【広告】Amazonにて人気の 日替わり商品毎日お得なタイムセール

小説板

ポケモン関係なら何でもありの小説投稿板です。
感想・助言などもお気軽にどうぞ。

名前
メールアドレス
タイトル
本文
URL
削除キー 項目の保存


こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[136] ポケモンDP 開催・バトル大会
佳奈美 - 2007年12月30日 (日) 14時16分

始めまして、佳奈美です。
私もここに小説を書き込みしますね。

☆オリキャラ☆
名前 ユウエイ
出身地 カンナギタウン
職業 ポケモントレーナー(トレーナーレベルはベテラン級)
性別 男
年齢 20歳
手持ちポケモン
フーディン ♂ (サイコキネイシス・じんつうりき・テレポート・ねんりき)
ミロかロス ♀ (アクアリング・まもる・みずのはどう・ふぶき)
ビッパ ♂ (まるくなる・ころがる・めざめるパワー・いかりのまえば)
リーシャン ♂ (ミラーコート・いやしのすず・いやしのねがい・ねんりき)
リオル ♂ (はっけい・カウンター・きあいパンチ・でんこうせっか)
ピジョット ♂ (ゴットバート・そらをとぶ・はねやすめ・かぜおこし)
経歴 各地方のポケモンリーグをまわっており優勝を収めている。
性格 多少無責任・善悪をはっきりとつける・3度も同じことをするとすぐに怒る。
特徴 茶髪のショートヘアー、灰色っぽい上着にGパンといった今風の青年の格好だが顔は女性と間違われることが多い。
バトルの仕方 サトシと同じくポケモン達を信じて戦う方。負けてもポケモン達を叱らずにいい所をほめる。
イメージ声優 中村悠一

名前 カンテ
出身地 ノモセシティ
職業 ポケモントレーナー(トレーナーレベルはベテラン級)
性別 男
年齢 20歳
手持ちポケモン
スリープ ♂ (きあいパンチ・さいみんじゅつ・ゆめくい・ねんりき)
ミニリュウ ♀ (ギカインパクト・りゅうのまい・りゅうのいぶき・ドラゴンダイブ)
ヘルガー ♂ (かえんほうしゃ・だいもんじ・アイアンテール・ほえる)
デンリュウ ♂ (10万ボルト・かみなり・かみなりパンチ・まもる)
リーフィア ♀ (こうごうせい・にほんばれ・ソーラービーム・はっぱカッター)
グレイシア ♂ (ふぶき・あられ・冷凍ビーム・カウンター)
経歴 各地方のポケモンリーグを回っているが惜しくも優勝を逃し準優勝で収めている。
性格 温和・善悪をはっきりとつける・他人を励ますのが得意
特徴 黒髪で肩につくぐらい長い、茶色っぽい服とズボンを身に纏っている美青年。
バトルの仕方
ユウエイとほぼ同じやり方。
イメージ声優 緒方恵美

☆アニメキャラ☆
サトシ アニメと同じ
ピカチュウ アニメと同じ
ヒカリ アニメと同じ
タケシ アニメと同じ
ムサシ・コジロウ・ニャース アニメと同じ
シンジ アニメと同じ

ストーリー
トバリシティに向かうサトシ達は途中に立ち寄った町でベテラントレーナーが集まるバトル大会に出場することになった。

[137] 第1幕 強敵揃いの町
佳奈美 - 2007年12月30日 (日) 14時52分

ズイタウンのコンテストも終わり、サトシ達はトバリシティに向かっていた。
トバリシティに向かう途中、立ち寄った町の喫茶店で休憩をしているとき、ポケモン図鑑を持ったトレーナーがこの町で一番大きいビルに入っていくところを目撃した。
「なんだろう?この騒ぎ」
「ピィカ?」
サトシ達はさっきこの町に着いたばかりなので分からなかった。
「多分これのせいじゃないかな」
タケシは喫茶店に張られているポスターを見ながら言った。
「なになに・・・ベテラントレーナー限定のポケモンバトル大会を明日から行います、ポケモン図鑑を持ち、そしてポケモンリーグで高成績を収めているトレーナーは誰でも参加可能、優勝商品は進化の石詰め合わせセットをプレゼントします」
サトシはポスターをくまなく見終わってから立ち上がった。
「よーし、俺も参加するぜ」
「ピカピカ!」
サトシとピカチュウは久々の熱いバトルのことを考えて燃えていた。
「がんばってね、サトシ」
ヒカリはポッチャマ達と一緒にサトシを応援することにした。
「ああっ、そうと決まればエントリーだ」
サトシはポケモン図鑑を取り出してピカチュウと一緒にビルに向かった。
タケシとヒカリもサトシの後をついて行った。

ビルの中に入ったサトシ達は、受付場所に向かった。
「明日のバトル大会に参加ですか?」
受付従業員の女性が声をかけてきた。
「はい」
サトシは返事をした。
「では、ポケモン図鑑をこの機械にセットしてください」
サトシは従業員の言いつけどおりにポケモン図鑑を機械にセットした。
「各ポケモンリーグでベスト8を収めている、ポケモンもそれぞれバランスが取れている上にポケモン自身も彼に忠実・・・」
従業員はサトシの特徴やポケモン達の能力、そして信頼度と愛情度をチェックしていた。
「おめでとうございます、あなたは明日のバトル大会の参加資格を得ました」
従業員は笑顔でサトシに言った。
そしてポケモン図鑑を返し、参加資格のパスポートが渡された。
「これは・・・」
「これは参加資格が得た証のパスポートです、片身離さずに持っていてください、なお、このパスポートを持っているトレーナーは明日からこの町のデパートの品物ががすべて無料で手に入ります、そしてバトルをするときに注意ですか、このパスポートを紛失するとバトルができなくなり、強制失格となりますのでご注意ください」
従業員はパスポートの説明を丁寧に説明した。
「分かりました」
サトシはパスポートを受け取るとすぐに大切そうにポケットにしまった。

受付が済むとサトシはバトル大会の責任者に参加者専用の部屋に案内された。
タケシとヒカリもサトシの付き人として特別に入室を認められた。
部屋に着くとポケモンセンターの部屋と比べようがないほどの高級感が漂っていた。
ビロードのカーテンに羽毛布団と枕、マボカニーに高級素材の机とソファーそして高そうな花も添えられており、参加者のための高級菓子と紅茶も用意されていた。
「すごーい、こんな部屋、見たことない、うわあー」
ヒカリは始めてみる高級部屋で興奮を抑え切れなかった。
「明日が楽しみだぜ」
サトシは明日から始まるバトルの事でワクワクしていた。
「ピカチュウ!!!」
ピカチュウも張り切っていた。
「サトシ、タケシ、このお菓子すごく美味しいよ」
「ポチャポチャ」
ヒカリはポッチャマをいつの間にか出しており、備えてあった高級菓子と紅茶を一緒に味見していた。
「どれどれ」
タケシも高級菓子を少し食べた。
「うん、すごく美味いな」
タケシも高級菓子が気に入ったようだった。
「よし、こんな窮屈な部屋から出て、バトルの特訓だ」
サトシはこの部屋が落ち着かないためか、外でバトルの特訓をすることにした。
「ヒカリ、バトルの特訓に付き合ってくれないか」
サトシはヒカリに特訓相手に指名したがヒカリはこの部屋が気に入ったため「あたしはこの部屋でゆっくりしたいから」と言い断った。
「じゃあ、タケシ」
「すまない、食料とかポケモンフーズの材料が切らして」
タケシは足りなくなった食料を調達するためバトルは後にしてくれといった。
「まあいいか・・・」
サトシは一人でバトルの特訓をすることにし、この部屋を後にした。

第1幕 完

[138]
★ディオ★ - 2007年12月30日 (日) 23時37分

どうもはじめまして。ディオです。
なんか面白そうなのでみました。
強者が集まる大会!?僕も混ぜてください!

【名前】赤川十五郎
【性別】男
【年齢】17歳
【性格】曲がった奴が嫌いな強気なトレーナー。こうみえて頭がいい。
【外見】黒の半袖シャツ(背中に『鬼』が書かれてる)、下半分はベージュの長ズボン。黒髪の短髪でやや細目。顔は怖い系。
【手持ち】・ボーマンダ『特性:威嚇』[持ち物:カムラの実](捨て身タックル、頭突き、地震、噛み砕く)
・ライボルト『特性:避雷針』[持ち物:シュカの実](10万ボルト、火炎放射、冷凍ビーム、守る)
・ヘラクロス『特性:根性』[持ち物:光の粉](メガホーン、瓦割り、岩雪崩、地震)
・オーダイル『特性:激流』[持ち物:ソクノの実](波乗り、地震、切り裂く、竜の舞)
・ガブリアス『特性:砂隠れ』[持ち物:さらさら岩](竜の波動、地震、砂嵐、噛み砕く)
・エルレイド『特性:不屈の心』[持ち物:鋭い爪](サイコカッター、瓦割り、辻切り、リーフブレード)
【戦法】作戦に従って戦う。


以上。

[139] いいですよ
佳奈美 - 2007年12月31日 (月) 08時57分

始めまして、ディオさん。
小説は一人で書くよりも二人で書いたほうが面白いですから遠慮なくストーリーを考えて書き込みしてください。
私のほうも年末は無理として、年始からは週に1話、多くとも2話書き込みますから。

[141] 第2幕 シンジVSカンテ
佳奈美 - 2007年12月31日 (月) 17時47分

サトシとピカチュウがビルから外に出て、公園に向かうと参加者達が明日に備えバトルの特訓をしているところだった。
「よーし、燃えてきたぜ」
サトシはモンスターボールからナエトル、ヒコザル、ムクバート、ブイゼルを出した。
特訓を始めようとしたところ急に周りが静かになった。
「どうしたんだ?」
サトシが辺りを見回すと、参加者達は特訓を中断してひとつのバトルを見ていた。
そのバトルは今から始まるところだった。
サトシもバトルが気になり、見てみると、一人は美青年で一人は紫色の髪をした少年だった。
サトシはすぐに紫色の髪をした少年がシンジだと分かった。
「バトルは3対3、そのうち2匹戦闘不能になった時点で終了、それでいいか」
青年はバトルのルールをシンジに説明した。
「はい」
シンジは3対3のバトルを受け入れた。
「お前とのバトル、ホウエンのポケモンリーグ以来だな、シンジ」
青年はシンジのことを知っているようだ。
「ああっ、だか次は俺が勝ちます、カンテさん」
シンジとカンテはモンスターボールを構えた。
「大地を揺るがせ!ミニリュウ!」
カンテの最初のポケモンはミニリュウを繰り出した。
「マニューラ、バトルスタンバイ!」
シンジの最初のポケモンはマニューラを繰り出した。
「ミニリュウ、りゅうのまい!」
カンテは、ドラゴンタイプの攻撃をあげるりゅうのまいを繰り出した。
「マニューラ、冷凍ビーム!」
マニューラの冷凍ビームがミニリュウに直撃したが、ミニリュウは防御も徹底的にあげられていたため戦闘不能にはなっていなかった。。
「ミニリュウ、りゅうのいぶき!」
りゅうのまいの効果で攻撃があがったミニリュウはドラゴンタイプの技、りゅうのいぶきを繰り出した。
マニューラはりゅうのいぶきをまともに受けただけでなく、麻痺症状になってしまった。
「くっ・・・」
シンジは少しあせっていたがカンテはかまわずにミニリュウにギカインパクトを命じさせ、マニューラを戦闘不能にした。
「1回目は俺の勝ちだな」
カンテはミニリュウをモンスターボールに戻して言った。
シンジは無言でマニューラをモンスターボールに戻し、エレブーを繰り出した。
「エレブーか・・・だったらリーフィアだ」
カンテは草タイプのリーフィアを繰り出した。
「エレブー、かわらわり!」
草タイプのリーフィアは電気タイプの技には効果がいまひとつのため効果が普通の格闘タイプの技を繰り出した。
「リーフィア、かわしてにほんばれ」
リーフィアはかわらわりを華麗にかわしてにほんばれを繰り出した。
「にほんばれは草タイプ、炎タイプの攻撃をあげる技」
カンテはにほんばれの効果を説明したがシンジは鋭く言った。
「にほんばれの効果ぐらい俺でも知っている、余計なことを言うな」
この言葉はなぜが自分自身が焦っているように聞こえていた。
「確かに前よりかは強くなったよ、シンジ」
カンテはシンジの異変に気づき冷静に話し始めた。
「始めてあったよりかはずっと強くなっている、だかそれだけじゃ駄目だ、確かにお前は俺が認めるトレーナーだ、だかポケモン自身やおまえ自身が強いだけじゃ駄目なんだよ」
野次馬やサトシもカンテの言っていることがわからなかった。
「ポケモン達はお前のおかげで強くなれたと感謝はしているが、お前やお前のポケモンには二つ足りないものがある、その足りないものが欠けているとどんなに勝ち続けても自己満足で終わってしまうんだ」
「俺に足りないもの・・・」
シンジは一瞬戸惑っていた。
「そうさ、それもわからずにいるとは情けないとしか言いようがない、俺や俺のポケモンはこの二つを持っているからこそ分かち合えるんだ、お前のバトルは足りないものを必死で隠そうとするおろかな戦い方だ」
野次馬はざわついていた。
「いったい何のことを言っているんだ、あいつは」
「さあ・・・」
野次馬はカンテの言っていることはよくわからなかった。
(まさかカンテさんは、シンジにもっとポケモンたちを信じろ、そして愛しろといっているんじゃ・・・)
サトシはカンテの言っていることが理解できたようだ。
「俺は俺のやり方で強くなる、そしてシンオウリーグでは必ず俺が優勝してみせる、エレブー、かみなりだ」
シンジはさっきの話を何事もなかったようにしてバトルを再開させた。
「リーフィア、ソーラービーム!」
にほんばれの効果でソーラービームがいつもよりも早く発射した。
「にほんばれの隠れた効果は、ソーラービームの発射をいつもよりも早くすることができる」
ソーラービームがかみなりをかき消した。
「エレブー、かわらわり」
シンジはすかさずかわらわりを命じた。
「はっぱカッター!」
カンテはリーフィアにはっぱカッターを命じさせた。
はっぱカッターがエレブーに直撃し、エレブーは戦闘不能になった。
「俺の勝ちだな」
カンテはリーフィアをモンスターボールに戻した。
「くっ・・・」
シンジは悔しさをこらえ、エレブーをモンスターボールに戻した。

第2幕 完

[142] うお
ひこ - 2007年12月31日 (月) 19時00分

佳奈美さんはじめまして!
投下ありがとうございます!

カンテがやたらかっこいいです ←
振る舞いから、ベテラントレーナーとしての威厳が感じられました


続き楽しみにしています!

[144] 第3幕、強豪クラブ『大魔神』登場!
★ディオ★ - 2007年12月31日 (月) 19時07分

あ、ありがとうございます!
では、足を引っ張らずにやります!
(なんか二人リレー小説みたいになりましたが…)


【本編】

「会長ここッスよ!例の大会が行われる受付。」
俺の名はジュウゴロウ。[大魔神]と言われたクラブの会長を勤める。
俺達[大魔神]は、大会の情報を聞いて参加する事にしていた。
メンバーは5人、そのうちサングラスをかけたリーゼント男が俺に言う。
「バトル大会に参加します。」
俺は受付の人に参加を申し込んだ。
「では、ポケモン図鑑をこちらの機械に。」
俺は図鑑を取り出し、機械にセットする。
「ホウエン地方バトルタワー200連勝の他、フロンティアを完全制覇。チームもより構成されており、抜群の戦闘バランスを保っております。」
更に従業員は、俺の特徴、ポケモンの能力や信頼度などをチェックする。
「おめでとうございます。あなたは明日のバトル大会の参加資格を得ました。」
「信頼度は落ちか…まぁよいだろう。」
俺は鼻で笑いながら、従業員からパスポートを貰った。
だが3分後…
「馬鹿者!!お前等二人は何故不合格だ!!」
俺は二人に(リーゼント男とスキンヘッド男)に怒鳴っていた。
「会長さん、今はそれどころじゃ…」
青髪の女性が俺の怒りを抑えようとする。
「…ダイ、カクダ。貴様等二人は行け。」
「…え?」
「…どこへですか?」
二人は俺に小さく言い返す。
だがここで俺の堪忍袋の緒が切れてしまった。
「…俺の部屋探しに決まってるだろ!!」
そして俺は「今すぐだ!!」と、怒鳴り声を吐いた。
二人は俺の声に驚いて走っていった。
「マリア、サイ。お前等は俺の練習相手となってくれ。外でやるぞ。」
「はい」
俺達は外で練習を始めようとした。


(続く)

[152] 第4幕 サトシとカンテ
佳奈美 - 2008年01月01日 (火) 12時48分

カンテとシンジのバトルが終わり、野次馬達は明日のバトル大会に備え、特訓を再開した。
サトシはシンジの所に行き、励ました。
「惜しかったな、シンジ」
シンジはサトシの言葉に無視して、ポケモンセンターに向かった。
「君は・・・」
シンジがこの場から去るとカンテはサトシの存在に気づいた。
「俺はマサラタウンのサトシ」
「ピカ、ピカチュウ」
サトシとピカチュウはカンテに自己紹介した。
「俺はノモセシティのカンテ、よろしく」
カンテも自己紹介した。
「君も明日のバトル大会の参加者?」
「はい」
サトシはカンテの質問に答えた。
「俺もなんだ、お互いいいバトルしような、勝ち負けにこだわらず」
「勝ち負けにこだわらず・・・」
サトシはカンテの言葉に首をかしげた。
「ちょっと難しかったかな、ゆっくり説明してあげるよ」
カンテはサトシの腕を軽く引っ張りながら公園を後にした。

カンテがサトシを連れて行った場所は高級洋菓子店だった。
「ここは・・・」
「さっ、入った入った」
カンテはサトシの背中を押して洋菓子店に入った。
「いらっしゃいませ」
店に入り席に座ると、ウエイターが声をかけて、メニューを渡した。
「この店で一番高い紅茶とケーキをお願いします」
カンテは店で一番高いものを注文した。
「かしこまりました」
ウエイターが去るとサトシは困った表情をしていた。
「別にこんなところじゃなくても・・・」
「ここの代金は俺が支払うから心配するなって」
カンテは表情を崩すことなく言った。
「まあいいか・・・」
サトシは場所のこだわりをあきらめ、さっきの質問をした。
「勝ち負けにこだわらずについてだけと、勝ったときはどんな気持ち?」
「それは勿論、嬉しいですよ、ポケモン達と一緒に頑張って勝利を得た勝ちならなおさら」
「じゃあ、負けたときはどんな気持ち?」
「負けたときは・・・確かに悔しいげと、ポケモン達と出来るだけのことをしたから悔いのない戦いだったと改めて思い、鍛え直してまた挑戦しようとポケモン達と誓います」
「それだよサトシ君、俺が勝ち負けにこだわらずにいいバトルしようといったのは」
カンテはサトシの答えをさらに答えた。
「たしかに負ければ誰だって悔しい、でも、それを憎しみや逆恨みに変えちゃ駄目なんだ、負ければどんな風に勝利を入れようとあせってしまう、例外もなく、間違ったやり方でポケモン達をがむしゃらに鍛え強くしていく、そういう風のやり方は俺にとっては感心しない」
「俺も間違った育て方やバトルは絶対に感心しないと思います」
サトシもカンテの意見に同情した。
「負ければ正々堂々と何度でも挑戦すればいいことだけ、間違った道に進み、間違ったやり方をしなくてもポケモン達を信じていればきっと答えが見えてくると思うんだ」
「俺と同じだ・・・俺もこのことをいつも考えていたんですよ」
サトシはいつもポケモン達を信じ続けてバトルをして来たので、カンテとは気が合った。
「そうか、お前とは気が合うと思っていたんだ」
「カンテさん、俺、勝ち負けにこだわらずに、ポケモン達を信じて、明日のバトル大会頑張ります」
「俺もだ」
サトシとカンテは熱い握手を交わした。
「お待たせしました、紅茶とケーキです」
話が終わると、やっとケーキと紅茶がサトシとカンテの所に来た。
「今日は友として、そして明日からはライバルとして頑張ろう、サトシ君」
「はい」
サトシとカンテは改めて誓いをたて紅茶とケーキを食べ始めた。

第4幕 完

[153] 第5幕、荒い性格
★ディオ★ - 2008年01月01日 (火) 22時17分

「浅いぞ浅いぞ!もっと打ち込みな!」
俺のエルレイドに対し、マリアとサイのポケモンを相手にしていた。
「エルレイド、空中から瓦割り」
エルレイドはジャンプし、拳を身構える。
「ガラガラ、骨ブーメランで打ち落とせ!」
サイのガラガラは骨をエルレイドに向かって投げる。
しかし、エルレイドは避けず、素手でキャッチした。
エルレイドはその骨をガラガラに投げて倍返し、更にサイコカッターをお見舞い。
結果はどちらとも直撃。
「やれ」
仕上げにエルレイドの瓦割りが直撃する。ガラガラは頭をふらふらして倒れた。
「次はあたしです!」
今度はマリアのポリゴン2のシャドーボールが降ってきた。
エルレイドの前に爆発、しかしエルレイドはなんのこれしきと、ポリゴン2に突っ込む。
パンチ…するとこに隙をつこうとしたマリアのポリゴン2、だがエルレイドはパンチを仕掛けなかった。

裏拳をかましたのだ。

――――――――――――――――――

「この程度か、ヌルいな!」
結果はエルレイド一体で勝利。ジュウゴロウはダメだしでも言うかのように言った。
「今日はここまでだ。明日に備えておけ!」
「はい」
俺はエルレイドを連れ、洋菓子店へ向かった。

――――――――――――――――――

洋菓子店に入る俺とエルレイド。中は以外といいんだな…
「コーヒーを2つ、無糖で」
早速ウェイターに注文をする。すぐに来た。
「懐かしいな、お前と飲むのは…」
「……」
エルレイドはコーヒーをゆっくりと飲んだ。
「…お前は主力としてよくやってきた。だが大会は甘くはない、地獄以上の苦しさを味わうところだ。分かってるな?」
エルレイドは頷く。
「ポケモンは俺にとって道具にしか見えない。明日の早朝、未完成だった戦い方をマスターするぞ。」
そう言った直後、エルレイドは何かに反応をした。
何やら少年と青年みたいだ。
「…あいつのことか。それにしても気に食わんな。しかもキザだと?曲がった奴は嫌いなタイプなのに…追い払うか。」
癖で腹を立てた俺は、少年と青年に話しかけようとした。
「おい、お前ら!」

―あとがき―
少年はサトシ、青年はカンテです。

[154] 第6幕 ダックバトル サトシ・カンテVSジュウゴロウ
佳奈美 - 2008年01月02日 (水) 14時13分

「おい、お前ら!」
「「ん?」」
サトシとカンテは誰かに声をかけられて後ろを振り向いた。
「お前らも明日のバトル大会に出場する奴らか」
「そうですげと・・・」
サトシが答えると男はこう言った。
「俺はジュウゴロウ、お前ら見たいなド素人がこの大会に参加するだと、バトルの方法は曲がりきっている上に、信頼と愛情とかほざいているやつに堂々としたバトルは出来っこない」
ジュウゴロウはサトシに向かってこう言い放った。
「何偉そうに言っているんだ」
サトシが文句を言おうとしたとき、カンテが口をはさんだ。
「ポケモンバトルに最初から玄人の奴なんでいないんだ、トレーナーもポケモンも最初は強くない、しかし一生懸命育て、鍛え、信じて、そして愛していればポケモンもトレーナーも強くなれるんだ」
「カンテさん・・・」
サトシは自分の言おうとしたことを言われたが、文句はつけられなかった。
「じゃあ、ダックバトルで証明して見せろ」
ジュウゴロウはダックバトルを申し込んできた。
「望むところだ」
カンテはダックバトルの申し込みを受けた。
「カンテさん、俺もやります」
サトシはカンテのパートナーになると言って来た。
「力を貸してくれ、サトシ」
サトシ達は、代金を支払うとすぐにさっきの公園に向かった。

「ダックバトルは2対2、ポケモン交代なしで、ポケモン2体戦闘不能になった時点で終了、いいな」
カンテはダックバトルのルールをサトシとジュウゴロウに説明した。
「いいだろう」
「OK!」
ジュウゴロウもサトシも承知した。
「大地を揺るがせ!グレイシア!」
カンテはグレイシアを繰り出した。
「ヒコザル、君に決めた!」
サトシはヒコザルを繰り出した。
「ボーマンダ、ヘラクロス、行って来い!」
ジュウゴロウはボーマンダとヘラクロスを繰り出した。
「リーフィア、あられ!」
カンテは先手を取って、あられを繰り出した。
「あられは氷タイプのポケモンの攻撃とかをあげる効果を持つ、そして氷タイプ以外のポケモンは少しずつダメージを受ける」
カンテはあられの効果を説明した。
「ヒコザル、穴を掘る!」
サトシはヒコザルに穴を掘るを命じさせた。
「ボーマンダ、地震だ!」
ジュウゴロウはボーマンダに地震を命じさせた。
「まずい!地震は穴を掘るではかわせない!」
ボーマンダの地震がグレイシアにもヒコザルにもかわしきれずに、大ダメージを受けた。
「ヒコー!!!」
穴を掘るで身を隠していたヒコザルは地震に驚き、穴を掘るが空振りで終わった。
「ヒコザル、大丈夫か!」
「ヒコッ!!」
ヒコザルはまだやれるっと言う顔をした。
「ヘラクロス、ヒコザルにメガホーンだ!!」
ジュウゴロウはヘラクロスにメガホーンを命じさせた。
「ヒコザル、かわせ!」
「このスピードじゃかわしきれない、グレイシア、カウンターでヒコザルを守るんだ!!」
カンテはヒコザルのスピードではヘラクロスの技はかわしきれないと判断したためグレイシアにカウンターを命じさせた。
「なに!!!」
「カウンターは物理技を受けたら倍にして返す技、これでヘラクロスは戦闘不能だ!」
カンテの言うとおり、カウンターで倍にした技を受けたヘラクロスは一撃で戦闘不能になってしまった。
「ヒコザル、ボーマンダに火炎放射!」
サトシはヒコザルに火炎放射をを命じさせた。
ドラゴンタイプのボーマンダに炎タイプの技は効果が薄いため、大きなダメージにはならないが、あられの効果で少しずつボーマンダにダメージを受けていた。
「ボーマンダ、ヒコザルに捨て身タックル!」
ジュウゴロウはボーマンダに捨て身タックルを命じさせた。
「ヒコザル、穴を掘るでかわせ!」
間一髪ヒコザルは穴を掘るで捨て身タックルをかわした。
「ちっ・・・」
ジュウゴロウは舌打ちをしてあたりを見回した。
「いまだ、ヒコザル!」
ヒコザルはボーマンダの後ろから出てきた。
「ヒコザル、火炎車だ!」
サトシはヒコザルに後ろから火炎車を命じさせた。
「しまった・・・」
火炎車がボーマンダに直撃して大ダメージを与えた。
「とどめだ、グレイシア!冷凍ビーム!」
カンテはグレイシアに冷凍ビームを命じさせた。
「ドラゴンタイプは確かに強敵、だか弱点はある、ひとつはドラゴンタイプ、そしてもうひとつは氷タイプだ!」
カンテがポケモンの相性を説明し終わると、グレイシアは冷凍ビームが打てる状態になっていた。
「いまだ、打てー!!」
冷凍ビームが直撃し、ボーマンダは戦闘不能になった。
「なんだと・・・」
ジュウゴロウは自分の敗北に驚きを隠せなかった。
「俺達の勝ちだな」
カンテはバトルを終えたグレイシアを抱き上げてよく頑張ったなっとほめた。
「ヒコザル、ありがとう」
サトシもヒコザルを抱き上げてお礼を言った。

第6幕 完

[155] 第7幕 ビルの庭で・・・
佳奈美 - 2008年01月02日 (水) 14時48分

カンテとのバトルが終わったシンジはポケモンセンターから戻るとすぐにビルに向かった。
向かった場所は受付場所だった。
「明日のバトル大会の受付をお願いします」
シンジは従業員にポケモン図鑑を見せた。
「では、この機械にポケモン図鑑をセットしてください」
シンジはポケモン図鑑をセットした。
「ホウエン、ジョウト、カントーでは優勝を逃しているが高成績で収めている、ポケモンの信頼度・愛情度は今ひとつだけど、忠実・・・」
従業員は調べが終わると、シンジにポケモン図鑑を返しパスポートを渡した。
「おめでとうございます、バトル大会の参加資格が得られました」
そしてシンジはそのまま自分が泊まる部屋に案内された。

ビルの隣に立っている大きすぎず小さすぎずの庭では美形の青年が明日のバトル大会に供えポケモン達と特訓をしている最中だった。
「明日のバトル大会、絶対に頑張ろうな」
青年はポケモン達にそう答えると、ポケモン達も青年の気持ちに答えた。
庭では公園と同じく明日のバトル大会の参加者達がポケモン達を鍛えていた。
その時、大きな網状の物が参加者達のポケモンをさらって行った。
「な・・・なんなんだ」
「俺のポケモンが・・・」
トレーナー達は驚きを隠せなかった。
驚きを隠せないまま、急にニャース型気球が空から現れた、しかも、気球の下には大きな檻があり、その中には参加者達のポケモンが入っていた。
「な・・・なんなんや、この気球は」
青年は驚きを隠せなかった。
「な・・・なんなんやこの気球はと声を聞き」
「光の速さでやってきた」
気球の中には男性と女性とニャースが現れた。
「風よ!」
「大地よ!」
「大空よ!」
「世界を届けよデンジャランス」
「宇宙を伝えよクライシス」
「天使が悪魔がその名を呼べば」
「誰もが震える魅惑の響き」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「ニャースでニャース!」
「時代の主役はあたし達」
「われら無敵の」
「「「ロケット団」」」
「ソーナンス!」
「マーネネ!」
気球からムサシとコジロウとニャースだけでなく、ソーナンスとマネネまで出てきた。
「っと言うわけで、明日のバトル大会に出場するポケモン達はぜーんぶあたし達のものよ」
ロケット団はバトル大会に出場するトレーナーのポケモンを全部盗むと宣言した。
「ピジョット、檻の鎖にゴットバードや」
青年はピジョットに気球と檻につないである鎖をゴットバードで切れと命じた。
「ニャハハハハ、この檻と鎖は特注品ニャ、簡単には・・・」
ニャースが説明するかしないかのうちに鎖はゴットバードの威力でちぎれ、ポケモン達が入っている檻は、庭のど真ん中に落ちた。
「大丈夫か?」
ポケモンを盗まれたトレーナー達は真っ先に檻に向かい、自分達のポケモンを檻から解放した。
「「「なにーー!!」」」
ロケット団は驚きを隠せなかった。
「ニャース、どうなっているのよ、特注品じゃなかったのー」
ムサシはニャースわ体を振り回しながら怒った。
「そ・・・それがニャーにも・・・」
「お前ら、他人のポケモンを盗むのはれっきとした犯罪行為やで」
青年は怒った口調で言った。
「こうなったら、行けーハブネーク!」
ムサシはハブネークを繰り出した。
「マスキッパ、お前もだ」
コジロウもマスキッパを繰り出したが、いつものお約束で、マスキッパはすぐにコジロウにしがみつき、噛み付いた。
「だから俺じゃないってばー」
コジロウはマスキッパを無理やりはがして技を命じた。
「マスキッパ、タネマシンガン!!」
「ハブネーク、ポイズンテール!!」
ムサシもハブネークにポイズンテールを命じさせた。
「フーディン、じんつうりき!ミロカロスみずのはどう!」
青年は特訓のために出しっぱなしにしていたフーディンとミロカロスに攻撃を命じた。
ハブネークはみずのはどうをまともに食らって戦闘不能になり、マスキッパはじんつうりきで混乱してしまった。
「「なにーー」」
ムサシとコジロウは大慌てでハブネークとマスキッパをモンスターボールに戻した。
「これでも食らえ、ビッパ、気球に向かってめざめるパワー!」
青年はビッパにめざめるパワーを命じさせ、気球に直撃させた。
ドカーン!!!
気球は見事にばらばらになり、ロケット団は空高く吹っ飛ばされた。
「「「やな感じー!!!」」」
「ソーナンス」
「おおー」
拍手と歓声が青年の周りに響き渡った。
「ありがとう、君が悪党を大事してくれなかったら明日は絶対に困っていたところだったよ」
被害にあったトレーナーは青年に感謝した。
「なに、困ったときはお互い様や」
青年はポケモン達の回復をするため、ポケモンセンターに向かった。
第7章 完

あとがき
この青年はユウエイです。
ユウエイがサトシ達と会うのはその日の晩という設定にしたいと思いますので。

[156] 第八幕、負け惜しみ
★ディオ★ - 2008年01月02日 (水) 17時55分

「…負けた…?俺のボーマンダとヘラクロスが負けた…?…いや、俺のミスか?」
返り討ちにあった俺のボーマンダとヘラクロス。
「認めたくはないが、負けは負けだ。大魔神の会長である俺を打ち破るトレーナーがいるとは…さすがバトル大会だ。」
俺は気を入れ替えて言う。
「…名は?」
俺は二人に問う。
「カンテです」
「俺、サトシです。」
即答だった。
「カンテにサトシか…見かけによらずいい奴だ。」
「…何が言いたいのですか?」
カンテは俺に言う。
「どうかな?俺達勝者の会こと、『大魔神』に入る気はないか?」
俺はサトシとカンテをスカウトした。
「…悪いけど、入る気はありません。」
「俺もです。」
やはり断るか…
「…まぁいいか。だが俺の目が覚めたと思ったら大間違いだぞ。俺は勝ちにこだわるだけだ。」
「負けず嫌い…ですか?」
「違うな。」
俺は鼻で笑う。
「俺の本気は、常識を覆すほど凄いからな。頭さえ使えば、今まで気づかなかった戦い方が見つかる。」
俺はボーマンダとヘラクロスを見た。
「戦いに負けたポケモンは叱っているが、今回はチャラだ。俺も反省するとしなければな。」
俺はボーマンダとヘラクロスをボールに戻した。
「じゃあな。」
俺は部屋に戻ることにした。

―――――――――――――――――

「…ん?」
空に何かが飛んでいく物体が見えた。
「…気のせいか」
無視した。


―あとがき―
飛んでいった物体とはロケット団です。

[157] 第9幕 タケシの親切心
佳奈美 - 2008年01月03日 (木) 09時51分

サトシとカンテはジュウゴロウとダックバトルを終えた後、この公園でそれぞれ特訓したが、時間を見ると午後の6時に回っていた。
「今日はこれぐらいにするか」
カンテはポケモン達をモンスターボールに戻した。
「皆、明日はがんばろうな」
別の場所でサトシもポケモン達をモンスターボールに戻した。
そしてサトシは、カンテのところに向かった。
「カンテさん、よろしかっら俺と一緒に夕食でもどうですか?」
サトシは夕食を一緒に食べないかと誘った。
「いいのか?」
カンテは少し迷っていた。
「はい、さっき、ケーキと紅茶を奢ってくれたお礼です、それに、タケシの料理はすごく美味いですよ」
「タケシ?」
ユウエイはサトシが一人で旅をしていると思っていたのだった。
「はい、俺一人で旅をしているんじゃなくって、タケシとヒカリと旅をしているんです」
サトシは自分の旅の話をした。
「じゃあ、タケシとヒカリもこの大会に?」
カンテはタケシとヒカリもバトル大会に参加するのかと聞いた。
「いえ、タケシはポケモンブリーダーで、ヒカリはポケモンコーディネーターなんです」
サトシは二人は大会に参加しないといった。
「目標はそれぞれ違うが、友達と一緒に旅をするのはいいことだよ、思い出もいつもの倍は作れるし、楽しさも増すし、それがポケモン達と一緒ならなおさらだよ」
カンテはサトシの旅を羨ましがった。
「そろそろビルに帰ろう」
カンテはまた時計を見たが20分もサトシと立ち話をしていたため、外は薄暗くなっているのに気づいた。

サトシとカンテがビルに戻ると、ビルのロビーでは木の実とかの匂いでみなぎっていた。
「なんだろう?この匂いは木の実には違いないげと、普通ポケモンセンターにみなぎるはず・・・」
カンテは匂いをかぎながら言った。
「カンテやないか」
突然美形の青年がカンテに声をかけてきた。
「ん・・・ユウエイ、久しぶりだな」
カンテは懐かしそうに青年に声をかけてきた。
「二人は知り合いなんですか?」
サトシは二人の間に割って話した。
「俺の友達でもあり、そして生涯のライバルだ」
カンテはユウエイが自分の友でもあり、ライバルでもあるといった。
「そうそう、さっきロビーの中央部分でブリーダーと名乗る男が大会参加者達のために、ポケモンフーズを配っていたところなんだ、お前らももらって来たらどうだ」
ユウエイはブリーダーが参加者のポケモン達のためにポケモンフーズを配っているとサトシとカンテに教えた。
サトシは誰なのかがすぐに分かった。
「じゃあ、行ってみるか」
カンテはユウエイの忠告に従ってロビーの中央部分に行ってみた。

「はい!」
「ウソッキ!」
「プクリ!」
ユウエイの言うとおり、ブリーダーが参加者達に手作りのポケモンフーズを配っていた。
しかもウソッキーとピンプクもお手伝いしていた。
サトシとカンテの番が回ると、サトシの予測どおり、ポケモンフーズを配っていたのはタケシだった。
「サトシ」
タケシはサトシを見て少し嬉しそうな表情をした。
「やっぱりタケシだったのか」
サトシは自分の推測が当たったといわんばかりに喜んだ。
「ああっ、ポケモンフーズの材料をいつもの倍を買って、調合して、そして今日の特訓の疲れが明日に影響しないためにポケモンフーズを参加者達に配っていたんだ」
タケシはポケモンフーズを配っている訳をサトシに話した。
「ありがとう、ポケモン達のためにわざわざ調合してくれて、トレーナーとして感謝しているよ」
サトシの隣にいたカンテは笑顔でタケシに感謝した。
「サトシ、そっちの人は?」
タケシはカンテとは初対面だった。
「ああっ、この人はカンテさん、特訓中に知り合ったんだ」
サトシはカンテをタケシに紹介した。
「俺はタケシ、サトシと一緒に旅をしているんだ」
タケシもカンテに自己紹介した。

第9幕 完

[158] 第10幕 ユウエイとカンテの過去
佳奈美 - 2008年01月03日 (木) 10時36分

「タケシ、俺もポケモンフーズを配るの手伝おうか?」
サトシはタケシの手伝いをしようと思ったがタケシは丁重に断った。
「ありがとう、でもサトシは明日に備えておかないと」
タケシはサトシの精神の回復とポケモン達の健康チェックに専念しろという口調で言ってきた。
「分かった」
サトシはタケシにポケモンフーズを受け取るとすぐにこの場を後にした。

「ほーら、いっぱい食べろよ」
カンテは先にタケシにポケモンフーズをもらい、それをポケモン達に与えてからロビーの長ソファーの上に座っていた。
カンテのポケモン達は大喜びでポケモンフーズをむさぼった。
「カンテさん」
サトシもロビーのソファー所に来た。
「サトシ、タケシのポケモンフーズ凄いな、皆凄い食欲だぜ」
カンテはタケシのポケモンフーズに感心していた。
「タケシはトップブリーダーを目指すからな」
サトシはポケモン達をモンスターボールから出し、ピカチュウを皆と一緒にし、ポケモンフーズを渡した。
「ピカ〜」
ピカチュウ達もいつもにも増してポケモンフーズをがつき始めた。
「カンテさん、ごめんなさい、タケシの手料理をご馳走してあげるといったのに今日はなんか無理っぽくて・・・」
本当はタケシの手料理をカンテにご馳走するはずだったがタケシはポケモンフーズを配っている最中で今日は料理を作るのは無理みたいだった。
「いいよいいよ、ポケモンフーズのほうがよほどいいよ」
カンテは自分の夕食よりもポケモン達に食べさせるポケモンフーズのほうに喜んでいた。
「夕食は、ビルのレストランで食べようか」
夕食はビルにあるレストランに済ませようといった。
「はい」
サトシも承知した。

ピカチュウ達はポケモンフーズを食べ終わらせると、サトシとカンテはレストランに向かった。
レストランの中は高級フランス料理店顔負けの豪華な作りとなっており、参加者達は入るたびに緊張しなければならないほどだった。
「サトシー」
サトシの後ろに女の子の声が聞こえてきた。
「ヒカリ」
ほかならぬヒカリだった。
ヒカリはいつも着ている服ではなく、ポケモンコンテスト用のドレスを着ていた。
「この子がヒカリか」
カンテはヒカリをじっと見ていた。
「あの・・・あなたは」
ヒカリもカンテとは初対面だった。
「この人はカンテさん、特訓中に知り合ったんだ」
サトシはさっきと同じようにカンテをヒカリに紹介した。
「始めまして、あたしヒカリです」
ヒカリは軽くお辞儀をしてカンテに自己紹介した。
「それにしても、何でポケモンコンテスト用のドレスを着ているんだ?」
サトシはさっきからヒカリの服装に気になっていた。
「だって、こうでもしないとなんか大丈夫じゃなさそうだし・・・」
ヒカリはこのビルはあまりにも豪華絢爛すぎるため、私服ではなんか申し分なさそうに見えていたからだった。
「確かにな」
カンテは笑いながら言った。
「じゃあ、ヒカリも夕食一緒にどうだ?」
カンテはヒカリも夕食に誘った。
「はい、喜んで」
ヒカリはこの誘いに乗った。

サトシ達がレストランの中に入ると、ウエイターが声をかけてきた。
「お客様、相席、2つよろしいでしょうか?」
込んでいるため、もはや後から来た参加者は相席でなければならない状況だった。
「いいですよ」
カンテは状況から見て快く承知した。
「カンテとサトシ君やないか」
一人はさっき知り合ったばかりのユウエイ。
「お前らか・・・」
もう一人はシンジだった。
「あれ?ユウエイさんとシンジ、知り合い?」
サトシはユウエイとシンジが一緒にいることに疑問を抱いていた。
「さっき知り合ったばかりや、サトシとカンテと分かれた後にな、それで夕食を一緒にとることにしたんや」
ユウエイは成り行きを話した。
「俺は明日に備えポケモンの技をもっとあげようとしたんだがユウエイさんがしつこいから仕方なしに夕食に付き合っているんだ」
シンジは文句を言って席に着いた。
「まあまあ、お前のポケモンは1日鍛えなくても強さは落ちへんって」
ユウエイはシンジをなだめながら席に着いた。
「ご注文は?」
サトシ達は、メニューを見たが全部高級素材を使われたフルコースばかりだった。
飲み物もデザートもすべて高い物ばかりだった。
「・・・・・・」
サトシとヒカリは無言のまま見ていた。
「じゃあ、一番高いフルコースを6人前と、一番高いワイン2つとジュース4つと、それから一番高いデザートをお願いします」
カンテは勝手に注文した。
「かしこまりました」
ウエイターが去るとシンジはカンテに向かってメニューを投げた。
バーン!!!
メニューがカンテの顔面に見事ぶつかった。
「勝手に注文しないでください、代々こんな高いもの、俺達には支払えないって言うことぐらい分かっているじゃないですか」
シンジは勝手に注文しただけでなく、滅茶苦茶高いものを平気で注文するカンテに腹が立っていた。
「そうですよ」
サトシも少しばかりシンジと同じ意見だった。
「支払いは俺がやっておくって」
カンテは自分の奢りだと言った。
「まあ、本人がおごりだっていうんやから俺達は遠慮なく受け止めればええんや」
ユウエイは無責任そうに言った。
「全く・・・」
シンジは不快そうに備えてあった水を飲み干した。
「ところで、カンテさんとユウエイさんって、ポケモンリーグに出場したことあるんですか」
ヒカリはユウエイとカンテに話をかけてきた。
「あるよ、俺とユウエイは各地方のポケモンリーグに出ていたんだ」
カンテとユウエイは出身地は違うが、ポケモントレーナーとして始めたのはほぼ同じ日で、そのときから二人は友達として、ライバルとしてトレーナーを始めたのだ。
「ポケモンリーグでは、俺とカンテが必ずファイナルに昇ってな、俺は優勝で収め、カンテは準優勝で収めたんや」
ユウエイは各ポケモンリーグで優勝を収め、カンテは準優勝で収めていた。
「準優勝でもかまわない、ポケモン達とここまで上り詰め、そして正々堂々としたバトルが出来たんだ、俺はそれだけで満足さ」
カンテは準優勝止まりで悔しい所が、ますますポケモン達の絆を深められたということだけに満足をしていた。
「ユウエイさんは、ベテランとはいえないほどの凄いトレーナーなんですね」
サトシはユウエイの腕はベテラン以上だと言った。
「まあな、サトシとシンジも各地方で高成績を収めているんやろ、シンオウリーグでも悔いのない良いバトルをするんやで」
ユウエイはサトシとシンジにシンオウリーグでも悔いのないバトルをするようにアドバイスした。
「分かりました」
サトシは潔く返事した。
「・・・・・・分かりました」
シンジも渋々返事した。

第10幕 完

[159] 第11幕、運命の出会い
★ディオ★ - 2008年01月03日 (木) 14時11分

「なぁカクダ…会長は何であんなに鬼なんだ?」
「話で聞いたことあるぜ。会長は昔、不良だったらしいぜ。」
「うわ、怖ぇな…」
「あとパートナーのエルレイドの事だが…」
「…あのエルレイドか?」
「実は野性の頃、会長と殴り合ってたんだってよ。」
「それマジ!?」
「じゃなかったらどうなんだ?」
「!?」
「か、会長!!」
俺が現れると二人は土下座する。
「悪口言ってすいませんでした会長!!」
「お許しを〜〜!!」
二人は必死だった。だが俺は、
「いや、良い…」
と、冷静になる。
「…はい?」
「すまなかったな、部屋は俺しか開けれなくてな。今開ける。」
鍵を開け、部屋に入った。いい部屋だ。
「会長が…怒鳴らない…」
「どうしたのやら…」
二人は唖然としていた。
「ダイ、カクダ」
「は、はい!」
俺は二枚の封筒を二人に渡した。
「飯代だ。遠慮なく食って来い。」
「…あ…」
「…ありがとうございます!!」
二人は大喜びで出かけた。

そうしている間に俺は、メモ用紙にメッセージを書いていた。

『しばらく出かける。 ジュウゴロウ』

俺は机の上に置いて、ドアをつっかい棒か何かで支えた。

―――――――――――――――――

「エルレイド!ボーマンダ!ヘラクロス!オーダイル!ライボルト!ガブリアス!」
俺は6つのボールを投げる。俺のポケモン全員が揃った。
「みんなよく聞け。次回の特訓は明日の早朝予定だが、今回は時間がない。急遽臨時活動を実行する。」
俺は全員に事情を話、臨時活動を遂行する。
「まずはヘラクロスだ。あの時カウンターでやられただろ。まずはカウンターを突き破る練習だ!」
ヘラクロスは返事をする。
「ヘラクロス、回転しながらやってみろ!あの木にメガホーン!」
指示通り、空から急降下しながら回転する。
木はヒビが入るほど直撃した。
「初球にしてはまあまあだ。スピードをもう少し高めろ!」
二回目。さっきより倍速でやってみた。今度は木が木っ端みじんに吹っ飛び、2、3本折れてしまった。
「完璧だ。次いくぞ!」
俺とポケモンの激しい練習は、このあと30分間続いた。

「よく頑張ったな。これにて終了だ。」
みんなヘトヘトだった。
取りあえず最初はポケモンの食事だ。俺はみんなをボールに戻した。

―――――――――――――――――

俺はビルの入り口に入る。だが、俺はピンチな状態になってしまった。
「しまった、ポケモンフーズが切らしたか。新しいのを買わなければ…」
俺は急ごうとロビーを通りかかった。するとラッキーなことに、ポケモンフーズを配っている男を見つけた。
「ポケモンフーズをくれないか?」
「いいですよ」
男の目は細目である。しかも姿にしてみればどうやらポケモンブリーダーみたいだ。
男からポケモンフーズが渡される。
「…ん?お前は…」
俺は男の顔を見て何か思い浮かべた。
どこかで見た顔だ…
「…どうかしましたか?」
「ウソ?」
男が言う。すると、横からウソッキーが出てきた。
「(ウソッキー…岩…)!思い出したぜ。お前はニビジムリーダーのタケシさんだな!?」
俺はタケシに言う。
すると同時に、周りの人が一瞬で静かになった。
「そうですけど…俺を知ってるんですか?」
「トレーナークラブ『大魔神』会長、ジュウゴロウだ。タケシさん、いきなりで悪いが…」
俺はタケシに指を指した。
「俺と勝負してもらう!!今すぐだ!!」

(続く)

[160] 第12幕 タケシVSジュウゴロウ
佳奈美 - 2008年01月04日 (金) 08時25分

ジュウゴロウは急にタケシにポケモンバトルを申し込んできた。
「別にいいげと・・・」
タケシは最初は戸惑っていたが、バトルを快く引き受けた。
「使用ポケモンは3対3、全てのポケモンが戦闘不能になった時点で試合は終了だ」
ジュウゴロウはバトルのルールを説明したが、タケシは3対3ではなく、2対2にしてくれといってきた。
「なぜだ?」
ジュウゴロウは理由がわからなかった。
「実は、ピンプクがまだ十分な技を覚えていなくて」
タケシはピンプクを抱きながら言った。
「プクプク」
ピンプクは無邪気に笑っていた。
「・・・・・・まあいいだろう、2対2のバトルだ、表に出ろ」
ジュウゴロウは2対2のバトルを認め、外に出た。
タケシもポケモンフーズを配るのを中断してジュウゴロウの後に外に出た。

外を出た二人はビルの隣にある庭でバトルをすることにした。
「ライボルト、行って来い!」
ジュウゴロウは先手はライボルトで行くことにした。
「頼むぞグレッグル」
タケシはグレッグルを繰り出した。
「ライボルト、かえんほうしゃだ」
ジュウゴロウはライボルトにかえんほうしゃを命じさせた。
「かわせ、グレッグル!」
タケシはすぐにかわすように指示をした。
間一髪グレッグルは、かえんほうしゃをかわした。
「グレッグル、どくばり!」
タケシはグレッグルに毒針を命じさせた。
「ライボルト、まもる!」
ジュウゴロウはライボルトにまもるを命じさせた。
まもるがグレッグルのどくばりを防ぎった
「グレッグル、どくつきだ!」
タケシは遠距離戦では無理だと判断したためが、接近戦に持ち込んだ。
「ライボルト、冷凍ビームだ!」
ジュウゴロウは接近していくグレッグルに冷凍ビームを命じさせたがタケシはそれを見逃さなかった。
「グレッグル、冷凍ビームをかわしながらどくつきを続けろ!」
グレッグルはタケシの忠告に従い、冷凍ビームをかわしながらライボルトの背中にどくつきを命中させた。
「ライ・・・」
ライボルトは毒症状におかされた。
「ライボルト、グレッグルに10万ボルトだ!」
ジュウゴロウはライボルトに10万ボルトを命じさせた。
「まずい、離れろグレッグル!!!」
グレッグルはライボルトの近くにいたため、10万ボルトをまともに食らったら戦闘不能になる状況だった。
グレックルはタケシの言うとおりにライボルトから離れようとしたが間に合わずに10万ボルトをまともに浴びた。
「グレッグル!!!」
タケシは叫んだがグレッグルは戦闘不能になっていた。
「よくやったな、グレッグル、ゆっくり休んでてくれ」
タケシはグレッグルをモンスターボールに戻した。
「よし、ずいぶん電気技のパワーがあがったな」
ジュウゴロウはさっきと比べると電気技の攻撃が上がったことに気づいた。
「行け、ウソッキー!」
タケシの最後のポケモンはウソッキーを繰り出した。
「ライボルト、冷凍ビームだ!」
岩タイプのウソッキーは氷タイプも苦手なため、ジュウゴロウはすぐに冷凍ビームを命じた。
「ウソッキー、ものまねで冷凍ビーム!」
タケシはウソッキーにものまねを命じさせた。
ウソッキーのものまねで作られた冷凍ビームとライボルトの冷凍ビームが激突した。
「ライボルト、もう一度冷凍ビームだ!」
ジュウゴロウはもう一度冷凍ビームを指示した。
「ウソッキー、かわしてすてみタックル!」
ウソッキーはライボルトの冷凍ビームを見事にかわし、ライボルトにすてみタックルを直撃させた。
「なに・・・」
ライボルトはグレッグル戦でおかされた毒症状の助けもあって一気に戦闘不能になった。
「よくやったぞ、ウソッキー」
タケシはウソッキーをほめた。
「ウソッキー!!」
ウソッキーも嬉しそうにしていた。
「ちっ・・・」
ジュウゴロウはライボルトをモンスターボールに戻した。
「最後のポケモンはこいつだ、オーダイル!」
ジュウゴロウはオーダイルを繰り出した。
「オーダイル、なみのりだ!」
ジュウゴロウはオーダイルになみのりを命じた。
「なに!」
タケシは驚きを隠せなかった。
ウソッキーは岩タイプのため水に弱いが、驚きを隠せなかったのはもうひとつあった。
それは、オーダイルのなみのりが今まで見てきたなみのりとははるかに大きかったからだ。
「ウソッキー、かわせ!!」
タケシはウソッキーにかわす指示をしたが、なみのりがあまりにも大きすぎるため、逃げ場所がなかった。
「ウソッキーー」
なみのりがウソッキーを飲み込み、ウソッキーは一撃で戦闘不能になってしまった。
「俺の勝ちだな」
ジュウゴロウはオーダイルをモンスターボールに戻しながら言った。
「ああっ、俺の負けだ、いいバトルだった」
タケシも自分の負けを潔く認め、ウソッキーをモンスターボールに戻した。

第12幕 完

[161] 第13幕 ロケット団再登場!
佳奈美 - 2008年01月05日 (土) 10時38分

同時刻・・・
レストランでサトシ達が夕食を食べ終えた後、デザートを食べながら明日のバトル大会の優勝賞品について話していた。
「進化の石詰め合わせセット、確かに珍しいアイテムだよな」
カンテは進化の石は珍しいアイテムだということを感心しながら言った。
「ねえ、進化の石って?」
ヒカリは進化の石についてはあまりよく知らないようだ。
「ポケモンはレベルアップで進化するほか、特殊なアイテムで進化する方法もあるんだぜ」
サトシはレベルアップ以外で進化するほかに特殊な条件で進化することをヒカリに教えた。
「進化の石は、全部で8種類、月の石、水の石、炎の石、雷の石、リーフの石、闇の石、光の石、めざめの石、みんな特定のポケモンに進化するのに必要なものばかりなんや」
ユウエイは進化の石は全部で8種類あることをヒカリに教えた。
「フーン」
ヒカリは分かったようにうなずいた。
「ところで、シンジはどうしてバトル大会に出場する気になったんだ?」
カンテはシンジになぜ出場したのかを聞いた。
「トバリシティのジムでの戦いのための訓練にちょうどいいと思ったんだ」
次のジムに備え、ポケモン達の能力をもっと上げるためにこの大会に参加したのだといった。
「そういえば、トバリはお前の故郷でもあったな、ジム戦のついで里帰りの予定は?」
カンテは里帰りの予定を聞いた。
「分からん」
シンジはその一言で話をやめた。
「そういえば、シンジとカンテさん、ホウエンリーグで会ったって言っていましたよね」
サトシは昼のシンジとカンテのバトル前の話を聞いていたため、その質問をした。
「ああっ、ユウエイとシンジは直接会うのは今日が初めてだけど、俺とシンジはホウエンリーグでの予選前に会ったんだ、それで互いに予選通過した後に、俺とシンジがポケモンバトルしたんだ、まあ、俺が勝ったげとな」
カンテは軽く自信満々に言った。
「確かにカンテさんは強い、俺がこの大会に出た理由はもうひとつある、それはカンテさんに絶対に勝つことだ」
シンジはトバリジムに備えてのバトルとカンテのリベンジのために明日のバトル大会に出場したのだった。
「シンジ、カンテさんとお前とのバトルが終えた後で、俺達は知り合ったんだけど、カンテさんこう言っていたぜ、バトルで負けたら、それを憎しみや逆恨みに変えちゃ駄目だって」
サトシは昼間カンテが話したことをシンジに説明した。
「俺は逆恨みでも憎しみにでも変えてはいない、俺は俺のやり方で強くする」
シンジはこの話を聞く耳もたんと言わんばかりに言った。
「シンジ!!!」
サトシは話を続けようとしたがシンジは冷たくもこう言い放った。
「前にも言ったはずだ、俺は俺のやり方でやる、お前はお前で好きにしろとな」
「なんだと」
サトシはシンジに突っかかろうとした時、くろいきりがレストラン内を包み込んだ。
「ゲホゲホ・・・何なんや、これは」
ユウエイはくろいきりを吸ったためか苦しそうにもがいた。
「ムクバート、くろいきりを吹き飛ばせ」
サトシはムクバートを出してふきとばしを命じさせた。
カンテはすかさずに、レストラン内の窓を全部開けてくろいきりを追い払った。
周りが見渡せるようになると、レストランの中央部分には、モンスターボールを大きな袋に詰め込んでいる最中のロケット団がいた。
「ロケット団!なにしているんだ!」
サトシは犯人がロケット団だと分かると急に食事をしていた参加者達が大騒ぎを始めた。
「あー、俺のモンスターボールがなーい」
「こっちもだ」
ハブネークのくろいきりを起こしている最中に、ロケット団は参加者達が片身離さずに持っていたモンスターボールを盗んで大きな袋に詰め込んでいたのだった。
「何をしているんだと声を聞き」
「光の速さでやってきた」
ロケット団はいつものように口上を言おうとしたが、ユウエイはどさくさに紛れて、袋に詰め込んだモンスターボールをひったくった。
ロケット団はそれにすぐに気がついた。
「コラー、返しなさいよー」
ムサシはカンカンに怒った。
「お前、こういうのは世間では泥棒というんだぞ、窃盗罪って言うんだぞ」
コジロウは説得力のないことを言った。
「泥棒や窃盗罪はお前らのほうやないかーーー」
ユウエイはロケット団に向かって怒った口調で言い返した。
「そうだそうだー」
モンスターボールを奪われた参加者達もユウエイに同意した。
「あー、お前は昼間のー」
コジロウは昼間に会って自分達がやられたトレーナーだと判断した。
「1度ならず2度までも、げちょんげちょんにしてやる、行けー、ドクケイル!」
ムサシは怒りながらドクケイルを繰り出した。
「マスキッパ、お前もだー」
コジロウはマスキッパを繰り出したが、昼間と同じくまたコジロウにしがみつき噛み付いた。
「だから俺じゃないってばー」
コジロウはマスキッパを無理やり剥がしてバトルに参加させた。
「リオル、リーシャン、出番や!」
ユウエイはリオルとリーシャンを繰り出した。
「ユウエイさん、俺も手伝わせてください」
「あたしも!」
サトシとヒカリもモンスターボールを構えたがユウエイは丁寧に断った。
「いいや、こんな奴俺だけで十分や、それにこんな狭いレストランで大バトルをやったらレストラン内はめちゃめちゃになるだけでなく、被害者が増えるだけや」
ユウエイは被害を最小限に抑えるためにあえて自分だけでやるといった。
「ドクケイル、サイケこうせん!」
「マスキッパ、タネマシンガン!」
ムサシとコジロウはポケモン達に技を命じた。
「リオル、でんこうせっかでタネマシンガンをかわせ!、リーシャン、ミラーコートでサイケこうせんをはね返せ!」
リオルはでんこうせっかでタネマシンガンをかわし、リーシャンはミラーコートでサイケこうせんを倍の威力でドクケイルに返した。
「すげえ、さすがはユウエイさん」
サトシはユウエイとロケット団のバトルを見て感心していた。
「シンジ、お前はジュンサーさんにこのことを話すんだ」
カンテはジュンサーにこのことを報告して来いっといってきた。
「何で俺が・・・」
シンジは文句を言おうとしたがカンテは「文句を言わずに行って来い」っと言ったため、シンジはレストランを後にした。
(なんだかんだといっても、シンジも年上の人には歯向かえないわね)
ヒカリは二人のやり取りを見ながらそう思った。
「マスキッパ、リーシャンにかみつく!」
コジロウはマスキッパに噛み付くを命じた。
「ドクケイル、リオルにどくばり!」
ムサシはドクケイルにどくばりを命じさせた。
「リオル、ドクケイルにきあいパンチ!、リーシャンはマスキッパにねんりき!」
リオルのきあいパンチをまともの受けたドクケイルは戦闘不能になり、リーシャンのねんりきをまともに受けたマスキッパも戦闘不能になった。
「「なにーーー」」
ムサシとコジロウは驚きを隠せなかった。
「どうや、まだやる気か?」
ユウエイは鋭い目つきでロケット団を睨みつけた。
「「「も・・・もう結構ですーーー」」」
ロケット団は逃げ出そうとしたが、タイミング悪くジュンサーが来た。
「ロケット団、あなた達を逮捕します」
ジュンサーは手錠を持っていた。
「「「結構ですーー」」」
っとでんこうせっか如く逃げ出した。
「まちなさーい」
ジュンサーは後を追いかけた。
「後はお任せします、ジュンサーさん」
ユウエイは後はジュンサーに任せることにした。

第13幕 完

[162] 第14幕、ジュウゴロウの秘密
★ディオ★ - 2008年01月05日 (土) 16時26分

「おかげで磨いた強さを計ることができた。ありがとう。」
ジムリーダーのタケシに勝った俺は、オーダイルを戻した。
だがその直後…
「エルッ!」
エルレイドが勝手に俺のボールから飛び出した。
俺が言おうとした瞬間だった。
出入り口から誰かが走ってくる光景が目の当たりした。1人は女、1人は男、そしてニャースだった。
「ロケット団!」
タケシは奴らに言いつける。
「あ!お前はあのジャリボーイの…」
「なんだテメェ等は」
女が言う瞬間に俺は奴らに、鋭い目つきで言う。
「ポケモンを奪って、悪さをしているん組織だよ。」
タケシが俺に、奴は何者かを話した。なるほど、エルレイドはコイツに反応したのか。
「そうか…さてはテメェ等、ロケット団だな?」
「!ニャーのことを知っているのかニャ?」
なんとニャースが喋った。
「…ならばテメェ等は生かしては置けねぇ…」
俺は更にガブリアスをボールから出す。
「行け」
エルレイドとガブリアスが包囲しようと、左右から挟み撃ちに入る。
「ちょっと、ヤバいんじゃないの!?」
「後ろからも追いかけてくるから、今は逃げるしかないだろ!!」
と、エルレイドとガブリアスが包囲する前に、一目散に林に逃げ込んだ。
「何だ、俺目当てじゃなかったの…」
次の瞬間、上から巨大なネットがガブリアス、エルレイドに降りかかった。
「わーはっはっはー!」
ニャース型の気球から声がする。
「ただ逃げると思ったら大間違いだよ!」
「盗むポケモンなら何でも盗むさ!」
気球がビルから離れようとした。だが…
「…俺をなめてるな?」
その声に合わせて、エルレイドとガブリアスが網を切り刻んだ。
「えええぇぇ〜〜〜!?」
「貴様は〔元幹部〕に侮辱した。失せろ!!」
エルレイドのサイコカッター、ガブリアスの竜の波動を気球に当てる。
「天誅!!」
俺がそう言った瞬間、大爆発を起こした。
「やな感じ〜〜〜〜〜〜!!」
ロケット団はそのまま空に吹っ飛ばされる。
「君…」
タケシが俺に言う。
「…聞かれてしまったか」
俺は白状することにした。
「俺は昔、サカキ様の右手と言われた幹部だ。」
その直後、エルレイドとガブリアスが地上に着地し、俺のとこに戻ってきた。
「この事は絶対誰にも言うな。いいな?」
俺はタケシに釘を刺した。仕方ないから言うんだ…。
「あなた達!」
「!」
女の警察官が走って来た。ジュンサーさんだ。
「ジュンサーさん!!」
するとタケシがジュンサーさんを見て言う。しかもさっきのイメージが一瞬にして変わってた。のだが…

バスッ

「しっ…しびしび…」
タケシはさっきのグレッグルの毒づきにやられ、麻痺する。
「バカがお前は…」
「会長!」
「!お前達…」
マリア達が来た。
「さっきの爆発で着ましたが…」
「無事でよかったッス!」
みんな心配してたのか…。
「ジュンサーさん、この人を保護して置いてください。」
俺はもうそろそろ帰ることにした。
「明日に備えるぞ」
「はい!」
みんなが返事をした。
ただ、タケシを残して…


ロビーに入ると俺はあることに気づいた。
「あ…」
「…どうしたんッスか?」
「ジムバッジとポケモンフーズを忘れてた。」

(続く)

[164] 第15幕 解散
佳奈美 - 2008年01月06日 (日) 08時48分

ロケット団を追い払ったサトシ達は、滅茶苦茶になったレストランを見回った。
「あーあ、被害を最小限に抑えたつもりなのに、めちゃめちゃになってしもうたな」
ユウエイは頭を掻きながら言った。
「どないしよう・・・」
ユウエイは弁償するしかないと思った。
「弁償ならロケット団にやらせたらどうだ?」
カンテはユウエイが思っていることが分かったらしく、そう言った。
「それもそうやな」
ユウエイは開き直ったような口調で言った。
「無責任すぎるって・・・」
サトシは軽く突っ込んだがユウエイは聞く耳もたんと言わんばかりにこのことをレストランのオーナーに説明した。
オーナーもユウエイの行為は正当防衛と判断されたため、ユウエイ自身弁償しなくても良いと言った。
「いいのかな・・・」
ヒカリは少しばかり戸惑った。
ちなみにシンジはジュンサーを呼びに行った後、一度もレストランに戻ってきておらず、そのまま自分の部屋に戻っていた。

レストランを後にしたサトシ達は夜も遅くなったので、明日に備え、各部屋に戻ることにした。
「じゃあな、サトシ、明日のバトル大会、いいバトルしような」
カンテとユウエイはサトシの部屋よりも少し離れた距離にあるので、レストランから出て少し歩いたところでサトシとヒカリと別れた。
「はい」
サトシは元気よく返事した。
カンテとユウエイの姿が見えなくなるまでサトシとヒカリは見送った。
「じゃあ、俺達も戻ろうか」
サトシは自分の部屋に戻ろうとしたときヒカリはタケシがいないことに気づいた。
「タケシならロビーでポケモンフーズを配っているさ」
サトシはタケシが今やっていることをヒカリに説明した。
「じゃあ、安心ね」
ヒカリは安心しきって、サトシの後に続いて部屋に入って行った。
ちなみにタケシはグレッグルのどくづきを食らった後、グレッグルがそのままポケモンフーズを配っていたところに連れて行った。
タケシが気がつくと、ポケモンフーズは参加者達が勝手に持って行ったため、全部なくなっておった。
「ま・・・まあいいか」
タケシはもともとポケモンフーズ全部参加者達にあげるつもりだったので諦め、サトシの部屋に戻って行った。

第15幕 完

[165] 第16幕、ジュウゴロウとエルレイドの友情物語
★ディオ★ - 2008年01月06日 (日) 15時45分

「……」
俺はベッドに座り、右耳に何かを付けていた。
するとエルレイドが部屋から入ってきた。
「…エルレイド…」
俺はエルレイド一言言う。
『…お前にしてはなにやら期限がないな』
なんとエルレイドが勝手に喋ったではないか。俺が付けていたのは、ポケモンと会話する為の翻訳機だ。
「…エルレイド、初めて出会った時を覚えているか?」
『ああ……最高に懐かしいぜ』

俺がシンオウ地方のポケモンの偵察を、サカキ様から命じられ、早速向かった。
だがそこで、喧嘩っ早い野郎と出会った。そいつがエルレイドだ。

「互いに殴り合い、崖から落ちて怪我したことあったよな?」
『あの時はな…』
「……」
『……』

―――――――――――――――――

1年前…

「おらぁ!!もっとこいやぁ!!」
『うおおおお!!』

ドカッ! バキッ!

「とっととくだばれ!!」
『それは俺の台詞だ!!』

ズズズズズズズズズ……!!

『!?』
「地震…!?」

ガラガラガラガラ……

「おああああ!!」

足元の岩が脆かった為、地震による崖崩れで転落事故。右足を骨折した。

「畜生!足が折れちゃ困るだろ!」
『俺に言うな人間。まぁ俺も左足を折っちまったが…』

その時、俺とエルレイドの運命の尽きはすぐそこまで近づいていた。

ズズズズズズズズ…!!!!

「また地震か…さっきより強い!」
『マズいな、早く逃げなきゃ上の岩が崩れ落ちてくる…!』

岩に潰れたら即アウト。その時エルレイドは最後の賭けをした。

「…気合いの鉢巻でどうする気だ?」
『こうする気だ』

エルレイドは俺の足とエルレイドの足を巻いた。

「…二人三脚かよ。子供じゃあるまい。」
『なら死ぬか?』
「…分かったよ」

―――――――――――――――――

「お前の発送が俺を助けてくれた…」
『…あんたの殴り込みが気に入っただけだ』
「そうかもな…」
俺とエルレイドは立ち上がった。
「ところで、お前は名前とかはあるのか?」
『なんだいきなり?』
エルレイドは俺に言いつけた。
「トレーナーには名前をつけることがあるが、お前にもあるかどうか…と…」
俺はエルレイドにそう言う。エルレイドは愛想笑いでこう言う。
『…キラザだ。』
「そうか…」
俺は顔を下げるが、すぐに上げた。
「キラザ、俺を殴ってくれないか?あの時をもう一度思い出したい…!」
キラザは頷くと、俺の頬を力一杯殴った。痛々しい殴り方だった。
『ジュウゴロウ、俺も思っていた。俺と同じように殴れ!』
俺はさっき殴られた感触を思い出して、キラザを殴った。
「『…ありがとよ、相棒』」
二人の声がハモった。

(続く)

〜あとがき〜
これからエルレイドの名前はキラザでお願いします。

[167] 第17幕 予選開始!
佳奈美 - 2008年01月06日 (日) 18時50分

翌朝・・・
♪ピンポンパンポーン
ビル中にアナウンスがなった。
「今日のバトル大会に参加するトレーナーの皆さん、ロビーの中央部分に集まってください」
アナウンスの音で完全に目を覚ました参加者達はロビーの中央部分に向かった。

「カンテさん、ユウエイさん」
サトシはカンテとユウエイに真っ先に気づき話しかけようとしたが、二人の目は昨日とはまるで別人のような目つきだった。
「カンテさん・・・ユウエイさん・・・」
サトシは恐る恐る声をかけたが二人はバトル大会のことで頭がいっぱいになっていたため、サトシの存在には気づいていなかった。
「・・・・・・」
サトシは無言のまま二人のそばから離れた。
「ぬるいな」
サトシの後ろからシンジが声をかけてきた。
「トレーナーはいつだってバトルを始まる前から真剣になるものだ、バトル前だからってこういうに気安く真剣になっている者に話をかけるとは・・・使えないな」
「なに!」
シンジはサトシがあまりにも真剣になっていないため使えないっと言い残した。
「くっ・・・」
サトシは反論したかったが、シンジの言っていることも正しいので反論は出来なかった。
しばらくすると、バトル大会を主催したこの町の町長が現れた。
「選ばれたベテラントレーナー諸君、今日から1週間、この町全域でバトル大会予選を開始する」
町長がそういうと、トレーナー達は燃えてきたって言うように歓声を上げた。
「予選での使用ポケモンは3匹、3対3のバトルを行う、そのうち2体戦闘不能になった時点で試合終了、なお、予選ではあらかじめちゃんと決められたポケモンを使用する、それ以外のポケモンを使用した場合はルール違反とし失格とする、時間は予選の1週間は、午前10時から午後5時までとする、そして予選にあがった8名はこの町のドームで6対6のフルバトルを開始する!」
町長が6対6のフルバトルを宣言したとき、サトシとシンジの表情は変わっていた。
「6対6だと・・・」
「ちっ・・・」
サトシもシンジも今の手持ちポケモンは5匹しかいなかった。
「なお、バトル大会期間中、時間外でのポケモンゲット、ポケモン転送は認められている、対策を考えるのもトレーナーとしての義務ともいえよう」
トレーナー達は戦いたくてうずうずしていた。
「町長、質問があります」
カンテは質問をしてきた。
「なんだ?」
「大会の舞台はこの町全域って言いましたが、判定はどうやってするんですか」
カンテは予選通過の条件が知りたがっていた。
「予選通過の条件は、それは相手トレーナーを6名、倒した者だけが予選通過を認められている、それぞれの場所に、審判がいるのですぐに分かるだろう」
町長はそれぞれの場所に審判がいると教えた。
「では、トレーナー諸君、午前10時からバトル大会を開始する、いざこの町を散らばるがいい」
町長がそういうとトレーナー達はビルから出て行き、町中に散らばっていった。
「よーし、燃えてきたぜ」
「ピカチュウーー」
サトシとピカチュウも燃え始め、ビルを後にした。
バトル大会予選まで後30分。

第17幕 完

・バトル大会予選のルール
@ポケモンは一人3匹、自分で決めたポケモンを使用。(それ以外のポケモンを使用すると強制失格)
Aポケモンの貸し借りは厳禁。
Bバトルは3体3、そのうち2体戦闘不能になると試合終了で、2体敗れた者は敗者となる。
C場所は町全域でそれぞれ審判のいるところで必ずバトルを行うこと。(審判の目の届かないところでバトルすると強制失格となる)
Dバトル大会の予選期限は1週間で、時間は午前10時から午後5時までとする。
Eバトル大会期間は、バトル大会時間内でのポケモンゲット、ポケモン転送を認められている。
Fバトルに参加させたポケモンはいかなる理由があろうとも、終わったらポケモンセンターで回復させること。
Gバトル大会中、予選でも予選通過でも、いかなる理由があろうとも、特訓は認められない。
Hバトル大会時間外でのデパートの使用は午後6時半から9時半までとする。
I参加トレーナー同士でのトラブルが起こった場合は責任は取らないが、論外の場合は責任を取ることになっている。
J予選でトレーナーを6名倒したトレーナーは、予選通過が認められる、その時は審判が予選通過者の名前を町長に報告してくれるので、予選を通過したトレーナーはそのまま、ビルの各部屋で待機すること。

[168] 第18幕、戦(いくさ)
★ディオ★ - 2008年01月06日 (日) 22時58分

「お前ら!ついに時が着た!大魔神を結成して1年で大目玉なイベントだ。優勝して、大魔神の戦歴に刻めるぞ!!」
「はい!!」
俺はマリアとサイに最後の話をする。俺の手には軍配があった。
「キラザ、覚悟はいいな?」
『無論…』
「…機は熟した。大魔神、出撃ぃ!!」
「おおっす!!」
ついに大魔神も動き出す。
まるで軍隊が歩くかのような足音をたてる。

今回の俺達の作戦は、三人別行動で、敵を偵察する。仲間に連絡し、敵の戦法を見極め、集積されたデータで、戦う相手を選ぶ作戦だ。
指令及びデータ集積担当はマリア。俺とサイは偵察だ。

「ここなら人気も無く電波が安定しますので、私はここで。」
「偵察が終わったらすぐに連絡する。」
マリアはノートパソコンを開ける。
「参加者一覧はこちらの通り。かなり散らばってますけど…」
画面からしてまさに、ノミがあちらこちらにいるみたいだ。
「よし、作戦開始だ!バレないように気をつけろ!」
「はい!!」
会員は一度解散した。

「皆の者!覚悟はできたか!?」
『おお―――っ!!』
時計は間もなく10時になろうとしていた。
「世は戦だ!!敵は街中にありぃ!!」
『おお―――っ!!』
俺は頭に兜を被った。
そして時計の針は、とうとう10を指した。
俺は青空に向かって軍配を上げ、叫ぶ。
「我こそは!!大魔神会長、赤川ジュウゴロウ!!またの名、大魔神ジュウゴロウ!!いざ、出陣じゃ―っ!!!」
『おお―――っ!!!』

さぁ、戦の幕開けだ!!

