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[742] 短編小説 命の花
月兎 - 2008年11月03日 (月) 20時01分

まずその一。

すみませんすみませんすみませんすみま(何
月夜ノ虹無視してすみません!
今度からちゃんと更新します!

という訳で、ごぶさたしてます、月兎です!(帰れ
一回、短編小説作りたいなと思って、投稿します。
っていっても、10レスくらい逝きそうですが(誤字
とりあえず登場人物紹介しておきます。

シェル (スカイ)シェイミ♂ お笑い芸人を目指しているポケモン。ある時、シェミアと出会い、一緒にお笑い芸人をやりたいと言う衝動に襲われる。元気で明るい。やんちゃで好奇心旺盛。
シェミア (ランド)シェイミ♀ 体の弱いシェイミ。命に関わる病気を持っている。いつもベッドで寝ていなきゃ行けない体だが、時々外に出てもいいと許可を貰っている。シェルに出会い、お笑い芸人を目指す。

主な登場人物はこれくらいです。
悲しい系にしようと思うので、頑張ります。

[743] 短編小説 命の花 プロローグ
月兎 - 2008年11月03日 (月) 20時21分

『次の芸人候補は―・・・シェイミのシェルさんです』
あちこちで拍手が沸きあがる。
そして、元気に挨拶するポケモンが一匹。

「どうも〜!シェルです!最近暑いですね!やっぱり、あつはなついですね〜!!」
でも、誰も笑わない。みんな、同じ顔。

心の中に焦りを感じながら、シェルは続けた。
「そういえば昨日、この町の水道が止まっちゃいましたね〜。おかげで僕は、水が無くてカランカランに干からびちゃいました☆・・・ってそれ、メノクラゲですから〜!」

やっぱり、誰も笑わない。ただ、下を向いて手遊びをしたり、隣のポケモンを喋ったり・・・


       〜命の花〜


「はぁ・・・僕には芸人の才能は無いのかな」
シェルは、落ち込みながら道をとぼとぼ歩いていた。
そして、噴水の横のベンチで、アイスクリームを舐めながら、空を見上げた。

シェルには夢があった。
世界一のお笑い芸人になることだった。
だから、毎日練習に励んでいた。毎日ネタ作りをしていた。
そして、今日、新人お笑い芸人コンテストにでたのだ。

結果。
見事、最下位という結果に終わったのだ。

シェルは、アイスクリームを食べ終えると、ベンチから立ち上がって、歩き始めた。
そして、ふと、通りかかった病院の窓を見た。
そこには、ベッドから起き上がって、病院食を食べているシェイミが居た。
「・・・僕と同じ、シェイミだ。でも、スカイの僕とは違って、あの子はランドのままだ」

シェルは、病院を通り過ぎようとした。
すると、ふと考えが浮かんだ。

「・・・あのシェイミを・・・あの子を、僕のお笑いの相方に出来ないかな!!」
・・・はい、無理ですね。常識的に考えて無理ですね、シェル君。
多分、普通のポケモンなら諦めていただろう。
だけど、シェルは諦めなかった。

病院の入り口まで回ると、ズカズカと病院の中に入っていった―

[744] 短編小説 命の花
月兎 - 2008年11月03日 (月) 20時40分

                コンコン・・・
「は〜い」
            ガチャ
病室のドアが開くと、そこには見知らぬ一匹のシェイミが立っていた。
そして、病室に入ると、まずラッキーに挨拶をした。

「急にすみません。僕、シェイミのシェルっていいます。そこのシェイミさんに挨拶していいですか?」
「ええ、いいわよ」
ラッキーの答えが聞き終わるか終わらないかのうちに、シェルはランドのシェイミに向き直った。

「初めまして!僕、シェルっていいます。君の名前は?」
「私?私は、シェミアっていうのよ」
「そう・・・シェミアさん。僕とお笑い芸人やりませんか!?」
唐突な質問に、二匹は戸惑った。

そして、ラッキーが答えた。
「無理だわ。シェミアは体が弱いもの。もう、命だって、風にゆらめく蝋燭の炎よ。そんなに長く生きられる体じゃないんだし」
「・・・そう、ですか」
残念そうなシェルを見ながら、シェミアは考えていた。

