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あゆみ誕生日記念SS 〜ある特別な『日』〜 2003Pekkomi.ver - 返信 -

[138]真田十勇士


ゆき   「あゆみさん?」
不意に聞こえた、その一言。
思わず、私は掃除をしていた手を止めてしまいました。
「あら、どうかなされましたか?ゆきさん。」
ゆき   「まさか、御自分の誕生日を忘れてしまっているのですか?」
「いいえ、忘れてしまった訳ではありませんわ、ゆきさん。」
ゆき   「では、何故?」
「それは、誕生日だからこそ、ですわ。」
ゆき   「ですが・・・、いいえ、だからこそ・・・。」
「歳を重ねるという事は、それだけ責任も大きくなる事も意味していますわ。それに、私も二級、ゆきさんには足元にも及びませんが、妹達の手本として、時には自らを犠牲にしても、守護に対する心構えを見せてあげないといけませんわ。ですから、その役割を果たせる様、自分を律してご主人様を守護する、という心構えを持ちたいのです。」
ゆき   「足元にも、だなんて、そんな自分を下に見て・・・。しかしながら流石は、あゆみさん。心構えは幼い妹達の見本としては勿体無いほど、そう、私達上級守護天使も見習うべき良い心掛けです。」
「そんな・・・。でも、お褒め頂き光栄ですわ。」
ゆき   「では、私は食器を洗っておきます。」
「それこそ、いけませんわ。私がやりますから、ゆっくりしていて下さいな。」
ゆき   「・・・・・。では、そうさせて頂きます。」
(ゆきさんの事ですから、わざと趣味にその思考を向け、私を試そうとしていますね。では、私の固き信念、お見せしましょう。)
私は心の中でこう言いつつも、掃き掃除を再開しました。
さっさっさっ・・・。
さっさっさっ・・・。
さっ・・・。
「ふぅっ、えーっと、ここは・・・。」
自分なりに頑張ってはいるのですが、なかなか終わりません。
キュピーン!
こ、この気配は、みかちゃん!?
いけませんわ、またなにか言われそうですもの。
ですが、作業を続けないと。
みか   「ただいま〜っ。」
「おかえりなさい、みかちゃん。」
すたすたすた。
「えっ!なにも・・。」
みか   「ん?なに?」
「い、いえ、なんでもありませんわ。」
みか   「あ、そ。」
すたすたすた。
ふう、私とした事が取り乱してしまいましたわ。
しかし、みかちゃんが何もせず通り過ぎるとは・・・。今日は雨でも降るのでしょうか。
さっさっさっ・・・。
さっさっさっ・・・。
さっさっさっ・・・。
さっさっさっ・・・。
「ふぅ、ようやくお掃除が終わりましたわ。でも、まだ一日は始まったばかりですわ。」
えっと、それでは、食器洗いを続いてやりましょうか。
ごしごし・・・。
それにしても、この状況、何日振りでしょうか。
たまみちゃんには、感謝しないと。
彼女のお蔭でなんとか無事なのですから。
ななちゃんとるるちゃんは、何かと甘えますから、彼女達がいないと集中はできますわ。
さぁ、仕事、仕事。
ごしごし、ごしごし・・・。
でも、彼女達はムードを明るくしてくれる。
それだけで、作業の能率は上がりますから、実際の所、能率は変わらないかもしれませんね。
でも、一気にやらないと・・・。
ごしごし、ごしごし、ごしごし・・・・。
「やっと、終わりましたわ。それにしても、らんちゃんやたまみちゃんは凄いですね。では、続いて昼食の支度ですわ。確か、今日のお昼はカレーだったはず・・・。」
ぐつぐつ、ぐつぐつ・・。
少し味見。
「あらら、ちょっと味が濃く、しかも辛くなっていますね。そういう時は・・・、」
そう言って、砂糖ではなく玉葱を出して、
「やはりここは、自然の甘みを使う方が良いですわね。」
ぐつぐつ、ぐつぐつ・・・
二回目の味見で、
「あら、これなら多分みどりちゃんでもOKですわね。」
気が付けば、もうお昼過ぎ。
でも、これでようやく、今日の仕事も大体終わりましたわ。
それにしても今年も、寒くなりましたね。
「あの時」以来、冬はあまり好きな季節ではありませんでしたが、今の私にはとても暖かい家族がいますわ。
そうですわ。
「ご主人様」という共通した大切な人を含め、私達は『ひとつ』なのですわ。
でも、自分では分かっていても、そこからちょっと抜け出したくなる・・・。
そんな時は、一体どうしたら良いのでしょうか?ご主人様。
自分では、もう何が何だか分かりません。
「はぁっ・・・。」
悟郎   「あれ、あゆみ、他の皆は?」
「(何故今日はこんなにも早くに戻られたのでしょう???)え、えっと、諸々諸々の事情で、今家にいるのは、ゆきさんと、みかちゃんと、私の三人だけですわ。」
悟郎   「それじゃあ、仕方ないか・・・。」
「何がですか?」
悟郎   「いいや、そんな大した事じゃないし。」
「それなら良いのですが・・・。でも、何なのですか?」
悟郎   「管理人のお爺さんに、ファミレスのタダ券を三枚貰ったんだ。でも、ゆきさん達は別に行きたくは無いと思ったから、さ。」
みか   「えーっ、みかは行きたいーっ!」
「私も行きたいですわ。」
みか   (えっ!あゆみが行きたがるなんて・・・、今日雨でも降るのかなぁ・・・。)
悟郎   「ゆきさんは、それで良いのかい?」
ゆき   「えっ、私は、その・・・。・・・では、私がお留守番していますので、どうぞ三人で行って下さい。」
みか   「悪いわねーっ。ゆき、(今日は途中で帰ってくるから・・・)この三人で。」
その真意をゆきは納得したのか、
ゆき   「ええ、どうぞ。(随分と気の利いたプレゼントですね)。」
悟郎   「じゃあ、ゆきさん。行くから・・・。」
ばたん。
ゆき   「ふぅ。意地を張るのも疲れは溜まりますよ?あゆみさん。」
そう言って、食事の用意の途中、味見をする。
ゆき   「いい味付けですね。思いが伝わってきますから。」
そう言いつつ、おもむろにベランダに出てゆきは一言。
ゆき   「あゆみさん、良い誕生日を・・・。」
一方、その頃・・・。
悟郎   「どう、何が食べたい?」
「私は・・・、そうですわね。グラタンがいいです。」
悟郎   「みかは?」
みか   「うーん、そうねぇ・・・。やっぱりカルボナーラかな。」
悟郎   「それじゃあ、決まりだね。すいませーん!」
店員   「オーダーお願いします。」
悟郎   「塩ラーメン1つと、グラタン1つ、あと、カルボナーラ1つで。」
店員   「では、復唱します。塩ラーメンを1つ、グラタンを1つ、カルボナーラを1つ。以上でよろしいですか?」
悟郎   「はい。」
店員   「では、メニューの方、お下げ致します。」
                       ・
                       ・
                       ・
このファミレスでのひと時は、みかちゃんと私が普段争っているとは、思えないほど楽しくお話をする事が出来ました。
しかしながらみかちゃんも、やはり上級守護天使だと改めて感じました。
彼女にも、落ち着いた大人っぽい部分があるのを再確認しました。
もっとも、当の本人は別のことを考えているみたいですけど。
すると、その当の本人が、
みか   「あっ、今日の買い物、みかだった!じゃあ先に帰ってるからっ!」
と言い残して、大急ぎで帰ってしまいました。
しかし、いつもの様に(まったく・・・。)と考えている暇はありませんでした。
なぜなら、ご主人様と、ふ、二人きりだったからです。
悟郎   「仕方ないな、みかは。じゃあ、帰ろうか。」
「はっ、はいっ!!!」
私はこの状況を冷静に考えようとしましたが、思考より想いが先行してしまいます。
トクトクトクトク・・・。
胸が高鳴って、ああ、私どうすれば良いのでしょうか?
そんな私に、ご主人様は言葉を発しませんでした。
いいえ、言葉無くとも思いは通じる、ですわ。
おそらく、みかちゃんには、一生掛かっても分からない様な事ですけど。
しかしながら、言葉が無いのは空気が重いですので、声を掛けようとしましたら・・・、
「「あの・・・。」」
なんと、ご主人様と重なってしまいました。
ですが、今日はこれ以上言葉を発するのは止めておきましょう。
誕生日なのですから、相手の方から言葉を掛けても、私に罰は当りませんわ。
悟郎   「あのさ、今日はこっちから帰らない?」
おそらく、何か考え有っての事でしょう。ですから、
「ええ、たまには遠回りで帰るのも、良いかもしれませんね。」
そう言って、私とご主人様は交差点をいつもと違う方向へ歩いて行きました。
そして、少し時間が経って・・・、
悟郎   「まずは、誕生日おめでとう。」
「ありがとうございますわ、ご主人様。」
悟郎   「それでさ・・・、」
すっ。
「えっ、これは?」
「誕生日プレゼント。やっぱりこれが良いと思って。」
そう言いながら、本みたいな物が入っているらしい包みの裏を見ると・・・、
「なるほど・・・、価値の有る物をどうもありがとうございます。」
これはご主人様ならではの考えですわ。
となりますと、お返しはやはり・・・。
ここなら、ほとんど人は通りませんから、最適と言えば最適ですわ。
悟郎   「いいや、これはあゆみが持っているべきじゃないかな?と思って。」
「では、私からもお返しを。すいませんが、目をつぶって頂けませんか?」
悟郎   「良いよ。これで良いのかい?」
ちゅっ。
悟郎   「!!?」
「いきなりですいません。ご主人様、私のお願いを一つ、聞いて頂けますか?」
悟郎   「いいよ。言ってごらん。」
「私はご主人様がずっと、ずーっと大好きですわ。そしてこれからも、それは変わりませんわ。ですが、みかちゃんみたいに、私は積極的ではありませんわ。そして、そのような事がある度に私は自分を殺してきました・・・。」
悟郎   「・・・。(あゆみ・・・。)」
「ですが、今日決めました。週末に自分を殺すのは、人前と、幼い妹達の前だけでよろしいですか?たまには、羽を伸ばしてみたいのです。」
悟郎   「・・・いいよ。」
「ありがとうございますわ、ご主人様。さて、早く帰りませんと。折角の誕生日にお説教をガミガミ言われては、溜まりませんわ。」
悟郎   「そうだね。じゃあ行こうか。」
なんだか、この時間が続いて欲しい気もしますが、それはそれ。
やはり、私達は『ひとつ』ですわ。
それに、一人だけの大切な人ではありませんもの。
皆のご主人様、私にとってのご主人様・・・。
自分と他人。
いずれにしましても、今日は今までとは違った素晴らしい日でしたわ。
あら、こうして考えながら歩いている間に目の前は玄関。
「「ただいま。」
「「「「「「「「「「「おかえりなさ〜い。」」」」」」」」」」」