(続く)

―あとがき―
ジュウゴロウは本格的なバトルになると、戦と言います。
バトルに敗れたポケモンはジュウゴロウに殴られる設定でお願いします。
鬼みたいですみません(;_;)

[171] 第19幕 サトシ対サイキッカー@
佳奈美 - 2008年01月08日 (火) 20時33分

バトル大会予選開始30分後・・・
サトシは町の北側にいた。
「審判の目の届くところでないとバトルは出来なかったよな・・・さてっと、どこに行こうかな」
サトシが辺りを見回すと、ちょうど審判がおり、そのそばにはポケモンバトルをしているトレーナーが居た。
「やっているやっている」
サトシは見物者を押しのけながら前に進んだ。
「ヤドラン、サイコキネイシス!」
戦っているのはサイキッカーだった。
「僕の勝ちだね」
ヤドランのサイコキネイシスで、相手ポケモンを一撃で戦闘不能にして、サイキッカーが勝利を得た。
「くそ・・・」
対戦相手は悔しそうにして、その場を去った。
「ん?」
サイキッカーはサトシに気づき、バトルを申し込んできた。
「そこのあなた、ポケモンバトルしない?」
サトシはバトルの申し込みを承知した。
「OK」
サトシがバトル体制に入ると、審判が紙を挟んだボートを出した。
「これで予選に使うポケモンの名前を記入してください、なお、予選の間中、登録したポケモンしか使えませんので慎重にね」
審判が説明すると、サトシは少し考えたが、すぐに決めた。
「使うポケモンは、ピカチュウとヒコザルとブイゼルだね」
「はい」
サトシは予選の間はピカチュウとヒコザルとブイゼルで行くことにした。
「では、バトル開始!」
審判の合図とともに、サトシとサイキッカーはモンスターボールを構えた。
「ブイゼル、君に決めた!」
「ヤドラン、行って来なさい!」
サトシはブイゼルをサイキッカーはヤドランを繰り出した。
「ヤドラン、サイコキネイシス!」
サイキッカーはさっきと同じ戦術を使おうとしたがサトシは見逃さなかった。
「ブイゼル、アクアジェット!」
サトシは先制攻撃が出来るアクアジェットを命じた。
アクアジェットのスピードを生かしながらサイコキネイシスをかわし、ヤドランに直撃した。
「でも・・・ヤドランは水タイプもあわせ持っている、効果は今ひとつだよ」
サイキッカーの言うとおり、ヤドランはエスパータイプのほかにも水タイプも持っていた。
「ブイゼル、ソニックブーム!」
サトシはソニックブームを命じた。
「ヤドラン、かなしばり!」
ヤドランのかなしばりでブイゼルはさっき使ったアクアジェットがしばらく使えなくなった。
しかし、ソニックブームがヤドランに直撃したが、効果が薄いため、そんなにダメージを与えられなかった。
「ヤドラン、ねんりき!」
サイキッカーはねんりきを命じさせた。
「ブイゼル!!!」

第19幕 完

[172] 第20幕、怒涛のラッシュ攻撃
★ディオ★ - 2008年01月09日 (水) 16時09分

俺は影からバトルをしているトレーナーを偵察していた。今戦っているトレーナーは、エリートトレーナーとドラゴン使いだ。勝敗はドラゴン使いに決まる。
「連絡する。南西側によりドラゴン使いのトレーナーを確認した。」
『…ドラゴンタイプの対策はしっかりと構成されてるわ。プテラには気をつけて。』
「了解」
俺はさっそく申し込むことにした。
「分かった。」
「では、こちらに名前を記入して下さい。」
なるほど、バトルの前にはそうするのか。厳重だな。
書き終わるとすぐにポケモンを選ぶ。
「…キラザ、ガブリアス、ヘラクロスを選ぶ。」
予選の間はこの3体で行くことにした。(選択は前回の特訓の結果順に)
さぁ、バトル開始だ。最初はガブリアス。相手はボーマンダだ。
「ガブリアス、作戦Bで行け。」
ガブリアスは頷くと、態勢を整える。
「ドラゴンクロー!」
先にボーマンダが攻撃する。
「(そこだ!)ッハ!!」
ガブリアスは素早くパンチでカウンターを決めた。ボーマンダは後ろに押された。
「カウンターを覚えてるのか…」
「隙あり!」
ガブリアスはいつの間にかボーマンダの前にいた。
「ゼロ距離、取ったぞ!!」
ガブリアスはボーマンダを捕まえ、ボーマンダの首元に噛みついた。更にガブリアスは上下に振る。
「おらおらおらおらおらぁ!!」
ボーマンダは首を引き裂かれる痛みにもがくが、しばらくして気絶した。
「くっ…」
「おっしゃあっ!!」
まずは一勝目。
「次だ!ヘラクロス!」
「プテラ、行け!」
二試合目が始まった。
「作戦Aで行け。」
ヘラクロスはまた態勢を整えた。
「プテラ、今度は騙されるな!地震!」
プテラはヘラクロスを警戒するかのように、地震攻撃を仕掛けた。
「(そう来るか…だが!)行け!」
ヘラクロスは隙を見てプテラに突撃した。
「来るぞ!燕返しだ!」
(そこだ!)
ヘラクロスは角を下に落とした。
その瞬間、プテラの爪を受け止めた。
「!?」
「弱点はお見通しだ。」
ヘラクロスはプテラを上に突き上げた。
「まずい!立ち直るんだ!」
「悪いが遅い。食らえっ!」
ヘラクロスはプテラを捕まえ、回転しながら地面に急降下した。
「地獄雷落としぃぃ!!」
ヘラクロスは5メートル前でプテラをぶん投げ、プテラは地面にたたき落とされた。
「岩雪崩!!」
ヘラクロスは更に岩雪崩でプテラを岩で埋め尽くした。
「そ、そんな…」
「ヘラクロス!回転しながらメガホーン!!」
「なっ!?」
もう倒れてるはずなのに無慈悲にもヘラクロスは、前に編み出したメガホーンでドリルのごとくプテラが埋まった岩を木っ端みじんにした。まさに虫の息。
「全くだな。このトレーナーは弱すぎるぜ…」
「し…勝者、ジュウゴロウ選手。」
審判の手は、俺に上がった。


◇あとがき◇
作戦の解説を言います。

作戦A…敵を捕まえてラッシュ攻撃。遠距離技を使った後に接近技で決めて、敵の隙を無くす。(例:突き上げ→叩き落とし→遠距離攻撃→トドメ)

作戦B…敵の攻撃を優先し、ゼロ距離ならカウンター攻撃をする。
遠距離なら相殺の後に空中から突撃。
(例:ゼロ距離攻撃が接近→カウンター攻撃→捕まえて急所を攻撃)
(例:遠距離攻撃が接近→遠距離技で相殺→空中から飛びつき攻撃。)

[173] 第21幕 サトシ対サイキッカーA
佳奈美 - 2008年01月09日 (水) 19時02分

「ブイゼル!!!」
ヤドランのねんりきをまともに食らったブイゼルは戦闘不能になった。
「まず1匹・・・」
サイキッカーは呟くと、ヤドランをモンスターボールに戻した。
「よくやったな、ブイゼル」
サトシもブイゼルをモンスターボールに戻しながら叱らずにブイゼルをほめた。
「二番手は、キリンリキだ!」
サイキッカーはキリンリキを繰り出した。
「ヒコザル、君に決めた!」
サトシは二番手はヒコザルを選んだ。
「キリンリキ、サイコキネイシス!」
サイキッカーはキリンリキにサイコキネイシスを命じた。
「ヒコザル、あなをほる!」
サトシはヒコザルにあなをほるを命じさせて、サイコキネイシスをかわした。
「どこから来るか分からない、気をつけるんだ!」
サイキッカーはキリンリキに注意をした。
「いまだ、ヒコザル!」
ヒコザルはキリンリキの足元から出てきて、キリンリキのバランスを崩させた。
「キリンリキ!」
サイキッカーはあわててキリンリキに立ち上がらせようとしたがサトシはヒコザルにかえんほうしゃを命じさせた。
「なんというスピードとパワーだ・・・あのヒコザルは・・・」
ヒコザルのかえんほうしゃをまともに浴びたキリンリキは戦闘不能になってしまった。
「僕のキリンリキのスピードが今ひとつだったということですか・・・」
サイキッカーはキリンリキをモンスターボールに戻しながら悲しそうに呟いた。
「すごいぞヒコザル!」
サトシはヒコザルを抱き上げて精一杯ほめた。
「ヒコー♪」
ヒコザルは褒められてとっても嬉しそうだった。
「最後のバトルはこれだ!」
サイキッカーは最後のポケモン、ルージュラを繰り出した。
「ヒコザル、ゆっくり休んでてくれ」
サトシはヒコザルをモンスターボールに戻した。
「頼んだぞ、ピカチュウ!」
「ピカチュウ!」
ピカチュウはサトシの肩から降り、バトル体勢に入った。
「ルージュラ、ふぶき!」
サイキッカーはすばやくルージュラに吹雪を命じた。
「ピカチュウ、でんこうせっかでかわせ!」
サトシはピカチュウにでんこうせっかでかわすように言った。
「ルージュラ、ねんりきでふぶきを操るんだ!」
サイキッカーは普通のポケモンバトルでは考えられないことを始めようとした。
ルージュラはさっき使用したふぶきをねんりきで自由自在に操り始め、ピカチュウに直撃させた。
「なに!!!」
サトシはふぶきとねんりきでこういうバトルを見たのは初めてだった。
「ルージュラ、サイコキネイシス!」
ふぶきとねんりきのコンボで弱っているピカチュウにサイコキネイシスを命じさせた。
「ピカチュウ、10万ボルト!」
サトシはあわててピカチュウに10万ボルトを命じさせた。
10万ボルトがルージュラに直撃し、サイコキネイシスは空振りで終わった。
「ルージュラ、れいとうビーム!」
サイキッカーはルージュラにれいとうビームを命じた。
「ピカチュウ、ボルテッカー!」
サトシはピカチュウに最強の電気技、ボルテッカーを命じた。
「れいとうビームとボルテッカーが衝突して、当たりは白い霧に包まれただけでなく、冷たい冷気に覆われた。
「ピカチュウー!!」
サトシは大声でピカチュウを呼んだ。
冷たい冷気がなくなり、白い霧も風で消えた。
ピカチュウは息を荒げながら立っていた。
ルージュラはボルテッカーで戦闘不能になっていた。
「そんな・・・」
サイキッカーは呆然としていた。
「この勝負、サトシ選手の勝ち、これでサトシ選手は1人倒しました」
審判は判定を下した。
「やったぜ、ピカチュウ」
「ピカピー」
ピカチュウはサトシの元に駆け寄り、サトシの体にしがみついた。
「負けた・・・また一から鍛えなおすよ」
サイキッカーはルージュラをモンスターボールに戻して、この場を立ち去ろうとした。
「待てよ!」
サトシは去ろうとしたサイキッカーを止めた。
「さっき、ふぶきとねんりきのコンボを見せたげと、あれ、コンテストバトルの奴じゃ・・・」
サトシはさっきのルージュラが使っていた、ふぶきとねんりきのコンボが気になってしょうがなかった。
「そうだよ・・・以前コーディネーターも目指したことがあったげと、やっぱり普通のバトルのほうが面白くて」
サイキッカーは以前、ポケモンコーディネーターを目指したことがあったが、自分は普通のバトルの方が向いているらしくてコーディネーターは諦めたと白状した。
「そうだよな・・・やっぱりこういう熱いバトルのほうが燃えるぜ」
サトシはそう言ってから、サイキッカーに手を差し伸べた。
「また、バトルしようぜ、いつか別の場所で」
サトシはいつかまたバトルをしようといった。
「ああっ、そのときは僕ももっと強くなって見せる」
サイキッカーはサトシの手をしっかりと握って、握手した後、この場を去った。
「よーし、予選バトルはまだまだ始まったばかりだぜ」
サトシははりきりながら、北方向から南方向に向かった。

第21幕 完

[174] 第22幕 シンジ絶体絶命!
佳奈美 - 2008年01月09日 (水) 19時28分

バトル大会始まってから1時間半経過・・・
町の東場所では、シンジと女性のエリートトレーナーがバトルをしていた。
シンジの場にはドタイドス、エリートトレーナーのほうにはラプラスがいた。
「ラプラス、ぜったいれいど!」
エリートトレーナーは相手ポケモンを一撃で戦闘不能にするぜったいれいどを命じた。
しかし、ぜったいれいどのデメリットは当たる確率が低すぎることだった。
ぜったいれいどはドタイドスには当たらずに空振りで終わってしまった。
「ドタイドス、リーフストーム!」
シンジはドタイドスにリーフストームを命じた。
リーフストームがラプラスに直撃し、ラプラスは戦闘不能になってしまった。
「そんな・・・」
エリートトレーナーは落ち込みながらラプラスをモンスターボールに戻した。
「シンジ選手、これでトレーナーを倒したのは3人目だ!」
審判は大会開始から約1時間半でベテラントレーナーを3人も倒したシンジに驚きを隠せなかった。
「はぁ・・・」
シンジは軽くため息をつき、ドタイドスをモンスターボールに戻した後、この場を去った。
「この大会・・・出た俺が馬鹿だった、ぬるいやつばかりだし、第一、一部の奴を除いては全然使えない奴ばかりだ」
シンジは愚痴をこぼしながら対戦者を探し続けた。
「もっと強い奴は・・・」
シンジが辺りを見回しているとき、後ろから声が聞こえた。
「おい、お前、トバリシティのシンジだろ」
シンジがめんどくさそうに後ろを向くと、暴走族が二人もいた。
「つまらん・・・」
シンジはそっぽを向いてこの場を離れようとしたが暴走族はシンジを挟み撃ちした。
「お前に会いたいって言う奴が居るんだぜ」
暴走族は笑いながらいった。
「俺は会いたくもないな、使えない奴なんかに」
シンジは冷たく言い放った。
シンジの態度についに暴走族は切れ、ラフレシアとマタドガスを出してきた。
「・・・・・・」
シンジもモンスターボールを出そうとしたが、暴走族はラフレシアに、しびれこなを命じた。
ラフレシアのしびれこなはシンジに向けられた。
「くっ・・・」
しびれこなを吸ってしまったシンジは体が思うように動けなかった。
「最初から素直に言うことを聞けばこういうことにはならなかったんだぜ」
暴走族達は動けなくなったシンジを見て笑った。
(胸くそ悪い・・・)
シンジはそう思いながら暴走族達をにらみつけるしかなかった。

第22幕 完

[176] 第23幕、怪しい光
★ディオ★ - 2008年01月09日 (水) 21時16分

ラフレシアの痺れ粉により、絶対絶命となっていたシンジ。体も当然動けない。
「さぁどうする。行くか?それとも行かないか!?」
暴走族はシンジに問い詰めた。
「……」
「…なんとか言えよこのやr」

ドカッ!!

「!!」
突然何かが、シンジに近寄った暴走族を倒した。
「子供が可哀想ですよ?」
するとそこから、大人の男が現れた。
「なんだてめぇはぁ!?」
「…トレーナークラブ大魔神、会員No.01、サイだ。」
あのサイだった。
「俺たちの邪魔しやがって…こいつからやっちまえ!!」
「おお――――っ!!」
「そう来るなら、1分で終わらせますよ?」
「上等だ!やってみろ!」
暴走族は更にカイリキーとガラガラを繰り出した。卑怯だ。
「ゲンガー、ムウマージ」
サイはたったの二体で勝負した。
「じゃあ行くよ。怪しい光!」
怪しい光が四体に直撃した。
「んなっ!?」
「てめぇ卑怯だぞ!それ使うの!」
「先に卑怯だったのは誰かな?」
「て…てめぇぇぇぇっ!!!!」
そういってる間に四体は互いに殴り合ってた。
しばらくしてみんな倒れる
「あいつやべぇ…引き上げだ!!」
「覚えてろよ!!」
暴走族は一目散に逃げて行った。

「怪我はない?」
「いえ、別に…」
シンジはサイから麻痺治しで直してくれた。
「…似てるね」
「?」
「何でもないよ。もしよかったらバトルしようか?」
「……」
シンジは無視して去っていった。
「会長さんに似てるよ、あの性格…」
サイはまたトレーナーを探し続けた。


(続く)

[179] 第24幕 昼食時間
佳奈美 - 2008年01月10日 (木) 17時54分

バトル大会が始まって2時間経過・・・
ちょうど昼食時だ。
でも、大会に参加しているトレーナーは食事は二の次にしてバトルに励んでいる・・・一部を除いては・・・
「このハンバーガ、なかなか美味いぜ」
「ピカチュウ〜」
「ヒコヒコ〜」
サトシはハンバーガショップでピカチュウとヒコザルと一緒にハンバーガをほおばっていた。
「やっぱりお前も昼食は取らないと気が済まないみたいだな」
サトシの後ろに覚えのある声が聞こえた。
「カンテさん」
サトシはすぐに後ろを振り向き、声の主の名前を呼んだ。
「実は、俺も昼食取らないと気が済まなくてさ・・・」
カンテは、サトシが座っている席の隣に座った。
「昼食を抜いてまでバトルをし続けるトレーナーはあまり感心できないな、まだバトルは始まったばかり、あせらずゆっくりと戦えばいいことだ」
カンテは外でバトルをしているトレーナーを見ながら言った。
「確かに、まだバトルは始まったばかりだぜ、ところでカンテさん、今、何人倒してきました?」
サトシはカンテが何人トレーナーを倒したか質問した。
「今のところ1人だけだ」
カンテはサトシと同じく1人だけ倒したあとだった。
「そうか・・・でもカンテさんかユウエイさん、どっちかが一番早く予選通過できると思いますよ」
サトシは予選通過の一番乗りはカンテかユウエイと思っているようだ。
「さっき、ユウエイにも会ったげと、ユウエイもまだ1人倒しただけだって・・・一番はシンジかな」
カンテはシンジが一番乗りだと確信していた。
「シンジが・・・先に・・・」
サトシは呟いた。
「あいつ、大会始まってから1時間半もたたないうちに3人倒したっていう話だ」
カンテはシンジの状況を説明した。
「あいつもどんどん強くなってきている・・・だが、俺達は俺達のペースで予選通過しよう」
カンテは自分と自分のポケモン達のペースで戦おうといった。
「はい、予選通過が出来るのは8人、あせらずに精一杯頑張ります」
サトシはシンジに追い抜かれるのだけは我慢できないと思ったが、カンテの言葉どおりにあせらずにゆっくりバトルをすることにした。

第24幕 完

[180] 第25幕 その頃、ユウエイは・・・
佳奈美 - 2008年01月10日 (木) 18時12分

同時刻・・
昨日、大部分の参加者達が特訓していた公園でユウエイと男性のエリートトレーナーがバトルをしていた。
ユウエイの場にはミロカロス、エリートトレーナーはメタモンを出していた。
メタモンの変身で姿形、能力までもがユウエイのミロカロスになっていた。
「メタモン、みずのはどう!」
エリートトレーナーはみずのはどうを命じた。
「ミロカロス、まもる!」
ユウエイはミロカロスにまもるを命じた。
まもるのおかげでミロカロスはノーダメージになった。
「くっ・・・メタモン、ふぶき!」
エリートトレーナーはふぶきを命じた。
まもるは連続でやると失敗しやすいので連続でやることは出来なかった。
ふぶきがミロカロスに直撃し、ミロカロスは氷状態になってしまった。
「ミロカロス!」
ユウエイはあわてたが、バトル中はアイテムを使うことは許されなかった。
「とどめだ、メタモン、みずのはどう!」
メタモンにみずのはどうを命じさせた。
エリートトレーナーはこの技が当たれば自分の勝ちと思い自分の勝利に酔っていたが、ミロカロスは戦闘不能になっていなかった。
「なぜだ・・・技は当たったはずなのに・・・」
エリートトレーナーは呆然としていた。
「ミロカロスの特性、ふしぎなうろこだ、ふしぎなうろこは状態異常になったときに発動可能、防御がいつもの1.5倍アップできるんや」
ミロカロスの特性で何とか持ちこたえたユウエイ。
氷も早く溶け、ミロカロスは自由の身となった。
「姿形、能力は真似ても所詮メタモンはメタモン、これでしまいにしたるで、ミロカロス、とどめのふぶき!」
ユウエイはミロカロスにふぶきを命じた。
ふぶきがメタモンに直撃し、メタモンは元の姿に戻ってしまい、戦闘不能になってしまった。
「そんな・・・」
エリートトレーナーは愕然とした。
「この勝負、ユウエイ選手の勝ち!」
ユウエイはこれで2人トレーナーを破った。
「ふ〜、ようやったな」
ユウエイはミロカロスをモンスターボールに戻した。
そのとき・・・
グ〜・・・
(腹が減ってはバトルは出来へんからな・・・昼食取るか)
ユウエイは腹の根が聞こえると同時に、バトルを中断して昼食を取ることにした。

第25幕 完

[181] 第26幕 シンジVS暴走族ボス 危険なバトル@
佳奈美 - 2008年01月10日 (木) 21時18分

バトル大会開始から3時間経過・・・
バトルに夢中になっていたトレーナー達も、さすがに空腹には我慢が出来なくなり、この町でひとつしかない売店で、おにぎりやサンドイッチを買い始め、休憩に入っていった。

モニター室では・・・
「今年のバトル大会、凄く面白くなりそうですね」
モニターを見ていた責任者が町長に話をかけてきた。
「うん」
町長はうなずいた。
実は今回のバトル大会には、生放送でシンオウ地方中のテレビ局で放送していたのだった。
生放送していることは、飛び入り参加のトレーナーは知られていなかった。
「バトル大会、予選を一番に通過できるトレーナーは一体誰だと思います?」
責任者はまだ町長に話しかけてきた。
「今、リードしているのはトバリシティのシンジだな、それからカンナギタウンのユウエイも連続でポケモンリーグで優勝している、もしも、この二人が戦うことになったら絶対に目が離せないだろうな」
町長はシンジとユウエイがバトルしているところを想像していた。

バトル大会開始から3時間半経過・・・
昼食を食べ一休みしたトレーナー達もポケモンバトル再開した。
そして町の西場所では目が離せないバトルをやっていた。
「エレブー、かみなり!」
シンジとキャンプボーイだった。
「ああっ、イトマルが・・・」
キャンプボーイのポケモンは全滅し、シンジはこれで5人勝ち続けていた。
「戻れ・・・エレブー!」
シンジはだるそうな声でエレブーをモンスターボールに戻した。
「シンジ選手、あと1人で予選通過です」
審判が驚きの声で宣言した。
「・・・・・・」
シンジは無視してこの場を去った。

「かったるい・・・」
シンジは怒ったような口調で呟いた。
そのときゴーストが手招きしているのを目撃した。
「?」
シンジは最初は無視しようとしたが、ゴーストがあまりにもしつこいのでついていくことにした。
しばらくゴーストについて行くと、人気の無い倉庫まで来ていた。
「ご苦労だな、ゴースト」
ゴーストはモンスターボールに戻された。
「誰だ」
シンジは冷静さを失うことなく物陰に隠れている人物に話しかけた。
「久しぶりだな」
物陰から男性が現れた。
年齢はユウエイやカンテとはあまり変わらないが、暴走族の仲間であることは確かだった。
「誰だ」
シンジは暴走族を見るなり質問した。
「お前は忘れても俺はあのときの屈辱は忘れん」
暴走族は憎しみのこもった声で言った。
「貴様だけは絶対に許さん、カントーでは、よくも俺をコケにしてくれたなー」
「カントーだと・・・」
確かにシンジはカントーのポケモンリーグを挑戦したこともあったが、暴走族にはまったく覚えが無かった。
「俺だって、こんなことはしたかーねえげとさ、お前があの時、使えないとかぬるいとか暴言を吐いただけでなく、ポケモンリーグでのバトルに負けた後、俺は世間には見下されるわ、ポケモン達は俺を信じてくれなくなるわで、そして俺は本来の自分を捨て、ポケモン達をがむしゃらに鍛えまくったんだ、常にお前に復讐する為にな」
暴走族は元は凄腕のトレーナーでみんなの期待の的だったが、シンジと戦ったことによって、負けてしまい、世間からは邪魔者扱いにされてしまった。
そのひどい屈辱のため、本来の自分を捨て、シンジに勝つためならどんな手を使うと決心したらしかった。
「使えないな・・・」
シンジは無視して倉庫から出ようとしたがさっきの暴走族によって出口を塞がれてしまった。
「しつこいぞ、俺はお前のこと知らんと言ったはずだ」
シンジは苛立っていた。
「もはやお前が俺のことを知らなくても良い、俺とポケモンバトルだ、あのときの屈辱、今度はお前も味わえ」
暴走族はシンジに金色の輪みたいな物を投げつけた。
「これは・・・」
シンジは金色の輪がすぐに男性用のブレスレットだと分かった。
「こいつはただのブレスレットじゃない、まあつけてみろよ」
暴走族はすぐにブレスレットを付けるように言った。
「どうしても・・・やるというんだな」
シンジは自分が勝たないとここから出られないと判断したため、諦めて左手首にブレスレットを付けた。
「使用ポケモンは3対3、そのうち2体負けた者は敗者だ」
暴走族はモンスターボールを構えていった。
「予選大会のルールと同じって言うことか・・・」
シンジもモンスターボールを構えた。

第26幕 完

[182] 第27幕、ジュウゴロウの目的
★ディオ★ - 2008年01月11日 (金) 13時21分

「これで…3勝目だぁぁ!!」
俺のキラザは空中から急所狙いの瓦割りをかました。
相手はエリートトレーナー、使ってるのはバンギラス。動きが遅いバンギラスは避ける間なく直撃した。
「見下してんじゃねぇぞ!!」
俺はエリートトレーナーの自信を壊すかのように言った。
「勝者、ジュウゴロウ選手!」
俺はキラザを戻し、直ぐに立ち去った。

「あくびがでるほどだ。あいつ等を省けばどれも弱い者ばっかだ。」
俺は呆れ顔だった。だが偶然にも、ベンチを見つけた。
「…寝て待てば何か来るかもな。」
俺は寝ようとした。だが…
「…くそがぁーっ!!!これボロボロだし不安定で眠れねぇじゃねぇかよちくしょー!!!!」
俺はあまりにもの怒りで、ベンチを左足で蹴飛ばした。

バキッ!!

「…あ!」
しまった、癖でつい壊してしまった。
俺誰かに見られてはいないかを確認した。誰もいない。俺は一目散で逃げ出した。


「全く、はやく次ぎのトレーナーを探すか。」
俺の怒りはまだ収まらなかった。
「会長。」
「!」
マリアだ。いつからそこに?
「私はもう3勝目なんですけど。会長、私とバトルしてくれませんか?」
なんとマリアが俺に挑んできた。
「…ふざけてるのか?」
「いいえ。私はどうしても会長と戦いたいのです。お願いします。」
マリアは俺にお願いした。
「邪魔だ。そこをどけ!!」
俺はマリアを下がらせようとした。
「……」
俺の言葉を刃向かうかのように黙った。
「分かってるのか?相手にしてるのは会長だぞ?刃向かえば分かるだろな?」
「……」
それでもマリアは黙る。口が硬い奴め!!
「下がれ!!下がなければお前はクビだぞ!!」
こうなればと、俺は切り札を使った。これならマリアは…
「…お願いします…」
マリアの台詞を聞いて俺は気づいた。最初からこうすれば良かった…

バキッ!!

「っ!!」
俺が渾身で殴ったのに、マリアはこらえていた。
「これでもかよっ!!!」
俺はマリアの腹に蹴りを見舞いした。
「君!!何をしている!!」
審判が俺に気づいて、俺の右腕を掴んだ。
「邪魔だゴラァ!!!」
俺は審判の襟を左手で掴んだ。
「君がこれ以上暴力を奮わせば…君は強制失格…いや、犯罪だぞ。分かってるな?」
普通の不良なら引くはずだ。だが俺は違った。
「……ふざけんじゃねぇ……」
俺は問答無用だった。
「俺はあの女……シロナの借りを返すために…!!俺はあいつを憎むために強くなってるんだ!!邪魔者はゴミ扱いにするだけだぁぁ!!!」
俺は審判に殴りつけようとした。
だか、俺の拳は前に動かなかった。
「……」
キラザが止めていた。「それを目指してるなら、審判を殴ることはないだろ?」と言ってるかのようだ。
「……」
俺は審判を解放してやった。

[183] 第28幕 シンジVS暴走族ボス 危険なバトルA
佳奈美 - 2008年01月11日 (金) 19時12分

「行け、ボスゴドラ!」
暴走族はボスゴドラを繰り出した。
「鋼と地面タイプ・・・だったらドタイドス、バトルスタンバイ!」
シンジは地面・草タイプのドタイドスを繰り出した。
「ボスゴドラ、メガトンパンチ!」
暴走族はボスゴドラにメガトンパンチを命じた。
「かわせ!」
シンジはドタイドスにかわすように言ったが、ドタイドスはスピードが遅すぎるためかわし切れずに、背中にメガトンパンチが直撃した。
その時シンジは背中にすごい痛みがほとばしった。
「グッ・・・」
シンジは急な痛みに耐え切れなくなり、しゃがみこんだ。
「そうだ、言い忘れていたな、このブレスレットは、ポケモンがダメージを受けたときに発生する、ダメージを受けた場所に場所によってお前にも反応するんだ、要するに、裏アイテムということだ」
暴走族はさっき手渡したブレスレットはポケモンがダメージを受けるとトレーナーにも反応して傷みが発生するアイテムだと説明した。
「ふざけるな!」
シンジはブレスレットをはずそうとしたがもはや腕を切断しなければ外せなくなってしまっていた。
「このブレスレットを外すには条件がある、俺を倒せばいいことだけだ」
暴走族は痛みで苦しんでいるシンジを見てニヤニヤしながら言った。
「ちっ・・・」
シンジは立ち上がろうとしたが背中の痛みが相当なもののためがふらついていた。
「ドタ・・・」
ドタイドスは心配そうにシンジを見た。
「構うな!絶対に勝て!」
シンジは痛みのせいか、いつもにも増していらだっていた。
「ボスゴドラ、アイアンテール!」
暴走族はボスゴドラにアイアンテールを命じた。
「リーフストーム!」
ボスゴドラはアイアンテールをドタイドスの頭に打とうとしたが、リーフストームが顔面にぶつかった為、アイアンテールは空振りに終わってしまった。
「じゃあ、これはかわせるか、ボスゴトラ、れいとうパンチ!」
暴走族はドタイドスの最大の弱点の氷タイプの技を命じた。
「ドダイドス、はかいこうせん!」
シンジははかいこうせんを命じたが、ボスゴドラは後ろに回ってしまったため、はかいこうせんが空振りで終わってしまっただけでなく、れいとうパンチがドタイドスの横腹に直撃した為、一撃で戦闘不能になってしまった。
「ぐわ・・・」
れいとうパンチがドタイドスの横腹に直撃した為、シンジにもまた痛みが来た。
「ぐ・・・使えない奴が・・・」
シンジは痛みをこらえながらドタイドスに文句をつけながらをモンスターボールに戻した。
「よくやった、ボスゴドラ」
暴走族もボスゴドラをモンスターボールに戻した。
「さあ、復讐はまだ終わってはいないぞ」
暴走族はシンジの苦しむ姿を楽しむのかのように見ながら次のポケモンを繰り出そうとした。
「出て来い、ブーバーン!」
次は炎タイプのブーバーンを繰り出した。
「はぁ・・・はぁ・・・リングマ、バトルスタンバイ!」
シンジの体力はもう倒れてもおかしくない状況だが、トレーナーのプライドのためが、バトルが終わるまで倒れない気でいた。
「ブーバーン、炎のパンチ!」
暴走族は炎のパンチを命じた。
「リングマ、きりさく!」
シンジは遠距離戦では無理だと判断したためが接近戦で勝負することにした。
リングマのきりさくが急所に当たりブーバーンは大ダメージを受けただけでなく、炎のパンチのエネルギーが途切れ、炎のパンチが空振りで終わってしまった。

第28幕 完

[184] 第29幕 トレーナーのプライド
佳奈美 - 2008年01月11日 (金) 20時42分

「ブーバーンに大ダメージを当てさせるとは」
暴走族は笑っていた。
「リングマ、このままはかいこうせんだ!」
シンジは短距離でのはかいこうせんを命じた。
「ブーバーン、だいもんじ!」
暴走族も同じく短距離でのだいもんじを命じた。
はかいこうせんとだいもんじが衝突した。
「ぐわあああー」
リングマにだいもんじが当たってしまったためか、シンジの体はさっきよりも痛みと熱さで耐えられなくなっていた。
リングマはなんとか立っていられていたが、ブーバーンは平然とした顔でいた。
「はぁ・・・はぁ・・・」
シンジの体はもはや立ってもいられない状況になっていた。
「クククク・・・」
暴走族はボロボロになっているシンジを面白そうに見ていた。
「リングマ・・・きあいだま・・・」
シンジはまだバトルを続けるみたいだが、体力も限界に達しているだけでなく、いつものシンジには考えられないほど声も弱々しくなっていた。
リングマは戸惑っていたがシンジは鋭い声でやれっと言った。
リングマのきあいだまがブーバーンに直撃し、ブーバーンは戦闘不能になった。
「ちっ・・・ここまで戦えたのは褒めてやろう、だが次こそ終わりだ」
暴走族はブーバーンをモンスターボールに戻し最後のポケモンドククラゲを繰り出した。
「リングマ・・・戻れ」
シンジはリングマを戻そうとしたが、今まで散々ブレスレットのせいで痛みを味わい続けたため、意識も失いかけていた。
「くっ・・・」
シンジは自分の体力の限界をこらえながらリングマをモンスターボールに戻し、エレブーを繰り出した。
「ドククラゲ、しめつける!」
暴走族はドククラゲにしめつけるを命じた。
「かわしてかみなり!」
エレブーはしめつけるをすばやくかわし、かみなりの準備を整えた。
「どくづき!」
暴走族はドククラゲにどくづきを命じた。
ドククラゲはエレブーの後ろに回り、どくづきをした。
「がば・・・」
シンジの背中にまたひどい痛みがよみがえった。
口からは血が出ていた。
「ふはははははは、勝ちを俺に譲るなら命だけは助けてやってもいいんだぜ」
暴走族は笑いながら言った。
「エレブー・・・」
シンジの目は輝きを失っていたり、体中はもはや立ち上がれない状況だが、まだバトルを続けるようだ。
「どうしてだ・・・なぜこんなになっても諦めないんだ」
暴走族は今でもぶっ倒れそうなシンジを見て驚いていた。
「・・・・・・トレーナーだからだ・・・」
シンジは限界に体力の中、最後の力を振り絞って話した。
「ポケモンバトルはいつでも真剣勝負、たとえトレーナーがどんな目にあっても、バトルを続けている限り倒れることは許されない、この命がなくなろうとも・・・絶対にな」
シンジがトレーナーのプライドを暴走族に語りかけたとき、エレブーはかみなりを充分にため終わった。
「エレブー、ドククラゲにかみなりだ!」
エレブーはかみなりをドククラゲに向けた。
ドククラゲは水タイプのため効果は抜群で一撃で戦闘不能になった。
「俺が・・・また負けただと・・・」
暴走族は呆然としていた。
「そ・・・そんな」
「ボスが・・・」
「うわあああー」
仲間はボスが負けたことによって、倉庫のドアを開けそのまま逃げ出した。
「くそう・・・今回は見逃してやる、だが貴様に対する復讐はまだ完結したわけじゃないからな、覚えておけ!」
暴走族もこの言葉を残し、倉庫を後にした。
「体中が・・・痛い・・・」
シンジは崩れるように倒れた。
エレブーは心配そうにシンジを見ていた。
そしてすぐにエレブーはシンジをそのままにして、倉庫から飛び出した。

倉庫から一番近いところではカンテとからておうがバトルをしていた。
「行け、ニョロボン、じごくぐるま!」
からたおうの場にはニョロボン、カンテの場にはスリープがいた。
「スリープ、さいみんじゅつ!」
カンテはじごくぐるまを繰り出そうとしたニョロボンに向かって、スリープにさいみんじゅつを命じた。
さいみんじゅつが当たり、ニョロボンは眠ってしまった。
「しまった!!!」
からておうは成す術も無かった。
「とどめのゆめくい!」
スリープのゆめくいがニョロボンに当たり、ニョロボンは戦闘不能になった。
「そこまで、カンテ選手の勝ち、これでカンテ選手は3人目です」
審判は判定を下した。
「良いバトルだったよ」
カンテは落ち込んでいるからておうに手を差し伸べた。
「ああっ、いつもは負けると悔しいが、あんたと戦ったらなぜか悔しい思いじゃないんだ」
からておうはカンテに負けたことに悔しさを持っていなかった。
「また、バトルしよう」
からておうはカンテの手をしっかり握り締めた。
「ああっ、楽しみにしている」
カンテはそういうと、この場を去った。

「これで3人か・・・後3人」
カンテはポケモン達にバトルに勝ったご褒美として木の実をあげていた。
「もうすぐしたら終わるな、今日はこれぐらいにして明日頑張ろう」
カンテはスリープとミニリュウとヘルガーに笑顔でこういった。
ポケモン達もカンテの意見に賛成した。
その時、エレブーがカンテの前に現れた。
「エレブー」
カンテはすぐにシンジのエレブーだと分かった。
「どうしたんだ?」
エレブーはすぐにカンテの服を引っ張った。
すぐについて来てくれといっているかのように。
カンテはエレブーがあせっていることに気づき、スリープ達をモンスターボールに戻した後、エレブーについて行った。

第29幕 完

[185] 第30幕、欲望
★ディオ★ - 2008年01月11日 (金) 22時50分

俺は4試合目のトレーナーと勝負していた。
相手はエリートトレーナー(女)だ。ポケモンは♀のニドクイン。こっちはキラザだった。
俺は戦っている最中に思い浮かべていた。

『…何故だ…何故俺は勝てないんだ?隠し玉でも持ってるのか!?』
『あたしが持ってる?そんなことはないわ。ただ、ポケモンを見てただけよ。』
『冗談は言わないでくれシロナ。お前と同じプレッシャー、戦い方を、俺はしていたんだぞ?俺のどこがお前と違うっていうんだ…!?』

「シロナ…あの屈辱的な思いは一生忘れねぇ…」
俺はそんな屈辱を晴らすために、俺は大魔神を結成した。名の通り、誰もが戦慄で恐怖するように…
「俺は…」
ニドクインが毒づきで攻撃してきた。
「俺はぁぁ…!!」
毒づきがキラザの体に触れる瞬間、ニドクインは空をつかんだ。
「!?」
「あの女に負けるわけにはいかねぇんだよぉぉ―――っ!!」
キラザの足は、ニドクインが毒づきした腕に乗っていて、もう片足はニドクインの顔に回し蹴りをかました。
「サイコカッタァァ―――ッ!!!」
蹴り飛ばした瞬間を見て、キラザはサイコカッターでトドメをさした。
「負けちゃった…」
「し…勝者、ジュウゴロウ選手!!」
「やりてぇ奴はかかって来な!!俺が返り討ちにしてやるぜ!!」
俺はバトルを見ていた他のトレーナーに挑発をした。
「俺が選ぶとしたら…お前だ!!」
お前はにバトルガールに指を指した。
「ア、アタシ!?」
バトルガールは動揺した。
「覚悟しな、見られた奴は絶対に逃げられると思うなよ!!」
5試合目が始まった。ヘラクロス対カイリキーだ。
「メガトンパンチ!」
カイリキーが先制攻撃を仕掛ける。
「…貰った!」
「!?」
カイリキーのメガトンパンチを、ヘラクロスはキャッチした。ヘラクロスはそのままカイリキーにリズムに合わせたコンビネーションパンチをあたえた。
トドメに角を一回転させて、スマッシュ攻撃!決まった!
「全ての技やポケモンのデータは攻略済だ。メガトンパンチの弱点もお見通しだぜ!」
2匹目はチャーレム。こっちはキラザだ。
「炎のパンチ!」
バトルガールは血迷った言い方で、チャーレムに命じた。もうあいつの打つ手はないみたいだな…。
キラザは止まったまま、チャーレムの拳が迫って来るのを見ていた。
「お前にキラザの技を使うまでもないな!」
次の瞬間、キラザはそのパンチを素早くかわし、チャーレムの腕を掴んだ。
「おらぁっ!!」
キラザは背負い投げでチャーレムを投げ飛ばした。
チャーレムは吹っ飛ばされ、壁にぶつかると戦闘不能になった。
「勝者、ジュウゴロウ選手!!」
これでリーチだ。さぁつぎは誰にしようか…。

[186] 第31幕 シロナ登場
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 07時26分

♪ピンポンパンポーン
「参加者の皆様、本日1日目のバトル大会予選は終了いたしました、参加者の皆様は速やかにポケモンセンターに行ってください」
バトルに夢中になっていたトレーナーたちはふと時計を見ると午後の5時になっていることに気づいた。
「しょうがないか・・・」
「また明日だな」
何とか1人勝ていたトレーナーたちは今日は諦めて、明日に備えることにした。

ポケモンセンターでは参加者達がごった返していた。
「ジョーイさん、お願いします」
ポケモンの回復をするため、参加者達は参加ポケモンをジョーイに預けていた。
「ポケモン達はお預かりします」
ジョーイがポケモン達の体力を回復しようとしたとき、男性が声をかけてきた。
「ジョーイさん、自分もお手伝いします」
タケシだった、応援者は予選のバトルをポケモンセンターかビルのテレビで見ることも出来るのだった。
「あの・・・参加者にこんなことをさせるわけには・・・」
ジョーイは最初はタケシも参加者だと思っていたが、タケシがブリーダーだと言うと助かりますといって快く承知した。

「はー・・・」
サトシもポケモンセンターに着き、疲れたためかため息をついた。
「よっ」
ポケモンセンターに添えてあったソファーに座っていた人物がサトシに声をかけてきた。
「ユウエイさん」
ユウエイだとすぐに分かった。
「ユウエイさんは今日、何人倒してきましたか?」
サトシは早速質問した。
「3人や」
ユウエイは得意そうに言った。
「凄いですね、実は俺はまだ2人しか・・・」
午前に1人、午後に1人のトレーナーと戦ったサトシは恥ずかしそうに言った。
「なーに、まだ始まったばかりなんや、ゆっくり行けばええんや」
ユウエイはサトシを宥めた。
その時・・・
「うそー、あの・・・チャンピオンリーグマスターのシロナがこの町に来ているだとー」
参加者は町長の話を聞いて興奮していた。
「もちろんです、参加者の皆さん、このことについて重大なお話があります、私のところに来てください」
参加者達は当然のこどく町長のところに集まってきた。
サトシもユウエイももちろんここにいた。
「では、お話しましょう、シロナさんはこのバトル大会に興味を惹かれてここに来ました、そしてさっき来たシロナさんは私に向かってこういいました、バトル大会に優勝できたものは私の挑戦資格を与えようと・・・」
なんとシロナはこのバトル大会に興味を引かれ、参加者達がバトルをするところを見るだけでなく、決勝で勝利を得たトレーナーはシロナとバトルをすることが出来ると言って来たのだ。
参加者達はもはや興奮が抑えきれなかった。
「あの、シロナさんは今どこに・・・」
サトシはシロナがいまどこにいるのか知りたかった。
「シロナさんは今、ジョーイさんとブリーダーと名乗る人と一緒にポケモン達の体力を回復するお手伝いに入っています」
町長はシロナの今の状況を説明した。
「それにしても彼女はよく出来ている人ですよ、自分がチャンピオンなのにそれを鼻にかけることなく普通に人と会話をするぐらいですから」
町長はシロナの性格に惚れ惚れしていた。
「そういえばええのか?」
ユウエイがサトシに話しかけてきた。
「お前のポケモン達、回復させへんと」
ユウエイはすでにポケモン達の回復を終わらせていた。
「そうだった、忘れるところだった」
サトシは町長の話を聞いて興奮していたためか、ポケモンの回復をすっかり忘れていた。
「ジョーイさん、お願いします」
サトシは二つのモンスターボールとピカチュウをジョーイに預けた。

1時間後・・・
シロナとタケシの助けもあって、ポケモンの回復はいつもの半分以上全部終わらせた。
「タケシ君、シロナさん、本当にありがとうございました」
ジョーイは感謝の気持ちでいっぱいだった。
「ジョーイさん、良いんですよ、あなたに苦しい思いをさせるぐらいなら自分が苦しい思いをした方がましです」
タケシはいつものがまた始めた。
後ろにはグレッグルがどくづきを食らわせようとしていたが、傍らにはシロナがいたため、どくづきが出来ない状況だった。
「ンーンー」
グレッグルは諦めるしかなかった。
ガー
ポケモンセンターの扉が開いた。
「よう、カンテ」
ユウエイは後ろも見ずに、すぐにカンテだと分かった。
「お前らしくないな、こんなに遅くなるなんで・・・」
後ろを振り向いて、カンテに話をかけると、急に息を飲み込んだ。
「ジョーイさん、すぐに医者を呼んでください」
カンテは意識を失っているシンジを抱えていた。
「シンジ、どうしたんだ」
サトシはすぐにカンテの側に言った。
「俺が聞きたいぐらいだ、1日目の予選が終わる1時間前にエレブーが俺のところにきて、そしてついて行ってみると、こいつが倉庫の中で気を失っていたんだ」
カンテは事の成り行きを話した。
「普通のバトルならトレーナーがこんな風になるはずないげと・・・」
シロナはシンジの状況を見ていた。
「ん?」
シロナは何かに気づいた。
「これは・・・」
左手首に前は付いていなかったはずのブレスレットが付いていた。
シロナはすぐに外した。
「どうしたんですか?」
サトシとユウエイはシロナが持っているものを見た。
「ブレスレットやないか、しかも男物の」
ユウエイはすぐにブレスレットだと分かった。
「たしかに見てみればブレスレットだけど、詳しく調べてみないと・・・」
シロナはブレスレットを詳しく調べることにした。

第31幕 完

[187] 第32幕 シロナの忠告
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 07時40分

「ううっ・・・」
シンジは意識を取り戻した。
「ここは・・・」
周りがどこなのか分からなかった。
「ポケモンセンターの部屋だ」
カンテはベットの側にいた。
あの後、シンジはポケモンセンターに泊まる部屋に寝かされ、医者の手によって治療したのだった。
「そうか・・・」
シンジは立ち上がろうとしたが相当ひどい傷みたいだったので立ち上がるのは無理だった。
「意識を取り戻したって言ってくるから、おとなしくしてろ」
カンテは部屋を後にした。
「なさけない・・・俺がぶっ倒れるとはな・・・俺自身もまだ使えないって言うことか」
シンジはカンテが部屋から出ると独り言を言った。

しばらくするとカンテが戻ってきた。
サトシとヒカリとタケシとユウエイ、それにシロナも連れて。
「シ・・・シロナさん」
シンジはシロナがここにいることに驚きを隠せなかった。
「どうや、傷の具合は?」
ユウエイは調子を聞いてきた。
「これだけひどい全身打撲だったのに、普通の人なら死んじゃうげと、生きているんだったら大丈夫ね」
シロナはシンジを見て言った。
「はあ・・・」
シンジはそれだけしか言えなかった。
「一体なにがあったの?」
シロナはこの状況を説明しろといってきた。
「5回戦を終えたとき・・・」
シンジは一部始終をすべて話した。
サトシ達は、話が終わるまで口を挟まなかった。
「あの暴走族、許せないな」
カンテは卑怯な手を使った暴走族に腹を立てた。
「まったくやな」
ユウエイもカンテに同意した。
「このブレスレットは裏アイテムって言うことなのね」
シロナはさっきのブレスレットを見て言った。
シンジは頷いた。
「このブレスレットは詳しく調べるから、シンジ君は明日と明後日予選大会休みなさい」
シロナはシンジに明日と明後日休養取るように言った。
「えっ・・・」
シンジはいきなりの休養宣言に驚いていた。
「予選を通過してトーナメントに出たいのならね」
「・・・分かりました」
シンジは本当は残り1人倒してから休養取るつもりだったが、シロナには逆らえなかった。

第32幕 完

[188] 第32幕、ポケモンセンターで…
★ディオ★ - 2008年01月12日 (土) 10時18分

俺が6試合目のトレーナーを探していたときに、1日目の予選バトルは終了した。
ポケモンセンターに戻った俺だが、サイはいつの間にかマリアを連れてきていた。
「会長さん…マリアさんが何か悪い事をしたんですか?」
サイは俺に話しかけた。
「ああ…クビにしてやろうかと思ってたがな。」
「怖いことしますね。流石は大魔神…」
「邪魔になった奴は全て捨て、新たなメンバーを加える。それが大魔神の掟…」
「フフッ…」
「クククッ…」
二人があざ笑う。するとどさくさに紛れ、こんな話が…
「うそー!?あの…チャンピオンリーグマスターのシロナさんがこの町に来てるだとー!?」
「!?」
シロナだと!?あいつがこの町に…!?
俺が予想もしなかった展開に驚いた。
「もちろんです、参加者の皆さん、このことについて重大な発表があります。私のとこに来てください。」
一旦町長に集まり。俺は重大発表を聞いた。
なんと優勝者はチャンピオンの挑戦権を獲得するのだ。
「ハハハハハハハ!!」
俺は高笑いをした。
「会長さん、チャンスですね」
「なら話は早い…サイ、俺はシロナに宣言をしてくる」
「どうぞ」
早速シロナのもとへ向かう…と言いたいが、シロナは今どこにいるか分からかった。
すると、少年と青年が向かって行くのをみた。
その少年は確信した。そいつはサトシだったからだ。その先には…奴がいた。
「…シロナ…」
すると突然、出入り口の扉が開いた。
「あいつは…!」
カンテだ。しかも誰かを連れている。すると俺は、誰かのブレスレットに目を向けた。
(!あのブレスレットはまさか…!!)
俺はブレスレットを見て思い出した。確か、ポケモンにダメージを与えれば、そのダメージが所持するトレーナーにも食らうと言う…
「会長さん、シロナさんに宣言するんじゃなかったのでは?」
「!すまん…患者に驚いてただけだ」
俺は移動するシロナ達の後を追いかけた。

俺は影から患者の状況を見ていた。
患者は危険的な重傷だったが、奇跡的に助かったみたいだ。
「…ひとまず安心か…」
さらに話を聞き続ける俺は、ブレスレットのことも聞いた。やはりあれは裏アイテムだったのだ。
しかし、俺の闘魂に火がついたのはここからだった。
患者はどうやら暴走族に襲われたらしい。まさか…あの有名な奴らが…!!
「くそったれっ!!」
「…!!」
シロナ達は俺の声に反応した。
「…そこに誰かいるのですか?」


(続く)

[189] 第33幕 ジュウゴロウの宣言、サトシの宣言
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 10時49分

「そこに誰がいるのですか?」
シロナがドアの影を覗き込むとジュウゴロウがいた。
「シロナ!」
シロナとジュウゴロウは真っ向に会った。
「あれ・・・昨日の・・・」
サトシとカンテはジュウゴロウのことを知っていた。
「知り合い?」
ヒカリは尋ねた。
「昨日、俺とサトシが知り合った直後、ダックバトルを申し込んできた奴だ」
カンテは昨日のいきさつをすべてタケシとヒカリに話した。
「ダックバトルはトレーナー同士の呼吸とコンビネーションが一番大事なのに、知り合ったばかりのことは思えないほどだな」
タケシはサトシとカンテの初めてのダックバトルが呼吸ぴったりなのを驚いていた。
「あんたは昨日のジムリーダー」
ジュウゴロウはタケシを見て驚いた。
ジュウゴロウはタケシを見るなり、ジムバッジをよこせといってきた。
「すまないが・・・今はジムリーダーじゃなく、ブリーダーだからバッジは持っていないんだ」
タケシは申し訳なさそうに言った。
「そうか・・・」
ジュウゴロウはバッジは諦めることにした。
「本題に入るが、シロナ」
ジュウゴロウはシロナに宣言した。
「このバトル大会、優勝するのは俺だ!そして、そのときは絶対にお前に勝つ!」
ジュウゴロウはこの言葉を残していくとすぐにこの場を去った。
「なんだ・・・あいつ・・・」
サトシ達は呆然としていた。
「シロナさん、ジュウゴロウのこと知っているんですか?」
カンテはシロナに質問した。
「ええっ、以前私と戦ったことがあるげと、彼は凄く強いのよ、あの時は絆の差で何とか私が勝てたげと」
シロナはポケモンとトレーナーの絆の差でジュウゴロウに勝利したことをサトシ達に話した。
「さすがはシロナさん!」
サトシはシロナのバトルの話で興奮していた。
「よーし、なんとしても優勝してシロナさんと戦うぜ!」
「ピカチュウー」
サトシとピカチュウは張り切っていた。
「いーや、優勝は俺のものや」
ユウエイもいつもにも増して張り切りを出していた。
「おまえらな・・・その前に予選を通過することだけを考えろ」
カンテは二人に突っ込みを入れた。
「その前に・・・今日は夕食を食べてから寝よう」
タケシはサトシ達がお腹を空かせると思って、昼間から手作りのビーフシチューをこしらえておいたのだった。
「やったー、タケシの手料理だ」
サトシはタケシの手料理で喜んでいた。
「毎日食べているって言うのに、サトシは幸せ者ね」
ヒカリは呆れていた。
「タケシの料理、実は昨日から楽しみにしていたんだよな」
カンテは嬉しそうにしていた。
「シンジも食べるか?栄養付くぞ」
タケシはビーフシチューの入った鍋をここに持ってきてお皿に付いた
「・・・ああっ、貰う」
シンジも今朝からバトルに夢中になっていたためなのか、大怪我を負って体力を失ったためか、空腹には逆らえなかった。

「ごちそうさまー」
サトシ達はお腹を充たすと、すぐにビルに戻っていった。
ビルに向かうとき、サトシはシロナに質問した。
「シロナさん、このバトル大会のこと、誰に聞いたんですか?」
サトシはシロナがこのバトル大会のこととか何故優勝者とバトルがしたいのかを聞いてきた。
「バトル大会のことは道を歩いているとき、大きなポスターに目が付いて面白そうだなと思ったからよ、それから、ここん所リーグ戦のバトルばかりでストレスがたまってね・・・なにが気晴らしが欲しいと思ったからよ、それで町長さんと打ち合わせをしてバトル大会の優勝者と私がバトルをすることを許してくれたって言うこと」
シロナはサトシの質問に答えた。
「シロナさん、いろんなトレーナーがいるかもしれないげと、俺はたとえ予選落ちをしてもこれを憎しみや逆恨みには変えません」
サトシは今のところ自分が一番遅れているということをシロナに話した。
「確かに、負けるのは悔しいし、負けてしまった人たちはこれを憎しみや逆恨みに変えて間違ったやり方をするかもしれないげと、俺はこのような人たちには絶対にならないように、悔いのないバトルをします、そして必ず予選を通過して優勝して、シロナさんと悔いのないバトルをします」
サトシは宣言した。
「ええっ、楽しみにしているわ」
シロナはジュウゴロウに宣言された時とは違って笑顔で答えた。
「でも、さっき言った言葉、誰に教えてもらったの?」
シロナはさっきサトシが言った言葉について知りたがっていた。
「実は、さっき言った言葉、カンテさんから教えてもらったんです」
サトシは恥ずかしそうに白状した。
「カンテ君もユウエイ君も、直接話したのは今日が始めてだけと、二人は凄いトレーナーよ、何しろ次期チャンピオン候補者に選ばれるぐらいですから」
シロナは二人の各リーグの成績を知っているため次期チャンピオン候補者に選ばれるほど強いと言った。
「でも、強いトレーナーがいればいるほど燃えて来ますよ」
サトシは張り切って言った。
「そうね・・・」
シロナは軽く微笑んだ。
「さあ、早く帰りましょう、明日もあるんだから」
「はい」
サトシとシロナはこのまままっすぐビルに向かった。
後ろにいたタケシとヒカリとユウエイとカンテはサトシの話で軽く微笑んでいた。

第33幕 完

[193] 第34幕 予選2日目
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 16時57分

翌日・・・
参加者達はまた昨日と同じ場所に同じ時間で集まっていた。
「シンジの奴、大丈夫かな・・・」
サトシはシンジのことが心配していた。
「心配か?」
ユウエイは話しかけた。
「当たり前ですよ・・・」
サトシは答えた。
「さっきシンジの様子を見に行ったげと、体がまだ完全に動くのは無理みたいだ、シロナさんの言うとおり、今日明日は休ませたほうがいいみたいだな」
カンテはここに来る前、ポケモンセンターに行ってシンジの様子を見に行った後だった。
「じゃあな、俺はもう行くぜ」
カンテはサトシとユウエイにそういい残すとビルを後にした。
ほかの参加者達も10時前になると同じように各町に散らばり始めた。
「じゃあ、俺も行くからな」
ユウエイもサトシにそういい残すとビルから去った。
「よし、俺も行くか」
サトシとピカチュウも5分前にビルを出た。

10時きっかりには昨日と同じく、バトルが開始した。
「よーし」
サトシは審判の目の届くまで付くと、片っ端からバトルを申し込んできた。
「バトルか・・・いいぜ」
サトシのバトルを受けたのはキャンプボーイだった。
「それでは、バトル開始!」
審判がそういうと、サトシは先手はピカチュウで、キャンプボーイはブビィを繰り出した。
「ブビィ、ひのこ!」
キャンプボーイはブビィにひのこを命じた。
「ピカチュウ、かわせ!」
サトシはクロガネのジム戦で使用した戦術を同じように使用した。
「いまだ、10万ボルト!」
ブビィの背後に回ったピカチュウは10万ボルトを繰り出した。
10万ボルトがブビィに直撃し、ブビィは戦闘不能になった。
「ごめんよ、ブビィ」
キャンプボーイはブビィに謝り、すぐにモンスターボールに戻した。
「よくやったぞ、ピカチュウ!」
サトシはピカチュウを褒めた。
「次はガーメイルだ!」
キャンプボーイはガーメイルを繰り出した。
「ブイゼル、君に決めた!」
サトシはブイゼルを繰り出した。
「ガーメイル、サイケこうせん!」
キャンプボーイはサイケこうせんを命じた。
「ブイゼル、アクアジェット!」
サトシはアクアジェットを命じた。
サイケこうせんよりもアクアジェットの方がスピードが速いため、サイケこうせんは空振りに終わり、アクアジェットがガーメイルに直撃した。
「だが、効果は薄い、ガーメイル、めざめるパワー!」
キャンプボーイはめざめるパワーを命じた。
「ブイゼル、かわせ!」
サトシはさっきピカチュウと同じ戦術をブイゼルにも使用した。
「よし、ブイゼル、短距離でソニックブーム!」
背後に回ったブイゼルは短距離でソニックブームを繰り出した。
「ガーメイル!!!」
ガーメイルは戦闘不能になり、この勝負はサトシが勝った。
「サトシ選手、これで3人倒してきました、残り3人です」
審判が判定を下した。
「いいバトルだったよ」
キャンプボーイはサトシに向かってそういった。
「俺もだ」
サトシも笑顔で答えた。

第34幕 完

[194] 新キャラ追加です
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 19時37分

新キャラを思いついたので追加します。

名前 ライツ
出身地 不明
職業 裏社会のトレーナー又暴走族ボス(元・凄腕トレーナー)
年齢 20歳
手持ちポケモン
ボスゴドラ ♂ (アイアンテール・メガトンパンチ・れいとうパンチ・アイアンヘッド)
ドククラゲ ♂ (どくづき・しめつける・ハイドロポンプ・まきつく)
ブーバーン ♂ (だいもんじ・ほのおのパンチ・ほのおのうず・かえんほうしゃ)
フシギバナ ♂ (ハードプランド・ソーラービーム・はっぱカッター・じしん)
ムクホーク ♂ (フェイント・そらをとぶ・つばめがえし・つばさでうつ)
スカタンク ♂ (だいばくはつ・どくどく・つじぎり・ヘドロばくだん)
経歴 元凄腕のトレーナーだったが、ポケモンリーグの予選ではシンジに負けたばかりでなく、屈辱も受けてしまったので、世間から邪魔者扱いにされてしまった。そのため、リーグを引退し、裏社会のトレーナーとしてシンジに復讐するために悪事を働くことになる。
性格 荒々しい・逆恨みが凄い・勝利や欲望のためならなんでもする。
特徴 黒い長髪で、顔立ちはそこそこ良くて、紫色のトレーナー服と黒のジーパンをはいている。
バトルの仕方 相手のことを考えずに相手と相手のポケモンを苦しむぐらいの戦い方。

私の考えた悪役キャラです。
このキャラが出たときはちょっと残酷になってしまうかもしれませんが応援よろしくお願いします。

[198] 第35幕、マリアのバトル
★ディオ★ - 2008年01月12日 (土) 21時45分

翌朝、2日目の予選が始まった。
「会長さん、今日も頑張りましょうか」
サイは細い目で俺を見た。
「そうだな…おいマリア!マリアはいるか!?」
俺はマリアを呼び出した。その声に反応したマリアはすぐに来る。
「昨日は伺って悪かったな。マリア、今日はお前が行け、3勝してこい!」
「ありがとうございます」
マリアは早速誰かに挑戦を申し込む。
4戦目はポケモンレンジャーだ。
(マリアの特徴は、IQ150の頭脳を武器にし、ノーマルタイプのポケモンで勝負を仕掛ける。マリアの頭を回転させればそれは死ぬほどだ。手持ちも攻撃だけじゃなく、トリッキーな攻め方をする…流石は、女神とも言うべき強さだ。)
マリアの最初のポケモンはラッキー、ポケモンレンジャーはラフレシアで勝負した。
「地球投げ!」
先制はラッキー。ラフレシアを掴み、地球投げを決めた。
「ラフレシア、ギガドレイン!」
ラフレシアは回復を狙おうと、ギガドレインを使う。
ラッキーは体力が高いので、ラフレシアは大量に回復できる。それがラッキーの特徴で、弱点である。だが、ラッキーの特徴はそれだけじゃない。特殊防御も強いのだ。だから、ギガドレインでも余裕でダメージを受けないのだ。
「シャドーボール」
ガンガン攻めるラッキー。体力は気にしない。何故ならラッキーには最大の武器があるのだ。
シャドーボールが急所に的確に当たる。
「ラッキーにはラッキーパンチがある限り、急所に当たりやすいのよ。さらに特性の天の恵みで追加効果!」
まさにコンボのパレードだ。これが彼女の実力、IQトレーナーなのだ。

(続く)

マリアの解説を言います!

名前:マリア
性別:女
年齢:20歳
性格:冷静沈着。頭脳派。
経歴:バトルタワー300連勝を達成している。
普段は大学の先生として活躍。
IQ150の頭脳を持つ。
手持ち:ラッキー 特性:天の恵み 持ち物:ラッキーパンチ
【地球投げ、シャドーボール、どくどく、タマゴ産み】
グランブル 特性:威嚇 持ち物:光の粉
【電磁波、着付け、メガトンキック、噛み砕く】
ガルーラ 特性:早起き 持ち物:キーの実
【ピヨピヨパンチ、噛み砕く、陰分身、眠る】
ミルタンク 特性:肝っ玉 持ち物:気合いの襷
【のしかかり、瓦割り、カウンター、ミルク飲み】
ポリゴン2 特性:トレース 持ち物:カゴの実
【トライアタック、シャドーボール、眠る、リサイクル】
ポリゴンZ 特性:適応力 持ち物:スターの実
【破壊光線、シャドーボール、サイコキネシス、シグナルビーム】
バトルの仕方:最初は弱らせるポケモンで勝負。最終的には強いポケモンで攻める。

[199] 第36幕 裏アイテムの捜索
佳奈美 - 2008年01月12日 (土) 22時23分

同時刻・・・
シロナはポケモンセンターでパソコンを利用して調べ物をしていた。
それは、昨日シンジが身につけていた裏アイテム、ブレスレットのことであった。
「裏アイテム、それは使い方自体でトレーナーもポケモンも死を訪れてしまうと言われる危険なもの・・・もしこのアイテムが裏社会で大量生産されていたら・・・各地方にもいずれかは・・・」
シロナは裏社会で作られている裏アイテムがもしも、各地方中に売りさばくことになったら大変だと判断し、ブレスレットを作った犯人を捜し、そしてブレスレットの能力を調べていた。
「駄目だわ・・・分からない事だらけだわ・・・」
シロナは犯人どころが、ブレスレットの能力ですら分からなかった。
「シンジ君に聞くにしてもまだ体力も回復していないだろうし、無理に聞き出そうとして、もしもそのことを怯えてしまって深いトラウマになると困るし・・・」
シロナはどうしても被害者であるシンジに聞くことは出来なかった。
「はぁ・・・」
シロナはため息をついてブレスレットを見ていた。
「気分転換してこようと・・・」
シロナはブレスレットをポケットの中に入れ、ポケモンセンターを後にした。

第36幕 完

[201] 第37幕 それぞれの戦い
佳奈美 - 2008年01月13日 (日) 10時51分

「そんな・・・ラフレシアが・・・」
マリアの知識を生かしたラッキーの連携コンボがラフレシアを一撃で戦闘不能にした。
ポケモンレンジャーはラフレシアを戻し、キレイハナを繰り出した。
「次はこれで行きます!」
マリアはガルーラを繰り出した。
「キレイハナ、はなびらのまい!」
ポケモンレンジャーははなびらのまいを命じた。
「ガルーラ、かげぶんしんでかわして!」
マリアはかげぶんしんを命じた。
ガルーラは無数に分身して、はなびらのまいをかわし続けた。
はなびらのまいは発動したしばらくはそのままはなびらのまいをし続けなければならない。
そして疲れ果てて混乱状態になってしまうのだ。
予想通り、キレイハナははなびらのまいの効果で疲れきって混乱してしまった。
「しまった・・・」
ポケモンレンジャーは慌てていた。
「ガルーラ、とどめのかみくだく!」
マリアはかみくだくを命じた。
かみくだくが急所に当たり、キレイハナは戦闘不能になった。
「そこまで、勝者、マリア選手、マリア選手は残り2名で予選通過です!」
審判が判定を下した。
「ふ〜っ」
マリアはガルーラをモンスターボールに戻した。
「ありがとう・・・」
マリアはモンスターボール越しにガルーラにお礼を言った。

別の場所ではカンテとピクニックガールがバトルをしていた。
1回目はカンテはヘルガーを、ピクニックガールはプクリンを繰り出していたが、素早さの差でヘルガーが勝った。
そして2回戦では・・・
「ミニリュウ、ドラゴンダイブ!」
カンテはミニリュウを繰り出していた。
「イーブィ、たいあたり!」
ピクニックガールはイーブィを繰り出していた。
ミニリュウはイーブィのたいあたりをかわしながらドラゴンダイブを直撃させた。
「イーブィ!」
イーブィは戦闘不能になり、カンテの勝利が決まった。
「カンテ選手、これで残り2人となりました」
審判が判定を下した。

また別の場所では・・・
「ミロカロス、みずのはどう!」
ユウエイとやまおとこがバトルをしていた。
ユウエイの場にはミロカロス、やまおとこの場にはハガネールがいた。
「ハガネール、いわなだれ!」
やまおとこはいわなだれを命じた。
いわなだれとみずのはどうが直撃したが、みずのはどうの方が圧倒的に強くなり、いわなだれの効果が消えた。
「ハガネール、みずのはどうをかわせ!」
やまおとこはみずのはどうをかわすように指示したが、近くまで来ているのでどうしようもなかった。
みずのはどうがハガネールに直撃し、ハガネールは戦闘不能になった。
「そんな・・・1回目のゴローニャはリーシャンで敗れ・・・2回もそのままだと・・・」
やまおとこはがっかりした。
「勝者、ユウエイ選手、これでユウエイ選手は残り2名となりました」
ユウエイもカンテと同じく残り2人倒せば予選通過が果たせるのだった。

第37幕 完

[202] 第38幕 季節外れの台風
佳奈美 - 2008年01月13日 (日) 14時17分

予選2日目開始から2時間後・・・
さっきまで晴れていた空が急に曇り空になってきた。
「どうしたんだ?」
やっと4人目を倒したサトシは空の異変に気がついた。
ゴロゴロ・・・
雷が遠くから聞こえてきただけでなく、雨も降り始めた。
「うわ・・・なんだ?」
サトシとピカチュウは急な雨ですぐにビルに戻っていった。

サトシがビルに戻ると、多少ずぶ濡れになっている参加者達もいた。
サトシがビルに入るとすぐにサトシの名前を呼ぶ声が聞こえた。
「カンテさん」
サトシはカンテだと分かった。
「ほら」
カンテは大き目のタオルをサトシに渡した。
「ありがとうございます」
サトシはカンテに例を言うと、自分の体を拭くのを後回しにして、先にピカチュウの体を拭いた。
「急に雨が降るなんで・・・」
気分転換に外で予選を見ていたシロナも急な雨で急いでビルに戻ってきたが、体や髪がずぶ濡れになっていた。
「シロナさん、これを・・・」
カンテは最後のタオルをシロナに渡した。
「ありがとう、カンテ君」
シロナはカンテに例を言うと髪を拭き始めた。

参加者達は数時間、このビルに避難をしていたが、雨はやむどころが、ますます酷くなり、雷が出たり、風が荒々しく音を立てたりと悪化していた。
ユウエイは液晶テレビで天気予報を見ていた。
「この町には今日の午後から明日丸1日台風が上陸するみたいやで」
ユウエイは天気予報を見終わるとみんなに伝えた。
「なんだと」
「そんな・・・」
参加者達は台風で戸惑っていた。
「それじゃ、今日の午後の予選と明日の予選は?」
サトシは予選のことを気にしていた。
「おそらく、中止やな」
ユウエイはさらりと言った。
「無責任なことを言うな、代々こんな季節外れに何故台風が上陸するんだ」
カンテはユウエイの無責任な発声と急な台風で少しいらだっていた。
「自然には逆らえないって言うことね」
シロナが静かに言うとあんなに慌てていた皆は黙ってしまった。
しばらくすると、町長が参加者達を集めた。
台風が止み事態、予選は中止とすることになった。
そして、その分飛ばすことになるから、最低でも予選は4日ぐらいしか出来ないと言われた。
皆は最初は不満言っていたが、台風だからしょうがないと思い諦めた。

第38幕 完

[203] 第39幕、ジュウゴロウとユウエイ
★ディオ★ - 2008年01月13日 (日) 18時23分

「えー…悪天候という最悪な状況に鳴りましたが、ここでお知らせをします。」
みんなは町長の話を聞いた。
「2日目にして、早くも予選を突破したトレーナーが出ました。」
みんなは「誰なんだろう」との顔で他のトレーナーに向いていた。
「バトル大会、1人目の予選通過トレーナーは……」
みんな息を飲む。ただ一人だけは口を微笑む。
「…ジュウゴロウ選手!」
「!!」
「フンッ、完璧だぜ」
俺は鼻で笑った。
「あいつ…」
サトシは俺を睨むようにして見ていた。
「流石会長!!」
「強いッスよ!!」
ダイとカクダは、俺を尊敬するかのように言った。
「以上、予選通過トレーナーの発表を終わります。」

一同は部屋に戻ったり、ロビーでくつろいだりしていた。
「ありえねぇ…」
「あんな奴が2日で予選通過かよ…」
「化け物だ…」
周りのトレーナーは、俺の威圧感に怯えていた。
「キラザ、お前は奴ともう一度戦いたいか?」
「……」
キラザは頷いて「次はあのガブリアスを倒す」と言った。
「勝つためには手段は選ばねえ…大魔神会長の名にかけて、俺は勝つ!」
「ちょっとあんた」
俺は誰かに止められた。相手は青年だ。
「なんだお前は…キザは興味がない。」
「あんたが予選を通過したトレーナーやな?」
「…それがどうした?」
「あんたをよう見たら悪そうに感じたわ。あんたはあの暴走族の仲間か?」
青年は俺に質問した。
「…ハズレだ。まあ、確かに悪だったのは事実だ。元ロケット団幹部だ」
「!!」
青年は少し驚く。
「それって一昨日の奴らと…」
「そうだ。Rが目印の、ロケット団だぜ。だが、今はもうやめた。」
「……」
「生まれたときから一流の頭脳を手にしていた俺は、幹部として働き、サカキ様の右手にでる者として生きてきた。だが俺は理由なく辞めた。15歳のときだった。」
「理由なく……」
「……ところでお前、名は?」
「ユウエイや。」
「ユウエイか……話が分かりづらかっただろう。」
「気にせえへんで。」
「…そろそろ帰るか…じゃあな」
俺はユウエイに手を振りながら部屋に戻った。

[204] 第40幕 一息
佳奈美 - 2008年01月13日 (日) 19時03分

ロビーはずれの喫茶店ではサトシとタケシとヒカリがポケモン達と一緒にここの喫茶店の名物のストロベリーパフェ・チョコレートソース付きを食べていた。
「ちょっと高かったげと美味しい〜」
甘いものが大好きなヒカリはパフェを頬張り続けた。
「よっ」
サトシのところにカンテが現れた。
「カンテさん」
カンテは空いている席に座って、紅茶を注文した。
「カンテさんもパフェ食べればいいのに」
ヒカリはパフェを食べながら言った。
「今日はその気分じゃないんだ」
カンテは少し元気がなかった。
「どうしたんですか?」
サトシは尋ねた。
「さっき、ユウエイから聞いたげと、2日目にして予選通過をしたトレーナーがいたんだって」
カンテの話にサトシ達は疑った。
「それって・・・まさか」
サトシは誰なのかがすぐに分かった。
「そうだ・・・ジュウゴロウだ」
カンテはこれまでにないほど真剣な顔で答えた。
「確かに、ジュウゴロウは強いトレーナーだ」
タケシはジュウゴロウの強さを知っていたので力んでいった。
「タケシ、何で戦ってもいないのに強いって分かるんだ」
サトシとヒカリはタケシがジュウゴロウと戦ったことは知らなかった。
「一昨日の晩にバトルをしたんだ、奴のポケモンの強さは半端じゃなかった」
タケシはサトシとヒカリに一昨日のバトルのことをすべて打ち明けた。
「それで昨日、ジムバッジをよこせって言って来たんだな」
カンテは言った。
「もし、昨日シンジが大怪我を負わなかったらシンジが一番乗りだったのにな」
カンテはシンジのことを心配しながら言った。
「そういえばシンジもあと1人だったな、俺なんか後2人なんだ」
サトシは自分が一番遅れていることに気づき、悲しそうに言った。
「悲しそうにするなって、実は俺も後2人なんだ」
カンテは自分も後2人倒せば予選通過だって教えた。
「ユウエイも後2人なんだぜ、泣いても笑っても、俺達明後日には予選通過できるかも知れないじゃないか」
カンテの励ましによって、サトシは元気が出てきた。
「はい、俺最後まで諦めずに頑張ってみます」
「その意気だ、サトシ!」
カンテは微笑みながら言った。

第40幕 完

[205] 第41幕 暇の持て余し
佳奈美 - 2008年01月14日 (月) 09時31分

翌日になると、天気予報の言うとおり、台風がこの町に上陸した。
当然ながらも予選3日目は中止にしなくてはならなかった。
ビルにいた参加者全員はビルから出ることもできずにいた。
予選のための特訓は禁止されていたため、参加者達は暇を持て余していた。
「はぁ〜退屈だな〜」
サトシも暇そうに、自分の部屋に閉じこもり、ベットに寝転んでいた。
「ピカチュウ〜」
ピカチュウもサトシと同じく暇だった。
タケシはポケモンフーズをこしらえるためにロビーの中央部分にある小部屋に閉じこもり、ヒカリは次のコンテストには絶対に優勝するために別の部屋で対策を整えていた。
コンコン・・・
ドアをたたく音が聞こえた。
「はい?」
サトシはドア越し返事した。
それと同時にドアが開いた。
「よっ」
ユウエイだった。
「ユウエイさん」
サトシは少し嬉しそうだった。

「あれ・・・部屋においてあった紅茶がない」
サトシはお茶を入れようと思ったが、紅茶のパックがないことに気がついた。
「ヒカリか?全部飲んだの?」
サトシはヒカリがポケモン達と全部飲んだことを判断した。
「別にええって」
ユウエイは気を使わなくてもいいといった。
「ユウエイさんも暇でこっちに来たんですか?」
サトシは尋ねた。
「そうや、部屋に閉じこもるのはどうにも俺には落ち着かなくて」
ユウエイは落ち着かない様子で言った。
「カンテさんは?」
サトシはカンテがいないことに気づいた。
「あいつか・・・あいつは町長さんのお手伝いでビルの窓ガラスが壊れないように補強しに行ったで」
ユウエイはカンテの今の状況を説明した。
「本当に暇だな〜」
サトシはソファーにもたれながら言った。
「そうやな・・・」
ユウエイも同じようにもたれながら文句を言った。

第41幕 完

[206] 第42幕 カンテの教育
佳奈美 - 2008年01月14日 (月) 11時00分

「やっと窓ガラスの補強終わった〜」
カンテは外側の窓ガラスを補強したため、ずぶ濡れになっていた。
「本当にありがとうございます」
町長はカンテに礼を言った。
「これで窓ガラスが壊れる心配はなくなったからいいって」
カンテは濡れた体を拭くために一度部屋に戻った。

カンテは部屋に戻り、濡れた体を乾かした後、サトシの部屋に行こうとした。
その時歩いている道にポッチャマを連れた少女を見かけた。
すぐにヒカリだと分かった。
「ヒカリ、どうしたんだ?」
カンテは元気がないヒカリを見て声をかけた。
「カンテさん・・・」
ヒカリは落ち込んでいた。
カンテは女の子の落ち込んでいるときの対処はあまり知らなかったので、まずヒカリを自分の部屋に連れて行くことにした。
ヒカリを部屋に連れ込むと、カンテは紅茶とクッキーを出した。
ポッチャマは大喜びでクッキーを食べ始めた。
「で・・・どうしたんだ」
カンテは質問した。
「実は、コンテストのことを考えていたんです」
ヒカリはヨスガのコンテストに1次審査で落ち、そしてズイの時も1次に落ちたことをカンテに言った。
「確かに世間から見れば元トップコーディネーターの事は思えないほどだな・・・」
カンテは紅茶を飲みながら言った。
「うん・・・何を磨けばいいのか分からなくて・・・技の凄さばかりでポケモンの輝きを失せるのはよくないってノゾミも言っていたし・・・」
「俺はコンテストに出たことないからよく分からないな・・・」
カンテはバトル一筋だったのでコンテストのことはよく分からなかった。
「もうこの際不正行為でも行って優勝しようかなと思うぐらい・・・」
ヒカリは本気そうに言った。
「それは駄目だ!」
カンテは怒った声で言った。
ヒカリはビクッと体を硬直させた。
「不正行為で優勝だと・・・たとえ冗談でもそんなことを言うんじゃない!」
カンテは怖い顔でヒカリを叱った。
「でも・・・私もう負けたくない、負けるのがイヤ!」
ヒカリは喧嘩腰で言った。
「だれだって負けるのは悔しいことだ、でも負けたからって間違った方法でやって優勝してもいいことにはならないんだ、不正行為で優勝を納めても自分自身だけが満足するだけ、ポケモン達は満足できない、いや・・・お前がやろうとしていることはコーディネーター達のプライドを傷つけることになるんだ」
カンテの渇で、ヒカリは自分の言ったことを反省し机に突っ伏して泣き始めた。
「じゃあ・・・私どうしたら・・・」
ヒカリは涙ながらにカンテに話した。
「ひとつだけ言っておく、コーディネーターでも、トレーナーでもポケモンと一緒に頑張っていくことだ、ポケモンを信じていれば絶対に答えが見えてくるはずさ、あせらずにゆっくりやることだ、あせれば自分もポケモンも駄目になる」
カンテはさっきとは違って優しい声でヒカリに話した。
「はい・・・」
ヒカリは涙を拭いて返事した。
「きっとヒカリの母さんもそういうはずだ」
カンテは優しい表情で言った。
「トレーナーもコーディネーターも最初から玄人なんかいない、だれにだって失敗とかあるものだ、その失敗を笑う者がいても気にするな」
カンテの言葉でヒカリはやる気を戻した。
「はい、私不正行為をしようなんで思わない、私は私の見せるバトルでやって見せる」
ヒカリはいつものヒカリに戻り、張り切りを見せた。
「ポッチャマ、次のコンテストは絶対に勝とうね」
「ポッチャマー」
ポッチャマもヒカリの元気を見て喜んだ。
「カンテさん、ありがとう」
ヒカリはカンテに礼を言った。
「どういたしまして」
カンテは微笑みながら部屋を出て行くヒカリを見送った。

第42幕 完

[208] 第43幕 台風の後・・・
佳奈美 - 2008年01月15日 (火) 21時11分

台風は午後には去ったが後が凄かった。
外に出たサトシ達も呆然とする有様だった。
町においてあったゴミ箱は倒れ、看板も地面に落ち、数本しかなかった木も葉は全部落ちていた。
「酷いな、これは・・・」
タケシはため息をつきながら言った。
「どうする?」
ヒカリはたずねた。
「掃除するしかないやろ」
ユウエイはビルから借りてきたほうきとちりとりを持って来た。
「そうだな・・・明日からまた予選再開されるんだ、少しでもやりやすいようにしとかないとな」
サトシもユウエイの意見に賛成した。
「ところで、カンテさんは?」
ヒカリはカンテの姿が見えないことに気がついた。
「きっとポケモンセンターだろ」
ユウエイはカンテがポケモンセンターにいると言った。

ユウエイの言うとおり、カンテはポケモンセンターに向かっていた、目的は勿論・・・
「元気か?」
シンジの見舞いであった。
「体中はまだ痛いげと、明日にはまた動けます」
シンジはそっけない態度で答えた。
「せっかく見舞いに来たんだ、少しは喜べって」
カンテは突っ込んだ。
「カンテさんも物好きだな、俺の見舞いに毎日来るとはな・・・」
シンジはカンテが暇つぶしで見舞いに来ていると思い込んでいた。
「物好きでも暇つぶしでもない、トレーナー同士として見舞いに来ているんだ」
カンテはトレーナー同士だからという理由で見舞いに来ていたのだ。
「変わった人ですね・・・」
シンジは諦めるしかなかった。
「台風も通り過ぎたし、お前も明日からまた予選できるし、頑張ろうな」
カンテはそういい残すと、ポケモンセンターを後にした。

第43幕 完

[210] 第44幕 デパートでの買い物
佳奈美 - 2008年01月16日 (水) 18時49分

「今日はこれぐらいにするか・・・」
夕方になると、明日に備えて、台風の後片付けをしていた参加者達は手を止めた。
町は完全にとは行かないが邪魔な物はすべて除いた。
サトシ達はそのままビルに戻ろうとしたが、カンテとユウエイに止められた。
「サトシ、デパートに行かないか?」
先に誘ったのはカンテだった。
「デパート?」
サトシはきょとんとした表情していた。
「これだよ、これ」
カンテはポケットからパスポートを出した。
「ああっ」
サトシはパスポートを見て思い出した。
パスポートはバトル大会参加を受け付けたときにもらえるもので、パスポートを持っている参加者達はこの町でひとつしかないデパートの品物がバトル大会期間中、無料で手に入るのだ。
「サトシ、滞在期間中に必要なもの買いたいから俺も付き合ってもいいか?」
タケシはこの町の滞在中に必要なものを買いたいと言ってきた。
「あたしもおしゃれグッズ買いたい」
ヒカリもウインドーショッピングがしたいようだ。
「よし、じゃあ、みんなで行くか」
サトシはデパートに行くことを決めた。
「参加者のデパートの使用時間は午後6時半から9時半までだからな、今は5時半か・・・夕食食ってからにしよう」
カンテは時計を見ながら言った。
サトシ達も承知した。

