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[764] 新・開催バトル大会
佳奈美 - 2008年12月27日 (土) 18時47分

去年書いた『開催バトル大会』から早一年。
そこで今回は全く新しい『開催バトル大会』を書くことにしました。
応援お願いします。

☆オリキャラ☆
名前 ユウエイ
出身地 コガネシティ→カンナギタウン(5年間コガネに育ってその後にカンナギタウンに引っ越した)
職業 ポケモントレーナー(チャンピオン補佐)
性別 男
年齢 19歳
手持ちポケモン
ミロカロス♀ (アクアリング・れいとうビーム・みずのはどう・ミラーコート)
ジバコイル (でんげきは・ジャイロボール・マグネットボム・まもる)
ダーデング♂ (かまいたち・タネマシンガン・ソーラービーム・かげぶんしん)
ルカリオ♂ (はっけい・ボーンラッシュ・きあいパンチ・はどうだん)
ムクホーク♂ (つばめがえし・そらをとぶ・ブレイブバード・とっしん)
経歴 各地方のポケモンリーグをまわっており優勝を収めておりバトルフロンティア制覇もしている。
性格 多少無責任・正義感が強い・戦術に優れている。
特徴 茶髪のショートヘアー、灰色っぽい上着にGパンといった今風の青年の格好だが顔は女性と間違われることが多い。コガネ弁(関西弁)を使う。
バトルの仕方 サトシと同じくポケモン達を信じて戦う方。
イメージ声優 中村悠一

名前 カンテ
出身地 ノモセシティ
職業 ポケモントレーナー
性別 男
年齢 19歳
手持ちポケモン
リーフィア♀ (エナジーボール・にほんばれ・ソーラービーム・はっぱカッター)
グレイシア♂ (ふぶき・あられ・れいとうビーム・こおりのつぶて)
ライボルト♂ (でんげきは・かみつく・かみなりのキバ・フラッシュ)
カゲボウズ♀ (おにび・かげぶんしん・サイコキネシス・ナイトヘッド)
ラプラス♂ (ぜったいれいど・みずのはどう・なみのり・うたう)
リザード♂ (かえんほうしゃ・アイアンテール・きりさく・みきり)
経歴 各地方のポケモンリーグを回っているが優勝を逃している。
性格 温和・他人を励ますのが得意・ユウエイと同じく戦術に優れている。
特徴 黒髪で肩につくぐらい長い、茶色っぽい服とズボンを身に纏っている美青年。
バトルの仕方
攻撃技を防御に使い隙が出来たところでとどめを刺す。
イメージ声優 緒方恵美

名前 ユヤ
出身地 カンナギタウン
職業 ポケモントレーナー
性別 男
年齢 10歳
手持ちポケモン
ドククラゲ♂ (まきつく・どくづき・バブルこうせん・ちょうおんぱ)
パラス♀ (キノコのほうし・きりさく・しびれごな・あなをほる)
ルクシオ♂ (チャージビーム・かみつく・ほえる・いばる)
経歴 新人トレーナー。シンオウリーグを目指すべく旅に出る。現在のバッジの数4個。
性格 凄く無責任・単純・バトルの腕と戦術は兄譲り。
特徴 灰色の少し長めの短髪に男の面影が全くといっていいほどない顔つき、白い半袖シャツで裾はクリーム色に色づけられ、十字架の模様をモチーフとした袖の模様は青く書かれており、そして男性用のホットパンツと流行のスニーカーを穿いている。ユウエイの弟。
バトルの仕方
兄と同じ。
イメージ声優 福山潤

名前 ナイト
出身地 サバイバルエリア
職業 ポケモントレーナー
性別 男
年齢 17歳
手持ちポケモン
ユキカブリ♂ (こおりのつぶて・はっぱカッター・かげぶんしん・れいとうビーム)
サワムラー♂ (とびひざけり・かげぶんしん・トリプルキック・メガトンキック)
トゲピー♀ (あまえる・ゆびをふる・なきごえ・てんしのキッス)
経歴 各ポケモンリーグに出ているが詳しい成績は不明。
性格 ちょっと自信家でIQ400の頭脳を持つ天才青年。
特徴 濃い茶色の短髪に凛々しい顔つきをしており、スタイル抜群で白のカッターシャツと黒のジーパンを履いている。
バトルの仕方
普通のバトルでは戦術を変えて相手を撹乱する。
イメージ声優 宮野真守

☆アニメキャラ☆
サトシ アニメと同じ
ピカチュウ アニメと同じ
ヒカリ アニメと同じ
タケシ アニメと同じ
ムサシ・コジロウ・ニャース アニメと同じ
シンジ アニメと同じ
シロナ アニメと同じ(手持ちはゲームと同じ)

[765] 第1幕 シロナからの招待状
佳奈美 - 2008年12月27日 (土) 19時12分

ミオジムで『マインバッジ』をゲットしたサトシ。
それから1日が過ぎた。
ポケモンセンターに泊まったサトシ・タケシ・ヒカリは食堂で朝食を取っていた。
「次はヒカリのコンテストだな」
サトシ達の次の目的地はコンテストが行われるアケビタウン。
「うん、あたしも頑張らないと」
ヒカリは大きく頷いた。
その時、ジョーイがサトシ達の前に現れた。
「サトシ君、あなたから手紙よ」
ジョーイは一枚の手紙をサトシに渡した。
「手紙?」
サトシは手紙を受け取った。
「誰からかな・・・」
差出人の名前を見るとシロナからだった。
「シロナさんからだ」
サトシはすぐに手紙の封を切った。
「もしかしてシロナさんからのラブレター!」
タケシはラブレターだと勘違いしているようだ。
「あのね・・」
ヒカリは呆れていた。
「チャンピオンであるシロナさんがサトシにラブレターなんか送るわけないでしょうが・・・」
「ポチャポチャ」
ヒカリはチャンピオンのシロナが一般トレーナーであるサトシにラブレターなんか送る訳ないと突っ込んだ。
サトシは封筒の中の物を全て出した。
中には無地の便箋一枚と直径5cmぐらいの赤いバッジ2個と『レインホテル』の滞在無料カード(同伴者も可)1枚が入っていた。
「レインホテルってレインシティにあるホテルじゃない」
ヒカリはホテルの滞在カードを見て驚いていた。
「レインホテルって?」
サトシはヒカリに尋ねた。
「サトシ知らないの?レインホテルはシンオウ地方では毎年2位に輝く超高級ホテルなのよ、一生に一度だけでもいいから泊まりたいって言う人もいるげとその宿泊費用はあたし達一般トレーナーや一般コーディネーターでは到底泊まれないって言われるほどの金額なのよ」
ヒカリはレインホテルの説明をサトシにした。
「でもどうしてシロナさんはこんな高いホテルの宿泊カードを俺に・・・」
サトシは疑問に感じていた。
「サトシ、手紙を読んでみろよ」
タケシは未だに見ていない便箋に指を指した。
サトシは手紙に目を通した。
『サトシ君、久しぶりね。そろそろバッジが5つ以上集まったころかしら?2週間後にレインシティで私が開催するバトル大会に出てみる気はない?もし出てみる気があるのなら1週間以内にレインシティに来てポケモンセンターで登録を済ませてね。レインシティの滞在期間中は『レインホテル』で滞在してね。ちなみにホテルのの無料カードは同伴者も歓迎だからヒカリちゃんとタケシ君も入れるわよ。サトシ君が来るのを楽しみにしているわ。シロナ。』
っと手紙ではこう書かれていた。
「レインシティと言えばミオシティから船で行けば僅か3日で付くな」
タケシはタウンマップを見ていた。
「バトル大会か・・・当然出るぜ!」
サトシは即答した。
「コンテストまでまだ大分時間はあるし、あたしもレインシティに行きたい!」
ヒカリはサトシがレインシティに行くと聞いて嬉しそうにしていた。
「よし、今からレインシティに行くか!」
タケシもサトシの意見に賛成した。
サトシ一行が目指すのはバトル大会が行われるレインシティに決定した。