後書き@
真田「初めての投稿が、まさか誕生日記念SSになるとは・・・。」
ルリ「しかも、これは、天福洞様へ投稿した物と同じですよ?」
真田「?、厳密に言えば違ってるぞ。」
ルリ「えっ、何処ですか???」
真田「何処とか、場所の問題じゃなくてお前が、だ。」
ルリ「!。確かに、天福洞様へ送った方のは、私が後書きには出てきませんからね。」
真田「そうだろ?」
ルリ「でも、質問があります。」
真田「何だ?」
ルリ「このSSであゆみさんが貰った物って、何ですか?」
真田「それは、一応自分なりの答えはあるが、このSSを読んでくれた皆様は、皆様だけの答えがある筈だから、あえて言わない。ご想像にお任せします、って事だ。」
ルリ「では、感想を期待しつつ今回はこれで・・・。」
がしっ!
ルリ「いった〜い!離して下さいよ〜。」
真田「おい、これは誕生日SSだぞ!?」
ルリ「あっ、そっか!」
真田「それじゃあ、せーの!・・・」
「「最後になりましたが、あゆみさん、御誕生日おめでとうございます〜!!!!!」」

2003年12月18日 (木) 22時44分


星に願いを〜私の大切な人間〜 - 返信 -

[136]K'SARS


星に願い事をすると願いが叶うと言われています。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?