午後6時半過ぎ・・・
夕食を食べ終えたサトシ達は、すぐにデパートに向かい、それぞれデパート内を一緒に見回った。
「ポケモン用のクッキーか、ピカチュウ達のおやつにいいな」
「デパートに行けばそこにしか手に入らないものがあるからな、トレーナーとして心強いで」
サトシとユウエイはデパートでしか手に入らないものを見て浮かれていた。
「可愛いー、このリップクリーム、それからこのシャンプーとリンスも買っておこうと、髪の毛は常に綺麗にしておかないとね」
ヒカリはおしゃれグッズを見て喜んでいた。
「木の実の詰め合わせセットか・・・ちょっと奮発するか」
カンテは滅多にお目のかかれない木の実の詰め合わせセットを買うことにした。
「おねえさぁーん、自分とお茶でもどうですか、どうですか、どうですかー」
タケシはおしゃれグッズを見に来ていた大人のお姉さんに声を掛けまくっていた。
そしてお約束のどくづきを食らった。
「しびれびれ〜」
ずるずる・・・
「なあ・・・あのグレッグル・・・メスじゃないのかな?」
カンテはサトシに質問した。
「さあ・・・」
サトシは分からなかった。
ちなみにサトシ・カンテ・ユウエイ・ヒカリの持っているポケモン図鑑には、性別区別機能は付いていなかった。

サトシ達はデパートでの買い物を終わらせた。
「さてっと・・・明日からまた予選が始まる、そろそろ帰って寝るか」
カンテは時計を見て言った。
「そうやな・・・」
ユウエイはあくびをしながら言った。
サトシ達はデパートを後にしてビルに帰っていった。

第44幕 完

[211] 第45幕 朝の会話
佳奈美 - 2008年01月17日 (木) 18時33分

明朝5時・・・
町外れの倉庫の中で誰かが話をしていた。
「予選開始から今日で4日か・・・予選1日目では、ブレスレットの試作を試したが、昨日と一昨日でついに究極の裏アイテムが出来た」
黒い長髪の男がブレスレットを持って笑っていた。
予選1日目では審判の目の届かないところでシンジとバトルした男性だった。
「ライツ様・・・いよいよ裏アイテムをシンオウ地方に大量生産をするんですね?」
部下が尋ねた。
「ああっ、手始めにこの裏アイテムをバトル大会参加者達に売りつける・・・そして俺は不正な手段で参加したバトル大会の予選を通過する、最後にはあいつを地獄に突き落とす・・・」
ライツの計画はこうだ。
部下達に大量に作った裏アイテムをバトル大会の参加者達に売る、自分は前もって他のトレーナーから盗んだポケモン図鑑を偽造してバトル大会開始前日に参加登録し、自分は予選通過をしてからシンジを新たに復讐すると言う事だった。
「ふははははは・・・・」
ライツは笑いながら町に向かった。

朝の8時半・・・
参加者達は昨日ずっとバトルを我慢していたのでいつもよりも早くロビーに集まっていた。
「今日からまた予選再開だ!」
一番張り切っていたのはサトシとピカチュウだった。
「今日で予選通過するで!」
ユウエイは今日中に予選通過する気でいた。
「シンジ!」
カンテはロビーに来ているシンジに気づいた。
「カンテさん・・・」
シンジは不安そうな表情していた。
「どうしたんだ、お前らしくないじゃないか?」
カンテは元気がないシンジに違和感を覚えた。
「いえ・・・あの時不正なバトルをしたから・・・」
シンジはいくら自分自身が望んだことではないとは言えとも、審判の目の届かないところでバトルをしたため強制失格になるんじゃないかと思っていた。
「その心配はないわよ」
カンテの後ろから女性の声が聞こえた。
シロナだった。
「シロナさん・・・」
「あの後、町長さんに詳しく話したわ、シンジ君は悪くないから安心して」
シロナはあの後、町長と話して相手側が一番悪いと判断したため、シンジはこのままバトル大会の参加を許された。
「ありがとうございます」
シンジはシロナに感謝してロビーを後にした。
「じゃあ、俺も行くか」
カンテは元気になったシンジを見て安心したのか、ロビーを後にした。

第45幕 完

[213] 第46幕、サイの相手
★ディオ★ - 2008年01月17日 (木) 21時18分

「よしお前ら!絶対に俺の元に来い!いいな!?」
「はい!!」
マリアとサイは準備を整え、解散した。
とは言うよりも・・・俺1人だけとは退屈だ。これからどうすればいいのか・・・。


「では引き続き、予選を開始する!!」
参加者は全員ビルを後にした。予選通過者は、部屋で待機するというルールらしいので、俺はあることをしようとした。
それは・・・
「・・・・・・・・・」
座禅をする。いや、そうではない。これは瞑想だ。
俺達大魔神はトレーニングのひとつとして、精神力を鍛える運動、瞑想をしているのだ。
周りを無くし、自然の中にいるみたいに想像する。
の、だが・・・

ピリリッピリリッ

「!なんだよいきなり・・・」
いいとこなのにここでポケギアが鳴りだした。
「はい・・・」
『マリアです。会長、予選通過しました。』
「そうか・・・よくやった、後はサイだな。」
ついに退屈から解放しそうだ。マリアが予選通過したのだ。
「サイはどうだ?」
『ちょうど戦うみたいです。今5勝目です。』
「ならば早く終わらせろ。」
俺はポケギアの通信を切った。


「じゃあ、早めに終わらせて下さい。」
「任せてくれ。」
サイは6人目のトレーナーと戦う準備を整えた。
相手は・・・
「あの時以来だね、君・・・始めよう!」
「はい・・・」
サイの6人目の相手はなんと、あの時に助けたシンジだった。
「優秀は君だ!ケッキング!」
「エレブー、バトルスタンバイ」
互いにリーチを賭けた勝負が始まった。


―あとがき―
サイの紹介です

名前:サイ
出身地:トキワシティ
職業:大魔神会員
性別:男
年齢:20
手持ち:ミカルゲ ♂ 特性:プレッシャー 持ち物:食べ残し
【催眠術、悪だくみ、いちゃもん、悪の波動】

ゲンガー ♂ 特性:浮遊 持ち物:広角レンズ
【催眠術、怪しい光、悪夢、悪の波動】

ムウマージ ♀ 特性:浮遊 持ち物:光の粉
【電磁波、黒い眼差し、守る、滅びの歌】

キングドラ ♂ 特性:スナイパー 持ち物:カゴの実
【オクタン砲、冷凍ビーム、陰分身、眠る】

メタグロス ♂ 特性:クリアボディ 持ち物:先制の爪
【コメットパンチ、バレットパンチ、威張る、大爆発】

ケッキング ♂ 特性:怠け 持ち物:こだわり鉢巻
【ギガインパクト、シャドークロー、地震、炎のパンチ】

経歴:元マグマ団幹部。
ジュウゴロウと出会ったのは2年前のこと。
現在はジュウゴロウの補佐役として活躍中。

性格:クールだが、腹黒いとこも多少ある。
特徴:短髪白髪。狼みたいな黄色い目。白のジャケットを着用。
戦い方:最初は必ずケッキング。一回目の攻撃のあと、ケッキングを戻す。

[214] 第47幕 意外な結果@
佳奈美 - 2008年01月18日 (金) 18時20分

サイの場にはケッキング、シンジの場にはエレブーが繰り出されていた。
「ケッキング、キガインパクト!」
いきなり最強の技、ギカインパクトを繰り出した。
「まもる!」
シンジは最初は驚いたが、すぐにエレブーにまもるを命じ、ギカインパクトを防ぎきった。
「エレブー、かわらわり!」
シンジはノーマルタイプに効果が抜群の技、かわらわりを命じた。
かわらわりがケッキングの頭に命中した。
「くっ・・・3対3のバトルではポケモン交換は認められない・・・」
サイはケッキングでの得意戦術を使おうとしたが、3対3のバトルでは圧倒的に無理だった。
「ケッキングは確かに防御は高い・・・だかデメリットは必ずしもある」
シンジはケッキングの特性、なまけを知っており、すかさずエレブーにもう一度かわらわりを命じた。
「ケッキング!」
ケッキングは戦闘不能になってはいなかったものの相当なダメージが与えられていた。
「ケッキング、じしんです!」
サイは地面タイプの技、じしんを命じた。
「まもる!」
シンジはまもるでかわそうとしたが、じしんの方が早かったため、まもるの集中が途切れた。
「なんだ!このケッキング、スピードもあげられているって言うのか!」
シンジはケッキングの技のスピードが予想よりも早いことに驚いていた。
「ポケモンの能力だけを調べるよりも実戦の勉強も余分にしたほうがいいですよ」
サイがそう言うか言わないかの内にエレブーは戦闘不能になっていた。
「こんなものだろう・・・」
シンジはエレブーをモンスターボールに戻して言った。
「よくやりましたね、ケッキング」
サイもケッキングをモンスターボールに戻した。
「次はこれです!」
サイは2番手はゲンガーを繰り出した。
「ドタイドス!バトルスタンバイ!」
シンジはドタイドスを繰り出した。
「ゲンガー、あくのはどう!」
サイはゴーストタイプの技、あくのはどうを命じた。
「ドタイドス、リーフストームで消せ!」
シンジはリーフストームであくのはどうを消すように指示した。
あくのはどうとリーフストームが直撃し消滅した。
「さすがですね・・・ゲンガー、さいみんじゅつ!」
サイは相手を眠らせる技、さいみんじゅつを命じた。
「ハードプランド!」
シンジは欠かさずに草タイプの究極の技、ハードプランドを命じた。
ハードプランドの方が早くゲンガーの所に来たのでさいみんじゅつが空振りで終わり、ゲンガーに大ダメージを与えた。
「とどめのリーフストーム!」
シンジは最後にリーフストームを命じた。
リーフストームがゲンガーに直撃し、ゲンガーは戦闘不能になった。
「なかなかやりますね・・・このドタイドス」
サイはゲンガーをモンスターボールに戻しながら言った。
「俺の最初のポケモンですから・・・」
シンジはドタイドスをモンスターボールに戻しながら言った。
「こんなに心を愕かすバトル久しぶりです」

[215] 第48幕 意外な結果A
佳奈美 - 2008年01月18日 (金) 20時33分

サイは興奮を抑えながら最後のポケモンを繰り出した。
サイの最後のポケモンはムウマージ。
「リングマ!バトルスタンバイ!」
シンジの最後のポケモンはリングマを繰り出した。
「ムウマージ、あやしいひかり!」
サイはムウマージにあやしいひかりを命じた。
あやしいひかりの効果でリングマは混乱した。
「ちっ・・・リングマ、自分自身にきりさくだ!」
シンジはリングマにきりさくを命じた、しかし相手ポケモンではなく、自分自身に・・・
「?!」
サイはシンジの考えていることが分からなかった。
リングマは混乱しながらも自分自身にきりさくを命中させた。
そのおかげで混乱状態が治った。
「そういうことですか・・・」
サイはやっとシンジの考えていることが理解できた。
「混乱状態は自分自身にうっかり攻撃してしまうもの、しかし自分自身に攻撃を命中させれば混乱状態はとけるって言う戦術ですか」
サイはシンジの戦術を答えた。
「リングマ、みやぶる!」
シンジはゴーストポケモンの最大の弱点みやぶるを命じた。
「これでムウマージは物理攻撃が効くようになった、リングマ、きあいだま!」
シンジはすかさずに格闘タイプの技、きあいだまを命じた。
「ムウマージ、でんげきは!」
サイは電気タイプの技、でんげきはを命じた。
でんげきはは必ず当たる技だ。
でんげきはときあいだまが直接2匹にぶつかった。
そのせいで煙が2匹を巻き込んだ。
「「・・・・・・」」
シンジとサイは煙が止むのを黙って待った。
煙が晴れると二人は信じられない光景を見た。
リングマとムウマージが2匹とも、戦闘不能になっていた。
「この勝負、引き分け!」
審判が判定を下した。
「引き分けの場合はどうなるんですか?」
サイは審判に質問した。
「引き分けの場合は、カウントされません、よって、シンジ選手もサイ選手も別の人とバトルしてください」
審判は引き分けの場合は予選通過の条件には含まれないと言った。
そして、予選の間は同じ人とはバトルが出来ない決まりになっていた。
「そうですか・・・シンジ君だっけ・・・」
サイはシンジに話しかけた。
「次に会うのはトーナメント戦だね」
サイはトーナメント戦でまた会おうといってきた。
「サイさん、俺はこのバトル大会に出たことは最初は後悔していたげと、あんたとバトルが出来てよかったですよ」
シンジはサイとバトルをしたことに微かな嬉しさと興奮を持ち始めていた。
「トーナメント戦で決着をつけましょう」
シンジはサイにそういい残すとこの場を去った。
「いい奴じゃないか」
サイはそう呟くと最後の対戦相手を探し始めた。

第48幕 完

[216] 感想
ひこ - 2008年01月18日 (金) 21時01分

え ちょっ、待っ、
カンテかっこえーーーーっ!!1!!(ウザ
お子様たちを元気付ける様に惚れました

大魔神の面子も個性豊かなやつらばっかりですね


シンジとサイ、それにサトシたちは無事予選突破出来るのか!楽しみです!

[218] 第49幕 ユウエイ予選通過
佳奈美 - 2008年01月19日 (土) 08時17分

4時間後・・・
公園付近のバトルでは目が離せないバトルをやっていた。
「リーシャン、ねんりき!」
ユウエイと大人のお姉さんのバトルだ。
午前中にユウエイは1人勝ち、このバトルが予選最後のバトルなのだ。
ユウエイの場には最初はミロカロスを、大人のお姉さんのほうにはピクシーを出していたが、ミロカロスのパワーと防御の差でなんとかミロカロスが勝った。
そして今は、ユウエイの場にはリーシャンが、大人のお姉さんの場にはハピナスを繰り出していた。
「ハピナス、メガトンパンチ!」
大人のお姉さんはハピナスにノーマルタイプの技、メガトンパンチを命じた。
「リーシャン!!!」
メガトンパンチがリーシャンにクリーンヒットしリーシャンは戦闘不能になった。
「ようやったな・・・」
ユウエイはリーシャンをモンスターボールに戻した。
「私の最後のポケモンはこの子よ」
大人のお姉さんはサボネアを繰り出した。
「俺はこれや!」
ユウエイはビッパを繰り出した。
「サボネア、タネマシンガン!」
大人のお姉さんはサボネアにタネマシンガンを命じた。
「ビッパ、まるくなるで防御を高めるんや!」
ビッパはすかさず体を丸めて防御をあげた。
「サボネア、にほんばれ!」
大人のお姉さんはサボネアに草タイプの攻撃や特攻を上げるにほんばれを命じた。
「ビッパ、ころがる!」
ユウエイはビッパにころがるを命じた。
ころがるは当たれば当たるほど威力が上がっていく。
その前にまるくなるを使えばもっと上がるお得な技だった。
「サボネア、ソーラービーム!」
大人のお姉さんはサボネアにソーラービームを命じた。
にほんばれの効果でソーラービームはいつもよりも早く打てるが、ユウエイのビッパはスピードをあげられており、ソーラービームを打つか打たないかの内にころがるがサボネアに直撃した。
「ああっ・・・」
大人のお姉さんはビッパのスピードに驚きを隠せなかった。
それでもビッパはころがるをやめずにサボネアに当てまくった。
「そんな・・・」
サボネアは戦闘不能になった。
「そこまで、勝者、ユウエイ選手、これでユウエイ選手は予選通過です」
審判が判定を下した。

第49幕 完

[219] 第50幕、奴の名
★ディオ★ - 2008年01月19日 (土) 09時19分

ピリリッピリリッ

フッ、ようやくサイが来たか。
俺は「この勝負、貰った」と確信すると、ポケギアの通信を入れた。
『試合が終わりました』
「お疲れだ。3人ならシロナに勝てる確率は・・・」
『会長さん、実は・・・』


「引き分けだと!?何をやってたんだ!!」
『すみません・・・相手が予想以上に強かったんです』
「言い訳は聞きたくはない!!大魔神の逆襲のチャンスがかかってんだぞ?早く6勝してこい!!今すぐだ!!!」
俺の「今すぐだ!!!」を聞いたサイは、無言のまま通信を切った。
「また探すか」
サイは開き直り、トレーナーを探し始めた。


「予想以上に強い相手か・・・」
「会長、こんな話を聞いたことがあります。」
6勝して部屋に戻ってきたマリアが言う。
「トバリシティ出身で、数々の地方のリーグを制覇したトレーナーがいるんです。紫の髪型、鋭い目つき、黒いポケモン図鑑を所持しているトレーナーが・・・」
「!」
そういえば、前にセンターに運ばれたトレーナーがいたが、まさか・・・!
「・・・そいつの名は?」
俺は悪魔みたいな笑い顔になる。戦いの血が騒ぎだす時に起こる癖だ。


「・・・シンジ・・・です」


(続く)

[220] 第51幕 サトシ予選通過
佳奈美 - 2008年01月19日 (土) 11時53分

サトシは午前中に何とか1人倒して、残り1人で予選通過が出来るようになっていた。
「せめて最後は強い奴と戦いたいな・・・」
サトシが呟くと、男性のエリートトレーナーがサトシにバトルを申し込んできた。
「バトルしようぜ!」
サトシはすぐに挑戦を受けた。
「ブイゼル、君に決めた!」
サトシはブイゼルを繰り出した。
「出番だ、ケンタロス!」
エリートトレーナーはケンタロスを繰り出した。
「ブイゼル、アクアジェット!」
サトシは先制攻撃のアクアジェットを命じた。
「ケンタロス、とっしんだ!」
エリートトレーナーはケンタロスにとっしんを命じた。
ケンタロスはスピードが遅いため、とっしんがかわされ、アクアジェットが直撃した。
「ケンタロス、ギカインパクト!」
エリートトレーナーは最強の技、ギカインパクトを命じた。
「ブイゼル、ソニックブームでケンタロスの顔を狙え!」
ソニックブームでケンタロスの顔を直撃しひるませようとしたが、ケンタロスのギカインパクトの威力は半端じゃなかったので、ソニックブームはかき消され、ギカインパクトがブイゼルに直撃した。
「ブイゼル!!」
サトシはブイゼルを呼んだ、ブイゼルは大ダメージを受けたものの戦闘不能になっていなかった。
「ブイゼル・・・」
サトシは一安心した。
ギカインパクトは発動した後はしばらく動けなくなるメリットを持っていたので、ケンタロスは動けなかった。
「よーし、ブイゼル、最大パワーでみずてっぽう!」
サトシはブイゼルにみずてっぽうを命じた。
日頃から鍛えているブイゼルに最大パワーを発揮することが簡単に出来たので、ケンタロスは最大パワーのみずてっぽうをまともに食らい、戦闘不能になった。
「ケンタロス!」
エリートトレーナーは叫んだが、1回目はサトシの勝ちに収めた。
「よくやったぞ、ブイゼル!」
サトシはブイゼルを褒めた。
「次のポケモンはこいつだ!」
エリートトレーナーはウインディを繰り出した。
「ピカチュウ、君に決めた!」
サトシはピカチュウを繰り出した。
ピカチュウは張り切っていた。
「ウインディ、かえんほうしゃ!」
エリートトレーナーはウインディにかえんほうしゃを命じた。
「ピカチュウ、でんこうせっかでかわせ!」
サトシはでんこうせっかのスピードを利用してかえんほうしゃをかわすように指示した。
ピカチュウはそのとおりに動いた。
「ウインディ、オーバーヒート!」
エリートトレーナーはウインディに炎タイプ最強の技、オーバーヒートを命じた。
「ピカチュウ、回転しながらかわすんだ!」
サトシはまたクロガネジムで利用したかわし方をピカチュウに指示した。
ピカチュウはそのとおりにししっぽあたりが当たったものの大ダメージを受けずに済んだ。
「くっ・・・」
エリートトレーナーは冷静さを失い、ウインディに連続でかえんほうしゃを命じた。
「ピカチュウ、かみなりでかえんほうしゃをかき消すんだ!」
サトシはピカチュウにかみなりでかえんほうしゃをかわすように指示した。
かみなりとかえんほうしゃが直撃し消滅した。
「ちっ・・・ウインディ、ほのおのキバだ!」
エリートトレーナーは遠距離戦では不利だと判断したため、接近戦で決着つけることにした。
「ピカチュウ、ボルテッカー!」
サトシはボルテッカーを命じた。
ほのおのキバとボルテッカーが直撃した。
ほのおのキバよりもボルテッカーの方が威力が高かったため、ウインディは戦闘不能になった。
「この勝負、サトシ選手の勝ち、よってサトシ選手は予選通過です」
審判が判定を下した。
「やったー、予選通過だぜ」
「ピカチュウー」
サトシとピカチュウは予選を通過できたことに嬉しさを抱いていた。
これで予選を通過できたのは4人、残り4人で予選が終わる・・・

第51幕 完

[221] 第52幕、無慈悲なプレイ
★ディオ★ - 2008年01月19日 (土) 13時03分

「・・・・・・」
「あの〜聞こえてますか?」
「!」
気がつくと、ポケモンブリーダー(男)がサイに話しかけていた。
「あ・・・すみません、ぼーっとしてました。」
「大丈夫なのですか?」
「大丈夫ですよ、さぁ始めましょう!」
サイは思考回路からずれていたみたいた。気を取り直す。
「優秀は君だ!ケッキング!」
「行くんだアーボック!」
サイはケッキングを、ポケモンブリーダーはアーボックを繰り出す。
「ケッキング、地震です!」
ケッキングは両手から力をためる。そしてそれを、地面に叩きつける。
次の瞬間、圧縮された衝撃波が地面から大量に放出され、アーボックをぶっ飛ばした。
「アーボック!!」
ブリーダーの叫びが遅かったか。アーボックは一撃で倒れた。
「いい調子ですね」
ケッキングを素早く戻すサイ。サイは次にムウマージだ。
「頑張るんだ!メタグロス!」
ここでブリーダーは、メタグロスを繰り出す。いかにも強そうだ。
しかしサイは焦らなかった。
「ムウマージ、メタグロスにトドメをお願いします。滅びの歌。」
「!?」
ムウマージの口から、暗示が掛けられるような歌が歌われる。
「!!」
歌を聴いているメタグロスの体が重くなった。
滅びの歌のせいでメタグロスは力が入らなかった。
「これで互いに相討ちですが、手持ちの差がある僕の勝ちですよ。」
1分もかからずにムウマージとメタグロスは倒れた。
交代は許されないこのバトルを、優位に使ったサイの勝利だ。
「予選通過。会長さんに報告しますか。」
サイはポケギアを取り出した。


予選通過者残り3名・・・


(続く)

[222] 第53幕 シンジとカンテ予選通過
佳奈美 - 2008年01月19日 (土) 13時36分

シンジもサイとのバトルを終えた後、対戦者を探していた。
「そこのトレーナー、手合わせ願いたい」
シンジに声をかけてきたのはからておうだった。
「いいですよ」
シンジは承知した。
「行け!ゴーリキー!」
からておうはゴーリキーを繰り出した。
「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーを繰り出した。
「ゴーリキー、クロスチョップ!」
からておうはゴーリキーにクロスチョップを命じた。
「まもる!」
シンジは欠かさずまもるを命じた。
まもるのおかげでエレブーはダメージを受けずに済んだ。
「ゴーリキー、ばくれつパンチ!」
ゴーリキーは相手を必ず混乱させる技、ばくれつパンチを繰り出してきた。
「かみなりパンチ!」
シンジはエレブーにかみなりパンチを命じた。
かみなりパンチとばくれつパンチが互いにぶつかった。
「ゴーリキー!!!」
ゴーリキーは戦闘不能になっていなかったが、エレブーの特性、静電気を受けてしまい、麻痺状態になってしまった。
「ちっ・・・ばくれつパンチの効果で混乱してしまったか・・・」
エレブーもまた、ばくれつパンチの効果で混乱状態になってしまった。
「エレブー、自分自身にかみなりだ!」
シンジはサイの時と同じ戦術でエレブーの混乱を解こうとした。
エレブーは自分自身にかみなりを出し、自分自身に受けた。
エレブーの混乱は解けただけでなく、体中に余分な電気がたまっていた。
「どうする気だ・・・」
からておうは余分に電気をためたエレブーを見て驚いていた。
「エレブー、かみなりだ!」
シンジはエレブーにかみなりを命じた。
体に電気をためたせいか、さっきよりもはるかに凄い威力のかみなりがゴーリキーに命中させた。
「ゴーリキー!!!」
ゴーリキーは戦闘不能になった。
「戻れ、エレブー」
シンジはエレブーをモンスターボールに戻した。
「次のポケモンはこいつだ!」
からておうはエビワラーを繰り出した。
「ドタイドス、バトルスタンバイ!」
シンジはドタイドスを繰り出した。
「エビワラー、マッハパンチ!」
エビワラーは先制攻撃の技、マッハパンチを繰り出してきた。
「ハードプランド!」
シンジはドタイドスに草タイプの究極の技、ハードプランドを命じた。
マッハパンチがドタイドスに当たったが、ハードプランドがエビワラーに直撃し、エビワラーは一撃で戦闘不能になった。
「勝者、シンジ選手、これでシンジ選手予選通過です」
審判が判定を下した。
「・・・・・・」
シンジは無言でこの場を去った。

別の場所では・・・
「スリープ、さいみんじゅつ!」
カンテとポケモンマニアがバトルをしていた。
カンテもこのバトルで勝利を得れば予選通過が出来るのだった。
「ヒポポタス!」
ポケモンマニアの場にはヒポポタス、カンテの場にはスリープがいた。
「とどめのゆめくい!」
ゆめくいがクリーンヒットし、ヒポポタスは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
ポケモンマニアはがっかりしヒポポタスをモンスターボールに戻した。
「大地を揺るがせ!ヘルガー!」
カンテの2番手はヘルガー。
「行け、クサイハナ!」
ポケモンマニアはクサイハナを繰り出した。
「相性ではヘルガーが有利、一撃でけりを付ける、ヘルガーかえんほうしゃ!」
カンテはヘルガーに草タイプに効果抜群の技、かえんほうしゃを命じた。
「クサイハナ!!!」
ポケモンマニアは反撃する暇もなくクサイハナが戦闘不能になるのを見ていた。
「そんな・・・」
ポケモンマニアは自分の敗北に酷く落ち込んだ。
「勝者、カンテ選手、これでカンテ選手は予選通過です」
審判が判定を下した。
「やっと予選通過か・・・」
カンテはそういい残すと、ビルに戻っていった。
予選通過7名、残り1名。

第53幕 完

[223] 第54幕 裏アイテムの恐怖
佳奈美 - 2008年01月19日 (土) 17時32分

「行けー、フシギバナ、ハードプランド!」
長い黒髪をなびかせてフシギバナに究極の技を命じる男、ライツがバトルをしていた。
「うわああー、僕のポケモンが・・・」
短パン小僧は自分の敗北の気力を失った。
「たったの一撃の技で・・・」
「くくっ・・・」
ライツは敗北にひざまずくトレーナーを見て笑った。
「この勝負、ライツ選手の勝ち、ライツ選手、これで5人目です、あと1人倒せば予選通過です」
審判は判定を下した。
「ふははは・・・」
ライツは笑いながらこの場を去った。
実はフシギバナに裏アイテムのブレスレットを付けていたのだ。
ポケモンにつけるとポケモンの能力は無限大に上がるもの、しかし、こういうのは見つかったら不正行為で強制失格になる。
そこでライツはブレスレットにフシギバナの体の色と同じ油性ペンキで色を染めてからフシギバナに裏アイテムを装備したというわけだ。
しかし、裏アイテムのことを知らないトレーナーはライツは最強トレーナーだと勘違いしていた。
「残り1人で予選通過・・・トーナメントでは絶対にあいつも通過する・・・あのときの屈辱、この間ので終わると思うな・・・」
ライツは独り言を言いながら対戦者を探し続けた。

第54幕 完

[224] 第55幕 浮かれ気分
佳奈美 - 2008年01月20日 (日) 08時37分

予選を通過しビルに戻ったサトシはビルに張り出されている予選通過者の名前が書いてある紙を見た。
「カンテさんもユウエイさんも予選通過か」
サトシはカンテとユウエイが予選通過できたことに嬉しさを抱いていた。
「マリアにサイ・・・誰だろう、この人たちは?」
サトシはマリアとサイのことは知らないようだ。
「シンジも予選通過!」
サトシはまた読み直すと、シンジも予選通過したことを知った。
「トーナメント戦が燃えて来たぜ!」
「ピカピカー」
サトシとピカチュウはトーナメント戦のバトルを想像して心を燃やしていた。
「やったな」
後ろから声をかけられた。
「カンテさん」
カンテだった。
「お互い予選通過したことだし、トーナメント戦では悔いのないバトルをしよう」
カンテはサトシにそう言った。
「はい」
サトシは嬉しく返事した。
「ところで、ユウエイさんは?」
サトシはユウエイがいないことに気づいた。
「ユウエイなら疲れたって部屋に戻っているよ」
カンテはユウエイの今の状況を説明した。
「そういえば俺も・・・」
「ピカ〜」
サトシとピカチュウは自分達も疲れていることに気づき、部屋に戻ることにした。

第55幕 完

[226] 第56幕 ミニバトル 1対1
佳奈美 - 2008年01月20日 (日) 10時22分

予選開始から3時間後・・・
昼時を回り、昼食時間となった。
ビルの中では・・・
「早くトーナメント始まってくれないかな・・・」
サトシが部屋でぼやいていた。
「ほんまやな・・・退屈すぎて死んでしまうわ・・・」
サトシの部屋に遊びに来たユウエイもソファーに寝転がりぼやいていた。
その時、ノックが聞こえた。
「どうぞ」
サトシはタケシかヒカリかカンテのどちらかだろうと思った。
「こんにちは」
部屋に入ってきた人物は、シロナだった。
「シロナさん!」
ユウエイは驚いて、ソファーから寝転がるのをやめて、すぐに座りなおした。
「よほど暇みたいね、よかったら特別バトルやってみない、予選通過者のみのミニバトル」
シロナは小さなプリントをサトシとユウエイに見せた。
「ミニバトル、バトルのルールは1対1のバトル、そして優勝者にはマスターボールをプレゼント!」
サトシはチラシを読み上げた。
「面白そうやないか、要するに、バトル大会の特別試合っと言うわけやな」
ユウエイはワクワクしていた。
「参加は自由だから出るか出ないかは決めてね、やるのは今日の晩だから」
シロナはそういい残すとこの部屋から出て行った。
「もちろん・・・」
「出るに決まっているやないか」
サトシとユウエイは早速、町長のところに言って、ミニバトルの申し込みをしに行った。

第56幕 完

[227] 第57幕、力が欲しい
★ディオ★ - 2008年01月20日 (日) 16時03分

「何、ミニバトルだと?」
「そうなんッスよ!」
「しかも優勝したらマスターボールが貰えるんですよ!」
ダイとカクダは、俺に嬉しいお知らせを言うかのように言う。
「そうか・・・マスターボールか・・・」
「確か会長は、〔あのポケモン〕を捕まえるのも目的でしたよね?」
「そうだ。この3体の力で、俺は最強の力を手に入れる・・・」
奴は大魔神の切り札に相応しい存在だ。
岩、氷、鋼の者により目覚める封印されしポケモン。そいつの名は・・・
「会長、どうしますか?行きますか?」
「・・・行くに決まってるさ。マリア、サイ、3人係で何としてでも手にする。最強の大魔神を完成するために!!」
「はい!」
3人ならどっちにしろ貰える確率はある。この勝負、乗ったぜ・・・
申し込みをすることを決めた俺達は、町長の元へ向かった。


「申し込み完了や」
「なんだか燃えてきたぜ。絶対に勝つぞピカチュウ。」
「ピッ、ピカチュ―!」
サトシとユウエイは楽しみにしながら部屋に戻ろうとした。
するとそこへ・・・
「おらぁ!!会長のお通りだ!!」
突然トレーナーはみんな端による。
「マリア、サイ、早速申し込むぞ。」
「はい」
「・・・あれ?」
「どうしたサイ?」
俺はサイの目線を辿るとすぐに分かった。サトシとユウエイがいたのだ。
「あんたはあの時の・・・」
ユウエイが俺に話しかけた。
「やはり参加するのか。だが残念だが、お前たちには優勝は不可能だ。」
「ジュウゴロウさん・・・いきなりなにを・・・」
サトシが文句を言おうとしたが、ダイとカクダに止められた。
「マスターボールを手に入れるのは俺達だ。手に入れたら俺は最強の力を手にする!」
「最強の・・・力?」
「ある古文書にはこう書かれている・・・」

岩の体、氷の体、鋼の体。
3つの体を持つ者の前に、王が目覚める。
その名は、巨大ポケモン レジギガス。

「巨大ポケモン・・・」
「レジギガス・・・」
「ああ・・・俺達に相応しい奴だ」
「お前、それをどうする気や?」
ユウエイは俺を鋭く睨んだ。
「おい、会長に失礼だぞ!」
「そうだ!口を慎め!」
「ダイ、カクダ、話はよせ」
俺はダイとカクダを引っ込める。
「せっかくだから言っておくか・・・」
すると、俺の目は今まで以上、肉食鳥の目のように怖い目つきになる。

「あの女・・・シロナを潰す為さ」

「!!」
一瞬サトシとユウエイは、俺の目に驚いた。
「なんだと・・・!」
「俺はシロナを憎んでいる。あの借りは必ずしも返すために、地獄の底まで追いかける。ただそれだけだ。」
俺は「話はこれくらいでいいだろう」と、気を入れ替える。
「マリア、サイ。申し込むぞ。」
「はい」
俺は町長に「ミニバトルに参加します」と言う。
「覚悟しろよ。狙った獲物は子供でも狩る、弱肉強食だ。じゃあな。」
俺は申し込みを終えると、元来た道へ戻った。

[228] 第58幕 ライツ予選通過
佳奈美 - 2008年01月20日 (日) 17時47分

サトシとユウエイがジュウゴロウの話を聞いたあと、部屋に戻る前に喫茶店に行くことにした。
理由は気分転換のためであった。
「いくらシロナさんに負けたからって・・・こんな風に憎むことないのに・・・」
サトシは愚痴をこぼしながらオレンジジュースを飲んだ。
「全くやな」
ユウエイもサトシと同じ意見でコーヒーをすすった。
「サトシ、ユウエイ」
喫茶店にカンテが現れた。
「よっ」
ユウエイはカンテに声をかけたが、いつもとは違った声だった。
「どうしたんだ?」
カンテはユウエイとサトシが元気ないのに気がついた。
「実は・・・」
サトシはさっきあったことを話した。
「ジュウゴロウの奴・・・完全にバトルの敗北を憎しみに変えてしまっているな・・・こんな奴にまともなバトル出来るはずない」
カンテは不快そうに言いながらさっき頼んだ紅茶を飲み始めた。
「カンテさんも俺達と同じ意見ですね」
サトシはカンテも自分と同じ意見であることに少し嬉しさを抱いていた。
「ところで、カンテはミニバトル出るんか?」
ユウエイはミニバトルのことをカンテに話した。
「ああっ、1対1のバトルだろ、出るつもりだ」
カンテは賞品には興味はわかないが十分暇を持て余していたので今夜のミニバトルを参加しようと考えていた。
「いいバトルしましょうね」
サトシは笑顔で答えた。

ロビーでは・・・
「予選通過者は残り1名か・・・」
シンジはロビーに貼られている紙を見ながら言った。
「最後の予選通過者は俺だぜ」
いきなりシンジの背後から声をかけてきた。
「久しぶりだな・・・」
ライツだった。
「・・・・・・」

第58幕 完

[229] 第59幕 憎む理由@
佳奈美 - 2008年01月20日 (日) 18時15分

シンジとライツは見詰め合っていた。
「・・・・・・」
ライツは笑っていたが、シンジが口を開いた。
この言葉はライツ自身怒りを膨らませるものだった。
「お前・・・誰だ?」
これがシンジの一言であった。
「このガキャー、予選1回戦であんなに酷い目を合わせたって言うのに、どうしてすぐに忘れるんだー」
ライツは堪忍袋の尾が切れる寸前に怒鳴った。
「いちいち覚えていられるか」
最後の一言がついにライツの憎しみ度を最大限に上げられた。
「このやろうがー、本当はトーナメントで貴様の命日にしてやろうと思ったが、今この場で貴様の命日にしてやらー」
ライツはそういうと懐から刃物を取り出した。
喫茶店から出て、ロビーを通りかかったサトシとカンテとユウエイはこの状況を目撃した。
「なにやっているんだ!」
カンテは刃物を持ったライツを見開いて慌てていた。
「黙れー、俺はこいつを許さん!」
ライツはカンテにむかって刃物を振り回した。
「うわ・・・」
カンテは間一髪でかわせた。
「大丈夫ですか?」
サトシはカンテに声をかけた。
「大丈夫だ・・・しかし何でシンジを憎んでいるんだ」
カンテはライツが心底シンジを憎んでいるわけが分からなかった。
「あいつのことや・・・他人にとやかくいったんやろ・・・敵を作りやすい性格しとるからな」
ユウエイは半分あきれながら言った。
「そうだ、俺はこいつのせいで人生をすべて駄目になったんだ、ポケモンリーグの予選でこいつに負けただけでなく屈辱も与えさせたんだ」
ライツは過去のことを全て話した。
「こんなの逆恨みじゃないか」
サトシはライツの行為は逆恨みだといったがライツは聞かなかった。
「シンジは確かに人から恨まれるようなことを言うがバトル自身は卑怯な手は使っていないぞ」
過去にシンジとバトルしたことがあるカンテは言った。
「卑怯な手を使ったのはお前のほうじゃないか」
シンジはライツに向かってそういった。
「なんだと!」
ライツは睨みつけた。
「やっと思い出した、カントーのポケモンリーグの時、俺とお前は予選で戦ったんだよな、その時お前のほうから不正行為をして失格になった」
シンジはカントーのリーグのことを話した。
あの時シンジは正々堂々とバトルをしたが、ライツの方はポケモン達に小細工をして不正行為を働いたのだ。
そのため、ライツは失格になった。
「あの時・・・あの時お前がいなければ俺はー」
ライツは力んでいった。


[230] 第60幕 憎む理由A
佳奈美 - 2008年01月20日 (日) 20時28分

「こんなのただの逆恨みやろうが、シンジはなにも悪いことあらへんで!」
ユウエイはシンジは悪くないと主張した。
「黙れー、もはや逆恨みだろうがなんだろうが、かまわねえ俺はこいつを・・・こいつだけはぜってーにゆるさねえ」
刃物を持っていた手はこれまでかというほど強く握り締められていた。
「・・・・・・」
シンジは無視してこの場を去ろうとした。
「このやろうがー逃げる気か」
ライツは怒りながらいった。
「そこまで俺を憎むなら勝手に憎め・・・」
「何を言うんだお前・・・」
シンジの言葉にサトシ達は驚きを隠せなかった。
「人に憎まれるのは慣れているからな・・・だかこれだけはいっておく、憎しみを晴らすのなら俺とのバトルで憎しみを晴らすんだな」
シンジはバトルで憎しみを晴らせといってきた。
「良いだろう・・・トーナメント戦でお前と戦うことになったら真っ先に始末してやる、お前のポケモンも、おまえ自身の命もな」
ライツは刃物をしまい、この場を去った。
「シンジ・・・」
カンテは話しかけてきた。
「大丈夫なのか?あんなこといって」
カンテは心配そうに言った。
「慣れているからな・・・」
シンジは静かにそういい残してこの場を去った。

第60幕 完

[231] 第61幕 原因不明
佳奈美 - 2008年01月21日 (月) 20時18分

サトシ達が部屋に戻ってから数時間後・・・
この町で急にトレーナー達が大怪我を負う事件が多発していた。
原因は今のところ分からないが普通にバトルをしていたトレーナー達が急に鋭い痛みを感じたり体中が重く感じたりしていると言っている。
サトシ達がこの事件を耳にしたのはタケシがピンプク達の散歩を終わらせたすぐ後のことだった。
「その話ほんまか、タケシ!」
タケシから事件の話を聞いて驚くユウエイ。
サトシ、タケシ、ヒカリ、ユウエイ、カンテは事件の話を聞いてすぐに喫茶店で集まったのだ。
「詳しいことは俺にもわからないが・・・ピンプク達の散歩帰りに、救急車に運ばれているトレーナーを目撃してバトルを見ていた人に何があったのかを話してくれたんだ」
タケシは自分でもこの原因は分からないといった。
「シンジのときと同じだな・・・」
カンテは冷静さを失うことなく言った。
「そうか!たしかに予選初日のとき、シンジも同じ状態に」
サトシは予選初日の晩のことを思い出した。
「確かあの時は裏アイテムでこうなったって言っていたな・・・」
カンテは裏アイテムのひとつ、ブレスレットのことを思い出しながらいった。
「それじゃ、今回の事件も・・・」
ヒカリは今回の事件も同一犯だと確信した。
「間違いない、犯人は同じ人物や」
ユウエイは力を込めて言った。
「すぐにジュンサーさんとシロナさんにこのことを話すんだ」
カンテはすぐにジュンサー達に話すことにした。
「でも、証拠が・・・」
サトシは証拠がないと話にならないといった。
「なに、ちゃんとあるやないか、被害にあったトレーナー達も絶対に不自然なブレスレットか指輪を付けているに違いないって」
ユウエイは身に着けている不自然なものが決定的な証拠だといった。
「俺はシロナさんにこのことを話す、ユウエイはジュンサーさんにこのことを」
カンテはさっきの事を自分はシロナに話し、ユウエイにはジュンサーに話すように言った。
「分かった」
サトシとヒカリはカンテと一緒に、タケシはユウエイと一緒に行動することになった。

隅側の部屋の中では・・・
「ボス・・・アイテムは思ったより売れています、そしてトレーナー達も被害に・・・」
誰かが電話をしていた。
「そうか・・・そのままアイテムを売りさばけ」
ライツは笑いながら部下達に裏アイテムを売るように指示した。
「もっとだ・・・もっと裏アイテムをこの町に広めるんだ・・・」
ライツは笑いながら電話を切った。

第61幕 完

[232] 第62幕、鬼ごっこ
★ディオ★ - 2008年01月21日 (月) 21時55分

『シロナ、俺とあんたに足りないものは何なんだ?教えてくれ!』
『その答えはいずれ分かるわ。その時にまで・・・』

「どういう意味なんだ!足りないものって何なんだ!?」
俺はシロナからの言葉を気にしていた。あれから1年たったのだが答えが見つからないまま。
むしろ、余計にシロナを憎んでしまう。
「畜生!!欲しい・・・最強の力が欲しい!!」
俺は拳を壁に叩き込んだ。すると、
「そこの君」
「!?」
誰かが俺を呼んだのだ。
「何なんだ?お前・・・」
男を呼んだ張本人は何やら、怪しい男だった。
「いいものがあるぜ。ほら。」
男はブレスレットを取り出した。
(!これはあの時のブレスレット!)
「どうだ?買うか?特別にタダでやるよ?」
こいつは怪しい。
「悪いが俺はアクセサリー集めは趣味じゃない。帰らせてもらうぜ、暴走族。」
俺はさっさと帰ろうとした。しかし俺の周りに男が3人、俺を包囲した。
「何の真似だ?」
「あんたが俺達を知っているなら生かしてはおけないから、強制的につけてもらう。」
なるほど、目撃者は排除するか・・・
「やだなっ!!」
俺はひとりを殴り倒した。
「逃がすな!」
男達は俺を捕まえようとした。俺は一目散で逃げる。
俺は走りながらポケギアのスイッチを入れた。
「もしもし、怪しげな人が現在屋上に逃走中です。確保お願いします。」
俺はジュンサーさんに連絡を入れると、さらにスピードを上げた。

「・・・そう・・・やっぱり何か秘密があるわね」
「シロナさん、このままじゃ他のトレーナーに被害が・・・」
サトシ達はシロナにこの事件を話していた。するとそこへ・・・
「そこをどけっ!!」
「!!」
俺はサトシ達を通り過ぎると、あっという間に姿を消した。その後にあの男達も通り過ぎていった。カンテは男達にめを付けた。
ブレスレットを手にしていたのだ。
「ここにいてくれ」
カンテはサトシ達を残し、後を追いかけた。

俺はエレベーターを発見し、スイッチを押す。
しかし、扉が開かない。
「くっ・・ままよ!!」
俺は階段を登ることにした。
「エレベーターで追うぞ!」
男はエレベーターを使って、先回りをする。

[233] 第63幕 真実
佳奈美 - 2008年01月22日 (火) 13時52分

「待て!!!」
カンテはライツを後を追ったがエレベーターはライツを乗せたまま進んだ。
「ちっ・・・」
カンテは舌打ちをするとすぐにポケギアを取り出して、ユウエイに連絡した。
「ユウエイ、俺だ、犯人見つけた、すぐに来てくれ」
カンテはそういうと、ポケギアの電源をオフにしてから階段に登った。

カンテが屋上に着くとジュウゴロウとライツが鉢合わせになっていた。
「俺のことを知られちゃ、生かして返すわけには行かないぜ」
ライツはブレスレットを持っていた。
それを見たカンテはすぐに止めに入った。
「お前、このブレスレットは一体なんなんだ!」
カンテはブレスレットに指を指しながら言った。
「このブレスレットはポケモンに付けると無限大なパワーを持つ、トレーナーにつけるとトレーナーは苦痛を味わう、いいものだろう?」
ライツは笑いながら言った。
「ブレスレットを一般人に売りさばいていたのはお前だな」
カンテは怒りながら言った。
「そうだ、この裏アイテムを売りさばき、そして俺が世界一のポケモンマスターになる、そのためには邪魔者は排除するべきだ」
とうとう本性を現したライツはフシギバナを出してきた。
「お前みたいな奴に、ポケモンマスターと名乗って世界を君臨する資格はない!」
カンテはグレイシアを出してきた。
「本当はな、俺は正々堂々としてポケモンマスターになるつもりだった、しかし、あいつのせいですべては夢となって失せた、お前だって本当は卑怯な手を使ってもかまわない、勝ち続けたいだろう?」
ライツはカンテに卑怯な手を使っても勝ちたいかと聞いてきた。
「悪いな・・・俺は勝ち負けにこだわらない性分なんでな」
カンテは静かにそういうと、グレイシアにれいとうビームを命じた。
「グレイシア、れいとうビームの場所はフシギバナの足に繋がれているブレスレットだ!」
カンテはグレイシアにフシギバナに付けられているブレスレットを壊せと命じた。
バキーン・・・
ブレスレットが見事に壊れ、フシギバナは倒れた。
「くそ・・・」
ライツはフシギバナを戻すとすぐに逃げようとしたが、空からピジョットが現れた。
「ユウエイのピジョットだ!」
カンテはすぐにユウエイのポケモンだと分かった。
ビルの下にはユウエイやタケシやジュンサーや警官達が集まっていた。
「もう逃げられへんで!」
ユウエイは下から大声で叫んだ。
「く・・・くそう・・・」
ライツは観念し、お縄に付いた。

警官がライツを連れて行くところをサトシ達は見送った。
「よかった、犯人捕まって」
サトシはホッとしていた。
「それにしても、不正でバトル大会参加もするとはね・・・本当に卑怯な奴」
ヒカリはライツに対して怒っていた。
「残り一名やな、予選通過者は」
ユウエイは残り一名が予選を通過すればトーナメントが始まるといった。
「楽しみだよな、本当に」
サトシはトーナメントのことを考えていた。

「今回はあいつに助けられたか・・・本当にあいつは普通のポケモントレーナーにするのはもったいないぐらいだぜ」
影でカンテを見ていたジュウゴロウはそうぼやいた。
「助けた借りはちゃんと返すぜ、まっていな」
ジュウゴロウは独り言を言いながら部屋に戻っていった。

第63幕 完

[234] 第64幕、新人会員登場!?
★ディオ★ - 2008年01月22日 (火) 22時42分

(まさか助けられるなんてな・・・フッ、時間稼ぎで被害のない場所にする作戦だったんだが、すべてあいつにもっていかれたか・・・)
俺はしぶしぶと部屋に入った。
「会長さん、聞きましたよ」
「犯人が捕まったということ・・・」
「無茶なこともするッスねぇ」
「無事で何よりだぜ」
「俺より悪さを感じたが、まさかあいつも憎んでいたトレーナーがいた為に卑怯なことを・・・」
俺は走ったせいで疲れたため、横になることにした。
すると・・・
「すみません、会長は何方ですか?」
「!」
突然声がしたと思いきや、背の低い男トレーナーが現れたのだ。10歳ってとこだ。
「会長は俺だが?」
「初めまして、僕はバルトと言います。あなた方のクラブ『大魔神』に入らせてもらいたいんです。」
それを聞いた俺達は驚いた。
「・・・若いのに威勢がいいな。だったら明日で、君がバトル大会の予選最後の1人として通過できたら、大魔神の入会の資格を授ける」
「でしたら話は早いですよ。今5勝目ですから」
ダイとカクダは飛び上がるように驚いた。
「(並のトレーナーじゃないな。妖気が漂う感じだ・・・)明日の朝また会おう」
「はい、さようなら」
バルトは俺の部屋から出て行った。

あいつは使える。究極のモンスターマシーンに間違い無しの強さだ。

[235] 第65幕 シンジとカンテの会話
佳奈美 - 2008年01月23日 (水) 20時29分

コンコン・・・
「はい?」
自分の部屋に居たシンジはノックの音が聞こえると同時にドアを開けた。
目の前にはカンテが居た。
「いい話がある、ちょっと付き合ってくれないか?」
カンテはシンジを喫茶店に連れて行き、さっきのことをすべて話した。
「そうか・・・あいつ逮捕されたのか」
シンジはポーカーフェイスを崩すことなく言った。
「内心ホッとしているだろ、ライツが逮捕されて」
カンテはからかうように言った。
「別に・・・」
シンジはジュースを飲みながら言った。
「ところでさ、ミニバトル大会、出ないのか?」
カンテは今夜行われるミニバトルのことを話した。
「いや、出るつもりはない」
シンジは1対1のバトルはあんまり好きではないようだ。
「まあ、自由参加だし、俺の応援だけでも・・・」
カンテはシンジにミニバトルの参加をさせるのを諦め、自分の応援をお願いした。
「いいですよ、カンテさんのバトル、いつもテレビで見ていますから」
シンジはカンテのバトルをどんなことがあっても見逃さないことにしていた。
「じゃあ、今夜頼むよ」
カンテは代金を支払うとこの場を去った。
カンテとシンジが座っていた場所から離れていた席では・・・
「あの子・・・ミニバトル大会出ないみたいよ」
「確か会長さん、強いトレーナーと戦いたいってぼやいていましたね・・・」
マリアとサイがティータイムをしていた。
そして偶然シンジとカンテの話を聞いてしまっていたのだ。
「どうする、会長のポケモンを鍛えるにはどうしてもあの子のポケモンの協力が必要みたいよ、あの子凄く強そうだし、初日で5人もベテラントレーナーを倒したって言われているし、もし会長とあの子がバトルをして、会長が勝ったら絶対に会長のポケモンは強くなれるかもしれないわよ」
マリアはノートパソコンを取り出して、シンジのデータを見ていた。
「会長さんに報告するか」
サイはコーヒーを飲み干すと、ジュウゴロウの元に向かった。

第65幕 完

[236] 第66幕、キラザの切り札
★ディオ★ - 2008年01月23日 (水) 22時01分

「・・・そうか、あいつは今夜のバトルには参加しないのか・・・」
「会長さんは今もあの子を気にしてるんですか?」
サイはカンテ達の話を全て俺に言う。
「確かにあいつはただ者じゃない強さだ。奴がそうしたなら、もう仕方がない。トーナメントで決着をつける。」
「はぁ・・・」
サイはへこたれた顔で俺を見た。
「仮に戦っても奴はいずれ俺を越すに違いない。あいつの成長する速さは・・・」
「成長する・・・速さ?」
目を丸くしたサイに俺はこんな質問をした。
「サイ、お前はあいつと戦ったみたいだな?」
「は、はい」
「その時に戦術か何かを使わなかったか?」
「・・・あ!」
気付いたみたいだな・・・
「あれはただ闇雲にやったわけではない。成長するたびに起きた奇跡だ。」
サイは息を飲んだ。
「このままなら、俺達の最大の敵はあいつになる。」
「じゃあどうするんですか!?」
「慌てるな、こっちには隠し玉があるからな。」
サイはその言葉を聞いた瞬間に、まさかの顔で見た。
「キラザの最後の切り札を使う。」
キラザと出会い、大魔神を結成してから数日後、ポケモンの技とはいえない技を編み出そうということをした俺は、キラザの剣技、精神、体力を最大限までいかした極意の必殺技、『神風』を編み出した。
空気を切り裂く一撃で急所を確実に捉える技だ。
「そして予選初日の早朝、神風をさらにパワーアップした技、『大旋風』が完成した。範囲が広く、モロに直撃すれば連続で急所を貫く掟破りの技だ。カブトアーマーやシェルアーマーのポケモンでも連続ダメージを受ける。」
「・・・それを今夜使うのですか?」
「さあな・・・さて、もうすぐ始まるみたいだし、準備しろ。」
「はい」
覚悟は完了した。目指すはマスターボールを手に・・・

[237] 第67幕 ついている者
佳奈美 - 2008年01月24日 (木) 20時33分

まもなくミニバトル大会が開催される時間がやってきた。
場所はバトル大会のトーナメント戦をやるドームになっており、ドームの客席にはたくさんの応援者が居た。
この中にタケシやヒカリもおり、客席から離れてシンジも居た。
バトルフィールドには、サトシ、ユウエイ、カンテ、ジュウゴロウ、マリア、サイが集まっていた。
町長がサトシ達の前に来たとき、四角い箱をもってやってきた。
「これにより、バトル大会の特別バトル、ミニバトルを開始する!」
町長がそういうと、応援席には歓声が上がった。
「今回は予選通過者限定の参加で、しかもミニバトル参加者が6名ということで、そのうちの2名は、無条件でベスト4に上り詰めることが出来る」
町長の言葉にサトシ達は驚きを隠せなかった。
「それ・・・どういうことですか?」
カンテは質問した。
「まさか、ベスト4に無条件に上り詰めるのは、ポケモンリーグでの成績がいい人だけって言うことじゃ・・・」
サトシはポケモンリーグの高成績者だけを選ぶのかと聞いた。
「いいや、この四角い箱があるだろ、中身はクジだ」
町長は持っていた四角い箱をサトシ達の前に出した。
「くじを引いて、あたりが出たものが無条件でベスト4に昇れることだ、そしてそれ以外の物を引いた人は予選をしなければならない、予選はランダム式のダックバトルだ」
四角い箱の中に入っているクジであたりが引いたものは無条件でベスト4に昇れる、そしてそれ以外のものを引いたら予選しなければならない、ランダム式でパートナーを選び、ダックバトルという形になっていた。
「面白いじゃないの」
マリアはちょっと凝ったバトルのルールに嬉しさを抱いていた。
「要するに、運試しって言うことですか」
サイは運なら自身があるっという口調で言った。
「では、クジを引いてください」
サトシ達は順番にクジを引いた。
そして・・・
「はずれか・・・」
ユウエイは悔しそうに呟いた。
「あ・・・当たった」
サトシがクジを見ると、見事にベスト4に昇れた。
「凄いやないか、サトシ!」
ユウエイはサトシのクジを見て興奮した。
「運も実力という奴か・・・」
客席から離れてみていたシンジは呟いた。
無条件でベスト4に当たったものも笑っていた。
「フン・・・まあいいか」
ジュウゴロウだった。
そしてダックバトルのランダムでは、カンテとユウエイチーム、マリアとサイチームとなった。
「では、ベスト4に無条件で昇れたトレーナーは特等席でダックバトルを見てください」
町長はベスト4に当たったサトシとジュウゴロウに特等席を進めた。
「お前とのリベンジ、後回しになりそうだな」
ジュウゴロウはサトシにそう言い残すと、特等席に向かった。
「ユウエイさん、カンテさん、ダックバトル、頑張ってください」
サトシはジュウゴロウの言うことを無視して、カンテとユウエイに頑張れって言った。
「ああっ」
「絶対に勝って来るで!」
ユウエイとカンテはモンスターボールを構えながら言った。

第67幕 完

[238] 第68幕、作戦C
★ディオ★ - 2008年01月24日 (木) 23時38分

俺とサトシがシードと言うことで、最初はマリアとサイ、ユウエイとカンテの試合となる。
「会長さんから言われた通りの作戦でいくよ」
「作戦Cね、耐えれるかが勝負の分かれ目だけど・・・」
作戦Cとは、自分は相手に攻撃せず、相手の技を回避し続け、疲れたところを狙って反撃する作戦だ。

「それでは、試合開始!」
「ミロカロス、出番や!」
「大地を揺るがせ、ヘルガー!」
「行きなさい、ガルーラ!」
「優秀は君だ、メタグロス!」
出揃ったとこでマリアは作戦通り、影分身を使う。
「ヘルガー、火炎放射!」
ヘルガーはメタグロスが嫌いな炎を吐く。

シュッバッ!

「!?」
なんとメタグロスが瞬間的に火炎放射を避けた。
「なんて速さ・・・!しかも指示無しで!」
「カンテ、ペースを乱すな!ミロカロス、水の波動!」
ユウエイが援護をしようと、ミロカロスの水の波動でメタグロスに当てようとした。

シュッバッ!

また避けた。
「どうして当たらないんや!?」
(20秒経過・・・)
ガルーラは影分身を続けていた。


「凄い、火炎放射や水の波動を完璧に避けるなんて・・・」
サトシはメタグロスの素早い動きに目を向ける。

「作戦通りのペースだ。あと残り30秒・・・」


「こうなったら広範囲で!大文字!」
カンテはヘルガーに大文字を命じる。しかし・・・
「威張る」
サイは逃さず、メタグロスに威張るを使った。
メタグロスはギロッとした目で、ヘルガーを睨む。するとヘルガーは怒って混乱してしまった。
「ヘルガー!もう一回大文字!」
ヘルガーは指示を聞かずに暴れていた。
「ミロカロス、水の・・・」
命じる瞬間、そこにいたヘルガーがミロカロスの胴体に噛み付いてしまった。
「ヘルガー!目を覚ますんだ!」
カンテが叫んだ。
その瞬間、ヘルガーの混乱が解けたのだ。
「ヘルガー!メタグロスに大文字!」
反撃しようとするヘルガー。大文字は、さっきより大きい炎となった。
あとは発射、そうすれば耐えれずに倒れる。

筈だった。

「・・・バレットパンチ」
メタグロスはヘルガーの目の前に接近した。
突進する勢いできたので、ヘルガーはビックリした。
「ヘルガー!?」

「・・・1分経過」
ついにマリアのガルーラが動き出した。
ガルーラはヘルガーとミロカロスを捕まえる。
「な・・・!」
(・・・終わりだ)
俺は鼻で笑った。
メタグロスはガルーラに押さえられて動けないヘルガーとミロカロスに近寄った。
「まさか・・・!!」
カンテが予測した。

「メタグロス、大爆発」

赤い光が出た瞬間、爆発した。
「ミロカロス!」
「ヘルガー!」
そこには倒れたミロカロス、ヘルガー、メタグロスがいた。ガルーラはというと・・・
「お疲れ様、ガルーラ」
ガルーラは大爆発から逃れていた。
「勝者はマリア選手とサイ選手!」
町長がマリアとサイ側に手を上げた。


(続く)

[241] 第69幕 反省会
佳奈美 - 2008年01月25日 (金) 20時07分

まさかの予選落ちをしたカンテとユウエイ。
「ごめんな、ヘルガー」
カンテはヘルガーに自分が悪かったと謝った。
「すまへん・・・ミロカロス、相手の動きもっと読み取れなくて」
ユウエイは自分のプレイングミスだと言い、ミロカロスに謝った。
「マリア、サイ、俺たちの負けだ、あんた達のバトル、見せてもらうぜ」
カンテはマリアとサイのベスト4のバトルを見ることにした。
「ご自由に」
サイはこの一言を残すとこの場を去った。
「失礼します」
マリアもサイの後についた。
「これにより、30分間の休憩に入ります」
町長は30分休憩することにした。

「残念でしたね、カンテさん、ユウエイさん」
サトシは真っ先に2人のところに来て、励ました。
「なに、負けは負けや、バトルはどんなに頑張っても必ず勝者は一人だけなんや、残ったトレーナーは全員負けているんや」
ユウエイは自分自身を慰めるように言った。
「その1人になりたいかためにトレーナーという者は日々頑張っているんや、ポケモン達と一緒にな」
ユウエイはジムバッジケースを見ながら言った。
「そういえばユウエイはトレーナーデビューの頃から負けっぱなしだったよな」
カンテはユウエイのトレーナーデビューの頃を話し始めた。
「初めてのジム戦でも負け、初バトルのときも負けて・・・まあ俺も人のことは言えないげとさ」
カンテは軽く笑いながら言った。
「最初は負け続けたのはお互い様やないか」
ユウエイは突っ込みを入れた。
「でも、この負けによって俺たちはポケモンと一緒にさらに強さを磨き続けたんだ、そしてこの負けを束にして勝って来た、そして今の俺たちがあるっていうことだ」
カンテとユウエイは昔の敗北を乗り越えながらポケモン達と強くなったとサトシに言った。
「だから今のカンテさんとユウエイさんがいるんですね」
サトシは大きくうなずいた。
「サトシ、ミニバトル頑張れよ」
カンテはマリアとサイも応援するが、サトシも応援するといった。
「ありがとうございます」
サトシは礼を言うとバトルフィールドの中央部分に向かった。

第69幕 完

[242] 第70幕 サトシ対サイ
佳奈美 - 2008年01月26日 (土) 18時57分

サトシがバトルフィールドに来るとベスト4の対戦者が決まった。
1回目はサトシとサイがバトルをし、2回目ではジュウゴロウとマリアがバトルをすることになった。
「いいバトルを期待していますよ」
サイはサトシに向かってそう言った。
「はい、全力でバトルをします」
「それではバトル開始!」
町長がバトルの宣言をするとサイトサトシはモンスターボールを構えた。
「優秀は君だ!ケッキング!」
サイは十八番のケッキングを繰り出した。
「ムクバート、君に決めた!」
サトシは飛行タイプのムクバートを繰り出した。
「ムクバートは飛行とノーマルタイプ、地面タイプとゴーストタイプの技は効かない!だったらケッキング、ほのおのパンチ!」
サイは地面タイプの技とゴーストタイプの技を出すのを諦め、効果が普通のほのおのパンチを命じた。
「ムクバート、空を高く飛べ!」
サトシはムクバートに空中に飛ぶように命じた。
しかしケッキングの技のスピードが高かったため、ムクバートは空中に上がろうとした直後にほのおのパンチを受けてしまった。
「ムクバート!!!」
サトシはケッキングのスピードに驚きを隠せなかった。
「ムクバート、つばめがえし!」
サトシは必ず当たる技、つばめがえしを命じた。
ケッキングの特性、なまけのおかげでムクバートのつばめがえしは2回もクリーンヒットした。
「だけど、ダメージは薄いみたいですね」
サイは呆れていた。
「くっ・・・」
サトシはサイを睨んだがサイの言うことも正しいので言い返せなかった。
「これで終わりです、ケッキング、キガインパクト!」
サイはケッキングにキガインパクトを命じた。
「ムクバート!!!」
ギカインパクトがムクバートに直撃しムクバートは一撃で戦闘不能になった。
「そこまで、勝者、サイ選手!」
町長は判定を下した。
「ごめんな、ムクバート・・・」
サトシはムクバートに謝り、モンスターボールに戻した。
「シンジ君と比べると、君は僕の心を燃えさせるようなバトルはしてくれそうにないみたいですね」
サイはシンジとのバトルと比べるとサトシのバトルはただの遊びに過ぎなかった。
「なんだと!」
サトシは怖い声で言った。
「では・・・これで」
サイはその場を去った。
「くっ・・・」
サトシは怒りをこらえながらバトルフィールドを後にした。

第70幕 完

[243] 第71幕、刃対体
★ディオ★ - 2008年01月26日 (土) 20時36分

「まぁ、サトシへのリターンマッチをやりたかったが、サイに持っていかれたら仕方ないか・・・」
「会長、あたしは誰であろうと手加減はしませんよ」
「分かってる。トーナメントの練習に最適なバトルだ」
俺はボールを構え、マリアを睨んだ。
「全力で来い」
俺はマリアに挑発した。
「試合開始!」
町長の合図と同時に、ボールを投げた。
「面を上げろ!キラザ!」
「行きなさい、ミルタンク!」
俺の場にはエルレイドのキラザ、マリアの場にはミルタンクが出る。
(なるほど、カウンターを使う気か。これだと俺は接近戦では無理と言うことか。)
マリアのミルタンクのデータは攻略済みだ。
カウンターや回復で応戦が得意とし、特性の肝っ玉でゴーストタイプでも対抗できるようにしているのだ。
(だが笑わせるなよ、カウンターには弱点がある。それは・・・)
次の瞬間、キラザはミルタンクの背後に瞬間的な移動で回り込んだ。
(背後ではカウンターはできないことだ!!)
キラザはミルタンクの背中に瓦割りを決めた。効果抜群の一撃だ。
ミルタンクは弾き飛ばされ、必死で起き上がろうとする。
「サイコカッター!!」
キラザは態勢を素早く整え、サイコカッターを使う。
「辻斬り!!」
さらに次の態勢、辻斬りでミルタンクに突撃する。
「ミルタンク逃げて!」
ミルタンクは立ち上がると、サイコカッターと辻斬りを上手く避けた。
「今よ!のしかかり!」
「しまった!」
勢い余ったキラザは動けず、ミルタンクののしかかりを受けてしまった。
「くそったれっ!!」
「そのままラッシュよ!」
奴め、動けなくなったキラザにパンチの応酬をやる気だな!!
「突!!」
キラザは肘をミルタンクに構えると、それを伸ばしてミルタンクの体に突いた。
ミルタンクはキラザから慌てて離れる。
多少ダメージはあるが、まだ余裕だ。
「来な!!己の限界をぶつけて!!」


(続く)

[244] 第72幕 究極の技発動!
佳奈美 - 2008年01月26日 (土) 20時48分

「ミルタンク、かわらわり!」
マリアはミルタンクにかわらわりを命じた。
「かわらわりをする場所は、腕よ!」
マリアはキラザの腕を狙うように言った。
「そうはさせん、キラザ、『あの技』を使うぞ!」
ジュウゴロウの言葉にマリアは疑った。
「『あの技』ってまさか・・・」
「そうだ、キラザ『大旋風』だ!」
ジュウゴロウはそう命じると、キラザは空中高く飛び、そしてサイコカッターを目に見えないほど素早く繰り出し始めた。
当然ながらミルタンクに逃げ場所はなくまともにキラザの技を浴び戦闘不能になった。
「ミルタンク先頭不能、よってジュウゴロウ選手の勝ち!」
町長は判定を下した。
判定が終わると、キラザは地面から降りた。
「上出来だ、キラザ!」
ジュウゴロウは『大旋風』が練習よりも凄く上手になったことに気がつき、キラザを褒めた。
「負けました・・・さすがは会長」
マリアはミルタンクをモンスターボールに戻し、ジュウゴロウの強さを褒めた。
「ファイナルではお前とのバトルだな、サイ!」
ジュウゴロウはサイとのバトルを楽しみにしながらこの場を去った。

「なんなんだ・・・あの技は・・・」
応援席で見ていたサトシ達はキラザの技に驚きを隠せなかった。
サトシ達だけでなく、他の応援者達も同じ意見だった。
「サイコカッターを空高くに連続で・・・しかも目に見えないスピードとパワーで・・・とても普通のエルレイドじゃ出来ることやないで」
ユウエイはキラザのサイコカッターのパワーとスピードに驚きを隠せなかった。
「あのエルレイド・・・使えるな」
別の場所にいたシンジもいつか来るであろうジュウゴロウと自分のバトルを想像してかすかに興奮していた。
いよいよファイナルが始まろうとしていた。

第72幕 完

[245] 第73幕、決戦!ロケット団幹部対マグマ団幹部
★ディオ★ - 2008年01月26日 (土) 23時53分

ついにファアナル。俺とサイの一騎打ちだ。
「お前とまた戦うのは1年ぶりだな、サイ」
「会長さんと出会ったときは、互いに組織の幹部でしたね」
俺とサイは昔の話をした。
1年前、俺はホウエン地方の制圧の最中、マグマ団と戦った経験があった。
そいつが彼、サイとの運命の出会いだった。
「だが俺は、もう昔の俺じゃない。ここからは未知なる領域だ!」
「ええ・・・」
サイは集中をこめた。
「1年前のバトルの続きを、今ここで始めましょう・・・!」
「行くぞサイ!」
俺はボールを構える。

「お前の大好きな傷つけ合いだ!!」

「試合開始!」
町長が手を挙げた。
「面を上げろ!キラザ!」
「優秀は君だ!ケッキング!」
ポケモンが飛び出し、スタンバイ完了した。
しかし、2体とも何故か攻撃しない。互いに睨み合っていた。
「やはり読み合いとなるか」
「みたいですね」
ならばと、サイはケッキングに地震を命じた。遠くから攻めるためだ。
「(そう来るか)キラザ、瓦割りを地面に叩け!」
「!?」
応援席にいるみんなが驚いた。
瓦割りを地面に叩いた瞬間、キラザはその勢いでジャンプし、地震を避けたのだ。
「サイ、お前のケッキングは実に速い。しかし、お前の力はお見通しだ!!」
キラザは空中で構える。
一方、応援席では「まさかここで・・・」と予感した。
「馬鹿野郎が、ここで『大旋風』を使うまでもねぇ!!」
俺はそのまま瓦割りを命じた。


「!!」
別の場所で見ていたシンジは、キラザの瓦割りがあることに気付いた。構えがシロナのガブリアスの瓦割りと同じなのだ。
瓦割りはケッキングの頭に当たった。
「ケッキング!」
「トドメだ、瓦割り」
キラザは刀を抑える構えをし・・・

ズハッ!!

との音を立てて、瞬間的にケッキングを切り裂いた。
「『また詰まらぬものを斬ってしまった・・・』」
俺とキラザがそう言った瞬間、ケッキングは横倒れになる。戦闘不能だ。
「ジュウゴロウ選手の勝ち!よって、優勝はジュウゴロウ選手に決定!」
周りのトレーナーはみんな、驚くどころではなかった。
「・・・やはりすごいですよ、会長さん。僕の完敗です。」
「サイにしてはなかなかなプレイングだったぜ。ありがとな。」
俺の手とサイの手がタッチした。


「優勝しやがった・・・」
「すごい・・・」
サトシ、ユウエイは唖然とした顔で見ていた。
「ジュウゴロウの維持、少し見せてもらったよ」
カンテはジュウゴロウの実力がこれほどかと思い知った。
別の場所では・・・
「トーナメントがもっと楽しくなりそうだな・・・」
シンジは満足した表情で帰って行った。
さらに別の場所では・・・
「流石会長ですね、僕も明日頑張りますか」
俺とサイのバトルを見ていたバルトはそう言って去っていった。

[246] 第74幕 休みの理由
佳奈美 - 2008年01月27日 (日) 08時37分

ビルに戻ったサトシ達は信じられないことを耳にした。
「ええ〜、明日は休みなんですか」
サトシは明日は休みだと聞き、がっかりした。
「明後日からトーナメント戦に入りたいのです、理由は二つあります」
予選の審判をしていた人が明日は何故休みなのかを話し始めた。
「ひとつは予選通過者達のポケモンのためです、ポケモン達に充分休養を与えなくてはなりません」
ひとつはトーナメントに出場するポケモン達の休養だった。
「確かに、みんなミニバトルや予選で疲れ切っているからな」
カンテはポケモンの精神の疲労はポケモンセンターでは回復できないことを知っていた。
「それでポケモン達に休ませるって言うわけか」
サトシはポケモンが大好きなのでポケモン達のための休養を納得した。
「2つ目は今日のミニバトルで使用したドームがまだ充分に整っていないことです」
2つ目はトーナメント戦の舞台のドームが完全に準備が整っていないことだった。
「地形と場所はバトルにとって重要な勝負の分かれ目やからな・・・しゃあないか」
ユウエイは地形と場所はバトルの重要ポイントだと言い納得した。
「っと言うわけで明日は休みということで・・・」
審判がそういうと、サトシ達はこういう理由なら文句はつけられなかった。
「なお、明日の休みは軽いバトル、軽い特訓は認められますので」
明日だけ特別に軽めのバトルと特訓が許された。
「じゃあ、部屋に戻るか」
サトシ達が審判の話が終わると、各部屋に戻っていった。

第74幕 完

[247] 第75幕、『大旋風』の弱点
★ディオ★ - 2008年01月27日 (日) 09時47分

「明日は休みで明後日にトーナメントだと?」
「はい。予選通過者のポケモンの回復とドームの設計に・・・」
俺はマリアから報告を聞いて呆れ顔になる。
「変わりに明日の軽いバトルは認められてますが・・・」
「・・・いや、休ませた方がいいかもしれんな」
俺は拒否をした。
「キラザの『大旋風』は威力や範囲はあるが、精神、体力を限界まで使う技だ。つまり、この技は1回しかできない。むしろ、使った後に体力をかなり消耗する」
「それじゃあ、あの技だけでは・・・」
「落ち着け」
俺は話しを変える。
「キラザは〔あの技だけ〕とは言ってない。『神風』もあるだろ?」
「・・・!」
「『神風』なら体力の消費が『大旋風』より少ない。キラザはこの2つの技で対抗する」
必殺技が2つもあれば、トーナメントのバトルでも有利だ。
「しかし問題は、バルトは無事に予選通過できるかだな・・・」
「・・・・・・」
俺達の部屋は静かになった。


「予選・・・通過しようね」
別の部屋ではバルトがボールを撫でていた。


(続く)

[248] 第76幕 6匹目のポケモン
佳奈美 - 2008年01月27日 (日) 10時06分

翌日・・・
予選通過者はポケモン達の休養を取る事にした。
サトシはテレビ電話である人と話をしていた。
「そうか・・・6匹目のポケモンはまだゲットしておらんのか」
マサラタウンの研究所に住んでいるオーギト博士だった。
「そうです、博士あの・・・」
サトシが言おうとしたとき、オーギト博士がサトシに嬉しい知らせを言った。
「実は、お前の預かっているポケモン、究極の技を覚えておるぞ」
オーギト博士はサトシのポケモンが究極の技を覚えていることを教えた。
「そうですか、じゃあ、そいつをお願いします」
サトシは究極の技を覚えたばかりのポケモンをすぐに転送してくれといった。
「分かった」
オーギト博士はすぐにモンスターボールを転送した。

「こんなものだろ・・・」
シンジは公園で6匹目のポケモンをゲットしてポケモン図鑑を取り出して、ゲットしたばかりのポケモンの能力を調べていた。
「最初の腕ためしにふさわしいな」
シンジはモンスターボールをしまいながらそういった。

第76幕 完

☆あとかぎ☆
この話はまだサトシはクライガーをゲット、シンジがグライオンをゲットする前の話と設定しています。

[249]
★ディオ★ - 2008年01月27日 (日) 10時38分

連レスすみません。キャラ紹介です。

【名前】バルト
【出身地】トクサネシティ
【職業】・ポケモントレーナー(後に大魔神会員に入会する)
【性別】男
【年齢】10歳
【手持ち】ウィンディ(♂) 特性:威嚇 技:炎の牙、噛み砕く、影分身、吠える
ドーブル(♂) 特性:マイペース 技:マグマストーム、炎のパンチ、リーフブレード、雷パンチ
ギャロップ(♂) 特性:貰い火 技:火炎放射、のしかかり、催眠術、角ドリル
ボーマンダ(♂) 特性:威嚇 技:ドラゴンクロー、噛み砕く、地震、大文字
ゴウカザル(♂) 特性:猛火 技:ブレイズキック、インファイト、カウンター、マッハパンチ
バグフーン(♂) 特性:猛火 技:ブラストバーン、雷パンチ、地震、ブレイククロー
【経歴】ホウエンリーグ優勝。
バトルドーム50連覇達成。
【性格】多少わがままだが、バトルの腕は本物。無慈悲で冷たい性格。
【特徴】ただ普通の赤い半袖服と、クローの長ズボン。髪型は金髪の短髪で、赤の瞳。
【バトルの仕方】最初にドーブルのマグマストームで、フィールドを炎で制圧する。
トレーナーを巻き込むほど酷すぎるやり方が多い。
【備考】バグフーンが現れると、ものすごい熱気がフィールドを制圧する。
バグフーンはキレやすいタイプで、怒ってしまうと熱気が最大まであがる。
本人は熱気には慣れていて、試合終了後、水を飲む。
自称『マグマの貴公子』。

[250] 第77幕、6人目の刺客
★ディオ★ - 2008年01月27日 (日) 11時49分

『バルト、今回の予選を見事通過できたら入会の許可をやろう。実力を見せてもらうぜ』
「さて、予選通過を目指そう!」
バルトは張り切っている。6人目の相手はドラゴン使いだ。
「手加減なしでいかせてもらうよ」
「それは僕の台詞です」
バルトは目を細くした。
「それでは、試合開始!」
審判が合図した。
「行け!ボーマンダ!」
「ドーブル、君の出番だよ!」
ポケモンが互いに場に出てきた。
「いくぞ!ドラゴンクローだ!」
ボーマンダが先制を仕掛けた。すると、
「マグマストーム」
ボーマンダはドーブルにドラゴンクローを当てようとした瞬間、ドーブルの体から、巨大なマグマの竜巻がボーマンダを押し返した。
「マグマストームで場を制圧だ!」
ドーブルはマグマストームを場に撒き散らし、炎の場へと化してしまった。
「な、なんだこれは!?」
「リーフブレード」
その隙に炎の中からドーブルが、ボーマンダの急所を一撃、二撃、三撃突いた。戦闘不能になった。
「仕方ない・・・リザードン!」
炎なら炎で対抗、リザードンを繰り出す。
「バグフーン、君の出番だよ」
バルトはニヤリとした顔で言う。
「バアクウウゥゥゥゥゥゥ!!!!」
ボールから強い雄叫びをあげて、バグフーンがでてきた。
だが次の瞬間!

