識+六識 - 2009年01月12日 (月) 13時45分
「・・・ふん。私と同じような者が現るようだな」
彼は詐欺師だ。
学生の一部を騙し、学生や教師から金を貰う。
彼は、霧から離れたところから「彼」をみていた。
「・・・ふん。あいつが動くのなら、私は暫く動かないでおこう。・・・余計な警戒持たされるといけないからな」
彼はそう言うと、闇の中へ消えていった。
ナズナ「・・・・」
えーと・・・ナズナさーん? 寝込み……襲ってあげる…… ・・・って・・・
ナズナ「・・・・・」
・・・なんで・・・ドッジボール・・・?
シキ「・・・こういうことだったか」
イオ「あの、作者大丈夫ですか・・・?」
がふっ・・・あいつ・・・鉄球混ぜて投げやがった・・・
シキ「何というか、微妙にHIROさんのナズナ像が作者とは違うようだな」
ああ・・・今度、PC修理したら説明しないとな・・・ ナユにセリフ吹き込まれたとかじゃないんだったら。
イオ「それより・・・終わりなんですね」
・・・・・・・・・・・・・
シキ「・・・?」
まさか・・・「続編」「余り編」と続かないよな・・・?
シキ&イオ「「・・・・・・・・・・・・・」」
えーと・・・ボイスネタってのは分かるけど、どうしたの、アレ。 ミズキ「知らねえよ・・・」 学園にポケモン駄目だから、ピカチュウもゼニガメもフシギダネもリザードンもバタフリーもピジョンもヒノアラシも色違いヨルノズクもキングラーもオコリザルもベトベトンもケンタロス30匹もラプラスもゴーストもカビゴンもヘラクロスもベイリーフもワニノコもスピアーもドンファンもオオスバメもジュカインもヘイガニもコータスもオニゴーリもエイパムもムクバードもハヤシガメヒコザルもブイゼルもグライオンも呼べないんだよね・・・
ミズキ「・・・いや、幾つか載せちゃいけないのもあるのはどうなんだ?それ以前にサトシのポケモンをずらっと並べるな!」
いや、だって君のイメーz
ミズキ「黙れ」
あ、スマブラ的n
ミズキ「黙れ」
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- 日乃 水葉 - 2009年01月12日 (月) 22時37分
リト「・・・確かに付き合ってはいるんだけど・・・その・・・(というか作者だから漢字にしてと何度言えば・・・!)」
ミサ「ふふっ♪こんな企画やってくれてありがとーvv」
ミサはリトに抱きついた!
リト「ちょ、ちょっとミサ!?(慌て)」
・・・・・・・・・・・・・・仲がよろしいので放置するか。
さてではうーんと・・・そーだ。 ・・・WDネタがでましたねwww
奏「そこでテンション上がる理由がわからねーけど!?」
うるさーいうるさーい!ってかあんた暇だっけ?
奏「・・・それは作者の都合もあるだろ。でもあの日は・・・何か途中から記憶がないんだけど。・・・錬金術を使う直前までははっきりしてんだけどさ・・・」
・・・奏。君ボイスネタ使ったでしょ。 錬金術ってことはエドか?
えーっととりあえず黒コンビは楽しかった(ぇ) そんでもってヒロトの攻撃の結末はわかりませんが・・・、 ラグナの章(ぇ)を見る限り、決まったということでいいのかね?(何)
あ。そういえば青乃・・・はペルソナで・・・すよね? うーんこっちやらないとなぁ・・・いろいろと。(ぁ)
リト「ダブルオーライザー・・・目標を駆逐する!」
青乃「紅蓮をなめるなーーーっ!!」
十六夜「俺は狙った獲物は逃さない・・・何であれ・・・!」
狽ソょっ、モビルスーツにナイトメアフレームにバルキリー!? なんでそんなみんなメカに搭乗してんの!?(滝汗)
「「「いくぞ(わよ(ぜ)!!」」」
集中砲火につき作者戦闘不能。 今回はこれにて(マテ
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- アット - 2009年01月14日 (水) 08時05分
意外だったのは、ノーバディがいない事でした。
シクー「僕がオセロあんなに強かったって事も(汗)」
だね……つか、確かに僕自身オセロはそこそこ自信あるけど、それの事!? だったら僕はJUSやスマブラで、ヒロトの無敗っぷりを書いてやるぞ!
ケイコ「パワプロもね」
シクー「書いてやる……って、もしも気が向いたら、なんでしょ?」
そりゃー(ぁ)。 とはいえ、僕自身のことがシクーの設定に反映されるのだろーか(苦笑)。
何にしても、シクーの活躍が今回割とあったのが嬉しかったです。 しかもツッコミ以外で!
シクー「確かにそこは重要かもだけど……(汗)。でもリリスとの戦いって、決着ついたの?」
いっそ圧縮されてもいいじゃん。 そしたら未来編のキャラと共演できるって事なんじゃないの?
シクー「狽サんな大雑把な!?」
あとは月の恵のライブシーンが楽しかったですね。 今回は未来編のキャラ達のでしたが、現在編の月の恵もライブやってほしいなぁ。
ナツキ「Zzz……」
シクー「買iツキちゃん寝てる場合じゃないよ!?」
……ところでタケヒトって、何でみんなこんなに書くの上手いの? 僕、皆以上にタケヒトを上手く書ける自信ないんだけど(ぁ)。
シクー「いや、そう言われても(汗)」
最後に水葉さんへ。 青乃とモトキは、確かにペルソナやってました。
そしてリトが刹那、青乃がカレン、十六夜は知らない(蹴)。
青乃「勝者が正義です……♪」
カレンと言えば、こっちもいる(ぇ)。
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