「まぁ〜なざし〜、そぉ〜っと、ひぃ〜とつ〜♪」
 ことこと。
 昨日から仕込んでおいたシチューを煮込みながら、私は大好きな歌を歌います。
 う〜ん、いい香りです。
「だぁ〜れ〜に〜もみつからぬ〜、よぉ〜うに〜♪」
 ことことこと。
 煮込むいい音を聞きながら、他の福菜の下ごしらえをします。
 それに合わせて、ご飯の様子も見ます。
 他のお家では炊飯器ですが、我が家ではお釜で炊きます。
 その方が断然おいしいですし、私はそちらの方が好きです。
 かたかたかた。
 蓋の下で、水分が蒸発して、「もうすぐ出来るよ〜」って合図を送っています。
 もうちょっとですね。
 おいしいご飯の炊き方は、そこの方に少しおこげが付くぐらいがいいそうです。
 それから数分蒸らして、それで完成。
 さて、シチューの方も味見をしておかないと。
「ふ〜んわり〜、じ〜かん、だぁ〜けが〜♪」
 お玉で小皿へシチューのルーを少々取って、口に近づけて、音を立てないように味見をします。
「よし」
 自分でOKサインを出した後、火を止めて、キッチンを後にします。
 目的は、この家の主を起こすこと。
「なが〜れては、きえていく〜♪」
 トントン。
「ご主人様、朝ですよ〜」
 ドアの前で、私はこの部屋で寝ていらっしゃるご主人様、睦悟郎さんをお呼びします。
 ……。
 …。
 反応なし。
 もう一度。
 トントン。
 ……。
 …。
 やはり反応なし。
 なので、当初のお約束通り、お部屋に入って直接起こすことにいたしましょう。
「失礼します」
 一礼した後、そっと入ります。
 カーテンで薄暗いお部屋のお布団で、ご主人様が眠っておられます。
 私は起こさないように慎重に近づいて、体を揺さぶります。
 ゆさゆさ。
「ご主人様、起きてくださいな」
 ゆさゆさ。
「朝ですよ、ご主人様」
「う、うぅ〜ん」
 少しだけ目を覚ましました。
 もう一押しです。
「ご主人様、朝ご飯できましたから、起きてくださいな」
「……あっ、アユミ、おはよう」
 やっと起きました。
 ご主人様は起きるのは遅いですけど、目覚めはすっきりしていていいです。
「おはようございます。ご主人様」
「う〜ん、今何時?」
「そうですね、出勤時間1時間前ぐらいですか」
「そっか。じゃあ、そろそろ起きないとね」
 ご主人様はすぐに布団からお起きになって、軽く背伸びなさいました。
 私はすぐに着替えを用意して、退室しました。
 さて、早くお皿に盛らないと。
「ねぇ〜、きっとぉ〜、願い〜こぉ〜とばぁ〜はぁ♪」
 シチューを中央に乗せて、その横に副采と飲み物を起きます。
 それから、軽くおこげがついたご飯を乗せて、これで準備OKです。
 しばらくして、スーツ姿のご主人様がやってきました。
「今日もおいしそうだね、アユミ」
「さっ、冷めないうちに食べてくださいな」
「うん」
 ご主人様は椅子に座り、静かに手を合わせて、
「いただきます」
 と言って、食べ始めました。
 それを見て、私も一緒に食べ始めました。
 ……
 …。
「ごちそうさま」
「はい。おそまつさまです」
 ご主人様の食べ終わった食器をシンクに片づけたのち、すぐにお弁当箱に今朝用意したおかずを詰めます。
 こうすれば食費も節約できますし、彩りも鮮やかになって目と舌で両方楽しめます。
 今日もご主人様が全ての支度が終わるまでに用意が出来ました。
「おまたせ」
「はい、お弁当ですわ」
 タイミング良くお弁当を渡して、一緒に玄関へと向かいます。
「ハンカチとちり紙は大丈夫ですか?」
「うん。持ったよ」
「定期は大丈夫ですか?」
「大丈夫」
「その他もろもろ」
「オールグリーン」
「では、いってらっしゃいませ」
「いってきます」
 玄関を出て、アパート階段まで出て、私はご主人様に大きく手を振りました。
 今日も無事に出発したようです。
 どうか、1日お元気で過ごせますように。
「さぁ〜て、今日も1日、がんばりまっしょい!」
 太陽に向かって、私は元気いっぱいに握りこぶしを振り上げました。


