【広告】楽天市場にて 母の日向けギフト値引きクーポン配布中

ペッコミ ショートストーリー掲示板

何か記念に書いてください!

ホームページへ戻る

Name
e-mail
URL
Title
Icon /IconURL
Color
COOKIE password

こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

天の川の天使

[102]ワンダバ・ダン


7月6日。七夕を翌日に控えた日の夜。
僕は何やら鏡と向き合ってるジュンに声を掛ける。
「ジュン、明日何か用・・・って、おっ!?」
ジュン「あ、ご主人様。
今、浴衣の試着をしてたんだけど、どう?」
ジュンはそう言って、涼しげな浴衣姿で僕の前を
クルリと1回転して見せる。
「ああ、よく似合ってるよ。涼しげで綺麗でいいね。
ところで明日僕休みなんだけど、よかったら出かけない?」
ジュン「もちろん、ばっちしOKだよ!
ちょうど浴衣を着て出掛けたい気分だし、
街の七夕飾りもいろいろ見てみたいし。」
「よし、決まりだ。で、明日は特別に
ジュンの好きなようにしていいよ。」
ジュン「えっ!? まだどうして?」
「ん!?あ、ああ、いつもジュンにはあれこれ
お世話になってるし、それに明日は・・・。」
ジュン「明日は?」
「ま、まあそれについては明日のお楽しみに、て事で。」
ジュン「うん、それじゃあ明日を楽しみにしてるよ。」

そして七夕当日。先に出掛ける準備を終えた僕は、
外でジュンを待っていた。
ジュン「ご主人様〜、待たせちゃってごめん! 
ちょっと浴衣を選ぶのに時間がかかっちゃって。」
僕の前に現れたジュンが身につけていたのは、昨日の
浴衣とは違う、裾の短いミニスカ風の浴衣だった。
ジュン「最初は昨日着てたのにしようと思ってたんだけど、
ご主人様と出掛けると分かったら、急にこういう風なのが
着てみたくなっちゃって。もしかしてご主人様、
こういう浴衣は嫌?」
「いやいや、そんな事ないよ。昨日の浴衣も良かったけど、
そっちの浴衣もなんか可愛らしい・・・、かな。」
ジュン「いやだなぁ・・・、そう言われるとなんか照れちゃうよ。
と、とにかく、早く行こうよ!」
ジュンはほんおり顔を赤らめながら、僕の手を引いて行く。

