[167] ふたつ目 |
- デメロード - 2004年08月25日 (水) 01時38分
(長くなったので・・・分けてみました)
それは、先日の旅行中。ふらっと美術館に立ち寄りました。 「子供も触って良い。参加型の展示がある。」という触れ込みだったので、面白そうだと思ったのです。 駅から離れていたので、タクシーで。 住宅地にあるというから、どんなところだろう、と思っていたのですが。 それは、個人のお宅の倉庫でした。個人的な美術館だったのです。チャイムを鳴らすと、非常に人なつこそうな50代くらい?の男性が出てきて中へ入れてくれました。 抽象画・オブジェメインの男性と、具象の油絵メインの奥様と、さらにお嬢さんが加わって、芸術活動をしている傍ら、美術館というかパンフに書いてあるのを引用すると、”ミニミュージアムショップ”を運営しているのだそうです。 で、この男性が非常によくしゃべるのです(爆)。どうやら久々のフリのお客さんらしくて、感激してくれたのはありがたかったのですが・・・。 何度、「じっくり見たいので・・・ちょっと放っておいてくれませんか。」というセリフを出さずに呑み込んだことか(涙)。
絵は好きなんで・・・見るのは真剣なんですよ、私。 惚れてヨダレがでてくるような絵に出会いたいんです。毎日眺めたくなるような絵に。 精神が頑ななのか、人間にはあまり惚れることができないんですが、絵は別。 好きになれそうな絵を死ぬまでにいっぱい見たい! そして・・・。 気が狂うんじゃないかっていう位の絵にいつか出会いたい!
ピグマリオンでしたっけ、神話っぽい昔話。彫像に恋して狂うお話しだったような・・・。
つまり、オオゲサにいえば・・・幻の恋人を求めてさまよっている気分・・・なのに、 「ここは以前、○×に紹介された」とか。「一時は行列が出来た」という話しにいちいち、相槌をうたねばと思う行儀のよい自分という虚像が私のワガママで一途な思いを邪魔して、イライラさせるのです。
あ!おしゃべりな画家さんに対して怒っているんじゃないんですよ。
ちょっとだけ”見せていただいてから、質問し、それに答えてくれたら一番ありがたいのだがな〜。”と思いましたが(^^ゞ。 他人様にどう行動しろ、なんて言えません。 それに、作者さまなんだから、思い入れたっぷりで・・・その話がしたくてしょうがないの、分かります。 HPの管理人なんてやっているから分かります(自爆)。 「誰か来ないかな〜。うんちく聞いてくれないかな〜。」 「”某サイトさんでTOPにリンク貼っているから、某さんのコンテンツと間違えて、デメさんのページに飛んじゃったよ”という人でも構わないから、誰か来ないかな〜。」と。 あ、横道にそれました(笑)。
ただ・・・・帰り際、ちょっと悲しかったですねぇ。 最後は奥様も来て、かなり営業っぽくなってしまったんです。私のいないところで、娘にたくみにガラス細工のアクセサリー購買のおすすめなんかしていたりして・・・。 それと・・・画家さんのテンションと私がまるっきり噛み合っていないことが・・・がっかりさせては悪いとおしゃべりにつきあったおかげで私が絵をゆっくり眺められなかったことが・・・。 あと、気に入るものでなければお金が出せない、自分のケチぶりも・・。(とにかく、これからは死蔵するような物は増やしたくないですので、これは譲れないんですね。)
おっすごいな〜!、お上手だなという絵はそこにたくさんありました。だけど、立ち去ってみてああ、あれが恋しいという絵はなかったのでした。画家さん夫妻が好きな絵が描けて、自分ではとても幸せでいるという状況は羨ましい位だったのですが、それにシンクロするものが私にはなかったんですね。 お二人ともプロだから、”惚れてくれ〜。(買ってくれ。)”という気持ちで描いているのだと思うのですが・・・。 ああ、これ、本当にどこかの美術館に置いてもサマになるな、って他人事のように思うのですが、惚れられなかった、それが本当に悲しかったのでした。
あと、付け足しのようですが・・・大いに自分をも反省しました。 HPの管理人も、もうちょっとおしゃべりじゃない方がいいかな〜と(自爆)。やたらイイワケとか後書きが膨らんでいるコンテンツが多いですし。 う〜む(悩)。私のペースで私が快適に爆走している時は、相手は自分のペースでいられないってワケですし。 オフで私に会う人は、本当にいつも疲れて帰っているのではないかと・・・。おもてなし、ヘタだしねぇ・・・。 他人との出会い、交流、惚れるってこと・・・難しいもんです。
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