[97] 映画「ララミー・プロジェクト」差別の本質とは… |
- やすみせりう - 2007年07月15日 (日) 21時41分
先日、ケーブルTVでララミー・プロジェクトという映画を見ました。 ララミーという田舎町で、ゲイの青年が、地元の青年二名に激しいリンチを受け、 フェンスに括られ放置されて、その後運ばれた病院で死亡したという ショッキングな実在の事件を題材にしたという、ドキュメンタリー風の映画でした。 (注:ドキュメンタリーではありません。あくまで、ドキュメンタリー風の映画です。) ブロークバックMも実在の出来事が題材とかいう話があったような気もするけど、 同じ事件なのであろうかしら?ララミーはカウボーイの町。共通点ありです。
映画は事件があった町の人々にインタビューするという形式で、 インタビュアが数人ゲイだったので、どんなものだろうかと見てみましたが、 インタビューに重点をおいていて、あまり登場人物のドラマはなかったです。 ちょいと残念。感想的には、目新しい意見や、どこがどうっていうことも あまりないのですが、差別というものの、本質は難しいなという感じがしました。 その人物は嫌いではないけど、その行い、性癖は受け入れることが できない、というのは、果たしてその人物を受け入れていることになるのか? 同性愛を拒む宗教の、人を憎まず、罪を憎むという教えに、 それを罪と呼ばれてしまうのが、納得でみきないというか、歯がゆいというか。
「明日はわが身」とカムアウトできずに、ひっそりと生きるゲイの人たちが印象的。 迷惑さえかけなければ、ゲイだろうとなんだろうと関係ないと いう人々もいるけれど、果たしてその無関心は彼らを救うのか? ラストがちょっと印象的でした。救われるような、悔しいような。
暴行を受け、彼が薄れる意識の中、最後に何を思っていたかは分からないけれど、 彼が最後に見たものは、ララミーの美しい夜景だった。
|
|