第1幕 完

[766] 第2幕 天才青年VSチャンピオン補佐
佳奈美 - 2008年12月28日 (日) 08時48分

サトシ達がレインシティに向かう時、シンオウのとある場所で息を呑むバトルが繰り広げられていた。
「出番や!ジバコイル!」
「頼むぞ、ユキカブリ!」
コガネ弁を喋る青年はジバコイルを、いかにも温室育ちって言う感じの青年はユキカブリを繰り出して来た。
2人の青年はいずれの顔も体のスタイルもよく女性や同じ男性にも羨ましがられるほどの感じをしていた。
「ジバコイル、マグネットボム!」
「ユキカブリ、こおりのつぶて!」
ジバコイルのマグネットボムとユキカブリのこおりのつぶてが直撃した。
マグネットボムとこおりのつぶてがぶつかり合っただけで2匹はノーダメージで済んだ。
「なかなかやるやないか」
「流石はチャンピオン補佐の事だけはあるな」
2人は互いの実力を認め合った。
「ユキカブリ、れいとうビーム!」
「ジバコイル、まもる!」
ユキカブリがれいとうビームを打ってきたところにジバコイルがまもるでそれを防ぎきった。
「ダメージを与える隙もないって言う事か・・・」
悔しそうに呟いた。
「これで仕舞いや・・・ジバコイル、とどめのジャイロボール!」
ジバコイルのジャイロボールがユキカブリに直撃しただけでなく急所に当たったため一撃で戦闘不能になった。
「僕の負けだ・・・」
負けを潔く認め、ユキカブリをモンスターボールに戻した。
「ありがとう、ユキカブリ」
礼を言うのを忘れずに・・・
「ようやったな、ジバコイル」
ジバコイルは嬉しそうに機械音みたいな声で返事をした。
ジバコイルをモンスターボールにしまうと、互いに握手を交わした。
「なかなかやるな」
「お前もな」
ポケモンバトルに長くてめんどくさい挨拶はいらない。
バトルを徹底的にすれば分からない事だって分かる。
2人は初対面にもかかわらずバトルをしただけで何かに芽生え始めたようだ。
「俺はカンナギタウンのユウエイ、これからよろしく頼むで!」
「僕はサバイバルエリアのナイト、こっちこそよろしくな!」
2人は自己紹介をした。
芽生えたものは『友情』と『宿敵』。
分かったものはどっちかがバトルの腕が『強い』か『未熟か』。
2人が今いる場所に、そしてバトル大会が行われる場所・レインシティではこのような出会いもある。

今回の舞台・レインシティでの『出会い』と『イベント』と『トラブル』と『バトル大会』が今始まる。

第2幕 完

[768] 第3幕 ユヤ登場
佳奈美 - 2008年12月28日 (日) 17時12分

3日後・・・
ミオシティから凄く距離の離れた島が見えてきた。
船から降りたサトシ達は素晴らしき景色に息を呑んだ。
程よくある緑色の木には『オレンの実』等の木の実、長さがびっしりと揃えられた芝生、そしてムックルの群れと草ポケモン達の戯れ。
「素敵」
「ポチャ」
ヒカリとポッチャマはこの景色を見てうっとりしていた。
「船から下りたら普通は港町なのにこういう草原になっているなんで珍しいな」
タケシは草原を見て感心していた。
「ここがレインシティか」
サトシはここをレインシティと思い込んでいた。
「あなた達」
木の上から少女が声をかけてきた。
「あなた達もこの町に用事があるの?」
「ああっ、バトル大会に出るんだ」
少女の質問にサトシは答えた。
「そう、僕はカンナギタウンのユヤ、よろしくね」
ユヤと名乗る少女は自己紹介した。
「俺はサトシ」
「ピカ、ピカチュウ」
「あたしヒカリよ」
「ポッチャマ」
「俺はタケシだ」
サトシ達も順番に自己紹介をした。
「ユヤ、木の上なんかにいないで降りて来いよ」
サトシはさっきからずっと木の上にいるユヤに話をかけた。
「降りたいのは山々なんだけどさ・・・降りられなくなったんだよ」
ズザザーー!!!
ユヤの意外な質問にサトシ達は思いっきりずっこけた。
「しょうがない・・・」
サトシはムクバードをモンスターボールから出しユヤを助けるように言った。
ムクバードは頷き、ユヤのシャツを掴みながらゆっくりと降ろした。
「ありがとう、助かったよ」
ユヤはヘラヘラ笑いながらお礼を言った。
「あなたってマイペースみたいね」
ヒカリはユヤのマイペース振りに少し呆れていた。
「あははは、そんなに褒めないでよ」
ユヤは照れながら笑った。
「いや、別に褒めてないって」
タケシは軽く突っ込んだ。
「変な女の子ね・・・」
「ポチャ・・・」
ヒカリとポッチャマはこれ以上言葉が出なかった。
「違うよ、よく間違われるげと僕は男だよ」
ユヤはあっけらかんに自分は男だと報告した。
「「「えええええーーーーーーーー!!!」」」
当然のごとくサトシ達は凄く驚いた。
「あははははは!!!まあよく間違われるからさ、気にしないでよ」
ユヤは明るく振舞いながらサトシ達をなだめた。
「無責任に言ったら・・・」
「誰だって・・・」
「驚くに決まっているだろ・・・」
ヒカリとサトシとタケシはユヤの無責任な発送に凄く呆れていた。
ヒュン!!!
「ピカ!」
「ポチャ!」
突然大きな網がピカチュウとポッチャマを包み込んだ。
「ピカチュウ!」
「ポッチャマ!」
サトシ達は網のほうに目を向けた。
網の方では赤い髪の女性と青い髪の男性とニャースがいた。
「ピカチュウ!ポッチャマ!と声を聞き」
「光の速さでやってきた!」
「風よ!」
「大地よ!」
「大空よ!」
「世界に届けデンジャランス!」
「宇宙に届けよクライシス!」
「天使が悪魔がその名を呼べば」
「誰もが震える魅惑の響き」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「ニャースでニャース!」
「時代の主役はあたし達!」
「我等無敵の・・・」
「「「ロケット団!!!」」」
「ソーナンス!」
「マーネネ!」
ロケット団がピカチュウとポッチャマを網で捕まえたのだ。
「ピカチュウを返せ!」
「ポッチャマを返しなさーい!」
当然サトシとヒカリは返せと要求した。
「イヤでーす!」
「返せといって返すバカがどこにいるって言うんだ!」
ムサシとコジロウは返す気などさらさらなくピカチュウとポッチャマを檻に閉じ込めた。
「それもそうですね」
ユヤはニコニコしていた。
ズザザーーー!!!
またもやサトシとヒカリとタケシはユヤの言葉にずっこけた。
「ユヤ!!!こいつ等はロケット団だ!」
「そうよ!ポケモンを盗む悪党なのよ!」
サトシとヒカリはユヤにロケット団は悪だと説明した。
「なに!!!悪い奴なんですか!」
ユヤはようやく理解した。
「「遅せえよ!!!」」
サトシとヒカリは怒鳴り返した。
「人の物を盗むなんで許せませんよ!!!」
ユヤはモンスターボールを構えながら怒鳴った。
「もうお前の性格にはついていけないと思うのは俺だけだろうか・・・」
タケシはユヤの単純・無責任の発送にうなだれていた。
「お願いします!パラス!!!」
ユヤはパラスを繰り出した。
「こんなポケモンで何が出来るって言うのよ、ハブネーク!」
ムサシはハブネークを繰り出した。
「マスキッパも行け!」
コジロウはマスキッパを繰り出したがマスキッパはすぐにコジロウにしがみつき噛み付いた。
「だからそうじゃないってば!」
コジロウはマスキッパを剥がすとすぐにタネマシンガンを命じた。
ムサシもハブネークにポイズンテールを命じた。
「・・・・・・」
ユヤはハブネークとマスキッパがパラスにぎりぎりまで近づくと当時に目を見開いた。
「今です、パラス、キノコのほうし!」
ユヤはパラスにキノコのほうしを命じた。
キノコのほうしがハブネークとマスキッパに降り注ぎ2匹は眠り込んだ。
「そしてきりさく攻撃!」
さっきとはまるで別人のような態度を取ってパラスに技を支持するユヤ。
この光景を見てサトシ達も思わず息を飲む。
きりさくがハブネークとマスキッパに直撃し戦闘不能になった。
「な・・・なんなのよあいつは!」
「なんだか分からないが目的のものは手に入った」
「逃げるが勝ちニャ!」
ロケット団は状況がまずいと思いピカチュウとポッチャマを連れてこの場から逃げようとした。
「逃がさない!」
ユヤは別のモンスターボールからルクシオを繰り出した。
「ルクシオ、チャージビーム!」
ルクシオのチャージビームがロケット団に直撃した。
「「「きゃあああーー!!!」」」
ロケット団はチャージビームの追加効果で麻痺症状になった。
「パラス、きりさくで檻を壊して!」
パラスはきりさくを繰り出し檻をばらばらにした。
「ピカピ!」
「ポチャ!」
ピカチュウとポッチャマはすぐにサトシとヒカリの元に駆け寄った。
「ピカチュウ、10万ボルト!」
「ポッチャマ、バブルこうせん!」
サトシとヒカリはすぐさまにピカチュウとポッチャマに技を命じた。
「ピカチュウー!」
「ポチャマー!」
10万ボルトとバブルこうせんがロケット団にぶつかり、爆発した。
「「「いきなりやな感じー!!!」」」
ロケット団はいつものように空の彼方にふっ飛ばされた。