「!!?」

ドラゴン使いに、強い熱気が襲いかかった。
「あれ?どうしました?」
バルトは平然としている。
「・・・・・・!!」
ドラゴン使いは声が出ずにもがいた。
「遣らないなら僕からやりますね。バグフーン!」
バグフーンは慌てるリザードンを狙う。すると、周りの炎がみんな、バグフーンの口に集まる。
「は・・・破壊光線・・・!!」
ドラゴン使いはやっと声が出た。リザードンは破壊光線を放つ。
「・・・ブラスト
バーン」
破壊光線が当たる瞬間に、ブラストバーンが発射された。破壊光線をあっと言う間にかき消す。その直後、大爆発が発生した。
「・・・・・・」
リザードンは黒こげになって倒れていた。
「し・・・勝者、バルト選手!よって、バルト選手は予選通過!」


「・・・合格だな」
俺は
笑った。
「マリア、カードを発行しろ」
「はい」
マリアは会員カードにバルトのデータを入力し、印刷した。
バルトの会員カードが完成した。
「俺がそれを届ける」
俺は会員カードを手にし、ロビーに向かった。


ロビーに行くと、ちょうどバルトが戻ってきた。
「おめでと
う。お前のファイトは見事だった」
「それはどうも。会長さん。入会してもいいですよね?」
俺は期待するバルトに会員カードを渡した。
「大魔神へようこそ。俺がこのクラブの会長、ジュウゴロウだ」
俺は軽く挨拶した。
「よろしくお願いします」
バルトは俺にお辞儀をした。


(続く)

[251] 第78幕 バルトの初仕事
佳奈美 - 2008年01月27日 (日) 20時36分

無事会員になれたバルトは嬉しくてしょうがなかった。
そして嬉しく会員のカードを見ていたバルトにジュウゴロウはあることを思いついた。
「バルト、会員として初仕事を命じる」
ジュウゴロウはいきなりバルトに初仕事を依頼した。
「なんでしょう」
バルトは初仕事と聞いて落ち着いていられなかった。
「お前、この男のことを知っているか、トバリシティ出身で各リーグでは優勝は逃しているが高成績を収めているトレーナーの事を」
ジュウゴロウは質問した。
「はい、確かドタイドスやエレブーを使うベテラントレーナーだと・・・」
バルトは答えた。
「そうだ、そこでお前にそのトレーナーと戦ってもらいたい、出来ればお前には勝って欲しいが、今回は勝ち負けよりも、あいつをなにがなんとしても、われらの一員になって欲しいものだ」
ジュウゴロウはシンジの強さを認めていおり、どうしても自分の右腕として働いてほしいようだ。
「分かりました、会員としての初仕事、なんとしても成功させて見せます」
バルトは自信もって言った。

公園では・・・
「ダクトリオ、どろかけ!」
シンジとカンテが軽いバトルをしていた。
シンジの場には今朝捕まえたばかりのダクトリオを、カンテの場にはミニリュウが繰り出されていた。
「ミニリュウ、りゅうのいぶき!」
カンテはミニリュウにりゅうのいぶきを命じた。
「あなをほるでかわせ!」
間一髪あなをほるでりゅうのいぶきをかわしきった。
「どこから来るか分からない、冷静になるんだ」
カンテがそういうと、いきなりミニリュウの体が光り始めた。
「なんだ!」
カンテは驚きを隠せなかった。
「進化が始まるのか!」
シンジはこの体の光は進化の証だと判断した。
ミニリュウはハクリューに進化した。
「凄いじゃないか、ハクリュー」
カンテは嬉しい表情をした。
「相手にとって不足なし、ダクトリオ!」
シンジはミニリュウからハクリューへと進化をしてバトルが面白くなったようだ。
シンジの合図でダクトリオは地面から出、あなをほるをハクリューに命中させた。
「ハクリュー、ギカインパクト!」
ドラゴンタイプのハクリューに地面タイプの技はあまり効かないらしく、ハクリューは戦闘不能になっておらず、ギカインパクトを繰り出した。
「なに・・・」
ダクトリオは戦闘不能になった。
「やっぱりカンテさんにはかなわないか・・・」
シンジはダクトリオをモンスターボールに戻しながら言った。
「トーナメントでは十分に使えるな」
シンジはモンスターボールを見ながら言った。
その時・・・
「トバリシティのシンジ!」
シンジの背後から声をかけられた。
「誰だ!」
シンジは後ろを振り向くと、自分と同じぐらいの歳の少年が立ちふさがった。
「僕はバルト、一度お手合わせ願いたい」
バルトはモンスターボールを構えた。

第78幕 完

[253] 第79幕、バルト対シンジ
★ディオ★ - 2008年01月27日 (日) 22時35分

「いきなり挑戦者だなんて・・・」
カンテはバルトを見ていた。
「・・・いいだろう。」
シンジはバトルを受け入れた。
「まぁ僕はいつも本気を出してばかりだけど、今回は抑えることにするね。」
バルトはボールのスイッチを入れる。
「ゴウカザル、君の番だよ!」
ボールから気合いを入れて張り切っているゴウカザルが出てくる。
「ヤミカラス、バトルスタンバイ」
シンジはヤミカラスで対抗することにした。
「じゃあいくよ。マッハパンチ!」
いきなりゴウカザルの先制攻撃だ。
「ゴッドバード!」
ヤミカラスはここで飛行タイプ最強の技、ゴッドバードを使った。
ゴウカザルのマッハパンチ、ヤミカラスのゴッドバードがぶつかる瞬間だった。
「今だ!」
シンジは合図すると、ヤミカラスは瞬間的にズレて、ゴウカザルのマッハパンチを避けた。
「上手い!」
カンテは今のプレイングに驚いた。
これならゴウカザルは避けれない。

の筈だった。

「!!」
ヤミカラスは地面にたたき落とされた。
カウンターが決まったのだ。
「なに・・・!」
「なかなかやるみたいだね」
バルトはゴウカザルを戻した。
「会長さんの言うとおりかもしれない。うん・・・」
その時カンテは、それが誰かがすぐに分かった。
「いい腕前だな、バルト」
「ジュウゴロウ!」
俺の登場にカンテは素早く反応した。
「シンジ・・・と言ってたな」
「はい・・・」
シンジは俺に「何のようなのか」の目で見る。
「君は大魔神の会長である俺の右腕に相応しい。是非とも俺達のクラブ、『大魔神』に入ってほしい。」
俺はシンジにスカウトをした。


(続く)

[254] 第80幕 自分の力
佳奈美 - 2008年01月28日 (月) 08時41分

ジュウゴロウはシンジをスカウトした。
「何のためにだ」
シンジの一言はこれだった。
ジュウゴロウはくじけずに話を続けた。
「われら会員になればリーグ優勝も夢じゃないぜ、ましてや俺の右腕としてスカウトしたんだ、リーグ優勝どころがチャンピオンリーグマスターになれるかもしれないじゃないか」
ジュウゴロウはリーグ優勝になるだけでなくチャンピオンリーグマスターになれると言って来た。
それでも・・・
「断る、俺は一人でポケモンリーグを優勝をするお前らの力なんか必要ない」
シンジはそう言うと、不機嫌そうにこの場を去った。
「チッ・・・年下の癖にむかつく野郎だ」
シンジの態度に完全に腹を立てたジュウゴロウは自分の右腕にすることを諦め、トーナメントでシンジを潰すことに決めた。
「ジュウゴロウ」
その時さっきから見ていたカンテが話をかけてきた。
「なんだ」
ジュウゴロウはカンテに返事した。
「シンジは、こう見えてもバトルでは憎しみや逆恨みを抱いたことはない男なんだ、話で聞いたが、一度シロナさんと戦っている」
カンテはシンジがシロナと戦ったことをサトシに聞いたのだ。
「カブリアス1匹で負けてしまったんだってさ、だがお前と違って鍛えなおしてまた挑戦をするといっていたそうだ、逆恨みを持たずにな」
カンテはシンジのバトルの戦術にはあまり感心しなかったが、バトルで負けたとき、それを逆恨みや憎しみに変えないことが一番気に入っていた。
「そうか・・・まあいい」
ジュウゴロウはなにを思ったのかそれ以上何も言わずにこの場を去った。
バルトも後に続いた。

第80幕 完

[255] 第81幕 パフォーマンスの練習
佳奈美 - 2008年01月28日 (月) 18時17分

ポケモンセンターの庭では・・・
「ポッチャマ、バブルこうせん!」
「ポッチャマー」
ポッチャマは地面に向かってバブルこうせんを放った。
そしてバブルこうせんは庭全体に広まり続け、最後にはポッチャマの姿が見えなくなるぐらいだった。
「ポッチャマ、ストップストップー」
ヒカリはあわててポッチャマのバブルこうせんを阻止した。
「もっとこう・・・ポッチャマ自身を目立たせて・・・それからバブルこうせんを放てば・・・」
ヒカリは技の華麗さよりもポッチャマ自身を目立つことをしようとしたがなかなか上手くいかなかった。
「はぁ〜、カンテさんはあせらずにゆっくりやればいいって言っていたげと、あせってしまうのよね、なぜか・・・」
ヒカリはポッチャマの頭を撫でながら言った。
「どうしたんや」
ヒカリが落ち込んでいるところに、ユウエイが声をかけてきた。
「ユウエイさん、実は・・・」
ヒカリは一部始終を話した。
「ポケモン自身を目立たせることか・・・俺コーディネーターじゃないからようわからんわ」
ユウエイもカンテと同じくバトル一筋でコンテストに出たことなかったのだった。
「ポッチャマ自身を目立ちさせたいんやったら、しぶい木の実で作ったポフィンはどうや」
ユウエイはカゴの実といったしぶい木の実をリュックから出してヒカリに差し出した。
「ポフィンは食べさせているげと・・・なんでしぶい木の実中心に?」
ヒカリは木の実を見ながら言った。
「ポフィンにも色々な効果を持っているんや、ポケモンの好みを合わせるのもええげと、たまには、ポフィンの効果をつこうてみるのもええで」
ユウエイはポフィンの効果をヒカリに説明した。
「しぶいポフィンはポケモン自身の美しさを引き立たせるものや、特に水タイプには絶対に好都合やで」
ユウエイは自身もって言った。
「でも・・・ユウエイさんはコンテスト出ていないのにどうしてこういうのも分かるんですか?」
ヒカリはユウエイに質問した。
「ミロカロスの進化条件と同じやからや」
ユウエイはモンスターボールからミロカロスを出した。
「うわあー、凄く綺麗」
ヒカリはミロカロスの綺麗な体やすばらしい顔つきを見て興奮していた。
「ヒンバスから育てたんや、進化するにはレベルアップだけじゃ駄目なんや、そこでしぶいポフィンをあげ続けて美しさを最大にすると、ヒンバスはミロカロスに進化するんや」
ユウエイはヒカリの質問に答えた。
「よーし、私もしぶいポフィンを作って作ってそしてあげ続ければ次のコンテストでは絶対に大丈夫!」
ヒカリは自信を持ちながらしぶい木の実を持ち、ポケモンセンターの台所を拝借してポフィンを作り始めた。

30分後・・・
「さあ、しぶい木の実で作ったポフィンよ」
ヒカリは大きなお皿いっぱいにしぶいポフィンを作ってポッチャマ、ミミロル、パチリス、エテボースにあげた。
ポッチャマ達はポフィンを平らげた。
「よし、パフォーマンスの練習、再開!」
ヒカリはポッチャマにもう一度バブルこうせんを命じた。
ポッチャマはバブルこうせんを出しながら自分に当て続け、そして体のつやと美しさを引き出させた。
「やったー、凄く綺麗だよ、ポッチャマ!」
ヒカリはポッチャマの魅力を引き立たせたことに喜んでいた。
「よーし、どんどん行くよ、ポッチャマ、うずしおからバブルこうせん!」
ヒカリはポッチャマにうずしおを出してからバブルこうせんを命じた。
「ポッチャマー」
ポッチャマはまずうずしおを引き出し、そしてうずしおに向かってバブルこうせんを繰り出した。
うずしおの効果とバブルこうせんの効果で、渦巻きの泡が出来始めた。
「よし、ポッチャマ、飛び込むのよ!」
ヒカリは渦巻きの泡に飛び込むように言った。
ポッチャマはそれに従った。
「よーし、脱出!」
ヒカリがそう命じると、ポッチャマは渦巻きの泡の上から現れた。
水しぶきと泡しぶきのおかげでポッチャマの体はミロカロスにも負けるほどの美しさを引き出していた。
「やったー、すっごく綺麗だよ、ポッチャマ!」
ヒカリはこのパフォーマンスは大成功だと思い、凄く浮かれていた。
「よかったやないか」
パフォーマンスを見ていたユウエイはヒカリとポッチャマを褒めた。
「ありがとう、ユウエイさん」
ヒカリは笑顔でユウエイにお礼を言った。

第81幕 完

[256] 第82幕 晩餐会
佳奈美 - 2008年01月29日 (火) 20時47分

夕方・・・
サトシが軽い特訓を終わり、ポケモンセンターでポケモン達を回復し、自分の部屋に戻ろうとしたとき、自分の部屋のドアに、手紙が挟んであった。
「なんだろう?」
サトシは手紙を読み始めた。
「なになに・・・今日の午後7時から予選通過者達による、晩餐会を開きます、場所はこのビルのレストランで行います、その時明日のトーナメント戦の組み合わせも発表するので必ず参加してください」
サトシは手紙を読み上げると、すぐにタケシとヒカリに報告した。
「いよいよ明日だからな」
タケシは力んでいった。
「それはそうだけど・・・今日の晩餐会、予選通過者達だけでタケシとヒカリは・・・」
サトシは小さく書かれた追伸を見て言った。
追伸では、晩餐会に出られるのは予選通過者のみであった。
「大丈夫大丈夫、私たちは適当にすませるから」
ヒカリは自分達の夕食は自分達ですませると言った。

午後7時・・・
予選通過者達は、レストランに集まった。
レストランに入ってみると、凄いご馳走が並べられており、バイキング式になっていた。
「すげー」
サトシ達は早速、晩餐会を楽しみ始めた。
しばらくすると、町長がレストランに来た。
ミニバトルで使用した四角い箱をもって・・・
「予選通過者達よ、晩餐会を楽しんでいるかね?」
町長は話しかけてきた。
「楽しんでいますよ」
サイはワインを飲みながら言った。
「では・・・明日からトーナメント戦に入る,そのトーナメント戦の組み合わせを、クジで引いてもらう」
町長はクジでトーナメント戦で誰と誰が戦うのかを決めるといってきた。
サトシ達は順番に引き始めた。
そして・・・
サトシが4番
カンテが3番
ユウエイが6番
シンジが5番
ジュウゴロウが2番
マリアが1番
サイが7番
バルトが8番となった。
「では、組み合わせはこうだ」
町長は組み合わせ表をみんなに見せた。
組み合わせ表では、
1回戦は8番と3番
2回戦は1番と4番
3回戦は6番と7番
4回戦は5番と2番となった。
「シンジ、お前最初からジュウゴロウと当たるとは・・・付いていると言うかついていないと言うか・・・」
サトシはシンジのことを心配しながら言った。
「お前とのバトルよりかはましだ」
シンジは冷たく言い放った。
「なんだと!」
サトシはカッとなった。
「まあまあ・・・」
カンテはサトシをなだめた。
「では、トーナメントは明日の午前10時から開始する、それまでに遅刻をしないように、では、晩餐会を十分楽しんでください」
町長はそう言うと、レストランを後にした。

第82幕 完

[257] 第83幕 トーナメント本番前
佳奈美 - 2008年01月30日 (水) 17時46分

翌日の午前9時・・・
予選通過者達は昨日、興奮していたためか、あまり眠れずに、朝早くドームに来ていた。
「いよいよトーナメント戦だぜ!」
「ピカチュウー!」
サトシとピカチュウは大いに張り切っていた。

午前9時半・・・
いよいよトーナメントが始まろうとしていた。
応援席は満員になり、すでにファンも作るほどだった。
「頑張ってー、ユウエイ様ー」
「カンテ様ー、素敵ー」
大部分はユウエイとカンテのファンの女の子達ばかりだった。
「ちっ・・・神聖なるトーナメント戦でこんな風の応援もいるとは・・・」
ジュウゴロウはファンの女の子達に腹を立てていた。
理由は集中力が途切れるからと、ファンに囲まれて、サイン会を開くユウエイとカンテに苛立っていたからだ。
「参った参った、どうしても女の子達がサインを欲しがってな〜」
ユウエイは言葉は参っているようだが、顔は嬉しそうだった。
「ちっとも参っていないように見えるのは俺だけだろうが・・・」
サトシはユウエイとカンテにぼやいた。
「使えないな・・・」
シンジはトーナメント間近だって言うのにへらへらしていたカンテとユウエイにかなり腹が立っていた。
「まあまあ・・・お前もポケモンリーグで優勝とかすれば絶対にファンクラブが出来るって、そうやきもち焼くな」
カンテはシンジの肩をたたきながら言った。
「別にやきもちなんか焼いてない!」
シンジは完全に怒り、カンテのそばを離れた。
「あいつ・・・なんでこんなに怒っているんだ、トーナメントだって言うのに?」
カンテはシンジが怒っている理由にまったく気づかなかった。
もうすぐしたらトーナメントが始まろうとしていた。

第83幕 完

[258] 第84幕 1回戦・バルト対カンテ@
佳奈美 - 2008年01月30日 (水) 20時44分

午前10時・・・
時計の針が10時になったと同時に、ドームの周りから花火が聞こえた。
ドーン!ドーン!
その時、町長とシロナがドームのリングに現れた。
「予選通過者の皆さん、本日は待ちに待ったトーナメント戦です!」
町長がそういうと、応援席では歓声が上がった。
「トーナメントのルールは、6対6のフルバトルで、すべてのポケモンが戦闘不能になった時点で試合終了、なお、バトル中のポケモン交代は認められています」
町長はトーナメントのルールを説明した。
「そしてファイナルで優勝した人は、進化の石の詰め合わせセットと、チャンピオンリーグマスターのシロナとの挑戦権を獲得できます」
町長は高く進化の石を詰め合わせた箱を上げた。
「おおー!!!」
サトシ達は優勝する気満々だった。
「では、10分後に、1回戦を開始する、1回戦は、バルト選手とカンテ選手で行う!」
バルトとカンテは早速、火花を散らし始めた。

10分後・・・
「ではこれにより、トーナメント1回戦を開始する、使用ポケモンは互いに6匹すべて、すべてのポケモンが戦闘不能になった時点で試合終了、ポケモンが1匹でも戦闘不能にならなかったトレーナーが勝者です」
審判が説明した。
「相手にとって不足なし!行きますよ、カンテさん」
バルトはモンスターボールを構えた。
「子供だろうと手加減はしないぞ!」
カンテもいつもの雰囲気とは違って別人のようにモンスターボールを構えた。
「それでは・・・バトル開始!」
審判がバトル開始というと、カンテとバルトは最初のポケモンを繰り出した。
バルトはドーブル、カンテはグレイシアを繰り出した。
「グレイシア、あられ!」
カンテは得意戦術で行くことにした。
「あられは氷タイプ以外のポケモンにダメージを与える効果を持つ・・・」
バルトは冷静に言った。
「でも・・・あられのコンボはつぶさせてもらう、ドーブルマグマストーム!」
バルトはドーブルにマグマストームを命じた。
マグマストームが向かった場所は地面だった。
「なに!!!」
カンテは驚きを隠せなかった。
氷タイプであるグレイシアに大ダメージを与えただけでなく、あられの効果もすべて無効化にしてしまったからだ。
しかもフィールド全域にはマグマみたいな道が出来ていた。
「これが僕の得意なフィールドさ!」
バルトは得意そうにいった。
「グレイシア、ふぶき!」
カンテはドーブルがノーマルタイプだと初めから分かっていたので、特殊技のふぶきを命じた。
「ドーブル、リーフブレード!」
バルトは接近戦のリーフブレードを命じた。
リーフブレードがグレイシアに直撃し、グレイシアは戦闘不能になった。
「なんだと・・・」
バトル開始からわずか5分でカンテのポケモン1匹が戦闘不能になってカンテは驚きを隠せなかった。
「さあ・・・まだトーナメント戦は始まったばかりだよ」
バルトは熱いバトルで興奮していた。
「どうすればいいんだ・・・」
カンテは冷静さを失わないように対策を練り始めた。

第84幕 完

[259] 第85幕 第1回戦・バルト対カンテA
佳奈美 - 2008年01月31日 (木) 18時08分

「戻れ、グレイシア!」
カンテは戦闘不能になったグレイシアを戻した。
「大地を揺るがせ、ヘルガー!」
2番手はヘルガーで行くことにした。
ほのおタイプも持っているヘルガーにほのおタイプの技はあまり効かないための対処でもあった。
「ドーブル、かみなりパンチ!」
バルトは先制攻撃を狙った。
カンテはそれを見逃さなかった。
「ヘルガー、ほえる!」
カンテはヘルガーにほえるを指示した。
ほえるはバトル中に使用すると、ランダムでポケモンを強制交代できる技。
ヘルガーの迫力のあるほえ方で、ドーブルはモンスターボールに強制に戻され、ウィンディが戦闘に引きずり出された。
「でも・・・ウィンディの特性、いかくでヘルガーの攻撃は下がる!」
バルトはウィンディの特性をカンテに説明した。
「ヘルガー、アイアンテール!」
カンテは冷静さを取り戻しつつ、ヘルガーに技を命じた。
「ウィンディ!!!」
アイアンテールがウィンディの頭に直撃した。
戦闘不能になっていないものの、ウィンディに大ダメージを与えることが出来た。
「ウィンディ、ほのおのキバ!」
バルトはほのおのキバを命じた。
「ヘルガー、ギリギリまでひきつけるんだ!」
カンテはかわす事をせずにギリギリまで待つように指示した。
「いまだ!」
ウィンディがヘルガーのすぐそばに来たところにカンテは合図した。
「アイアンテール!」
カンテはヘルガーにアイアンテールを命じた。
アイアンテールがウィンディに直撃し、ほのおのキバが空振りに終わっただけでなく、戦闘不能にした。
「そんな・・・」
バルトは呆然とした。
「凄いぜ、カンテさん、冷静さをかき乱すことなく逆転するとはー」
応援席で見ていたサトシはカンテのバトルの戦術を見てはしゃいでいた。
「逆転どころが五分五分だ、カンテさんもバルトも互いに5匹ずつになっただけだ、嬉しがるな」
シンジははしゃいでいるサトシにちょっといらだっていた。
確かにシンジの言うとおりで、カンテが完全に逆転をしたわけじゃなかった。
カンテもバルトも手持ちは互いに5匹になっただけだった。
「行け、ボーマンダ!」
バルトの3番手はボーマンダで行くことになった。
(ボーマンダか・・・ジュウゴロウの時に戦ったがグレイシアが戦闘不能になった今、それ以外のポケモンでバトルするしかない!)
カンテはそう思い、ヘルガーをモンスターボールに戻した。
「しばらく休んでいてくれ」
カンテはヘルガーにそういうと、3番手は昨日進化したばかりのハクリューで行くことにした。
「ドラゴンとドラゴンか・・・面白くなってきた」
バルトは興奮しながら言った。

第85幕 完

[260] 第86幕 第1回戦・バルト対カンテB
佳奈美 - 2008年01月31日 (木) 20時33分

カンテの場にはハクリュー、バルトの場にはボーマンダがおり、2人の互いの手持ちポケモンは5匹残されていた。
応援者達は最初は張り切って応援していたが、真剣なバトルになってしまった以上、息を飲み込むほどだった。
「ボーマンダ、じしん!」
バルトはドーブル戦で作り出したマグマフィールドの上でボーマンダにじしんを命じた。
じしんの威力は半端じゃなかった上、マグマが拭き出した
「ハクリュー、かわしてりゅうのまい!」
カンテはハクリューにじしんをかわすように言った。
ハクリューは空高くに上がり、じしんは空振りで終わった。
しかも、りゅうのまいでハクリューの攻撃力は上がった。
「ボーマンダ、かみくだく!」
バルトは接近戦で持ち込もうとした。
「ハクリュー、りゅうのいぶき!」
カンテはハクリューにりゅうのいぶきを命じた。
りゅうのまいとのコンボでドラゴンタイプの技はいつもの倍に上がっており、ボーマンダに大ダメージを与えることが出来た。
「ボーマンダ!!!」
バルトは叫んだが、ボーマンダはりゅうのいぶきの効果で、麻痺症状になってしまった。
「ボーマンダ、もう一度じしん!」
バルトはじしんを命じたが、ボーマンダは体がしびれて動けなかった。
「これでバトルオフだ!ハクリュー、ギカインパクト!!!」
カンテはすかさずハクリューにギカインパクトを命じた。
ギカインパクトがボーマンダに直撃し、ボーマンダは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
バルトは連続で2匹のポケモンを失って呆然としていた。
「バルト、このバトル、凄く燃えるな!」
カンテはバルトにいいバトルだといった。
呆然としていたバルトもカンテの答えに何か感じた。
「確かに・・・確かにカンテさんのバトル、今までのトレーナーとのバトルよりも面白いです」
さっきとは打って変わって、バルトはカンテのバトルが面白いといってきた。
「これがカンテの強さの秘密や」
応援席で見ていたユウエイはサトシ達に言った。
「カンテさんの強さの秘密?」
「ピィカ?」
サトシとピカチュウはユウエイの質問に分からなかった。
「勝ち負けよりもまず最初に、相手をリスペクトする、これが真のポケモントレーナーがするバトルや」
ユウエイはカンテのバトル戦術とバトルのやり方は自分と同じだが、勝ち負けよりも、相手のことを考えてリスペクトするバトルはカンテじゃなきゃ出来ないことだと言った。
「カンテさん、僕、貴方とバトルが出来て光栄に思っています、もはや大魔神の一員としてではなく、トレーナーとして貴方と全力で戦います」
バルトは大魔神の一員としてではなく、トレーナーの一人としてカンテとバトルをすることにした。
「ああっ、かかってこい」
カンテもバルトの意思に答えた。
「僕の4番手は、バクフーンです」
バルトはバクフーンを繰り出した。
「ハクリュー、ゆっくり休んでてくれ」
カンテはハクリューを戻した。
「大地を揺るがせ、スリープ!」
カンテの4番手はスリープを繰り出した。

第86幕 完

[261] 第87幕 第1回戦・バルト対カンテC
佳奈美 - 2008年02月01日 (金) 18時05分

バルトの場にはバクフーン、カンテの場にはスリープが繰り出されていた。
バルトの残りのポケモンは4体、カンテは5体残されていた。
「バクフーン、ブラストバーン!」
バルトはほのおタイプの究極の技、ブラストバーンを命じた。
「スリープ、ねんりきで受け止めろ!」
カンテは欠かさずにねんりきを命じた。
ねんりきがブラストバーンの動きを止めた。
「そのままバクフーンに返せ!」
カンテがそう命じたとき、バルトは瞬間を見逃さなかった。
「この瞬間を待っていた、ブラストバーンは囮だったのさ」
バルトの予想外の言葉にカンテは驚きを隠せなかった。
「馬鹿な!ブラストハーンは発動した時暫くはバクフーンは動けなくなる技だ!」
カンテはブラストバーンのデメリットを知っていたため、バルトの発想に驚いていた。
「でも・・・ブラストバーンは発動している最中、よってバクフーンはまだ攻撃が許されている、バクフーン、スリープにブレイククローだ!」
バクフーンはブラストバーンを放つのをやめ、接近戦のブレイククローを繰り出そうとした。
「スリープ、さいみんじゅつ!」
カンテは相手を眠らせる技、さいみんじゅつを命じたが、バクフーンはスピードがあげられているため、スリープはブレイククローを見事に受け、戦闘不能になった。
「スリープ!!!」
カンテはバクフーンのスピードとパワー、バルトのバトル戦術に驚きを隠せなかった。
「なんと言うバクフーンだ・・・」
サトシも驚きを隠せなかった。
「ああっ・・・究極の技、ブラストバーンを堂々と囮につこうて、そして接近戦のブレイククローを確実に命中させるとは・・・バトルの戦術の常識を超えているで・・・」
ユウエイもバルトのバトル戦術に驚いていた。
「あのカンテさんが押されているとは・・・」
シンジもカンテが押されていることに驚きを隠せずに、息を呑みながらバトルを見ていた。
「よくやったな・・・スリープ」
カンテはスリープをモンスターボールに戻していった。
「5番手はこいつだ!」
カンテは5番手はリーフィアを繰り出した。
この状況に回りは驚きを隠せなかった。
「何で草タイプのリーフィアを・・・相性は圧倒的に不利だって言うのに・・・」
サトシ達と同じく、応援席で見ていたマリアもびっくりしていた。
「おそらく、何が策でもあるんじゃないかと・・・」
サイはカンテの事だからなにが対策を整える気だと言い放った。
「バクフーン、じしん!」
バルトは一気に勝負をつけるため、バクフーンにじしんを命じた。
「リーフィア、かわせ!」
カンテはすかさずかわすように言った。
リーフィアはジャンプした。
「よし、連続ではっぱカッター!」
カンテは草タイプの技、はっぱカッターを命じた。
リーフィアはジャンプしながらはっぱカッターを繰り出し始めた。
「バクフーン!!!」
バルトはひるんでいるバクフーンを見て驚いた。
「効果は今ひとつだが・・・ダメージは与えられる!」
カンテはそう言い放って、ソーラービームを命じた。
「バクフーン、ブラストバーンだ!」
バルトはソーラービームは発射まで時間がかかると分かっていたので、一気に究極の技で勝負を決めようとした。
「ソーラービーム!!!」
ソーラービームとブラストバーンが互いにぶつかった。
「なんだって・・・」
「そんな・・・」
バルトとカンテは互いのポケモンが戦闘不能になったことに驚きを隠せなかった。
「よくやったな・・・」
カンテはリーフィアをモンスターボールに戻した。
「カンテさん、次のポケモンはこれでいきます!」
バルトは最初に繰り出したドーブルを再び繰り出した。
「俺はこれだ」
カンテは2番手に繰り出したばかりのヘルガーを繰り出した。
2人のバトルはもう誰にも止められなかった・・・

第87幕 完

[262] 第88幕 第1回戦・バルト対カンテD
佳奈美 - 2008年02月01日 (金) 21時24分

バルトの場にはドーブル、カンテの場にはヘルガーが繰り出されていた。
バルトもカンテも残りのポケモンは3匹ずつとなった。
「ドーブル、マグマストーム!」
バルトは最初と同じ戦術を使い始めた。
しかし、カンテは見逃さなかった。
「2度も同じ戦術は通用しない、ヘルガー、アイアンテール!」
カンテは接近戦で決めることにした。
「かかった!」
バルトは笑った。
「なに!」
カンテは驚きを隠せなかった。
「マグマストームは囮なのさ、ヘルガーをドーブルに近づけさせるためなのさ」
バルトはマグマストームは囮だと言った。
事実、ドーブルはバルトの言葉どおりにマグマストームを発動するのはやめた。
「しまった!!!」
カンテはあせったが、遅かった。
「ドーブル、かみなりパンチ!」
バルトはかみなりパンチを命じた。
「ヘルガー!!!」
カンテは叫んだか、ヘルガーは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
カンテはバトルする気力をもはや失い、我を忘れながらヘルガーをモンスターボールに戻した。
(俺の残りのポケモンは2匹・・・相手はまだ3匹も残っている・・・勝てないのか!)
カンテは自分の負けだと思い込んだその時・・・
「戦え!カンテー」
応援席からユウエイの声が聞こえた。
「ユウエイ・・・」
カンテは顔を上げて、応援席のほうを見た。
「お前はこんなところで諦めるのか、俺がこのバトル大会に出場したのはお前と再会するからとちゃう、お前とリーグ戦以外のバトルをしたいから出場したんや、お前がこんなところで諦めるとは・・・ほんまにがっかりしてもうたで!」
ユウエイがバトル大会に出場したのは、カンテとリーグ戦以外でのバトルをしたいからだった、そして・・・カンテもまだユウエイとリーグ戦以外のバトルをしたいがためにバトル大会に出場したのも思い出した。
「ありがとう、ユウエイ・・・俺はなんとしてもこのバトルを制覇する、最後までしっかり見ていろ」
カンテはいつものカンテに戻り、モンスターボールを構えた。
「ああっ」
ユウエイもまた、元気を取り戻したカンテをみて笑顔になった。
「俺の6番手は、こいつだ!」
カンテはデンリュウを繰り出した。
「ドーブル、マグマストーム!」
バルトはまた同じ戦術で行こうとしたが、カンテは騙されなかった。
「俺は3度目は引っかからない、デンリュウ、10万ボルト!」
カンテはデンリュウに10万ボルトを命じた。
10万ボルトの威力は凄く、デンリュウとは距離が離れていたドーブルでも一撃で戦闘不能になった。
「ドーブル!!!」
バルトは今までとは違うカンテを見て少し調子に乗りすぎたと反省しながらドーブルをモンスターボールに戻した。
「これで互いに2匹ずつですね・・・でも、僕は諦めません」
バルトはゴウガザルを繰り出した。
「俺はデンリュウのままで行く」
カンテはデンリュウのままで行くことにした。
「ゴウガザル、ブレイズキック!」
バルトは接近戦で行くことにした。
ゴウガザルのブレイズキックが、デンリュウに向けようとした。
「まもる!」
カンテはすべての攻撃が無効になるまもるを命じた。
「しまった!!!」
ゴウガザルのブレイズキックがまもるの効果でデンリュウはノーダメージとなった。
「かみなりパンチ!」
カンテは欠かさずにかみなりパンチを命じた。
かみなりパンチがゴウガザルの体に直撃し、大ダメージを与えた。
「ゴウガザル、インファイト!」
バルトは格闘タイプ最強の技、インファイトを命じた。
「インファイトは攻撃と防御は下がるものの、相手に大ダメージを与える技、これでデンリュウは戦闘不能だ!」
バルトは自分の勝ちだと思い込みながら言ったが、カンテは笑っていた。
「それはどうかな?」
カンテの言葉にバルトは耳を疑った。
「なに!」
「デンリュウ、接近でかみなりだ!」
カンテはインファイトを向けようとするゴウガザルに向かって、デンリュウにかみなりを命じた。
かみなりがゴウガザルにまともに食らったが、ゴウガザルもインファイトをデンリュウに向けた。
2人はゴウガザルとデンリュウを見たが、2匹とも、戦闘不能になっていた。
「これで互いにラストバトルとなったな!」
カンテは最後のポケモン、ハクリューを繰り出した。
「ええっ・・・」
バルトも最後のポケモン、ギャロップを繰り出した。
「ギャロップ、つのドリル!」
バルトは一撃で戦闘不能になる技、つのドリルを命じた。
「しかし、つのドリルは当たる確率は低すぎる、ハクリュー、りゅうのいぶき!」
カンテは欠かさずにりゅうのいぶきを命じた。
「かかった、ギャロップ、つのドリル解除、そしてのしかかりだ!」
バルトはドーブル戦で使った戦術を再び使おうとしていた。
「この戦術・・・もはや俺には通用しない!」
カンテはバルトの戦術をすべて読んでいた。
「ハクリュー、ギカインパクト!」
ハクリューもりゅうのいぶきを解除して、ギカインパクトを繰り出した。
「ああっ・・・」
ギャロップは戦闘不能となった。
「勝者、カンテ選手!」
審判は判定を下した。

第88幕 完

[263] 第89幕 バトル後・・・
佳奈美 - 2008年02月02日 (土) 06時37分

「勝者、カンテ選手!」
審判が判定を下した。
「よっしゃー、カンテさんの勝ちだー」
応援席ではサトシはカンテが勝ったことに喜んでいた。
カンテは自分が勝ったことに喜びを抱いていた。
「カンテさん・・・良いバトルでしたよ」
バルトはカンテに手を差し伸べた。
「俺もだ・・・窮地に追い込まれるバトル、初めてだったよ」
カンテはバルトの手をしっかり握り締めながら言った。
「いいバトルをありがとう」
バルトはそういい残し、バトルフィールドを後にした。

「これから10分間、休憩に入りたいと思います、2回戦は10分後に行われます」
2回戦では、マリアとサトシがバトルをすることになっていた。
「良いバトルを期待しているわ」
マリアはサトシに向かってそう言った。
「俺もです」
サトシもマリアと同じ意見だった。

第89幕 完

[264] 第90幕 第2回戦・サトシ対マリア@
佳奈美 - 2008年02月02日 (土) 11時06分

10分が経ち、いよいよ2回戦を迎えようとしていた。
バトルフィールドではサトシとマリアが立っていた。
「サトシ君、貴方のバトル、楽しませてもらうわよ」
マリアはモンスターボールを構えながら言った。
「はい」
サトシは返事した。
「それでは、2回戦開始!」
審判の合図とともに、マリアとサトシはモンスターボールを投げた。
「行きなさい、ポリゴン2!」
マリアは最初のポケモンはポリゴン2で行くことにした。
「ムクバート、君に決めた!」
サトシはムクバートで行くことにした。
「ポリゴン2、トライアタック!」
マリアはポリゴン2にトライアタックを命じた。
ポリゴン2は体に、氷・雷・炎の3角形を作り始めた。
「ムクバート、空高く飛びあがれ!」
サトシはムクバートに空でかわすように言った。
「無駄よ!」
マリアはそう言うと、ポリゴン2はトライアタックを仕掛けた。
自分自信が浮くのを利用して・・・
「ムクバート!!!」
サトシはムクバートを呼んだが、ムクバートはトライアタックをまともに受け、やけど状態になった。
「ムクバート、つばめがえし!」
サトシはムクバートにつばめがえしを命じた。
「冷静さを完全に失っているチャンスよ、ポリゴン2、トライアタック!」
マリアはつばめがえしを繰り出そうとしているムクバートに向かって、ポリゴン2にトライアタックを命じた。
「ムクバー!!!」
トライアタックがムクバートにクリーンヒットして、ムクバートは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
サトシは呆然としていた。
「うふふ」
マリアは冷静さを失っているサトシを見ていた。

第90幕 完

[265] 第91幕 2回戦・サトシ対マリアA
佳奈美 - 2008年02月02日 (土) 13時53分

いきなりムクバートがやられ、ピンチになるサトシ。
しかし、サトシはそれにくじけなかった。
「戻れ、ムクバート!」
サトシはムクバートをモンスターボールに戻し、ブイゼルを繰り出した。
「頼んだぞ、ブイゼル!」
「ブイ!」
ブイゼルは大いに張り切っていた。
「私はポリゴン2を戻すわ」
マリアはポリゴン2をモンスターボールに戻した。
「私の2番手はこの子よ!」
マリアはラッキーを繰り出した。
「ブイゼル、アクアジェット!」
サトシはブイゼルにアクアジェットを命じた。
「ラッキー、どくどく!」
ラッキーはどくどくを繰り出した。
どくどくがブイゼルにヒットし、ブイゼルは猛毒症状になった。
「ブイゼル!!」
サトシは叫んだ。
「ちきゅうなげ!」
マリアはラッキーにちきゅうなげを命じた。
どくどくの効果でブイゼルは体が思うように動けずに、ラッキーのちきゅうなげをまともに食らった。
「そして、ラッキーの特性天の恵みで追加攻撃!」
マリアはラッキーの特性、天の恵みを利用して、ラッキーにもう一度ちきゅうなげを命じた。
「ブイーー!!」
ブイゼルは何もしないまま戦闘不能になった。
「ブイゼルーーー!!!」
サトシはブイゼルを呼んだがブイゼルは立ち上がることは出来なかった。
「そんな・・・」
サトシは愕然としながらブイゼルをモンスターボールに戻した。
「ナエトル、君に決めた!」
サトシはナエトルを繰り出した。
「ラッキー、戻って!」
マリアはラッキーをモンスターボールに戻し、ポリゴンZを繰り出した。
「ナエトル、はっぱカッター!」
サトシはナエトルにはっぱカッターを命じた。
「ポリゴンZ、シグナルビーム!」
マリアはポリゴンZにシグナルビームを命じた。
「ナエトル!!!」
ナエトルのはっぱカッターは空振りに終わり、ポリゴンZのシグナルビームが直撃した。
「ナエトル、こうごうせいだ!」
サトシはナエトルに体力を回復する技、こうごうせいを命じた。
ナエトルはこうごうせいをし、体力を回復し始めた。
「こうごうせいで回復する時間は遅い、今のうちに決めるわよ、ポリゴンZ、とどめのはかいこうせん!」
マリアはこうごうせいの隙を付いてナエトルにとどめを刺そうとした。
「ナエトル、はっぱカッター!」
サトシはナエトルのスピードを利用して、はっぱカッターを命じた。
はっぱカッターとはかいこうせんが互いをぶつけた。
煙が晴れ、フィールドを見ると、ポリゴンZは戦闘不能になっていなかった。
そしてナエトルが戦闘不能になっていた。
「くっ・・・」
サトシは悔しさをこらえながらナエトルをモンスターボールに戻した。
マリアはいらだっているサトシを見て一気に勝負を決めようとした。
「ヒコザル、君に決めた!」
サトシはヒコザルを繰り出した。
「ポリゴンZ、暫く休んでいて」
マリアはポリゴンZをモンスターボールに戻し、ミルタンクを繰り出した。

第91幕 完

[266] 第92幕 2回戦・サトシ対マリアB
佳奈美 - 2008年02月02日 (土) 14時17分

サトシの場にはヒコザル、マリアの場にはミルタンク。
サトシの残りのポケモンは残り3体なのに対し、マリアはまだ6匹全て残っていた。
「ヒコザル、あなをほる!」
サトシはヒコザルにあなをほるを命じた。
ヒコザルは地面の中にもぐった。
「ミルタンク、地面に向かってのしかかり!」
マリアはミルタンクに地面に向かってのしかかりを命じた。
地面に向かってのしかかりをしたミルタンクは、地面を揺らし始めた。
この効果はまるで、じしんと同じように・・・
「ヒコー!!!」
ヒコザルは驚いて穴から出た。
当然あなをほるは空振りで終わり、ヒコザルはダメージを受けてしまった。
「ヒコザル、かえんほうしゃ!」
サトシはヒコザルにかえんほうしゃを命じた。
「ミルタンク、かわらわり!」
マリアはミルタンクにかわらわりを命じた。
マリアのミルタンクは、素早さも上げられておりヒコザルの近くまで来た。
「ヒコ!!!」
ヒコザルはかえんほうしゃを打とうとしたが、近くにミルタンクが来たため、ひるんだ。
ミルタンクはひるんでいる隙を突いて、ヒコザルに頭にかわらわりを繰り出した。
「ヒコザルー!!!」
サトシは叫んだか、ヒコザルは戦闘不能になった。
「クッ・・・」
サトシはすぐにヒコザルをモンスターボールに戻し、オーギト博士に頼んで転送してもらったポケモンを繰り出した。
「ジュガイン、君に決めた!」
サトシはジュガインを繰り出した。
「私はミルタンクのままで行くわ」
マリアは今までポケモンを交代し続けていたが、ジュガイン戦ではミルタンクのままで行くことにした。
「ジュガイン、ハードプランド!」
サトシはジュガインに究極の技、ハードプランドを命じた。
オーギト博士が言っていた究極の技を覚えたポケモンはジュガインのことだったのだ。
ハードプランドのスピードとパワーでは、さすがのミルタンクにも付いていけなくなり、ハードプランドがミルタンクに直撃し、ミルタンクは戦闘不能になった。
「さすがですね・・・」
マリアはミルタンクをモンスターボールに戻しながら言った。
「でも・・・貴方はすでに負けています」
マリアのいきなりの言葉にサトシは戸惑った。
「何言っているんですか、俺はまだ負けてはいません!」
サトシは自分はまだ負けていないといった。
「その答えを、今からお見せします、行ってきなさい、ポリゴン2!」
マリアは最初に繰り出したポリゴン2を再び繰り出した。
「ジュガイン、リーフブレード!」
サトシはジュガインにリーフブレードを命じたが、ジュガインは動かなかった・・・いや、動けなかった。
「どうしたんだ、ジュガイン!」
サトシは叫んだ。
「あいつ、ハードプランドの効果を完全に忘れていやがる」
応援席で見ていたシンジは言った。
「ハードプランドを発動したポケモンは暫く動けなくなる・・・もしトライアタックをまともにくろうたら、ジュガインは大ダメージを受けるで」
ユウエイもまた、サトシがいつものサトシじゃないことに気づいていた。
「ポリゴン2、トライアタック!」
マリアはポリゴン2にトライアタックを命じた。
「ジュガイン!!!」
サトシはジュガインを呼んだが、ポリゴン2の容赦ない攻撃がジュガインを襲い続け、ついにジュガインは戦闘不能になった。
「ああっ・・・」
サトシは悲しそうにジュガインをモンスターボールに戻し、最後のポケモン、ピカチュウを繰り出した。
「頼んだぞ、ピカチュウ」
「ピカチュウ!」
ピカチュウは張り切っていた。
「ポリゴン2、戻って」
マリアはポリゴン2を戻し、グランブルを繰り出した。
「ピカチュウ、10万ボルト!」
サトシはピカチュウに10万ボルトを命じた。
「グランブル、でんじは!」
マリアは相手をしびれさせる技、でんじはを命じた。
「ピカチュウー!」
サトシは叫んだが、ピカチュウは麻痺症状になった。
「かみくだく!」
マリアはそれでも容赦しないでグランブルにかみくだくを命じた。
かみくだくがピカチュウに当たり、ピカチュウは麻痺症状だけでなく、ひるんでしまった。
「ああっ・・・」
サトシは何とかしようとしたが、ピカチュウは何も反撃は出来なかった。
「これで終わりです、グランブル、メガトンキック!」
グランブルのメガトンキックがピカチュウのお腹に直撃し、ピカチュウは戦闘不能になった。
「この勝負、マリア選手の勝ち!」
審判は判定を下した。
「なぜなんだ・・・」
サトシは完全に落ち込み、ピカチュウをフィールドに残したまま、この場を離れた。
「サトシ!!」
カンテは応援席から離れ、サトシの後を追った。
「・・・・・・使えないな」
シンジはサトシの敗北を見た後、応援席から離れた。

第92幕 完

[267] 第93幕 敗北の理由
佳奈美 - 2008年02月02日 (土) 15時28分

マリアに負けてしまったサトシは闇雲にドームから出て行き、そして公園のベンチに座り込んだ。
「何で負けてしまったんだろう・・・」
サトシはぼやいた。
「サトシ」
サトシの名前を呼ぶ声が聞こえた。
サトシは顔を上げると、カンテが目の前にいた。
「カンテさん・・・」
カンテは隣に座った。
「惜しかったな・・・」
カンテの最初の一言はこれだった。
「うん・・・後でピカチュウたちに謝らないとな・・・」
サトシは自分自身の反省とピカチュウ達の謝罪を先決にしなければならないと思っていたが、今は到底無理だった。
「サトシ、俺が予選前に言ったこと、覚えているか?」
カンテは予選前に自分が言ったことをサトシにたずねた。
「はい・・・俺は負けたからって、マリアさんに憎しみや逆恨みを抱きません、今回は俺がどうしてもシロナさんと戦いたい、どうしてもシンジやサイさんに負けたくないという余計なプレッシャーが原因です」
サトシは己自身の余計なプレッシャーが原因で負けてしまったことを自分自身でも分かっていた。
「ああっ、お前のプレッシャー、よく感じていたよ」
カンテはサトシのプレッシャーに気づいていたようだ。
「何でプレッシャーが感じるんですか?」
サトシは聞いてみた。
「長年トレーナーをやっていれば誰だって分かることだ」
カンテはサトシの質問に答えた。
「もし、サトシが余計なことを考えずに、マリアと集中してバトルをすればサトシが勝てたのにな・・・」
カンテはぼやいた。
「そうかもな・・・余計なプレッシャーは早く捨てるべきだったよ」
サトシは反省しながら言った。
「でも・・・負けは負けだし、また別の機会でマリアさんとバトルをすればいいことだけだ」
サトシは開き直ったような口調で言った。
「そして、今度こそ絶対に、余計なことは考えずに目の前のバトルのことだけを考えるぜ」
サトシはベンチから立ち上がった。
「ああっ、それでいい、それこそサトシだよ」
カンテもベンチから立ち上がった。
「カンテさん、俺、最後までバトル大会を見ます」
サトシは最後までバトル大会を見ると言った。
「ああっ、応援よろしくな」
カンテは笑顔で答えた。

サトシとカンテがドームから戻ると、もうすぐしたら3回戦が始まろうとしていた。
3回戦はサイとユウエイがバトルをすることになっていた。
サトシとカンテは大急ぎで席に戻った。
「ピカピー」
ピカチュウが席でちょこんと座っていた。
「ピカチュウ・・・ごめんな、ピカチュウ」
サトシは早速、ピカチュウを抱き上げてさっきのバトルのことを謝罪した。
「ピカピカ〜」
ピカチュウは気にしていないっという顔で言った。
「ほら、始まるぞ」
カンテがそういったとき、バトルフィールドでは、サイとユウエイがモンスターボールを構えていた。
3回戦が始まろうとしていた。

第93幕 完

[268] 第94幕 3回戦・サイ対ユウエイ@
佳奈美 - 2008年02月03日 (日) 08時48分

「では、これにより3回戦を開始する!」
審判がそう言うと、サイはユウエイに話しかけてきた。
「連続でポケモンリーグ優勝者が相手か・・・相手にとっては十分ですよ」
サイはモンスターボールを構えながら言った。
「優勝者の底力、たっぷり拝ませてもらうで」
ユウエイも張り切っていた。
「それでは・・・バトル開始!」
審判の合図とともに、2人はモンスターボールを投げた。
「優秀は君だ、ケッキング!」
サイは十八番のケッキングを繰り出した。
「ビッパ、出番や!」
ユウエイはビッパを繰り出した。
「ケッキング、ギカインパクト!」
サイはいきなり最強の技、ギカインパクトを命じた。
「まるくなるで防御をあげるんや!」
ユウエイはビッパにまるくなるを指示した。
ギカインパクトがビッパに直撃したが、ビッパはまるくなるの効果と、自分自身の元々の防御のおかげで、戦闘不能になっていなかった。
「嘘だろ・・・普通のビッパなら耐え切れなくなり、すぐ戦闘不能になるはず・・・」
サイはユウエイのビッパをみて呆然としていた。
「でも・・・これこそポケモンリーグ優勝者の実力!楽しくなりそうですよ」
サイは笑いながらケッキングをモンスターボールに戻した。
「えっ・・・」
ユウエイはサイがケッキングをモンスターボールに戻すところををみて驚いた。
「これが僕の得意戦術ですよ、ケッキングの特性なまけを発動防止と、ギカインパクトのデメリットを防ぐためのね!」
サイは自分のバトル戦術をユウエイに話した。
「デメリットの隙を突いてとどめを刺そうと思うたのに・・・なかなかやるやないかお前!」
ユウエイはサイのバトル戦術を認めていた。
「ありがとうございます・・・でも勝つのは僕のほうです!」
サイは2番手はメダクロスを繰り出した。
「ビッパ、暫く休んでいてくれ」
ユウエイもビッパをモンスターボールに戻した。
「リーシャン、出番や!」
ユウエイは2番手はリーシャンを繰り出した。

第94幕 完

[269] 第95幕 3回戦・サイ対ユウエイA
佳奈美 - 2008年02月04日 (月) 14時38分

サイの場にはメダクロス、ユウエイの場にはリーシャンが繰り出されていた。
しかも、互いにまだポケモンは6匹すべて残っていた。
「メダクロス、コメットパンチ!」
サイは物理技のコメットパンチを指示した。
「リーシャン、ねんりきで受け止めるんや!」
ユウエイはリーシャンにねんりきを命じた。
ねんりきの力がメダクロスを空中に浮かせ、メダクロスはコメットパンチを打ちたくても、打てない状態だった。
「このまま投げ飛ばすんや!」
リーシャンはユウエイの支持とおりにメダクロスをねんりきで投げ飛ばした。
「メダクロス!」
メダクロスは戦闘不能になっていた。
「あの頑丈なメダクロスが一撃で・・・」
サイはねんりきひとつでメダクロスを戦闘不能にしたりーシャンをみて呆然としていた。
「さすがは各ポケモンリーグで優勝したことだけはありますね」
サイは開き直りメダクロスをモンスターボールに戻した。
「おおきに」
ユウエイは余裕そうな声で言った。
「でも・・・ここからが本番です、ミガルゲ!」
サイは3番手はミガルゲを繰り出した。
「リーシャン、ねんりきや!」
ユウエイはリーシャンにねんりきを命じた。
「同じ手は繰り返しません、ミガルゲ、さいみんじゅつ!」
サイはミガルゲにさいみんじゅつを命じた。
ねんりきを放とうとするリーシャンはミガルゲのさいみんじゅつで眠ってしまった。
「当然ねんりきは不発に終わりました・・・ミガルゲ、あくのはどう!」
サイはすかさず、ミガルゲにあくのはどうを命じた。
「しもうた!エスパータイプにあくタイプの技は効果抜群!」
ユウエイはエスパータイプはあくタイプに弱いって言うことを知っていたのですぐにリーシャンをモンスターボールに戻そうとしたがミガルゲの技のスピードの前では遅かった。
「リーシャン!!!」
ユウエイは叫んだが、リーシャンは戦闘不能になっていた。
「ようやったな・・・リーシャン」
ユウエイはリーシャンをモンスターボールに戻しながら褒めた。
(サイのポケモンはすべて防御や攻撃をあげられている訳やない・・・技のスピードもよう鍛えられておる・・・さすがは大魔神の一番会員というだけのことはあるな)
ユウエイは心の中でサイのバトルの戦術を褒めた。
(でも・・・ポケモンには必ず無敵の技や無限の体力はない!)
ユウエイの顔つきは変わった。
(さっきと比べると顔つきが変わりましたね・・・面白くなりましたよ)
サイはユウエイの顔を見ながら笑った。
これから面白くなるというように・・・

第95幕 完

[270] 第96幕 3回戦・サイ対ユウエイB
佳奈美 - 2008年02月04日 (月) 15時36分

「次はこれや!」
ユウエイの3番手はピジョットを繰り出した。
「ミガルゲ、あくのはどう!」
サイはミガルゲにあくのはどうを命じた。
「ピジョット、そらをとぶ!」
ユウエイはピジョットにそらをとぶを命じた。
ピジョットは空高く飛び、あくのはどうをかわした。
「よし!そのまま行け!」
ユウエイの合図とともに、ピジョットは空から地面に向かって降り始めた
すざましいスピードとパワーを持ちながら・・・
ピジョットのそらをとぶがミガルゲに直撃し、ミガルゲは戦闘不能になった。
「ミガルゲがよけようとした瞬間を次いでそらをとぶを命中させるとは・・・なかなかやりますね」
サイはミガルゲをモンスターボールに戻しながら言った。
「でも・・・ベスト4に昇るのは僕です!」
サイの4番手はキングドラを繰り出した。
「ピジョット、このままいくで!」
ユウエイはピジョットのままで行くことにした。
「キングドラ、かげぶんしん!」
サイはすぐにかげぶんしんを命じた。
キングドラは無数に現れ始め、ピジョットは戸惑い始めた。
「冷静になれ、どんなに数が増えようとも、キングドラは1匹しかおらん!」
ユウエイの言葉にピジョットは冷静さを取り戻した。
「よし、ピジョット、フィールドいっぱいにかぜおこしや!」
ユウエイはピジョットにかぜおこしを命じた。
かぜおこしはフィールドのど真ん中に当て、フィールド全域に突風が起こり始めた。
「すげぇ・・・」
突風が応援席にも伝わり、サトシ達は呆然として見ていた。
突風のせいか、キングドラのかげぶんしんも消え、キングドラは1匹となった。
「これが本体や、ピジョット、ゴットバート!」
ユウエイは本体を見つけると隙を見せずにゴットバートを命じた。
「キングドラ、れいとうビーム!」
サイはゴットバートを打とうとするピジョットに向かってキングドラにれいとうビームを命じた。
「しもうた!」
氷タイプの技、れいとうビームがピジョットに当たり、ピジョットのゴットバートは不発となってしまっただけでなく、氷症状にもなってしまった。
「かげぶんしんを破ったことは褒めます、しかし・・・キングドラにも反撃は出来たんですよ」
サイの言葉にユウエイは自分のミスだという表情をした。
「後のことを考えておらんかった・・・クソ・・・」
ユウエイは悔やんだ。
「キングドラ、とどめのオクタンほう!」
サイはすかさずキングドラにオクタンほうを命じた。
「ピジョー!!」
オクタンほうがピジョットに当たり、ピジョットは戦闘不能になった。
「ごめん・・・ピジョット」
ユウエイはピジョットに謝りながらモンスターボールに戻した。
「次はこいつや!」
ユウエイの4番手はフーディンを繰り出した。
「キングドラ、オクタンほう!」
サイはすぐにオクタンほうを命じた。
「フーディン、テレポート!」
ユウエイはフーディンにテレポートを命じた。
「なに!!!」
サイは驚きを隠せなかった。
「よし、後ろからサイコキネイシス!」
ユウエイはフーディンにサイコキネイシスを命じた。
ユウエイの合図とともに、消えていたフーディンはキングドラの後ろから姿を現し、サイコキネイシスを放った。
「キングドラ!!!」
キングドラは戦闘不能になった。
「よし、ええで、フーディン!」
ユウエイはフーディンを褒めた。
「凄いじゃないか、あのフーディン!」
サトシはフーディンを見て驚いていた。
「あのフーディン、よく育てられているな」
タケシもフーディンを見てよく育てられていると褒めた。
「あのフーディン、ユウエイが最初にゲットしたポケモンだからな」
カンテは説明した。
「そうなの!」
ヒカリはカンテの話に疑った。
「ケーシィから育てたのか?」
タケシは質問した。
「いや・・・詳しいことは俺にもわからないが、ユウエイが始めてゲットポケモンだと言っていたからな」
カンテはタケシの質問に答えた。
「でも、これでユウエイさんがリーチだ!」
サトシの言うとおり、サイの残りポケモンは3匹、ユウエイの残りポケモンは4匹で、圧倒的にユウエイの有利だった。
「でも、バトルはまだ終わっていない・・・バトルは最後までやってみないと分からない物だからな」
カンテは深刻な表情をしながら言った。

第96幕 完

[271] 第97幕 3回戦・サイ対ユウエイC
佳奈美 - 2008年02月04日 (月) 19時10分

ユウエイの場にはフーディンが繰り出されており、サイの場には戦闘不能になったキングドラがいた。
「戻れ、キングドラ」
サイはキングドラを戻した。
「次はこれです」
サイは5番手はムウマージを繰り出した。
「フーディン、暫く休んでいてくれ」
ユウエイはフーディンをモンスターボールに戻した。
「俺はこれで行くで!」
ユウエイはミロカロスを繰り出した。
「ムウマージ、ほろびのうた!」
サイはムウマージにほろびのうたを命じた。
この技を指示したサイに対し、ユウエイも応援席で見ていたサトシ達も驚きを隠せなかった。
「どういうつもりや!ほろびのうたは自分にも影響する技やで!」
ユウエイはほろびのうたのデメリットをサイに話した。
「それでいいんですよ」
サイは笑いながら言った。
ほろびのうたがフィールド上に響き始め、ミロカロスとムウマージは苦しそうにもがきながら、戦闘不能になった。
「まだお互い何もしていないって言うのに・・・」
応援席で見ていたヒカリはおびえたような声で言った。
「ほろびのうたは全ポケモンを戦闘不能にしてしまう効果を持つんだ」
タケシは説明した。
「ユウエイのポケモンを減らすために自分のポケモンも犠牲にするとは・・・」
サトシはサイのやり方がシンジのやり方に似ていたため凄く腹が立っていた。
「これで君のポケモンは3匹になりましたね」
サイは余裕の口調で言った。
「僕の次のポケモンはこれです」
サイはゲンガーを繰り出した。
「俺はこれや!」
ユウエイは最初に繰り出したビッパを繰り出した。
「確かに、ノーマルタイプにはゴーストタイプの技は効かない、でも、ノーマルタイプの技もゴーストタイプには効きませんよ」
サイの言うとおり、ユウエイのビッパはみやぶるを覚えてはいなかったうえ、ゴーストタイプに効果抜群の技も覚えさせていなかった。
「くっ・・・」
ユウエイが諦めかけたとき、突然ビッパの体が光り始めた。
「ビッパ!!!」
ユウエイはこの光景に驚いた。
「この光は・・・」
サトシはビッパを見て言った。
「進化の光だ!」
カンテの言うとおり、ビッパはビーダルに進化した。
「ビーダルや!」
ユウエイはビッパがビーダルに進化して嬉しそうだったが、技がノーマルタイプの技ばかりだったのに変わりはなかった。
「ここまでか・・・」
ユウエイはせっかく進化が出来てもビーダルがゴーストタイプに効果抜群の技を覚えていない以上、半分諦めかけていた時、ビーダルは両手に気をため始めた
「ビーダル!」
両手の気は黒い球になりうつつあった。
「これは・・・まさか・・・シャドーボール!」
ユウエイが技の正体に気づいたとき、ビーダルはシャドーボールを解き放った。
シャドーボールがゲンガーに直撃した。
「凄いやないか!」
ユウエイはビーダルを褒めた。
「ビダ!」
ビーダルは任せろという顔をした。
「よし、俺はお前を信じるで!」
ユウエイは諦めを捨て、ビーダルを信じることにした。
「面白くなりそうですね」
サイはこの光景を見てますます興奮を高めて行った。
「ゲンガー、あやしいひかりで混乱させるのです」
サイはゲンガーにあやしいひかりを命じた。
「ビーダル、シャドーボールや!」
ユウエイはすぐにビーダルにシャドーボールを命じた。
あやしいひかりの集中が途切れ、ゲンガーはビーダルのシャドーボールを見事に食らった。
「ゲンガー!」
サイは叫んだが、ゲンガーは戦闘不能になってしまった。
「僕の残りポケモンは1匹・・・」
サイは悔しそうに呟くと、ゲンガーをモンスターボールに戻し、最初に繰り出したケッキングを繰り出した。
「戻れ、ビーダル!」
ユウエイもまた、ビーダルをモンスターボールに戻した。
「頼むで、リオル!」
ユウエイは格闘タイプのリオルを繰り出した。
「相性的には圧倒的に、リオルが有利、でも僕は負けませんよ」
サイは余裕の口調で言った。
「リオル、でんこうせっか!」
ユウエイはリオルにでんこうせっかを命じた。
「ケッキング、じしん!」
サイはじしんを命じた。
じしんがフィールド上にゆれ始め、でんこうせっかを繰り出そうとしたリオルでさえ、おびえて地面に伏せてしまうほどだった。

第97幕 完

[272] 第98幕 3回戦・サイ対ユウエイD
佳奈美 - 2008年02月04日 (月) 20時11分

「リオル!!!」
ユウエイは叫んだが、リオルは大ダメージを受けた。
「大丈夫か!」
「リオッ!」
ユウエイは心配したが、リオルはまだやれると言う顔をした。
「リオル、きあいパンチ!」
ユウエイはリオルにきあいパンチを命じた。
きあいパンチがケッキングに直撃した。
「効果は抜群ということですか・・・」
サイは唇を噛み締め、悔しそうに言った。
ケッキングの特性、なまけの効果もあってが、サイは反撃できなかった。
「リオル、とどめのきあいパンチ!」
ユウエイはチャンスを狙ってリオルにきあいパンチを命じた。
「ケッキーング!!!」
きあいパンチがケッキングの急所に当たり、ケッキングは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
サイは自分の敗北に呆然としていた。
「勝者、ユウエイ選手!」
審判は判定を下した。
「ようやったな、リオル」
ユウエイはリオルを抱きしめ、褒めまくった。
「リオ♪」
リオルも凄く嬉しそうだった。
「負けは負けです・・・敗者は何も言う資格はありません・・・」
サイはそういい残すと、フィールドを後にした。

応援席では・・・
「バルトに続いてサイも負けるとは・・・」
ジュウゴロウは会員が2人も負けていらだっていた。
「こうなったら俺とマリアでベスト4に登りつめ、そして優勝するまでだ」
ジュウゴロウは立ち上がると、すぐにバトルフィールドに向かい始めた。

第98幕 完

[273] 第99幕 4回戦・ジュウゴロウ対シンジ@
佳奈美 - 2008年02月05日 (火) 13時28分

「4回戦は10分後に行います」
審判がそういうと、シンジは応援席に戻ってきた。
「いよいよか・・・」
シンジは時計を見ながら言った。
「どこに行ってたんだ、3回戦からずっと」
カンテは3回戦からずっとシンジが応援席にいないことに気づいていた。
「対策を整えに行っていたんですよ」
シンジはジュウゴロウとのバトルの対策を整えるため、個室に閉じこもっていたのだった。
「あっそ・・・真面目って言うかなんていうか・・・」
カンテは半分あきれていた。
「それで、何が分かったことでもあるのか?」
ユウエイは質問した。
「いや・・・だがあのエルレイドの究極のサイコカッター、あれを突き破る方法は見つけた」
シンジはキラザの『大旋風』を破る攻略をついに探し当てたのだった。
「どんなのだ、見せてくれよ」
サトシはシンジをせがんだ。
「まもなく4回戦を始めます、シンジ選手、ジュウゴロウ選手は至急バトルフィールドに集合してください」
アナウンスが入るとシンジはすぐにバトルフィールドに向かった。
「エルレイドの究極のサイコカッターを破る方法・・・こんなのあるわけないだろうが・・・」
カンテは自信なさそうに言った。

「では、これにより、4回戦を始める!」
審判はシンジとジュウゴロウが来るとすぐに説明した。
「あの時俺を屈辱した報い、このバトルで晴らさせてもらうぜ!」
ジュウゴロウは昨日の事にかなり根に持っていた。
「好きにしろ・・・」
シンジは冷たく言った。
「バトル開始!」
審判がそういうと、ジュウゴロウとシンジはモンスターボールを構えた。
「面を上げろ、オーダイル!」
ジュウゴロウは最初はオーダイルを繰り出した。
「マニューラ、バトルスタンバイ!」
シンジはマニューラを繰り出した。
「あいつ・・・なんでエレブーを出さないんや?」
応援席で見ていたユウエイは疑問に感じていた。
「ああっ・・・エレブーは電気タイプ、水タイプのオーダイルには効果抜群、しかもシンジのエレブーは凄い威力のかみなりを使ってくる、すぐにオーダイルを戦闘不能になるはずなのに・・・なんでわざわざ効果が薄いマニューラで・・・」
カンテも少し疑問に感じていた。
「オーダイル、じしん!」
ジュウゴロウはすぐにオーダイルにじしんを命じた。
「マニューラ、みきり!」
シンジはマニューラにみきりを命じた。
みきりはまもると同じ効果を持っていたため、マニューラはじしんを受けずにすんだ。
「ちっ・・・オーダイル、なみのりだ!」
ジュウゴロウはオーダイルになみのりを命じた。
「ふぶき!」
シンジはすぐにふぶきを命じた。
なみのりの波がふぶきのせいで凍りついた。
「なんだと!」
ジュウゴロウは驚きを隠せなかった。
「とどめのシャドークロー!」
シンジはマニューラにシャドークローを命じた。
マニューラは華麗な素早さでオーダイルの気をそらし、シャドークローをオーダイルにクリーンヒットさせた。
「クソ・・・何やっていやがる」
戦闘不能になったオーダイルを見てジュウゴロウは怒鳴った。
「後で灸をすえてやる!」
ジュウゴロウはカンカンになり、オーダイルをモンスターボールに戻した。
「フッ・・・」
シンジは余裕そうに笑っていた。

第99幕 完

[274] 第100幕 4回戦・ジュウゴロウ対シンジA
佳奈美 - 2008年02月05日 (火) 14時12分

「次はこいつだ!」
ジュウゴロウはヘラクロスを繰り出してきた。
「戻れ!」
シンジはすぐにマニューラをモンスターボールに戻した。
「ヤミカラス、バトルスタンバイ!」
シンジはヤミカラスを繰り出した。
「ヘラクロス、メガホーン!」
ジュウゴロウはヘラクロスにメガホーンを命じた。
「くろいきり!」
シンジはすぐにヤミカラスにくろいきりを命じ、ヘラクロスの視界を奪った。
「ゴットバート!」
シンジはすぐにヤミカラスに飛行タイプ最強の技、ゴットバートを命じた。
ヤミカラスはヘラクロスの後ろに回り、ゴットバートを命中させた。
「なんだと!!!」
ジュウゴロウは驚きを隠せなかった。
「確かにお前のヘラクロスの角は凄いパワーを持っている、しかしこれには徹底的な弱点がある」
シンジはヘラクロスの弱点を見逃さなかった。
「それは・・・後ろからの反撃は出来ないことだ」
後ろを振り向くのが苦手なヘラクロスは後ろからの反撃には弱かった。
「くそ・・・お前も後で灸をすえてやる!」
ジュウゴロウは戦闘不能になったヘラクロスを睨みつけるとすぐにモンスターボールに戻した。
「凄いやないか、シンジ!」
応援席で見ていたユウエイはシンジが圧倒的に勝っていることに気づいた。
(シンジ・・・お前のバトル戦術は最初はいいほうだが、途中から周りが認められないバトル戦術を使うからな・・・)
カンテはシンジのバトルを見ながらはらはらしていた。
「次はこいつだ!」
ジュウゴロウはライボルトを繰り出した。
「戻れ!」
シンジはすぐにヤミカラスを戻し、ダクトリオを繰り出した。
「ライボルト、れいとうビーム!」
ジュウゴロウはライボルトにれいとうビームを命じた。
「あなをほる!」
シンジはすぐにダクトリオにあなをほるを命じた。
「バカかー、れいとうビームを打つところはダクトリオじゃねえ、打つ場所は地面だ!」
ジュウゴロウはライボルトにれいとうビームを地面に打たせた。
「なに!!!」
ダクトリオはあなをほって地中に潜ろうとしたが、地面が厚い氷に覆われてしまったため、あなをほるが使えなくなってしまった。
「くっ・・・どろかけ!」
シンジはダクトリオにどろかけを命じた。
「無駄だぁー、ライボルト、まもる!」
ジュウゴロウはライボルトにまもるを命じた。
まもるがどろかけを防ぎ、ライボルトはノーダメージとなった。
「とどめのれいとうビーム!」
ライボルトはれいとうビームを繰り出した。
れいとうビームがダクトリオに直撃し、ダクトリオは戦闘不能になった。
「ちっ・・・」
シンジは舌打ちをし、ダクトリオをモンスターボールに戻した。
「シンジ、よく聞けー、この勝負は俺が勝つまでだ、そして、シロナと戦うのはこの俺だぁー」
ジュウゴロウは大声で周りが聞こえるぐらいの声で宣言した。

第100幕 完

[275] 第101幕 4回戦・ジュウゴロウ対シンジB
佳奈美 - 2008年02月05日 (火) 15時36分

「リングマ、バトルスタンバイ!」
シンジはリングマを繰り出した。
ジュウゴロウの場にはライボルト、シンジの場にはリングマが繰り出されていた。
ジュウゴロウの残りのポケモンは4匹、シンジの残りのポケモンは5匹となった。
「ライボルト、10万ボルト!」
ジュウゴロウはライボルトに10万ボルトを命じた。
「はかいこうせん!」
シンジはすかさずリングマにはかいこうせんを命じた。
10万ボルトとはかいこうせんがぶつかり合い、フィールドは煙に包まれた。
「リングマ、きあいだま!」
シンジは煙が晴れないうちに、リングマにきあいだまを命じた。
きあいだまはフィールド上に闇雲に撃ちまくった。
「何する気や、あいつは!」
ユウエイはシンジのバトル戦術に驚きを隠せなかった。
「シンジのバトル戦術は滅茶苦茶だ!」
サトシもシンジのバトル戦術は無責任すぎると言い放った。
「いや、これでいい、闇雲に撃っているきあいだまはライボルトを動けなくするための秘策だ!」
カンテはこのバトル戦術は素早いライボルトの足止めにふさわしいと判断した。
煙が晴れると、地面はきあいだまのせいでひび割れしており、ライボルトは動きたいが動けない状況になっていた。
「クソ!!!」
ジュウゴロウは悔しそうに言った。
「リングマ、はかいこうせん!」
シンジはすかさずリングマにはかいこうせんを命じた。
はかいこうせんがライボルトに直撃し、ライボルトは戦闘不能になった。
「このガキィ〜」
ジュウゴロウは完全にシンジを憎み始めた。
「凄いやないか、シンジ!」
ユウエイはいつの間にかシンジを応援していた。
「ああっ、だがここから苦しくなりそうだな・・・」
カンテはぼやいた。
「なんでそんなマイナスなことを考えるの?」
ヒカリはカンテに言った。
「苦しくなるバトルであればあるほどシンジのバトル戦術は誰が見ても納得出来なくなる戦術を使うからな、たとえポケモンが何体犠牲にしようとも勝つ、これが奴のバトル戦術だ」
過去にシンジとバトルをしてきたカンテは保証すると言う口調で言った。
「次はこいつだ、ガブリアス!」
ジュウゴロウはガブリアスを繰り出した。
「ガブリアスか・・・」
シンジは以前シロナとの戦いでガブリアスと戦ったことがあった。
あの時は圧倒的に負けていたが、今、目の前にいるガブリアスのトレーナーはシロナではなくジュウゴロウだというのは分かっていた。
「戻れ!」
シンジはすぐにリングマを戻した。
「ヤミカラス、バトルスタンバイ!」
シンジはさっき繰り出したヤミカラスを再び繰り出した。
「ガブリアス、すなあらし!」
ジュウゴロウはガブリアスにすなあらしを命じた。
すなあらしがフィールド全域に包み込み始めた。
「すなあらしの効果は同然お前も知っているだろ?」
ジュウゴロウは嫌味っぽく言った。
「ああっ・・・すなあらしは地面・岩タイプ以外のポケモンに少しずつダメージを受ける技、これで圧倒的に俺が不利になってしまったって言うことだ」
シンジはすなあらしの効果を説明した後、自分が苦しくなりそうだと言い放った。
「だが・・・すなあらしは消す!」
シンジはすぐにすなあらしを消すといった。
「ヤミカラス、空に向かってシャドーボール!」
シンジはすぐにヤミカラスにシャドーボールを命じた。

第101幕 完

[276] 第102幕 4回戦・ジュウゴロウ対シンジC
佳奈美 - 2008年02月05日 (火) 20時38分

ヤミカラスのシャドーボールは空中に向けられた。
その時、シャドーボールが落下し始めた。
「なに!」
ジュウゴロウはこの状況に驚いた。
チュドーン!!!
シャドーボールがガブリアスの頭上に直撃し、爆弾のように爆発したからだ。
「ヤミカラス、ゴットバート!」
シンジはすかさずにヤミカラスにゴットバートを命じた。
ひるんでいるガブリアスはゴットバートを避けることは出来ずに直撃を受けた。
「クソー」
ジュウゴロウは戦闘不能になったガブリアスをみてますます腹を立て始めた。
「フン・・・」
シンジはジュウゴロウを見下したような目をした。
「次はお前だ!」
ジュウゴロウはボーマンダを繰り出した。
「ヤミカラス、シャドーボール!」
シンジはすかさずさっきと同じ戦術を取ろうとしていた。
「ボーマンダ、すてみタックル!」
ジュウゴロウはボーマンダにすてみタックルを命じた。
ボーマンダもヤミカラスと同じく空中でバトルをし始めた。
「ヤミャー!!!」
すてみタックルがヤミカラスに直撃し、ヤミカラスは戦闘不能になった。
「・・・・・・」
シンジは無言でヤミカラスをモンスターボールに戻した。
「マニューラ、バトルスタンバイ!」
シンジは最初に繰り出したマニューラを再び繰り出した。
「ボーマンダ、じしん!」
ジュウゴロウはボーマンダにじしんを命じた。
ボーマンダは地面に降り、じしんを繰り出した。
「マニューラ、みきり!」
シンジはすかさずマニューラにみきりを命じた。
じしんをかわしたマニューラは空中にジャンプした。
「ふぶき!」
シンジはすぐにふぶきを命じた。
ふぶきがボーマンダに直撃し、効果は抜群でボーマンダは氷状態になった。
「な・・・」
ジュウゴロウは驚きを隠せなかった。
「れいとうビーム!」
シンジはとどめとしてマニューラにれいとうビームを命じた。
ドラゴンタイプのボーマンダに氷のタイプの技は効果抜群だったので、ボーマンダは戦闘不能になった。
「くそうー」
ジュウゴロウは完全に腹を立てながらボーマンダをモンスターボールに戻した。
「ようしー、ジュウゴロウの残りのポケモンは1匹だ!」
「ピカチュウー」
サトシとピカチュウは最初は2人平等に応援していたがいつの間にかシンジを応援していた。
「やばいな・・・ジュウゴロウの最後のポケモンはあいつだ・・・」
カンテは深刻な表情していた。
「エルレイドやな・・・」
ユウエイもカンテと同じくらい深刻になっていた。
「最後の賭けに入るぞ、キラザ!」
ジュウゴロウはキラザを繰り出した。
「戻れ!」
シンジはすぐにマニューラを戻した。
「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーを繰り出した。
「キラザ、リーフプレートだ!」
ジュウゴロウはキラザにリーフブレードを命じた。
「かわらわり!」
シンジはエレブーにかわらわりを命じた。
かわらわりとリーフブレードが互いに直撃した。
ダメージは互いに薄い!
「キラザ、つじぎり!」
ジュウゴロウはつじぎりを命じた。
「まもる!」
シンジはすぐにまもるを命じた。
エレブーはまもるの効果でつじぎりのダメージを受けずにすんだ。
「キラザ、あの技を使うぞ!」
ジュウゴロウはキラザに『大旋風』を命じた。
「まずい、あの技はどんなポケモンでもすべて戦闘不能に・・・」
カンテはあわてていた。
「シンジ!!!」
ユウエイもこのままではエレブーは戦闘不能になると判断したがシンジは慌てていなかった・・・いや、これを待っていたかのように笑っていた。
「シンジ・・・」
カンテは笑っているシンジに不審を抱いていた。
「キラザ!『大旋風』だ!」
キラザはジュウゴロウの合図とともに、空中高く飛び上がった、そしてマリア戦と同じく、サイコカッターを目にもとまらぬほど繰り返し始めた。
「エレブー!!!」
シンジはエレブーに技を命じた。
「無駄だぁー、どんなポケモンでもこの『大旋風』の前では無力だぁー」
ジュウゴロウは笑いながら言った。
「誰が攻撃技を使うって言った!」
シンジの言葉にジュウゴロウは耳を疑った。
「なに!」
ジュウゴロウがフィールドを見ると、エレブーはまもるで『大旋風』をかわしきっていた。
「な・・・なんだと!!!」
ジュウゴロウはこの光景に驚きを隠せなかった。
「エレブー、かみなりだ!」
シンジはエレブーにかみなりを命じた。
『大旋風』を使ったキラザは完全に疲れきっており、エレブーのかみなりをかわす事は出来なかった。
かみなりがキラザに直撃し、キラザは戦闘不能になった。
「そんな・・・バカな・・・」
ジュウゴロウは自分の敗北に呆然としていた。
「勝者、シンジ選手!」
審判が判定を下した。
「よっしゃー、シンジの勝ちやー」
ユウエイはガッツポーズを取った。
「なかなかやるじゃないか、いつも使っているバトル戦術を一切使わずに勝つなんで」
カンテも今回ばかりはシンジのバトル戦術を褒めた。
「これにより、本日のトーナメント戦を終了します、明日はベスト4に上り詰めた4名のバトルに入りますので十分、休息を取るように」
審判がそういうと応援者達は退場し始めた。

第102幕 完

[279] 第103幕 今日の反省
佳奈美 - 2008年02月06日 (水) 13時51分

サトシ達がポケモンセンターに行きポケモン達の回復を済ませ、ビルに戻ると、ロビーの中央部分の壁に明日のことが書いてあった。
サトシ達は早速、見てみた。
「なになに・・・明日のベスト4の戦いは、ポケモンの数は今日と同じ6対6のフルバトルで行います、そしてその対戦者は1回戦はカンテ選手とマリア選手、2回戦はユウエイ選手とシンジ選手で行くことにしました」
カンテは書いてあった紙を読み上げた。
「楽しみになってきたやないか、相手がたとえお前だろうと手加減はせーへんで」
ユウエイはシンジに向かってそういった。
「俺は手加減する奴は嫌いな性分でな・・・」
シンジはそう言うと、自分に部屋に戻って行った。
「あー、明日が楽しみや」
ユウエイは嬉しそうに言いながら、自分の部屋に戻っていった。
「サイさんも、バルト君もそして、会長さんも負けてしまうとは・・・」
マリアは自分だけベスト4に登ってしまったことに心を痛めていた。
「どんな結果にしても勝ちは勝ち、負けは負けです、このことを気にする必要はありませんよ」
カンテはマリアの不安を取り除くように言った。
「そうですね・・・カンテさん、明日のバトル、楽しみにしています」
マリアはカンテに礼を言うとこの場を去った。
「俺も明日の対策を整えるか」
カンテも自分の部屋に戻って行った。

サトシはそのまま部屋に戻らずに、喫茶店で今日のことを反省していた。
「もし・・・余計なプレッシャーが無かったらマリアさんに勝てたかもしれない、負けは負け、勝ちは勝ちか・・・カンテさんの言うとおりだな」
サトシはピカチュウに向かってそういった。
「ピカピ」
ピカチュウはサトシを呼んだ。
「俺のバトル大会は終わったげと、カンテさんやユウエイさんのバトル大会は終わっていない、明日からは2人を応援しようぜ!」
サトシは迷いを吹っ切れて大声で言った。
「ピカピカー」
ピカチュウも元気になったサトシを見て嬉しそうだった。
「いつものサトシに戻ったな」
タケシとヒカリがサトシの前に現れた。
「これでこそサトシよ」
ヒカリも元気になったサトシを見て安心したような口調で言った。
「心配かけてごめんな」
サトシは心配かけてしまったタケシとヒカリに謝った。
「いいよ、明日からカンテさん達の応援、頑張ろうね」
ヒカリもカンテ達の応援をすることに決めた。
「ああっ」
サトシは笑顔で言った。