そして、考えがまとまったかのように、ラッキーに問いかけた。
「ラッキーさん」
「何?シェミア」
「私、この命が残り少ないのは分かってるわ・・・だけど、一目に知られずひっそりと死ぬのは嫌。一度、沢山の人達の前に立ってみたいわ。だからお願い!私に、『おわらいげーにん』と言うものをやらせて!!」
「シェミア・・・」

ラッキーは、しばらく考え込んだ。
「・・・分かったわ。シェミアがそう言うなら。でも、無理しないでね。シェル君」
「は、はい!!」
「この子は体が悪いの。だから、あんまり無理させないでね。それと、シェミアの事、宜しくお願いします」
「分かりました!」

嬉しそうなシェルを見て、シェミアは片目でウィンクすると、こう言った。
「宜しくね、シェル君」
「うん!こちらこそ宜しく」
そういって、二匹は握手した。

[745] 短編小説 命の花
月兎 - 2008年11月03日 (月) 21時00分

それから、シェミとシェミアの猛特訓が始まった。
次のコンテストは一ヵ月後。
それまで、二匹は一生懸命練習した。

そして、コンテスト当日。
二匹は、控え室でガタガタ震えていた。

「・・・シェ、シェル君、緊張してない?」
「ぼ、ぼぼぼぼ僕はははだだいじょうぶだよぉぉ。シェシェミアはぁ?」
「・・・正直、お腹痛いわ」

すると、シェルは唐突にこう言った。
「ねぇシェミア。自分が病気じゃなかったらいいのにって思ったことって、ある?」
すると、シェミアは悲しそうに言った。
「・・・うん、あるよ。でも、現実は変えられない。だから、今を精一杯生きるの」
「・・・強いんだね」

シェル達の出番まであと七つ・・・五つ・・・三つ・・・
そして、とうとう順番が回ってきた。

シェミアは、緊張で震えている。
そんなシェミアを見て、シェルは言った。
「シェミア、深呼吸してみて」
「え・・・こう?」

シェミアは、深呼吸をした。
「そう、そんな感じ!そうやると緊張もほぐれるでしょ?」
「・・・うん、本当だわ!」
そして、シェミアはこう呟いた。

「・・・まるで、魔法ね」
「え・・・」
シェルは、シェミアを見て赤面した。

『―はい、次の方は・・・コンビです。今回初登場!「シェイミーズ」の二匹です』

そうして、二匹はステージに立った。
「どうも!シェルです!」
「シェミアです!ねぇシェル。ポフィンって知ってる?」
「うん、知ってるよ!ポケモンのお菓子でしょ?」
「そうよ。だけどね、まれにこわぁいポフィンがあるんだって」
「え?どんな?」
「それはね・・・」
「それは?」
「そのこわぁいポフィンを食べると、シェルみたいになっちゃうのよ!」
「なんで怖いの!?僕なんかおかしい!?」

あちこちから、笑い声が聞こえる。
(やった!受けてる!)
シェミアのボケに突っ込みながら、シェルはわくわくしていた。
(行ける・・・これなら、行けるよ!!)

「でもねシェル。他にも、まれに幸運のポフィンがあるんだって」
「どんな?」
「それはね、私みたいな可愛い子になるのよ!」
「なんで自画自賛!?」

その時、悲劇の始まりだった。
「いいじゃない、私可愛いじゃな・・・」
シェミアの台詞が途切れたかと思うと、シェミアはステージに倒れてしまった。
あちこちから、ざわめきとどよめきの声が上がる。

「シェミア!!シェミア!!!」
シェルは、シェミアをかかえながら、叫んだ。
「シェミアぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

[746] 短編小説 命の花
月兎 - 2008年11月04日 (火) 19時37分

                ピッ・・・ピッ・・・
心電計の音が、病室に響き渡る。
そこには、ベッドで意識を失っているシェミアと、椅子に座ってうつむいているシェルと、シェミアの両親が立っていた。

「・・・シェル君」
「はい」
「シェミアの命が、残り短いのは分かっていたかね」
「・・・分かっていました」

「だけど、君にはどうしても言えない事実があった」
「え・・・!?なんですか!?」
「シェミアは・・・シェミアの命は・・・」

そして、シェミアの父親の口から、絶望的な言葉が流れた。

「後半日も持たない」

すすり泣くシェミアの母親。
うつむいている父親。
思わず、シェルはこう叫んだ。

「・・・え!?どうしてそんな事!!どうしてそんな事実を・・・!・・・僕が・・・、僕が、シェミアを無理矢理コンテストに出場させたから」
「否、それは違う」
「え・・・」