「ありがとう、ユヤ」
「あなたのおかげで助かったわ」
サトシとヒカリはお礼を言った。
「いいってことだよ」
ユヤはあっけらかんに答えた。
「バトルのときは別人のようになるんだな」
タケシはユヤのさっきの行動に驚いていた。
「だって、バトルはヘラヘラしてやるものじゃないってお兄さんにいつも言われているから」
ユヤは普段は無責任でヘラヘラしていて単純・マイペースと人から馬鹿にされているがバトルのときやポケモンに指示を出す時は別人のように真剣になるのだった。
こうするように言われたのはユヤの兄だと言う。
「僕はまだバッジ4つしか集まっていないんです、でも、ポケモンリーグに出るためジムバッジを集めて旅をしているお兄さんと再会してバトルをするって決めているんです」
ユヤは兄と再会するため自分も同じくジムバッジを集めてリーグ出場を目指しているのだ。
「会えるといいな、ユヤのお兄さんに」
「うん」
サトシ達はユヤと共にレインシティの町に入ろうとしていた。

第3幕 完

[769] 第4幕 カンテ登場
佳奈美 - 2008年12月28日 (日) 20時13分

ついに草原からレインシティに足を運んだサトシ達。
「うわあ〜っ」
サトシ達は息をするのを忘れるほどの絶賛だった。
レインシティのど真中に置かれている特大水晶に目が付いた。
水晶の中は透き通るほどの綺麗な水でゆっくりと小さい泡が動いており、タマンタやサニーゴやシェルダーと言った水ポケモン達が気持ちよさそうに泳いでいた。
「きれ〜い」
ヒカリは水晶に近づいた。
「この水晶は水ポケモンの遊び場になっているんだよ」
偶々ここにいた市民がヒカリに水晶のことを説明した。
「この水晶の見たさに水ポケモンを連れてくる人もいっぱいいるって言うものだ」
「へー・・・ポッチャマも泳ぐ?」
ヒカリは足元にいたポッチャマに話しかけた。
「ポチャポチャー」
ポッチャマは泳ぎたいらしく水晶を叩いていた。
「はいはい」
ヒカリはポッチャマを落ち着かせた。
「よし、俺もブイゼルを泳がせるが」
「僕もドククラゲを泳がせようっと」
サトシとユヤも互いに水ポケモンをモンスターボールから出した。
「ユヤのドククラゲ、強そうだな」
サトシはドククラゲを見た。
「ありがとう、このドククラゲはお兄さんから貰ったポケモンなんだ、僕の始めてもらったポケモンなんだよ」
初めてのポケモンは兄から貰ったメノクラゲでそのメノクラゲがドククラゲに進化したのだ。
「いいお兄さんだね」
「うん」
ユヤはサトシの言葉に頷いた。

「ポチャポチャ!」
「ブブーイ!」
「ドク〜」
ポッチャマ達は水晶の中に入るとすぐに楽しく遊び始めた。
「俺、ポケモンセンターに行ってバトル大会のエントリーを済ませてくる」
サトシはタケシ達にこういい残すとすぐに一人でポケモンセンターに向かった。
「君達!」
ヒカリ達の後ろから長めの黒髪をした青年が話をかけてきた。
「君達、ポケモントレーナーか?」
青年は二つのモンスターボールを構えた。
「そうです」
ユヤはきっぱりと頷いた。
「俺はノモセシティのカンテ、どう?誰か俺とバトルする気ない?」
カンテと名乗るトレーナーがバトルを申し込んできた。
しかもモンスターボールを二つ持っていることからダブルバトルを請求してるそぶりを見せていた。
サトシがここにいたのならすぐににバトルを申し込んでいたはずだかサトシはポケモンセンターに行って不在だった。
「僕やりたい」
ユヤはバトルする気満々でいた。
「君が相手か・・・いいだろう」
カンテはすぐに承知した。
「バトルのルールはダブルバトル、全てのポケモンが戦闘不能になったところで試合終了だ」
カンテはバトルのルールを説明した。
「いいですよ」
ユヤは頷いた。
(この無責任そうな返事の仕方・・・あいつに似ているな)
カンテはそう思いながらリーフィアとライボルトを繰り出した。
「お願いします!パラス!ルクシオ!」
ユヤはパラスとルクシオを繰り出した。
「リーフィアはエナジーボール!ライボルトはかみなりのキバ!」
リーフィアのエナジーボールはルクシオに、ライボルトのかみなりのキバはパラスに向けられた。
「かわして!」
ユヤの指示通りにパラスとルクシオはリーフィアとライボルトの技をかわした。
「パラスはリーフィアにきりさく攻撃!ルクシオはライボルトにチャージビーム!」
パラスのきりさくがリーフィアに直撃したがルクシオのチャージビームがライボルトの特性『ひらいしん』によってかわされた。
「あれ?」
ユヤは目が点になった。
「どうして??」
ユヤの言葉のカンテは少し呆れていた。
(少しアホって言う感じもあいつにそっくりだ・・・)
「ユヤ、ライボルトは『ひらいしん』って言う特性を持っているんだ」
タケシは『ひらいしん』の効果をユヤに説明した。
「ああっ、そうだったのか、知らなかったな、アハハハハハ」
ユヤは頭をかきながら笑った。
「お前・・・もしかしてユウエイの弟か?」
カンテはユヤに話しかけてきた。
「えっ?確かに僕のお兄さんの名前はユウエイですげと・・・」
ユヤはカンテの質問に答えた。
「やっぱりな・・・こういう無責任な言葉・・・あいつにそっくりだ」
カンテは大きなため息をついた。
「お兄さんのこと、知っているんですか」
ユヤはバトル中だと言う事も忘れてカンテに話しかけた。
「ああっ・・・俺とあいつは友人だからな、昔あいつの弟のことを聞いていたからな」
カンテはユウエイから弟であるユヤの話を聞いていた。