第103幕 完

[280] 第104幕 脱獄と復讐
佳奈美 - 2008年02月07日 (木) 15時29分

午後7時半、警察署では・・・
ドカ!!!
「ぐわ・・・」
警官が殴られる事件が発生していた。
「この俺がそう簡単につかまると思っているのか、バカじゃねえか」
暗闇の中になびく長い黒髪をかきあげながら男は笑っていた。
「さてっと・・・裏アイテムはサツに全て回収されちまったが、ポケモンは没収されなくてすんだぜ」
ライツはモンスターボールをポケットにしまいこむと、そばにあったバイクで警察署から脱走した。
「逃がすな!」
警官達もパトカーで後を追った。
「ハハハハは、今度は捕まってたまるか、俺が一番にやるべきことは、あいつを・・・トバリシティのシンジに対する復讐だけだー」
ライツは高笑いしながら、町の暗闇の中に消えていった。

午後8時・・・
ウ〜ウ〜
パトカーが町中を行ったり来たりしていた。
「なんや、物騒やな」
ビルの窓越しでこの光景を見ていたユウエイ達はパトカーが行ったり来たりしている所に不振を抱いていた。
「何があったのかな?」
サトシ達は何があったのかは分からなかった。
「殺人犯でも逃げ出したんじゃないのかな、もしかしたら、指名手配の犯人が見つかったとか、殺人事件でも起こったとか?」
カンテは興奮しながら言った。
「テレビドラマの見過ぎや・・・」
ユウエイは突っ込んだ。
「嫌なことでも起こらなければいいげと・・・」
サトシは不安そうに言った。

「このバカモノがー」
ビルの隣の庭では、ポケモン達に向かって怒鳴り声をあげている人がいた。
「この俺がトーナメント戦であんな小僧に負けるだとー、お前らがちゃんとしていれればこんなことにはならなかったんだ」
ジュウゴロウは手持ちポケモン全部出して、ポケモン達を叱り飛ばしていた。
「シロナに対する復讐も全てはあいつのせいで消えた、こうなったらシロナに対する復讐は後回しだ、まずはあいつに対する復讐をするまでだー」
ジュウゴロウは大声でわめいていたその時・・・
バイクが庭の中に入ってきた。
「よう、久しぶりだな」
バイクのエンジンを止め、ヘルメットを取ったライツはジュウゴロウに話しかけてきた。
「なんだ、あのときの暴走族か」
ジュウゴロウは睨みつけた。
「お前も復讐をするんだろ、なんてもあのチャンピオンとかによ」
ライツはからかうような口調で言った。
「いや・・・シロナに対する復讐は後回しだ」
ジュウゴロウは今日のトーナメントのことを全てライツに話した。
「へー、こいつは驚いた、お前もあいつに負けてしかも、見下されたとはな」
ライツは微笑みながら言った。
「それで、俺になんの用だ?」
ジュウゴロウはたずねた。
「どうだ、俺たちお互い復讐に抱くもの同士、手を組まないか?」
ライツは笑いながら手を差し伸べた。

第104幕 完

[281] 第105幕 カンテの過去
佳奈美 - 2008年02月08日 (金) 13時34分

カンテはあの後、自分の部屋に戻り、色々と思い耽っていた。
最初は明日の2日目のトーナメントのことだったが、次第に過去のことを振り返っていた。

ノモセシティに生まれたカンテはノモセシティ一裕福で、欲しいものは全て手に入ったが父親は一流のポケモントレーナーとして多忙でほぼ家を空けることが多かった上、母親は裕福なのをいいことにカンテの面倒を家政婦や祖父母に押し付けて遊び呆ける始末だった。
カンテはトレーナーデビューまでは、ずっと両親の愛情を知らずに育ってきたのだった。
ノモセの学校の成績は優秀の上、運動神経も皆に羨ましがられるほどで、学校の女子からはもてていたが、カンテは嬉しくなかった。
そして、トレーナーデビューの時が来、父親から初めてのポケモンを貰った。
それがスリープだった。
スリープは父親がカントー地方でポケモン修行をしている合間をぬって、カンテのために捕まえてきてくれたものだった。
カンテは初めてのポケモンを貰えて嬉しかった。
そしてポケモン図鑑も貰い、ノモセシティを出て行った。

そして、初めてのポケモン、イーブィを2匹も捕まえた後、自分と同じ歳の少年とであった。
「初めてゲットしたポケモンがイーブィとは、凄いやないかお前!」
関西弁が特徴的で、リオルを抱えていた少年がカンテに話しかけた。
「あんた、誰?」
カンテはたずねた。
「俺か、俺はカンナギタウンのユウエイや、昨日、トレーナーデビューを果たしたんや!」
ユウエイと名乗る少年はカンテと同じく、昨日でトレーナーデビューを果たしたのだった。
初めてのポケモン、リオルを連れて・・・
その時、カンテの心からはなぜが楽しいという表情が現れ始めた。

「お前もリーグを目指しているんやろ?」
カンテとユウエイは暫くこの場で話し始めた。
カンテは頷いた。
「実は、俺もなんや」
ユウエイは自信もって言った。
「じゃあ、ライバルってことになるな」
カンテはライバルになると言った。
「そうやげと、バトルの時はライバル、普段の時は友達や」
ユウエイはカンテに向かって、手を差し伸べた。
「友達・・・」
カンテは女友達はいっぱいいたが、男友達はユウエイが初めてだった。
「うん」
カンテは笑顔でユウエイの手を握り締めた。
これがカンテの10年前の話であった・・・

(もし、ユウエイがあの時俺の前に現れなかったら、今の俺は無かったかもな・・・)
カンテはベッドに転がりながら思っていた。
(あれから10年か・・・俺たちの友情ずっと保てたな、一緒に旅はしなくとも、どこかの街に会ったり、道に会ったり、互いのジム戦を見たり・・・リーグでは必ずファイナルでバトルをしたり・・・)
カンテはそう思いながら目を軽く閉じた。
(バトル大会でのファイナルでは、絶対にユウエイと戦いたいな・・・)
カンテは最後にそう思いながら、眠り始めた。

第105幕 完

[282] 第106幕 ユウエイの過去
佳奈美 - 2008年02月08日 (金) 13時57分

ユウエイも部屋に戻った後、シャワーを浴び、暫く部屋に備えてあったテレビを見ながらワインを飲んでいたが、急に過去のことを振り返っていた。

カンナギタウンで生まれたユウエイは物心が付いたときから、歴史に興味を持った。
ディアルガとパルキア、そしてシンジ湖・リッシ湖・エイチ湖に住む3匹のポケモンの事を調べていた父親の影響のためでもあった。
父親は忙しかったが、休みの日や誕生日の時は必ずユウエイの相手をしていた。
母親はそんな父親とユウエイを愛していた。
ユウエイの家は裕福ではなかったが、愛情いっぱいだったので、ユウエイ自信は愛情を全て覚えた。
カンナギタウンの学校の成績は、実技も教科も真ん中よりも上だったが、ユウエイには男女関係無く、友達がいっぱいいた。
そして、ユウエイのトレーナーデビューの時、父親に初めてのポケモンを貰った。
それがリオルであった。
「ありがとう、父さん!」
ユウエイは嬉しそうに、リオルを抱き上げた。
カンナギタウンを出る時、母親からは新しい自転車をプレゼントしようとしたが、ユウエイは丁寧に断った。
「俺の旅はポケモン達と一緒に、歩いていきたいんや、ごめんな、母さん」
ユウエイは母親に謝りながら言った。
母親は笑顔で分かったと言い、ユウエイの姿が見えなくなるまでいつまでも見送った。

そしてカンナギタウンからずっと一日かけて歩き続けたユウエイはイーブィを2匹も捕まえた少年と出合った。
「初めてゲットしたポケモンがイーブィとは凄いやないか、お前!」
ユウエイは話しかけた。
黒髪で、スリープを持っていた少年は、ユウエイに話しかけた。
「あんた、誰?」
少年はたずねた。
ユウエイは自己紹介した。
「俺、ノモセシティのカンテ、実は俺も昨日、トレーナーデビューしたんだ」
カンテと名乗る少年はユウエイと同じく、昨日でトレーナーデビューを果たしたのだった。
初めてのポケモン、スリープを連れて・・・

「お前もリーグを目指しているんやろ?」
ユウエイとカンテは暫くこの場で話し始めた。
カンテは頷いた。
「実は、俺もなんや」
ユウエイは自信もって言った。
「じゃあ、ライバルってことになるな」
カンテはライバルになると言った。
「そうやげと、バトルの時はライバル、普段の時は友達や」
ユウエイはカンテに向かって、手を差し伸べた。
「友達・・・」
カンテは呟いた。
「なんや?嫌なのか?」
ユウエイは深いそうに言った。
カンテは首を横に振った。
「ううん、俺、男友達出来たの初めてなんだ」
カンテは嬉しそうに言った。
「じゃあ、俺たち、今日から友達な」
「うん」
カンテは笑顔でユウエイの手を握り締めた。
これがユウエイの10年前の話であった・・・

(カンテか・・・今まで友達ぎょうさん作って遊んできたげと、ああいつだけは一般友達といえへんのや・・・)
ユウエイはワイングラスにワインをあふれるほど入れ、飲みながら思い耽っていた。
(なんかこう・・・かけがえのない友達と言った方がええな・・・)
ユウエイはボトルのワインを飲み干すと、ベッドに転がり、目を軽く閉じた。
(10年間もカンテとの友情は続いたんや・・・このまま一生、友達でいたいな・・・)
ユウエイは最後にそう思いながら、眠ってしまった。

第106幕 完

[284] 第107幕 サイとジュウゴロウの作戦
佳奈美 - 2008年02月10日 (日) 08時43分

一方、庭では・・・
「どうだ、俺と手を組まないか?」
ライツはジュウゴロウをスカウトした。
その時、近くからパトカーのサイレン音が聞こえた。
「ちっ・・・俺はずらがる、この誘いを受けるか受けないかよく考えるんだな」
ライツはパトカーのサイレン音に気づくと、すぐにバイク乗り、この場を去った。
「フン、てめーの力なんか必要ねえ、俺は自分の力であいつにリベンジするまでだ」
ジュウゴロウはライツの誘いをきっぱりと断ることにした。
「会長さん」
その時、サイがジュウゴロウの元に来た。
「サイか、なんだ」
ジュウゴロウは問いかけた。
「会長さんもシンジ君のこと、気になっているんじゃないかと思いまして・・・」
サイはジュウゴロウにそういった。
「ああっ・・・会長である俺に勝つとは・・・本当に俺の右腕として働いてもらいたいものだ」
ジュウゴロウはシンジを憎んではいたがバトルの強さは凄く認めていた。
「実は、僕も彼とは戦いたいんです」
サイは言った。
サイもまた引き分けに持ち込んだシンジにリベンジバトルがしたいと思っていたからだ。
「そうか・・・よし、サイ、午前0時にシンジをここに呼べ、俺のリベンジバトルと、お前のリベンジバトルを申し込むんだ」
ジュウゴロウは怪しく笑いながら言った。
「はい」
サイはすぐにビルに戻って言った。

第107幕 完

[285] 第108幕 リベンジバトル・シンジ対サイ
佳奈美 - 2008年02月10日 (日) 13時14分

午前0時・・・
コンコン・・・
サイはジュウゴロウの言うとおり、午前0時きっかりに、シンジを呼びに行った。
「はい・・・」
シンジは寝ていたらしく上着は脱いでおり、髪は少し乱れていた。
「夜中にすみません」
サイは謝りながらバトルを申し込んだ。
「いいですよ・・・」
シンジはバトルの申し込みを受けると、すぐに上着を着て、サイの後をついた。

庭では、ジュウゴロウとキラザが待っていた。
「約束どおりに連れてきたな?」
ジュウゴロウはサイにたずねた。
「でも・・・夜中はちょっと酷いんじゃないですか?彼、半分寝ていますよ」
サイはシンジを見ながら気まずそうに言った。
「サイ、目覚ましにお前からバトルしろ」
ジュウゴロウは言った。
「はい・・・」
サイはモンスターボールを構えながら言った。
「バトルのルールは1対1でいいね」
サイはバトルの説明をした。
「いいですよ」
シンジは必死で眠気と戦いながらモンスターボールを構えた。
「優秀は君だ、ケッキング!」
サイはケッキングで行くことにした。
「ドダイドス、バトルスタンバイ!」
シンジはドダイドスを繰り出した。
「ケッキング、じしん!」
サイはケッキングにじしんを命じた。
じしんで地面が揺れ始めた。
「ドダイドス、リーフストーム!」
シンジはドダイドスにリーフストームを命じた。
リーフストームとじしんが互いに直撃した。
「互いに薄いダメージですね、よく防御も鍛えられている」
サイはドダイドスを見て褒めた。
「さっきのバトルを見てやっと眠気が覚めた、ここから本気で行きます」
じしんで地面全域が揺れていたおかげで、シンジも眠気から覚め、やっとやる気になったようだ。
「ドダイドス、はかいこうせん!」
シンジはすぐにドダイドスにはかいこうせんを命じた。
はかいこうせんがケッキングに直撃した。
「僕のケッキングは防御も高いんですよ、それを忘れたんですか?」
サイは自信もって言った。
「でも、ダメージは受けられる」
シンジはダメージを受けることも承知の上で言った。
「ケッキングの特性、なまけの効果でケッキングは反撃できません」
サイはケッキングの特性、なまけでドダイドスに反撃することはできなかった。
「こっちも、はかいこうせんの反動でドダイドスは連続で攻撃することは出来ない」
シンジもまたドダイドスのはかいこうせんの効果で連続で攻撃することはできなかった。
「ケッキング、ほのおのパンチ!」
サイはケッキングが動けるようになると、すぐにケッキングにほのおタイプの技、ほのおのパンチを命じた。
「リーフストーム!」
シンジはすぐにドダイドスにリーフストームを命じた。
しかし、ケッキングのほのおのパンチはスピードだけでなく、威力も高められていたので、ドダイドスのリーフストームがかき消され、ほのおのパンチがドダイドスに直撃した。
「ドダー」
草タイプのドダイドスにほのおタイプは効果抜群なので、ドダイドスは大ダメージを受けた。
「大ダメージを受けたのはいいげと、ドダイドスは地面タイプも合わせ持っている、戦闘不能になれなかったか・・・」
サイは悔しそうに呟いた。
その時、ドダイドスの体が緑色に光り始めた。
「これは・・・しんりょく!」
サイはドダイドスの特性、しんりょくが発動したことに気づいた。
「これを待っていた・・・ドダイドス、ハードプランド!」
シンジはドダイドスの特性を発動するのを待っていたらしく、すぐにドダイドスに究極の技、ハードプランドを命じた。
ただでさえ強いハードプランドがしんりょくの効果に上乗せされ、ハードプランドがケッキングに直撃した。
「ケッキング!!!」
サイは叫んだが、ケッキングは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
サイは呆然としていた。
「ハードプランドは最強の技だが、発動した後、暫く動けなくなる、しかし、しんりょくの効果を使えば、ただでさえ強いハードプランドが、さらにパワーアップすし、どんなポケモンでもすぐに戦闘不能になるという戦術か・・・なかなか気に入った、あいつはやっぱり俺の右腕にふさわしいトレーナーだ」
ジュウゴロウはシンジとサイのリベンジバトルを見ながら怪しく笑っていた。

第108幕 完

[286] 第109幕 リベンジバトル・ジュウゴロウ対シンジ
佳奈美 - 2008年02月10日 (日) 20時33分

「よし、サイとのバトルでやる気を戻したな」
ジュウゴロウはそういうと、キラザと共に、シンジの元に向かった。
「次は俺とのバトルだ!俺はキラザで行く」
ジュウゴロウはキラザで行くことにした。
「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーで行くことにした。
「ほう、サイとのバトルで疲れていると思ったが、まだやる気みたいだな」
ジュウゴロウは感心しながら言った。
「こっちは早く終わらせて寝たいんだ」
シンジは今日のトーナメントで疲れている上、真夜中にたたき起こされたジュウゴロウとサイにいらだっていた。
「キラザ、サイコカッター!」
ジュウゴロウはキラザにサイコカッターを命じた。
「かわしてかみなりパンチ!」
シンジはエレブーにかみなりパンチを命じた。
「サイコカッターは囮だ!」
ジュウゴロウは力んでいった。
「なに!」
シンジはジュウゴロウの言葉に驚いた。
「お前のエレブーに技を使わせるためのな!」
ジュウゴロウはキラザに空中に飛べといった。
「まさか・・・」
シンジは何を繰り出すのか分かっていた。
「そうだ、しかし、繰り出すのは『大旋風』じゃねえ、『大旋風』を半減にした技、『神風』だ!」
ジュウゴロウはキラザに『神風』を命じた。
キラザは空中から連続で、サイコカッターを繰り出したが、『大旋風』と違って、サイコカッターの迫力が違っていた。
「エレブー、まもる!」
シンジはすぐにエレブーにまもるを命じた。
「無駄だ!お前とのバトルの後、キラザの『大旋風』と『神風』をはるかに強化させた、もはや、まもるやみきりでは防ぎきれない!」
ジュウゴロウはシンジとのバトルの後、キラザに『大旋風』と『神風』を徹底的に強化させたのだ。
今となっては、キラザの『大旋風』と『神風』は究極の技、ハードプランドや、ブラストバーン、ハイドロカノンを上回るほどだった。
「エレブー!!!」
シンジは叫んだが、エレブーのまもるはもはや『神風』では防ぎきれなかった。
「とどめのかわらわり!」
ジュウゴロウはすかさずキラザにかわらわりを命じた。
『神風』をまともに受け、大ダメージを受けただけでなく、ひるんでしまったエレブーはキラザのかわらわりをまともに食らい、戦闘不能になった。
「俺の勝ちだな!」
ジュウゴロウは満足した表情でキラザをモンスターボールに戻した。
「こんなものか・・・」
シンジはエレブーをモンスターボールに戻して言った。
「これで満足しただろ、俺は帰って寝る」
シンジは不機嫌そうに言って、庭を後にした。

第109幕 完

[289] 第110幕 セミファイナル開始前
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 08時57分

シンジが庭から去ると、サイはジュウゴロウに言った。
「いいんですか?スカウトしなくても」
サイはたずねた。
「なに、昨日はスカウトには失敗したが、明日のセミファイナルが終わった時にもう一度スカウトする」
ジュウゴロウはサイにそう答えた。
「なに・・・さっき決めた目的は果たせたんだ、本来の目的はシロナを潰すことだ」
ジュウゴロウは怪しく笑いながら言った。

翌日・・・
昨日と同じく皆集まっていた。
「昨日たっぷり寝たし、ポケモン達も元気いっぱい、セミファイナル頑張るぞ!」
カンテは張り切りながら言った。
「いてて・・・」
ユウエイは軽い頭痛を抱えていた。
「どうしたんだ?」
カンテはたずねた。
「昨日、ワイン飲み過ぎた・・・二日酔いや・・・」
ユウエイは恥ずかしそうに言った。
「まったく、あれほどバトルの後の酒は慎めって言っただろ」
カンテはそういいながら、ミネラルウォーターをボトルごとユウエイに渡した。
「サンキュ」
ユウエイはすぐにミネラルウォーターを飲み始めた。
「ふぁ〜」
シンジも椅子にもたれていた。
「ガキの癖に酒でも飲んだんか?」
ユウエイは冗談で言った。
「俺は寝不足だ!」
シンジは不機嫌に言った。
「あれほど早く寝ろといったのに・・・」
カンテは呆れながら言った。
「夜中に色々あったんだ」
シンジはこの一言を言うと、カンテとユウエイの側を離れた。

「確かセミファイナルは昨日と同じ時間だったよな」
タケシは入り口で配っていたパンフレットを見ながら言った。
「ああっ、カンテさんもユウエイさんも絶対にファイナルに昇って欲しいよな」
「ピカピカチュウ!」
サトシとピカチュウはユウエイとカンテの応援をすることにしていたので、2人のバトルを楽しみにしていた。
「ポッチャマ、ミミロル、パチリス、エテボース、ユウエイさんとカンテさんを応援するわよ!」
ヒカリはサトシのクロガネジムの時に着ていたチアガールの服を着ており、ポッチャマ達もそれと同じような服を着せていた。
残り30分でセミファイナルが始まろうとしていた。

第110幕 完

[290] 第111幕 手を組んだロケット団
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 11時00分

同時刻・・・
外では、パトカーが行ったり来たりしていた。
「一体なんなのよ〜」
ビルとビルの間に隠れていたロケット団は、出るにも出られない状況だった。
「どうすればいいんだ〜」
「マネネ〜」
コジロウはマネネを抱きながら不安そうに言った。
その時、マンホールが開いた。
「なんニャ?」
「ソーナンス?」
ニャースとソーナンスはマンホールの中を覗き込んだ。
「よう?」
黒髪の男性が現れた。
「ソ・・・ソーナンス!!!」
「にゃんだー、お前!」
ニャースとソーナンスは驚いた。
「俺はライツ、今すぐ俺について来い!」
ライツはロケット団に逃げ場所を勧めた。
「誰だ?」
ムサシとコジロウはまったく状況に飲み込めなかった。
「いいから付いて来い、美味しい話があるぜ」
ライツの言葉に、ムサシ達は目を輝かせ、ライツに後をついていった。

そして、ロケット団は人気の無い場所に来た。
「美味しい話っていうのは、これのことだ!」
ライツは大きな袋を渡した。
コジロウは大きな袋を覗き込むと、莫大なお金が入っていた。
「す・・・すげー」
「こ・・・これをあたし達に」
ムサシとコジロウは自我で莫大なお金を見たのは初めてだった。
「ざっとは3千万はあるぜ」
ライツは笑いながら言った。
「これだけあれば、借金全部返してもおつりが来るぐらいだ」
コジロウは札束を持ちながら言った。
「3千万はおまえたちにやる」
ライツは袋の中にあるお金を全部ロケット団にやるといった。
「ほ・・・本当にいいのか?」
コジロウは耳を疑った。
「ああっ、その代わり俺と手を組め」
ライツはお金を渡す代わりに自分と手を組めといってきた。
「勿論・・・」
「手を組みまーす」
ムサシとコジロウはライツの条件に乗った。
「よし、取引成立だ!」
ライツは笑いながら言った。

第111幕 完

[291] 第112幕 セミファイナル・マリア対カンテ@
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 13時57分

ドームではついに10時を迎えた。
「では、これによりセミファイナルを開始する!」
審判がそういうと、1回戦で戦うことになった、マリアとカンテがバトルフィールドに来た。
「バトルのルールは昨日と同じ、ではバトル開始!」
審判がそういうと、マリアとカンテはすぐにモンスターボールを構えた。
「行きなさい、ラッキー!」
マリアはラッキーを繰り出した。
「ラッキーか・・・ラッキーは体力がポケモンの中で一番高い、苦戦しそうだな・・・」
カンテはラッキーを見ながら呟いた。
「大地を揺るがせ、デンリュウ!」
カンテはデンリュウを繰り出した。
「ラッキー、シャドーボール!」
マリアはラッキーにシャドーボールを命じた。
「まもる!」
カンテはすぐにデンリュウにまもるを命じた。
まもるが見事にシャドーボールを防ぎ、デンリュウはダメージを受けなかった。
「でも、ラッキーの特性・てんのめぐみがある限り、ラッキーは続けて攻撃できる」
デンリュウのまもるを解除した時、ラッキーは自分の特性を利用してデンリュウに攻撃した。
「しまった!」
カンテは慌てたが、ラッキーはシャドーボールを再び繰り出した。
「デンリュウ!」
シャドーボールがデンリュウに直撃した。
「デン・・・」
なんとか戦闘不能にならずに済んだが、デンリュウは大ダメージを受けてしまっていた。
「デンリュウ、かみなり!」
カンテはデンリュウにかみなりを命じた。
かみなりがラッキーに直撃した。
マリアはダメージを受けたラッキーを見ても平然としていた。
「ラッキー、たまごうみ」
マリアは静かにラッキーにたまごうみを命じた。
「しまった!」
カンテは驚いていた。
「まずいな、たまごうみは自分の体力を回復する技」
応援席で見ていたタケシはたまごうみの効果を説明した。
「ただでさえ体力があるラッキーにたまごうみを使うと、たいていの相手は苦戦してしまう、その上マリアさんのラッキーの特性・てんのめぐみで連続攻撃、そしてポケモンに持たせることが出来るラッキーパンチがある限りカンテさんのポケモンはラッキーの攻撃の急所に当たりやすくなる」
タケシは力んでいった。
「それじゃ、ほぼラッキーは無敵じゃないの」
ヒカリは心配そうに行った。
「カンテさん、デンリュウをすぐに戻してください」
サトシは応援席で大声を出してカンテに忠告したが、サトシの声はカンテに届くことは無かった。
「ラッキー、ちきゅうなげ!」
マリアはラッキーにちきゅうなげを命じた。
「デンリュウ、かみなりパンチ!」
カンテはラッキーがデンリュウに近づくとすぐにかみなりパンチを命じた。
かみなりパンチとちきゅうなげが互いにぶつかった。
「ラッキー、大丈夫」
マリアは叫んだが、ラッキーは麻痺症状になっていた。
「デンリュウのかみなりパンチはまれに麻痺症状になることもあるんだ」
カンテは自信もって言った。
「ラッキー、たまごうみ!」
マリアはラッキーにたまごうみで体力を回復させようとしたが、ラッキーは体がしびれて動けなかった。
「そんな・・・」
マリアは呆然とした。
「デンリュウ、暫く休んでいてくれ!」
カンテはすぐにデンリュウをモンスターボールに戻した。
「これが貴方の狙いなの・・・」
マリアは言った。
「ちょっと残酷だったな・・・ごめんな、デンリュウ」
カンテはモンスターボール越しにデンリュウに謝った。
「麻痺症状にしたのは、たまごうみやてんのめぐみを頻繁に使わせないようにするためだ、確かにラッキーの体力は高い上にたまごうみやてんのめぐみは厄介、でも麻痺や眠りにすればそれを完璧にとは言わないがそこそこ防げるって言うことだ!」
カンテはさっきのバトル戦術を説明した。
「そこまでの計算をして・・・」
マリアはカンテが自分と同じくらい頭がいいことに気がついた。
「凄いよカンテさん」
ヒカリはカンテのバトル戦術を見て興奮していた。
「俺の次のポケモンはこいつだ!」
カンテはヘルガーを繰り出した。
「ヘルガー、だいもんじ!」
カンテはヘルガーにだいもんじを命じた。
「ラッキー!」
マリアはラッキーにかわすように言ったが、ラッキーは体がしびれて動けなかった。
だいもんじがラッキーに直撃した。
「とどめのアイアンテール!」
カンテは隙を見せずにヘルガーにアイアンテールを命じた。
アイアンテールがラッキーの頭に直撃し、ラッキーは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
マリアは呆然としていた。
「勝負はこれからだ、マリア!」

第112幕 完

[292] 第113幕 セミファイナル・マリア対カンテA
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 18時10分

「行きなさい、グランブル!」
マリアはグランブルを繰り出した。
「ヘルカー、このまま行ってくれ!」
カンテはヘルガーのままで行くことにした。
「グランブル、メガトンキック!」
マリアはグランブルにメガトンキックを命じた。
「かわせ!」
カンテはヘルガーにかわすように言った。
ヘルガーはグランブルが近づくと、すぐに軽やかなジャンプでメガトンキックをかわした。
「よし、後ろに向かってアイアンテール!」
カンテはすぐにアイアンテールを命じた。
ヘルガーのアイアンテールが、グランブルの後頭部に直撃し、グランブルは大ダメージを受けた。
「グランブル!」
マリアは叫んだ。
「いまだ、とどめのかえんほうしゃ!」
カンテはひるんだ隙をねらってかえんほうしゃをを命じた。
「連続で・・・」
グランブルは戦闘不能になり、マリアは呆然としていた。
「すごい・・・凄すぎるわ」
マリアは興奮を抑えながらグランブルをモンスターボールに戻した。
「私の次のポケモンは、この子です」
マリアはポリゴンZを繰り出した。
「ヘルガー、このまま一気に行くぞ!」
カンテはまだヘルガーで行く気でいた。
「ヘル!」
ヘルガーも張り切っていた。
「ポリゴンZ、シグナルビーム!」
マリアはポリゴンZにシグナルビームを命じた。
「かわせ!」
カンテはグランブル戦で使ったバトル戦術を再び使おうとしたが、マリアは見逃さなかった。
「2度も同じ戦術は通用しません!ポリゴンZ、シグナルビームを円を描くように発動しなさい!」
ポリゴンZはマリアの指示とおりに、シグナルビームを円を描くように発動し始めた。
当然後ろから攻撃を狙っていたヘルガーはシグナルビームをまともに受けた。
「ヘルガー!!!」
カンテは叫んだが、ヘルガーはひるんでしまっていた。
「とどめのはかいこうせん!」
マリアはポリゴンZにはかいこうせんを命じた。
「ヘルーーー」
ポリゴンZの破壊光線をまともに浴びたヘルガーは戦闘不能になった。
「よくやったな・・・ありがとう」
カンテはヘルガーにそういい、モンスターボールに戻した。
「戻って、ポリゴンZ」
マリアははかいこうせんのデメリットを防ぐためポリゴンZを戻した。
「次はこの子よ」
マリアはガルーラを繰り出した。
(ガルーラか・・・ミニバトルのダック戦では苦戦したからな・・・だが、俺はここで諦めない!)
カンテはそう思い、リーフィアを繰り出した。
「頼んだぞ、リーフィア!」
カンテはリーフィアに声をかけた。
「ガルーラ、かげぶんしん!」
マリアはガルーラにかげぶんしんをめいじた。
フィールドにはガルーラが無数現れ始めた。
「フィ・・・フィ・・・」
リーフィアは戸惑っていた。
「リーフィア、戸惑うな、どんなに数が多くてもガルーラは1匹だけだ!」
カンテの言葉にリーフィアは冷静さを取り戻した。
「フィ!」
「よし、リーフィア、にほんばれ!」
カンテは得意戦術で戦うことにした。
「リーフィアは草タイプ・炎タイプに有利な天気、まさか!!!」
マリアはカンテが何を狙っているのか分かった。
「リーフィア、はっぱカッター!」
カンテはリーフィアにはっぱカッターを命じた。
リーフィアは草タイプのため、いつもよりも素早さが上がっており、はっぱカッターを連続で繰り出し始めた。
「ガルーラ!!!」
マリアは叫んだが、ガルーラの影は次々にはっぱカッターで打ち消された。
「リーフィア、あれが本体だ!」
カンテは本体を見つけると、すぐにリーフィアにソーラービームを命じた。
「ガルーラ、ピヨピヨパンチ!」
マリアは反撃した。
しかし、ソーラービームがにほんばれの助けもあっていつもよりも早く撃てた。
ガルーラはピヨピヨパンチをリーフィアに向けたが、リーフィアのソーラービームの方が早かったため、ガルーラのピヨピヨパンチは不発に終わり、ガルーラは戦闘不能になった。
「これでマリアの残りポケモンは3匹だな!」
カンテは得意そうに言った。
「こんなに夢中になるバトル、初めてです、私、貴方と戦えて本当によかったと思います」
マリアはそういうと、さっき繰り出したポリゴンZを再び繰り出した。
「でも、勝負は勝負、真剣に戦います」
マリアは真剣な表情をして、ポリゴンZにシグナルビームを命じた。
「リーフィア、ソーラービーム!」カンテはリーフィアにソーラービームを命じたが、マリアのポリゴンZのシグナルビームの方が早かったため、リーフィアはシグナルビームをまともに受けてしまった。
「リーフィア、こうごうせいだ!」
カンテはすぐにリーフィアにこうごうせいを命じた。
こうごうせいはにほんばれが発動している時に、いつもの倍は体力を回復できる効果も備わっていた。
「そうは行きません、ポリゴンZ、はかいこうせん!」
マリアはこうごうせいの隙を狙って、ポリゴンZにはかいこうせんを命じた。
「フィー!!!」
リーフィアは戦闘不能になってしまった。
「よくやったな・・・」
カンテはリーフィアを褒め、すぐにモンスターボールに戻した。

第113幕 完

[293] 第114幕 セミファイナル・マリア対カンテB
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 18時26分

「大地を揺るがせ、スリープ!」
カンテはスリープを繰り出した。
「戻って、ポリゴンZ!」
マリアは又ポリゴンZをモンスターボールに戻した。
「行きなさい、ミルタンク!」
マリアはミルタンクを繰り出した。
「スリープ、さいみんじゅつ!」
カンテはすぐにスリープにさいみんじゅつを命じた。
「そうは行きません、ミルタンク、かわらわり!」
マリアはミルタンクにかわらわりを命じた。
ミルタンクはスリープの真前に来、スリープの頭にかわらわりを直撃させた。
「スリープ!」
カンテは叫んだ。
「スリ・・・」
スリープはそれほどダメージを受けずにすんだ。
「スリープ、ミルタンクが近くに来ているチャンスだ、きあいパンチ!」
カンテはすぐにスリープにきあいパンチを命じた。
「カウンター!」
マリアはすかさずミルタンクにカウンターを命じた。
「なに!!!」
カンテは驚きを隠せなかった。
「カウンターの効果は当然貴方も知っているよね」
マリアは笑いながら言った。
「ああっ・・・物理攻撃を倍にして返す技だろ」
カンテは悔しそうに言った。
「そのおかげで、スリープは戦闘不能になったわよ」
マリアの言うとおり、カウンターで倍に返されてしまったスリープは戦闘不能になってしまった。
「ごめん・・・スリープ」
カンテは謝りながらスリープをモンスターボールに戻した。
「次はお前だ」
カンテはグレイシアを繰り出した。
続いていたにほんばれの効果も消えた。
「グレイシア、あられ!」
カンテはグレイシアにあられを命じた。
あられがフィールド上に広がり始めた。
「うっ・・・」
マリアは悔しそうにしていた。
あられはにほんばれと違って氷タイプのポケモン以外のポケモンにダメージを受けるからだった。
「グレイシア、れいとうビーム!」
カンテはグレイシアにれいとうビームを命じた。
「しまった、れいとうビームは命中率が100パーセント!」
マリアはミルタンクにかわすように言ったが間に合わず、ミルタンクはれいとうビームをまともに受けてしまった。
「ミルタンク!!!」
マリアは叫んだが、ミルタンクは氷状態になっていた。
「グレイシア、とどめのふぶき!」
カンテはグレイシアに氷タイプ最強の技、ふぶきを命じた。
「ミルタンク!!!」
ミルタンクは戦闘不能になった。
「よくやったわね・・・」
マリアはミルタンクをモンスターボールに戻した。
「次はこの子よ!」
マリアはポリゴン2を繰り出した。
「グレイシア、このまま行くぞ」
カンテはあられの効果が止むまで、グレイシアで行くことにした。
「ポリゴン2、トライアタック!」
マリアはポリゴン2にトライアタックを命じた。
ポリゴン2の体の周りには、氷・炎・雷の玉が出来始め、3角形を作り、そしてトライアタックをグレイシアにぶつけた。
「グレイシアー」
カンテは叫んだが、グレイシアは戦闘不能になった。
「よくやったな・・・」
カンテは悲しそうにグレイシアをモンスターボールに戻した。
「次はこいつだ!」
カンテはハクリューを繰り出した。
その時、あられの効果も収まった
「ポリゴン2、シャドーボール!」
マリアはポリゴン2にシャドーボールを命じた。
「かわせ!」
カンテはハクリューにかわすように指示した。
ハクリューはシャドーボールをかわした。

第114幕 完

[294] 第114幕 セミファイナル・マリア対カンテC
佳奈美 - 2008年02月11日 (月) 20時29分

「よし、ギカインパクト!」
カンテはすかさずハクリューにギカインパクトを命じた。
「なんですって!」
マリアは驚いていた。
ギカインパクトがポリゴン2に直撃し、ポリゴン2は戦闘不能になった。
「私の最後のポケモンはポリゴンZよ」
マリアは最後のポケモン、ポリゴンZを再び繰り出した。
「ハクリュー、後は任せてくれ」
カンテはハクリューをモンスターボールに戻した。
「ギカインパクトのデメリットを防いだのね」
マリアは言った。
「ああっ・・・ギカインパクトは発動したら暫く動けなくなるからな」
カンテは説明し終わると、デンリュウを再び繰り出した。
「デンリュウ、出来るだけ頑張ってくれ!」
カンテはデンリュウに出来るだけ頑張れといった。
デンリュウもそれに答えた。
「ポリゴンZ、シグナルビーム!」
マリアはポリゴンZにシグナルビームを命じた。
「まもる!」
カンテはすかさずデンリュウにまもるを命じた。
デンリュウはまもるのおかげでシグナルビームからのダメージを受けずにすんだ。
「よし、かみなり!」
カンテはデンリュウに遠距離の技、かみなりを命じた。
「かわして!」
マリアはポリゴンZにかみなりをかわすように言ったが間に合わず、かみなりがポリゴンZに直撃した。
「ポリゴンZ!」
マリアは叫んだが、ポリゴンZは大ダメージを受けただけでなく、麻痺症状にもなってしまった。
「とどめのかみなりパンチ!」
カンテはデンリュウにかみなりパンチを命じた。
デンリュウの攻撃が容赦なくポリゴンZに直撃させ、ポリゴンZは戦闘不能になった。
「うそ・・・私が負けた・・・」
マリアの敗北が決定した。
「勝者、カンテ選手!」
審判が判定を下した。
「カンテさん、貴方とバトルが出来て本当によかったです」
マリアは顔を赤くしながら言った。
「俺もだ」
カンテは手を差し伸べた。
「また、バトルしてください」
マリアはカンテの手を握り締めた。

「カンテさんか・・・いい人だったわね」
マリアは独り言を言った。
「私、大魔神の一員ではなく一人のトレーナーとして、彼とはまたバトルしたいな」
マリアはため息をつきながらジュウゴロウ達のところに向かった。

第114幕 完

[295] 第115幕 サトシ達のランチタイム
佳奈美 - 2008年02月13日 (水) 17時26分

「では、ここから休憩の昼休みに入ります、午後1時に2回戦、シンジ選手とユウエイ選手のバトルに入りたいと思います」
審判がそういうと、応援者達は全員、ドームから出て行った。

町のレストランに行ったサトシ達は、すぐにカンテとユウエイを見つけた。
「2人もここにで?」
サトシは尋ねた。
「ああっ」
カンテは答えた。
「席、ちょうど3人分空いているし、一緒にどうや?」
ユウエイは一緒に昼食をとらないかと誘った。
「ありがとうございます」
サトシ達は即座に答えた。

サトシ達は昼食を食べながら次のバトルのことを話した。
「次はユウエイとシンジのバトルか・・・ユウエイも強いが、シンジもそこそこ負けていないぞ」
カンテはレタスを頬張りながら言った。
「それにしても・・・あいつ体を壊さなきゃええげとな・・・」
ユウエイは誰かを心配しているような口調で言った。
「あいつって?」
サトシは言った。
「シンジや、あいつ自分の昼食を抜いてまでポケモン達を鍛えているんや、まあさすがのあいつもポケモン達に昼飯食わせているみたいやからな」
ユウエイは残りのおかずを平らげながら言った。
「さすがはベテランと名乗ることだけはあるね」
ヒカリはお茶を飲みながら感心していた。

第115幕 完

[299] 第116幕 セミファイナルの出来事
佳奈美 - 2008年02月14日 (木) 18時09分

1時間後・・・
ドームには再び応援者達が集まっていた。
「いよいよ2回戦、ユウエイさんとシンジのバトルだ!」
サトシは力んで言った。
「一体どんなバトルになるのかしら」
「ポチャポチャ」
ヒカリとポッチャマも2人のバトルを楽しみにしていた。

「遅いな・・・」
ユウエイは時計を見ながら言った。
バトルフィールドには今、ユウエイと審判しかいなかったからだ。
「すいません、遅くなりました」
シンジは息を切らしながらバトルフィールドに来た。
「遅いやないか」
ユウエイは文句を言った。
「すまない、ちょっと余計な邪魔が入って・・・」
シンジは何かを隠しているそぶりで言った。
「まあええ?」
ユウエイはそれ以上何も言わなかった。
「これにより、セミファイナル2回戦を開始する!」
審判がそういうと、2人はモンスターボールを構えた。
「では、バトル開始!」
審判がそういうと、シンジとユウエイはモンスターボールを投げた。
「ピジョット、出番や!」
ユウエイはピジョットを繰り出した。
「マニューラ、バトルスタンバイ!」
シンジはマニューラを繰り出した。
その時・・・
「クッ・・・」
シンジは右肩を抑えた
「どうしたんや?」
ユウエイはその光景を見逃さなかった。
「なんでもない!」
シンジは鋭く言った。
「ピジョット、ゴットバード!」
ユウエイはいきなりピジョットに飛行タイプ最強の技、ゴットバードを命じた。
「マニューラ、みきり!」
シンジはすかさずマニューラにみきりを命じた。
「ちっ・・・かわされてしもうたか」
ユウエイは悔しそうに言った。
「マニューラ、れいとうビーム!」
シンジはすぐにマニューラにれいとうビームを命じた。
「かわすんや!」
ユウエイはピジョットにかわすように指示したが、れいとうビームは100%当たる技だったので、かわす事は出来ず、れいとうビームはピジョットに直撃した。
「ピジョット!」
ユウエイは叫んだが、ピジョットは大ダメージを受けた。
「ピジョット、はねやすめ!」
ユウエイはピジョットに体力回復の技、はねやすめを命じた。
ピジョットは翼を閉じ目をつぶり体力を回復し始めた。
「隙だらけだな・・・マニューラ、ふぶき!」
シンジはこの隙を逃さずにマニューラにふぶきを命じた。
「ピジョット、そらをとぶ!」
ユウエイはすぐにピジョットにそらをとぶを命じた。
はねやすめで体力を回復したピジョットは空高く飛び上がり、マニューラのふぶきをかわしきった。
「しまった!」
シンジは驚きを隠せなかった。
「いまや、ゴットバード!」
ユウエイはすぐにゴットバードを命じた。
「マニュー!!!」
ゴットバードがマニューラに直撃し、マニューラは戦闘不能になった。
「チッ・・・」
シンジはすぐにマニューラをモンスターボールに戻した。
「っ・・・」
モンスターボールに戻した後も、またもやシンジは右肩を抑えた。
「さっきから右肩を抑えて、一体何があったんや?」
ユウエイは訊ねた。
「うるさい、なんでもない」
シンジは喧嘩腰に言い、モンスターボールを構えた。
「リングマ、バトルスタンバイ!」
シンジはリングマを繰り出した。
「ぐっ・・・」
さっきよりも痛み出すのか、シンジは痛みこらえていた。
「お前な、こんな状況でバトル出来るはずないやろうが!」
ユウエイは厳しい口調で言った。
「すまへんが、30分休憩してくれへんか」
ユウエイはいきなり、休憩を入れて欲しいといった。
「ええっ・・・30分だけなら・・・」
審判もこのままバトルをしても埒が明かないと判断したため、休憩を認めた。
「一体何があったんだろう?」
「さあ・・・」
応援者達はこの光景に戸惑っていた。

ユウエイはシンジを待合室に連れて行った。
「ちょっと見せてみいや」
ユウエイはシンジのそばに行くとすぐに上着のファスナーを下ろした。
「ユウエイさん、ちょっと・・・」
シンジは抵抗したが、大人であるユウエイの力にはかなわなかった。
「やっぱり・・・」
ユウエイはシンジの右肩を見るとすぐにポケモンに襲われたと思われる怪我を発見した。
その時、ドアが開いた。
「ユウエイ!」
カンテとサトシ達だった。
「一体どうしたって言うんだ」
カンテは訊ねた。
「ポケモンに襲われた怪我や、しかも、悪質なやり方のな」
ユウエイはシンジの怪我を見ながら言った。
「野生のポケモンに襲われたんじゃないの?」
ヒカリは言った。
「アホか、野生のポケモンやったらまず最初にこいつのポケモンが反撃しているところや、それに野生のポケモンはまずトレーナーが何がせーへん限り襲ってこーへんって」
ユウエイは野生のポケモンの仕業じゃないといった。
「これは、誰かがもっているポケモンでやられた怪我と見てまず間違いあらへんな」
ユウエイは断言した。
「でも、一体誰がこんなことを・・・」
カンテは心配そうに言った。
「とにかく、手当てをしよう」
タケシはリュックから人間用の傷薬と包帯を取り出した。
「手当てが終わったら何があったのか、全部話すんやで」
ユウエイは厳しい口調で言った。
「・・・・・・」
シンジは軽く頷いた。

第116幕 完

[300] 第117幕 新しい裏アイテム
佳奈美 - 2008年02月15日 (金) 21時05分

同時刻・別の場所では・・・
「約束どおり、やってきたな?」
ライツは笑いながらロケット団にたずねた。
「はい、ライツ様に渡された首輪をつけて、真っ先に襲わせました」
コジロウはマスキッパに付けてある首輪を見て言った。
「それにしても、この首輪は自分の気配を消すだけでなく、素早さを最大限に引き出せるアイテムだったとは驚きです」
コジロウはライツに向かってゴマすりを始めた。
「いやー、さすがはライツ様、私達が発明したものよりも端然素晴らしい出来ですわ〜」
ムサシもライツが発明したアイテムの凄さに惚れ惚れしていた。
「そうですニャ〜」
ニャースもゴマすりしていた。
「でも、右肩の怪我だけでいいんですか?もっとこう、大胆に奴のポケモンを狙ってからにすれば・・・」
コジロウはライツの作戦に少し納得がいかないようだった。
「何、まだあせることは無い、ゆっくり・・・ゆっくりと時間をかけて奴をいたぶる、そうでもしなければ面白くないんでね」
ライツは笑いながら言った。
「それはそうと、又アイテムを発明した」
ライツはルビーの指輪を見せた。
「凄く綺麗〜」
綺麗なものに目が無いムサシはルビーを見ると目を輝かせた。
「これをトレーナーにつけると、どんなポケモンでも言うことを聞くアイテムだ、たとえ、他人のポケモンでもな」
ライツは指輪の説明をすると、すぐにロケット団は目を輝かせた。
「これをつければ、ジャリボーイのピカチュウも簡単に俺達の言うことを聞ける!」
「それに、他のトレーナーのポケモン達も!」
ムサシとコジロウは指輪を見てもはや興奮が抑えきれなかった。
「ライツ様、この指輪を本当にあたし達が貰ってもいいんですか?」
ムサシは尋ねた。
「ああっ、これをお前らにやる、俺との契約が終わればお前らは又、シンオウ征服を目指すんだろ?その指輪を使えばシンオウ征服も簡単じゃないか」
ライツは自慢そうに言った。
「「「ありがとうございましたー、ありがたきお幸せをー」」」
もはやロケット団はライツの言いなりになってしまっていた。
「くくくく・・・・・・」
ライツはこの光景を見て笑い続けていた。

第117幕 完

[301] 第118幕 素早いポケモン
佳奈美 - 2008年02月16日 (土) 09時01分

ドームの待合室では・・・
「この傷跡は、何かに噛み付かれた後だと見てまず間違いないな」
タケシはシンジの怪我の手当てをしながら言った。
「でも、何で気がつかなかったんだ」
カンテは問い詰めた。
「素早すぎたんだ」
シンジはマニューラとかで反撃しようとしたが、相手は素早すぎたといった。
「気配を消し、素早すぎるポケモン、あんなポケモンは見たことが無いと思いゲットしようと思ったんだ、ところがあのポケモンの正体もつかめずに、失敗で終わった・・・」
シンジは昼間あったことを話した。
「気配を消し素早くてかみつくを覚えているポケモン・・・クロバットしか思いつかへんげと・・・」
ユウエイは考えながら言った。
「でもクロバットは暗い洞窟の中でしか生息しない、町の中じゃまず目にかかることはない」
タケシは以前クロバットを育てたことがあり、クロバットのことは知っていた。
「ユウエイさんの言うとおり、野生のポケモンじゃなく、誰かが持っていたポケモンと見てまず間違いないな」
サトシは断言した。
「それにしてもお前、よく狙われるな、敵を作りやすい性格が災いしている証拠だぞ」
カンテはシンジの性格に問題があるといった。
「ほっといてください」
手当てが終わったシンジは、すぐに上着を着て立ち上がった。
「休憩時間が終わるで、セミファイナル再開や」
ユウエイは言った。
「ああっ、今度は集中できます」
シンジもユウエイの意見に答えた。

第118幕 完

[302] 第119幕 セミファイナル・シンジ対ユウエイ@
佳奈美 - 2008年02月16日 (土) 10時31分

30分後・・・
シンジとユウエイはバトルフィールドに立っていた。
互いのポケモンはシンジの場にはリングマ、ユウエイの場にはピジョットが繰り出されていた。
ユウエイの手持ちポケモンは6匹全て残っているのに対し、シンジは5匹残っていた。
「ここからが俺達のほんまのバトルや、手加減はせーへんで!」
ユウエイは宣言した。
「リングマ、きあいだま!」
シンジはリングマにきあいだまを命じた。
「空高く飛べ、ピジョット!」
ユウエイはすぐにピジョットにそらをとぶを命じた。
「ピジョー!!!」
ピジョットはかわすのに遅れを取ったらしく、きあいだまが右翼に当たってしまった。
「ピジョット!!!」
ユウエイは叫んだが、ピジョットは転落してしまった。
「とどめのはかいこうせん!」
シンジはその光景を見ても迷わずに、すぐにリングマにはかいこうせんを命じた。
ピジョットははかいこうせんをまともに食らい、戦闘不能になった。
「ようやったな」
ユウエイはピジョットをモンスターボールに戻して言った。
「フーディン、出番や!」
ユウエイはフーディンを繰り出した。
「戻れ、リングマ!」
シンジははかいこうせんのデメリットのため、リングマをすぐにモンスターボールに戻した。
「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーを繰り出した。
「フーディン、テレポート!」
ユウエイはフーディンにテレポートを命じた。
フーディンはフィールドから消えた。
「どこにいるんだ!」
シンジとエレブーはフィールド中を見回した。
「よし、フーディン、じんつうりき!」
ユウエイの合図とともに、フーディンはエレブーのまん前に現れ、じんつうりきを繰り出した。
「まもる!」
シンジはすかさずエレブーにまもるを命じた。
間一髪、エレブーはフーディンのじんつうりきをまもるでかわしきった。
「エレブー、かみなりパンチ!」
シンジはすぐにエレブーにかみなりパンチを命じた。
「テレポート!」
ユウエイはかみなりパンチが来ると同時にフーディンにテレポートを命じた。
「ちっ・・・」
かみなりパンチが空振りで終わってしまった上、フーディンにダメージを与えることが出来ずにいた。
「フーディン、サイコキネイシス!」
ユウエイはすぐにエスパータイプ最強の技、サイコキネイシスを命じた。
「エレブー、かみなりだ!」
フーディンが姿を現すと同時にエレブーはかみなりを繰り出した。
かみなりとサイコキネイシスが互いの体をぶつかった。
「フーディン!!!」
ユウエイは叫んだが、フーディンは戦闘不能になった。
また、エレブーも戦闘不能となっていた。
「ちっ・・・こんなものだろ」
シンジはエレブーをモンスターボールに戻した。
「ありがとう、フーディン」
ユウエイはフーディンをモンスターボールに戻し、フーディンにお礼を言った。

第119幕 完

[303] 第120幕 セミファイナル・シンジ対ユウエイA
佳奈美 - 2008年02月16日 (土) 20時51分

互いに戦闘不能になったポケモンを戻し、次のポケモンを繰り出した。
「ヤミカラス、バトルスタンバイ!」
シンジはヤミカラスを繰り出した。
「ビーダル、出番や!」
ユウエイは昨日進化したばかりのビーダルを繰り出した。
「くろいきり!」
シンジはすぐにヤミカラスに相手の視界を奪うくろいきりを命じた。
「ビーダル、めざめるパワーでくろいきりをかき分けるんや!」
ユウエイはビーダルにめざめるパワーを命じた。
ビーダルのめざめるパワーはフィールドのど真ん中に命中し続け、くろいきりは小さい雲みたいになってしまった。
「クッ・・・ゴットバード!」
シンジはくろいきりでのバトル戦術を諦め、一気に勝負をつけることにした。
「ビーダル、ころがる!」
ユウエイはすぐにビーダルにころがるを命じた。
「ビダー!!!」
ビーダルに進化してから、ころがるの威力もビッパの頃と比べようがないほどパワーアップしていた。
ビーダルのころがるが、ゴッドバードを撃とうとしたヤミカラスに直撃した。
「ヤミカラスは飛行タイプ・・・岩タイプの技を持つころがるでは効果は抜群だ!」
シンジは悔しそうに呟いた。
「よし、とどめのシャドーボール!」
ユウエイはビーダルに昨日覚えたばかりのシャドーボールを命じた。
シャドーボールがヤミカラスに直撃し、ヤミカラスは戦闘不能になった。
「こんなところだろ・・・」
シンジはヤミカラスをモンスターボールに戻して言った。
「ビーダル、よう頑張ったな、ゆっくり休め!」
ユウエイもまた、ビーダルが疲れていることに気がつき、すぐにビーダルをモンスターボールに戻した。
「リングマ、バトルスタンバイ!」
シンジはさっき繰り出したリングマを再び繰り出した。
「ミロカロス、出番や!」
ユウエイはミロカロスを繰り出した。
「リングマ、きあいだま!」
シンジはリングマに遠距離技、きあいだまを命じた。
「まもる!」
ユウエイはすぐにミロカロスにまもるを命じた。
「はかいこうせん!」
シンジはミロカロスのまもるを解除すると同時にすぐにリングマにはかいこうせんを命じた。
「ミロー」
はかいこうせんがミロカロスに直撃した。
「よし、それでいい」
シンジはリングマのはかいこうせんが前よりもパワーアップしていることに気がついた。
「ミロカロス、アクアリング!」
ユウエイはミロカロスに水タイプのポケモンが体力を回復する技、アクアリングを命じた。
「アクアリングだと!!!」
シンジはアクアリングに驚きを隠せなかった。
「そうや、アクアリングの効果は当然お前も知っているやろ」
ユウエイは言った。
「アクアリングは体力を半分回復し、そして長くとも5ターンの間は少しずつ回復できる回復技・・・よりにもよってミロカロスに使われるとは・・・」
シンジは苦しそうに言った。

「どうしてシンジはそんなに苦しそうに言っているの?」
応援席で見ていたヒカリはカンテにたずねた。
「ミロカロスは水タイプの中でも一番防御が高いポケモンなんだ、しかも特性のふしぎなうろこの効果も付いている、もし状態異常になったら防御はさらに1.5倍アップするんだ、もはやこうなってしまったらどんなポケモンでも一撃で倒すことは不可能、しかもアクアリングとの回復コンボを使われちゃ、相手側は苦しい戦いをしなくてはならなくなる」
過去にリーグで何度もファイナルでユウエイと戦ったカンテはユウエイのポケモンのことは全て知っていた。
「それじゃ、ミロカロスはほぼ無敵じゃないの」
ヒカリは心配そうに言った。
「ああっ、上手に使いこなせればほぼ無敵!でも、シンジも負けてはいない」
カンテは2人のバトルを見ながら言った。

「はかいこうせんは発動した時、暫く動けなくなる・・・」
シンジはリングマを見て悔しそうに言った。
「ミロカロス、みずのはどう!」
ユウエイはすぐにミロカロスにみずのはどうを命じた。
みずのはどうがリングマに直撃し、リングマは戦闘不能になった。
シンジは無言でリングマをモンスターボールに戻した。
「ドダイドス、バトルスタンバイ!」
シンジはドダイドスを繰り出した。
「これがお前の最初のポケモンか、なかなかええドダイドスやないか」
ユウエイはドダイドスを見て褒めた。
「ドダイドス、キガドレイン!」
シンジはドダイドスに草タイプの技、キガドレインを命じた。
キガドレインがミロカロスに直撃した。
「ミロー!!!」
「ミロカロス!!!」
ユウエイは叫んだが、ドダイドスのキガドレインの威力は半端じゃなく、もはやミロカロスのアクアリングでの回復は無理なほどだった。
「とどめのハードプランド!」
シンジはすかさずドダイドスにハードプランドを命じた。
「ミロカロス!!!」
ユウエイは叫んだが、ミロカロスは戦闘不能になった。
「一撃で・・・」
ユウエイは呆然としていた。
「ようやったな・・・ありがとう」
ユウエイはミロカロスをモンスターボールに戻した。

第120幕 完

[304] 第121幕 セミファイナル・シンジ対ユウエイB
佳奈美 - 2008年02月17日 (日) 09時22分

ユウエイの残りのポケモンは3匹、シンジの残りのポケモンは2匹となった。
「リオル、出番や!」
ユウエイはリオルを繰り出した。
「俺はドダイドスのままで行く」
シンジはドダイドスのままで行くことにした。
「でも、ハードプランドを使ったら暫く動けなくなる、その隙を狙うで!」
ユウエイはリオルにでんこうせっかを命じた。
ダメージは薄いものの、リオルのでんこうせっかはドタイドスに確実に当てた。
「リーフストーム!」
シンジはドダイドスが動けるようになると、すぐにリーフストームを命じた。
「でんこうせっかでかわすんや!」
ユウエイはまたリオルにでんこうせっかを命じた。
リオルはでんこうせっかのスピードを生かして、何とかリーフストームをかわしきった。
「リオル、はっけいや!」
ユウエイはリオルにはっけいを命じた。
「ドダー!」
はっけいがドダイドスに命中し、ドダイドスは麻痺症状になった。
「ちっ・・・はっけいはまれに麻痺症状になる技、ドダイドス、はかいこうせん!」
シンジはすぐにドダイドスにはかいこうせんを命じたが、ドダイドスは体がしびれて、技を繰り出せなかった。
「リオル、とどめのきあいパンチ!」
ユウエイはすぐにリオルにきあいパンチを命じた。
「ドダー!!!」
きあいパンチがドダイドスに直撃し、ドダイドスはついに戦闘不能になった。
「こんなものだろ」
シンジはすぐにドダイドスをモンスターボールに戻した。
「リオル、ようやったな」
ユウエイもまた、リオルをモンスターボールに戻した。
「ダクトリオ、バトルスタンバイ!」
シンジはダクトリオを繰り出した。
「リーシャン、出番や!」
ユウエイはリーシャンを繰り出した。
「どろかけ!」
シンジは遠距離技のどろかけを命じた。
「リーシャン、ミラーコートや!」
ユウエイは特殊技を跳ね返すミラーコートを命じた。
「なに!!!」
シンジはミラーコートに驚いていた。
「ミラーコートは相手ポケモンが特殊技を使こうて来た時に発動できる、この技を倍返しにする」
リーシャンはダクトリオのどろかけをミラーコートの効果で倍にして返した。
「ダクー!!!」
ダクトリオは大ダメージを受けた。
「リーシャン、ねんりき!」
ユウエイはひるんだダクトリオの隙を突いてリーシャンにねんりきを命じた。
ねんりきがダクトリオに直撃し、ダクトリオは何もしないまま、戦闘不能になった。
「なんだと・・・俺が・・・」
この瞬間、シンジの敗北が決定した。
「勝者、ユウエイ選手!」
審判が判定を下した。
「よっしゃー、ようやったな、リーシャン!」
ユウエイはきつく、リーシャンを抱きしめた。
「シャン、シャーン」
リーシャンは嬉しそうに鳴いた。

第121幕 完

[305] 第122幕 ポケモンセンターでの会話
佳奈美 - 2008年02月17日 (日) 13時14分

セミファイナルも終わり、いよいよ明日はファイナル戦とになった。
ファイナルでは、ユウエイとカンテが戦うことになっていた。

ポケモンセンターでは・・・
「いよいよ明日やな」
ポケモン達の回復を済ませたユウエイはカンテに向かって言った。
「ああっ、お前とのバトル、リーグ以来だからな、楽しませてもらうよ」
カンテも張り切って言った。
「カンテさん、ユウエイさん、明日は頑張ってください」
サトシもカンテとユウエイのバトルを楽しみにしていた。
「ベスト4か・・・まあいいか」
ポケモンの回復を終わらせたシンジは、ビルに戻ろうとしていた。
「シンジ、お前も明日のファイナルと、明後日のシロナさんのバトル、見ていくんだろ」
カンテはシンジを引き止めた。
「ああっ、2人のバトル、見せてもらいますよ」
シンジはそういうと、ポケモンセンターを後にした。
「あれ、さっきのお兄ちゃんは?」
ヒカリよりも年下の女の子がモンスターボールを持ってたずねた。
「シンジか、あいつならビルに戻って行ったよ、どうしたんだ?」
カンテはたずねた。
「ダクトリオ貰ってね、お礼を言おうと思って」
女の子はそういうと、シンジを後を追った。
「あいつ・・・」
サトシはシンジのやり方にむかついていた。
「そういえば、ホウエンリーグでもこんなことしていたっけな・・・」
カンテは懐かしいようなそぶりで言った。
「あいつだけには負けたくない!」
サトシは呟いた。
「明日もあるし、俺たちはビルに戻るか」
カンテは背伸びしながら言った。
「そうやな」
ユウエイもビルに戻ることにした。
「サトシ達はどうするんだ?」
カンテはたずねた。
「俺達は、帰りに甘いものでも食べてから帰ろうと思います」
タケシは町のパンフレットを見ながら言った。
「そうか」
サトシ達とカンテとユウエイはポケモンセンターで解散した。
それぞれ、明日に備えて・・・

第122幕 完

[306] 第123幕 厳重の鎖
佳奈美 - 2008年02月17日 (日) 14時26分

人通りの少ない倉庫では・・・
「さすがはライツ様、凄いアイテム」
ムサシは檻に閉じ込めてあるポケモンを見て有頂天になっていた。
「指輪を俺達に付けるだけで野性のポケモンはともかく、人のポケモンも全て俺たちの言うことを聞く、素晴らしい」
コジロウは右手の薬指につけている指輪を見て言った。
「でも、手袋を外してからじゃないと指輪は付けられないんだよな、しかも全然外れないし・・・」
コジロウは指輪を見ながら指輪の欠点を調べた。
「まあいいじゃないの、指輪さえあればシンオウのポケモンは全てあたし達のものよ」
ムサシは高笑いしながら言った。
「それはそうと、腹が減ったニャ・・・」
ニャースはお腹を抑えながら言った。
「借金は全額返済できたのはいいが、ライツ様に貰った金、全部借金に消えたもんな」
コジロウはため息をついた。
その時、厳重に締められた倉庫が開いた。
「よう」
ライツだった。
「「「ライツ様!!!」」」
ロケット団はそろって声を上げた。
「夕飯だ!」
ライツはロケット団に食料を詰めた袋を差し出した。
「「「いただきまーす」」」
ロケット団はすぐにがっつき始めた。
「これがすんだらお前達にはまた働いてもらうぞ」
ライツはそういうとまた新しい裏アイテムを差し出した。
「これは・・・」
コジロウはパンを頬張りながらアイテムを見た。
「ネックレス?」
ムサシは真珠のネックレスだとすぐに分かった。
「こいつをお前達のポケモンに付けろ、全てのポケモンの能力が上がるだけでなく、ポケモンの技は全て効果抜群になり、一撃で戦闘不能になる」
ライツはネックレスの説明をした。
「っと言うことは・・・このネックレスを俺達のポケモンにつければ・・・」
「完全無敵でいい感じー」
ムサシとコジロウはもはや有頂天になりまくっていた。
「俺はこれから寄るところがある、しっかり働け」
ライツはマスターボールに分厚い鎖を巻いたものを持って倉庫を後にした。

ライツが向かったところはビルの隣にある庭だった。
ライツはすぐにマスターボールに巻いてある鎖を外し、ポケモンを出した。
「出て来い、レジギガス!」
ライツがマスターボールから出したのは、なんと、ジュウゴロウが捜し求めていたレジギガスだった。
「裏アイテムのブレスレットにネックレスをつけたレジギガス、完全無敵、無限大の体力、本当はこの場で使うことはなかったが、今となっては使うしかない・・・全てはあいつを苦しめさせるためにな」
ライツはレジギガスを見ながら高笑いし続けた。

庭の茂みでは・・・
「す・・・凄い・・・あれが会長さんが探していたレジギガス・・・」
ポケモン達と特訓していたバルトが偶然レジギカスを見て腰を抜かしていた。
幸いにも、バルトの存在はライツには知られていないようだ。
「た・・・大変だ、このことを会長さんに知らせないと・・・」
バルトは腰を抜かしたまま急いでジュウゴロウの元に向かった。

第123幕 完

[307] 第124幕 無敵のロケット団
佳奈美 - 2008年02月17日 (日) 17時39分

「か・・・か・・・会長さーん!!!」
バルトは慌てながら、ジュウゴロウの部屋にノックした。
「何だ!騒々しい!」
ジュウゴロウは部屋におった。
「れ・・・レジギガスが・・・レジギガスがビルの庭にいます!」
バルトの言葉にジュウゴロウは耳を疑った。
「何だと、レジギガスはキッサキシティの神殿の地中深く眠っているといわれるポケモン、そんな奴が近くにいるわけないだろ!」
ジュウゴロウはバルトに向かって怒鳴った。
「でも・・・本当にいるんです!」
バルトは保証するという口調で言った時・・・
ズシーン!!!ズシーン!!!
っとビルが揺れ始めていた。

「な・・・なんなんや、この揺れはー」
部屋でワインを飲んでいたユウエイはビルの揺れに驚き、部屋から出た。
「地震か!」
カンテも最初は地震だと思って、テレビをつけて地震警報を調べたが、地震警報は出ていなかった。
「どうなっているんだ・・・」
カンテもユウエイもビルの揺れの原因が分からなかった。

カンテとユウエイは混乱しながら、ビルのロビーまで降りたが、その間もビルは揺れ続けていた。
「カンテさん、ユウエイさん」
サトシとタケシとヒカリもビルの揺れに気がつき、ロビーに集まっていた。
「サトシ!」
カンテとユウエイはすぐにサトシ達に気がついた。
他の参加者達も揺れに気がつき、すぐにロビーに集まったところだった。
「一体どうなっているんだ!」
トレーナー達は町長に語りかけた。
「そ・・・それが私にも・・・」
ズシーン!!!ズシーン!!!
「うわああ!!!」
揺れが今までよりも大きくなってきた。
「このままじゃ、ビルが壊れる、外に出るんや」
ユウエイは外に出たが、真っ先に見たのは、マスキッパとハブネークだった。
「なんなんやー、このマスキッパとハブネークはー」
ユウエイは驚いていた。
「なんなんやー、このマスキッパとハブネークはーと声を聞き」
どこかで聞いた声がビルの間から聞こえた。
「光の速さでやってきた」
ビルの間には、男性と女性とにャースが現れた。
「風よ!」
「大地よ!」
「大空よ!」
「世界を届けよデンジャランス」
「宇宙を伝えよクライシス」
「天使が悪魔がその名を呼べば」
「誰もが震える魅惑の響き」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「ニャースでニャース!」
「時代の主役はあたし達」
「われら無敵の」
「「「ロケット団」」」
「ソーナンス!」
「マーネネ!」
ロケット団だった。
「「「「「ロケット団!!!」」」」」
サトシ達は声をそろえていった。
「一体なんなんや、お前らは」
ユウエイはロケット団に向かって怒り始めた。
「シャーラップ、エリートボーイ!」
ムサシはでかい態度でユウエイを黙らせた。
「我々は、もはや誰にも負けないほどに強くなったのだ、全てリーダーのおかげでな」
コジロウもまたムサシと同じくでかい態度で説明した。
「リーダー?」
サトシ達はロケット団の言っていることが分からなかった。
「そのとおり、リーダーは凄いアイテムでポケモンを思いのままに使えるプロなのだ!」
コジロウはリーダーの説明した。
「そうニャー」
ニャースもまたでかい態度で言った。
「まずはあんた達のポケモンを根こそぎゲットよ!」
ムサシがモンスターボールを出そうとした時・・・
「ハードプランド!」
突然、ハードプランドがロケット団に向けられた。
「ぎゃああああーーーー」
ロケット団は尻餅をついた。
「こらー、なにするのよ、あんたー」
ムサシはハードプランドが向かった場所に向かって怒鳴った。
「邪魔だ、**!」
シンジとドダイドスだった。
その時・・・
「ドダーーーー!!」
ドダイドスが苦しそうにもがき始めた。
「どうした!」
シンジは叫んだが、ドダイドスはシンジに向かってはかいこうせんをうち始めた。
「シンジ!」
カンテはすぐにシンジを地面に寝かせて、はかいこうせんをかわさせた。
「ありがとうカンテさん」
シンジはカンテに礼を言うと、すぐにドダイドスに文句を言った。
「ドダイドス!なにするんだ!」
シンジはドダイドスを叱ったが、ドダイドスは無視した。
「おーほほほほ、この指輪を見てごらんなさーい」
ムサシははめてある指輪を見せた。
「ルビーの指輪じゃないの、それがどうしたって言うの」
ヒカリは怒ったような口調で言った。
「この指輪は、どんなポケモンでも言うことが聞けるアイテムなのだ、たとえ、深い絆で結ばれた他人のポケモンでも、野生のポケモンでもなー」
コジロウは自慢に言った。
「何だと!!!」
サトシは指輪を見て驚いていた。
「ピカチュウ、10万ボルト!」
サトシはピカチュウに10万ボルトを命じたが、指輪の効果のせいで、ピカチュウもロケット団の言うことを聞いてしまうようになっていた。
「ピカチュウ!!!」
サトシは叫んだが、ピカチュウはサトシの言うことを聞かずにロケット団の元に向かった。
「ピカチュウ、どこに行くんだ」
サトシはピカチュウを呼び戻したが、ピカチュウはこのままロケット団のそばに来た。
「ピカチュウゲットでいい感じー」
ムサシはピカチュウを抱き上げてすぐに、電撃対策万全の檻に閉じ込めた。
「ピカチュウー」
サトシはすぐにピカチュウを助けようとしたが、シンジのドダイドスが道を挟んだ。
「シンジ、すぐにドダイドスを戻してくれ!」
サトシはシンジにすぐにドダイドスをモンスターボールで戻すように言ったが、シンジも結構困っていた。
「うるさい、戻したくても戻せないんだ」
シンジはさっきから闇雲にドダイドスのモンスターボールのスイッチを入れていたが、どうしても反応しなかった。
「ニャーハハハハハ、一度指輪の効果で洗脳したポケモンはもはやモンスターボールでは戻せなくなってのニャー」
ニャースは指輪の効果をさらに説明した。
「卑怯者ー!!!」
ヒカリは叫んだが、ロケット団は聞く持たんと言わんばかりの態度を取った。
「ハブネーク、ポイズンテール!」
ムサシはハブネークにポイズンテールを命じた。
「マスキッパ、タネマシンガン!」
コジロウもまた、マスキッパにタネマシンガンを命じた。
「きゃああー」
ポイズンテールとタネマシンガンがヒカリに向けられた。
「ヒカリー!!」
カンテはさっきシンジを助けたように、ヒカリを地面に寝かせてハブネークとマスキッパの技をかわさせた。
「大丈夫か?」
カンテはたずねた。
「うん・・・」
ヒカリは頷いた。
「今回はピカチュウとドダイドスだけ貰っていくわよー」
ロケット団はピカチュウとドダイドスを連れ、引き上げようとした。
「ハブネーク、くろいきりー!」
ハブネークのくろいきりがビルごと全部包み込んだ。
「ゲホゲホ・・・」
視界を奪われたサトシ達はもはやどうすることもできなかった。
「「「ピカチュウゲットでいい感じー」」」
ロケット団はくろいきりの中に消えていった。

くろいきりが自然に晴れると、サトシは呆然としていた。
「ピカチュウ・・・ピカチュウーーーー」
サトシは大声でピカチュウを呼んだがもはやサトシの声はピカチュウに届くことはなかった。

第124幕 完

[308] 第125幕 被害の拡大
佳奈美 - 2008年02月17日 (日) 21時07分

「ピカチュウ・・・ピカチュウ・・・」
ピカチュウがロケット団に連れ去られ、サトシは完全に落ち込んでいた。
「サトシ・・・」
カンテはサトシをどうしたらいいのか分からなかった。
パトカーが数台ビルの前に止まった。
「あなた達、大丈夫?」
パトカーからジュンサーが出てきた。
「ジュンサーさん、大変なんや、実は・・・」
ユウエイはジュンサーを見ると、すぐに一部始終を説明した。
「実は昼間からずっとポケモンが同じような手口で奪われるという事件が多発しているのよ、しかも被害者は皆バトル大会に参加していたトレーナーで全てのポケモンが奪われたって・・・」
ジュンサーは被害届けを見ながら言った。
「被害届け、出しておく?」
ジュンサーは被害届けをシンジに差し出した。
「・・・いいえ、結構です」
シンジはそういうとビルの前を後にした。
「どこに行くんだ?」
カンテはたずねたがシンジは無視た。
「あいつ・・・」
カンテはそれ以上何も言う気が起きなかった。

あの後ジュンサーはこの事件を詳しく調べるから被害にあった参加者達はビルに待機するように呼びかけた。
「ああー、この事件が解決しない限りファイナルなんか迎えられないじゃないかー」
町長は大立腹しながら言った。
町中に物騒な事件が起きているって言うのにのんきにバトル大会をするわけにはいかなかったからだ。
「そうやな・・・」
ユウエイも町長に同意していた。
「俺、サトシを慰めに行ってくる」
カンテはロビーを後にし、さっきまっすぐ部屋に戻ったサトシのところに向かった。

第125幕 完

[309] 第126幕 カンテの決心・サトシの決心
佳奈美 - 2008年02月18日 (月) 19時54分

サトシは部屋に閉じこもっていた。
「ピカチュウ・・・俺のせいで・・・俺がちゃんとしていなければこんなことには・・・」
サトシはピカチュウを失ったのは自分のせいだと思っていた。

サトシの部屋の前ではタケシとヒカリが立っていた。
「タケシ、ヒカリ、どうしたんだ?」
サトシを励ましに来たカンテは2人がサトシの部屋の前に立っていることに気がついた。
「あたし達もサトシを励ましたくてここに来たんですげと、鍵をかけてしまっていて開けられないんです」
ヒカリは部屋に入りたくても入れないっと言った。
「サトシ、俺だ、開けろ!」
カンテはドア越しに叫んだ。
でも、サトシからの応答がなかった。
「サトシ!」
カンテは大声でサトシを呼んだ。
やっと鍵が開く音が聞こえた。
ガチャ・・・
「サトシは俺に任せてくれないか?」
カンテはヒカリとタケシに言った。
「お願いします」
タケシとヒカリはカンテに任せるしかないと思った。

サトシの部屋に入ったカンテはサトシがソファーにうつぶせになっているところをすぐに見た。
「サトシ」
カンテはサトシを呼んだ。
「俺のせいで・・・俺がちゃんとピカチュウを守ってやれなかった・・・」
サトシはもはや声を出すことも出来ないぐらいだった。
「違う!お前のせいじゃない、悪いのはロケット団だ!」
カンテはサトシは悪くないといった。
「分かっている・・・それは分かっている、でも・・・でも・・・裏アイテムに操られるほど俺のポケモンは・・・」
サトシはこれ以上何も言えないほどだった。
「裏アイテムで操られるほどお前のポケモンの心が弱い、お前とポケモン自信の絆は深くない、そう言いたいのか?」
カンテはサトシの言いたいことがすぐに読めた。
サトシはうつむいたまま頷いた。
「ふざけるな!!!」
カンテは声を荒げ、テーブルを力任せに叩きながら言った。
「カンテさん・・・」
サトシはこんなカンテを見るのは初めてだった。
「トレーナーとポケモンの絆はこんなイカサマアイテムでは簡単に断ち切れるものではない、絆はトレーナーとポケモンで作った思い出、そして一緒に共にして戦ってきたと言う証だ、こんな証をイカサマアイテムに消されるはずないだろうが!」
カンテは声を荒げながら言った。
「カンテさん・・・」
サトシの目からは涙が滲み出ていた。
「それに、お前とピカチュウの絆は誰にも負けてはいない、いやお前とピカチュウだけじゃない、被害にあったトレーナーや、シンジとドダイドスも深い絆で結ばれたパートナーじゃないか、こんな大切な相棒をイカサマアイテムで奪った奴らは俺は許さない、絶対に裏アイテムの秘密を探り、そしてロケット団の裏で糸を引くものを倒してやる!」
カンテは拳を握り締めながら言った。
「ありがとう、カンテさん・・・俺とピカチュウの絆は裏アイテムでは絶対に失うことは出来ない」
サトシもカンテの励ましにより、いつものサトシに戻り始めていた。
「カンテさん、俺もロケット団の裏に糸を引くものを倒して、そしてピカチュウを取り戻します!」
サトシもピカチュウを取り戻すという固い決心を持った。
「ああっ」
カンテはやっといつものサトシに戻ったと思い、ほっと胸をなでおろした。

「いつものサトシに戻ってよかったな」
部屋の前で立ち聞きしていたタケシとヒカリもサトシが元気を取り戻せたことに喜んでいた。
「サトシはもう大丈夫ね」
ヒカリもサトシがいつものサトシに戻ったことに嬉しさを抱いていた。

同時刻、ビルの隣の庭では・・・
「な・・・なんでこんなところにレジギガスが・・・」
ジュウゴロウはバルトの話を半信半疑で庭に来た。
レジギガスは眠ったように立ちすくんでいた、両腕にはブレスレット、頭にはネックレス、そして体中には分厚い鋼鉄の鎖で縛られていた。
「このレジギガス、俺がこの間ゲットしたんだぜ」
庭の茂みに人が現れた。
「よう」
ライツだった。
「お前か」
ジュウゴロウはすぐに分かった。
「どうだ、このレジギガス、無敵のパワーと防御、そして無限の体力、素晴らしいだろ」
ライツは自慢そうに言った。
「ポケモンにこんな鎖とかをつける何でバカとしか言いようがない」
ジュウゴロウはポケモンに余計なアイテムをつけるのは大嫌いな性格をしていた。
「でもこのアイテムは究極の裏アイテムだ、今まで作ってきたアイテムとは比べようがないほどにな」
ライツは手を差し伸べた。
「どうだ、俺と正式に手を組まないか?手を組めばレジギガスはお前のものだ」
ライツは笑いながら言った。

第126幕 完

[310] 第127幕 サイとマリア
佳奈美 - 2008年02月18日 (月) 20時39分

ライツはまたしても、ジュウゴロウに手を組まないかと誘った。
「会長さん!」
後ろからジュウゴロウを呼ぶ声が聞こえた。
「ちっ、邪魔が入ったか」
ライツはレジギガスをマスターボールに戻し、さっき巻いた鎖をまた巻きつけた。
「あばよ」
ライツはバイクに乗り、この場を去った。
「会長さん!」
マリアとサイだった。
「あの人は・・・確か」
サイはライツのことを知っていた。
「あいつ、逮捕されたはずなのに・・・」
マリアは呟いた。
「サイ、警察に連絡しろ、俺はこいつとは死んでも手は組まねえ、こいつのやり方、胸くそ悪いだけだ!」
ジュウゴロウはムシャクシャしたらしく、マリアとサイを残してビルに戻っていった。
「一応、警察に連絡しときますか」
サイはポケギアを取り出し、このことを警察に報告しようとしたが、ポケギアが繋がらなかった。
「あれ・・・圏外になっている・・・外なのに・・・」
サイはポケギアが圏外になっていることに気がついた。
「サイさん、これを見てください」
マリアはノートパソコンを際に見せた。
ノートパソコンはこの町のことが全て写されていた。
「電気ポケモン達が暴れている・・・」
サイはポケギアの圏外の原因が野生の電気ポケモンの仕業だと分かった。
「サイさん、ビルに戻りましょう、そして対策を練るのです」
マリアはビルに引き上げて対策を練るのが一番だと判断した。
サイとマリアはすぐにビルに戻ろうとしたが、2人の周りには、コイル、レアコイル、ジバコイルが囲んでいた。
「くっ・・・逃げ場所がない・・・」
サイは悔しそうに言った。
「サイさん、コイル達は電気・鋼タイプ、特性は全てふゆうの者ばかりです」
マリアはノートパソコンでコイルたちを調べた。
「だったら、炎タイプと格闘タイプの技が効果抜群っと言うことですね、でも・・・そのポケモンや技を使わなくてもこいつさえあれば十分です!」
サイはモンスターボールからムウマージを繰り出した。
「ムウマージ、ほろびのうた!」
サイはすぐにムウマージにほろびのうたを命じた。
ムウマージはほろびのうたを繰り出した。
ほろびのうたを聞き続けたコイル、レアコイル、ジバコイル達は苦しそうにもがき、ついに力尽きて倒れてしまった。
「ムウ〜」
ムウマージもほろびのうたの効果で戦闘不能になった。
「ありがとうございます、ムウマージ」
サイはムウマージにお礼を言うとすぐにモンスターボールに戻した。
「サイさん、すぐにビルに戻りましょう」
マリアは言った。
「ええっ・・・」
サイもマリアの意見に賛成した。

第127幕 完

[313] 参考になりました!
フリッカー - 2008年02月19日 (火) 17時27分

 どうも、ヒカルさんのサイトでも佳奈美さんの小説を読ませてもらっているフリッカーです。

 まず、話の長さに驚きました。最初から読んでいなかったので読むのに一苦労しましたが、かなり気合の入った作品になっていると思います。単に大会の様子を淡々と書くだけでなく、人物それぞれの思いや、大会に暗躍する影などがうまく描かれていて、それが1つのテーマへとうまくまとまっていましたね。
 そしてなにより、バトル大会ネタはかねてから書こうと思っていたので、とても参考になりました。

 更新楽しみにしております!

