[6]智龍
「ご主人様、よかったら、らんと一緒にお出かけしませんか?」 らんがご主人様に2枚のチケットを見せて言いました。 「どうしたの、そのチケット?」 ご主人様がらんに聞きます。 「ええ、実は昨日・・・・」
〜〜〜〜〜〜回想中〜〜〜〜〜〜 「もうすっかりクリスマスムードですわね。」 あゆみが街をみて呟きます。 「そうですね、その後は大晦日にお正月…」 「12月は師走というほどですから、これから忙しくなりそうですね。」 らんの言葉にゆきが続けて言います。 「さ、早いところお買い物を済ませましょう。」 あゆみが二人に言います。 『そうですね。』 ゆきとらんが同時に言います。そして3人はスーパーへと入っていきました。
しばらくして、3人がスーパーから出てきました。 「け、結構買いましたね…。」 らんがスーパーの袋を重そうに持ちながら言います。 「そうですわね、ちょっと重いですわ。」 あゆみも大変そうに言います。 「スミマセン。でも、3人もいないとこんなには買って帰られませんから…」 ゆきが申し訳なさそうにいます。 「いえ、今日は月1回の特売日ですから、こういう時に買い溜めしておかないといけませんからね。」 あゆみが仕方なさそうにいます。 「あ、そういえば、福引券もらいましたよね?今からいきませんか?」 ゆきが二人に言います。 「そうですね、たしか通り道にありましたし…」 らんが思い出すように言います。 「でも、福引券2枚じゃ、一人余りが…」 あゆみが福引券を見て言います。 「では、私はいいですので、お二人どうぞ。」 ゆきがあゆみとらんにすすめます。 「え、ゆきさんはよろしいんですか?」 らんがゆきに聞きます。 「ええ、私の買い物に付き合っていただいたので。」 ゆきがらんに答えます。 「では、お言葉に甘えて私達でさせていただきましょう、らんさん。」 あゆみがらんに言います。
そして福引場… 「頑張って、あゆみさん。」 らんがあゆみの応援をします。 ゴロゴロゴロ〜〜ン… 赤い玉が出てきました。 「はい、残念賞はポケットティッシュです。」 福引上の担当をしているおじさんが、あゆみにポケットティッシュを渡します。 「あ〜ん、残念ですわ。」 あゆみが残念そうに言います。 「次はらんさんですね。」 ゆきがらんに言います。 「は、はい!」 らんが少し緊張したように言います。 ゴロゴロゴロ〜〜〜〜ン!! あゆみより勢いよくまわし、黄緑の玉が出てきました。 「大当たり〜〜!!」 おじさんがベルを鳴らしながら大声で言います。 「3等は遊園地のクリスマス限定ペアチケットです。」 おじさんは笑顔でらんにチケットを渡します。 「あ、ありがとうございます!」 らんは驚きからか、体が硬くなっています。
そして帰り道… 「もらったはいいんですが、このチケット、どうしましょう?」 らんがあゆみとゆきに聞きます。 「せっかくらんさんが当てたのですから、らんさん、行ってみてはいかがですか?」 ゆきがらんに言います。 「そうですわ。ご主人様をお誘いしてみてはいかがですか?」 あゆみがらんに提案します。 「ご、ご主人様と、ですか!?」
〜〜〜〜〜〜回想終了〜〜〜〜〜〜
「・・・というわけなんです。」 らんがご主人様に説明します。 「それで、ペアチケットなのでもしご主人様がよければ是非ご主人様と、と思ったんです。」 らんが少し赤くなって言います。 「うん、僕でよければ大歓迎だよ。」 ご主人様は笑顔で答えます。 「本当ですか、嬉しいです。」 らんも笑顔で言います。 「ところで、クリスマスシーズン・ペアチケットって書いてあるけど、いつ?」 チケットに書かれた字を見てご主人様が聞きます。 「えっと、20日(金)〜25日(水)って書いてあります。」 「ってことはあと1週間ぐらいはあるって事か…」
to be continued.
2002年12月15日 (日) 01時00分
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