「そぉ〜らへと、と〜どぉ〜いてぇ〜♪」
 洗濯物、お掃除、子供たちのお部屋の手入れ。
 特に家は洗物が多くて大変ですが、これもお仕事と思えば楽しいものです。
 あっ、そういえば、まだ自己紹介がまだでしたね。
 ごほん。
 私、カメのアユミと申します。
 めいどの世界というところから、前世、つまりはカメだったときにお世話になったご恩をお返しするべくやってきた戦闘用アンドロイ…ではなくて、守護天使ですわ。
 本来なら、他の守護天使のみなさんがいるのですが、先日からめいどの世界に帰っているので、昨日今日と私1人でやらなければなりません。
 ユキさんがいなくなり、最年長(1人私の上にいるのですが、あれはその資格がないので、私が最年長と言う事で)の意地を見せるには絶好の機会ですから、一生懸命がんばります。
 パンパン。
「ふぅ〜」
 絶好の洗濯日和なので、ついでにみなさんの布団をベランダに出して、午前中の仕事はこれで終わりですわ。
 やはりこれだけの量を1人でやるのはきつかったですけど、終わって見ると気持ちが良いですわ。
 さて、これで午後はのんびり出来ますわ。
 今日が創立記念日でよかったです。
 私はキッチンで紅茶を飲む準備をして、リビングでお昼のテレビを見ようとスイッチを入れました。
「あら?」
 と、ここで何やらキッチンにあったことを思い出して戻って見ました。
 すると、そこには…。
「な、な…」
 そこには…。
「なんてことでしょぉぉぉぉぉぉぉぉう!!」
 ご主人様に渡したお弁当のおかずの部分がそこにあったのです。


「こぉ〜かいも〜、なぁ〜みだも〜♪」
 家を出た私は、電車を乗り継いで、ご主人様のいるもみじ山動物病院に向かっていました。
 もう何度も通った道ですので、道順はばっちりですわ。
「おもい〜でに〜、なぁ〜るはずぅ〜♪」
 到着です。
 私は、近くにあった鏡で身だしなみを整えて、中に入りました。
 ちょうどいい時間ですから、お昼になさっているはずです。
「こんにちは」
「あら、いらっしゃい」
「こんにちは」
 自動ドアをくぐった先のインターンの看護婦さんに挨拶をしました。
「旦那様、おりますでしょうか?」
「睦さんは、今ちょうどお昼休みで、休憩室にいるわよ」
「そうですか。あの、お邪魔してもよろしいでしょうか?」
「ええ。その様子だと、お弁当を忘れたようだから、早く渡してあげないとね」
「はい。では」
 一礼した後、私は奥のほうの休憩室に向かいました。
 途中で会った人たちも顔なじみになっているので、ほとんど顔パス状態です。
 ここですわね。
 トントン。
「は〜い」
 この声は、ご主人様です。
 ガチャ。
 ドアが開くと、予想通りご主人様が出てきました。
「あれ? アユミじゃないか」
「旦那様、申し訳ございません。本来なら、私はお家でお留守をしなければならないのですが、どうしてもこのお弁当をお渡ししたくて」
「やっぱりか。いや、お弁当を開いて見たら、ご飯しか入っていないから、どうしようかと思っていたところなんだ」
「では、これをどうぞ」
 私は丁寧に布でくるんだおかずの部分を渡しました。
 ふぅ、よかったです。
「では、私はこれで」
「あっ、待ってアユミ」
「はい?」
 ご主人様は私を引き留めると、一旦ドアの向こうに消えて、スーツ姿で戻ってきました。
「一緒にお昼でも食べない?」
「えっ? で、でも、私、自分の分のお弁当を持ってきていませんし」
「いいよ。一緒に食べようよ。これ、実は言うと、ちょっと量が多くて困っていたんだよ」
「そ、それは申し訳ございません。では、私が責任を持って処理しませんと」
「じゃあ、外に行こうか」
 ということで、予想外なことに、ご主人様と一緒にお昼をご一緒にする事になりました。

 
「ふたりであ〜る〜い〜たぁ〜、こぉ〜のみぃ〜ちぃ〜♪」
 すっかり辺りが暗くなり、私は今日のお夕食の買い物をするために、商店街にいました。
 ご主人様と2人っきりのお昼は、すごく有意義な時間となりました。
 きっと、めいどの世界でみなさんが見ていたら、批難の声で囲まれてしまいますね。
 ですが、こういうときじゃないとご主人様とゆっくりとお話しすることがないというのも事実ですから、存分に楽しまないと。
「あっ、アユミさん〜」
「あら、ラナちゃん」
 向こう側から、モモちゃんのオリジナル、平野桃華さんのところにいる守護天使、ラナちゃんがやってきました。
 手にはバスケットを持っているので、買い物帰りでしょうか?
「こんばんわ、アユミさん」
「はい。こんばんわ」
「お買い物ですか?」
「ええ。夕食のお買い物を。ラナちゃんはもう終わりましたの?」
「はい。ご主人様に頼まれたものを買って今から帰るところです」
「桃華さんはお元気ですか?」
「もう有り余っています。それで、いっつも悪戯するんですよ。もう参っています」
 嫌そうな表情をしていますが、内面はすごく嬉しそうです。
 つい最近まで、病院のベッドで闘病生活をしていましたから、こうして現実の時間を過ごすのがかげないの時間なのでしょう。
 守護天使にとって、ご主人様の側にいられるのが、何よりも元気の源なのですから。
「そういえば、今日アユミさん誕生日ですよね?」
「そうでしたわね」
「おめでとうございます」
「ありがとうございます」
 確かに、今日は私の誕生日です。
 ですが、家の最年長として、家の財政に負担をかけるようなことはしたくありませんから、事前にみなさまにはパーティをしないように言ってあります。
 もちろん、ご主人様にも。
「あっ、そろそろいかないと、ご主人様が退屈して待っていますから」
「ええ。では、さようなら」
「さようならです」
 ラナちゃんと別れて、私は再び商店街を歩き出しました。
「い〜つか、い〜つか、ここにかえぇ〜てくるよ〜♪」
 行き付けの商店で安いものを見繕って、ゆっくりと帰路につきます。
 夕焼けが綺麗です。
「なにげなく、ふ〜り〜む〜い〜たらぁ〜♪」
 夕日に染まった階段をゆっくりと登って行きます。
 さて、帰ったら早速仕込みの準備をしませんと。
「ほらきみの〜、え〜がお〜♪」
「「「「「「「「「おかえりなさい(なの〜)」」」」」」」」」
 階段を登りきると、そこにはめいどの世界に行っていたみなさんとラナちゃんがいました。
「おかえり、アユミ」
 そして、ご主人様も。
 私は一瞬何が起きたのかわかりませんでしたが、すぐにいつもの表情に変わって、
「ただいまですわ」
 笑顔で、そう言いました。