―――――――――――――――――――――――――――――
「カンテ、お前には兄弟おるんか?」
これはまだカンテがトレーナーデビューをして半年たったころである。
カンテはトレーナーデビューと当時にユウエイと知り合った。
ユウエイとカンテを比べるとユウエイの方が半年年上であったため、カンテから見れば『先輩』に当たるほうである。
「いいや、俺は一人っ子だ、大富豪生まれだが兄弟もおらず身内は親だけだ」
カンテはノモセシティの大富豪の一人息子として生まれてきた。
欲しいものは何でも手に入り、お金には全くといっていいほど困らない生活を送ってきたが親は仕事のため全然家には帰ってきておらず兄弟もいない一人ぼっちの生活を送ってきたのだ。
「つまらへん生活を送ってきたんやな、お前」
ユウエイは無糖コーヒーを飲み干した。
「お前は?」
「俺は弟がおるで、女に間違われそうなぐらいのな」
「お前も女と間違われることぐらいあるだろうか」
カンテはユウエイの顔を見ながら突っ込んだ。
「はははは、俺は性格の言葉遣いですぐに男と分かるからええんや」
ユウエイは元々ジョウト地方のコガネシティに生まれ育ったがユウエイが5歳の頃、父親の転勤でカンナギタウンに引っ越してきたのだ。
そしてトレーナーデビューの1年前に母親が弟のユヤを産んだ。
しかしユヤが1歳の頃、ユウエイはトレーナーとして家を出て行った。
「その内あいつも俺と同じトレーナーとしての人生を歩むことになると思うげとな・・・」
ユウエイはお代わりのコーヒーを飲みながらしみじみした。
「そうなったらどうすんだ?」
カンテは呆れていた。
「そん時は無視する」
ユウエイはきっぱりと言った。
「アホ・・・」
カンテはますます呆れることしか出来なかった。
―――――――――――――――――――――――――――――

「お兄さん・・・」
ユヤは泣きそうな顔をしていた。
「兄弟そろって無責任だな・・・」
タケシは凄く呆れていた。
「ああっ、あいつは無責任な奴だ、でもけっこういい奴なんだよな、友達もいっぱい出来るし、ライバルだって多く出来た」
カンテは無責任だかユウエイには友達やライバルが多く出来る何かの魅力に気づいていた。
「そういえばあいつもこの大会に出るみたいだぞ」
カンテはふと何かを思い出したかのように言った。
「お兄さんが!」
「ああっ、さっきポケモンセンターに行ってバトル大会のエントリーを済ましたところなんだ」
カンテもまた、バトル大会の出場者なのだ。
「ジョーイさんに聞いてみると、4日前に一番に登録したものがいてさ、そいつの名前を聞くとユウエイだってさ」
カンテのこの言葉にユヤは目を輝かせた。
「こんなに早くお兄さんに会えるなんで・・・」
ユヤは嬉しさで胸がいっぱいだった。
「よかったね、ユヤ」
ヒカリはユヤの肩を軽く叩いた。
「うん」
ユヤは頷いた。
「バトルは中止だ、お兄さんを探してくる」
ユヤはパラスとルクシオをモンスターボールに戻した。
「カンテさん、いい報告ありがとう」
ユヤはカンテに感謝するとすぐにこの場を後にした。
「バトルの続きは兄と再会してからか・・・」
カンテは呟くとリーフィアとライボルトをモンスターボールに戻し、この場から去った。
「一体何しにきたんだ・・・カンテさんは・・・」
タケシは完全にこの騒動についていけずに呆然と立ちすくんでいた。

第4幕 完

[770] 第5幕 兄との出会い
佳奈美 - 2008年12月29日 (月) 19時09分

ユヤが1歳の頃に兄・ユウエイはトレーナーとして旅に出た。
それ以来ユウエイは9年間、家には帰ってきていない。
ユヤは物心が付いた時、兄の顔はポケモンリーグの生中継でしか知らなかった。
その2人は今、このレインシティにいる。
「はあ・・・はあ・・・」
ユヤは息を切らしながら兄を探していた。
「お兄さん・・・どこにいるのかな・・・」
ユヤは周りをキョロキョロ見回りながら探していた。
その時、ユヤの前に茶髪で割と整った顔立ちをした青年が前を通り過ぎた。
「あっ・・・この人・・・まさか・・・」
ユヤは半年前のホウエン地方のポケモンリーグが終わった後にすぐにトレーナーデビューを果たし、旅に出た。
そのときのポケモンリーグの中継もちゃんと見ていたので兄の顔はしっかりと覚えていた。
「あ・・・あの!!!」
ユヤは思い切って青年を呼び止めた。
「ん?」
青年は足を止め、声をしたほうに振り向いた。
間違いなくユウエイだった。
「お・・・お兄さんですか?」
ユヤは声を震わせながらたずねた。
「僕・・・カンナギタウンのユヤです、それで・・・あの・・・」
ユヤははにかみながらユウエイに説明しようとしたが・・・
「ユヤやないか、やっと俺に会えたやないか」
ユウエイは嬉しそうにユヤの側に来た。
「えっ・・・」
ユヤは自分はユウエイの弟だとまだ言ってもいないのにすぐに分かるとはと不思議に思った。
「あの・・・なんで僕があなたの弟だって分かるんですか?」
ユヤは質問して来た。
「ハハハハ、分かるに決まっているやないか、トレーナーを始めてから1年後に親父が毎年春夏秋冬の終わり近くにわざわざお前の成長姿の写真を送ってくるんや、しつこいように」
ユウエイはリュックから写真を取り出した。
写真はユヤの成長した姿、幼稚園入園時代、幼稚園卒園時代、小学校入学、小学校卒業の写真が写っており、一番新しい写真はトレーナーデビューの時の写真でその写真には自分が宅配で贈ったメノクラゲが移っていた。
「お父さんったら・・・僕に毎年誕生日の時や幼稚園や小学校入学の時にしょっちゅう写真とっていたのは・・・お兄さんに送るためだったとは・・・」
ユヤは顔を真っ赤にしていた。
「それにしても大きくなったやないか、直接会うのは9年ぶりやないか」
ユウエイは嬉しそうにしながらユヤの頭を撫でた。
「僕はお兄さんに直接会うのは初めてだよ」
ユヤは涙を流していた。
兄と別れたのはまだ物心が全然付いていない1歳の時だったため直接に兄と会うのはこれが初めてだからだ。
兄と出会う前は両親に兄のことをよく聞かされ、そしてリーグの中継で兄を見て行ったがようやく兄に触れられたからだ。
「お兄さん!!!」
ユヤはユウエイに抱きついた。
ユウエイもそれを受け止めた。
「ユヤ」
ユウエイはユヤに話しかけた。
「何、お兄さん」
ユヤは顔を上げた。
「俺がお前にあげたメノクラゲ、元気か?」
「うん」
ユヤは頷いた。
「ドククラゲに進化したよ、お兄さん、メノクラゲを送ってくれてありがとう」
ユヤは改めてユウエイにお礼を言った。
「ええんや、今までずっと兄らしいことはしてられへんかったし、せめて物の罪滅ぼしや」
ユウエイは父親から送られる手紙を見るたびに『ユヤに悪いことをしているかもしれへん』『兄として誕生日プレゼントや入園・入学のお祝いを贈ってもやれへん』と良心が痛むこともあった。
いくら無責任な性格とは言えともたった一人の弟、せめてトレーナーデビューとして初めてのポケモンをプレゼントしようと思い、ホウエンのリーグが終わった後すぐに宅配でユヤに初めてのポケモンを送ったのだ。
「ほんまはカンナギに帰って直接渡したかったんやげと、リーグで優勝を納めてからポケモンリーグの会長に『アルミアのチャンピオンになってみないかと』言われてな、それで色々とゴタゴタがあって帰りたくても帰れへん状況になったんや」
ユウエイは申し訳無さそうにした。
「チャンピオンリーグマスターに、凄いね、お兄さん」
ユヤはチャンピオンに選ばれた兄を尊敬の眼差しで見た後、「こういう理由じゃ仕方ないよ、気にしないで」と付け加えた。
「まだチャンピオン補佐やげとな、この大会が終わればきっとチャンピオンにふさわしいかどうかが分かるはずや」
ユウエイがこの大会にエントリーした目的は自分はチャンピオンと呼ぶのにふさわしい男か、そうじゃないかと言う目的。
この大会に優勝すればチャンピオンになる、優勝しなければチャンピオンはならない、そう決めていた。
「お兄さん、頑張って、応援します」
ユヤは兄を応援することにした。
「ありがとう」
ユウエイは軽く微笑んだ。
ようやく兄に出会えたユヤ。
成長した弟と再会できたユウエイ。
この兄弟はこれから先、どんなことがあろうとも写真やテレビでしかお互いの成長を知ると言う事はもうないことだろう・・・