[314] 感想ありがとうございます
佳奈美 - 2008年02月19日 (火) 19時28分

フリッカーさん、感想ありがとうございます。
こう言って貰えると励みになります。
これからも書き続けますので応援お願いします。

[315] 第188幕 対策
佳奈美 - 2008年02月19日 (火) 21時41分

ビルに戻ったマリアとサイはロビーで打ち合わせしているサトシ達を目撃した。
「貴方達、一体なにしているの?」
マリアは思わず尋ねた。
「ピカチュウ達を取り戻す作戦を練っているんです」
サトシはマリアの質問に答えた。
「外に出る気ですか?」
サイはサトシ達に尋ねた。
「外に出なきゃ助けられないやないか」
ユウエイはサイの言葉にムッとした。
「いえ・・・外にはコイル達が大量発生しています、ポケギアは使えませんよ」
サイはコイル達のせいで連絡手段のポケギアや電話は使えないといった。
「なんやて!」
ユウエイはコイル達が町の中で大量発生していると聞き驚いた。
「おかしすぎるぞ!」
カンテはこの異変におかしいといった。
「ああっ、コイル達は発電所にしか生息しない、町の中にいるとは思えない」
タケシはコイル達が町にいることがありえないといった。
「この町や町の近くには発電所はない、だとすると・・・」
カンテは裏アイテムの影響でコイル達がここに迷い込んだと判断した。
「俺、町の周りを見て来る!」
サトシが外に出ようとした時、すれ違いになってシロナが戻ってきた。
「シロナさん!」
サトシはシロナを見て驚いた。
「町長さんから話は聞いたわ、あのあとすぐに町を探索したわ、すると各建物にこんなものが・・・」
シロナはコンクリートに怪しいチップを埋め込んである物をサトシ達に見せた。
「これ、パソコンとかに使われている機械の一部やないか」
ユウエイはパソコンのデータの一部だと判断した。
「でも・・・これ加工されているで・・・」
ユウエイは加工されている物だとすぐに分かった。
「マリアさん、ノートパソコン貸してくれませんか?」
カンテはマリアにパソコン貸してくれと頼んだ。
「いいですよ」
マリアはすぐに承知した。
カンテはコンクリートを上手く剥がしチップを取り出した。
「行くぞ!」
カンテはチップをノートパソコンのディスクに収め、電源を入れた。
すると、意味不明なものが次々に移り始めた。
「な・・・なんなんだこれは」
サトシ達は何がなんだか分からなかった。
「おそらく、電気ポケモンを簡単に操ってしまうプログラムみたい、詳しいことは調べてみないと分からないげとこれが原因でコイル達はこの町に迷い込んだみたい」
マリアはパソコンを弄りながら言った。
「マリア、僕達は・・・」
サイはマリアに2人だけで対策を練ろうといった。
「どうして・・・」
サトシは皆で協力すればいいのにといった。
「すいません・・・貴方達と協力したいのは山々なんですが、会長さんが大魔神の一員以外での協力は一切認めてくれないんです」
マリアは謝りながら言った。
「では、これで」
サイとマリアはこの場を引き上げた。
「ほっとけばええんや、こっちはこっちで対策を練ろうやないか」
ユウエイは無責任そうに言い、これからのことを考え始めた。

「まずはピカチュウ達を助けることが先決だ」
サトシはピカチュウ達を助けることが先だといった。
「ああっ、まずはロケット団を探すしかないだろ」
カンテはロケット団を見つけなければ話は始まらないといった。
「大量にポケモンを奪ったんだ、きっと遠くには逃げられないはずだ」
タケシは大量のポケモンを持って遠くに逃げることはまず考えられないと判断した。
「きっと、人気のないところにいるはずや、そこ辺りに探し始めれば・・・」
ユウエイは人気のないところを中心に探せばすぐに見つけられると判断した。
「よし、今すぐ行こうぜ!」
サトシは立ち上がりすぐに行こうとした。
「待て!下手に動いたらそれこそ奴の思う壺だろ!」
カンテはサトシの肩を抑えながら言った。
「でもさ・・・」
サトシはあせっているようだった。
「それに、あいつらは裏アイテムを持っているんだ、もし裏アイテムの対策を考えなければまたポケモンを奪われるだけだ、少しは頭を冷やせ!」
カンテは裏アイテムの対策も考えたほうがいいといった。
「分かりました・・・」
サトシは悲しそうに言い、ソファーに座りなおした。
「裏アイテムって外せばただのアクセサリーでしょう?」
ヒカリは裏アイテムの弱点を訪ねた。
「ええっ、あの後私はこのブレスレットのことを調べたわ」
シロナはあのときのブレスレットをサトシ達に見せた。
「一見ただのブレスレットにしか見えへんげとな・・・」
ユウエイはブレスレットを手にとってよく見た。
「シンジ君も最初はそう思って普通につけたわ、でも体が痛み始めるとすぐに外そうとした、でもバトルが終わらない限り外れることはけしてなかったと言っていた」
シロナはブレスレットの効果を説明した。
「これはもはや自分の意思では外れることの出来ないアイテム、もしこのアイテムが強化されたらポケモンの命はともかく、人の命も・・・」
シロナはなにを思ったがこれ以上言わなかった。

第188幕 完

[316] *お詫びと訂正
佳奈美 - 2008年02月20日 (水) 20時26分

すいません、↑の188幕っと書いてある奴、128幕ですので・・・直接訂正はもう出来ませんのでここでお詫びを申し上げます。

[317] 第129幕 シンジの迷い
佳奈美 - 2008年02月21日 (木) 20時06分

倉庫では・・・
「「「かんぱーい!!!」」」
ロケット団はついに念願のピカチュウをゲットして祝い酒を飲んでいた。
「ぷはー、懐かしいワインだ〜」
コジロウはワインを飲んでうっとりしていた。
「それにしても、ピカチュウだけでなく、おまけのポケモン達も手に入るし、凄く強いドダイドスもゲットするとは、このアイテム凄く気に入ったわ」
ムサシは指輪を見ながらワインを飲んでいた。
「お前ら、ドダイドスを奪うとはいいお手からだな」
ライツはブランデーを飲みながらロケット団を褒めた。
「「「ありがとうございます」」」
ロケット団は有頂天になっていた。
「これで後はあいつが現れるのを待つだけ・・・」
ライツはブランデーを口に含みながら言った。
その時・・・
はかいこうせんとかみなりが厳重に閉められた倉庫のドアを壊した。
「な・・・な・・・」
コジロウはいきなりの攻撃に驚いて自分のワインをこぼしてしまった。
煙が止むと、エレブーとリングマと少年の影が姿を現した。
「やっぱりお前だったのか!」
シンジだった。
「やっぱり来たか」
ライツはブランデーを置き、すぐにシンジのそばに行った。
「用件は一つ、俺のポケモンを返せ」
シンジは冷酷な表情をしながら言った。
「初めてのポケモンを奪われてむかついているのか?」
ライツはくくっと笑いながら言った。
「ああっ・・・」
シンジは答えた。
「そこまで言うのなら返してもいい・・・だか俺とポケモンバトルをしてからだ、俺に勝てたらお前のポケモンは返してやる」
ライツはモンスターボールを構えた。
「お前は2度も俺に負けているくせに、ずいぶんと執念深いな」
シンジはエレブーとリングマをモンスターボールに戻し、新たなモンスターボールを構えた。
「バトルは1対1でいいか?」
ライツはたずねた。
「好きにしろ」
シンジは1対1のバトルを承知した。
「あの・・・ライツ様・・・俺達は・・・」
コジロウは恐る恐るたずねた。
「ああっ、外で見張りしていろ、ここからは誰一人入れさせるな」
ライツはロケット団に倉庫に誰も入れるなといった。
「「「はい!」」」
ロケット団は倉庫を後にした。

「邪魔者もいなくなったし、これでバトルできるな」
ライツはスカタンクを繰り出してきた。
「ヤミカラス、バトルスタンバイ!」
シンジはヤミカラスを繰り出した。
「スカタンク、つじぎり!」
ライツはスカタンクにつじぎりを命じた。
「くろいきりでかわせ!」
シンジはヤミカラスに視界を奪うくろいきりを命じた。
くろいきりが倉庫の中に囲み、ヤミカラスの姿は消え、スカタンクはつじぎりを繰り出せなくなった。
「ゴットバード!」
シンジはすかさずヤミカラスにゴットバードを命じた。
「くくっ・・・」
ライツはなぜが笑っていた。
「なにがおかしい!」
シンジはライツが笑っているのに不振を抱いていた。
「お前の後ろを見てみろ」
ライツはシンジに後ろを見るように言った。
「なっ・・・・」
シンジの後ろにはいつの間にかドククラゲがおり、シンジの両手両足に巻きついていた。
「スカタンク、だいばくはつ!」
ライツは気を緩んでしまったシンジの隙を突いてスカタンクに大爆発を命じた。
だいばくはつがくろいきりを包み込んだだけでなく、倉庫中の窓ガラスが全部壊れた。
「?!・・・」
シンジか見た光景は、ヤミカラスとスカタンクが同時に戦闘不能になっている光景で、離れていたライツがいつの間にか自分のそばに来ていることだった。
「引き分けだな・・・」
ライツはポケットから何かを取り出した。
アメジストのピアスと耳に穴を開けるときに使うホッチキスみたいなものだった。
「なにする気だ!」
シンジは必死で抵抗したがどうしても手足の自由が効かなかった。
「このピアスは知っているだろ?」
ライツはからかうように言った。
「裏アイテムだろ・・・」
シンジはすぐに裏アイテムだと理解した。
「そうだ、このピアスはトレーナーがつけると、ポケモンバトルでは負けることが絶対にありえないアイテムだ」
ライツは機械にピアスをセットしながら言った。
「思ってみれば、お前と俺、敵対する必要ないな、俺の仲間になるんだったら今までの事は全て水に流してやってもいいぞ」
ライツはシンジを自分の仲間になるようにスカウトした。
「ふざけるな!お前の仲間になるぐらいだったら死んだほうがマシだ!」
シンジは頑としてライツの言うことを聞かなかった。
「お前、今勝ちたい奴いるだろ?」
ライツは言った。
「っ・・・」
シンジはライツの言葉に突然、カンテと自分のバトルのことを思い出した。
「勝ちたい・・・勝ち続けたい・・・ポケモンがどうなろうとも、誰から嫌われようとも、どんな手を使っても・・・トレーナーは誰にだってそう思っているはずだ、たとえ、どんなに綺麗な言葉を並べようとも、気取っていようともな」
ライツはシンジの右側の髪をつかみ、耳を露にしてからピアスの機械を近づけた。
「ああっ・・・だが俺は俺自身の力で勝ち続ける、お前の協力は必要ないし仲間にもならない」
シンジはそっぽ向いていった。
「だが、お前は何度もチャレンジしたが勝つ事は出来なかった!そうだろ?」
ライツは最後の言葉を力こめていった。
その時、シンジの過去のバトルの記憶がフラッシュバックした。

各ポケモンリーグではいい成績を収めたものの優勝できなかったこと・・・
シンオウに戻り、暫くしてからシロナと戦って負けたこと・・・
バトル大会開始前日にカンテとリベンジしたがそれも負けてしまったこと・・・
バトル大会セミファイナルではユウエイに負けてしまったこととかを・・・
シンジは全て自分のバトルの負けざまを思い出した。

「くくっ・・・」
ライツはニヤニヤしながらシンジの様子を見た。
「勝ちたい・・・勝ち続けたい、誰であろうとも、俺は勝ちたい!」
とうとうシンジはライツの言葉や誘惑に負けてしまった。
パシャ・・・
この言葉を待っていたように、ライツはシンジの右耳にピアスをはめた。
「っ・・・」
ピアスをはめたと同時にシンジは気を失った。
「そうだった・・・忘れるところだったな、このピアスは無敵の力を手に入れられるが、その代償として本来の心を失ってしまうアイテムだ・・・っといってももう聞こえないみたいだな」
ライツは笑いながらドククラゲをモンスターボールに戻した。
「さてっと・・・お楽しみはこれからだ」
ライツは気を失っているシンジを見ながら怪しく笑った。

第129幕 完

[319] 第130幕 裏アイテムの最大の弱点
佳奈美 - 2008年02月23日 (土) 08時18分

同時刻、ビルの中では・・・
「やっぱり裏アイテムの弱点は分からないな・・・」
カンテは頭を抱えながら言った。
「仕方ない、行ける所まで行ってみるか?」
カンテはとうとう、行ける所まで行くと決心した。
「そうやな、考えても拉致があかんで」
ユウエイもカンテの意見に賛成した。
「待っていろよピカチュウ、絶対に助けてやるからな」
サトシはピカチュウを助ける決心をさらに強くした。
「ヒカリ、タケシ、お前らは連絡係を・・・」
カンテがタケシとヒカリは連絡係をしようとしたが2人は・・・
「あたしも行く!」
「俺もだ!」
っとサトシ達と一緒に行くといってきた。
「でも・・・」
カンテは最初は反対したがヒカリは・・・
「あたしだって裏アイテムを使ってポケモン達をこんな風にする奴は許せない、あたしもサトシやカンテさんやユウエイさんやシロナさんの力になりたい、のんきに連絡係なんでやっていられないわ」
ヒカリは頑として同行するといった。
「俺もヒカリと同感だ!」
タケシもまた連絡係はしないと言った。
「分かった・・・お前らも一緒に来い」
カンテはタケシとヒカリの固い決心を読み取ると、とうとう諦めて同行を許した。

サトシ達はビルから出て、暫く進んだ。
そして人気のない倉庫を見つけたが、あまりにも倉庫が多すぎてどこにロケット団や捕らえられたポケモン達がいるのか分からなかった。
「シロナさん、相手は絶対に俺達が来るのを知っているはずだと思います、ここは慎重に調べたほうが思います」
カンテはシロナに意見を述べた。
「そうね・・・まずは人気のないところを探しましょう、そしてあやしいものを見かけたらすぐに報告を・・・」
シロナがそういうと同時にどくばりが空から降ってきた。
「危ない!」
タケシはすぐに自分の体を盾にしてシロナを守った。
「タケシ君!!!」
シロナはどくばりを受けたタケシを見て驚いた。
「大丈夫です!いつもどくづきで慣れていますから・・・」
いつもグレッグルのどくづきを受けているタケシは多少、毒の免疫を持っていた。
「どこからどくばりが・・・」
サトシは周りを見回した。
すると、倉庫の屋根からロケット団がいた。
「「「ロケット団!!!」」」
サトシとヒカリとカンテはロケット団を見ると叫んだ。
「又会ったわね、ジャリボーイ!」
ムサシはサトシ達を見ると自信満々に言った。
「残念ながらお前達に倉庫の中を調べさせるわけには行かないぜ」
コジロウはそういうと、マスキッパを繰り出した。
「なんや!あの首輪は?」
カンテはマスキッパにつけている首輪に不審を抱いていた。
「この首輪はポケモンにつけると、無限大の素早さを持つだけでなく気配を消すアイテムなのだ、全てはリーダーのアイテムのおかげで俺たちのポケモンは完全無敵だ!」
コジロウは首輪のことをサトシ達に説明した。
「気配を消す・・・素早さを最大限に高める・・・」
ユウエイはこの言葉を考えていた。
「まさか、昼間シンジを襲ったのはマスキッパやったのか!」
ユウエイは昼間のシンジの言葉と今コジロウが言った言葉を推測して、マスキッパの仕業だと分かった。
「ご名答、リーダーの命令だ、悪く思うな!」
コジロウは威張っていった。
「ハブネーク、ドクケイル、あんた達も行きなさい!」
ムサシはハブネークとドクケイルを繰り出した。
ハブネークにはマスキッパと同じ首輪を、ドクケイルにはブレスレットを付けていた。
「ムクバート、君に決めた!」
サトシはムクバートを繰り出した。
「効かん!」
コジロウがそう言うと、急に右手の薬指につけたルビーの指輪が光り始めた。
「ムクーーー!!!」
ムクバートは苦しそうにもがき始めた。
「ムクバート!!!」
サトシは叫んだがムクバートもまたロケット団の元に向かった。
「オーホホホホ、指輪の効果を忘れたの?」
ムサシは高笑いしながら指輪を見せた。
「洗脳して奪われるんやったら俺達は、手も足も出ないやないか」
ユウエイは悔しそうに言った。
「なにか弱点があるはずだ・・・なにが・・・」
カンテは裏アイテムの弱点を考えていた。
その時、暗闇から声が聞こえた。
「裏アイテムの弱点は宝石だ!」
裏アイテムの弱点を影で教えてくれた人がいた。
「誰や?」
ユウエイは周りを見回したが、暗くて見えなかった。
「宝石・・・そうだわ!」
シロナはモンスターボールを構えた。
「シロナさん!ポケモンを繰り出したら奪われます」
「天空に舞え!ルカリオ!」
サトシは止めたがシロナはルカリオを繰り出した。
「ルカリオ、はどうだん!」
シロナはルカリオにはどうだんを命じた。
「無駄無駄!指輪でルカリオも洗脳して・・・」
ムサシは指輪の力でルカリオを洗脳しようとしたが、ルカリオは洗脳されなかった。
「「「どうしてー?」」」
ロケット団は声をそろって叫んだ。
「はどうだんは必ず当たる技、ボールから出してすぐに技を支持したのよ、これでアイテムについている宝石は壊れたわ」
シロナはルカリオのスピードと技の素早さを生かして洗脳の元になった指輪の宝石をはどうだんで壊させた。
「しまった!ルビーの指輪が」
コジロウは指輪についていたルビーが壊されて呆然としていた。
その時、ルビーが壊されたと同時に、倉庫からピカチュウ達が外から出てきた。
「ピカチュウ!」
サトシはピカチュウを見るとすぐに呼んだ。
「ピカピー」
ピカチュウはサトシを見るとすぐにサトシの元に駆け寄った。
「無事でよかった」
「チャア〜」
サトシはピカチュウを抱きしめた。
「さあ、トレーナーの元に帰るんや!」
奪われたほかのポケモン達も自由の身とになり、ユウエイの指示とおりにポケモン達はトレーナーの元に帰っていった。
「形勢逆転だな、ロケット団!」
カンテはモンスターボールを構えた。
「まずいぞ・・・他のアイテムについていた宝石もさっきのはどうだんで壊されたし・・・」
コジロウはマスキッパ達についている首輪を見てあせっていた。
はどうだんで壊されたのは指輪についていた宝石だけでなく、マスキッパ達についていたアイテムの宝石も一気に壊されたのだった。
「よーしピカチュウ、ボルテッカー!」
サトシはアイテムが壊されたのを確認するとすぐにピカチュウにボルテッカーを命じた。
「ピカチュウー、ピカピカピカピカー」
ボルテッカーをまともに浴びたロケット団は空高く飛ばされた。
「「「うわあああーーー」」」
ドーン・・・
「何でこうなるのよ〜」
「やっぱり無限なんで言う言葉はこの世に存在しないのか?」
「だったらあたし達で作るしかないでしょうがー」
「これを作るには相当の時間が必要ニャ」
「ソーナンス」
「「「やなかんじー」」」
ロケット団はそういいながら空彼方に消えて行った。

「よかったな、ピカチュウ取り戻せて」
カンテはサトシに言った。
「はい」
サトシは嬉しそうにした。
「でも、アイテムの弱点、誰が教えてくれたのかな?」
ヒカリはそこに疑問を抱いていた。
「いい加減に出てきたらどうなの?」
シロナは陰に隠れている人物に話しかけた。
「やっぱりあんたには分かっていたか」
影から姿をあらわしたのはジュウゴロウだった。

第130幕 完

[320] 第131幕 思わぬ敵
佳奈美 - 2008年02月23日 (土) 12時25分

「ジュウゴロウさん・・・」
サトシは呆然としていた。
「何であなたがここに?」
シロナはたずねた。
「話はサイとマリアから聞いた、裏アイテムのこと、俺は知っているぜ」
ジュウゴロウは裏アイテムのことを知っているといった。
「それ、本当ですか?」
タケシは尋ねた。
「ああっ、裏アイテムの効果と弱点を全て教えてやってもいいぜ、その代わり、シロナ、バトル大会が終わったら俺とバトルしろ」
ジュウゴロウは裏アイテムのことを全て教える代わりにシロナにバトル大会が終わったらバトルしろといってきた。
「取引っと言うわけね・・・」
シロナは呟いた。
「分かったわ、ファイナルが終わり、勝者と私のバトルが終わったらすぐに相手してあげましょう」
シロナはジュウゴロウとの取引を受けた。
「取引成立だな・・・ここでは相手に聞かれてしまう、俺について来い」
シロナ達はジュウゴロウの後をついて行った。

ジュウゴロウに連れてこられたところは倉庫からそう遠くはない殺風景で今は使われていないビルだった。
そこにはマリアとサイとバルトもいた。
「マリアさん、サイさん、バルト・・・」
サトシは驚いていた。
「暗いな・・・明かりでもつけるか」
ユウエイはリュックからランプを取り出して明かりをつけた。
「これでええやろ」
ユウエイはランプを床に置いた。
「全員そろったところで話すとしよう」
ジュウゴロウは説明に入った。
「裏アイテム・・・普通のアクセサリーと区別を付かなくするように作られたものだ、しかしそれをつけたものは莫大な力を入れたと同時に人生を妨害すると言われる危険なアイテム、人がつけただけでもない、ポケモンにつけてもポケモン自身も自我喪失になるといわれるものだ、もう一つ効果がある、トレーナーがつけるとポケモンが受けるダメージがトレーナーにも食らい最悪の場合、死を迎えるといわれるものもある」
ジュウゴロウは裏アイテムの効果は二つあるといい、一つはトレーナーもポケモンも強くなれるがその代償として人生を駄目にしてしまうのと、もう一つはトレーナーもポケモンも最悪の場合命を落としてしまうものだといった。
「そ・・・そんな・・・」
ヒカリは怯えたように言った。
「まさしく法律で禁止されているアイテムっと言うわけやな」
ユウエイは腕を組みながら言った。
「じゃあ、弱点はないんですか?」
サトシはジュウゴロウに質問した。
「さっき言ったように、弱点は宝石だ、宝石を壊せばすべて元に戻る、しかし宝石が小さいときもある、もし宝石を壊そうとしても宝石が見つからない時だってある」
ジュウゴロウは宝石の大きさにも異なるといった。
小さい宝石であればあるほど壊すのは難しいといった。
「何で宝石がこんな危険なアイテムに早代わりを・・・」
カンテは疑問に抱いていた。
「おそらく、どこかでエスパーポケモンの力を借りて宝石に力を与えているはずだ」
ジュウゴロウは宝石に力を注ぎ込んでいる本体、エスパーポケモンを倒すか自由にするかで裏アイテムは使えなくなるといった。
「よし、そうと分かればグループを作るで」
ユウエイは黒幕の正体を探るのと、エスパーポケモンを倒すグループを作ろうといった。
「ああっ」
サトシ達もそれに賛成した。
「俺達が協力してやれるのはここまでだ、後はお前達で勝手にししろ」
ジュウゴロウはそういうとビルを後にした。
「では、失礼します」
マリア達もジュウゴロウの後についていった。

「グループは決まったな、サトシとヒカリとタケシはエスパーポケモンを倒す、俺とシロナさんとユウエイは黒幕の正体を探る」
カンテのグループ分けにはサトシ達も賛成した。
「でも、シロナさん、後は俺たちに任せてビルに戻ったほうが・・・」
サトシはチャンピオンであるシロナにこんな危ない目にあわせたくないと思っていた。
しかし・・・
「私を特別扱いにしないでくれる、私だってポケモントレーナー、こういう不正は見て見ぬ振りは出来ないの」
シロナはプライドのためか、こういうことは許せなかった。
「すいません、シロナさん」
サトシは謝った。

サトシ達はビルを後にし、さっき来た倉庫を再び来た。
「よし、俺達はピカチュウ達が出てきた倉庫を探る、サトシ達は怪しいエスパーポケモンを探してくれ」
カンテの指示に従ってサトシとタケシとヒカリは別の倉庫からエスパーポケモンを探しに行った。
「俺達はこの倉庫で手掛かりを探すぞ!」
「分かった」
カンテとユウエイとシロナはさっきの倉庫に入っていった。

「何も無いところやな?」
ユウエイはランプを明かり代わりにして倉庫の中を見ていた。
その時・・・
ピシャン、ガシャン・・・
「なんだ!」
倉庫のドアが閉まってしまった。
「あかん、開かへんで」
ユウエイはドアを開けようとしたがびくともしなかった。
その時、暗闇から人が現れた。
「・・・・・・」
シンジだった。
「シンジ、お前どこに行ってたんだ」
カンテはシンジに尋ねたが、シンジは心を失っていたためカンテの質問には答えなかった。
「心配したんだぞ、ドダイドスはもう大丈夫だからな・・・」
カンテがそういうと単に、ハードプランドがカンテに直撃した。
「ガバ・・・」
「カンテ!!!」
ユウエイはすぐにカンテの元に駆け寄った。
「どうしたんだ・・・」
カンテは立ち上がり、そして後ろを見るとドダイドスがいた。
ドダイドスの首には首輪と鎖が巻かれていた。
「これは・・・裏アイテム!」
シロナは叫んだ。
「なぜなんだ、どういう意味なんだ、ちゃんと説明しろ」
カンテは悲しそうに大声を出していった。
「別に・・・意味なんでない、俺がやりたいこと・・・それは、ポケモンバトルしてカンテさん達に勝つことだけだ!」
シンジはそういうと、エレブーを繰り出した。
エレブーにもまた裏アイテムのブレスレットや首輪がついていた。
「エレブー、かわらわり!」
シンジがそう指示すると、エレブーは地面に向かってかわらわりをした。
地面が真っ二つにわれ、カンテ達はもはや逃げられなかった。
「やめろ・・・やめてくれシンジ!」
カンテは必死でシンジにやめるように言ったがシンジは聞く耳もたんと言わんばかりに態度をとった。
「使用ポケモンは3対3、そのうち2体戦闘不能になったものが敗者だ!」
シンジはバトルのルールを説明した。
「ふざけるな・・・俺は・・・俺は・・・心を失ったトレーナーのバトルが一番大嫌いだ!!!」
カンテは倉庫いっぱいに聞こえるような声で叫んだ。

第131幕 完

[321] 第132幕 カンテの作戦
佳奈美 - 2008年02月23日 (土) 16時58分

「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーを繰り出した。
しかし、カンテは・・・
「ふざけるな、お前裏アイテムを使うとどうなっているのか知っているのか、裏アイテムは危険極まりないものだぞ!」
カンテは頑としてバトルをしようとはせずにシンジを叱った。
「うるさい、こんなの俺には関係ないことだ、俺はただお前らに勝てればそれでいいんだ、さあポケモンを出せ!」
カンテの言葉はもはやシンジに届くことはなかった。
「だからやらないって言っているだろうが、こんなのポケモンバトルとは言えるわけないだろうが」
カンテはこんなの正式なポケモンバトルじゃないといった。
「それがどうしたって言うんだ!」
シンジの次の言葉にカンテ達は硬直した。
「ポケモンバトルはトレーナーの誇りとも言える神聖なる物、自分のトレーナーのプライドを賭けて戦うものだ、例えポケモンがどうなろうとも、ポケモントレーナーは一度受けたポケモンバトルの舞台を降りることは許されないんだ、それをお前らだってよく知っているはずだ!」
シンジのこの言葉にカンテはついにモンスターボールを構えた。
「コラー、俺達はこんなことをしている暇はないはずや!」
ユウエイはバトルをしている暇はないといったがカンテは
「すぐ終わらせる」
この一言を言った。
「シンジ君の言うとおり・・・ポケモントレーナーとしてのバトルは神聖なる区域、その舞台を下りることは許されない、でも・・・ポケモンがどうなろうとも、裏アイテムを使って勝つということは絶対に私は認めない」
シロナはポケモンバトルはトレーナーのプライドを賭けた物とか神聖なる区域のところでは許したが、裏アイテムを使い、ポケモン達がどんな風になろうとも構わないと言った所が許せなかった。
「シロナさん、裏アイテムは確か、人を思いのままに操れるといっていたはずや」
ユウエイはジュウゴロウの言葉を思い出した。
「ええっ・・・まさか!」
シロナはすぐに気がついた。
「そのまさかや・・・きっとシンジも裏アイテムをまた無理やり付けられて・・・」
ユウエイはすぐにシンジがつけてある裏アイテムを探し始めた。
でも、どこにも見つからなかった。
「クソ・・・ネックレスも、ブレスレットもどこにもあらへん」
ユウエイは悔しそうに言った。
「大地を揺るがせ、スリープ!」
カンテはスリープを繰り出した。
「エレブー、かみなりだ!」
シンジはすぐにエレブーにかみなりを命じた。
「さいみんじゅつ!」
カンテはすぐにスリープにさいみんじゅつを命じたがエレブーは裏アイテムの一つ首輪の効果で素早さを高めたため、さいみんじゅつをかわした。
「なっ・・・」
カンテは驚きを隠せなかった。
「かみなりパンチ!」
シンジはエレブーがスリープの近くに来るとすぐにかみなりパンチを命じた。
「スリープ!!!」
カンテが叫んだ時、スリープの体が光り始めた。
「これは・・・」
カンテはすぐに進化の光だと分かった。
スリープはスリーパーに進化した。
「スリーパー!」
カンテは始めて貰ったポケモンが進化できて嬉しさを抱いたが、今はそんなところではなかった。
「エレブー、かわらわり!」
シンジはすぐにエレブーにかわらわりを命じた。
「スリーパー、相手はエレブーじゃない、エレブーについてある首輪とブレスレットの宝石を狙うんだ、そうすればエレブーは正気に戻る!」
カンテはターゲットをエレブー自身ではなく、エレブーについてある裏アイテムの宝石を狙うように言った。
「スリーパー、ねんりき!」
カンテはすぐにスリーパーにねんりきを命じた。
スリーパーのねんりきがエレブーの首輪とブレスレットに直撃し、宝石がばらばらに壊れた。
「エレ?」
エレブーは正気に戻った。
「スリーパー、さいみんじゅつで眠らせるんだ!」
カンテは正気に戻ったエレブーを暫く眠らせるためにスリーパーにさいみんじゅつを命じた。
さいみんじゅつを受けたエレブーは眠ってしまった。
「クッ・・・」
シンジは悔しそうに舌打ちした。
「スリーパー、さいみんじゅつでシンジを眠らせて!」
カンテはエレブーが眠ったのを確認するとすぐにシンジに向かってさいみんじゅつを命じた。
「どういう意味や、トレーナーに攻撃するのはルール違反やで!」
ユウエイはこの驚きに隠せなかった。
「いいえ、これは正式なバトルじゃない、カンテ君はきっと、シンジ君が眠っているうちに裏アイテムを外す気なのよ!」
シロナはカンテの考えていることが分かっていた。
「クソ・・・眠気が・・・」
スリーパーのさいみんじゅつを受けたシンジは眠気と戦ったがとうとう負けてしまい、床に転がった。
「今だ!」
カンテはシンジが眠ったのを確認するとすぐに裏アイテムを探し始めた。
「あった・・・」
カンテはシンジの右耳を見るとすぐに、アメジストのピアスを発見した。
「こんな物・・・」
カンテはすぐにアメジストのピアスを外した。
「乱暴にはめていたから血が流れている・・・」
カンテはシンジの右耳を見ながら言った。
穴を無理やりあけてしまったため、右耳から数筋血が流れていた。
「後で消毒してやるか・・・」
カンテはシンジを抱えユウエイとシロナのところに向かった。
「凄い作戦やないか、カンテ、俺すっかりだまされてしもうたで!」
ユウエイはカンテはあらかじめ作戦を立てており、そして作戦を実行したのだと思っていた。
「いや、作戦なんか最初は立てていなかった」
カンテは白状した。
「なんやて!」
ユウエイは驚いた。
「最初はパニックになっていたげと、スリープがスリーパーに進化したのを見て急に思いついたんだ」
カンテはこの状況を説明した。
「お前らしいといえばらしいな・・・」
ユウエイは突っ込む気が起きなかった。
「とりあえず、倉庫から出ましょう」
シロナは倉庫を出て、もう一度作戦を練ろうといった。
「そうですね・・・」
カンテとユウエイもシロナの意見に賛成した。

第132幕 完

[322] 第133幕 2つの選択
佳奈美 - 2008年02月23日 (土) 19時16分

同時刻・・・
サトシ達は、カンテの言うとおりに、裏アイテムの力を引き出しているエスパーポケモンを探していた。
「サトシ!大変よ、この倉庫からサーナイトが・・・」
ヒカリが倉庫の方に指を指していった。
サトシとタケシが倉庫の中に入ってみると、特大の檻にサーナイトが閉じ込められていた。
しかも、裏アイテムのブレスレットを付けられ、無理やりサイコキネイシスを使わせていた。
「酷い・・・」
ヒカリは悲しそうに呟いた。
「サーナイト、助けに来たぞ!」
サトシはサーナイトに呼びかける。
「サナ」
すると、悲しそうにしていたサーナイトは明るい表情になった。
「ピカチュウ、アイアンテール!」
サトシはピカチュウにアイアンテールで檻を壊させようとした。
その時、檻の前からムクホークから現れた。
「なんでムクホークが!」
サトシは叫んだ。
「裏アイテムのスイッチを救出しに来たのか、悪いがそうはさせないぜ」
倉庫の入り口から人の影が現れた。
「お前は・・・」
「ライツ!!!」
サトシとタケシはすぐにライツだと分かった。
「お前、警察に捕まっていたんじゃなかったのか!」
サトシは叫んだ。
「サツの元から逃げ出すなんで俺には朝飯前だ!」
ライツは自信もって言った。
「クソ、ピカチュウ!」
サトシはピカチュウを呼びかけた。
「グレッグル、お前も行け!」
タケシはグレッグルを繰り出した。
「動くな、こっちには人質がいるんだ」
ライツの言葉にサトシ達は耳を疑った。
「きゃあ!」
ヒカリの悲鳴が聞こえた。
「ヒカリ!!!」
「しまった!!!」
サトシとタケシが気づいた時には遅かった。
ヒカリはドククラゲのまきつくで完全に身動きが取れなかった。
「ポケモンをしまえ、さもないと人質をぶっ**!」
ライツは怖い声で言った。
「サトシ、タケシ、私はどうなってもかまわない!サーナイトを助けてあげて!」
ヒカリはサトシとタケシに自分の命を二の次にしてサーナイトを助けるように呼びかけた。
「でも・・・」
サトシは困惑していた。
「いいからサーナイトを助けてあげて!」
ヒカリは苦しそうに言った。
「クソ・・・」
サトシは頭を抱え、膝を床に着いた。
「選択をやろう、この女を助けるか、それともサーナイトを助けるか、二つに一つ、好きなのを選べ」
ライツは選択を持ちかけた。
「そんな選択、認められるわけないだろうが!」
タケシは怒りながら言った。
「なら、2人とも処分してやろうか?」
ライツは懐から刃物を取り出した。
「な・・・なんだと!」
タケシはこの光景を見て驚いた。
「やめろー」
サトシは叫んだか、ライツはヒカリの近くに来た。
そして刃物をヒカリの喉に押し当てた。
「最近、女の血に飢えていたんだったよな、俺」
ライツは舌摺りしながら言った。
「やめろ、やめてくれー」
サトシはやめるように言った。
「じゃあ、二つに一つの選択を選べ」
ライツはからかうように言った。
「サトシ、あたしはどうなってもいい、サーナイトを助けてあげて!」
ヒカリは頑としてサーナイトを助けるのが先だといった。
「く・・・クソー」
サトシとタケシにはもはや、迷いが動き始めていた。

第133幕 完

[323] 第134幕 形勢逆転
佳奈美 - 2008年02月24日 (日) 09時38分

「ん・・・」
スリーパーのさいみんじゅつが溶け、眠りから覚めたシンジは自分がどこにいるのか分からなかった。
「ここはどこだ・・・」
シンジが呟いて起き上がると、カンテが声をかけた。
「倉庫の外だ、あのときのこと、覚えているか?」
カンテは一部始終を話した。
「そうか・・・俺はまんまと騙されたって言うわけか・・・」
シンジは自分のおろかさ失望していた。
「まあまあ・・・人間誰にだって心の隙は出来るものだ、俺は全然気にしていないから余計な心配するなって」
カンテはシンジの頭を撫でながら言った。
「ありがとうございます、ところで、ユウエイさんとシロナさんは?」
シンジはユウエイとシロナがいないことに気がついた。
「ユウエイとシロナさんは警察に報告しに行った、俺たちの手じゃ追えないと言う理由で」
ユウエイとシロナはあの後、自分達の手じゃ追えないから警察の力も必要だと判断し、二人を残して町に引き返したのだった。
その時・・・
「やめろー、やめてくれー」
一番奥の倉庫から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「行こう!」
「はい!」
カンテとシンジはすぐにこの場に向かった。

「さあどうする、女か、サーナイトか」
ライツはニヤニヤしていた。
「サーナイトも助けたい・・・でも・・・ヒカリが・・・」
サトシは混乱し続けていた。
「どうすればいいんだ・・・」
タケシもヒカリとサーナイトを助けようにもドククラゲやムクホークだけでなく、いつの間にか、ボスゴドラ、ブーバーン、フシギバナ、スカタンクも出されていた。
下手に動くとタコ殴りされるのが関の山だった。
倉庫の入り口側では・・・
「こんなことで困惑するとは・・・使えないな」
シンジは困惑し続けているサトシに暴言を吐いた。
「シンジ、俺が言うとおりに実行しろ」
カンテは小声でシンジと作戦を練った。
「あいつらを助けるのは気が進まないが、仕方ないか・・・」
シンジは渋々カンテと手を組むことにした。

「サトシ、タケシ、あたしはどうなってもいいから、サーナイトを・・・」
ヒカリはもはや体力を失いかけていた。
「ヒカリ・・・クソー、奇跡でも・・・偶然でもいい、ヒカリとサーナイトを助ける力を俺にくれ」
サトシはとうとう神頼みをし始めた。
「ふははははは、抵抗する気力も失い、最後には神頼みか、お前みたいな奴は一生ここで困惑するのがお似合いだ」
ライツは高笑いしながら言った時、天井からかみなりが策略した。
「な・・・なんなんだこのかみなりはー」
ライツはいきなりのかみなりで驚いていた。
そのかみなりがどくクラゲに直撃し、ヒカリは自由の身となった。
「ヒカリ、こっちに来るんだ!」
タケシはヒカリに呼びかけた。
「ええっ」
ヒカリはすぐにタケシのそばに向かった。
「クソ、女を逃がすな!」
ライツはスカタンクとムクホークにヒカリを捕まえろといったが今度はりゅうのいぶきがムクホークに降りかかってきた。
「ムクホー!!!」
りゅうのいぶきがムクホークに直撃し、ムクホークは戦闘不能になった。
「このりゅうのいぶきは・・・まさか!」
サトシは倉庫の入り口を見た。
すると、カンテとハクリューがいた。
「カンテさん!」
サトシは嬉しそうな表情して叫んだ。
「クソー、スカタンク、フシギバナ、ブーバーン、ボスゴドラ、やっちまえー」
ライツは叫んだがいつの間にかボスゴドラ達も戦闘不能になっていた。
「裏アイテムさえなければお前のポケモンは使えないな!」
いつの間にかシンジが倉庫の中におり、ドダイドスやエレブーで一気に肩をつけてしまっていた。
「シンジ!」
サトシはあのシンジが自分のために助けてくれたことに嬉しさを抱いていた。
「ありがとう!」
サトシは礼を言ったが、シンジは・・・
「勘違いするな、カンテさんの指示通りに動いただけだ、お前達のためではない」
シンジはいつのも態度でサトシを見下した。
「でも、ありがとう」
サトシはヒカリを助けてくれたことには感謝していた。
「サーナイト、もう大丈夫だぞ」
カンテは檻とサーナイトについてあったブレスレットを壊しサーナイトを自由にしてあげた。
「サナ♪」
サーナイトはそのままテレポートで姿を消した。
「くそ・・・こうなったら切り札でお前らを地獄に突き落としてやる」
ライツはマスターボールを取り出し、マスターボールに巻いてあった鎖を外してレジギガスを繰り出した。
「れ・・・レジギガス!」
サトシは驚いていた。
「ちょっと、おかしいわよ」
ヒカリは叫んだ。
「ポケモントレーナーは、コーディネーターでもブリーダーでも関係なく、一人に持っていけるポケモンは全部で6匹までのはずよ、何で7匹目なんかを」
ヒカリはライツが7匹もポケモンを持っていることにおかしさを抱いていた。
ポケモンを持つのは10歳から許されているが、トレーナーもブリーダーもコーディネーターも関係なく一人当たり6匹までしか持つことは許されておらずそれ以上のポケモンをゲットしたら強制転送になるのだ。
「俺は正規のポケモントレーナーじゃないからな、だから何匹持っても許されているんだ」
ライツは笑いながら言った。
「レジギガス、メガトンパンチ!」
ライツはレジギガスにメガトンパンチを命じた。
「ハクリュー、ギガインパクト!」
カンテはハクリューにギカインパクトを命じたがレジギガスの圧倒的のパワーの前ではギカインパクトは効かなかった。
「なんだと!」
カンテは驚きを隠せなかった。
裏アイテムの力の原因であるサーナイトは逃がしたから裏アイテムは二度と使えなかったがレジギガスは裏アイテムがなくともパワーや防御は圧倒的だった。
「ハクリュー!!!」
カンテは叫んだが、レジギガスのメガトンパンチをクリーンヒットしたハクリューは戦闘不能になった。
「なんと言うパワーだ!」
タケシはレジギガスのパワーに驚いていた。
「こんなポケモンが存在していたなんで、私たちじゃ敵うわけないよ」
ヒカリはどんなポケモンを出してもすぐにやられるだけだといった。
「ぬるいな!どんなに強くてもポケモンはポケモン、ポケモンには無限のパワーとか防御という言葉はないはずだ、それも忘れてしまうとは、お前らは本当に使えないな」
シンジのこの言葉にサトシは何かをひらめいた。
「そうか・・・分かったぜシンジ、レジギガスの最大の弱点が!」
サトシはレジギガスの最大の弱点に気がついたようだ。
「ここは俺とピカチュウに任せてくれ」
サトシはレジギガスは自分とピカチュウに任せろといった。
「何する気だ、あいつ」
カンテはサトシの行動が読めなかった。
「ほう・・・ピカチュウ1匹で何が出来る?」
ライツはサトシは諦めただろうと思っていた。
「ピカチュウ、でんこうせっか!」
サトシはピカチュウにでんこうせっかを指示した。
「ピカチュウー!!!」
ピカチュウはレジギガスの周りをうろちょろし始めた。
「このちょこまかと、レジギガス捕まえろ!」
ライツはレジギガスにピカチュウを捕まえるように言ったがレジギガスはスピードが遅すぎるため、ピカチュウを捕まえることはできなかった。
「そうか、これがサトシの狙いだったんだ!」
タケシはサトシの狙いが分かったようだ。
「どういうこと?」
ヒカリはたずねた。
「レジギガスは確かに強敵、でもレジギガスの特性、スローダウンで攻撃・防御は5ターンの間半分になる、そしてレジギガスはスピード技が得意ではないポケモンだ」
タケシの代わりにシンジがレジギガスの弱点と特性をヒカリに説明した。
「よくレジギガスのこと知っていたね」
ヒカリはシンジの知識に驚いていた。
「これくらいのことを覚えるのはトレーナーの基本だろうが、本当にお前らは使えないな」
シンジはヒカリ達の知識不足に呆れていた。
「見てみろ、レジギガスが疲れているぞ!」
カンテはレジギガスを見て言った。
「しまった!」
ライツはやっとサトシの考えていることが分かった。
レジギガスを確実に疲れさせ、疲れさせた隙を狙ってとどめをさすという作戦だったのだ。
「よーし、ピカチュウ、ボルテッカー!」
サトシはピカチュウにボルテッカーを命じた。
「ピカチュー!ピカピかピカピカー!」
ボルテッカーがレジギガスに直撃し、レジギガスは戦闘不能になった。
「そんな・・・バカな・・・俺が・・・」
ライツは自分の敗北に呆然としていた。
「やったぜ、ピカチュウ!」
サトシはピカチュウを抱きしめた。
「ピカピー」
ピカチュウは疲れはしたがサトシに褒められてとっても嬉しそうだった。
「クソ・・・こうなったら」
ライツは懐から拳銃を取り出した。
「きゃあ!」
ヒカリは拳銃を見て叫んだ。
「本来の目的を果たすまでだー」
ライツは銃口をシンジに向けた。
その時、ライツの背後に一斉攻撃が向けられた。
「ぎゃああああーー」
ライツは気を失ってしまった。
ライツの背後を見るとライツのポケモン達がライツに向かって攻撃したのだった。
裏アイテムで散々苦しめられたボスゴドラ達はライツを心底嫌っていたのだった。
しかし、裏アイテムを壊され自由の身となったボスゴドラ達はすぐにライツに仕返ししたのだ。
「ポケモンも牙を向く相手をえらぶっという訳か・・・」
タケシはこの光景を見て言った。
「自業自得だ!」
カンテはライツの行為は自業自得だといった。

数分もしないうちにシロナとユウエイはここに戻ってきた。
警官達を連れて・・・
ライツは見事に御用となり、ライツの手持ちポケモン達はそれぞれ野生に戻って行った。
「ジュンサーさん、レジギガスはどうするんですか?」
カンテはたずねた。
「レジギガスはキッサキシティの神殿に戻します」
ジュンサーはレジギガスはキッサキシティの神殿に戻すといった。
「本来の場所に戻すのはレジギガスにとってもいい行為ですね」
サトシはレジギカスの入ったマスターボールを見て言った。
「それでは、カンテ君、レジギガスのボールを」
カンテはレジギガスの入ったマスターボールをジュンサーに渡した。
「ご協力、感謝します」
ジュンサーはサトシ達にお礼を言うと、この場を後にした。
「まぶしい・・・」
ヒカリは空を見上げていった。
「もう朝か・・・長い夜やったな・・・」
ユウエイは太陽を見ながら言った。
「ビルに戻ろうか」
タケシはビルに戻ろうといった。
「ああっ」
サトシ達も倉庫を後にし、ビルに戻って行った。

第134幕 完

[324] 第135幕 カンテとユウエイの会話
佳奈美 - 2008年02月24日 (日) 17時49分

ビルに戻ったサトシ達はこのまままっすぐ自分達の部屋に戻り、そして遅い睡眠をとり始めた。
ただ一人を除いて・・・

「朝日がこんなに気持ちいいものだとは思わへんかったな・・・」
ユウエイはなぜか眠れずにいた。
何もすることがないのでビルの屋上に来、屋上に添えてあったベンチに座り、のんびりと太陽を見ていた。
「明日か・・・ファイナルは」
ユウエイは明日のファイナルのことを考えていた。
ビルに戻ったあと町長が、事件も解決したことだしファイナルは明日の午前10時に迎えられると言った後だった。
「ポケモンリーグ以外でのカンテとの戦い、楽しみやな」
ユウエイはぼんやりと呟いた。
太陽の光が彼の明るい茶髪に降り注ぎ綺麗に輝かせた。

3時間後・・・
「あ〜、よく寝た〜」
カンテが目を覚ました。
「ユウエイの部屋にでも行って見るか」
カンテはパジャマから普段着に着替え、ユウエイの部屋に向かった。
コンコン・・・
カンテはユウエイの部屋の前に来、ノックしたが応答はなかった。
「また寝ているのかな?」
カンテはドアノブをまわして少し覗いたが、ユウエイの姿はどこにも見当たらなかった。
「屋上かな?」
カンテはドアを閉め、屋上に向かった。

屋上に向かうとユウエイの姿が見えた。
ユウエイはいつの間にか眠っており、ベンチに横たわっていた。
「こんなところで寝ると風邪引くぞ」
カンテはユウエイを起こした。
「ん・・・」
ユウエイは目を覚ました。
「カンテ・・・」
ユウエイは虚ろな目でカンテを見た。
「いよいよ明日だな、ファイナル!」
カンテはいきなり、ファイナルのことを話し始めた。
「そうやな・・・お前とバトル出来る機会と言えば、ポケモンリーグとかいった大きな大会だけやからな、でも、ポケモンリーグ以外での場所でバトルするのは初めてやな、俺もお前もな」
ユウエイはカンテとポケモンリーグ以外での場所でバトルするのは初めてだといった。
「ああっ、俺もだ」
カンテもユウエイと同じ意見だった。
「最初はバトル大会なんで興味わかないと思っていたげと、こんなに凄腕トレーナーがいるんだ、絶対にユウエイもいるはずだと思ってね参加したんだ、俺の読みは当たっていたよ、まさかユウエイも俺と同じ事を思っていてバトル大会に参加するとはな」
カンテは笑いながら言った。
「俺もや、俺もバトル大会には絶対にカンテも出場するはずやと思って参加したんや、予選前夜にお前と再会したときはびっくりしたで」
ユウエイは最初はカンテと思わぬ再会したのは驚いたが、すぐにカンテも自分と同じ意見だと言うとすぐにファイナルでカンテとバトルが出来ることに嬉しさを抱いたと言った。
「これからもよろしくな、親友!」
カンテは手を差し伸べた。
「ああっ!」
ユウエイはしっかりとカンテの答えを受けた。

第135幕 完

[325] 第136幕 チャンピオンの力
佳奈美 - 2008年02月25日 (月) 19時42分

5時間後・・・
「あ〜・・・よく寝た・・」
サトシとピカチュウもやっと起きた。
「ピカチュ〜」
ピカチュウもあくびをした。
「あれ・・・タケシとヒカリ・・・」
サトシはタケシとヒカリがいないのに気がついた。
「ロビーかな・・・」
サトシはピカチュウと一緒にロビーに向かった。

サトシとピカチュウがロビーに向かうと、ロビーの周りには参加者達が集まっていた。
「何かあったのかな?」
サトシは参加者達を押しのけ、参加者達が注目しているものを見ると、サトシは唖然としていた。
「だから入る気は無いといっているだろうが!」
「いーや、どんなにお前が嫌だといっても無理やり入らせてもらう!」
「勝手に決めるな!」
「お前に拒否権はない!」
「人権妨害だ!これは!」
シンジとジュウゴロウの言い争いだった。
「一体何があったんだ」
「ピカピカ」
サトシとピカチュウは2人の間を割って止めようとした。
「お前には関係ないことだ、そこをとげ」
シンジはサトシを片隅に追い払った。
「俺はお前のバトルの腕を認めているだけでなく、やり方も認めている、大魔神の一員となり俺の右腕となれ!」
ジュウゴロウはまたシンジを大魔神の一員にするのは諦めていなかった。
「いい加減にしろ、しつこいんだ!」
ついにシンジにも我慢の限界が来たようだ。
「だったら強制手段だ!」
ジュウゴロウはキラザとヘラクロスとボーマンダを繰り出した。
「やめなさい、君!」
町長はこの光景を見てすぐに止めに入った。
「ビルが壊れるじゃないか、ポケモンバトルなら外でやりなさい、外で!」
町長は必死でジュウゴロウを止めた。
「うるせー、これはポケモンバトルじゃねえ、強制手段だ!」
ジュウゴロウは町長を乱暴に突き飛ばすと、キラザ達に技を命じた。
「キラザ、サイコカッターだ、ヘラクロスはメガホーン、ボーマンダはすてみタックル!」
ジュウゴロウは一斉に攻撃を仕掛けてきた。
「シンジ、危ない!」
サトシはすぐに助けに入ろうとしたがサトシの横に急にマッハで飛ぶ物体が通り過ぎた。
「何だ!」
サトシはこの物体が分からなかった。
「ガブリアス・・・」
ジュウゴロウは呆然としていた。
ガブリアスがキラザ達の攻撃の盾となったのだ。
「このガブリアス・・・まさか!」
シンジはこのガブリアスはシロナのものだとすぐに分かった。
「人の嫌がることを無理矢理させる行為は人間関係を失わせるわよ」
参加者達の中に混じって聞き覚えのある声が聞こえた。
「シロナさん!」
サトシはすぐにシロナだと分かった。
「シロナ!!!」
ジュウゴロウはキッと睨みつけた。
「こんな人にはちょっと灸をすえてあげないとね」
シロナは微笑みながら言った。
「ふざけやがって、キラザ、ヘラクロス、ボーマンダ、連続で行けー!」
ジュウゴロウは3匹同時にガブリアスに攻撃を仕掛けてきた。
「ギカインパクト!」
シロナはガブリアスにギカインパクトを命じた。
ガブリアスのギカインパクトがキラザ達に直撃し、一撃で戦闘不能になった。
「なっ・・・」
ジュウゴロウは呆然としていた。
「どう?まだやる気?」
シロナは言った。
「クソ・・・本当はこのまま戦うが、お前との蹴りはあの時の取引で決着をつけてやる!」
ジュウゴロウはそういいながらキラザ達をモンスターボールに戻した。
「それから、お前はもういい、大魔神の一員にふさわしくない性格しているからだ!」
ジュウゴロウはシンジをスカウトするのは諦め、この場を去った。
「凄い!流石はシロナさん!」
サトシはシロナに拍手した。
他の参加者達もシロナの活躍に拍手しまくった。
「助けてくれてありがとうございます」
シンジはシロナに礼を言うと、この場を去った。

第136幕 完

[326] 第137幕 暇つぶしのダックバトル
佳奈美 - 2008年02月26日 (火) 20時35分

「タケシとヒカリ・・・どこにいるのかな?」
サトシはロビーの騒動の後、ピカチュウと一緒に町をうろついていた。
「退屈だな〜」
「ピィカ〜」
サトシとピカチュウは退屈そうにしながら歩いた。
「ん?」
サトシとピカチュウは公園に着くと、周りが騒いでいるのを目撃した。
「なんだ?」
サトシはすぐに公園に向かった。

公園に着くと、ダックバトルが行われていた。
「グレッグル、かわらわり!」
「ミミロル、れいとうビーム!」
戦っていたのは、タケシとヒカリだった。
「タケシ!ヒカリ!」
サトシは驚きを隠せなかった。
しかも、タケシとヒカリが戦っている相手はユウエイとカンテだった。
「スリーパー、ねんりきでれいとうビームを受け止めろ!」
「リオル、カウンターでかわらわりを跳ね返すんや!」
スリーパーはねんりきでミミロルのれいとうビームを受け止め、そしてねんりきのパワーを最大限に引き出してミミロルを戦闘不能にさせた。
リオルの方はグレッグルのかわらわりをカウンターで倍返しにして、グレッグルを一撃で戦闘不能にさせた。
「ミミロル!」
「グレッグル!」
この瞬間、タケシとヒカリの負けが決定した。
「すげー!!!」
「流石はポケモンリーグの優勝者と準優勝者!」
「息がぴったりだ!」
野次馬達はユウエイとカンテのコンビネーションに驚いていた。
「流石はユウエイさんとカンテさんだ、全然かなわなかった」
タケシはグレッグルを抱きながら言った。
「見せるバトル・・・上手くできなかった・・・」
ヒカリはミミロルを撫でながら言った。
「こっちもええバトルをありがとうな」
ユウエイは良いバトルが出来て嬉しかった。
「サトシじゃないか!」
カンテはサトシの存在に気がついた。
「凄いバトルでしたね」
「ピカピカ!」
サトシとピカチュウはすっかり2人のバトルに興奮しきっていた。
「そうや、お前もやらへんか、ダックバトル?」
ユウエイはサトシにダックバトルを申し込んできた。
「はい、喜んで!」
サトシはすぐに承知した。
「でも・・・残り一人必要じゃないのか?」
カンテは言った。
ダックバトルではパートナーが必要なのだ。
「おっ・・・シンジやないか、お前もダックバトル見にきたんか?」
ユウエイは野次馬に混じってダックバトルを見に来ていたシンジの存在に気がついた。
「別に・・・通りすがっただけだ」
シンジは通りすがっただけだといった。
「そうや、サトシとシンジ、ダックを組んだらどうや?」
ユウエイは提案をひらめいた。
「冗談じゃない、俺はこんな奴とは2度とダックバトルなんかしたくない!」
ヨスガのダックバトルのときサトシとシンジはダックを組んでバトルをしたことがあった。
「確かに・・・お前らは犬猿の仲だからな・・・息も合わなかったし・・・」
カンテは勿論、ヨスガのダックバトルのテレビを見ていたので十分に分かっていた。
「そうだ、じゃあこうしないか?」
カンテは何かをひらめいた。
「俺とシンジ、そしてユウエイとサトシでダックバトルをするのはどうだ?」
カンテは自分とシンジ、そしてサトシとユウエイのダックバトルをしないかといってきた。
「・・・いいですよ、カンテさんとなら上手くいきそうだ」
シンジはこの提案を認めた。
「よし、頑張ろうな、サトシ」
ユウエイもやる気でいた。
「はい!」
サトシもすぐに乗った。
すぐにダックバトルに入ろうとしていた。

第137幕 完

[327] 第138幕 ダックバトルの結末
佳奈美 - 2008年02月27日 (水) 18時43分

ユウエイとサトシ、カンテとシンジがダックバトルをすることになった。
野次馬も前よりかは増えていた。
「バトルのルールは使用ポケモンは互いに1匹ずつ、そしてダックのポケモンがすべて戦闘不能になった時点で試合終了でいいな」
カンテはバトルのルールを説明した。
「あの時と同じルールですね」
サトシは予選前日にカンテと一緒にしたダックバトルのルールと同じだといった。
「そうだ」
カンテは答えた。
「だったら行くで、ミロカロス出番や!」
ユウエイはミロカロスを繰り出した。
「ナエトル、君に決めた!」
サトシはナエトルを繰り出した。
「大地を揺るがせ!ハクリュー!」
カンテはハクリューを繰り出した。
「エレブー、バトルスタンバイ!」
シンジはエレブーを繰り出した。
「ナエトル、ハクリューにはっぱカッター!」
サトシはナエトルにはっぱカッターを命じた。
「ハクリュー、りゅうのまい!」
カンテはハクリューにドラゴンタイプの攻撃と防御をあげるりゅうのまいを命じた。
「エレブー、まもる!」
シンジはエレブーにまもるを命じた。
まもるがナエトルのはっぱカッターを防ぎ、ハクリューを無傷にした。
「ミロカロス、ふぶき!」
ユウエイは2匹まとめて攻撃できるふぶきを命じた。
ふぶきがエレブーとハクリューに直撃した。
エレブーはそれほどダメージを受けずに済んだか、ハクリューは大ダメージを受けた。
「ハクリュー!!!」
カンテは叫んだ。
「ハクリューはドラゴンタイプ、氷タイプに効果抜群やで」
ユウエイは自信もって言った。
「ナエトル、エレブーにたいあたり!」
サトシはナエトルにたいあたりを命じた。
「エレブー、ナエトルにかわらわり!」
シンジはエレブーにかわらわりを命じた。
かわらわりがナエトルに直撃した。
「ナウ!!!」
「ナエトル!」
サトシは叫んだ。
「ナウ!」
ナエトルは戦闘不能になっていなかったが、大ダメージを受けてしまった。
「よし、ナエトル、エナジーボール!」
サトシはナエトルにエナジーボールを命じたが、エナジーボールはまだ練習中だったため、エナジーボールのエネルギーが途切れてしまった。
「そんな・・・」
サトシは呆然としていた。
「エナジーボールの未完成をバトルにぶつけようとするとは・・・お前は本当に使えないな」
シンジはからかうように言った。
「クッ・・・」
サトシは悔しそうに顔を顰めた。
「ミロカロス、ふぶき!」
ユウエイはミロカロスにもう一度ふぶきを命じた。
「エレブー、まもる!」
シンジはエレブーにもう一度まもるを命じた。
まもるがエレブー自身とハクリューに包み込みふぶきは空振りで終わった。
「ハクリュー、ミロカロスにりゅうのいぶき!」
カンテはハクリューにりゅうのいぶきを命じた。
りゅうのまいの効果で攻撃もあげられたハクリューのりゅうのいぶきはパワーが上がっていた。
「ミロカロス、まもる!」
カンテはミロカロスにまもるを命じた。
「そうはさせん、エレブー、ミロカロスにかみなりパンチ!」
シンジはミロカロスのまもるの集中を途切らすためにエレブーにかみなりパンチを命じた。
かみなりパンチがミロカロスに直撃し、ミロカロスのまもるの集中は途切れただけでなく、大ダメージを与えた。
「しもうた!!」
ユウエイはまさかの展開に驚いた。
ハクリューのりゅうのいぶきがミロカロスに直撃し、ミロカロスは戦闘不能になった。
「ユウエイさん、後は任せてください、ナエトル、エレブーにはっぱカッター!」
サトシは一人で何とかするしかないと判断したため、ナエトルにはっぱカッターを命じた。
「ハクリュー、ナエトルにギガインパクト!」
カンテはハクリューにギカインパクトを命じた。
ギガインパクトがナエトルに直撃した。
「ナエトル!!!」
サトシは叫んだがナエトルは戦闘不能になった。
カンテとシンジがダックバトルの勝者となった。
「ごめんな、ナエトル」
「ナウ・・・」
サトシはナエトルに謝った。
「ようやったな、ミロカロス・・・まあ、たまにはこんな時もあるものや」
「ミロ・・・」
ユウエイはたまには自分も負けるときがあると言った。
「なんでなんだ、ポケモンリーグの優勝者が負けてしまうとは・・・」
「きっとあいつのせいだ」
「そうだそうだ、あいつが足を引っ張ったりするからユウエイさんは」
「なんかこう、だっせーな」
「あははははは」
野次馬達は、ユウエイの敗北の原因はサトシのせいだといい始めた。
「あんなの、気にする必要ないで、サトシ」
ユウエイは慰めた。
「はい・・・」
サトシは落ち込みながらナエトルをモンスターボールに戻した。
「お前とのダックバトル、楽しかったよ、シンジ」
カンテはシンジとダックを組めて嬉しかったようだ。
「俺もです」
シンジもカンテとダックバトルができたことに微かに嬉しさを抱いていた。
「この調子で明日のファイナル、頑張ってください」
シンジはエレブーをモンスターボールに戻し、カンテにこう言うと、公園を後にした。

第138幕 完

[330] 第139幕 ファイナル前夜
佳奈美 - 2008年02月29日 (金) 07時29分

サトシ達の暇つぶし(?)のダックバトルも終わり、外は夜になった。
「今日は星と月がよく見えるな」
ビルの屋上に上がって空を眺めていたカンテはぼやいた。
「そうやな・・・」
同じくカンテと一緒にそらを見ていたユウエイもカンテと同じ意見だった。
「明日が楽しみだよな、本当に」
「ああっ・・・」
2人は明日のファイナルのことを考えていたため、なかなか眠れずにいた。
「なんかこう、明日が楽しみなところはガキの遠足とかわらへんな」
ユウエイは笑いながら言った。
「まったくだな、俺たちも今年で互いに二十歳になったって言うのに、こういう欠点があるところはまだまだ子供って言う証拠だな」
カンテも笑いながら白状した。

第139幕 完

[332] 第140幕 ファイナル・カンテ対ユウエイ@
佳奈美 - 2008年02月29日 (金) 15時40分

翌日・・・
いよいよ今日がファイナルを迎えようとしていた。
ドームではセミファイナルと同じく、応援席は満員に達していた。
「わくわくするな、カンテさんとユウエイさんのバトル!」
応援席の一番前に来ていたサトシ達は2人のバトルに興奮していた。
「ああっ」
タケシもいつもにも増して興奮していた。
「2人とも、頑張ってー」
「ポチャポチャー」
ヒカリとポッチャマは片方だけを応援することは出来ずに、2人同時に応援することにした。

午後10時・・・
「これにより、ファイナルを開始する」
審判がファイナル開始宣言をしたとき、応援席は急に静まり返った。
「バトルのルールはセミファイナルと同じ、では、バトル開始!」
審判がバトル開始宣言をすると、ユウエイとカンテは互いにモンスターボールを構えた。
「大地を揺るがせ!ヘルガー!」
カンテはヘルガーを繰り出した。
「ミロカロス、出番や!」
ユウエイはミロカロスを繰り出した。
「ヘルガー、アイアンテール!」
カンテはヘルガーにアイアンテールを命じた。
「ミロカロス、まもる!」
ユウエイはすぐにミロカロスにまもるを命じた。
ヘルガーがアイアンテールを繰り出そうとしたとき、まもるがミロカロスの体に包み込み、アイアンテールからのダメージを防いだ。
「ミロカロス、みずのはどう!」
ユウエイは近くに来てしまったヘルガーの隙を狙ってミロカロスにみずのはどうを命じた。
「まずい!ヘルガー、ほえる!」
カンテはヘルガーにほえるを命じた。
「ヘルー!!!」
「ミロー!」
みずのはどうを繰り出そうとしたミロカロスはヘルガーのほえるを食らい、強制的にモンスターボールに戻り、代わりにフィールドからリーシャンが繰り出された。
「なかなかやるやないか」
ユウエイはカンテのバトル戦術を褒めた。
「これでこそやりがいのあるバトルや!」
ユウエイはカンテのバトルはどこの誰よりも面白いと思っていた。
「俺もだ!」
カンテもまたユウエイのバトルは他のトレーナーとは違うバトルだと思っていた。
「リーシャン、新しい技を使うで!」
ユウエイはリーシャンに新しく覚えた技を使うといった。
「おんがえし!」
ユウエイはリーシャンにおんがえしを命じた。
「おんがえしはポケモンが懐いているほど威力が高い技、ついにマスターしたのか!」
カンテはバトル大会の特別試合、ミニバトル終了時点からユウエイはリーシャンに新しい技、おんがえしを覚えさせているところを目撃していた。
「そうや!」
ユウエイは得意そうに言った。
おんがえしがヘルガーに直撃し、ヘルガーは戦闘不能になった。
「たった一撃で・・・」
ヒカリはおんがえしの威力を見て驚きを隠せなかった。
「おんがえしはポケモンが懐けば懐いているほど威力が高い技、ユウエイさんとリーシャンの絆は最大限に引き出されている」
タケシはリーシャンがユウエイに凄く懐いていると確信した。
「ご苦労様、ヘルガー」
カンテはヘルガーをモンスターボールに戻した。
「ユウエイ、リーシャンの進化、もうすぐじゃないのか?」
カンテはモンスターボールを構えながら言った。
「さあな・・・」
ユウエイはリーシャンがいつ進化するのか分からないようなそぶりで言った。
「まあいいげと・・・次はこいつだ、大地を揺るがせ!グレイシア!」
カンテはグレイシアを繰り出した。
「俺たちのバトルはこれからが本番や!」
ユウエイとカンテは互いに火花を散らし始めた。

第140幕 完

[333] 第141幕、最強の大魔神
★ディオ★ - 2008年03月01日 (土) 12時36分

ブルン!ブルルン!

「・・・来たか」

とある場所で俺は、バイクでやってきたサイを待っていた。

「会長さんが僕を呼び出すなんて珍しいですね。何のようですか?」

サイはバイクから降り、俺はさっそく本題に入った。

「サイ、俺とバトルしてほしい。」
「・・・そのために僕を?」

サイは「何か隠してるのか?」のような顔で俺を見る。

「実は昨日、街道に怪しげな野生ポケモンが通りかかったもので追いかけていた。捕まえたものの、こいつは想定外な強さを持っていてな・・・」

俺はそのポケモンを出した。

「これは・・・」
「このリザードンの力をもう一度見たい。そのために呼び出した。」

出てきたのは火炎ポケモンリザードン。しかし、俺がよく目にしているリザードンなんかではなかった。
赤い体のはずが、真っ黒なのだ。つまり色違いである。

「色違いのリザードンかぁ・・・じゃあ始めましょう!」
「・・・ただしサイ、全力できてくれ」
「?」

俺は忠告をした。

「こいつは・・・俺でも扱えないほど強いぞ」
「・・・・・・それなら2体でどうです?」

サイはケッキングとキングドラで対向することにした。

「それがいいかもな・・・始めるぞ!リザードン!」
『・・・・・・』

リザードンは翼を広げ、歯を食いしばって力を入れる。
だが次の瞬間だった。

メキメキメキッ!

「!?」
「始まるぞ、リザードンの真の姿が・・・!!」

なんとリザードンが巨大化し始めた。


『グォォォォォォォッ!!』


2メートルもあるリザードンが急に6メートルまでデカくなってしまった。

「会長さん、これはもしかして・・・!」
「・・・新種のリザードンだ」

リザードンはまた力をため始めた。

「≪剣の舞≫か・・・キングドラ≪オクタン砲≫!ケッキング≪シャドークロー≫!」

サイはすかさず応戦することに、2体に指示をする。

「リザードン、≪切り裂く≫!」

リザードンは爪を交差してキングドラとケッキングに大ダメージを与えた。急所も見事に捕らえる。

「なんてパワー・・・耐え切れたものの、こんなのって・・・」

サイは今の一撃を肌で感じた。当たったのは2体だけではなく、地面も紙みたいに裂かれていたのだ。

「レジギガスは手に入れなかった代わりに、こいつを切り札にする。このパワーはまさに大魔神・・・」
「悪魔に魂を売ったということですね?」
「その通り・・・クハハハ・・・」

俺は決めた。こんな腐った魂を捨て、俺はこの力を使って神になる。

「最強の大魔神の誕生だ!!フハハハハハハ!!」

俺の笑いはもはや止められなかった。

[335] 第142幕 ファイナル・カンテ対ユウエイA
佳奈美 - 2008年03月01日 (土) 20時58分

ジュウゴロウとサイのバトルを終えた時・・・
「会長さん!、サイさん!」
バルトが現れた。
「バルトか、どうした?」
サイはたずねた。
「ファイナル始まっていますよ、ユウエイさんとカンテさんのファイナル」
バルトは液晶テレビをサイとジュウゴロウに見せた。
「会長さん、どうします?」
サイはジュウゴロウにたずねた。
「サイ、お前確か、トーナメント戦でポケモンリーグの優勝者と戦ったよな?」
「はい、彼は凄く強いトレーナーでした」
サイはユウエイのバトルは自分よりもはるかに上だと言った。
「サイ、奴のバトルの戦術を徹底的に調査しろ、リザードンをゲットしたのはいいが、それにはどうしても奴の力が必要だ」
ジュウゴロウは何を考えたのか、サイにユウエイのバトル戦術を徹底的に調査しろといった。
「分かりました」
サイはジュウゴロウの考えていることは多分リザードンをもっと鍛えなければならないと思っていた。
そのためには、強いトレーナーのポケモンとバトルしなければならないと判断していた。
「バルト、ドームに行きますよ」
サイはバイクに乗ると、バルトに呼びかけた。
「はい」
サイとバルトはこの場を後にした。
「強いトレーナーのとバトルをすれば、リザードンの力は最大限以上に上がる、そうすればシロナを仕留めたも当然だ」
ジュウゴロウは笑いながら言った。

ドームでは・・・
ユウエイの場にはリーシャンが、カンテの場にはグレイシアが繰り出されていた。
ユウエイの残りのポケモンは6匹全て残っているのに対し、カンテは5匹だった。
「リーシャン、おんがえし!」
ユウエイは再び、リーシャンにおんがえしを命じた。
「そうはさせない、グレイシア、カウンターで跳ね返すんだ!」
カンテはグレイシアにカウンターを命じた。
「カウンターか・・・いつの間にこの技を・・・」
ユウエイはカンテのグレイシアがカウンターを覚えさせたことは知らなかったようだ。
「前のポケモンリーグが終わってからすぐに覚えさせたのさ、これでリーシャンは戦闘不能だ!」
カンテはグレイシアにカウンターを覚えさせたのは前のポケモンリーグが終わってからだといった。
「ようやったな・・・リーシャン」
ユウエイはリーシャンをモンスターボールに戻した。
「フーディン、出番や!」
ユウエイはフーディンを繰り出した。
「初めてゲットしたポケモンか・・・グレイシア戻れ!」
カンテはグレイシアをボールに戻した。
「大地を揺るがせ!ハクリュー!」
カンテはハクリューを繰り出した。
「フーディン、じんつうりき!」
ユウエイはフーディンにじんつうりきを命じた。
「ハクリュー、りゅうのまい!」
カンテはハクリューにりゅうのまいを命じた。
フーディンのじんつうりきがハクリューに直撃したがハクリューはりゅうのまいで攻撃や防御をあげられていたため、そんなにダメージを受けずに済んだ。
「なかなかよく育てられているやないか」
ユウエイはハクリューを見てカンテに言った。
「ありがとうよ、でもそんなことで俺の気は許さない!」
カンテはそう言い、ハクリューにりゅうのいぶきを命じた。
「フーディン、テレポートや!」
ユウエイはフーディンにテレポートを命じた。
テレポートで姿を消したフーディンはハクリューのりゅうのいぶきをかわした。
「なかなかやるな」
カンテはバトルが本格的になるのを分かると興奮を抑え切れなかった。
「フーディン、サイコキネイシス!」
ユウエイはフーディンにサイコキネイシスを命じた。
フーディンがハクリューの後ろに姿を現し、サイコキネイシスを繰り出した。
「ハクリュー、りゅうのまい!」
カンテは再び、ハクリューにりゅうのまいを命じた。
さっきと比べるとハクリューはりゅうのまいの効果でで攻撃と防御を格段にあげられた。
「これでフーディンのサイコキネイシスのダメージは薄くなった!」
カンテは自身もって言った。
「ただ単に攻撃をしてもいけないって言う意味やな・・・」
ユウエイは押しても埒があかないと判断した。

第142幕 完

[336] 第143幕 ファイナル・カンテ対ユウエイB
佳奈美 - 2008年03月02日 (日) 09時24分

「いまだ、ハクリュー、ドラゴンダイブ!」
カンテはハクリューにドラゴンダイブを命じた。
「フーディン!!!」
ドラゴンダイブがフーディンーに直撃し、フーディンは戦闘不能になった。
「ようやったな、フーディン」
ユウエイはフーディンをモンスターボールに戻した。
「ミロカロス、もう一度頼む!」
ユウエイは再びミロカロスを繰り出した。
「ハクリュー、りゅうのいぶき!」
カンテはハクリューにりゅうのいぶきを命じた。
「まもる!」
ユウエイはミロカロスにまもるを命じた。
まもるで守られたミロカロスはりゅうのいぶきのダメージを受けずに済んだ。
「なかなかやるじゃないか・・・」
カンテはこの状況を悔しがるところがますます嬉しさを抱いていた。
「ミロカロス、ふぶき!」
ユウエイはミロカロスにふぶきを命じた。
ふぶきがハクリューに直撃し、ハクリューに大ダメージを与えた。
「ハクリュー!!!」
カンテは叫んだが、ハクリューはダメージを受けただけでなく、氷症状にもなってしまった。
「!?・・・」
「今やミロカロス、とどめのみずのはどう!」
ユウエイは隙を見せずにミロカロスにみずのはどうを命じた。
みずのはどうがハクリューに直撃しハクリューは戦闘不能になった。
「よく頑張ったな・・・ハクリュー」
カンテはハクリューをモンスターボールに戻していった。
「これで互いに4匹ずつになったな」
カンテはモンスターボールを構えながら言った。
「ああっ、そうやな」
ユウエイは答えた。
「大地を揺るがせ!デンリュウ!」
カンテは相性抜群のデンリュウを繰り出した。
「ミロカロス、みずのはどう!」
ユウエイはミロカロスにみずのはどうを命じた。
「まもる!」
カンテはデンリュウにまもるを命じた。
まもるがミロカロスの攻撃を防いだ。
「一筋縄では行かへんって言うわけやな・・・」
ユウエイは悔しそうに呟いた。
「デンリュウ、かみなりだ!」
カンテはデンリュウにかみなりを命じた。
かみなりがミロカロスに直撃し、ミロカロスは戦闘不能になった。
「よう頑張ったな、ミロカロス」
ユウエイはミロカロスをモンスターボールに戻した。
「ピジョット、出番や!」
ユウエイはピジョットを繰り出した。
「相性悪い飛行タイプを繰り出す何で・・・何考えているんだ」
カンテはユウエイが何を考えているのか分からなかった。
「安心しろ、手を抜いているわけやない」
ユウエイは手は抜いていないと言った。
「ピジョット、ゴットバード!」
ユウエイはピジョットにゴットバードを命じた。
「まもる!」
カンテはすかさずデンリュウにまもるを命じたがユウエイのピジョットはスピードが格段に速いため、ゴットバードの集中をためるのを早く終わり、ゴットバードを繰り出した。
「デンリュウ!!!」
デンリュウはまもるを繰り出そうとしている最中に、ピジョットにゴットバードに直撃し、戦闘不能になった。
「ありがとう、デンリュウ」
カンテはデンリュウをモンスターボールに戻した。
「これで互いに3匹ずつになったな」
「ああっ・・・ますます楽しくなりそうやで」

第143幕 完

[337] 144幕、予測できぬ逆転
★ディオ★ - 2008年03月02日 (日) 13時51分

「マリアさん、戻ってきましたよ!」

バルトがサイを連れて観客席に戻ってきた。

「今の状況はどうですか?」
「お互いの手持ちは残り3匹、今はピジョットとグレイシアが戦ってるわ」


「ピジョット、グレイシアの≪冷凍ビーム≫には気をつけるんや!」

ユウエイはピジョットに警戒態勢を整えさせる。
グレイシアの戦闘能力はかなりよく、耐えれるのにも難しさはある。そこでピジョットは正面よりも不意をつけそうなポイントを狙うことにした。

「グレイシア、≪あられ≫!」

グレイシアはここで≪あられ≫を使う。スタジアムは白い霧とあられに包まれる。
するとグレイシアは、その霧にあわせて姿を消してしまったのだ。

「(・・・特性『雪隠れ』・・・!)ピジョット、空に移動するんや!」
「させない!グレイシア、ピジョットの羽根に≪冷凍ビーム≫!」

危険を感じたユウエイは一旦ピジョットを空へ移動させ、作戦を変更しようとした。しかし、それを止めようとグレイシアは≪冷凍ビーム≫をピジョットの羽根に当てる。

「・・・!?」

ピジョットの羽根が凍ってしまい、失速してしまった。

「よし!あとは地面に落ちれば勝手にノックダウンだ!」

カンテは墜落するピジョットを見る。
しかしユウエイは・・・

「まだ諦めへんでぇ!!」

ユウエイはそう言った瞬間、ピジョットはグレイシアに向かって急降下してきた。

「!まさか・・・!」
「肉を切らせて骨を断つや!いけっ!」

ピジョットは羽根の長さを利用してグレイシアの逃げ場を無くし、そのまま落下した。


ズド―――ンッ!!