「こんなところで、何しているんだい?」
「あっ、ご主人様」
 私がベランダで夜空を眺めていると、ご主人様がやってまいりました。
「冷えるよ。中に入りなよ」
「いえ。もう少し、夜空を見ていたいのです」
「そっか」
 ご主人様はそう言うと、私の背中に毛布をかぶせてくださり、横に立ちました。
「なら、僕も見てようかな」
「…ありがとうございます」
 ご主人様のお心遣いが伝わってきます。
 本当に、お優しい方です。
 だから、改めて思います。
 改めて誓います。
 一生をかけて、この方を守っていくと。
 一生をかけて、この方について行くと。
 でも、今だけは…。
「…アユミ?」
 私は、ご主人様の肩にそっと自分の頭を乗せました。
 守護天使として、このようなことはあるまじき行為だとはわかっています。
 ですが、ここに来てわかりました。
 私は、ご主人様を1人の男性としてお慕いしていると。
 睦家の最年長のとしてみなさんをひっぱっていくことでその気持ちを抑えていましたが、こうしてご主人様と一緒にいると素直にその気持ちが出てきます。
 これでは、ミカちゃんのことをとやかく言えませんが、今日は多少の我が侭も通ります。
 だって、今日は私の誕生日なのですから。
「…そういえば、まだ渡していなかったね」
「えっ?」
 ご主人様はポケットの方から細長く包装されたのを取り出して、ゆっくりと開けてくれました。
 中には、ネックレスが入っていました。
 これは、確か…。
「アユミさ、この前ジュエリーショップを通りかかったとき、これを真剣な目で見ていただろう? だから、これにしたんだけど…」
「うれ…しい、です」
 あまりにも突然の嬉しい出来事に、私の目から涙が出てきました。
 今日は、夕方から不意打ちばかりです。
 私が買い物から帰ってきて、階段のところで出迎えってくれたあとお家に入ると、パーティの準備がしてあり、そのまま私の誕生日会を開いてくれました。
 途中から学校での級友たちも駆けつけてくださって、さらに桃華さんまでも来てくださって、今までで最高の誕生日のままで終わるはずでした。
 ですが、今にして考えれば、みなさんからのプレゼントがあったのに、ご主人様からがないのは多少気になっていましたが、このときのためにとっておいたのでしょう。
 最高の誕生日が、もっと最高の誕生日になりました。
「つけて、くださいますか?」
「喜んで」
 ご主人様は箱からネックレスを手に持って、そっと私の首の後ろに手を持っていって、多少苦戦しながらも着けてくださいました。
「どうですか?」
「うん。よく似合うよ」
「ありがとうございます。…ご主人様」
「うん?」
「私から…」
 ちゅ。
「えっ?」
 私は、ちょっと強引に自分の唇をご主人様の唇に押しつけました。
 ちょっと、恥ずかしいですわ。
「感謝の気持ちですわ…」
「あ、ありがとう」
 うぅ、なんだか、今ごろになって恥ずかしさがこみ上がって来ましたわ。
 これはなんとかして、場の雰囲気を変えないと持ちませんわ。
 えっと、何かいいものは…。
「…あっ、星がすごく綺麗です」
「えっ? ああ、本当だね」
 苦し紛れにしては、すごく言い方向へと転換できました。
 冬がもうすぐ迫っているこの季節は、星が綺麗に輝いていました。
「どれが1番星かな?」
「わかりません。でも、どれも1番星になってもおかしくないぐらい、美しいですわ」
「そうだね」
 本当、綺麗です。
「1番星はわからないけど、願い事をしてみようか」
「私もご一緒します」
 空に向かって手を合わせて、願い事をしました。
 どうか、これからもご主人様のお側にいられますように。
 そして、私がご主人様の1番星でありますように。
 これでいいですわ。
「…アユミは何をお願いしたの?」
「内緒、ですわ」
「知りたいな」
「ダメですわ。言ったら、お願い事が叶わなくなります」
「どうしてもダメ?」
「はい」
「だったら…」
「?」
 ちゅ。
「んんー!?」
 急に、ご主人様の唇が私の唇に触れました。
 それも、私のときよりも長く。
 気がつけば、私はご主人様の背中に手を回していて、力を抜いていました。
「…これでも、ダメ?」
「…ダメ、ですわ」
「そうか」
「でも…」
 私はご主人様に思いっきり抱き着いて、
「一緒に寝てくださったら、考えてもいいですわ」
 って、ちょっと甘えたように言いました。
 すると、ご主人様は、
「…じゃあ、そうしようか。よっと」
「わっ!?」
 私を持ち上げてくださって、ご自分の部屋に連れて行ってくれました。
 それからお互いに眠るまで、お話しをしました。
 今日は、もっと最高な誕生日が、もっともっと最高な誕生日になりました。

 星に願い事をすると願いが叶うと言われています。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?