第5幕 完

[771] 第6幕 シンジVSナイト
佳奈美 - 2008年12月31日 (水) 14時00分

ポケモンセンターではバトル大会参加者達が集まっていた。
エントリーを済ましたものはポケモンの健康チェックを、エントリーを済ましていないものは順番にカウンターに並んでいた。

[772] 第6幕 シンジVSナイト
佳奈美 - 2008年12月31日 (水) 15時08分

ポケモンセンターではバトル大会参加者達が集まっていた。
エントリーを済ましたものはポケモンの健康チェックを、エントリーを済ましていないものは順番にカウンターに並んでいた。
「ジョーイさん、バトル大会に参加します」
ようやく順番が回ったサトシは参加宣言をした。
「はい、ではバッジを見せてください」
「バッジ?」
サトシはジムバッジのことだろうと思い、リュックからバッジケースを見せた。
「ジムバッジも合っているげと手紙とホテル宿泊カードの他にもバッジが入っていたはずよ」
ジョーイは手紙のことを話した。
確かに封筒の中には手紙とホテルの宿泊カードの他にも5cmくらいの赤いバッジが入っていた。
サトシはやっと思い出し、ズボンのポケットから赤いバッジを見せた。
「確かにジムバッジ5つ以上と『バトルバッジ』ね、参加を認めます」
サトシはバトル大会の参加を認められた。
「あの、『バトルバッジ』ってなんですか?」
サトシは赤いバッジを弄りながら尋ねた。
「詳しいことはこのパンフレットを見てね」
ジョーイは厚めのパンフレットを渡した。

エントリーが終わり、サトシはタケシ達の元に戻ろうとした時・・・
「ドロボーー!!!」
サトシよりも少し年上の男トレーナーが大声で叫んだ。
「誰が捕まえてくれ!!!バッジを返せー!!!」
トレーナーは黒服を着た男に指を指しながら叫んだ。
どうやら黒服の男はトレーナーの参加証の『バトルバッジ』を盗んだようだ。
サトシはすぐに気がつき、追いかけた。
「待て!!!」
サトシは走りながらピカチュウに10万ボルトを命じた。
サトシは10万ボルトを地面にぶつけて相手を尻もちつかせて捕まえようと思ったのだが・・・
「邪魔だ!!!」
黒服の男は地面タイプのカバルトンを繰り出し、特性の『すなおこし』を起こさせた。
「うわっ!!!」
「ピカ!!!」
サトシとピカチュウは砂嵐で完全に視界を失い怯んだ。
「ハハハハ!!!バーカ」
黒服の男は捨て台詞を吐くとカバルトンをモンスターボールに仕舞い、さっさとこの場を後にしようとしたところ・・・
「サワムラー、とびひざけり!」
何処からが姿を現したサワムラーのとびひざけりがクリーンヒットした。
「ぎゃああ!!!」
黒服の男は完全に意識を失い、左手からは『バトルバッジ』がこぼれた。
「サワムラー・・・」
やっと追いついたサトシとトレーナーはサワムラーを見て呟いた。
「人の物を盗むのはれっきとした犯罪行為だ!」
茶髪でスタイルのいい青年は気を失っている黒服の男から『バトルバッジ』を回収した。
「警察には既に報告済みだ、今度から気をつけることだな」
青年はトレーナーに『バトルバッジ』を渡した。
「あ・・・ありがとうございます」
トレーナーは青年に礼を言うと同時に警察が到着し、黒服の男は御用となった。
「かっこいい〜」
「ピカチュウ〜」
サトシとピカチュウは青年の正義の心に完全に心を奪われていた。
「俺は当たり前のことをしただけだよ」
青年はサトシとピカチュウの側に来た。
「俺、サトシです」
「ピカ、ピカチュウ」
サトシとピカチュウは自己紹介をした。
「俺はナイト、よろしくな」
ナイトも名乗った。
「ナイトさんもバトル大会に参加するんですか?」
サトシは尋ねた。
「ああっ」
ナイトは頷いた。
「君ともこの大会で戦うかもしれないな、その時は手加減はしないからな」
「はい!」
サトシとナイトはバトル大会で戦う時は手加減はしないと誓いをたてた。
その時、黒い服と紫髪の少年がナイトの側に来た。
少年はサトシを見ると少し表情を顰めたがそれを無視しナイトに話をかけた。
「ナイトさんですね、俺はトバリシティのシンジと言います、バトルをお願いします」
少年はサトシのライバルのシンジであった。
「シンジ・・・レイジの弟か」
ナイトはどうやらシンジの兄・レイジのことを知っているらしかったため、バトルを受けることにした。
「サトシ、大会前に俺のバトル戦術を特別に見せてやるよ」
ナイトはサトシに自分の戦術を見せることにした。
「物好きな人だ・・・」
シンジは呟いた。
「バトルのルールは1対1でいいか?」
「ああっ」
1対1のバトルが始まった。
「頼むぞトゲピー!」
ナイトはトゲピーを繰り出した。
「こんな使えないポケモンに何が出来るって言うんだ!!!」
シンジはトゲピーを見ると同時に完全に苛立ちながら怒鳴った。
「攻撃や能力だけは全てじゃないって言う事を教えてやるよ」
ナイトは軽く微笑んだ。
「チッ・・・ドダイトス、バトルスタンバイ!」
シンジは苛立ちを隠しながらドダイトスを繰り出した。
「ドダイトス、リーフストーム!」
ドダイトスの凄い威力のリーフストームがトゲピーに降り注ごうとした。
「トゲピー、かわしててんしのキッス!」
トゲピーは小柄なのを良い事にちょこまかとリーフストームをかわし、てんしのキッスを繰り出した。
てんしのキッスでドダイトスは混乱状態になった。
「ダイド〜〜〜」
「ドダイトス、ウッドハンマー!」
シンジは混乱状態を無視してドダイトスに技を命じたがドダイトスは訳も分からずに自分にウッドハンマーをぶつけた。
「トゲピー、あまえる!」
トゲピーはドダイトスに甘えてきた。
「チョゲチョゲ、プリリリ〜」
ドダイトスは混乱状態になっただけでなく攻撃を2段階も下げてしまった。
「もっとあまえる攻撃だ!」
「ウッドハンマー!」
トゲピーは続けながらあまえるを繰り出しドダイトスの攻撃を下げ続けた。
一方のドダイトスは混乱状態が続いており運が悪いことに自分に向けてウッドハンマーを打ち続けた。
そしてようやくドダイトスの混乱状態がなくなった。
しかし、ドダイトスの体力は残り僅かとなっていた。
「フッ・・・この時を待っていた」
シンジはドダイトスを見上げた。
ドダイトスの体は緑色に輝いていた。
「特性『しんりょく』か・・・」
ナイトは呟いた。
「ドダイトス、ハードプラント!」
「ダイドー!!!」
ドダイトスは『しんりょく』の効果を使って草タイプ最強の技・ハードプラントを繰り出して来た。
「チョゲ!プィリリ〜〜〜!!!」
ハードプラントがトゲピーに直撃し大ダメージを与えた。
「トゲピー、大丈夫か?」
ナイトはぼろぼろになったトゲピーに呼びかけた。
「チョゲ・・・」
トゲピーは何とか立ち上がったが後一撃を食らったら戦闘不能になるほど体力を消耗していた。
「あまえるの効果で助かったな」
もしもトゲピーがあまえるを繰り出さなければトゲピーは一撃で戦闘不能になっていた。
「トゲピー、ゆびをふる!」
トゲピーは指を降り始めた。
「ランダムで出る技で何が出来るって言うんだ」
シンジは冷たい態度でトゲピーを見ていた。
「ドダイトスは地面・草タイプ、電気技が出ればナイトさんの負けだ・・・」
サトシも息を呑み、トゲピーを見た。
「チョゲ!」
トゲピーの指が青く光った。
そしてれいとうビームが繰り出された。
「ダイドーー!!!」
れいとうビームがドダイトスに直撃し戦闘不能になった。
「す・・・すげえ・・・」
「ピカ・・・」
サトシとピカチュウは大逆転をしたトゲピーを見て驚いていた。
「よくやったな、トゲピー」
ナイトはぼろぼろになったトゲピーを抱きしめ、褒めた。
「チョゲ」
トゲピーはにっこりと微笑んだ。
「・・・流石は兄貴のライバルと名乗ることだけはあるな」
シンジはいつもの態度でドダイトスをモンスターボールに戻した。
「レイジさんのライバル?」
サトシは何のことがさっぱり分からなかった。
「シンジの兄と俺はかつてのライバルだ」
ナイトは昔、レイジと戦ったことがあった。
しかし、勝負が付かずに引き分けになってしまった。
決着は次でつけようと約束をしたがその後、レイジは一度負けただけでトレーナーを引退し育て屋となったため、決着は出来ずじまいとなった。
「でも、お前のバトルの仕方はレイジと違ってちょっと荒々しいぞ」
ナイトはシンジのバトル戦術に少し納得いかないでいた。
「俺は兄貴のようにはならない、俺は俺自身のやり方で強くなるだけだ」
シンジはそういい残すと去って行った。