グレイシアに激突した瞬間、地面にヒビが入り、やがて静かになった。

「・・・相打ち・・・」
「よう頑張ったで・・・」

これでお互い残り2匹になった。


「あのピジョットを使うトレーナー・・・すごい発想力だわ」
「わざと当てられて倍返し・・・会長さんと戦うとしても予測できない強さですよ」

マリアとサイ、バルトは、この状況は最後まで見届けようとした。

[338] 第145幕 ラストバトル!
佳奈美 - 2008年03月02日 (日) 14時58分

「頑張ったな、グレイシア」
カンテはグレイシアを戻して言った。
「ビーダル、出番や!」
ユウエイはビーダルを繰り出した。
「大地を揺るがせ!リーフィア!」
カンテはリーフィアを繰り出した。
グレイシア戦で繰り出されたあられの効果で、リーフィアとビーダルは少しダメージを受けた。
「リーフィア、にほんばれ!」
カンテはリーフィアににほんばれを命じた。
あられの効果が消え、太陽がまぶしく輝き始めた。
「ビーダル、めざめるパワー!」
ユウエイはビーダルにめざめるパワーを命じた。
「リーフィア、はっぱカッター!」
カンテはリーフィアにはっぱカッターを命じた。
はっぱカッターとめざめるパワーが互いにぶつかり合った。
「リーフィア、ソーラービーム!」
カンテはリーフィアにソーラービームを命じた。
にほんばれの効果でソーラービームがいつもよりも早く撃てる状態になった。
「ビーダル、シャドーボール!」
ユウエイはビーダルにシャドーボールを命じた。
ビーダルの両手にはシャドーボールがいつでも繰り出されようになっていた。
「いまや!」
「撃て!」
カンテとユウエイの合図とともに、リーフィアとビーダルは互いの技を繰り出した。
ドーン!!!
爆風がフィールド全域に起こり、土煙が両者を包み込んだ。
「「!!!」」
土煙が晴れると、リーフィアとビーダル、互いに戦闘不能になっていた。
「互いに鍛えるのを怠けてはいないっと言うわけやな」
ユウエイはビーダルをモンスターボールに戻しながら言った。
「ああっ・・・俺たちもポケモン達も、強さは互角!」
カンテはユウエイの質問に答えながら言った。
「これで互いに最後のポケモンは1匹ずつ、泣いても笑ってもこれがラストバトルや!」
ユウエイはリオルを繰り出しながら言った。
「大地を揺るがせ!スリーパー!」
カンテはスリーパーを繰り出した。
「リオル、でんこうせっか!」
ユウエイはリオルにでんこうせっかを命じた。
「スリーパー、さいみんじゅつで眠らせるんだ!」
カンテはスリーパーにさいみんじゅつを命じた。
しかし、リオルのでんこうせっかのスピードが早すぎたため、さいみんじゅつをかわされてしまった。
「なっ・・・」
カンテは驚いていた。
「リオル、はっけい!」
ユウエイはリオルがスリーパーの近くに来ると、すぐにはっけいを命じた。
「スリーパー!!!」
エスパータイプのスリーパーに格闘タイプの技は効果は今ひとつだが、スリーパーははっけいの効果で麻痺症状になってしまった。
「スリーパー、大丈夫か?」
カンテはスリーパーに呼びかけたが、スリーパーは体が麻痺していたため、動けなかった。
「リオル、きあいパンチ!」
ユウエイはリオルにきあいパンチを命じた。
「スリーパー、ねんりき!」
カンテはスリーパーにねんりきを命じた。
きあいパンチとねんりきが互いにぶつかり合った。
リオルはねんりきをまともに食らい、大ダメージを受けたが、スリーパーもまた麻痺症状のせいで体を思うように動けなかったためきあいパンチをまともに食らっていた。
「リオル、きあいパンチ!」
「スリーパー、こっちもきあいパンチだ!」
スリーパーのきあいパンチとリオルのきあいパンチが炸裂し始めた。
「リオル!!!」
「スリーパー!!!」
2人は叫んだが、もはやスリーパーもリオルも戦闘不能になりそうな状況に達していた。
「スリーパー、ねんりき!」
「リオル、でんこうせっか!」
ねんりきとでんこうせっかがぶつかり合い、土煙がさっきよりも激しさを見せ始めた。
「「・・・」」
2人は土煙が晴れるのを待っていた。
暫くし、土煙が晴れると、戦闘不能になっていたのはスリーパーの方だった。
「勝者、ユウエイ選手!」
審判が判定を下した。
「やったで、リオル!」
ユウエイはリオルを抱きしめた。
「リオ♪」
リオルも嬉しそうにしていた。
「ありがとう、スリーパー、よく頑張ってくれたな・・・」
カンテはスリーパーに礼を言うとすぐにモンスターボールに戻した。

「では、優勝者であるユウエイさんには進化の石の詰め合わせセットをプレゼントします」
町長はユウエイに進化の石セットをあげた。
「ありがとうございます」
ユウエイは嬉しそうに受け取った。
「ユウエイ君、今日はしっかりとポケモン達を休ませてね」
シロナはユウエイに声をかけてきた。
「明日は私とあなたのバトルだから」
シロナは微笑みながら言った。
「はい、明日全力を出して頑張ります」
ユウエイは力を込めて言った。

「ユウエイ、出口はこっちだぞ」
カンテはユウエイが逆方向に行くのに気がついた。
「先に行っててくれへんか?待合室に忘れ物したんや」
ユウエイは忘れ物を撮りに行くために、後でポケモンセンターに向かうといった。
「じゃあ、先に行ってるからな」
カンテは先にポケモンセンターに向かった。
待合室に着いたユウエイはすぐに、忘れ物を取った。
「これやこれ、よかったで、ほんまに」
ユウエイは忘れ物を取り、そしてすぐにポケモンセンターに向かおうとしていた時、後ろから声をかけられた。
「ユウエイさん」
サイだった、傍らにはマリアとバルトもいた。
「なんや?」
ユウエイはたずねた。
「会長さんがあなたをお呼びです、一緒に来てください」
ユウエイはすぐにでもポケモンセンターに行きたかったがサイ達がユウエイを無理矢理、ジュウゴロウの元に連れて行った。

第145幕 完

[339] 第146幕、新しくなったジュウゴロウのポケモン
★ディオ★ - 2008年03月02日 (日) 20時59分

「・・・・・・」

スタジアムの外にある庭で俺は、ユウエイがここに来るのを待っていた。軽く2分弱、ここで立っている。

「会長さん、連れてきました」
「ご苦労」

サイがユウエイを連れてきた。さらにマリアとバルトも来る。

「・・・たいした奴だよ。まさかあんな戦い方をするなんてな・・・」

俺はバルトからもらった液晶テレビでその戦いを全て見た。結果はユウエイが勝利である。

「あんた、なんで俺を・・・」
「・・・さっそく本題に入る」

睨んでくるユウエイを気にせず、俺は今回連れてきた目的を話すことにした。

「強くなる為には、優勝者と戦ってその腕を磨いておきたいんだ。お前の力を貸してほしい・・・」
「・・・・・・」

ユウエイは少しだけ理解した。

「勝負は6対6のタッグバトル。全ての手持ちが倒れればそこで終了。それでいいな?」
「分かった・・・」

ユウエイは同意する。

「ビーダル、ピジョット、出番や!」

ユウエイは早速、ビーダルとピジョットで勝負する。

「一言言うが、俺も勝つために手持ちを入れ替えた。これが俺の恐ろしさだということを教えてやる・・・。面を上げろ!レジロック、レジアイス!」
「!?」

俺の2つのハイパーボールからは、頑丈な岩のレジロック、輝く氷のレジアイスが出てくる。

「さぁみせろ、絆というのは何なのか、この俺に教えてもらおうか!!」

レジロックは腕を地面に叩きつけた。するとその衝撃で岩の破片が2体に飛び散った。

「くっ・・・!」
「レジアイス、≪凍える風≫!」

レジアイスは両手を回転させ、冷気を2体に発射した。2体に同時に当てるだけではなく、スピードも下げる技、それが≪凍える風≫だ。

「ピジョット、≪風お越し≫で返すんや!」

ピジョットは≪風お越し≫で≪凍える風≫の進路を変えた。

「隙ありっ!≪岩雪崩≫!」
「っ――!」

1体だけでも攻撃を止めていればあとは隙ができる。そこにレジロックの≪岩雪崩≫を使う。

「ビーダル!≪転がる≫で脱出!」

ビーダルは≪転がる≫のスピードで≪岩雪崩≫に埋もれずに抜け出せたが、ピジョットは逃げ遅れたみたいだ。

「すごいパワー・・・」
「フンッ!」

俺は鼻で笑った。

「でもええんやピジョット、あんたが少しやってくれただけでも・・・!」

ユウエイは次にフーディンを繰り出す。

「叩き潰せ!レジロック!」

レジロックがフーディンに向かって前進した。

「フーディン、≪テレポート≫!」

レジロックがパンチする瞬間にフーディンは≪テレポート≫で避けた。

「すばしっこい奴・・・」
「今やビーダル!≪シャドーボール≫!」

フーディンがテレポートで消えた瞬間、その後ろにいたビーダルが≪シャドーボール≫を発射した。命中する。

「くぅ・・・レジロック!ビーダルを狙え!」

だかその時、レジロックの体が急に動けなくなった。

「・・・!?」

俺はそれがフーディンの≪サイコキネシス≫だと分かった。

「ビーダル、≪怒りの前歯≫!」

無防備状態のレジロックの隙を見逃さずに、ビーダルは得意の≪怒りの前歯≫でレジロックの体に噛み付いた。

「どうだ!これが俺の絆や!」

ユウエイは俺にそう言った。しかし俺は・・・

「・・・25点・・・」
「何やて?」
「・・・お前は甘すぎるぜ」

その時、レジロックの体が赤く光った。

「これは・・・!?」
「≪大爆発≫!!」

轟音を上げて爆発が発生した。ビーダルとレジロックは大ダメージを受け、ダウンする。



=あとがき=
ジュウゴロウの新しい手持ちです。

・キラザ(エルレイド) 特性:不屈の心 技:サイコカッター、瓦割り、辻斬り、冷凍パンチ
・リザードン(★) 特性:猛火 技:火炎放射、剣の舞、切り裂く、シャドークロー
・オーダイル 特性:激流 技:ハイドロカノン、冷凍ビーム、地震、噛み砕く
・レジロック 特性:クリアボディ 技:岩雪崩、アームハンマー、カウンター、大爆発
・レジアイス 特性:クリアボディ 技:冷凍ビーム、凍える風、10万ボルト、大爆発
・レジスチル 特性:クリアボディ 技:メタルクロー、呪い、度忘れ、眠る

[340] 第147幕 ユウエイの敗北
佳奈美 - 2008年03月03日 (月) 06時57分

「ビーダル!フーディン!」
レジロックのだいばくはつでビーダルは戦闘不能になり、フーディンは大ダメージを受けた。
その代わり、ジュウゴロウのレジロックは戦闘不能になり、レジアイスも戦闘不能になっていた。
「どうだ、まあ全ポケモンに影響するがな、これで互いに2体ポケモンを失ったって言うことだ」
ジュウゴロウはユウエイのポケモンを減らすためにわざと自分のポケモンを犠牲にしたのだった。
「そこまで勝ちたいのか!この卑怯者が!」
ユウエイはブチ切れ寸前の声で言った。
「卑怯・・・違うな、全てはシロナに勝つための戦術さ、信頼だの愛情だの絆だの、こんなのトレーナーにとっては必要ないものだ!」
ジュウゴロウのこの一言に、ユウエイはとうとう切れた。
「じゃあ見せてみろ、お前のバトル戦術を、どんな戦術やろうが、俺はお前に負けへんで!」
ユウエイはビーダルをモンスターボールに戻し、リオルを繰り出した。
ジュウゴロウもレジロックとレジアイスを戻しレジスチルとキラザを繰り出した。
「フーディン、エルレイドにサイコキネイシス!、リオル、レジスチルにはっけい!」
ユウエイは2体で1体にぶつけるのではなく、1対1同士のバトルをすることにした。
「キラザ、かわらわり!、レジスチルメタルクロー!」
ジュウゴロウはフーディン一筋に狙いを定めた。
「フーディン、テレポート!」
ユウエイはフーディンのテレポートで2体の攻撃をかわそうとしたがジュウゴロウはそれを見逃さなかった。
「逃がさん!」
フーディンはテレポートで姿を消す前にキラザとレジスチルの攻撃を受けてしまった。
「フーディン!!!」
フーディンは戦闘不能になった。
「キラザ、リオルに向かってつじぎり!」
ジュウゴロウはユウエイがひるんでいる隙をついてリオルにもとどめを刺そうとしていた。
「しもうた・・・リオル、でんこうせっかでかわすんや!」
ユウエイはリオルにでんこうせっかを命じたがキラザのスピードのほうが端然早く、逃げようにも追いつかれた。
「リオル!!!」
ユウエイは叫んだがリオルはキラザのつじぎりで戦闘不能になっていた。
「これでお前は2体ポケモンを失ったな」
ジュウゴロウはキラザとレジスチルを戻した。
「戻れ・・・リオル、フーディン、よう頑張ったな」
ユウエイはリオルとフーディンを戻した。
「ここまで戦えたんだ、選別を見ていきな」
ジュウゴロウは笑いながらあのポケモンが収まっているボールを取り出した。
「ミロカロス、リーシャン、出番や!」
ユウエイはミロカロスとリーシャンを繰り出した。
「リザードン!、オーダイル!」
ジュウゴロウはリザードンとオーダイルを繰り出した。
「な・・・なんや、このリザードンは!」
ユウエイは黒いリザードンを見てびっくりしていた。
「今まで色違いのポケモンは数匹しか見たことあらへんげと・・・黒いリザードンなんで始めてや」
ユウエイは呆然としていた。
「こいつはただのリザードンじゃねえ・・・」
ジュウゴロウがそういうと、リザードンは巨大化し始めた。
「な・・・な・・・」
ユウエイはこの光景に驚いていた。
「リザードン、ミロカロスとリーシャンを倒せ、シャドークロー!」
ジュウゴロウはリザードンにシャドークローを命じた。
「リーシャン、おんがえし、ミロカロスはみずのはどう!」
ユウエイは少しでもリザードンにダメージを与えようとしたが、リザードンのスピードとパワーに完全に押され、ミロカロスとリーシャンは何もしないまま戦闘不能になった。
「そんな・・・」
ユウエイは確然としていた。

第147幕 完

[341] 第148幕 ジュウゴロウの企み
佳奈美 - 2008年03月03日 (月) 16時07分

「なんなんや・・・あのリザードンは・・・」
ユウエイは呆然としながらリーシャンとミロカロスをモンスターボールに戻した。
「新種のリザードンと言ったところだな」
ジュウゴロウはリザードンを見上げながら言った。
「これこそ、大魔神のシンボルにふさわしいポケモンだ、このポケモンを使いシロナを潰す!」
ジュウゴロウは力んでいった。
「そう言えば明日はお前とシロナのバトルだったな」
ジュウゴロウは何を考えたのかリザードンにユウエイを捕まえるように言った。
「何する気や!」
ユウエイは抵抗したが巨大なリザードンには到底かなわなかった。
「暫く病院行きにしてもらうぜ、リザードン、つるぎのまいからシャドークロー!」
ジュウゴロウはリザードンにつるぎのまいとシャドークローを命じた。
しかも繰り出す場所はユウエイだった
「やめろ!嫌やー!!!」
ユウエイは必死で抵抗したがポケモン達はカンテ戦の時とさっきのバトルでもはや戦う気力もユウエイを守る気力もなくなっていた。
「やれぃ!リザードン!!!」
ジュウゴロウの合図とともにリザードンはりゅうのまいで攻撃を最大限にあげ、シャドークローを繰り出した。
「ぎゃあああああああー」
リザードンのシャドークローがユウエイに直撃し、真っ赤な血が地面やリザードンの爪にほとばしった。
「急所は外しといたぜ、運良く見つかれば命は助かるだろうよ、これでシロナと先にバトルするのは俺になった」
ジュウゴロウは笑いながらリザードンを戻した。
「ウォーミングアップは終わりだ、今からシロナを探すぞ、ふははははは」
ジュウゴロウは高笑いしながらこの場を去った。

「流石は大魔神ですね・・・」
マリアは少し怯えながら言った。
「まあいいじゃないですか、これで会長さんが先にシロナとバトル出来るんですから、我々は黙って会長さんとシロナのバトルを見守りましょう」
サイはこのまま黙ってジュウゴロウの後をついていった。

ポケモンセンターでは・・・
「何だ・・・この嫌な胸騒ぎは・・・」
先にポケモンセンターに行っていたカンテは胸騒ぎがすると言い始めた。
「どうしたんですか?」
サトシは心配そうに尋ねた。
「なぜか知らないが・・・嫌な胸騒ぎがするんだ・・・」
カンテは胸を押さえながら言った。
「サトシ、カンテさん、大変だ!」
買い物から戻ってきたヒカリとタケシは血相を抱えていた。
「どうしたんだ、タケシ」
サトシは尋ねた。
「ユウエイさんが・・・ユウエイさんが・・・」
ヒカリは泣きじゃくりながらユウエイの状況を説明した。
「買い物帰りに数台の救急車がドームの前に止まっていて・・・それで覗いてみたらユウエイさんが巨大なポケモンに襲われた怪我で・・・今にも命が危ないほどの重症だとかで・・・」
タケシはユウエイの状況を説明した。
「そんな・・・あいつが・・・病院行きになるなんで・・・」
カンテは目の前が真っ暗になった。

第148幕 完

[342] 第149幕 病院で・・・
佳奈美 - 2008年03月03日 (月) 17時28分

サトシ達は急いで病院に向かった。
病院に着くと、手術室の前にはシンジが居た。
「シンジ・・・」
サトシはシンジがここにいるのを疑問に抱いていた。
「何でお前がここに・・・」
サトシは尋ねた。
「俺が通報した」
シンジはこの一言をいうとそのまま黙った。
「彼が第一発見者なのよ」
サトシ達の後ろにはジュンサーが声をかけた。
「ジュンサーさぁーん」
タケシはジュンサーにメロメロになっていた。
バス!!!
「しびれびれ〜」
そして、お約束のグレッグルのどくづきを食らった。
ずるずる・・・
「詳しい話を聞かせてください」
サトシはジュンサーに頼み込んだ。
「ドームの入り口前にユウエイ君が意識不明の重体になっていてそれを偶々シンジ君が通りかかっていてすぐに警察と救急車を呼んだのよ」
ジュンサーは事の成り行きを説明した。
「それ、野生のポケモンの仕業ですか?それとも・・・トレーナーの仕業ですか?」
ヒカリはこの事件は野生のポケモンの仕業がそうじゃないかを尋ねた。
「それが今のところ詳しいことが分からないのよ・・・目撃者も居なかったみたいだし・・・」
ジュンサーは事件を今から詳しく調べるといった。
「私はこれからこの事件のことを調べるから」
ジュンサーはこういうと病院から去った。

「ユウエイさん・・・大丈夫かな」
ヒカリは心配そうに言った。
手術室前に立つと邪魔になるからといってサトシ達は待合室で待機することにした。
「大丈夫さ、ユウエイさんは絶対に助かるって」
サトシはヒカリを慰めた。
「うん・・・」
ヒカリは自信なさそうに頷いた。
「ところで・・・カンテさんはどうした?」
さっきから黙っていたシンジがサトシに話しかけてきた。
「カンテさん・・・あの後ポケモンセンターの部屋に閉じこもってしまって・・・」
サトシはカンテがポケモンセンターの部屋に閉じこもったって言った。
「よほどショックだったんだな、友達がこんな風になってしまったんだから・・・」
タケシは外を見ながら言った。
「そうか・・・」
シンジは立ち上がり、この場を去ろうとしていた。
「どこに行くんだ?」
サトシは尋ねた。
「お前に教える必要は無い」
シンジはこういうと病院を後にした。
「嫌な奴・・・」
ヒカリは呟いた。

第149幕 完

[343] 第150幕 シロナの励まし
佳奈美 - 2008年03月03日 (月) 18時48分

病院を後にしたシンジはこのまままっすぐポケモンセンターに向かっていた。
その時・・・
「シンジ君!」
シロナだった。
「シロナさん・・・」
シンジは予想外の人に会って驚いていた。
「町中からパトカーが回っているげと、一体何があったの?」
シロナはたずねた。
「ユウエイさんが、何者かに襲われたんです」
シンジのこの一言にシロナは表情を硬くした。
「詳しい話はポケモンセンターに聞かせて」
シロナは詳しい話を聞きたいため、シンジと一緒にポケモンセンターに行くことにした。

シンジとシロナがポケモンセンターに着くとカンテはソファーに座っていた。
「カンテさん!」
シンジはカンテを呼びかけたがカンテは返事しなかった。
「カンテさん・・・」
シンジが口をつぐんだ時・・・
「あの時一緒について行ってやればこんなことにはならなかったはずなのに・・・別行動をとったせいでユウエイは・・・」
カンテは声を抑えながら泣き始めた。
「別にあなたが悪いわけじゃないわよ」
カンテが泣いている時、シロナが声をかけてきた。
「誰だが知らないげと人をこんな風にするなんで私は許せない!あなただってそう言っていたじゃないの、どんな事情にしろ、どんな理由があろうにしてもこんなことをする人は許せないって言っていたじゃないの!」
シロナのこの言葉にカンテは元気が出始めた。
「シロナさん・・・」
カンテはシロナの言葉に励まされた。

第150幕 完

[344] 第151幕 重要な話
佳奈美 - 2008年03月04日 (火) 07時38分

病院では・・・
ユウエイは長時間かかった手術も無事に終わり、後は意識を取り戻せば心配なかった。
「よかった・・・」
ヒカリは涙をためながら言った。
「俺、カンテさんに報告してくる、ユウエイさんはもう大丈夫だって」
サトシとピカチュウはすぐにポケモンセンターに向かった。

サトシとピカチュウは走ってポケモンセンターに行ったため、すぐに付いた。
「カンテさん、ユウエイさんはもう大丈夫ですよ」
「ピカピカ」
サトシはすぐにポケモンセンターに置いてあるソファーに座っているカンテに話しかけた。
「本当か?」
さっきまで元気なかったカンテは元気を取り戻した。
「はい、本当です、意識さえ戻せば心配は無いって・・・」
サトシのこの言葉にカンテは嬉し涙を流した。
「よかった・・・本当によかった・・・」
「カンテさん・・・」
サトシは元気になったカンテを見てほっとした。
「サトシ君、カンテ君、病院から電話よ」
ジョーイがサトシとカンテから電話があるといってきた。
「誰からだろう?」
サトシとカンテはテレビ電話の前に来た。
「サトシ、ユウエイさんが意識を取り戻した」
タケシからだった。
「それで、皆に話したいことがあるから病院に来てくれと」
どうやらユウエイは皆を集めてこの事件のことを話す気でいた。
「分かった」
サトシはそういうとテレビ電話の電源を切り、すぐに病院に向かおうとしていた。
「あれ?シンジとシロナさんがいない・・・」
カンテは2人がいないことに気がついた。
「シンジはともかくシロナさんまでもが・・・」
カンテはぼやいた。
「まあいいか・・・」

サトシとカンテはさっきと同じように走ったためすぐに病院に着いた。
病室に入ると、点滴をまた受けているものの、意識を取り戻したユウエイをすぐに見た。
「ユウエイ!よかった・・・本当によかった」
カンテは嬉しそうに言った。
「心配かけて悪かったな・・・」
ユウエイはカンテに謝った。
「ところで、俺たちを集めて何を・・・」
サトシはさっきタケシが言った言葉を思い出していった。
「まさかお前をこんな目に合わせた犯人のことか」
カンテは力んでいった。
「ああっ・・・犯人はお前達もよう分かっている人物や・・・」
ユウエイは犯人の名前を言った。
「ジュウゴロウか・・・あいつならやりかねないな」
カンテは言った。
「どうやら俺を怪我させたのはすぐにシロナさんとバトルがしたいがためやで」
ユウエイは体に巻かれた包帯を見ながら言った。
「ジュウゴロウはまず間違いなくシロナさんを探している、ジュウゴロウよりも先にシロナさんと合流するんだ」
カンテはジュウゴロウよりも先にシロナと合流するといった。
「「「分かった!!!」」」
サトシとヒカリとタケシは張り切っていた。
「頼んだで」
ユウエイはまだ動けなかったため、病院で連絡係をすることにした。

第151幕 完

[346] 第152幕 シロナとジュウゴロウの対面
佳奈美 - 2008年03月05日 (水) 20時40分

同時刻・・・
「会長さん、リザードンの強さはユウエイとのバトルで十分に分かりましたね」
サイはユウエイとジュウゴロウのバトルについていった。
「ああっ・・・これでシロナを潰せる、1年前に受けた屈辱をついにぶつけられる!」
ジュウゴロウはリザードンの入ったボールを見て笑った。
「流石は新種的能力を持つポケモンですね」
マリアは言った。
「よし、今からシロナを徹底的に探すぞ!」
ジュウゴロウは兜と鎧を身にまといマリアとサイに言った。
「「はい!!!」」
マリアとサイはジュウゴロウの後ろについていった。

ビルの前では・・・
シンジはもうこの町に用が無いと思い荷物を取りに戻って、次の町に向かおうとしていた。
「シンジ君!」
後ろからシロナがつ話しかけてきた。
「シロナさん!」
シンジは驚いていた。
「次の町に行くの?」
シロナはたずねた。
「ええっ・・・この町に用は無いと思って、明日のバトルはテレビで見ればいいことだけだ」
シンジは十分に自分とポケモン達の充電を終わらせたため、次の町に向かおうとしていた。
その時・・・
「ついに見つけたぜ、シロナ!」
影から声が聞こえた。
「誰!」
シロナが叫ぶとジュウゴロウが現れた。
「やっと会えたな、シロナ!」
ジュウゴロウは懐かしいそぶりで言った。
「シロナ、俺とポケモンバトルしろ!」
ジュウゴロウはバトル宣言をした。
「言ったはずよ、あなたとのバトルはユウエイ君と私のバトルが終わってからだと・・・」
シロナは力んでいった。
「フン・・・ユウエイか・・・あいつを病院行きにしたのは俺だぜ!」
ジュウゴロウの言葉にシロナは信じられないという目で見た。
「そんな・・・」
シロナは驚いていた。
「一足早くシロナとバトルがしたいからだ!」
ジュウゴロウはユウエイに怪我を負わせたことについては後悔していたが、シロナと早くバトルが出来ると思ったらしく開き直っていた。
「なんと言う卑怯な・・・」
シロナは怖い目つきで睨みつけた。
「シロナさん、こんな奴の言うことなんか聞く必要ありません!」
シンジはバトルを断るべきだといった。
「うるせー、サイ、マリア、バルト、こいつの足を止めろ!」
ジュウゴロウの合図とともに、影から見ていたサイとマリアとバルトが現れた。
「君に恨みはありませんが・・・」
「会長の邪魔はさせません!」
「行きますよ!」
サイとマリアとバルトはモンスターボールを構えた。
「上等だ!」
シンジもモンスターボールを構え始めた。
「3対1なんで卑怯よ!」
シロナはこの光景を見て叫んだ。
「シロナ、今こそリベンジの時だ!」
ジュウゴロウはモンスターボールを構えながら言った。
シロナはもはやバトルをするしか他に方法は無いと判断した。

第153幕 完

[347] 第154幕 因縁のバトル
佳奈美 - 2008年03月07日 (金) 17時00分

「分かったわ、その代わりシンジ君は関係ないからすぐにあなたの仲間とのバトルをやめさせて」
シロナはモンスターボールを構えながら言った。
「サイ、マリア、バルト」
ジュウゴロウは3人の名前を呼ぶと、すぐに引き上げた。
「シロナさん!」
シンジは加勢しようとしたがシロナはきつい声で止めた。
「手を出さないで、これは私とジュウゴロウの問題、シンジ君は黙ってこのバトルを見ていなさい」
「わ・・・分かりました・・・」
この言葉に流石のシンジもたじたじになっていた。
「ポケモンの数は6匹全て、バトル式はダックバトル、全てのポケモンが戦闘不能になったら試合終了だ!」
ジュウゴロウはバトルのルールを説明した。
「ええっ、いいわよ」
シロナは変則バトルを承知した。
「面を上げろ、レジスチル、レジロック!」
ジュウゴロウはレジスチルとレジロックを繰り出した。
「天空に舞え!ルカリオ、ドリドトン!」
シロナはルカリオとトリドトンを繰り出した。
「シロナさん!!!」
2人のバトルが始まろうとした時、サトシ達もやっとシロナと合流した。
「遅かったか・・・」
タケシは悔しそうに言った。
「シロナさんとジュウゴロウのバトルが今始まろうとしているの・・・」
ヒカリは不安そうに呟いた。
「もはやこのバトルは誰にも止められないな・・・ジュウゴロウの仲間でも、そして俺たちも・・・」
カンテはもはや今から始まろうとしている2人のバトルは神でも止められないと判断していた。
「ルカリオはレジロックにはどうだん、ドリトドンはレジスチルにどろばくだん!」
シロナは先手で勝負に出ることにした。
「レジスチルはドリドトンにメタルクロー、レジロックはルカリオにいわなだれ!」
ジュウゴロウはレジスチルとレジロックにそれぞれの技を命じた。
レジスチルのメタルクローとトリドトンのどろばくだんがぶつかり合い、レジロックのいわなだれとルカリオのはどうだんがぶつかり合った。
「半端じゃないぜ、2人バトル!」
サトシはシロナとジュウゴロウのバトルは半端じゃないといった。
「ああっ・・・2人のポケモンはどれもよく育てられている、見ているこっちも息をするのを忘れてしまいそうだ」
カンテは力んでいった。
「レジロック、だいばくはつ!」
ジュウゴロウは思い切ってレジロックにだいばくはつを命じた。
「なんですって!」
シロナはこの技に驚きを隠せなかった。
レジロックの体が赤く光り始め、大爆発を起こした。
「きゃあ!」
爆風がシロナを吹き飛ばしそうな威力で、2人のバトルを見ていたサトシ達にも伝わるほどだった。
爆風が収まると、ルカリオ、トリドトン、レジロックが戦闘不能になっていた。
レジスチルは戦闘不能になっていなかったものの大ダメージを受けていた。
「そんな・・・シロナさんのポケモンが一瞬で・・・」
ヒカリは呆然としていた。
「あいつ・・・シロナさんのポケモンを倒すためならポケモンを犠牲にしてもいいって言うのか!」
サトシはジュウゴロウのバトル戦術を見て腹を立てていた。
「ご苦労様、ルカリオ、トリドトン」
シロナは2匹をモンスターボールに戻した。
「1回目は俺の勝ちだな!」
ジュウゴロウはレジロックとレジスチルを戻していった。
「ええっ・・・」
シロナは次のポケモンを繰り出そうとしていた。
「天空に舞え!ミカルゲ、ロズレイド!」
シロナはミカルゲとロズレイドを繰り出した。
「こっちはオーダイルとレジアイスだ!」
ジュウゴロウはレジアイスとオーダイルを繰り出した。

第154幕 完

☆あとがき
シロナの手持ちポケモンはゲームとほぼ同じにしています。

[348] 155幕、悪夢の必殺技
★でぃお★ - 2008年03月08日 (土) 10時07分

シロナの場にはロズレイドとミカルゲ。俺の場にはオーダイルとレジアイス。特にミカルゲは耐久力があるポケモンだ。≪大爆発≫で仕留めたいが、そんなものは効かない。
ならば・・・
「作戦Bだ。いいな!?」
オーダイルとレジアイスは支持を受ける。
「(・・・・・・)ミカルゲ、ロズレイドの支援をお願い。ロズレイド、≪エナジーボール≫!」
シロナは怯まずに技を命じる。どうやら俺の作戦を壊す気だ。まずはロズレイドの≪エナジーボール≫が放たれる。
「ミカルゲ、≪サイコキネシス≫!」
今度はミカルゲが≪サイコキネシス≫を使い、威力とスピードを倍増させた。これでは俺のオーダイルとレジアイスが同時に≪冷凍ビーム≫を使っても、貫通される。
だがあまいな・・・
「オーダイル、レジアイス!!必殺フォーメーション【キャノン】だ!!」
『!』
その声に反応した2体は、すぐさま大砲の態勢になる。
「なんなの・・・!?」
「食らえ!!合体必殺、≪アイス・メガ・キャノン≫!!」
オーダイルは必殺の≪ハイドロカノン≫を発射、レジアイスはその水圧に≪冷凍ビーム≫で凍らせる。すると、巨大な氷と水ができ、≪エナジーボール≫を虫の息にしてしまう。さらに残った威力がロズレイドとミカルゲに来る。
「ロズレイド、ミカルゲ!かわして!」
シロナは素早い反応でいったお陰で、ギリギリ避けることができた。

「な、なんだあの威力・・・」
この合体必殺技を見ていたサトシ達は、発射された瞬間の迫力と、その後に直撃した跡を見て驚く。
「憎しみが更なる力に変わってるのか!」
カンテはこんな威力が出せる理由がはっきりわかった。そう、この技すべては俺の憎しみや欲望が起こした奇跡なのだ。
「(何とかしなきゃ・・・)ロズレイド、ミカルゲ!全力を込めるのよ!」
反撃は今しかないと感じたシロナは、すぐに≪エナジーボール≫と≪悪の波動≫で応戦する。
「レジアイス、≪冷凍ビーム≫!」
俺は≪エナジーボール≫だけは避けようと、≪冷凍ビーム≫で相殺させる。しかし、≪悪の波動≫だけはとめることは不可能なため、オーダイルに直撃する。
『・・・・・・っ!』
オーダイルは≪ハイドロカノン≫を撃ったせいで動けなかった。さらに≪悪の波動≫でダメージを負う。
「レジアイス、ミカルゲのかなめ石を狙え!!≪10万ボルト≫!!」
(!まずいわ、そんなことされたら・・・!)
レジアイスは10万ボルトをミカルゲのかなめ石に向けて発射した。

[349] 第156幕 シロナの切り札!
佳奈美 - 2008年03月08日 (土) 10時39分

「ミカルゲ!」
レジアイスの10万ボルトがミカルゲのかなめ石に直撃し、ミカルゲは戦闘不能になった。
「この調子でロズレイドにも攻撃だ、オーダイル、レジアイス!」
ジュウゴロウはミカルゲが戦闘不能になると、一気に勝負に出ることにした。
「作戦Aで攻撃だ!」
ジュウゴロウがそう合図すると、オーダイルはロズレイドの背後に回り、ロズレイドを捕まえた。
「オーダイル、ハイドロカノン!、レジアイス、れいとうビーム!」
ジュウゴロウは接近戦のハイドロカノンとれいとうビームを命じた。
「ロズレイド!」
後ろにはハイドロカノン、前にはれいとうビームを受けたロズレイトも一気に戦闘不能になった。
「そんな・・・あのシロナさんが手も足も出ないなんで・・・」
サトシは悲しそうに言った。
「いや・・・シロナさんには、あのポケモンが残されている!」
カンテはシロナの切り札を出せば勝利のチャンスはあるといった。
「これでお前のポケモンは残り2体、そして俺は5体も残っている、どうあがいてもお前の負けは決定だ!シロナ!」
ジュウゴロウは笑いながら言った。
「確かに私の残りのポケモンは2体、でも今までやられたポケモンは全て主力ポケモン、切り札は大切に取っておくものよ」
シロナはそういうと二つのモンスターボールを投げた。
出てきたのは、ガブリアスとミロカロスだった。
「出た、シロナさんの切り札!」
カンテは力んで言った。
「ついに来たか・・・ガブリアス!」
ジュウゴロウは何を思ったのか、オーダイルをモンスターボールに戻し、キラザを繰り出した。
「キラザ、己の力をぶつけてガブリアスを倒せ!」
ジュウゴロウはキラザにそういうと、キラザもわかったと言う素振りを見せた。
「ミロカロス、なみのり、ガブリアスはレジアイスにかわらわり!」
シロナはミロカロスとガブリアスの連携コンボを見せた。
ガブリアスは空高く飛びレジアイスにかわらわりを命中させた。
ミロカロスのなみのりでキラザとレジアイスに攻撃を仕掛けたが、キラザはジャンプしてなみのりをかわした。
「レジアイスは戦闘不能になったが・・・」
ジュウゴロウは悔しそうに言うと、再びレジスチルを繰り出した。
「キラザ、ガブリアスに『大旋風』、レジスチルはミロカロスにメタルクロー!」
ジュウゴロウはキラザには究極の技『大旋風』を、レジスチルにはメタルクローを命じた。
「ミロカロスはレジスチルにハイドロポンプ!、ガブリアスはエルレイドにギカインパクト!」
シロナはミロカロスとガブリアスに最強の技を命じた。
レジスチルはさっきのレジロックのだいばくはつのダメージがまだ残っていたため、ミロカロスのハイドロポンプをかわすことが出来ずに受け、一気に戦闘不能になった。
キラザは空中にジャンプして『大旋風』を連続で繰り出したがガブリアスのスピードには敵わず『大旋風』をすべてかわされてしまった。
「ちっ・・・前よりもはるかに強くなっていやがる・・・あのガブリアス」
ジュウゴロウは悔しそうに呟いた。
そして『大旋風』の影響で疲れてしまったキラザの隙を突いてガブリアスのギカインパクトをまともに食らい、戦闘不能になった。
「なんだと・・・あの誰でもかわす事すら出来ない『大旋風』を簡単にかわすとは・・・」
ジュウゴロウは『大旋風』を完全に防ぎきったガブリアスに呆然としていた。
「これで互いに2体ずつになったわね」
シロナは言った。
「凄い・・・一気に逆転するとは・・・」
サトシはこの光景を見て呆然としていた。
「流石はチャンピオンリーグマスターと名乗ることだけはあるな」
タケシは息を呑みながら言った。
「流石はシロナ・・・だがお前はここで地獄を見ることになるんだぜ!」
ジュウゴロウは二つのモンスターボールを投げた。
繰り出されたのは、さっきのオーダイルと色違いのリザードンだった。
「な・・・なんなの、この黒いリザードンは!」
ヒカリは驚いていた。
「色違い・・・今まで色違いのポケモンは何回が見たことはあるが・・・黒いリザードンは初めてだ」
カンテは黒いリザードンを見たことなかったため、驚きを隠せなかった。
「俺もだ・・・」
シロナの後ろでバトルを見ていたシンジも驚きを隠そうとしても隠せないほどだった。
「今こそ見せてやるぜ!俺の切り札、黒いリザードンの真の力を!」
ジュウゴロウは笑いながら言った。

第156幕 完

[350] 第157幕、命掛け
★ディオ★ - 2008年03月08日 (土) 11時26分

「食え!俺の魂を食い尽くせ!そして見せろ!お前の真の姿を!!」
俺はありったけの魂をリザードンに与える。すると、俺の体から青白い炎が飛び出し、リザードンはそれを食べたのだ。



『グォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!』



「・・・・・・!?」
俺達以外はみんな驚く。リザードンが巨大化したのた。
「な、なんだあのリザードン・・・!」
「大きい・・・」
「普通のリザードンじゃないな・・・」
サトシ、ヒカリ、タケシは、リザードンから発せられてる戦慄にあおられる。
「!見ろよ!あのリザードンの爪に僅かに血が!」
カンテはリザードンの右の爪についている血に気づいた。ユウエイの血だ。
「トレーナーまで傷つけるなんて・・・」
シロナはじっと俺を睨んだ。
「愚かなるトレーナーよ、拝みひれ伏せ!!これが最強の神、【大魔神】だ!!」
『グォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!』
リザードンは雄叫びをガブリアスとミロカロス、そしてシロナに浴びさせる。
「くっ・・・」
シロナはビリビリとくる感触に押されてしまう。

「会長がついに怒りを爆発させましたね」
マリアはバルトと話す。バルトも同じ考えで返事をする。
「会長〜!そのままやるッスよ!」
「借りをまとめて返せ〜!」
ダイとカクダも応援していた。
しかし、サイだけは不吉な予感をするかのように俺を見ていた。
(会長さん、絶対に無駄にしないでくださいよ。魂を犠牲にすれば、〔会長さんの命〕にかかわりますから・・・)

実はシロナを探す前に、俺はサイにこんなことを言ったのだ。

=============================

「サイ、どうやらこいつには魂を限界以上に削られると、自らの命を絶つことになるみたいだ」
「・・・会長さんが死んじゃうのですね・・・」
「そこでだサイ。万が一俺が死んだら、大魔神をすぐに解散し、みんなを各地方に逃げるようにしてくれ。俺は完全な悪魔になっちまったからな・・・」

=============================

「会長さん・・・」
サイは俺を最後まで見届けるようにして見た。

[351] 第158幕 シロナの敗北・皆の思い
佳奈美 - 2008年03月08日 (土) 12時32分

「リザードン、ミロカロスとガブリアスにかえんほうしゃ!」
ジュウゴロウはリザードンにかえんほうしゃを命じた。
リザードンのかえんほうしゃは普通は赤い炎だが、曇りもない真っ黒な炎だった。
「これで終わりだ!シロナぁぁぁ!!!」
リザードンのかえんほうしゃがガブリアスとミロカロスに直撃し、一気に戦闘不能になった。
「そんな・・・」
シロナは確然としていた。
「やったー、会長さんが勝った!」
バルト達は歓声を上げた。
「そんな・・・シロナさんが負けるなんで・・・」
サトシは呆然としていた。
「いいバトルじゃなかったというべきだな・・・」
カンテは掌を握り締めながら言った。
「酷いバトル戦術・・・」
ヒカリは今にも泣きそうだった。
「こんなバトル・・・二度と見たくないな・・・」
タケシもまたこのようなバトルは二度と見たくないと嘆いた。
「・・・・・・」
シンジは無言でこの場を去った。
「よくやってくれたわね・・・ありがとう、ガブリアス、ミロカロス」
シロナは優しくガブリアスとミロカロスを褒めて、モンスターボールに戻した。
「はぁ・・・はぁ・・・」
ジュウゴロウは息を荒げながらリザードンとオーダイルを戻した。
「これで・・・お前に対する・・・復讐は終わった・・・」
ジュウゴロウは息を荒げながら言った。
「会長さん、おつかれさまです」
サイはジュウゴロウの元に行き、肩を貸した。
「すまねえな・・・」
ジュウゴロウはサイの肩に右手を置いた。
「よかったですね・・・今回は命を落とさなくて・・・」
サイは周りの人間に聞こえないぐらいの声で言った。
「ああっ・・・」
ジュウゴロウはこの一言だけで気を失った。
「では、失礼します」
サイはシロナにそういうと、この場を去った。
マリアやバルト達もサイに続いた。

シロナとジュウゴロウのバトルを見たサトシとタケシとヒカリは精神がかなり乱れてしまった為気分を変えて高級洋菓子店・・・初めてサトシとカンテが会ってすぐに友達としてライバルとしての思い出の場所の店に行った。
「シロナさんが負けてしまうなんで・・・」
「ピィカ・・・」
サトシはチョコレートケーキを食べながらさっきと同じ事を繰り返し言った。
「ジュウゴロウのバトル戦術は滅茶苦茶だ、これだったらシンジのほうがよほどマシだというほどだ!」
タケシは紅茶を飲みながら言った。
「ああっ・・・悔しいげとタケシの言うとおりだ・・・シンジのやり方も腹が立つげと、ジュウゴロウさんの方がもっと腹が立つぜ」
サトシは残りのチョコレートケーキをピカチュウにやった。
「勝ちたいがためにこんなポケモンを使うなんで・・・これじゃシロナさんのポケモン達がかわいそうだわ」
ヒカリは林檎ジュースを飲みながら悲しそうに言った。

ポケモンセンターでは・・・
「シロナさん、あなたのポケモン達、3日間休ませないといけないんです、明日はバトル大会勝者とあなたのバトルだって言うのに・・・本当に申し訳ございません」
ジョーイは謝った。
シロナのポケモン達は相当やられたみたいで1日だけでは回復が出来ないほどだった。
「いいですよ、バトルよりもまずポケモンのことを考えないと、それにチャレンジャーも暫く動けないみたいだし・・・」
シロナはうつむいて言った。

病院では・・・
「そうか・・・シロナさんが負けてしまうとは・・・」
ユウエイは仰向けになって嘆いた。
「ああっ・・・シロナさんも・・・サトシ達も俺も・・・このバトルを見てかなり精神が乱されてしまったよ・・・」
カンテは今回のことで自信を失いかけていた。
「そうか・・・」
ユウエイはこれだけしかいえなかった。
「シンジもついさっきビルを出て行った・・・きっとあいつも精神が乱れているに違いないな・・・」
カンテは外を見ながら言った。

(何故なんだ・・・いつもはどんな形にしろ勝ちは勝ちだが・・・あいつのバトルを見ていたらなぜが凄く胸くそ悪いぐらいだ!)
シンジはそう思いながら町を歩き回っていた。

第158幕 完

[352] 第159幕 黒いリザードンの扱い方
佳奈美 - 2008年03月09日 (日) 12時25分

数時間後・・・
ビルに戻ったサトシとタケシとヒカリはそのまま部屋に戻った。
「こんな怖いバトルを見たのは初めてだったわね・・・」
ヒカリは呟いた。
「ああっ・・・」
タケシはため息混じりで言った。
洋菓子店でシロナとジュウゴロウのバトルについて散々話をしたがサトシ達は到底この光景は忘れそうに無かった。
「俺・・・ユウエイさんの見舞いに行って来る・・・」
「ピカ・・・」
サトシとピカチュウはユウエイの様子を見に、病院に向かった。

別の部屋では・・・
「どうやら・・・魂をありったけ食っても短時間で勝負をつければ大丈夫ということだな」
ジュウゴロウは意識を取り戻し、リザードンの入ったマスターボールを見ながら言った。
「黒いリザードンの力を最大限に引き出すコツは短時間で勝負をつけるのがポイントみたいですね」
サイは半分安心しきったような口調で言った。
「ああっ・・・」
ジュウゴロウは何を思いついたのがすぐにベットから起き上がった。
「会長さん?」
サイはたずねた。
「そういえばあいつとはまだ勝負はついていなかったな」
ジュウゴロウは外に出ようとしていた。
「次はサトシとカンテとのリターンマッチだ」
ジュウゴロウはサトシとカンテにはまだ勝てていないことに気がついた。
「あいつらにも俺の力を見せてやるか」
ジュウゴロウは笑いながら言った。
「会長さん、いくら短時間で勝負をしても繰り返し使うと、魂がなくなりますよ」
サイはうめくように言った。
「言ったはずだ、俺は悪魔に魂を撃ったとな、サイ、お前も来い」
ジュウゴロウはそういうと、この部屋を後にした。
「しょうがない人ですね・・・」
サイはとうとう諦め、ジュウゴロウの後をついていった。

第159幕 完

[353] 第160幕、最凶科学者登場、ジュウゴロウの本当の正体
★ディオ★ - 2008年03月09日 (日) 14時29分

意識が戻り、サトシとカンテを探すことにした俺とサイは今、思いあたりのある場所へ向かっていた。
その場所とは・・・
「おそらくあいつ等は、ユウエイのとこに行ってるかもしれん」
病院だ。ユウエイが入院してる病院である。
「でも大丈夫ですか?フラフラしてますけど・・・」
「バカ」
俺はサイに渇を入れる。
「借りを返すのに、わざわざ尻尾巻いて逃げるわけないだろ。俺達は大魔神だ。それくらい分かっておけ!」
と、俺はすぐさま病院に入ろうと、入り口を目指した。

と、その時


ダァァンッ!!


「っ・・・!!?」
俺の背中に何かが当たった。体が崩れるようにうつ伏せで倒れる。
「誰だ!!」
サイは後ろから何かが飛んできたことを確認する。どうやら空気弾みたいで、その正体を見た俺は驚いた。
「そ・・・そんなバカな!?なぜお前がここにいる!?」
発砲したのは、白の束ねられた髪型、白衣と黒いメガネを掛けた男だった。
「久しぶりだな、ジュウゴロウ・・・」
「会長さん!」
サイは俺を起き上がらせる手助けをする。
「会長さん、あの人は誰なんですか!?」
「あいつはカドマツ。ポケモンを改造させたり、驚異のメカを作ったりする・・・俺の頭脳を改造させた最凶科学者であり・・・俺の親父だ」
「!!?」
サイは驚いた。そう、実は俺の正体は・・・


改造人間だ。


「親父・・・どうして俺を!?」
「裏切ったお前をもう一度改造し直しに来た。今度はそう簡単に裏切らないように・・・最強の殺人兵器にするために・・・」
「そんな・・・!!」
どうやら親父は、俺をまたロケット団へ連れ戻そうとしてるらしい・・・
「バカ親父なんかに捕まってたまるか!!俺にはこいつがある!!」
俺はリザードンを繰り出す。
「・・・凶悪類型兵器、05式バクエン・・・か」
「!?」
「ジュウゴロウ、そのポケモンは実は俺のものだ。返してもらうぞ・・・99式ゲキメツ、確保しろ」
親父は黒いボールを取り出してポケモンを繰り出す。その中身は・・・
「な・・・!?」
「なんだこいつは!?」
レックウザだ。伝説の一種、レックウザだが、黒い。これはもしや色違い・・・!
「負けるものか!!リザードン!!俺の魂を食え!!」
リザードンは俺の魂を食べ、巨大化した。レックウザと同じ背丈まで高くなった。
「レックウザを打ち落とせ!!」
リザードンは『ズシンッ!ズシンッ!』との音を立てながらレックウザに突撃した。


=あとがき=
この時にはサトシ達はすでに病院に入っている状況です。


さらにキャラも・・・
【名前】カドマツ
【性別】男
【年齢】45歳
【性格】残酷、腹黒い、無慈悲、えげつない
【外見】科学者の白衣の他、白の束ねられた髪型、黒いめがね。真っ赤な瞳。メガネを外すとジュウゴロウより顔が怖い。
【手持ち】
・改造レックウザ【99式ゲキメツ】(★)
ドラゴンクロー、竜の波動、雷、破壊光線
・改造レジギガス【87式ゴウワン】(ライツが使ってたあのレジギガス)
怪力、瓦割り、冷凍パンチ、電磁波
・改造メタグロス【46式テッコン】(★)
ジャイロボール、アームハンマー、ストーンエッジ、思念の頭突き
・改造リザードン【05式バクエン】(★)(後にジュウゴロウから奪う)
大文字、火炎放射、破壊光線、ドラゴンクロー
【経歴】ロケット団科学者。
ジュウゴロウの父親で、ジュウゴロウが生まれた直後に頭脳を改造させて強くさせた超本人。
死神の化身とも呼ばれ、ポケモンの改造やメカの開発が得意。
【バトルの仕方】鬼みたいに強い攻撃を仕掛けるが、ポケモンどころかトレーナーに直接攻撃してくる。(もはや殺人鬼)
【備考】手持ちは全てはカドマツが凶悪的に改造されたポケモン。攻撃力などは全て限界までアップして、技はどれも一撃級のパワー。
本人はロケット団首領サカキの右腕に出るものである。
因みに改造されたポケモンは二度と元に戻れない。


ていうか、こんな提案した自分がオn(

[354] 第161幕 サトシ達の合流
佳奈美 - 2008年03月09日 (日) 18時18分

「な・・・なんなんだー、この馬鹿でかいリザードンとレックウザはー!!!」
病院の待合室に居た患者は何気なく外を見たら黒いリザードンとレックウザが戦っている所を目撃して腰を抜かしていた。
この話は見舞いに来ていた、サトシとカンテの耳にも入った。
「なんやて!黒いリザードンとレックウザやと!」
ユウエイは驚いたような声で言った。
「とにかく行ってみよう」
サトシとピカチュウは椅子から立ち上がり、すぐに病室から出て行った。
「俺も行く!」
カンテはサトシの後をついていった。
「ちょっと待て、俺も行くで!」
ユウエイも多少傷がうずくものの黒いリザードンをほおっておく訳には行かなかった。

偶々病院の前に通りかかったシンジも黒いリザードンを目撃しただけでなく、レックウザも目撃した。
「なに・・・!」
シンジは呆然として黒いリザードンとレックウザを見上げていた。
「シンジ!!」
病院の出入り口からサトシとカンテとユウエイが現れた。
「やっぱりお前も黒いリザードンとレックウザのことを・・・」
カンテはシンジに質問した。
「いや・・・偶々通りかかっただけだ」
シンジは偶々目撃したと言った。
「黒いリザードンの持ち主はわかるとして、一体誰だ?黒いレックウザを操る奴は・・・」
カンテは黒いリザードンの持ち主はジュウゴロウであることは分かっていたが黒いレックウザのことは分からなかった。
その時、レックウザのりゅうのはどうがサトシ達に向けられた。
「うわあああーー!!!」
サトシ達は逃げようと思ったが間に合わなかった。
「ミカルゲ!」
ミカルゲがサトシ達を守った。
「危なかった・・・」
カンテはほっとしていた。
「シロナさんのミカルゲか?」
サトシはミカルゲをじっと見た。
「いや・・・サイさんのミカルゲだ」
シンジはすぐにこのミカルゲはサイのだと分かった。
「流石はシンジ君ですね」
木の陰からサイが現れた。
サイはすぐにミカルゲをモンスターボールに戻した。
「一体何があったんですか?」
シンジはこの状況を説明しろといった。
「実は・・・」
サイは負けたという表情をしてとうとう黒いリザードンのこと、ジュウゴロウのことをサトシ達に話そうとしていた・・・

第161幕 完

[355] 第162幕 改造ポケモンの恐怖
佳奈美 - 2008年03月09日 (日) 19時45分

同時刻・・・
ビルでは信じられない話が流れていた。
「そんな!あのレジギガスが奪われたなんで・・・」
ヒカリは不安そうに言った。
「ああっ、町中ではパトカーが行ったり来たりしている、なんでも昨日の明朝、レジギガスをキッサキシティの神殿に返そうとした時、キッサキシティの警官達がここに来てレジギガスの入ったマスターボールを渡された瞬間に謎のポケモンに襲われたんだ!」
バトル大会に参加していたトレーナーはヒカリとタケシに警官が厳重に何かを探している理由を説明した。
「まずいぞ、もしレジギガスを悪用されたりしたら・・・」
タケシはあせっていた。
「あたし、サトシ達に報告してくる!」
ヒカリが病院に向かおうとした時・・・
「大変だー!!!」
トレーナーが血相を抱えてビルに入っていった。
「病院の前に・・・黒いリザードンとレックウザが暴れているぞー!」
タケシとヒカリはこの話を聞いてびっくりしていた。
「黒いリザードン!!!」
タケシは大声で言った。
「ジュウゴロウのポケモンだわ!」
ヒカリははっきりと言った。
「まずい!病院ではユウエイさんやサトシとカンテさんがいる!」
タケシはあわてて言った。
「すぐに病院に行きましょう」
ヒカリはすぐに病院に行こうといった。
「ああっ!」
タケシもヒカリの意見に賛成した。

病院の前では・・・
「人間の脳を改造しただと・・・」
サトシ達はサイの話を全て聞いて唖然としていた。
「ええっ・・・僕も最初は信じられませんでしたよ・・・」
サイは悲しそうに言った。
「ポケモンや人間を改造するなんで・・・こんなのどんな悪党だって考えられない行為だ!」
カンテは怒りながら言った。
「だったら・・・証明して見せようか」
サトシ達の背後に誰かが声をかけてきた。
カドマツだった。
地面には、ジュウゴロウが倒れていた。
レックウザとリザードンの戦いではいつの間にかレックウザが勝っていた。
「会長さん!」
サイはすぐにジュウゴロウの元に駆け寄った。
「きさま!」
カンテの怒りは頂点に達そうとしていた。
「行け!87式ゴウワン!」
カドマツはマスターボールを投げた。
「あのポケモンは!!」
シンジは信じられない目で見た。
87式ゴウワンは改装されたレジギガスだった。
「ライツが持っていたポケモンだ!」
サトシは驚いていた。
「待てよ、あの後レジギガスはキッサキシティの警官達によって神殿に返すってジュンサーさんが言っていたはずや」
ユウエイはレジギガスがなぜカドマツの手元にあるのか分からなかった。
「簡単なことだ!警官の手によって奪ったまでだ」
カドマツは昨日の明朝にキッサキシティの警官に負傷を負わせてレジギガスを奪った後改装したといった。
「なんと言う腐った奴や!」
ユウエイはとうとう堪忍袋が切れ、ポケモンを全て繰り出した。
「フーディンはじんつうりき!、ミロカロスはみずのはどう、ビーダルはめざめるパワー!、リオルははっけい!、リーシャンはおんがえし!、ピジョットはゴットバードや!」
ユウエイのポケモン達の連携攻撃はレジギガスに向けられた。
「無駄だ!どんなポケモンの技でも改造されたポケモンにとっては無力だ!」
カドマツは改造ポケモンのメリットを説明した。
「な・・・なんやて・・・そんなアホな!確かに攻撃は当たったはずやのに・・・」
ユウエイはレジギガスを見上げたがレジギガスは完全にノーダメージだった。
「今度はこっちの番だ!87式ゴウワン!かいりきだ!」
カドマツはレジギガスにかいりきを命じた。
レジギガスは道路のコンクリート壊し、そしてこのコンクリートをユウエイのポケモン達に投げた。
「フーディン、サイコキネイシスで壊すんや!」
ユウエイはフーディンにサイコキネイシスを命じた。
「無駄だ!後ろには99式ゲキメツがいる!逃げ場所はない!」
カドマツがそういうと、後ろにはレックウザがいた。
レックウザはりゅうのはどうを繰り出そうとしていた。
「やめろー!」
ユウエイは必死でやめるように言った。
りゅうのいぶきとかいりきがユウエイのポケモン達に直撃した。
「みんな!!!」
ユウエイはすぐにフーディン達のそばに駆け寄った。
「大丈夫か!しっかりしろ!」
ユウエイはすぐにコンクリートを除け始めた。
死んではいなかったものの、大ダメージを受けてしまい、もう戦えない状況だった。
「ありがとう・・・皆」
ユウエイはすぐにフーディン達をモンスターボールに戻した。
「どうだ、無敵の改造ポケモンの威力は、フハハハハ!!!」
カドマツは高笑いしながら言った。

第162幕 完

[356] 第163幕、強奪
★ディオ★ - 2008年03月09日 (日) 21時57分

「さて、そろそろ止めと行くか。87式ゴウワン!」
そういって俺の親父、カドマツはレジギガスに「止めを刺せ」と命じた。
レジギガスは両腕を前に出した瞬間、腕はガトリングに変形された。
「な、なんだ!?」
「マズい、逃げろ!」
「もう遅い!!」
カドマツは「撃て!」と命じようとした。とその時

ガシッ

「む!?」
カドマツは息を殺した。レジロックが身動きを取れないように捕まえたのだ。
「あれはジュウゴロウの!」
カンテは俺のレジロックだと気づいた。サイが向かっていた場所には、意識を取り戻した俺がいた。
「な、何をする気だ!?」
「お前みたいなバカ親父は・・・消えちまえっ!!」
鬼面になった俺は止めに≪大爆発≫を命じた。
「やめろぉぉぉぉぉぉっ!!!」
その瞬間、巨大な爆音が病院のそばで唸りをあげた。
サトシ達は飛ばされそうになったが、みんな無事だった。レジギガスは少しだけだがダメージを追っていた。
「ざまぁみろ・・・親父・・・ゲホッ」
俺は口から血を吐いた。
「会長さん!しっかりしてください!」
サイは俺に声を掛ける。なんだか頭がフラフラしてきた・・・
俺はその場でまた意識を失った。
「か、会長!?」
その時、マリア達が駆けつけに来た。情報を得て来たみたいだ。
「マリアさん、みんな・・・」
「か、会長〜!」
「なんてえらいことに・・・」
「もしかして・・・死んじゃったの?」
ダイとカクダは俺を見て泣きべそをかき、バルトはまさかの顔でサイに言う。
「意識を失っただけですけど・・・致命的なダメージを追ってます」
サイは今の俺の状況を見る。まだ助かりそうだが、これ以上魂を食われたら・・・
「これは驚いたな・・・ジュウゴロウも殺人鬼まで成長したとは・・・」
「!?」
爆発した煙の中から声がした。みんなはまさかの顔になる。
「・・・嘘やろ?」
ユウエイは呆然とした顔で見る。
≪大爆発≫を受けても死なない人間なんてありえない。
あんな極悪な塊は見たことがない。
なのになぜ・・・!?
「なんであんたが生きてるんや!?」
煙が晴れると、そこには体がメカ武装したカドマツが現れる。
「俺は自らの体も改造している・・・それだけだ」
「そ、そんな・・・」
「自分の体までもなんて・・・!」
「酷い・・・」
「いくらなんでも、そこまでするのはありえないことだぞ!」
サトシ、ユウエイ、ヒカリ、タケシは身震いをした。
「こいつ・・・!!」
カンテは怒りを爆発させた。とその前に、ダイとカクダが先に動いた。
「よくも会長をぉぉぉぉっ!!」
ダイはギャラドス、カクダはウィンディを繰り出す。
「ウィンディ、ギャラドスを≪手助け≫だ!!」
ウィンディは≪手助け≫でギャラドスのパワーを上げた。
「会長の敵だ!!≪破壊光線≫!!」
ギャラドスは最大まで貯められた≪破壊光線≫を発射した。
「46式テッコン!」
カドマツはさらにポケモンを出す。そのポケモンは出た瞬間、破壊光線をもろに浴びるが、数秒で消されてしまった。
「なぁぁぁぁ!?」
二人は飛び上がった。
ギャラドスの≪破壊光線≫を止めたのは、白いメタグロスだ。
「色違いのメタグロス・・・!」
サイはそう言う。
「邪魔だ!!≪ジャイロボール≫!!」
メタグロスは球に変化し、高速移動でギャラドスとウィンディをなぎ倒した。さらに俺のところに突っ込み、俺を捕まえてカドマツのところまで運ばれる。
「息子のジュウゴロウと05式バクエンは連れて行く。後にコイツを改造し、ロケット団に寝返らせてやる。さらば!!」
カドマツは87式ゴウワンと46式テッコンを戻し、99式ゲキメツに乗って逃げていった。
「会長さーん!!」
サイとバルトは必死で叫んだ。


第163幕 完

[357] 第164幕 休戦協定
佳奈美 - 2008年03月10日 (月) 10時32分

サトシ達はこの光景を立ちすくんでいた。
道路のコンクリートは滅茶苦茶になり、木は根元から引き抜かれ、なおかつ最大限のパワーを持つポケモンを目撃したからだった。
「なんだよ・・・なんだって言うんだ、これはーーーー!!」
カンテはこの光景を見るなり大声で張り叫んだ。
「ポケモンも人間も平等に生きているって言うのにどうして、どうしてこんな改造をしなきゃならないんだ!なんで罪のない人間やポケモンにこんなことをしなきゃならないんだ!」
カンテは怒りの篭った涙を流しながら言った。
サトシ達はなにも言う気力は無かった。
「俺はこんな改造をする奴を許せない、どんな理由があろうとも・・・絶対に許すわけにはいかない!」
カンテは滅茶苦茶になっていた道路のコンクリートを殴りつけながら言った。
「・・・・・・ポケモンセンターに行って頭を冷やしましょう」
やっとのことで口を開いたサトシはカンテにそういった。
「ああっ・・・」
少し気を落ち着いたカンテもサトシの意見に賛成した。

ポケモンセンターに着いたサトシ達は、これからのことを考えていた。
「一応、ジュンサーさん達も全力をかけて捜査をしている、俺たちに出来ることといえば・・・」
タケシは腕を組んで考えていた。
「外からの連絡で応援は?」
ヒカリはたずねた。
「無理ですよ!」
打ち合わせをしていたサトシ達の後ろからサイが話しかけてきた。
「どういうことですか?」
サトシは尋ねた。
「ポケギアもテレビ電話もアンテナが壊されている上に圏外になっています、もはや外からの連絡は出来なくなっています」
サイは自分のポケギアを取り出してサトシ達に見せた。
ポケモンセンターから誰かが入ってきた。
シンジだった。
「シンジ・・・」
サトシは呟いた。
「俺には関係ない事件だと思い次の町に行こうとしたが出入口がバリアーで封鎖されていた」
シンジは悔しそうに言った。
「なんだって!」
カンテは驚いていた。
「すぐに行ってみよう」
サトシ達はすぐに出入り口を見に行った。

「なんと言う酷いことを・・・」
ヒカリは唖然としていた。
出入口全てにバリアーが張られていた。
「人の手で作られたバリアーだと見てまず間違いないな」
カンテはバリアーをたたきながら言った。
「そうだ、鳥ポケモンなら、いくらなんでも空の上ではバリアーは張られないぜ」
サトシはムクバードを出そうとしたがシンジに止められた。
「やめておけ、俺もそう思ってヤミカラスで調べたが、空は深い霧だ」
シンジは空に指を指して言った。
「そんな・・・さっきまではあんなに良い天気だったのに・・・」
ヒカリは空を見て呆然としていた。
「シンジ、お前のヤミカラスはきりばらいを覚えていたよな?」
カンテはポケモンの技、きりばらいで霧をかき消すことは出来ないのかと聞いてきた。
「きりばらいでもかき消せなかった、これは人工に作られた霧と見てまず間違いないな」
シンジは霧を見て言った。
「もはや俺達は完全にこの町に閉じ込められたな」
タケシは悔しそうに言った。
「そんな・・・」
ヒカリは悲しそうに言った。
「もはや・・・俺達はカドマツの罠にはまったと見てまず間違いあらへんな」
病院を抜け出したユウエイはサトシ達の所に来てそういった。
「ユウエイさん、安静にしていないと・・・」
ヒカリは心配そうに言った。
「こんな緊急事態にのんきに寝ていられるわけないやろ!」
ユウエイは安静にするわけにはいかないといった。
「ああっ・・・そうだよな」
カンテは諦めて言った。

ポケモンセンターに戻るとサトシ達はマリア達が作戦会議を開いているところを目撃した。
「一体何しているんだ、お前達」
カンテはたずねた。
「何をしているかって・・・会長さんを助けるためですよ」
バルトは力んで言った。
「閉じ込められているって言うのにどうやって助ける気なんだ?」
カンテは質問した。
「それが私たちにも・・・」
マリアは悲しそうに言った。
「もはや僕達の手には負えませんね・・・どうですかここは休戦協定を結びません?」
サイはいきなり休戦協定を持ちかけた。
「僕達は会長さんを助ける、貴方達はこの町の脱出方法を見つける、別々のチームで考えるよりも、一緒になったほうが知識は高まりますよ」
サイの提案にサトシ達は賛成した。
「いいですね」
「ピカピカ!」
「ああっ、俺達はもはやお手上げ状況だ、この提案には大賛成だ」
サトシとピカチュウとタケシはこの提案に賛成した。
「仕方ないか・・・」
「お手上げ状況も嘘やないし・・・」
「あたしもこの状況耐えられなくなったからね、大賛成よ」
カンテとユウエイとヒカリも賛成した。
「下らん、こういう状況になれなれしいチームワークだとか休戦協定とか提案するトレーナーがいるとは・・・だからバトルの腕もさびてしまうんだ!」
シンジはこの提案に反対していた。
「どうしてもこの状況を俺たちの手で解決しないと町からは出られない、これはお前も同じことじゃないか!」
カンテはシンジを叱り飛ばした。
「頼む、今回だけで良いから協力してくれ」
サトシは頭を下げて言った。
「断る!俺は一人でこの状況を解決する、お前らの力なんか必要ない」
シンジはポケモンセンターから去ろうとした時出入口の前にサイが立っていた。
「世の中には一人だけでは解決できない事だってあるんですよ、だからお願いします、あなたの力も必要なんです」
サイはシンジを説得した。
「・・・あなたにはあの時助けてもらった借りもありましたね・・・」
シンジは予選1日目のときにサイに助けてもらったことを思い出していた。
「手助けくらいしてやるよ」
シンジもとうとう根負けして協力するといった。
「ありがとう、シンジ君」
サイはお礼を言った。
「これであの時の借りは返したからな」
シンジはサイに言った。
いよいよ作戦を立てようとしていた。

第164幕 完

[358] 第165幕、残された時間
★ディオ★ - 2008年03月10日 (月) 23時07分

「彼が向かった先はこの廃工場の辺りです。無論、バリアーがある限り逃げることは不可能なゆえ、空からも逃げるのは不可能・・・」

マリアはパソコンで表示した町の地図を見て、カドマツが逃げた方角を推測する。

「距離はありますね・・・」
「でも信じられないことがあるの」

マリアは地図のレーダーを見て言う。

「どういうことですか?」

タケシはマリアに質問した。

「空は霧があるだけじゃなく・・・ポケモンまでいるわ。かなりの数だから≪空を飛ぶ≫を覚えたポケモンは不可能ね」
「低空飛行でも無理なんか?」

今度はユウエイが言う。

「もし予想が正しかったら・・・サーモグラフィで見つかるわね」

サーモグラフィとは、人間などにある体温を図ったりする機械である。
改造ポケモンならきっとこの機能はあるはずだ。

「どっちみち行かなきゃここを出られない。やるしかない!」

カンテはみんなに気合を入れようと、声を出す。

「そうだ、あのトレーナーも・・・Jとは違ってむかっ腹が立つぜ!」
「ピカピカ!」

サトシもピカチュウも同意した。

「あたしだって!」
「俺もです!」

ヒカリ、タケシ、その他のみんなも同じだった。
と、そのとき

シュバッ!

「!!」

突然誰かが現れた。みんなは驚いて振り向く。
そこにいたのはエルレイドだ。

「エルレイド?」
「もしかして会長さんの!?」

そう、俺の相棒のキラザだ。キラザは低く頷く。そしてカンテにあるものを渡した。

「これは・・・」

何かの無線機みたいだ。キラザは「それを付けろ」と命じ、カンテはすぐに付けてみた。

『ふぅ・・・ようやく喋れるぜ』
「!?」

なんとキラザが喋った。そう、これは俺が使ってたポケモンの翻訳機だ。カンテは驚くがすぐに立ち直った。

「お前がどうしてここに?」
『ジュウゴロウの今の状況を言いに来た。今は無事だが、急いで行ったほうがいいぞ、今から1時間後に改造するらしいからな』

カンテはまた驚いた。

『俺について来たら、敵に見つからずに奴へたどり着けるぜ』

その直後に、俺のレジロックがキラザの元によってきた。今気絶から直ったみたいだ。

「ありがたいな」
「よっしゃ、一緒にカドマツを倒しに行くで!」

こうしてサトシ達は、キラザとレジロックの後を着いて廃工場を目指した。

[359] 第166幕 強行突破
佳奈美 - 2008年03月11日 (火) 07時17分

サトシ達はキラザを信じることにし、キラザについていくことにした。
「一体どこにあるんだ、廃工場は!」
サトシは走りながら言った。
「俺に言うな!」
シンジは自分に向かって言っているようで腹を立てていた。
「今は半分のところまで来ました、このまま行けば廃工場に着きます」
マリアはパソコンを見ながら言った。
その時・・・
「どうしたんだ、エルレイド?」
急に止まったキラザは警戒していた。
カンテは前を見ると改造されたケムッソが100匹以上いた。
「な・・・なんや!」
ユウエイはケムッソ自身には驚かなかったが数に驚いていた。
「ここを通してくれそうにもないですね」
サイは悔しそうに行った。
「お前らは先に行け!」
ケムッソの前にシンジが来た。
「シンジ!」
サトシは驚いていた。
「急いでいるんだろ?こんな奴ら、俺一人だけでも良い」
シンジはエレブーとドダイドスを出して言った。
「すまない・・・だが油断するなよ、ケムッソとは言えども改造されているからな」
カンテはシンジに礼を言うとすぐに前に進んだ。
「絶対に俺達と合流しろよ」
サトシはこの一言を残すとすぐに後に続いた。

「まさか奴がキラザが僕達のところに言っているのを知っていたなんで・・・」
サイは悔しそうに言った。
「だが、これで半分以上進んだわ、残り50m行けば廃工場に着くわ」
マリアはパソコンを見ながら言った。
「もう少しやな」
ユウエイは嬉しそうに言った。
その時、キラザが何かに反応していた。
「どうした?エルレイド」
カンテはたずねた。
「きゃああー!」
ヒカリは前に動く物体を見て悲鳴を上げた。
「なに!!」
動く物体は改装されたコイキング100匹とヒンバス100匹だった。
「ケムッソと言いコイキングやヒンバスと言い・・・あいつ俺たちをなめてへんか」
ユウエイは少しむかっ腹を立てながら言った。
「別になめているわけじゃないと思いますよ・・・」
タケシは呆れながら言った。
「ここは僕に任せてもらえますか、コイキングやヒンバスではこのポケモンで十分です」
サイはムウマージを繰り出した。
「お任せします」
マリアはここはサイに任せるしかないと判断した。
「サイさん、無理はしないで下さい」
バルトは心配そうに言った。
「ええっ、油断はしませんよ」
サイはそう言うとムウマージにほろびのうたを命じた。

「どれぐらい走ったの?」
ヒカリはたずねた。
「もう少ししたら廃工場に着きます」
マリアはもう少しで廃工場に着くといった。
「廃工場に着いたらバリアーと霧を破る方法がある」
サトシは力んで言った。
「それに会長さんを救わないと」
バルトもサトシに負けないぐらい力んで言った。

別の場所では・・・
「なんだと・・・ケムッソ相手にドダイドスとエレブーが・・」
シンジは確然としていた。
相性、パワーの差では圧倒的にエレブーとドダイドスが有利だった上シンジは、容赦なく最強の技で攻めまくったがケムッソ達はノーダメージだった。
そして今、エレブーとドダイドスはケムッソのいとをはくで毛糸のように丸くされてしまっていた。
「ちっ・・・」
シンジはエレブーとドダイドスを戻そうとしたがケムッソ達はシンジの周りを囲んでしまった。
そしてそのままいとをはくを繰り出した。
「なっ・・・うわぁ・・・」
シンジは手足と体と口を糸で縛られてしまった。

さっきの場所では・・・
「そんな・・・ほろびのうたが効いていない・・・」
サイはどんなポケモンでも戦闘不能になる技、ほろびのうたがコイキング達に効いていないのに驚いていた。
「改造されただけの事はあるな・・・クソ!!!」
サイはムウマージを戻し、新たなポケモンを繰り出そうとしたが、コイキングやヒンバス達はサイに飛び掛った。
「うわああー」
サイはコイキング達のせいで身動きがとれずにいた。

サトシ達の方はやっと廃工場に着いた。
「ここか・・・」
サトシは深呼吸して言った。
「鍵が閉められている」
ヒカリはドアを調べたが鍵がかかっていた。
「よし、強行突破だ!」
サトシはドアを壊そうといった。
「待て、ドアを壊しちゃ気づかれて捕まる」
カンテはサトシを止めた。
「そうか・・・じゃあ、どうすれば・・・」
サトシが考えている時、キラザが工場の前にあったマンホールを開けた。
ユウエイはこの光景を見た。
「まさか、ここに入っていけば工場の中に出られるというのか?」
ユウエイはキラザにたずねた。
キラザは軽く頷いた。
「分かった、俺達、お前を信じるよ」
サトシ達はキラザを信じることにし、マンホールの中に入っていった。

第166幕 完

[360] 凄いですね
フリッカー - 2008年03月11日 (火) 10時13分

 いやはや・・・一度事件が解決して無事に大会が進行すると思えば、また別の悪役が現れる・・・この2段構えのシナリオには驚きです。以前の小説よりもかなりレベルアップしている事がよくわかりました。僕も見習いたいです。
 『正攻法ではなく、違法な形で強さを追い求める者』というテーマには僕も興味を引いたので、いつかこのテーマを自分流に書いてみようと思います。

 それでは、これからもがんばってください!

[361] 第166幕、人口ゾンビ
★ディオ★ - 2008年03月11日 (火) 14時47分

マンホールの中は意外と広く、水が流れていた。その代わり明かりが少なく、先が見えない状況だ。
「敵がここにもいるかもしれない。気をつけるんだぞ」
カンテはみんなに警告する。敵は大きさに限りはない、足元から迫るものも来るはずだから・・・
とその時、

ズンッ!

「!?」
「地震・・・?」
突然揺れたが、すぐに収まる。だが驚きはその次の瞬間だった。

ボコォッ!!

「うわっ!?」
「きゃぁっ!!」
壁から血まみれのデカい手が、ヒカリとタケシの体をつかんだ。
「ヒカリ!!タケシ!!」
巨大な手はそのまま二人を穴の中へ引きずり込んでしまった。
「ヒカリー!!タケシー!!」
サトシは叫ぶが、開いた穴は急に崩れだした。
「危ないサトシ!!」
ユウエイはサトシを穴に近寄らせないように手を掴む。穴は岩で埋まってしまい。入れなくなってしまった。
「ピカ・・・」
ピカチュウも呆然とした顔で驚いた。

一方、引きずり込まれてしまった2人は下水道に落ちた。
「だ、大丈夫?」
「何とか・・・しかしあの手は一体・・・?」
『グォォォォォォォォッ!!!』
突然どこからか、大声が聞こえた。2人はその方向に向くと、血まみれの巨大ゾンビが睨んでいた。
その光景に2人は驚く。
と、その時
「お前ら!!こっちだ!!」
「!?」
2人はどこかで聞いたことがある声に反応した。それは・・・
「ジュ・・・ジュウゴロウ!?」
俺がいた。2人は驚くばかりだったが、ゾンビは2人に突進してきた。
「あっ!」
ヒカリは気づいたのは、ゾンビが2人に飛び蹴りをする瞬間だった。

ドガァァァァンッ!!