<終>









  後書き♪

 あ、甘い。
「ご主人様。これは、日頃の反動ですか?」
 サキミか。
 うむ、そうかもしれんのう。
「しかも、思いっきりネタばれがありますね」
 まあ、な。
 でも、一応知らなくてもわかるように書いたつもりだけどな。
「けれど、私たちからしてみれば、暗い話しよりもいいですよ」
 お前、そればかりだな。
 それはともかくとして、書いたな、今回。
「めずらしく長いですよね」
 しかも、ものの1日で書き上げてしまった。
「初期並みの早さですね」
 自分でも驚きだ。
「でも、次はもっと長くなるんじゃないですか?」
 ああ、そのつもりだ。
 何と言っても、次はモモちゃんだから。
 ふふふ、俺のこの手が真っ赤に萌えるぜ!!
「だからって、ちゃんとみなさんが読めるものにしてくださいね」
 おうよ!
「…あっ、その次もあゆみさんがありますね」
 うふふ、どんな萌える話しにしようかね…。
「って、聞いていないし」
 よっしゃ、今の中に毒電波を受信だ!
「えっと、みなさま、ご感想をお待ちしております〜」
 はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「次の星に願いをもお楽しみに〜」
 おらおらおら〜〜〜!!
「えっと、最後に…」
 アユミ、
「お誕生日…」
「「おめでとー(ございます)!!」」

メール 2003年11月21日 (金) 10時33分


[137]たてな
Re:星に願いを〜私の大切な人間〜


あぁあ〜、作品が溜まりつづける…(´д`;
時間見つけてコメント入れときます…

にぅ〜・・・

2003年11月26日 (水) 19時11分


星に願いを〜いつか走った河川敷〜 - 返信 -

[135]K'SARS


 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?


「きゃは、くすぐったいってば〜」
 女の子がはしゃいでいた。
 小さな子犬を両手に持って、楽しそうにはしゃいでいた。
 僕は、それを見ながら笑っていた。
 そして思った。
 よかった。
 この子なら、安心してまかせていける。
 ちゃんと、仲良くしてくれるだろうっと。
 勝手だと思うけど、こうするしかこの子が幸せになる方法がなかった。
 今度行く街のアパートでは、ペットは厳禁と、大家さんにきつく言われているから。
 実家の方も忙しいから、面倒は見れない。
 かといって、また野に戻したところでまた帰ってくるのは目に見えているし、僕自身もこの子に愛着を持っているから、捨てる事なんて出来ない。
 だから、里親を探した。
 女の子は、すぐにこの子を気に入ってくれた。
 それから僕は、この子に関してのことを、こと細かく教えた。
 お手とかおすわりとか、そんな基本的なことから、散歩のコースも、こと細かく教えた。
 そして、1番大好きなボール遊びも。
 この子と僕の思い出のほとんどが、このボール遊び。
 僕が投げたら、すばやく取ってきて、
「もっと、もっと、ご主人様〜」
 って言わんがごとく、しっぽを激しく振って催促をする。
 そんなことの繰り返しが、すごく癒された。
 現実に起こった全てのことが、この河川敷で遊んでいるときは忘れる事が出来た。
 だから、最後の一瞬まで、この子といる時間を大切にしようと思った。
 そして、僕が遠くの街へと行く当日。
 女の子は、あの子を連れて見送りに来てくれた。
 元気でねって、女の子は言ってくれたけど、あの子は目をうるうるして僕を見ていた。
 まるで、僕との別れをわかっているみたいに。
 その目を見て、一緒に連れて行きたい衝動にかられた。
 この子といる時間を、また過ごして見たいと思った。
 けど、ぐっと我慢した。
 今ここで感情的になって、この子と女の子を不幸にするわけにはいかなかった。
 だから、見ないようにした。
 どんなに辛い事でも、僕が味わった悲しみを味あわせても、のびのびと暮らして行ける環境で生活をさせてあげるのが、飼い主であった僕にできた、最後の優しさだと思った。
 そして、電車が走り出した。
 これで、あの子は幸せに生きて行けると、胸をなでおろしながら。
 しかし、それが悲劇を起こした。
 1週間後。
 荷物の整理を終えて、必要最低限の生活用品を揃えたところで、電話がかかってきた。
 奇しくも、それがここでの最初の電話になった。
「はい。僕です」
「あっ、お兄さん?」
 電話の主は、あの女の子だった。
 どこかせっぱ詰まった様子だったから、まず世間話をするためにかけてきたことじゃないってのは、すぐにわかった。
「ど、どうしたの?」
「あ、あの、ななちゃんが、ななちゃんが!」
 僕がかわいがっていた犬の名前が、ななだ。
「なながどうかしたの?」
「ななちゃんが、ななちゃんが、いなくちゃったんです!」
 その瞬間、僕は全身が石にみたいに堅くなった。
 ななが、いなくなった。
 女の子から聞かされたその言葉が、頭の中で何度も繰り返された。
「この前、いつもように河川敷でボール遊びをしていたら、ななちゃんがボールを咥えたまま動かなくなって、何度呼んでも反応がなかったと思ったら、ななちゃんが、そのままどこかに行ってしまったんです。ごめんなさい、ごめんなさい!」
「お、落ちついて。だ、大丈夫だよ。ななはまだ子犬なんだから、まだそう遠くに行っていないはずだよ」
 落ちついていないのは、僕の方だった。
 そのときに起こった出来事を簡単に想像することが出来た。
 大方、ななは僕とのボールを遊びを忘れることが出来なかったんだ。
 だから、じっと女の子の顔を見ていたと思う。
 この人は、ななのご主人様じゃないって。
 ボールを持っていなくなったのは、きっと僕に届けるためだ。
 いくら子犬とはいえ、犬の嗅覚は人間の何倍も優れているのだから、ここに来る事は不可能ではない。
 しかし、それだけはないと願いたい。
 そんなことになったら、その後の結末はわかりきっていることだ。
「とにかく、もう1度探してみて。それで見つかったら、僕に教えてほしい」
「は、はい。それじゃ!」
 受話器を置いた僕は、すぐに出かける準備をした。
 ななが来ていると思えなかったけど、万が一があるかもしれなかったから。
 軽く重ね着をして、靴を履いて外に出ようとしたら、そこに1匹の子犬がいた。
「な、なな…」
 そう、あっちにいるはずのななが、ボールを咥えたままいた。
 かなり衰弱しているのが、誰の目にも明らかだった。
「くぅん〜」
 ななは僕の足元にボールを置くと、崩れ落ちるかのように倒れこんだ。
「な、なな!」
 僕はすぐにななを抱き上げた。
 すると、ななは最後の力を振り絞って、僕の頬をぺろっと舐めた。
 すごく満足そうな顔をして、ななはそのまま息を引き取った。
 僕は、ななの冷たく冷え切っていた体を抱き締めて、そのまま玄関でうずくまっていた。
 心の中で、ずっと謝りながら。


