No.234 妖精さん、ありがとう・・・ 投稿者:朝子（えりこ。）   投稿日:2010年03月09日 (火) 02時56分 [返信]

うまく言葉に出来ないけど、感謝の気持ちを伝えたくて、こんな夜中に書き込みをしています。
昨日、ほっとするような、いい話を聞いて嬉しかった。

亡くなった友達
大切な友達のこと、そんな呼び方をするのは、彼の死を自分に言い聞かすためなのかもしれません。
もう何年も経つのに、心のどこかで、まだ信じられないような・・・。

ただの友達の私ですらそうなんだから、もっと親しい人は、もっとずっと辛かっただろうと思います。

彼女。
あっちゃんとは家族ぐるみのつきあいだったから、あっちゃんの彼女とも親しくて。
女同士であっちゃんの悪口も言っちゃったりしていたぐらい。

彼女はかわいくて思慮深く優しい人でした。
あっちゃんが１度めの退院をして、仕事に復帰して、頑張っていた頃。
「結婚しようと思ってる」って笑っていたふたりの微笑ましい姿を昨日のことのように思い出します。

なのに、癌が再発して。
あっちゃんは、カードゲームの持ち札を減らすように、身軽になるみたいに。
人との関係を少しずつ絶っていきました。

一番大切に想っている彼女ともさよならした。
大事だから側に置いておけなかったんでしょう。

幼馴染だもの、彼の性格もわかってる。
だから、そうだったんだって、わかっていながらも。
彼女の気持ちを思えば複雑でした。

あっちゃんのお葬式の時。
本当にひさしぶりに彼女と会いました。
お互いに好きなのに、大事に想っているのに、相手の幸せを思うから離れてしまったふたり。

言葉もなく、ただぽろぽろと涙を流していた彼女。
眠るように横たわっていたあっちゃんに、そっと差し出した彼女の薬指には、以前あっちゃんから贈られた指輪が光っていました。

「（離れても）ずっと好きだったよ。時間がかかるかもしれないけど、これから、ちゃんと幸せになるからね、安心しててね」って言って。
指輪を外し、彼の棺にお花と一緒に入れたそうです。


彼女、幸せになりました。
彼女を大切に想ってくれる人と結婚をしたそうです。
昨日、友達から彼女の話を聞きました。

結婚式のちょっと前、なにげなくつけていたテレビの言葉に彼女はどきっとしたそうです。
ドラマの再放送

「結婚相手は一番好きな人ではなく、二番目に好きな人を選んだ方がいい・・・」
そんな言葉。

彼女の結婚相手の人は、彼女が大切な人を亡くしたこともわかっているうえで。
彼のことは忘れなくてもいい。
（自分は）二番目でもいい。
俺はお前のことが一番好きなんだから、それで十分だろ！
そう言ってくれたそうです。

「ごめんね、あっちゃん。
今は、そんな彼が一番好き。
そんなことを言ったら、あっちゃん、怒るかな？
喜んでくれるかな？」

ドラマの中の妖精の言葉が優しく胸に響いて。
ふがいない主人公を励まし、叱りつける妖精に自分も背中を押されたような心強い気持ちになった。
彼女がそう言っていたそうです。

たかがドラマ、されどドラマ。
本物の言葉は伝わります・・・。
ふいにテレビから流れてきた言葉に背中を押して貰うこともある。
そんなことをしみじみ思いました。

遠くから彼女の幸せを祝福しつつ。
感謝の気持ちをこめて。
ありがとうございます。