『グォァァァァァァッ!!』
ゾンビは止まり、もがきだした。俺が手榴弾で足を狙って爆破したのだ。
「早く!!」
俺が言うと2人はすぐに走り出し、俺も後から走り出す。だがゾンビはすぐに立ち直り、3人を追いかける。
「引っ込んでろ!!」
俺はサーモスコープをつけたライフル銃でゾンビの急所を撃つ。しかし、あの大きさでは倒れるのも難しい。
「ジュウゴロウ、一体あれは何なんだ!?」
タケシは走りながら俺に言う。
「みりゃ分かるだろ、バカ親父が開発した人口ゾンビだ!」
「そ、そんな〜!あたし嫌いよそんなの!」
抱かそう口喧嘩してる間に追いつかれてしまい。俺を捕まえた。
2人は立ち止まる。
「懲りない奴だがゼロ距離はとったぞ!」
俺は手榴弾をゾンビの舌に目掛けて投げた。命中して爆発した瞬間、ゾンビは驚いて俺を握ってた手を離す。
ゾンビは舌を焼かれてもがき苦しみ、数秒で倒れ、体があっという間に解けてしまった。
「他愛もない・・・」
俺はいつものように鼻で笑う。
「ジュウゴロウ・・・」
タケシとヒカリが言う。だが次の瞬間、俺はヒカリの首を締め付け、気絶させる。
「!?」
「悪いがお前もだ」
今度はタケシの首を締め付け、タケシも気絶した。
2人は水浸しな床で倒れた状態だ。
「・・・不審者2人確保シマシタ・・・」

[362] 第167幕 改造されたポリゴン
佳奈美 - 2008年03月12日 (水) 07時37分

やっとのことでマンホールから抜け出したサトシ達。
「マンホールの中よりも暗いな・・・」
カンテは周りを見回すとほぼ真っ暗だった。
「懐中電灯、持って来れば良かったな」
ユウエイは足元を見たがマンホールの中よりも丹前暗くて、足元すら見えないほどだった。
「エルレイド、本当にここで良いのか?」
カンテは翻訳機をつけてキラザに話しかけた。
『ああっ、ここが廃工場だ、このまままっすぐ進めば次の道に出られる』
キラザはそう答えた。
「とにかく、キラザを信じるしかないですよ」
バルトは答えた。
「そうやな・・・行くでサトシ」
ユウエイはサトシに話しかけたがサトシはヒカリとタケシと離れ離れになってしまったことに落ち込んでいた。
「・・・ヒカリとタケシなら絶対に大丈夫や、あいつらだってトレーナー、きっとこのピンチをポケモン達と乗り越えているに違いないって」
ユウエイはサトシを慰めた。
「そうですよね・・・」
「ピカピカ・・・」
サトシとピカチュウもやっと元気が出、先に進むことにした。
暫く暗闇を進むと壁から光が漏れていた。
『ここが出口だ!』
キラザがそう答えた。
カンテは扉を押し開けた。
扉の先は、明るかったが凄く殺風景のところだった。
「明るいげと、寂しい場所ね」
マリアは回りを見ながら言った。
その時・・・
「なんや!」
突然、ユウエイは天井を見上げた。
「どうした、ユウエイ」
カンテはたずねた。
「天井から・・・ポリゴンが・・・」
ユウエイが天井に指を指すと、大量のポリゴンが現れた。
天井だけでなく出口になっていた扉からもポリゴンが現れた。
「10匹・・・50匹・・・いや100匹も居る!」
カンテはポリゴンの数を数えながら言った。
「ピカチュウ、10万ボルト!」
サトシはピカチュウに10万ボルトを命じた。
「ピカチューーー!」
ピカチュウの10万ボルトがポリゴンにクリーンヒットした。
「やったか?」
サトシはポリゴンの様子を見た。
その時、ポリゴンが起き上がり、ピカチュウと同じ10万ボルトを繰り出した。
「うわあ!」
サトシは足元を狂い転んだ。
「なんでポリゴンがものまねを」
サトシは不振に抱いていた。
「いいえ、これはものまねなんかじゃないわ」
マリアはノートパソコンを開きポリゴンの事を調べたが全てのポリゴンはものまねを覚えていなかった。
「まさか、改造ポケモン!」
カンテはたずねた。
「ええっ、ポリゴンの特性、ダウンロードの効果を改造されたとみて間違いないわ」
マリアはポリゴンの特性、ダウンロードを改造されたといった。
「クソ・・・カドマツの奴、ポケモンの特性まで改造するとは・・・」
カンテは怒りを篭った口調で言った。
「でもどうするんや、攻撃すれば、ポリゴン達は自動的に俺たちのポケモンの技をコピーしてしまうで!」
ユウエイはこのピンチをどう切り抜けるのか考えていた。
「どうすれば良いんだ・・・このポリゴン達・・・」
サトシは悔しそうにポリゴン達を見ていた。

第167幕 完

[366] 第168幕 ピンチからチャンスへ
佳奈美 - 2008年03月13日 (木) 07時55分

別の場所では・・・
「ムウマージ、でんげきは!」
サイはコイキング達に乗っけられて動けない状況だったが、ムウマージに技を命じた。
ムウマージはでんげきはを繰り出した。
コイキングやヒンバス達に命中したが、戦闘不能になっていなかった。
「でんげきはは電気技、コイキング達には効果抜群なのに・・・まさか!」
サイはマリアが言っていたことを思い出した。
「サーモグラフィ・・・改造ポケモンになら誰にだって着いているもの・・・必ずあるはずだ!」
サイは最後の力を振り絞って、コイキング達を退かせた。
「よし、体が動ける!」
サイは最後に乗っかっていたコイキングをはがし、そしてサーモグラフィを探し始めた。
「あった、この小さなチップみたいなのがサーモグラフィですね」
サイはコイキングとヒンバスの鰭についている小さな四角いチップを見ながら言った。
「ムウマージ、サーモグラフィにでんげきは!」
サイはムウマージにもう一度でんげきはを命じた。
ムウマージのでんげきははさっきと比べるとモンスターボールのカプセルサイズだったがサーモグラフィを破壊するには十分の大きさだった。
「このままでんげきはを続けるのです」
サイはどんどん破壊されていくサーモグラフィを見ながらムウマージにでんげきはを命じた。
最後のサーモグラフィが破壊された時、コイキングやヒンバス達は力尽きて倒れた。
「どうやらサーモグラフィを壊せば改造ポケモンを倒せるみたいですげと、改造ポケモンは元のポケモンに戻らないみたいですね」
サイはコイキングとヒンバスを見ながら言った。
「このことはシンジ君は知らない、まずはシンジ君を助けるとしますか」
サイはムウマージをモンスターボールに戻し、引き返した。

別の場所では・・・
「うぐ・・・んぐ・・・」
シンジは必死にドダイドスやエレブーに技を命じているが口がイトに塞がれていたため、声が出せずに居た。
またドダイドス達も体中にケムッソの糸で結ばれていたため、身動きできずに居た。
ケムッソ達がどくばりを繰り出そうとしたとき、ほのおのパンチが背後から直撃した。
「!!?」
シンジはケムッソの背後を見るとサイとケッキングがいた。
「大丈夫?」
サイはポケットからサバイバル用のナイフを取り出しすぐに糸を全部切った。
「ありがとうございます」
シンジは礼を言うとすぐにマニューラを繰り出した。
「マニューラ、シャドークロー!」
シンジはマニューラにシャドークローを命じた。
マニューラはシャドークローでエレブーとドダイドスに巻きついていた糸を全て切った。
「シンジ君、ケムッソを闇雲に攻撃しても無意味です、まずケムッソ達の体を調べることが大事です」
サイはケムッソの体を調べろといった。
「・・・ありましたよ、ケムッソの腹に不自然なものが・・・」
シンジはケムッソを掴み、腹を見ながら言った。
「きっとこれがサーモグラフィです、シンジ君、それに攻撃するのです」
サイはシンジにポケモン達を使ってサーモグラフィを攻撃しろと言ってきた。
「マニューラはシャドークロー!、エレブーはかみなり!、ドダイドスはリーフストーム!」
シンジはマニューラ達にいっせいに攻撃を命じた。
攻撃がケムッソ達についていたサーモグラフィに直撃し、ケムッソ達は戦闘不能になった。
「やりましたね」
サイはシンジに話しかけた。
「ああっ・・・やったことはやったが、サーモグラフィって言う奴を破壊されても元に戻らないとは・・・」
シンジはこの光景を見て悔しそうに言った。
「愛情のない育て方をしている君でもこういう光景は許せないんですね」
サイはシンジに向かってそういった。
「ああっ・・・」
シンジはこれ以上何も言わずに先に進んだ。
(愛情のない育て方、厳しい育て方をしてもポケモン自身には不幸にはしていない・・・きっとその思いやりを持っているからこそエレブー達が君を従い、そして着いて行っているんだな)
サイはシンジの背後を見ながらそう思った。
「シンジ君、休戦協定忘れていますよ」
サイはシンジを追いかけて行った。

第168幕 完

[367] 第169幕、立ちはだかる二つの闇と死神
★ディオ★ - 2008年03月13日 (木) 16時21分

「・・・・・・!」
ここは何処なんだ?俺は今まで何を・・・
「起きたか、ジュウゴロウ・・・」
「親父!!てめぇっ!!」
俺は親父を素手で殴ろうとしたが、手錠をはめられて動けなかった。因みにここは手術室みたいだ。
「この廃工場にお客さんが来てるみたいだよ。見るか?」
親父はそう言ってモニターを映し出した。映しだされたのは
サトシ達がポリゴンに苦戦してるところだ。
「あいつ等・・・」
「100匹のポリゴンを倒すのは不可能だ。状態異常を狙っても、≪マジックコート≫で跳ね返す。攻撃技でもコピーして跳ね返す・・・無敵のポリゴンにかなう奴などはいない・・・」
技をコピーするだと!?それじゃあ反撃は無理じゃねぇか!!
「おい親父!!いくらなんでも俺のダチには手を出すなっ!!」
「手を出すなだと?」
親父は俺を侮辱するかのように笑う。
「ジュウゴロウ、なぜ俺は改造ポケモンにすることを決めたのか分かるか?俺はポケモンが大嫌いだからだ!!!!ポケモンは今、人間をこの世から消し、世界をポケモンだけの世界にしている!!!!ならば人間の恐ろしさを教えてやろうと、たとえ人間が何人、何十人、何百人、何千人、何万人死のうと、俺は全てのポケモンを殺す!!!!」
「だったらなおさらだ!!!!俺はお前を殺す!!!!バカ親父を無にしてやる!!!!」
俺は親父と口喧嘩をし、手錠を自力で砕いた。
「早速だが消えて・・・」

『それくらいにしておけ』

俺はピタリと止まった。この声はまさか・・・!?
「サ・・・サカキ様!!」
俺はひれ伏せた。モニターから通信が入ったのだ。
『お前と会うのはいつ以来だろうか、ジュウゴロウ』
「・・・・・・」
俺は黙った。サカキはロケット団のボス。だから誰にも逆らうことはできないのだ。
『お前は改造人間であるということでありながら、自ら無断で辞めた。これはどういうことか説明してもらおうか?』
「そ、それは・・・今すぐ、俺1人だけで借りを返さなければならなかった奴がいたんです」
『ほぉ・・・』
サカキ様は冷たい目で俺を見た。さすがはボス。こんな恐怖はロケット団に入っていたときと同じ・・・
「借りは返せたものの、また新手にやられてとの繰り返しになってしまい。だいぶ手こずってしまい・・・それで・・・」
『・・・言いたいのはそれだけか?』
「!」
俺は顔を上げた。するとサカキ様は俺を後回しにし、親父に話しかけた。
『カドマツ、どうやら大変な仕事をしてるらしいが・・・』
「当然のことですよサカキ様、もうじき完成されるこの死神・・・クルーストを現代によみがえらせれば、町1つを崩壊しますゆえ・・・」
「そ・・・そんな・・・馬鹿な真似はやめろ!今すぐ止めるんだ!」
あんなの復活させたらポケモンどころか人間も・・・!!
「悪いな、動こうとしている死神は、動き始めたら止められん」
「・・・・・・!」
「この街もいずれクルーストで破壊する、それでもお前は、あの間抜けな人間どもと死ぬのか?」
親父は俺に最後の質問をした。この選択が俺の人生となる・・・

「・・・分かったよ・・・俺は・・・ロケット団に寝返る」

俺は今から、裏切る。
「フフフフ・・・それが正しい。俺の息子を大切に扱なわなくてはな・・・」
『カドマツ、成功を祈る』
サカキ様は親父との通信を切った。
これでいいんだ。俺は心の無い死神の釜みたいな奴だ。
「よし、ではまずはあのトレーナーを追い出すとしよう、先ほど捕まえた人質とともに・・・」
「人質だと?」
「下水道で確保した。ちょうど後ろにいる」
俺は後ろを見てみるとなんと、あのサトシの仲間だったヒカリとタケシが倒れていた。
「出撃前に、この服に着替えてくれないか?」
俺は服を脱ぎ捨て、新たに用意された服に着替える。上は白の半袖で黒で『R』と書かれたスーツ。下は動きやすい黒のズボン。そして左耳には無線がつけられる。
「最凶科学者、究極の戦闘兵器、そして死神・・・暗黒のロケット団がお相手だぞ、愚かなる人間共よ!!」
親父は高笑いをする。

[368] 第169幕 バルトの作戦
佳奈美 - 2008年03月13日 (木) 17時02分

サトシ達は100匹のポリゴンに苦戦していた。
「ピカチュウ、かみなり!」
「グレイシア、ふぶき!」
サトシとカンテは少しでもポリゴンの数を減らそうと努力するがポリゴン達は戦闘不能にならずにいた。
そしてピカチュウのかみなりとグレイシアのふぶきがコピーされて、ピカチュウ達に直撃する。
「ピカチュウ!!!」
「グレイシア!」
サトシはピカチュウを抱き上げ、カンテはグレイシアを素早くモンスターボールに戻した。
「どないするんや、俺のポケモンはまだ体力は回復してへんし、こんな数のポリゴンじゃいくらなんでも・・・」
ユウエイは半分諦めかけていた。
「ユウエイさん、諦めないで下さい」
バルトはユウエイを励ました。
「皆さん、ここは僕に任せてもらえますか?」
バルトはポリゴンを自分に任せてもらえないかといった。
「なにか策でもあるのか?」
カンテはたずねた。
「はい、皆を巻き込むので皆さんは先に進んで会長さんを救い、そして町の脱出方法を探してください」
バルトは冷静に言った。
「・・・分かった、ここはお前に任す」
カンテはバルトを信じることにした。
「ありがとうございます、あなたなら絶対にそう言ってくれると思いましたよ」
バルトはモンスターボールを懐から取り出して言った。
「皆、バルトの言ったこと、聞こえたか?」
カンテは後ろにいるサトシ達に話しかけた。
「ええっ、ここはバルト君に任せることにするわ」
マリアは先に進む扉を開けながら言った。
「バルト、必ず俺たちと合流しろよ」
「ピカチュ」
サトシとピカチュウは心配そうに言った。
「分かっています」
バルトは頷いた。
「さあ、おれたちは先に進むぞ」
カンテは先に進み、サトシ達も後を追うように進んだ。

「さてっと・・・行くよ、ドーブル、バクフーン!」
バルトは一人になったのを確認すると、ドーブルとバクフーンを繰り出した。
「ドーブル、地面に向かってマグマストーム!」
バルトはトーナメントで使ったバトル戦術を今ここで再現させ始めた。
マグマストームが地面に当たり、大きなひび割れを起こし始めた。
そして、マグマが勢いよく噴出し始め、ポリゴン達を次々にマグマに落としていった。
「バクフーン、ブラストバーン!」
バルトは宙に浮いているポリゴン達にはバクフーンのブラストバーンが良いと判断としてバクフーンにブラストバーンを命じた。
ブラストバーンが天井に直撃し、火の雨が部屋いっぱいに降り始めた。
ポリゴン達は次々に倒れていき、そして最後の1匹も火の雨とマグマの噴出で倒れた。
「はぁ・・・」
バルトは終わったと思い、ほっとした。
「サイさん・・・大丈夫かな・・・」
バルトはまだ来ていないサイのことを心配しながら言った。
「まあ良いか、サイさんならきっと大丈夫だろ」
バルトはそう言い聞かせドーブルとバクフーンをモンスターボールに戻し、サトシ達を追いかけた。

第169幕 完

[369] 第170幕 ゾンビとポリゴンの恐怖
佳奈美 - 2008年03月13日 (木) 18時28分

「このマンホール、廃工場に繋がっているみたいですね」
サイは開けっ放しになっているマンホールを見ながら言った。
「考えても仕方ない、入りますよ」
シンジはマンホールの中に直接入って行った。
「それもそうですね」
サイも続いて入った。

「なあ、サイさん」
シンジはマンホールの中を進みながらサイに話しかけた。
「なんですか?」
サイは返事した。
「なんであんた、あの時俺を助けたんだ?」
シンジは予選1日目のことを思い出して言った。
暴走族に絡んでいる自分を助けてくれたことを・・・
「似ていたからですよ、昔マグマ団幹部から足を洗った直後、僕とバトルをしたトレーナーに」
サイは静かに話し始めた。
「僕が大魔神に入った直後、ムクホークを使うトレーナーと戦ったんです、そのバトルは今でも覚えています、ビーダルやマルノームを使い、なおかつ強力なブレイブバードを使うムクホークを連れたトレーナーに似ていたんです」
サイはしみじみ話し始めた。
「興奮させるようなバトルでしたよ、予選4日目の時、君と戦った時と同じ興奮でしたよ、もっとも、そのトレーナーは君とは正反対の性格していましたから、完全に似ているとはいえませんでしたがね」
サイは進みながら話し続けた。
「ひょっとして、そいつ・・・」
シンジが口を挟もうとしたとき、水の中から血みどろの生物が現れた。
「なっ・・・」
サイは生物を見て息を呑んだ。
「ゾンビ・・・」
サイが呟いた時、水の中だけでなく、さっき来た道からもゾンビが現れ始めた。
「気持ち悪い奴だ!ドダイドス!」
シンジはドダイドスを繰り出した。
「ハードプランド!」
シンジはドダイドスにハードプランドを命じた。
ハードプランドがゾンビに命中し、ゾンビは倒れたように見えたがまた生き返った。
「不死身か、こいつら!」
シンジはこの光景を気味悪がっていた。
「シンジ君、このまままっすぐ走りますよ」
サイは逃げたほうが良いといった。
「分かりました!」
シンジはドダイドスを戻し、サイに続いて走り始めた。

「はぁ・・・はぁ・・・」
シンジとサイは息を荒げながら、マンホールの中から出た。
「厳重に扉を閉めなきゃ・・・」
サイはマンホールをしっかり閉め、そばにあった重い石をマンホールの上に乗せた。
「廃工場に出られたみたいだな」
シンジは辺りを見回したが、暗くてよく見えなかった。
「扉がありますよ」
サイは扉をさした。
シンジはすぐに扉の前に来、押し開けた。
2人が先に進むと、地面のひび割れを見つけた、しかもマグマを噴出して・・・
「バルトのドーブルのマグマストームですね」
サイはこの状況を見ながら言った。
「サイさんのところの相棒、なかなか使えるトレーナーじゃないか」
シンジはこの光景を見ながら納得していた。
「相棒なんかじゃありませんよ、仲間です」
サイは仲間だと言い放った。
「まあ・・・相棒に近い存在ですがね・・・」
サイはそういいながら、先に進もうとした。
その時、マグマの中からポリゴンが現れた。
「ポリゴン!」
サイは驚いていた。
「ちっ・・・」
シンジは舌打ちをし、エレブーを繰り出そうとしたが、さっき入ってきた扉からさっきのゾンビが現れた。
「なっ!!!」
シンジはこの光景に驚きを隠せなかった。
「どういうことですか!確かにあの時、マンホールの上に石を置いたはずなのに・・・」
サイはゾンビがここにいることに驚きを隠せなかった。
「くっ・・・」
シンジはエレブーだけじゃ埒があかないと重い、マニューラも繰り出そうとしていたとき、ゾンビ達はいきなり2人に突撃し2人のモンスターボールを回収されてしまった。
「返せ!」
シンジはモンスターボールを取り戻そうとしたが、ゾンビ達は2人のモンスターボールをマグマの中に落としてしまった。
「これじゃ僕達に勝ち目は・・・」
サイは呆然としていた。
周りにはポリゴンとゾンビ、そして2人はポケモンを失った・・・
「どうすれば・・・どうすればいいんだ」
サイは呟いた。

第170幕 完

[370] 第171幕、集結そして悪役の登場
★ディオ★ - 2008年03月13日 (木) 21時11分

改造ポリゴンとゾンビに囲まれ、戦う策さえなくなってしまった2人は絶体絶命のピンチに陥っていた。
「もはやこれまでなのか・・・」
サイは諦めかけていた。ゾンビ達は一斉に飛び掛った。

「ボーマンダ、≪ドラゴンクロー≫!」

その時、マグマの中からボーマンダが飛び出し、飛び掛ったソヘンビ達全てを弾き飛ばした。
「バルト!?」
「やっぱり来てくれたんですね!」
そう、バルトが気になって戻ってみると、2人がピンチだったのを目撃した。
「!後ろからもだ!」
シンジがバルトに叫んだ。ゾンビがバルトに殴りかかってきたのだ。

ドスンッ!

『グォァァァァァッ!!』
「!あれは・・・!」
なんともう1体ボーマンダが出てきた。しかも、ヘラクロス、ガブリアス、ライボルトと続いて現れる。こいつらは俺が予選用のに使ってたポケモン達だ。
さらに俺のボーマンダには何かを加えていた。
「僕達のモンスターボールだ!」
ボーマンダはどうやら拾ってきてくれたらしい。2人のボールはすぐに持ち主の元へと戻った。
さらにボーマンダは『ここは俺達に任せろ、先を進んでジュウゴロウを助けてくれ』と伝える。
「無茶はしないでね。さぁ行こう!シンジ君、バルト!」
「はい!」
「・・・・・・」
3人はマグマを越えて、サトシ達が進んだ道へ進んでいく。


その頃サトシ達は・・・
「あの手術室が怪しいわ」
「よし、入るぞピカチュウ!」
「ピカピカ!」
サトシは扉を開けようとした。次の瞬間、扉は勝手に開き、中から男2人が現れた。サトシとピカチュウはいきなり出てきたゆえ、驚く。
その男2人とは・・・
「カドマツ!それに・・・ジュウゴロウ!?」
「何なんやその服!」
カンテは俺と親父を睨み、ユウエイは俺の隊員服に驚く。
「会長、改造されなかったんですか!?」
マリアは俺に質問をする。
「会長?・・・俺はロケット団幹部だ!!!!」
「!?」
俺の声にみんなはビリッと来るような感じを得る。
「ジュウゴロウさん・・・それどういうことなんですか!?」
「息子は・・・ロケット団幹部に寝返った。改造はしてないものの、自ら裏切ったらしい・・・」
「そんな・・・」
「ジュウゴロウ・・・お前頭が狂ったのか!?」
カンテは俺に鋭い目つきと、怒りを込めた声を出す。
「俺はもう今までの俺じゃない・・・大魔神を越えたもの・・・いわば死神になった」
「死神・・・!?もしかして、クルートスを蘇らせたの!?」
マリアはまさかの顔で俺に言う。
「クルートス?」
サトシは怯えるマリアに話した。
「伝説の死神とも呼ばれるものだ。この手術室の奥に、クルートスがもうじき蘇る。そして全てのポケモンを殺す!!!!人間の恐ろしさを味わせてやるのだ!!!!息子とともにな!!!!」

[371] 第172幕 迷宮の迷路
佳奈美 - 2008年03月14日 (金) 20時19分

クルートスがもうじき復活すると聞き、サトシ達は慌てていた。
「どうするんだ!」
サトシはカンテに尋ねた。
「まずは手術室にある怪しい機械をぶっ壊すんだ、そうするしか他に方法はない!」
カンテはデンリュウを繰り出そうとしたがモンスターボールが反応しなかった。
「どうなっているんだ!」
カンテはモンスターボールのスイッチを入れたが、カプセルサイズが通常サイズに変わらなかった。
「ついさっき、特殊な電磁波を入れた、もはやお前達にポケモンの使用はおろか、ここから出られなくなった!」
カドマツはサトシ達の目を盗んで床に仕掛けてあったスイッチを入れてしまったのだ。
「なんやて!」
ユウエイは驚いていた。
「駄目だわ・・・ノートパソコンが・・・」
マリアはノートパソコンを開きこの場を調べようとしたがノートパソコンも電磁波の影響で使えなくなっていた。
「お前達はここでさ迷い続けるんだ、一生な!」
カドマツは壁にあった隠しスイッチを入れた。
「うわあああ!」
サトシ達の足元に大きな穴が開き、サトシ達はこの穴に落ちて行った。
「穴の先は迷宮の迷路だ、その上仲間と合流することは絶対にありえないところだ!」
カドマツは穴を覗き込みながら笑った。

「いてて・・・」
サトシは意識を取り戻したが、腰を酷く打ったみたいだった。
「ここは・・・」
周りを見ると、壁だらけだった。
「ピカチュウ!ピカチュウー」
サトシはピカチュウがいないことに気がついた。
「カンテさん!、ユウエイさん!、マリアさん!」
サトシはカンテ達の名前も呼んだが人の気配が感じられなかった。
「とにかく、迷路を進むしかない!」
サトシはそう決心し、先に進み始めた。

「ピカピー!ピカピー!」
ピカチュウもまた、サトシの名前を呼びながら迷路をさ迷い続けていた。
「ピカチュウ〜」
ピカチュウは悲しそうに鳴いた。
「ピカチュウじゃないの?」
女性の声が聞こえ、ピカチュウはその声を頼りにそばに来た。
「サトシ君のピカチュウね、よかったわ」
マリアだった。
マリアはピカチュウを抱き上げた。
「さあ、皆と合流してここから出ましょう」
マリアはピカチュウの背中を撫でながら言った。
「ピカチュウ!」
ピカチュウも元気が出、マリアと行動することにした。

「この道、さっき通ったとちゃうか?」
ユウエイはたずねた。
「どうしてこう言えるんだ?」
カンテはたずねた。
「だって、俺始めに進んだときから、ずっとマジックで数字をつけているんや、最初は1番で50歩進むと2番という具合に・・・」
ユウエイは自分が書いた数字を見て言った。
「最後に書いたのは何番だ?」
カンテはたずねた。
「最後の書いたのは30番や、見てみいや、目の前にある番号を、30番になっているで」
カンテは数字を見たがたしかに30番と書かれていた。
「あの後、50歩進んだが俺らは戻ってきたみたいやな」
ユウエイはため息混じりで言った。
「迷宮の迷路というわけか・・・皆と合流するのは先が長そうだな」
カンテはぼやいた。

第172幕 完

[372] 第173幕 迷路からの脱出
佳奈美 - 2008年03月15日 (土) 16時05分

やっと手術室にたどり着いたシンジとサイとバルトはとんでもない光景を目にした。
「この穴は・・・」
サイは穴を見てみたがそこが真っ暗で何も見えなかった。
「この穴に落ちたら絶対に出られませんよ」
バルトは穴を見ながら言った。
ガタ・・・
その時、手術室の奥に大きな音が聞こえた。
「誰だ!」
シンジは叫んだ。
出てきたのは、やっと意識を取り戻したヒカリとタケシだった。
「お前らか・・・脅かすな」
シンジは少し怒りながら言った。
「なによ、少しぐらい心配してくれたって良いじゃないの」
ヒカリはむっとして言った。
「こっちも色々あったんだよ、ポリゴンの大群に襲われたり、ゾンビが急に入ってきたりと・・・」
バルトは自分達の起こった状況を説明した。
「サトシ達は一体・・・」
タケシはサトシ達がいないのに気がついた。
「おそらく・・・この穴に落ちたとみてまず間違いないですね」
サイは穴を見ながら言った。
「助けに行きたいですが、なぜがモンスターボールが反応しないんですよ」
サイはゲンガーで穴の中を調べたかったが、電磁波の影響でモンスターボールが反応しなかった。
「う〜ん・・・」
タケシが腕を組んで考えているとき、目の前にエルレイド・・キラザが姿を現した。
「キラザ、無事だったんですね」
サイはキラザを見て叫んだ。
キラザはサトシ達と手術室に向かったが、気配を感じ取り、サトシ達とは別行動をとっていたのだった。
キラザはサイに翻訳機を渡した。
「?」
サイは一瞬分からなかった物のすぐに翻訳機をつけた。
『大変なことになった!カドマツの奴がついにクルートスを復活させたんだ!』
キラザの言葉にサイの表情は硬くなった。
「それ・・・本当ですか!」
サイはキラザに言った。
『本当だ!しかも、あいつらはこの穴に落ちた』
キラザはサトシ達がこの穴の中に落ちたといった。
「なんだって」
タケシは叫んだ。
『この穴の中は迷宮の迷路になっている、一度入ったら出られない迷路だ』
キラザは迷宮の迷路のことを話した。
「あいつだけでなくカンテさんやユウエイさんまでもが迷路に入るとは・・・どんどんあいつのペースに嵌っているじゃないか」
シンジはカンテとユウエイがサトシのペースに嵌っている事に苛立ちを感じていた。
『電磁波を止め、あいつらを迷宮から脱げ出すにはたった一つ方法がある』
キラザは電磁波を止め、サトシ達を迷宮の迷路から抜け出す方法があるといった。
「電磁波をとめれば僕達も外に出られるんですね」
サイ言った。
『ああっ』
キラザは答えた。
「じゃあ、その方法を教えて」
ヒカリはすぐに電磁波を止めようといった。
『まず手術室に入れ』
キラザは手術室に入るように言った。
ヒカリ達は手術室に入っていったが、うす暗くて怪しい機械がいっぱい置いてあった。
『次はこのコードを全て切断しろ』
キラザは床に敷き詰められた太いコードを指して言った。
「太いコードだけを切るんですか?」
バルトはキラザに言った。
「はさみがないと・・・」
サイは言ったが、誰もはさみは持っていなかった。
「はさみならここにあったぞ」
シンジは手術室をくまなく見回っていたため、はさみを見つけることが出来た。
「ありがとう、シンジ君」
サイは礼を言うとはさみを受け取り、太いコードを切断した。
「次は?」
サイはキラザに質問した。
『切ったコードをこの改造器械にセットしろ、ただし同じ色のコード同士をつなげるんじゃなく、別々につなげるんだ』
サイはキラザの言うとおりに、切断したコードを改造器械につなげた。
『よし、青いスイッチを入れろ』
キラザは青いスイッチを入れるように言った。
「これですね・・・」
サイは青いスイッチを入れた。
すると・・・
ズズズズズ・・・
電磁波が突然切れ、モンスターボールが反応し始めた。
「あっ・・・」
ヒカリはポッチャマがモンスターボールから出てきたことに驚いた。
「ポッチャマ、やっと出られたわね」
ヒカリはポッチャマを抱き上げながら言った。
「ポチャポチャー」
ポッチャマも嬉しそうにしていた。
「どうやらこの電磁波はモンスターボールの中に入っているポケモンにも影響を及ぼすみたいですね」
サイはモンスターボールを見ながら言った。
「だからポッチャマはこれ以上我慢が出来なくなって勝手に出てきたのね」
ヒカリはポッチャマが勝手に出てきた理由に納得した。
「ポチャ〜」
ポッチャマも悲しそうに鳴いた。
「じゃあ、迷宮の迷路のほうも!」
サイは迷宮の迷路のことを気にしていた。
『ああっ、明るくなった上に、迷路の壁は消滅している、もうすぐしたらここに来る頃だ!』

「迷路の壁が・・・」
サトシは急に周りが明るくなっただけでなく迷路の壁がなくなったことに驚いていた。
「タケシ達だ・・・タケシ達が電磁波と迷路を消してくれたんだ!」
サトシは上にいるタケシ達がやったと判断した。
「ピカピー!」
サトシの後ろからピカチュウが走ってきた。
「ピカチュウ!」
サトシはピカチュウを抱きしめた。
「チャア〜」
ピカチュウはサトシに会えたことに嬉しさを抱いていた。
「よかったわね、サトシ君に会えて」
後ろからマリアが声をかけてきた。
「マリアさん」
サトシは人に会えてほっとしていた。
「サトシ!、マリア!」
少し離れたところにカンテが叫んでいた。
「カンテさん!」
サトシはすぐにカンテだと分かった。
「よかった、無事で」
カンテはサトシとマリアとピカチュウが無事で安心していた。
「出口、ユウエイが見つけた所だ、すぐに上に居る皆と合流しよう」
カンテはすぐに皆と合流したほうが良いといった。
「そうですね」
サトシもこの意見に賛成した。

10分後・・・
「タケシ!、ヒカリ!」
サトシ達がやっと手術室の前に来た。
「遅い!」
シンジはあまりにもサトシ達が来るのが遅かったため怒鳴った。
「しゃあないやろうが、ここ凄く広いんやから」
ユウエイは広すぎるから仕方ないだろといった。
「早くカドマツを探して捕まえるぞ」
カンテはすぐにここから出てカドマツを捕まえるといった。
『カドマツはあんたらが穴から落ちた後、どこかに消えた、ジュウゴロウと一緒にな・・・』
キラザはカドマツがあの後ジュウゴロウとともに、手術室から居なくなったといった。
「あのクルートスが復活すると、自分も巻き込む可能性がある、そうなる前に安全な場所に避難したって言うのか」
カンテはカドマツが居なくなった理由をすぐに読み取った。
「とにかく、カドマツを探して俺たちの手で倒そうぜ」
皆はサトシの意見に賛成し、すぐにカドマツを探し始めた。

第173幕 完

[373] 第174幕、1年前の言葉の答え
★ディオ★ - 2008年03月15日 (土) 18時27分

「ジュウゴロウ、クルートスの暴走に備えて、ここから脱出するぞ」
「ああ・・・」
俺達は今、手術室の奥へと向かっていた。その先の壁には、青い2つのスイッチがある。
親父と俺は青いスイッチを同時に押した。すると、中央から台座が出てくる。これは転送台だ。つまり、これで脱出しようとしているのだ。
「転送準備完了、いつでも動ける」
「よし、入れろ」
俺は起動レバーを強く握った。このレバーを引けば、俺は大魔神をなくし、ロケット団として生き続けることになる・・・
(俺はロケット団幹部・・・偉大なる悪の塊・・・)
俺は覚悟を決め、レバーを下げようとしたその時だった。突然、誰かの声が聞こえたと思ったその瞬間、光の刃が俺に突っこんできた。
俺は慌ててレバーを放し、刃から離れる。刃はレバーに直撃し、ぶっ壊れてしまった。
「誰だ!」
親父は刃がきた方向を睨んだ。
「・・・・・・」
白と緑のツートンカラーのポケモンが出てきた。そう、エルレイドのキラザだ。
「貴様・・・どうやってあの迷路から!?」
親父は驚いていた。だがキラザは、そんな親父をキラザは鼻で笑う。その後にサトシ達が来た。
「やっと見つけたぞカドマツ!」
「これ以上あんたの重いにはさせ変で!」
カンテとユウエイは親父に楯突いた。また、キラザも俺に同様に楯突く。
「これ以上俺にたてつくなら容赦しないぞ?クルートスはお前達でも倒せない敵だからな」
『じゃあお前を目覚めさせ、あのおっさんを倒すまでだ!』
キラザは俺に襲い掛かった。さらにレジロックまで出てくる。
「上等だ、やってやる!!!!」
俺はレジスチルとオーダイルで対抗することにした。
「レジスチル、≪呪い≫でパワーアップしろ!!オーダイル、2連発で≪冷凍ビーム≫!!」
レジスチルは紫のオーラを発し、能力を上げる。≪呪い≫はゴーストタイプのポケモンが使うと、自分の体力を犠牲にして相手を弱らせる技だが、それ以外だと、素早さが下がる代わりに攻撃力と防御力が上がる技になる。
オーダイルは≪冷凍ビーム≫を銃弾みたいに発射すると、さらにもう1発発射した。
するとレジロックは、素早い行動で≪岩雪崩≫を使い、岩のバリケードを張る。≪冷凍ビーム≫はバリケードによりブロックされてしまった。
そしてここからキラザは俺に反撃する。なんと岩を念力で投げたのだ。エルレイドは念視能力もあるので、これくらいのことはできるらしい。
「甘いっ!!」
俺は渇を入れた。オーダイルは≪ハイドロカノン≫で岩を押し返した。
とそのとき、
「ドーブル、≪マグマストーム≫!」
巨大な竜巻が≪ハイドロカノン≫を発射しているオーダイルに向かって襲ってきた。避けきれずに巻き込まれる。
俺は今誰がやったのか素早く理解した。これはバルトのドーブルの仕業だ。
「会長さんが敵に寝返るなんてありえないですけど・・・今やっていることは全て間違いではないのですか!?」
バルトは俺に言いつける。
「黙れ、黙れぇ―!!!!」
俺は癖でキレてしまい、レジスチルをレジアイスに交代させる。
「こいつでふっ飛ばしてやるぜ!!!!」
オーダイルとレジアイスは指定の位置につく。
「ジュウゴロウ、協力してやる」
親父はレックウザを繰り出す。
「会長さん!やめてください!」
「こんなの・・・会長さんじゃないですよ!」
「そのとおりだ!!!俺はロケット団幹部、偉大なる悪の塊!!!そのためなら人を殺すくらいでも心を鬼にしてやるよ!!!!」
ちょうどスタンバイが完了した。後は放射するだけだ。みんなは本気で撃とうとする俺たちを見て2歩下がる。
「最後に言っておくぜ、愚かなトレーナー諸君」
俺は息を吸い込んだ。



「俺はポケモンなんか、バトルなんかは大っ嫌いなんだよっ!!!!!!」



今までとの違うこの気迫と、鬼のように怖い顔をみんなに見せた。
「くぅ・・・」
みんなは手も足も出ることは無かった。俺は何も心が無いナイフだ。
「死ねぇ!!!!!」
俺はみんな止めを誘うと命じようとした。その時だった。

「待ちなさい!!」

後ろから誰かに声を掛けられた。女の声だ。俺は後ろを振り向いた。
「・・・シロナ・・・!!!」
いつの間に此処にと、シロナがそこにいた。俺に少しずつ近寄る。
「何だよ・・・やるっていうのか!?」
「・・・・・・」

パシンッ!

「っ――!」
「!?」
いきなり近寄ったかも思いきや、シロナは俺の頬を叩いた。
「どうしてこんな酷いことするの!?あなたは現実から逃げて、それでいいっていうの!?」
「なんだと・・・!!」
俺はシロナを睨んだ。歯を食いしばって睨んだ。するとシロナは、俺にこんな言葉を言った。
「1年前の言葉・・・」
「!?」
俺は何かにグサッと指されたような感触を得る。そういえばあの言葉・・・
「あなたはあたしと何処が違うのかって言ったわよね?」
「・・・・・・」
「もう言ってもいい頃だろうと思ってたわ。あなたと違うところは・・・」
「どうせ絆だろ?俺は嫌いだ」
俺はさらりと返した。しかし、シロナの答えはこうだった。
「絆よりももっとすごいことがあるのよ」
「何・・・!?」
俺はいったいどういうことなのか分からなかった。
「ポケモンは人から教わって強くなるというけど、実は人がポケモンから教わってることもあるのよ」
「・・・ポケモン・・・から?」
「おいそこ!!邪魔だ!!」
親父はシロナを追い返そうとした。だか俺は・・・
「最後まで言わせてやってくれ」
と、頼み込んだ。シロナは続きを話す。
「たとえ素人のトレーナーでもポケモンといるとすごい成長をするの。さすがに分かりにくいと思うけど、こう見えてもあたし・・・実は幼い頃はまだまだ弱かったの」
「!」
「でも、ポケモンと一緒にいるとなんだか友達みたいに思ったりもするわ。あたしなりな考え方だけど・・・」
「友達・・・?」
「そういえば、友達がいるよね?〔会長さん〕?」
俺はサイ、マリア、バルト、ダイ、カクダ、そして他のみんなを見た。真剣な目でこっちを見ていた。特にキラザは・・・
『もう一度会長になってくれないか?相棒!』
俺を元気付けるような目でしっかりと見ていた。
「・・・シロナ・・・・・・お陰で目が覚めたぜ!!」
みんなは笑顔が出た。
「友達ということを知ってなかったジュウゴロウが、一年前の敗因だったということよ」
俺はシロナとハイタッチをする。
「おのれジュウゴロウ――!!!!!裏切りやがったな――――!!!!!」
親父は俺の裏切りに怒りを買う。
「お前ら下がってろ!!!親父をひと殴りさせてやる!!!」
俺はみんなを下がらせ、キラザを呼び出す。
「もう一度、俺の相棒でいてくれねーか?」
『無論だぜ相棒!』
「ジュウゴロウ!まずは貴様から殺してやるよ!!!!」

[374] 第175幕 ジュウゴロウ対カドマツ
佳奈美 - 2008年03月15日 (土) 19時08分

「上等だ!!!かかって来い、バカ親父!」
やっと目が覚めたジュウゴロウはカドマツとバトルする気でいた。
「ジュウゴロウさん、俺たちも協力させてください」
「ピカピカ!」
サトシとピカチュウは協力するといってきた。
「いや、ここは俺がやる、俺はお前らのトレーナーのプライドを傷つけた、だから名誉回復をさせろ!」
ジュウゴロウはモンスターボールを構えながら言った。
「ジュウゴロウ・・・お前は俺が認めた真のトレーナーだ」
カンテはジュウゴロウのバトル戦術はあまり納得しなかったものの、さっきの出来ことでついにジュウゴロウを真のトレーナーとして認めたようだ。
「生意気なことを・・・レックウザ、殺れ!」
カドマツはいきなりレックウザにドラゴンクローを命じた。
しかも、向けられた場所はジュウゴロウだった。
「待て!、トレーナーに向かって攻撃するのはルール違反だぞ!」
サトシは叫んだがカドマツは冷酷にも・・・
「勝てば良いんだ、勝てば」
っと言った。
「オーダイル、ハイドロカノン!」
ジュウゴロウはさっきの戦いで出していたオーダイルに究極の技、ハイドロカノンを命じた。
ハイドロカノンとドラゴンクローが直撃した。
「凄い威力だ・・・」
タケシはこの光景を見て呆然としていた。
「ここはジュウゴロウに任せるしか他にないわね」
シロナはジュウゴロウに全てを託すことにした。
「シンジ君、ちょっとお願いがあるげと・・・」
シロナはなにを思いついたのかシンジに頼みたいことがあるといってきた。
「なんですか?」
シンジは断ることも出来ずに居た。
「実験室の一番奥の隠し扉にあるはずだから・・・」
シロナは小声でシンジに実験室の隠し扉の事を説明した。
「これに・・・あれが・・・」
シンジは驚いていた。
「ええっ、あなたなら絶対に出来ることだから・・・」
シロナは実験室の隠し扉の中を調べてきて欲しいといってきた。
「分かりました、これが分かれば俺たちはこの町から出られるんですね」
シンジは小声で言った。
「坊主、俺たちも手伝うぜ」
後ろからダイとカクダが話しかけてきた。
「存在感薄い上に使えない奴の手助けなんか必要ない!」
シンジは2人に冷たく言い放った後、すぐにこの場を去った。
「このガキ〜」
ダイとカクダはシンジを睨みつけた。
「そういえばいつの間にいたの、あんたたち?」
ヒカリ達は2人の存在をすっかり忘れていた。
「あはは・・・」
タケシは苦笑いしながらごまかしていた。

ジュウゴロウとカドマツのバトルは続けられていた。
「オーダイル、れいとうビーム!」
ジュウゴロウはオーダイルにレックウザには効果抜群の技、れいとうビームを命じた。
「バカ野郎が、改造ポケモンは全てが無敵なのだ!」
カドマツは笑いながら反撃を狙っていた。
「バカはどっちだ、改造ポケモンの最大の弱点を狙うまでだ!」
ジュウゴロウは改造ポケモンの最大の弱点をちゃんと知っていた。
「まさか!!!サーモグラフィの存在を知っていたのか」
カドマツはサーモグラフィのことはジュウゴロウには話していなかった。
「サーモグラフィの存在は、俺のダチが教えてくれたんだよ!」
ジュウゴロウはマリアを見ながら言った。
「会長・・・」
マリアは涙をためながら呟いた。
オーダイルのれいとうビームがレックウザの爪についていたサーモグラフィを壊し、レックウザは弱り始めた。
「よし、オーダイル!、とどめのハイドロカノン!」
ジュウゴロウはその隙を逃さずオーダイルにハイドロカノンを命じた。
レックウザは戦闘不能になってしまった。
「クソ!!!」
カドマツは悔しそうにしていた。
「ここからが本気のバトルだ、バカ親父!」

第175幕 完

[375] 第176幕 クルートスの最大の弱点
佳奈美 - 2008年03月16日 (日) 09時27分

「次はこいつだ!」
カドマツはリザードンを繰り出した。
リザードンは前と比べると遥かに巨大化しており、翼と爪はナイフみたいになっていた。
「このリザードン、前よりも丹前にパワーアップしているやないか!」
ユウエイはリザードンを見て驚いていた。
「このままお前をぶっ倒したいところだが、隠し扉を見つけてしまうとちょっと厄介でな・・・」
カドマツは隠し扉を探しているシンジを見ながら言った。
「なんだと!まさか!!!」
ジュウゴロウはカドマツがなにを企んでいるのかすぐに分かった。
「これか・・・隠し扉は」
シンジはやっと隠し扉を見つけることが出来たが、背後からリザードンが近づいていた。
「!?」
シンジはすぐに背後に気がつき、ドダイドスを繰り出した。
「鋭い勘を持っているな」
カドマツが声をかけてきた。
「悪いが、この扉には近づけさせん!」
カドマツはそういうと、リザードンにはかいこうせんを命じた。
「ハードプランド!」
シンジはドダイドスにハードプランドを命じたが、命じた場所はリザードンではなく、隠し扉のほうだった。
ドカン!!!
厳重に閉められた隠し扉は木っ端微塵に壊れた。
「リザードン!!!」
カドマツはリザードンを呼んだ。
リザードンはドダイドスを軽々持ち上げて、そのまま投げ飛ばした。
「ぐわ!!!」
ドダイドスは投げ飛ばされ、シンジはドダイドスの下敷きになった。
「あのたいりくポケモンを投げ飛ばすとは・・・」
サイはこの光景を見て息を呑んでいた。
「前よりもパワーアップしている証拠だ」
カンテはリザードンは前よりもパワーアップしているといった。
「重い・・・」
シンジはすぐにドダイドスをモンスターボールに戻した。
「シンジ!大丈夫か?」
サトシはすぐにシンジのところに駆けつけた。
「お前に心配される言われはない!」
シンジは立ち上がろうとしたがさっきのせいで左足を酷く捻ってしまっていた。
「くっ・・・」
右足は何とか立ち上がったものの、左足に酷い痛みを感じたため、立ち上がるのは困難だった。
「シンジ!」
サトシはシンジを心配していた。
「こうなったらお前とピカチュウでも構わないか・・・」
シンジはなにを思いついたのか倉庫の中を調べるのはサトシとピカチュウでも良いといった。
「どういうことなんだ?」
「ピィカ?」
サトシとピカチュウは分からなかった。
「シロナさんが言っていたげと、あの扉の中には・・・」
シンジはシロナが言ったことをサトシに話し始めた。
「ここにあれが・・・」
サトシはようやく分かった。
「電気ポケモンなら何とか止められるかもしれないといっていた、だか俺は足が使い物にならなくなったからここはお前に任す」
シンジはこの件をサトシに任せることにした。
「分かったぜ」
「ピカ!」
サトシとピカチュウはすぐに隠し扉の中に入ろうとした。
「リザードン、こいつも止めろ!」
カドマツはリザードンを呼び、すぐにサトシに攻撃を仕掛けてきた。
「お前の相手はこっちだ!」
ジュウゴロウはレジアイスを繰り出し、攻撃を仕掛けたりザードンの腕をつかんだ。
「サトシ!この中にはクルートスがいる、クルトースの最大の弱点は電気だ!復活する前に電気ポケモンの電気を出来るだけ多く流すんだ、そうすればクルートスは自滅する!」
ジュウゴロウはサトシにクルートスの弱点を言った。
「ありがとうございます、ジュウゴロウさん!」
「ピカピカチュウ!」
サトシとピカチュウはジュウゴロウに礼を言うと、扉の奥に進んだ。
「リザードン、かえんほうしゃだ!」
カドマツはリザードンにかえんほうしゃを命じた。
「レジアイス、リザードンの翼についているサーモグラフィに向かって、10万ボルトだ!」
ジュウゴロウはレジアイスに10万ボルトを命じた。
「なに!!!」
カドマツはいつの間にか2度も同じ戦術に引っかかってしまっていた。
「よし、レジアイス、だいばくはつ!」
ジュウゴロウはレジアイスにだいばくはつを命じた。
だいばくはつを食らい、リザードンとレジアイスは戦闘不能になった。
「くそっ!!!」
カドマツは悔しそうにしていた。

「ここがクルートスの眠るところか・・・」
「ピィカ・・・」
サトシとピカチュウはクルートスを探しに隠し扉の中に進んでいた。
「あれは!」
サトシは何かをうごめく黒い物体を見つけた。
「あれが・・・クルートス・・・」
サトシは呆然としていた。
「ピカピ!」
ピカチュウは電気流す準備が出来ていた。
「よし!、ピカチュウ、最大パワーでかみなりだ!」
サトシはピカチュウにかみなりを命じた。
「ピィカー、チューーーーー」
ピカチュウのかみなりがクルートスにくまなく直撃し、クルートスは復活する間もなく自滅してしまった。
ビー!!!
ビー!!!
「なんだ!このサイレン音は?」
サトシはこの部屋いっぱいにサイレン音が聞こえていたので、周りを見回した。
『クルートスフッカツヨヤクトリケシマシタ』
器械音が、クルートス復活予約を取り消したと流した。
「やったぜ!これでクルートスが復活することはなくなったぜ」
サトシは歓声を上げた。
「ピカピカー」
ピカチュウも嬉しそうにしていた。

「皆、クルートスはもう復活しないぜ」
サトシは走りながら戻って来て、皆に宣言した。
「よくやったな、サトシ!」
カンテ達はサトシを褒めた。
「これでカドマツの野望は阻止したな」
サイは頷いた。
「フン・・・頑張ったのはお前じゃなくってピカチュウのほうだろ」
シンジはそっけない態度でサトシを見ながら言った。

第176幕 完

[376] 大魔神一味のイメージ声優を思いつきました
佳奈美 - 2008年03月16日 (日) 10時41分

ジュウゴロウが川原慶久

サイが宮本充

マリアが小林沙苗

バルトが鈴木真仁

まあ・・・小説だしイメージ声優は必要ないかもしれませんが、あったほうがなんとなく面白いかなと・・・

[377] 第177幕 裏の裏
佳奈美 - 2008年03月16日 (日) 18時04分

クルートス復活前にクルートスを破壊し、形勢逆転したと喜んでいたサトシ達。
しかし、その時・・・
ズシーン・・・
ズシーン・・・
「なんだ?この地響きは?」
サトシは周りを見回した。
「まさかクルートスの弱点を見破られるとはな・・・」
カドマツは笑いながら言った。
「まさか!、さっき破壊したクルートスは・・・」
カンテはさっき破壊したクルートスは偽者だと判断した。
「そうだ・・・お前達が破壊したクルートスは偽者だ、そんなこともあろうかと、裏をかいてよかったぜ」
カドマツは笑っていた。
「クソ!逆転したと思っていたのに・・・」
サトシは悔しそうにしていた。
「腐った野郎が考えそうなことだ!」
ジュウゴロウもまたクルートスが偽者だと聞くと腹を立てていた。
「お前達と遊んでいる暇はない、お前たちはここで死ぬ運命なのだ!」
カドマツは白衣のポケットから時限爆弾のスイッチを入れた。
「なっ!!!」
カンテはこの光景を見て驚いていた。
「ふはははは!」
カドマツは笑いながら転送台に乗り、レバーをおろした。
「待て、クソ親父!」
ジュウゴロウはカドマツを捕まえようとしたが、一歩遅くカドマツは転送台とともに姿を消した。
「クソ!」
ジュウゴロウは悔しそうに舌打ちした。
「カドマツの行方を追うより、私たちもここから逃げましょう」
シロナはここは危ないと判断し、すぐに脱出が先決だといった。
「フーディン、出番や!」
ユウエイはフーディンを繰り出した。
「フーディン、俺達と一緒にテレポートでこの廃工場から脱出するんや!」
ユウエイはフーディンにテレポートを命じた。

フーディンのテレポートで何とか廃工場から脱出したサトシ達は、廃工場が崩れるのを黙ってみていた。
「廃工場が・・・」
サトシは呟いた。
「そうだ!会長さんのポケモン達は」
バルトは崩れてしまった廃工場を見回した。
「どうやら、大丈夫みたいですね」
サイは空を見上げた。
空からはボーマンダやヘラクロスが飛んでいるのを目撃した。
「ん?」
サイは空を見上げてボーマンダを見ていたが、空に何か違和感を感じていた。
「どうした、サイ!」
ジュウゴロウはサイに話しかけた。
「霧が・・・黒くなっている・・・」
さっきまでは深かった白い霧が、黒く変色しているのに気がついた。
「まさか・・・もうすぐなのかクルートスの復活は・・・」
サイのこの言葉にサトシ達は表情を固くしていた。

第177幕 完

[378] 第178幕、死神の翼クルートス
★ディオ★ - 2008年03月16日 (日) 20時54分

空には黒い霧が町を覆いつくしていた。雷もあちらこちらで唸っている。
「・・・あいつ1人だけ町から逃げ出したというのか!?」
カンテは自分だけ逃げて生き延びようとしているカドマツに腹を立てていた。
『!ジュウゴロウ!何か来るぞ!』
「何!」
キラザは俺に忠告をした。その直後に空から叫びが聞こえたかと思うと。ものすごい波動が町を襲った。
「うわぁっ!?」
地面が揺れだし、みんなは足をすくんで立てれなかった。次の瞬間、町を張っていたバリアがガラスみたいにぶっ壊れてしまい、バリアは跡形も無く消えてしまった。
「バリアが消えた!?」
「よほどすごい威力なのか・・・!?」
サトシはこれに驚き、俺はこの威力を見て大変危険な敵だと分かった。
「あ!空から何か降りてくる!」
バルトは空に指を指す。すると、その霧の中から巨大な何かが降りてきた。
「大きい・・・!」
サイはその大きさに驚いた。
「あんなのポケモンとは言わへんで!」
ユウエイは呆然とした顔で言う。
「何なの?この違和感・・・」
そのオーラにマリアは硬直する。
「これが・・・クルートス・・・!?」
サトシは姿を見て立ってはいられなかった。


町を覆い尽くすほどに大きい黒い翼・・・

まさに全てを吸い込むブラックホールみたいな手・・・

死神というだけに、その体からは戦慄が漂うオーラ・・・

全てのものを釘付けにする鋭い眼光・・・

そして胸の中心にあるひとつの大きく開いた目・・・

これが、クルートスの真の姿だ。

『私ハ以前、聖ナル光ノ戦士ニ封印サレ、長イ年月ニワタッテ眠ラサレテイタ・・・今コソ、コノ大地ヲ自然ニ戻ス・・・』
「自然に戻す・・・?」
サイはその言葉をしっかりと聞いた。
「そんなの・・・俺達まで消えることになるだろ!!」
カンテはクルートスにキッとした目で言う。そう、自然に戻すということは、人間もポケモンも消えるということだ。
・・・と、言った瞬間
「え?うわぁっ!?」
みんなは驚いた。なんと、クルートスは瞬間的にみんなの目の前にいたのだ。

そしてまたクルートスは雄叫びをあげる。すると、今立っている場所が急に異次元空間に変わってしまったのだ。
「な、なんだここは!?」
「クルートスが異次元に引きずり込んだんか!?」
ユウエイは直感で言ってみた。
『コレハ君達ノ未来ノ世界ダ』
「未来?ただの混沌の世界だろ!!」
俺は怒鳴った。自然に戻すというより、自然もなくなってる感じだったからだ。
『君達人間ハコノ未来ヲ見テ分カルダロウ。私ヲ封印シタ戦士ハモウコノ世ニハイナイ・・・ソノ戦士ノミ、私ヲ封印スルコトハ不可能ダ・・・』
クルートスはサトシ達みんなをじっと見詰めた。
「そうだとしても、生まれ変わりっていう奴もいるもんやで!」
「その通りだ!」
ユウエイがそういい、カンテはデンリュウを出す。
「エレブー、バトルスタンバイ」
「ライボルト、お前も行って来い!」
俺はライボルト、シンジはエレブーでカンテとサトシの援護することにした。
「よーし、ピカチュウ!みんなでクルートスを倒すぞ!」
「ピッピカチュー!」

[379] 第179幕 不死身のクルートス
佳奈美 - 2008年03月17日 (月) 08時31分

「ピカチュウ10万ボルト!」
サトシは先手で攻撃をすることを選んだ。
「デンリュウ、かみなりだ!」
カンテはクルートスの翼に狙いを定めた。
10万ボルトとかみなりがクルートスの翼に直撃し、クルートスの翼がもぎ取られた。
「よし!、翼を片方失ったチャンスだ!」
サトシはピカチュウにボルテッカーを命じようとしたが、クルートスの翼が復活したのを目撃した。
「なに!」
カンテはこの光景に驚いていた。
『オレハフジミダ・・・ドンナニコウゲキシテモムダナ足掻きダ・・・』
「不死身じゃ、サトシ達に勝ち目は・・・」
ヒカリは心配そうにしていた。
「エレブー、奴の目にかみなりだ!」
シンジはクルートスの胸にある目が弱点だと判断した。
エレブーのかみなりがクルートスの目を貫いた。
『アマイゾ・・・』
クルートスは胸の傷をまたもや再生し始めた。
「なに!、目が弱点じゃなかったのか・・・」
シンジは弱点とばかり思っていた目が再生したことに驚いていた。
『ツギハコッチノバンダ!』
クルートスは右手を軽く振り降ろした。
「ピカチュウー!」
「デンリュウ!」
軽く右手を振り下ろしただけでピカチュウとデンリュウは戦闘不能になった。
「そんな・・・」
サトシはぐったりとしているピカチュウを抱き上げた。
「デンリュウ、よく頑張ったな」
カンテはデンリュウをモンスターボールに戻した。
『フハハハハ!』
クルートスは左手も軽く振り下ろした。
「ライボルト、れいとうビーム!」
ジュウゴロウはこの隙を突いてライボルトにれいとうビームを命じたが、れいとうビームが突風のせいでかき消された。
「何だと!、突風だけにれいとうビームがかき消されるとは・・・」
ジュウゴロウはこの光景に驚いていた。
ザン・・・
「チッ・・・」
ジュウゴロウは突風で飛ばされて、一撃で戦闘不能になったライボルトをすぐにモンスターボールに戻した。
「そんな・・・ベテラントレーナー達が束になっても勝てないなんで・・・」
ヒカリは怯えていた。
「エレブー、奴の右手にかみなりだ!」
シンジはエレブーにもう一度かみなりを命じた。
『ムダナアガギヲ・・・』
クルートスは目から何かを繰り出そうとしていた。
『ハカイコウセン・・・』
クルートスがそういうと、真っ黒いはかいこうせんが繰り出された。
「まもる!」
シンジはエレブーにどんな攻撃もかわす事が出来るまもるを命じた。
『オレノワザハドンナボウギョモケシテカキケセナイ』
エレブーのまもるがはかいこうせんで壊れ、はかいこうせんがエレブーに直撃した。
「なんだと・・・」
シンジは戦闘不能になったエレブーを見て呆然と立ちすくんでいた。
「クッ・・・」
シンジは悔しそうにしながらエレブーをモンスターボールに戻した。
「どうすればいいんだ・・・」
サトシはクルートスを見ながらクルートスを倒す対策を考えていた。

第179幕 完

[381] 第180幕 ヒカリの提案
佳奈美 - 2008年03月18日 (火) 14時21分

クルートスの圧倒的な力にサトシ達は成す術もなかった。
「クソ!、伝説の戦士は昔どうやってこいつを封印したっていうんや!」
ユウエイは苛立ちながら言った。
「そんなの俺に聞かないで下さい!」
シンジはユウエイに怒鳴った。
「何もお前に聞いておらんわ、アホ!」
ユウエイは逆切れしてシンジに突っかかった。
「なんだと・・・いくらユウエイさんとは言えどもさっきの言葉聞き捨てにならないな、誰がアホだ、誰が!」
シンジもまたアホといわれてむかついたのかユウエイと口喧嘩になった。
「お前らな、こんな時に喧嘩している場合じゃないだろうが」
カンテは2人の喧嘩を止めに入った。
「うっ・・・すまへん・・・」
「いや・・・俺も悪かった」
2人はこの状況の中で喧嘩したことを後悔していた。
『フハハハハ・・・俺ハ無敵ダ・・・誰モ俺ヲ止めるコトは出来ナイ』
クルートスは笑いながら言った。
「何とかならないのか!」
サトシはクルートスを見ながら言った。
「クルートスのこと少しだけだと思い出したわ」
マリアは何を思い出したのかサトシ達に話しかけてきた。
「本当か?マリア」
サイはマリアをたずねた。
「ええっ、昔、本に載っていたのよ、クルートスのことを」
マリアは力んで言った。
「ほんまか!」
ユウエイはたずねた。
「ええっ、クルートスがこの世界に君臨し人間やポケモンを滅ぼしていた、その時伝説の戦士が現れ、伝説の戦士は死闘の末にクルートスを封印した、そうかかれていたわ」
マリアは昔読んだ本の内容を思い出しながら言った。
「対策方法とか書いてなかったのか?」
サトシはマリアに尋ねた。
「ええっ、弱点も対策も分からずじまいなのよ・・・」
マリアは悲しそうに言った。
「クルートスに弱点はないって言うのか・・・」
サトシは悔しそうに言った。
「電気ポケモンも封印が解かれてしてしまった以上全て無効・・・この町は闇に飲み込まれる運命なのか・・・」
サトシ達はもはや諦めかけていた。
「闇・・・」
ヒカリは闇と聞いて何かを考えていた。
「ねえ」
ヒカリはシンジにたずねた。
「何だ」
シンジはしぶしぶ返事した。
「クルートスって全体真っ暗なんでしょう、こんなに真っ暗ならフラッシュを覚えているポケモンにこの場を明るく照らすことは出来ないの?」
ヒカリはフラッシュを覚えているポケモンはいないかを聞いてきた。
「そうすれば、クルートスの弱点、見えるかもしれないよ」
ヒカリはクルートスが原因でこの場を真っ暗にしたから明るさを欲しがっていた。
「こんな時にくだらないことを・・・明るく・・・照らす・・・」
シンジはヒカリの言葉に何かを考えていた。
「そうか・・・そうだったのか・・・」
シンジはやっと何かがまとまったみたいだった。
「どうした?」
カンテはたずねた。
「クルートスの弱点、こいつのおかげで見つけた」
シンジはヒカリのおかげでクルートスの弱点を見つけたといった。
「それ、本当ですか?」
サイはたずねた。
シンジは弱点をサトシ達に報告した。
「本当かどうかは分からないが、やってみる価値はありそうだな」
カンテはモンスターボールを構えながら言った。
「フラッシュは私のロズレイドが覚えているわ、ロズレイドのフラッシュで周りを明るくするから貴方達はポケモンの繰り出す技の明るさでクルートスに狙いを定めましょう」
シロナはロズレイドを繰り出していった。
「分かりました」
カンテは力んでいった。
「ロズレイド、フラッシュ!」
シロナはロズレイドにフラッシュを命じた。
フラッシュが周りを明るく照らし始めた。
『ウワアアアア・・・何ヲする・・・ヤメローーー』
ロズレイドがフラッシュを繰り出して急にクルートスは怖がり始めた。
「やっぱり弱点は光だったんだ」
「ピィカ」
サトシとピカチュウはこの光景を見て驚いていた。
「驚いている場合じゃないはずだ」
呆然と立ちすくんでいるサトシとピカチュウにジュウゴロウは怒鳴った。
「相手がひるんでいるチャンスだ、一斉攻撃だ!」
ジュウゴロウはキラザ達を繰り出してサトシに言った。
「は・・・はい!!!」
サトシはモンスターボールからナエトル達を繰り出した。
「クルートスがひるんでいるチャンスだ、一斉攻撃開始だ!」
カンテはスリーパー達を繰り出して皆で一斉攻撃をするようにいった。
「頑張って・・・これで負けたら・・・」
ヒカリは心配しながらサトシ達を見守った。

第180幕 完

[382] 第181幕 死闘の末
佳奈美 - 2008年03月19日 (水) 10時15分

ロズレイドのフラッシュで周りを見渡せるようになった。
光を苦手とするクルートスは苦しそうにもがき始めた。
『何ヲスル気ダ・・・止メロー』
クルートスは両手で目を隠してもがいていた。
「今がチャンスだスリーパー、ハクリュー、ヘルガー、デンリュウ、リーフィア、グレイシア、気を抜かずに一斉攻撃だ!」
カンテも全てのポケモンを繰り出して一斉攻撃を命じた。
スリーパーはサイコキネイシスを、ハクリューはりゅうのまいで攻撃を上げてからりゅうのいぶきを、ヘルガーはかえんほうしゃを、デンリュウはかみなりを、リーフィアはにほんばれを繰り出してからソーラービームを、グレイシアはれいとうビームを一斉に繰り出し始めた。
「よし!にほんばれは太陽を明るく照らす技、フラッシュに続いてさらに明るさを増したぞ!」
カンテはにほんばれの太陽を利用してフラッシュに続いてさらに周りを明るく照らしたことに気づいた。
「カンテの足を引っ張ったらあかん、フーディン、ミロカロス、ビーダル、リーシャン、リオル、ピジョット!」
ユウエイのポケモン達はまだ完全に回復しきっていないがこのチャンスを逃すわけには行かなかった。
「最後の力を振りしぼるんや!」
ユウエイの言葉とともに、フーディン達も技を繰り出した。
フーディンはじんつうりきを、ミロカロスはみずのはどうを、ビーダルはシャドーボールを、リーシャンはおんがえしを、リオルははっけいを、ピジョットはゴットバードを繰り出し始めた。
「やったか・・・」
カンテとユウエイがクルートスに目を向けると、クルートスの両方の翼が根元からもぎ取った。
しかも、フラッシュとにほんばれのおかげでクルートスの翼はもはや再生不可能だった。
「やった、やっぱり弱点は光だったんだ!」
サトシは嬉しそうに言った。
「油断するな!」
シンジはサトシに大声で言った。
「どうして?」
サトシが後ろを振り向くと、クルートスの腕がサトシに襲い掛かろうとしていた。
「リングマははかいこうせん、ドダイドスはハードプランド、ヤミカラスはゴットバード、マニューラはシャドークロー!」
シンジもポケモン達に一斉攻撃を命じた。
ズシン・・・!!!
クルートスの右腕が根元からもぎ取られた。
「シンジ・・・」
サトシは呆然としていた。
「翼を失わせたくらいでこんなに有頂天になるとは・・・お前は次ぐ次ぐめでたい奴だな」
シンジは冷酷にもサトシにこう言い放った。
その時、クルートスの左腕がシンジを襲い掛かった。
「シンジ君、危ない!」
サイはモンスターボールから全てのポケモンを繰り出し始めた。
「ケッキングはギカインパクト、ゲンガーはあくのはどう、ムウマージはでんげきは、キングドラはオクタンほう、メダグロスはコメットパンチ!」
サイのポケモンの連携攻撃でクルートスの左腕ももぎ取られた。
「あ・・・ありがとうございます、サイさん」
シンジはサイに礼を言った。
「あなたも人のことは言えませんよ」
サイはシンジに注意した。
「・・・はい」
『おのれーよくモ私ノ体ヲー』
クルートスは右足でサイ達を潰そうとしていた。
「サイさん!」
バルトもポケモン達を繰り出して技を支持した。
「ウィンディはかみくだく、ドーブルはマグマストーム、ギャロップはかえんほうしゃ、ボーマンダはだいもんじ、ゴウカザルはインファイト、バクフーンはブラストバーン!」
バルトの炎ポケモンに対するマグマコンボでクルートスの右足を燃やし尽くした。
「流石はマグマの貴公子と呼ばれたことだけはありますね」
サイはバルトを褒めた。
「バルト君やサイさんにばかりさせられないわ」
マリアもまたサイ達にばかりさせるわけには行かないと思い、ポケモン達を繰り出した。
「皆、クルートスの左足を狙うのです」
マリアはポケモン達に技を支持した。
ラッキーはシャドーボールを、グランブルはでんげきはを、ガルーラはピヨピヨパンチを、ミルタンクはかわらわりを、ポリゴン2はトライアタックを、ポリゴンZはシグナルビームを一斉に繰り出した。
『ウワアアアアー!!!」
クルートスの左足も失い、クルートスはもはや動けない状況だった。
「よし、とどめは俺に任せろ」
ジュウゴロウはレジアイス、レジロック、キラザを繰り出した。
「私も加勢します」
シロナもまたガブリアスとルカリオを繰り出した。
「最後は胴体だけや!」
「胴体を倒せばこの町は助かる!」
ユウエイとカンテは残った胴体を倒せば全てが終わるといった。
「ルカリオ、はどうだん!」
シロナはルカリオにはどうだんを命じた。
はどうだんがクルートスの胸にある目を貫いた。
『グワアアアー』
クルートスはいっそう苦しそうにもがき始めた。
「よし、レジアイス、レジロック!」
ジュウゴロウの合図とともに、レジアイスとレジロックははどうだんであけたクルートスの胸の中に入り込んだ。
「だいばくはつ!」
ジュウゴロウはレジロックとレジアイスにだいばくはつを命じた。
『ギャアアアアー!!!」
クルートスの胴体がばらばらになって砕け落ちた。
「ガブリアス、ギカインパクト!」
「キラザ、つじぎり!」
残ったクルートスの心臓をガブリアスのギカインパクトとキラザのつじぎりで木っ端微塵にした。
「やったのか・・・」
サトシは呟いた。
「やったみたいだぜ・・・」
カンテは空を見た。
空を見るとさっきまでは黒い霧に包まれていたが何事もなかったように綺麗な青い空になっていた。
「俺達・・・空間から出られたんだ・・・」
サトシ達は周りを見ると、崩れ落ちた廃工場の前にいた。
「クルートスは・・・倒せたんだ!」
サトシははしゃいだ。
「ああっ、そうみたいだな」
カンテは嬉しそうに言った。
「昔は伝説の戦士がクルートスを封印したが、今回はトレーナー同士の結束の力で倒したんや」
ユウエイは伝説がまた増えたといった。
「お前、伝説話好きだったもんな」
カンテは少し呆れてからヒカリのところに行った。
「ヒカリ、ありがとうな、あの時の何気ないヒントがクルートスに倒すキーワードに繋がったんだ」
カンテはクルートスを倒せたのはヒカリのお陰だといった。
「どういたしまして」
ヒカリは笑顔で言った。
暫くは廃工場の前で笑い声が響いていた。

第181幕 完

[383] 第182幕、大魔神解散
★ディオ★ - 2008年03月19日 (水) 20時54分

キラザとガブリアスが地上に着地したその直後、空は元のように晴れ、危機からは脱せられた。
「あーあ、結局は親父を取り逃がしたが・・・」
「倒すことができただけでもマシよ。それにほら、あの2匹・・・」
シロナはキラザとガブリアスに指を指す。互いに握手している姿が俺のに目に映っていた。そんな俺は、奴から溢れている勇姿を見届けていた。

キラザもきっと思っているはずだ。

俺を助けるときに奴はじっとしていられなかった。それはサトシ達と戦っている時に少しずつ開かれた扉が全開とされたその瞬間、友情というその真実を知ったに違いない。
そしてそれは、どんな巨大なポケモンよりも大きい、トレーナーとポケモンしか見えない『何か』へと変わるだろう・・・

「シロナ、俺は今までバカだったぜ。俺はたぶん後戻りはできないと思うが、あの言葉を聞いて分かった。そう、心の奥にあった『何か』がじっとしていられなかった・・・今は・・・」
「・・・今は・・・?」
俺は「そうだなぁ・・・」と考え込むような顔になる。しかし答えはすぐに出た。
「・・・・・・最高の気分だ」
「フフッ、もしよかったらまたいつか挑戦してきてもいいわよ?」
「それまで、もう一度鍛えなおしておく。じゃあな」
俺はすぐにマリア達の元へと歩いた。

「会長さん、これで終わったんですね」
サイが俺に話しかけてきた。だが俺は・・・
「サイ、これからは普通にジュウゴロウと呼んでくれ」
「・・・え?」
みんなは俺の顔に目を向けた。
「ダイ、カクダ。あんたは1年間、どんな思い出ができたと思う?」
「そ、そりゃぁ・・・」
「コーチみたいに鍛えてくれたことッス!」
俺は頷く。
「マリアはどう思う?」
「はい・・・サトシ君達と出会った時になんだか重い感じが軽くなった感じです」
「・・・俺もそんな感じだぜ・・・バルトはどう思う?」
「もっと教えてもらいたいと思ってますよ。僕もまだ足りないことがあるから・・・」
「・・・お前らしい言葉だ・・・サイは・・・?」
「・・・親友になれてとっても嬉しいです・・・この大会の悔いはありません!」
「・・・その通りだ、俺も悔いはない。そして俺も親友になれて嬉しいぜ・・・!」
俺はこの時に気づいていた。
俺の目には、堪えても出てくる涙が出ていたこと。みんなも涙を流していたのだ。
「みんな・・・後悔はしていないな・・・!?」
「「「「「「・・・はい!!!」」」」」
「今日に限って・・・大魔神は・・・解散する!!!」
これで俺達の伝説は刻まれ、やがては幻になることだろう。みんなは涙を流し、大魔神の最後を見届けた。
「ジュウゴロウ・・・」
俺は声の方向に振り向いた。
ユウエイだった。
「解散するってことは・・・もうアンタの仲間には会えへんことやな・・・」
「バカ」
俺は一言言った。
「会えないなんて誰が言った?あえない言葉なんぞこの世には無い・・・!」
「脅かしてみただけや」
俺は笑ってユウエイの右腕部分を突付いた。
「さあ行くぞ!帰ったら解散パーティーでもやるぞ!」
「はい!」
「よっ!太っ腹!」
「離れても頑張るッスよ!」
「足りない部分はあたしが保障するわ」
「短い間だったけど、すごい思い出でした!」
「そうかそうか!遠慮なく楽しめよ!ハッハッハッハッ!」
俺は太陽みたいに明るい大笑いをした。ただサイだけはその場で立っていたままだったが・・・
「みなさん、会長・・・いや、ジュウゴロウさんが迷惑掛けてすみませんでした」
サイはサトシ達にお詫びを申し出た。
「かまへんで」
と、ユウエイが・・・
「結構いいバトルができましたから」
「ピカピカ!」
と、サトシとピカチュウが・・・
「こうしてみんなと話しても楽しかったですよ」
「ポチャ!」
と、ヒカリとポッチャマが・・・
「自分もそう思います」
と、タケシが・・・
「会えることがあったら、またバトルを・・・」
と、カンテが・・・
「あなたもたまにはあたしのところに寄ってきてもいいからね」
と、シロナが言う。
「・・・・・・」
シンジだけは無口で去ろうとした。
「シンジ君」
サイがそう言うと、シンジは止まった。
「・・・また会えたら、今度は友達としてバトルしてくれませんか?」
「・・・・・・」
シンジは応えずに去った。
「人の口も聞かずに去るなんて・・・」
サトシはムッとした。
「いいんです、彼には伝わりましたから。きっと・・・」
サイは思った。あのバトルの続きはきっとあると信じていた・・・。
「サイ!置いて行くぞ!?」
「は、はい!・・・それじゃあ皆さん、お元気で!」
サイは俺の後を追いかけた。その後ろではみんなが手を振り、大魔神はこの世から消え去った・・・。

1年間、これまで勝ち抜いたジョウトリーグ、ホウエンリーグ、バトルフロンティア、そしてシロナに勝ったことにより手にしたシンオウリーグの獲得。

この戦いは俺達の伝説に記された。

大魔神伝説は今、閉ざされた・・・

[385] 第183幕 最後の日
佳奈美 - 2008年03月20日 (木) 08時16分

クルートスを倒し、この町を守ったサトシ達。
カドマツの行方は警察側が徹底的に追うとジュンサーから言われ、サトシ達はカドマツのことは警察に任せることにした。
ポケモンセンターについてみると、この事件を知らないトレーナーや町の人達はいなかったため、サトシ達は歓迎された。
「本当にありがとう」
「俺達の命の恩人だよ」
バトル大会の予選で戦ったトレーナーたちは心からサトシ達にお礼を言った。
「こうお礼を言われるとてれるな・・・」
「そうですね・・・」
サトシとカンテは少し戸惑ったが、内心嬉しそうにしていた。

その日の晩・・・
サトシとタケシとヒカリはなぜが眠れずにビルの屋上に上がって星を見ていた。
「今日は雲一つない綺麗な夜だな・・・」
「ピカチュ・・・」
サトシとピカチュウは星を見ながら言った。
屋上のドアから誰かが入ってきた。
サトシ達がドアに目をやるとカンテとユウエイだった。
「2人も眠れずに・・・」
ヒカリはたずねた。
「まあな・・・」
ユウエイは部屋から持ってきた飲み物をサトシ達にあげた。
「2日後にはユウエイさんとシロナさんのバトルですね」
サトシはユウエイに言った。
「いや・・・チャンピオンとのバトルは辞退することにしたんや」
ユウエイのこの言葉にサトシ達は耳を疑った。
「どうして!あんなにシロナさんと戦うのを楽しみにしていたのに・・・」
サトシはユウエイに言った。
「今回の件でやっと分かったんや、俺にはまだシロナさんには勝てるほど実力を高めていないって言うことが・・・だからシロナさんとのバトルはシンオウリーグで優勝してからにすることにしたんや」
ユウエイはシロナとのバトルはシンオウリーグで優勝してからにすると決めたと言った。
「そうですか・・・楽しみは先にとっておくほうが良いですよね」
「ピカピカ」
サトシとピカチュウは納得したように言った。
「俺も最初は驚いたよ、でもユウエイの言い分ももっともだな」
カンテは缶ジュースを飲みながら言った。
「お前らはこの町、いつ出るんや?」
ユウエイは次の質問にたずねた。
「明日の昼過ぎには出ようと思います、いつまでもこの町に留まる訳にも行かないし・・・」
サトシはいつまでもこの町に居るわけには行かないと言った。
「シンジも夕方、こう言って町を出て行ったよ、きっとトバリシティのジム戦に挑戦しに行ったんだろ」
カンテはシンジのことを言った。
「サトシもトバリシティに挑戦するんだろ?」
カンテは更にサトシに尋ねた。
「はい」
サトシは返事した。
「頑張れよ、又会おうな」
カンテは又会おうと言った。
「カンテさんとユウエイさんとはバトルはしていないげと、凄く楽しかったですよ」
サトシは2人とはバトルしていないが過ごした時間は楽しかったといった。
「そうだな・・・」
「いろいろあったもんやな・・・10日間だけやげと、とても長いように思えたな」
ユウエイは始めてあった日やバトル大会予選のことや、トーナメントやセミファイナル、ファイナルのことだけでなく、ライツが巻き起こした事件の解決の協力やクルートスを皆で倒したことを思い出しながら言った。
「確かな、凄く長く感じたよな」
カンテは考え込みながら言った。
「今日が俺たちと一緒に過ごす最後の日だ、徹底的に楽しもうか?」
カンテは最後の夜を徹底的に楽しもうといった。
「良いですね」
「賛成や・・・」
サトシ達はカンテの提案に賛成した。

第183幕 完

[386] 第184幕 別れ
佳奈美 - 2008年03月21日 (金) 08時22分

翌日・・・
サトシとタケシとヒカリとユウエイとカンテはポケモンセンターの前に立っていた。
「ここでお別れやな・・・」
ユウエイは静かに言った。
「ああっ、この10日間、楽しかったよ」
サトシは微笑みながら言った。
「カンテさん、ユウエイさん、私まだ自分のパフォーマンス上手く行かないげと、2人の励ましと協力のおかげで少しだけだけど自信を取り戻すことが出来ました」
ヒカリは2人のおかげでわずかだけだがコンテストに対する自信を取り戻せたといった。
「ゆっくり行けば良いんだよ、そしていつかはヒカリだって立派なトップコーディネーターになれるさ」
「コンテスト復帰、頑張れよ」
カンテとユウエイはヒカリに優しく励ました。
「ありがとうございます、ユウエイさん、カンテさん」
ヒカリは2人にお辞儀をして感謝した。
「次会ったら、絶対に俺とバトルして下さい」
サトシは再会した時、すぐにバトルしようといった。
「覚えておく」
「こっちもや」
カンテとユウエイはこの約束を快く受けた。
「俺たちはトバリシティのジムに・・・」
サトシ達はトバリシティへの道。
「俺はテンガン山で次のジムに備えての修行を・・・」
カンテはテンガン山の山篭り。
「俺は一度カンナギタウンに帰って両親に顔を見せてからすぐに出発や」
ユウエイは一度故郷に帰ってから又ジムめぐりを始めるようだ。
「「「「「じゃあな!」」」
サトシ達はそれぞれまた別の道に進み始めた。
この町にいっぱい思い出を作って・・・

第184幕 完

開催・バトル大会 完

[388] あとがき
佳奈美 - 2008年03月21日 (金) 15時05分

この小説を書き始めてから4ヶ月でやっと完成しました。
アニメキャラの性格が多少変わっていたり、アニメストーリーから多少ズレがあったりしていると思いますがここは大目に見て下さい。
それからディオさん、ご協力感謝します。
また機会があったら小説を書こうと思いますのでこれからもよろしくお願いします。

[393] お疲れ様でした!!
ひこ - 2008年03月24日 (月) 20時44分

ざっと読んできました。
みんな最初と比べるとだいぶ成長した。青春だなあ ←


4ヶ月、執筆お疲れ様でした&ありがとうございました!
アニメキャラとオリキャラがそれぞれうまい具合に活躍していて、毎回楽しく読ませて頂いていました。
また気が向いたときにでもいらしてくださいね〜



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】Amazonにて人気の 日替わり商品毎日お得なタイムセール
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板