「行くよ。なな」
「は〜い」
 僕とななは、河川敷にいた。
 今日はななの誕生日。
 みんながパーティの準備をして、僕がプレゼント選びを兼ねて、ななとデートをした。
 いろんな所を散歩して、デパートでななのほしいものを買った。
 ななが選んだのは、野球グローブとボールだった。
 しかも、2組。
 何故2組かといえば、僕とキャッチボールがしたいからというものだった。
 そして、そのまま河川敷に向かい、こうしてキャッチボールをしている。
 とはいえ、僕自身があまりしたことがないから、ほんの少し不安が残る。
「それ」
 投げたボールは、ふにゃふにゃと放物線を描きながらななへと向かって行く。
 うむ、もっとやっておけばよかったな。
「えい」
 ななはふにゃふにゃボールをグローブに収めて、全力で投げ返してきた。
 が、そのボールは高く飛びすぎて、後ろへと飛んで行った。
「あやや、ごめんなさい、ご主人様」
「いいよ。気にしないで」
 僕は遠くに行ってしまったボールを取って、また元の位置に戻って投げた。
 ふにゃふにゃ。
 そのボールをまたななが取って、
 ぶん!
 ものすごい勢いで僕に向かって投げるものの、また後ろの方向へと飛んで行く。
 あとは、その繰り返し。
 なんか、昔の反対になったような気分。
「はあ、はあ、な、なな、少し休もうか」
「ええ〜、なな、まだ疲れていないよ〜」
 そりゃそうだ。
 ななはほとんどその場を動いていないのだから。
 それに引き換え、僕は走りっぱなしだった。
 その疲労感は、どっちが大きいかなんてすぐにわかる。
 ふっ、これが若さか…。
「ご主人様〜、早く、早く」
「…わかったよ。じゃあ、行くよ」
「は〜い」
 僕は疲れている体を押して、またななにボールを投げる。
 それを、あの頃と同じように、日が暮れるまで続けた。


「えへへ、楽しかった〜」
 家への帰り道。 
 ななは、大切そうにグローブとボールを持って、僕の手を握っている。
「よかった、ななが気に入ってくれて」
「ご主人様からプレゼントされたものだもん。ななには、大切な宝物だよ」
「そっか」
「ななね、またご主人様とボール遊びがしたいって思っていたんだよ。だから、そのお願いがかなっちゃったのかな」
「なな…」
 涙が出そうだった。
 僕のせいで、ななはその命を失ってしまったのに、なのに、また一緒に遊びたいという気持ちが、すごく嬉しくて、また、愛しかった。
「ミカ姉ちゃんがね、1番星に願いをすると叶うって言ったからね、ななね、一生懸命お願いしたんだよ。えへへ、なな、えらい?」
「…そうだね」
 繋いでいた手を離して、僕はななの頭を撫でた。
「ななは、えらいね」
「えへへ、ご主人様にほめられちゃった」
「…よいしょっと」
「あやや?」
 僕はななの軽い体を持ち上げて、少し強めに抱き締めた。
 子犬の頃にしてあげたように。
「ご、ご主人様?」
「なんか、昔を思い出してさ。それで、久しぶりにしたんだけど…。いやかな?」
「ううん。なな、すごく嬉しいよ」
 ななは僕の首に手を回して、抱き着いてきた。
 日向のような、懐かしい匂いがした。
「…これからも、一緒に遊ぼうね、なな」
「うん。ご主人様、大好き〜」
「僕も、ななのこと好きだよ」
 それから、僕とななまた手を繋いで、帰路へと着いた。

「あはは、それ〜」
 僕は、拾ってきた子犬とボールで遊んでいた。
 そのやりとりが楽しくて、日が暮れるまでしていた。
 その子の名前は、なな。
 かけがえの無い、僕の宝物だ。
 僕はもう、絶対に離す事はないだろう。
 何故なら、ななは大切な家族で、宝物だからだ。

 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。  
 さて、次回は誰がお願いをするのかな?

<終>






  後書き♪

 お、終わった〜。
「本当にぎりぎりでしたね」
 うむ、そうなのだよ、サキミ。
「とりあえず、11月の1人目は終わりましたね」
 …そうだった。
 11月は、もう1人いるんだった。
「アユミさんですよね。それで、その次がモモちゃん。そして、今度はあゆみさん」
 あ、アユミのBSSが2つある…。
「まあ、P.E.T.S.と天使のしっぽの誕生日を分けるとなると、そうなりますよね」
 …が、がんばります!
「大丈夫ですよ。ご主人様ならやれますよ」
 ありがとうな。
 よっしゃ、や〜ってやるぜ!
「ふぁいと、だよ」
 では、今回はこの辺で〜。
「感想をお待ちしております〜」

メール 2003年11月06日 (木) 19時01分


ファイトや、ご主人様 - 返信 -

[132]智龍(ともドラゴン)


前書き
今回はご主人様設定を設けてあります。P.E.T.S.SSですが、これをご承知の上、お読みください。

ご主人様設定
年齢22歳 某大学の4年生・ただいま就職活動中
関西生まれ・大学の為、大阪で一人暮らしをしていたところ、ピピと再開
アルバイト先は夜間営業の飲食店
どっちらかというと、ツッコミタイプ、辛い事もめげない、ピピのミスもおおらかに受け止める性格の持ち主

っちゅ〜ワケでスタート!!