僕らが最初に立ち寄ったのは、街のショッピングモールの
中にある新しい映画館だった。
ジュン「最初は映画を観ようよ!
あたし、すごく観たい映画があるんだ!」
しかし映画館の中に入ると、周りの客はカップルばかり。
「うわっ、他の客はカップルばかりか。なんか緊張するな。」
ジュン「どうして? あたしは全然平気だけど!? 
あたし達だってれっきとしたカップルじゃない。」
あ、そうだな、と心の中で思いつつ、映画の上映が始まる。
やがて上映が終わり・・・、
ジュン「う〜ん、良かったなぁ。15年も離れ離れになってた
恋人同士がいろんな困難を乗り越えて再会するなんて。
なんだか人事に思えなくってジ〜ンときちゃった。」
「うん。僕は恋愛映画はほとんど観ないけど、
あの映画はなんか心に残るものがあったなぁ。」
ジュン「それはそうと、今日はあたしの好きにして
よかったんだよね!? それじゃあこれから
ばっちし付き合ってもらうから!」
「ああ、ばっちし付き合うよ。」
その後、僕はジュンにあちこちウインドウショッピングに
連れ回・・・、いやいや付き合った後、
七夕飾りの華やかな通りを歩き回る。
ジュン「ねぇ、ご主人様。あたし七夕って好きなんだよね。
天の川で再会する織姫と彦星、短冊に込める願い・・・。
なんかロマンチックじゃない? あ、そうだ、ご主人様は
短冊のお願い、なんて書いたんだっけ?」
「え!?確か『いい男になれますように』だったかな?」
ジュン「ふふっ、ご主人様ったら。でもあたしにとっては、
ご主人様は今でも十分いい男だけどね。」
「そう、ありがと。で、ジュンは何を書いたのかな?」
ジュン「あたしは・・・『ご主人様が幸せになれますように』
だよ。でもホントは他の事を書きたかったんだけど。」
「他の事って、一体どんな事?」
ジュン「そ、それは・・・、恥ずかしくて言えないよ。
(『ご主人様と結ばれたい』なんて書けないからね・・・。)
それより、最後に寄りたい所があるんだけど。」
ジュンに連れられて立ち寄ったのは、
街から少し離れた高台にある公園。
そこに着く頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。
ふと見上げると、僕らの目に映ったのは
天の川の星々に彩られた満天の星空。
「これはすごいな。星がこんなにたくさん見れる場所が
あったなんて。よく見つけたね。」
ジュン「気に入ってくれた? ここは前から
目をつけてたんだ。去年の七夕は雨だったから、
今年こそはどうしてもご主人様と天の川が見たくって。」
「そうか・・・。ありがとう。ジュンのおかげで今年の
七夕はとてもいい日になったよ。そうそう、
・・・はい、これ受け取って。」
僕はジュンにリボンの付いた小箱を手渡す。
「ジュン、お誕生日おめでとう!
これは僕からのささやかなお祝い。」
ジュン「ご主人様、あたしの誕生日、覚えててくれてたの? 
あたし毎日ご主人様の事で頭がいっぱいだったから、
つい忘れてたよ。ねぇ、これ今ここで開けてみてもいい?」
ジュンはすぐさま箱の中身を開ける。
ジュン「これは・・・、ペンダント!?」
「えっと、大して高いものじゃないんだけど、
ジュンに似合いそうな物を選んだつもりなんだけど・・・。」 
ジュンは手にしたペンダントを見つめ、何やらうつむいたまま
肩を震わせていた。
「あ・・・、もしかして気に入らなかった? だったらごめん!
明日別の物を買ってこようか?」
ジュン「気に入らないわけ・・・、ないじゃない・・・。」
そう言って顔を上げ、僕を見つめるジュン。
よく見ると、彼女の目からは大粒の涙が・・・。
ジュン「ご主人様があたしのために選んでくれた物だもん。
それだけであたしにとっては一生の宝物なんだから!
ご主人様、ホントにありがとう!!」
ジュンは一目散に僕に向かって駆け寄り、
そのまま僕を抱きしめる。彼女の感極まった気持ちが
伝わってくるくらい、強く強く抱きしめてくる。
ジュン「ねぇ、ご主人様、最後にひとつだけ、
あたしの好きにさせて・・・。」
ジュンは僕の頭の後ろを両手で抱え、そのまま目を閉じて
顔を近づけ、やがて・・・、
               ちゅっ
お互いの唇が触れ合い、僕はすこしうろたえる。
ジュン「ん、んん、・・・。」
ジュンは僕にぴったりと寄り添い、より強く、より熱く
唇を重ね合わせてくる。
ジュン「ん、んん、んぁっ・・・。」
最初は落ち着かなかった僕も、ジュンの気持ちに応え
彼女をやさしく抱きしめ、こちらからも唇を重ね合わせる。
「ん、ぁっ、んん・・・。」
くちづけを終え、お互いしばらく見つめ合った後、
ジュンがふと口を開く。
ジュン「ご主人様にこんな事しちゃうなんて、
あたし守護天使失格、かな・・・。」
ジュンは少し後悔げに僕に言う。
「そんな事気にしなくていい。今日はジュンの
好きにしていい、て言ったのは僕の方だから。
それに誕生日プレゼントをここまで喜んでくれるなんて、
僕も嬉しく思ってる。」
ジュン「そう言ってくれて安心しちゃった。ご主人様、
これからもずっとそばにいさせて・・・、くれるよね!?」
「ああ、もちろん。」
ジュンは嬉々として自分の腕を僕の腕に絡ませてくる。
「さ、帰ろうか。」
僕とジュンは、腕を組んだまま公園を後にした。

ジュン「(たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様の
そばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい・・・。)」
                          <終>

メール 2003年07月08日 (火) 20時24分


[103]ワンダバ・ダン
あとがき


どうも〜、ワンダバ・ダンです。
ジュンの誕生日SSであります。
皆さん、ジュン、遅れてごめんなさい(汗)。
ジュンは七夕が誕生日という事なので、
最初話を作りやすそうに感じてましたが、
どっこい意外と苦戦しました(苦笑)。
出来はあまり自信ありませんが、
無事に書けてホッとしてます。

メール 2003年07月08日 (火) 20時38分


[104]たてな
Re:天の川の天使


もはや…語るまい…
語ると私の間抜けな姿さらしそうで…。

こんなにも積極的だとは思わなかっタ…。

この分だと夏のSSだったら水夏っぽい展開で
期待してしまいます(汗

この辺にしておこ…。

2003年07月09日 (水) 14時58分


[105]はじめ
Re:天の川の天使


 はぁぁ、癒されました♪ その一言に尽きます★
 七夕と誕生日が重なっているなんて、7th July は御主人様にとっても、ジュンにとっても、凄く特別な日なんですね♪ いいですねぇ★ ボクも、オリジナル守護天使のチョウのアゲハの誕生日をボクと同じ 13th November にしていますから(笑)
 あと、最後のジュンの
(たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様のそばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい・・・。)
 というささやかなココロの声が、ボクのココロの奥底を刺激してきました★ ささやかでも、凄く立派な願いですね★

 点数は………
☆☆☆☆☆ 50点!!!

メール 2003年07月09日 (水) 22時59分


[106]智龍(ともドラゴン)
Re:天の川の天使


はぁ〜…ラブラブっすな〜・・・
『たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様のそばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい』
ナイス名言って感じでとてもよかったです。

暑い夏に熱すぎて融けてしまいそうですぅ〜(笑)


スイマセンです、ぶっちゃけ、掲示板のワンダバ・ダンさんのカキコ見るまでジュンの誕生日忘れてました…(汗)


あ、ピピとネネのSS書かなきゃ…

2003年07月14日 (月) 23時09分




Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場にて 母の日向けギフト値引きクーポン配布中
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板