第6幕 完

[773] 第7幕 レインホテル
佳奈美 - 2009年01月01日 (木) 15時06分

シンジとナイトのバトルが終わった。
「サトシ、これからの予定は?」
「友人と合流してレインホテルに行こうと思います」
サトシはこれからの予定をナイトに報告した。
「俺もレインホテルに行くところだ、一緒に行かないか?」
「いいですよ」
サトシはナイトとの同行を潔く受け止めた。

サトシはナイトを連れ、タケシ達と別れた場所に戻った。
しかし、いたのはタケシとヒカリだけでユヤの姿が見えなかった。
「あれ?ユヤは?」
サトシはユヤがいないことにすぐ気が付いた。
タケシはサトシに一部始終を話した。
「へー、俺がいない間にそんなことがあったんだ」
「ピカチュ」
サトシとピカチュウは感心していた。
「ところでサトシ、この人は誰?」
「ポチャ」
ヒカリはさっきからサトシに傍らにいる青年が気になっていた。
「あっ、この人はナイトさん」
サトシはナイトを紹介し、さっきあったことを全て話した。
「ナイトさんもバトル大会の参加者か、いいライバルになりそうだな」
「ああっ、ナイトさんとのバトル、楽しみだぜ」
サトシは嬉しそうに頷いた。
「友達と合流できたことだしレインホテルに行こうか?」
「ああっ」
「賛成!」
ナイトの言葉にサトシ達は頷き、この町の有名な建物・レインホテルに向かった。

「うわあ〜!海の宝石みたい〜」
ヒカリはレインホテルを見ると当時に歓声を上げた。
「確かにこれは人気が出るわけだな」
ナイトはホテルの人気の秘密がようやく分かったかのように頷いた。
レインホテルはなんと全体水晶で出来ていた。
透き通るほどで中が見えそうなぐらいの輝き、軽く20階建てぐらいはあるほどの大きさ、そして壁には赤・緑・黄色・その他の鮮やかな大振りの宝石が飾られていた。
「一体いくらぐらい掛かっているんだ・・・このホテルは・・・」
タケシはこんな贅沢に作られたホテルは今まで見たことがないので少し立ちすくんでいた。
「金額では言い表せないほどだな」
サトシもタケシと同じく立ちすくんで呟くのが精一杯だった。
「中に入ろうか」
ナイトの言葉にサトシとタケシは頷き、一同はホテルに入って行った。
ホテルの中は壁も床も純金で出来ており、入り口に置かれているポケモンの像はダイヤモンドで出来ており、灯りはシャンデリア、純金の床に敷かれている絨毯は一番上等の生地で出来ていた。
「金かけすぎだっての・・・」
ナイトはあまりにも豪華絢爛のホテルの造りで少し呆れていた。
「すみません、あのバトル大会に参加する者ですが・・・」
サトシは宿泊カードを受付の人に見せた。
「あっ、はい、では同伴者と一緒の部屋を使ってください」
受付の人はサトシに部屋の鍵を渡した。
「ナイトさん、俺達はここで・・・」
「ああっ、次会う時はバトル大会だな」
サトシ達とナイトはここで別れた。

「すご〜い!!!」
「ポチャ〜」
部屋に入ったサトシ・タケシ・ヒカリは部屋の凄さに驚いていた。
「ロビーもホテルの外も凄かったげと部屋も凄いな〜」
タケシは部屋の周りを見回した。
部屋の壁は外と同じく水晶で出来ており、床はロビーと同じく純金で出来ており、風呂場、トイレも純金で出来ており、テーブルも水晶、椅子は羽毛で出来たソファー、ベッドは枕も掛け布団も全て羽毛、カーテンはシルクのレース付き、家具は上等のマボカニー、そして机の上には1つ1000円以上もするケーキが一人当たり3個置かれており、冷蔵庫の中のジュースとワインも相当のお金が掛かっていた。
「一体どんな人なんだ、こんな贅沢なホテルを作った人は?」
あまりにも金をかけすぎるホテルにタケシは凄く呆れていた。
「息がつまるほどだぜ・・・」
サトシは大きくため息をついた。
「俺・・・外に出てバトル大会の備えて特訓してくる・・・」
サトシとピカチュウはあまりにも緊張しすぎる場所のためかこれ以上ここにいられなくなり、特訓することにした。
「俺は買出しだ・・・」
タケシもまた、ホテルの料理は食べた気がしないだろうと思い、滞在中の食料を買うことにした。
「あたし・・・次のコンテストのための練習をしてくる・・・」
さっきまで『凄い凄い』っとはしゃいでいたヒカリもこの豪華部屋で一人だけではいられないと思いアケビタウンのコンテストの練習をすることにした。