シェミアの母親が続けた。
「シェミアは言ったわ。『自分が死ぬ前に、一度明るい<救世主>に会いたい』と・・・。そう、シェル君、あなたの事よ」
「シェミアは、君のおかげで、『人前に立つ』という事をやり遂げたんだ。そして、シェミアは死ぬ前に、一番いい思い出を作れたんだ」

「シェル君・・・」
「シェミア」
シェルが振り向くと、シェミアは起きてた。

「私、シェル君に会えてよかった。私、死ぬ前に、あなたに届けたい三つの言葉・・・言いたいの。まず一つ目。・・・ありがとう」
シェルの瞳から、大粒の涙がこぼれてきた。

「そして、二つ目は・・・。私は・・・シェミアは、シェル君というシェイミの事が、好きです」

シェルが顔を上げた。
「僕も・・・シェミアの事が、大好きだったよ」

シェミアはにっこり微笑むと、続けた。
「そして、最後の言葉・・・シェル君、『またね』」
「え・・・?」

シェルの目から、さらに涙が流れる。
そして、シェミアはゆっくりと瞳を閉じた。

          ピッ・・・ピッ・・・ピッピッピッ
心電計の音が早くなる。

(嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ)
シェルが、心の中で必死に叫ぶ。

















             ピーピーピーピーピーピーピー


トーンの高くなった心電計の音が、病室に響く。
それは、シェミアの死を知らせる音でもあった。

「シェミ・・・ア」
シェルは、シェミアの亡き骸を抱きかかえると、大空に向って、思いっきり泣いた。

「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!」

[747] 短編小説 命の花 エピローグ
月兎 - 2008年11月04日 (火) 19時52分

数年後―

『第22回、お笑いコンテストの栄光を獲得したのは―』
太鼓の音が鳴り響く。そして、その後にシンバルの音が響いた。

『シェイミのシェルさんです!!』
「やっ・・・たー!!!」

『シェルさんには、優勝トロフィーと、新人お笑い芸人になる権利が与えられます』

審査員長のデンリュウが、「おめでとう」と告げ、トロフィーをシェルに渡した。
「ありがとうございます」
シェルは、満面の笑みをもたらした。

―数時間後
シェルは、グラシデアの花束と、トロフィーを持って、草原を走っていた。
そして、ある所に辿り着いた。

 “shemia”
墓には、そう彫られていた。

シェルはグラシデアの花束を墓の前に置くと、墓に向って語りかけた。
「ねぇシェミア。僕、遂に優勝したよ。ほら、これがトロフィー」
そう言うと、トロフィーを墓の前に出した。

「僕、君と出会ってから、いっぱい練習したよ。君の分まで」
そして、シェルは悲しそうに言った。

「―もっとも、君が居なかったのが残念だけどね」
すると、シェルは涙をこぼした。

「ねぇ、僕、もう一度君に会いたいよ。あって、直接話をしたいよ。でも、魔法みたいに君が現れてくれればな―」

すると、シェルの背後で、何かが現れた。
シェルは気配を感じて、後ろを振り向いた。

そこには、懐かしい雰囲気が漂う、スカイのシェイミがいた。
優しい目つきは、何処となくシェミアに似ている。

シェルは、思わずこう言った。
「シェ・・・ミア・・・?」
すると、シェイミ・・・否、シェミアは、にっこりしてうなずいた。

そして、こう言った。
「いったでしょう?『またね』って」

もう、悲しい涙じゃない。
「もう、放すもんか」
シェルは、感謝の涙を流して、シェミアを思い切り抱きしめた。

そばにあったグラシデアの花畑が、風に吹かれてザワザワとゆれた。
そして、グラシデアの花びらが数枚、風に乗って二匹のそばをくるくると回った。

ある晴れた日の物語だった。

−fin−

[748] 駄目作者のあとがき
月兎 - 2008年11月04日 (火) 19時58分

ども!月兎です。
命の花、ちゃんと完結してよかったー!と溜息を漏らしました(
完結した作品は、実はこれが初めてなんです((((
短編小説ですが・・・(汗

今回のテーマは「命」。
命の大切さ、そこにあった命が突然消えてしまった時―。
え?何故シェイミを使ったかって?
えーっと・・・タイトル的に(ぇ

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!!
後、今度からちゃんと更新します。
本当にすみません!

では〜。



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