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[67] 小説「アヒルと鴨のコインロッカー」シッポサキマルマリ
やすみせりう - 2006年04月17日 (月) 23時36分

伊坂幸太郎は流行っているのか他の本は随分な人数待ちです。

物語はこう。
椎名が引っ越して来たアパートで最初に出逢ったのは黒猫。
そして悪魔めいた謎の美青年・河崎。
彼はその黒猫のことを「シッポサキマルマリ」と悪魔の呪文のようにいい、
初対面だというのに、椎名に本屋を一緒に襲わないかと持ちかけてきた。
法律を学ぶ学生である自分が犯罪など起こすわけがないと思いつつ…
椎名はどういうわけか、モデルガンを持ちボブ・ディランを口ずさんで本屋の裏口に佇んでいる…。

…見事な。と、いいたい。キーワードの見事なこと。
現在の話と2年前の話が交錯するパズルピース的ミステリー。

登場人物は、息を呑むほど美しい女たらしの男・河崎。
アジア系外国人の男・ドルジ。
陶器のように白く表情のない、まるで人形のような美女・麗子。
気が強い元河崎の彼女・琴美。
大学生になったばかりのボブ・ディランの歌を一曲だけ歌える
一見平凡なユニークな発想の青年・椎名。

人物のセリフの面白さと、巧みな文章表現。
ストーリィ展開のハラハラすることこの上ない構成。
そして、やがて物語の終りが見えてきて、はっと気がつく激しい動悸と
溢れそうなくらいの思いに悲しい悲しい感情。

ヤラレタ!と思った時には遅い。
でも私は物語に騙されることは嫌いじゃない。
叙述トリックは、きっと私がミステリの中でもっとも好きな技法だと思う。
むしろこの見事なヤラレタ感にはいつも感服し、ため息をつき、憧れる。

物語を読み終わる数ページ前から、
不覚にも涙がこぼれそうになっている自分と、さらなるヤラレタ感。
本を読み終って尚、残る残像のような思い。
多分、自分の中のぼんやりとしているけれど決定的な何かに
触れる部分が大きいのだと思う。

話は良くとも終り方の文章表現にあまり心を残す小説とうのは
そんなにない気がする。(多分私の読んでる量が少ないだけなのだろうが)
が、この本は最後のシーンが、とても印象的だ。私的には。
現在と二年前のどちらの時空のラストも非常に優れている気がして、
深く心が残る。
とてつもなく涙が流れてきそうな予感のする読後感。

…お薦めです。

追記:萌えもあります。河崎とドルジの関係はどうもオカシイと思う…。
きっと行間に隠されてるものが絶対あると見た。



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