第7幕 完

[774] 第8幕 広場の大騒動
佳奈美 - 2009年01月05日 (月) 15時00分

レインホテルを後にしバトルの特訓にうってつけの場所である広場についたサトシとヒカリ。
「あたしは人のいない場所で特訓してくる」
ヒカリはここでサトシと別れることにした。
「マンムーのことか?」
サトシは答えた。
「うん、またマンムーが暴れそうで・・・被害を出さないために」
ヒカリはイノムーがマンムーに進化してからずっと色々と仲良くなるためのことを考えていた。
色々と考えた後、まずは言う事を聞かなくなったマンムーを少しずつゆっくりと仲良くしようと考え、人気のいないところでマンムーを出して実行することにした。
「分かった、でももし暴れそうになったら俺に言ってくれよ、その時はすぐに落ち着かせるのを手伝うからさ」
サトシはもしものことがあったらすぐに自分に報告しろと忠告した。
「うん、ありがとう」
ヒカリは頷き、この場を後にした。
「さてっと・・・俺はバトル大会の特訓だ!」
サトシはモンスターボールからハヤシガメ・ムクバード・グライオン・ヒコザル・ブイゼルを繰り出した。
「皆、バトル大会頑張ろうぜ!」
「ピカチュウ!」
「ヒコ!」
「ブイ!」
「グライオン!」
「ハウー!」
「ムクー!」
サトシだけでなくピカチュウ達も大いに張り切った。
そしていざ、特訓に入ろうと思ったところに・・・
「きゃあああ!!!マンムー!止まってとまってぇぇぇ〜」
ヒカリの悲鳴が大きく聞こえた。
サトシが振り向くと、マンムーが大暴れしていた。
「マンムゥゥゥー!」
マンムーはまっすぐと凄い迫力で走り回っていた。
「大変だ!」
幸い被害者は出ていなくてもマンムーをこのままにしておくわけにはいかない!
「ブイゼル、みずのはどう!ハヤシガメ、エナジーボール!」
サトシはマンムーの足を止めようと足元にマンムーにとって効果抜群の技をブイゼルとハヤシガメに命じた。
「マンムゥゥゥ!!!」
マンムーはみずのはどうとエナジーボールを受けてもひるまなかった。
マンムーは攻撃だけではなく桁外れの防御も持っていたため通常の技は焼け石の水と言うものだった。
「ヒカリ、モンスターボールに戻すんだ!」
サトシは手が付けられないと判断し、ヒカリに戻すように叫んだ。
「分かったわ!」
ヒカリはすぐにマンムーをモンスターボールに戻した。
「はあ・・・本当はこんなことして止めたくないんだけどな・・・」
ヒカリは大きなため息をついた。
今のマンムーを止めるにはヒカリの言葉や他のポケモンの技での足止めでは通用しないと言う事は分かっていたためモンスターボールに戻す以外止める術はなかった。
「お前な!扱えないポケモンなんかむやみに出すんじゃねえ!」
「そうだそうだ!この恥知らずが!」
被害はなかったもののマンムーの暴れのせいで大パニックに陥り、特訓が台無しになってしまったトレーナー達はヒカリに怒鳴った。
「ごめんなさい!」
ヒカリは頭を下げて謝った。
「全く・・・」
トレーナー達はヒカリが謝るとすぐに叱るのを止め、それぞれの特訓に戻った。
「気にすんなよ、マンムーのことはこの町では駄目だとしてもきっと何とかなるさ」
サトシはしょんぼりしているヒカリを慰めた。
「うん、ありがとうサトシ」
ヒカリは人の多いレインシティではマンムーを出して仲良くさせるのを諦めることにし、次の町に行く途中辺りでマンムーを出すことにした。

第8幕 完

[775] 第9幕 シンジ対カンテ
佳奈美 - 2009年01月06日 (火) 19時53分

マンムーの騒動も何とか落ち着き、サトシはバトル大会に備えての特訓を、ヒカリはポッチャマとエテボースでコンテストバトルの特訓を始めた。
「ポケモンバトルが行われているぞ!」
いきなり、トレーナーがバトルが行われていると特訓中のトレーナー達に教えてきた。
「誰と誰が戦っているんだ?」
特訓を中断したトレーナーが話しかけてきた。
「前回のカントーリーグで準優勝を納めたノモセシティのカンテとヨスガのダックバトルで優勝を納めたトバリシティのシンジだ」
バトルをしているトレーナーがそのトレーナーの名を名乗ると、大急ぎでその場に再び向かった。
「俺達も行ってみよう!」
話の一部始終を聞いていたサトシも特訓を止め、すぐにバトルを見に行った。
「ちょっと、サトシ!」
ヒカリはサトシを追いかけた。

バトルが行われていたのは、広場から少し離れた所だった。
サトシとヒカリは前の方に来て、トレーナーの顔を確かめると、確かにカンテとシンジだった。
「あっ・・・あの人よ、サトシ、あの人がカンテさんよ」
ヒカリはさっきサトシに話したカンテと言うトレーナーはこの人だと説明した。
「へー、この人がユヤのバトルの相手をしていた人でユヤのお兄さんの友達か」
サトシはようやくカンテがどんな人なのかが分かった。
「いい人みたいだな」
「ピカ」
サトシはカンテがどんなバトルをするのかが楽しみになっていた。
「バトルのルールはダブルバトルでいいか」
「はい」
カンテはユヤのときと同じようにダブルバトルを申し込んできた。
「では、始めるぞ!氷と炎を揺るがせ!ラプラス!リザード!」
カンテはラプラスとリザードを繰り出した。
「エレブー!グライオン!バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーとグライオンを繰り出した。
「ラプラス、グライオンにみずのはどう!リザードはエレブーにアイアンテール!」
みずのはどうとアイアンテールがグライオンとエレブーに向けられた。
「エレブーはまもる!グライオンはみきり!」
エレブーのまもるとグライオンのみきりがみずのはどうとアイアンテールをかわした。
「反撃だ!エレブーはラプラスにかみなり!グライオンはリザードにハサミギロチン!」
エレブーのかみなりとグライオンのハサミギロチンが両者に直撃した。
ラプラスは大ダメージを受けただけでなく追加効果で麻痺症状になり、リザードは一撃で戦闘不能になった。
「相当のレベルだな、よく育てられているじゃないか」
カンテはシンジのポケモンの高レベルと色んな経験を認めていた。
「感心している暇などないはずだ」
シンジは感心して褒めたてているカンテに注意した。
「いや・・・俺の負けだ、ダブルバトルは1匹でも欠けるともうダブルバトルと呼べなくなるからな」
カンテは自分の負けたと言い、ラプラスをモンスターボールに戻した。
「ありがとうな、リザード、ラプラス」
カンテはラプラスとリザードをモンスターボール越しに褒めた。
「実力はあるがぬるいな・・・」
シンジはカンテのこういう『甘さ』以外の実力を認めていた。
「お前も大会に出るんだろ?」
カンテは去っていくシンジに再び話しかけた。
「・・・・・・」
シンジは無言のまま上着のポケットから『バトルバッジ』を見せた。
実はシンジも数日前にサトシと同じ手紙を受け取っていた。
最初は興味なかったかシロナと再び戦えることもあるかもしれないと思いこの大会に出場することに決めたのだった。
「バトル大会の中でまた戦う時が来たら今度は負けないからな」
カンテは宣言した。
「・・・・・・」
シンジは宣言を無視してこの場を去った。

第9幕 完

[777] 第10幕 レインホテルのオーナー
佳奈美 - 2009年01月12日 (月) 16時50分

「カンテさん」
サトシとヒカリはカンテのそばに来た。
「君はさっきの女の子、見ていたのか?」
カンテはさっきのバトルの見物を聞いてきた。
「はい、負けてしまったのは残念ですげといいバトルだったとあたしは思います」
「俺もです」
「ピカチュウ」
ヒカリとサトシは感想を述べた。
「ありがとう」
カンテは微笑んだ。
「あっ、自己紹介がまだでしたね、俺はマサラタウンのサトシ、このバトル大会に出場するトレーナーです」
サトシはカンテに自己紹介をした。
「あたしはヒカリです」
「ポッチャマ」
さっきあったとき、自己紹介をし損ねたヒカリも改めて自己紹介をした。
「バトル大会、悔いのないバトルにしましょう」
サトシはカンテに手を差し出した。
「ああっ」
カンテはサトシの手を握り、握手を交わした。
ピピピピ・・・
その時、アラーム音の音が聞こえた。
「俺のほうからだ」
カンテは左手のポケッチを見た。
「午後5時か・・・ホテルに戻らないとな」
カンテはポケッチの『時計』の方を見ていた。
「あたし達もそろそろ帰ろうと言いたい所だけどあそこ相当息がつまるのよね」
「うんうん・・・」
ヒカリとサトシもそろそろ帰らなければならないと思っていたがレインホテルの相当の高級感が漂っているため、帰りたくても帰れなかった。
「このホテルには上品にしなくてもただ普通に過ごせばいいんだよ」
カンテは平然としていた。
「しかし・・・」
サトシは困り顔で理由を述べようとしたが、次のカンテの言葉にサトシとヒカリは耳を疑った。
「レインホテルは俺の親父が建てた物だからな、そしてオーナーは俺だ、チャンピオンにこのホテルを貸してくれないかと頼まれてな」
「「ええーーーー!!!!」」
サトシとヒカリは当然驚いた。
「カンテさんって大富豪の息子さんだったか!」
「ピカチュウ!」
サトシとピカチュウは更に驚いていた。
「でも、どうしてシロナさんはカンテさんのホテルを・・・」
ヒカリは理由が知りたかった。
「なんでもチャンピオンの話によればバトル大会をレインシティにしたのはレインシティの広場はバトル大会の予選にふさわしいほど広くて、トーナメント戦等のドームはバトルや応援席が広くて好都合だそうだ」
カンテはパンフレットを見せた。
パンフレットにはこう書かれていた。
『・バトル大会の出場資格は『バトルバッジ』2個持参すること。
・バトル大会の予選はレインシティの広場で行われ、バトルのルールはダブルバトルの1回勝負。
・トーナメント戦に出場できるトレーナーの数は16名。
・トーナメント戦はレインホテルのすぐ真ん前にあるレインドームで行われ、バトルのルールは3対3のバトルで全てのポケモンが戦闘不能になった時点で試合終了。
・ファイナル戦は6対6のフルバトルで優勝者はチャンピオンの挑戦権が与えられる。
・チャンピオンとのバトルはファイナルと同じく6対6のフルバトル。
・滞在中はレインホテルで滞在すること。(オーナーには許可済みで置物や食器や部屋が壊れた場合は責任は全てオーナーが取る)』
っと書かれていた。
「ルールはこうなっていたのか」
まだパンフレットを見ていなかったサトシは頷いた。
「ホテルはレインホテルしかないみたいね」
ヒカリはパンフレットの端に載っているレインシティの地図を見ていたがレインシティのホテルはレインホテルにしかなかった。
「これで分かっただろ」
サトシとヒカリは強く頷いた。
「じゃあ、一緒にホテルに戻ろう、夕食はレストランでバイキングだ、その途中でいよいよチャンピオンのご登場だ」
カンテの言葉にサトシとヒカリは目を輝かせた。
「「はーい!!!」」
3人はすっかり友達になり、ホテルに戻って行った。

第10幕完

[780] 第11幕 晩餐会
佳奈美 - 2009年01月17日 (土) 19時43分

ホテルに着き、ホテルの地下の大広間に着いたサトシとヒカリとカンテ。
「サトシ、ヒカリ」
サトシとヒカリが中に入ると当時に、ユヤが駆け寄った。
「ユヤ、お兄さんは見つかったか?」
サトシはユヤを見ると第一に答えてきた。
「はい、お兄さんは今、バイキングに出ているお茶を飲んで回りを見回しています」
ユヤはようやく兄に出会うことが出来たと嬉しそうに報告した。
「そうか、よかったな、これからは手紙や写真等で互いの成長を知ると言う事はなくなったな」
カンテがユヤとサトシの話に割り込んできた。
「この人、誰?」
ユヤはカンテに指を指してサトシとヒカリにたずねた。
ユヤの質問にヒカリとポッチャマは思いっきりずっこけた。
「あのね・・・カンテさんとは昼間あたしとタケシと一緒に会ったじゃないの・・・」
ヒカリは苦笑いしながら説明した。
「ああっ、カンテさんでしたね、あははははは」
ユヤはようやく、昼間、カンテと出会ったおかげで兄とで会えたことを思い出した。
「お前・・・いつか絶対にダチ失うぞ・・・」
カンテはユヤの無責任・マイペースの性格に完全に苛立っていた。
「まあ、誰にでもあることですから気にしないで下さい」
「こんな性格を持っているのは何処をどう探したってお前かユウエイしかいねーよ!!!」
カンテは大声でユヤを叱り飛ばした。
「まあまあ・・・落ち着いて落ち着いて・・・」
サトシはカンテをなだめた。
「何やっているんだ・・・お前ら・・・」
夕食の時間をみはらかって広間に来たタケシはカンテがユヤともめているのを目撃した。
「ただのスキンシップですよ」
ユヤはタケシの質問に答えた。
「あっそ・・・」
タケシはこれ以上何も答えなかった。

これ以上の話をやめにし、夕食のバイキングに取り掛かったサトシ達。
揚げ物、煮物、焼き物、炒め物、飯、パン、麺、デザート等が大きなテーブル全部に置かれていた。
「皆美味そうだな」
サトシは適当に揚げ物や生野菜を取って行った。
「高級ホテルって言うから高級食材を使う料理ばかりだと思っていたげと今日の晩は誰でも気楽に食べられるものばかりですね」
ヒカリは生野菜とサンドイッチを小皿に取りながらテーブルの上のものを見ていた。
「高級食材は皆緊張するものばかりだからな、食事は楽しくしようと思っていつも食べ慣れているものにしたんだ」
カンテの話によれば普段の食事やバトル大会等の前日の晩餐会は『かしこまった』やり方が気に入らないらしく好きな物を好きなだけとってそして友達やトレーナー同士とワイワイしながら食べると言う方向を選んだのだ。
「ほんまにお前は気が効くな」
カンテの後ろから茶髪でコガネ弁を使う青年が話しかけてきた。
「ユウエイか」
カンテはユウエイと顔をあわせた。
「久しぶりやな」
ユウエイは悪戯っぽく笑った。
「ああっ・・・大会出場するのは知っていたがな・・・」
カンテはふっと笑った。
「おひひゃん、ひょひょこにひっひてひーひゃんひぇひゅか(略・お兄さん、どこに行っていたんですか)」
ユヤは口いっぱいの揚げ物等を頬張って食べながらユウエイに話しかけてきた。
「悪い悪い・・・茶の飲みすぎで自然現象しとうなってな」
ユウエイは一度広間を出て、今戻ってきたところだった。
「ひんぴはいひたんひぇひゅよ!(略・心配したんですよ)」
ユヤはただでさえいっぱい詰め込んである口の上に揚げ物を更に口に詰め込みながら怒った。
「悪い悪い、心配かけて」
ユウエイは謝った。
「何故通じているんだ・・・」
タケシはこの兄弟のやり取りに凄く疑問を抱いていた。
「この兄弟・・・ああいう性格さえしていなければ完璧なんだけどな・・・」
カンテは大きなため息をつきながら喘いだ。

第11幕 完



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