ここは大阪にある、とある町…

「ご主人様大丈夫やろかな〜?」

木造アパートの窓から、サンバイザーを付けた少女が外をのんびり見ながら言います。

「やっぱウチもついて行けばよかったやろかな〜?」

その時、ドアが開きます。

「今帰ったで〜、ピピ〜!」

「あっ、ご主人様、お帰りなさ〜い。試験どうやった?」

「わからんけど、多分アカンわ。俺んとき試験官のおっちゃんら、なんやむずかしそーな顔しとったし…」

「そっか、残念やな〜…せっかくええ学校通っとんのやろ?」

「学校が良くても、俺自身が成績あんまようないからな…。まあ、不況やし、しゃあないやろ。次さがそ。」

「頑張ってな、ご主人様。」

「わ〜とるわい!」

「ほんならウチ、夕飯の買いもん行ってくるな。」

「おう、気ィつけてな!」

「いってくるで〜、ご主人様。」

ピピは元気に家を飛び出していきます。



ピピのご主人様は今大学4年…しかし、この不況で就職活動がなかなかうまい具合に進みません…。

「ウチが試験官やったら、ご主人様すぐ採用するんやけどな〜…見る目ないわ〜。」

「誰が見る目ないって、ピピちゃん?」

「わぁ、おっちゃん、いきなり独り言に入ってこんといてーな〜…。」

ピピに話しかけてきたのは、魚屋のおじさんでした。

「なんや独り言やったんか。で、何の事や?」

「ウチの兄やんが、なかなか就職先が決まらんくて苦労しとんのや。んで、兄やんの試験官の見る目ないわ〜っちゅーっとったんや。」

ちなみにピピは誤解を招かぬよう、外ではご主人様の事を兄やんと呼んでいます。

「そっか、兄やんも大変やな。で、今日は何買うんや?」

「そうやな〜、お、このサンマうまそうやな〜。」

「さすがピピちゃん、良い目ぇしとるやん。そのサンマ、ついさっき届いたばっかやで。」

「ホンマか?ほな今日はサンマにしよか。おっちゃん、2匹ちょーだい。」

「まいど、おおきに〜。」



そしてサンマを買ったピピは、嬉しそうに商店街を歩きます。

「ご主人様、魚好きやし、喜ぶで〜。あとは…あ、大根がないやん!」

ピピが慌てて八百屋に向かいます。


「おばちゃ〜ん、大根ちょーだい!」

「あいよ〜。お、ピピちゃん今日はサンマか〜。やっぱサンマは焼くのが一番やからね〜。」

ピピの持つ袋の中を見て、おばさんが笑いながら言います。

「ウチは魚は生が1番好きやけどな。それはそうとおばちゃん、これってじゃがいもやんな〜?」

ピピが店の奥の箱に入った、巨大な物体を見つけ、おばさんに聞きます。

「そや、じゃがいもや。ごっつ大きいやろ?」

「うん、ビックリや。うまいんかな?」

「どうやろな〜。今日送ってきたけど、こないな奇妙なもん、いくつか食ってみな、店には出せへんやろ?よかったら持ってくかい?」

「えっ、ええのん?」

「ああ、もちろん。ただし、今の所は味の保証はないけどな。待っとき、今袋にいれたるさかいな。」

「やった〜、久々のおいもや〜。おばちゃん、ありがと〜。」

「いつも買ってくれるからね。そのかわり、味の感想をくれよ。」

「うん、わかっとるわかっとる。あれ、ニンジンやキュウリなんて買わへんよ?」

「味の保証がないからおまけだよ。それで兄さんに、ポテトサラダでも作ったり〜。」

「おばちゃん、いつもありがとな〜。」

「まいど〜。」

ピピが嬉しそうに商店街を去ります。



そして商店街の帰り…

「いっぱい買ったな〜、って言っても、実際買ったんはサンマと大根だけやけど…。ご主人様のバイト代も入ったばっかしやし、今日はご馳走やで〜。」

ピピは嬉しそうに歩いています。

「おばちゃんにいっぱい貰うたし、珍しいジャガイモも手に入ったし、今日の買いもんは良い事ずくめや。それより、このジャガイモうまいんかな〜?どっちにしても、これでご主人様の就職活動に勢いがついてくれればいいんやけどな〜。」

「ピピの作った飯で勢いつけたいで…ホンマに…」

「ご、ご主人様!?いつからおったん?」

「『今日はご馳走やで〜』の当たりからや。」

「ご主人様どっか行っとったんけ?」

「ああ、面接の参考書を買おうと思ってたの思い出したから、ちょっと本屋にな。」

「そっか、ご主人様もうすぐバイトやろ?早いとこご飯作らなあかんな。」

「そやな。その妙〜〜〜なジャガイモ、期待しとるで。」

「期待せんと、まっといてや〜。」


おわり

メール 2003年11月05日 (水) 23時01分


モモとご主人様の1夜【第5話】 - 返信 -

[131]K'SARS


「ただいま〜と」
 夜の町から帰ってきた僕とモモ。
 道中、モモは僕の手を強く握って、今までよりも明るい笑顔だった。
 会話も弾んで、すごく楽しかった。
「おっと、電気をつけないとな」
 ぱち。
「きゃ!」
 玄関の電気がついた途端、モモはいきなり僕にしがみついてきた。
 そういえば、モモが買い物から帰ってくるときは、いつも電気がついていたっけ。
 少しずつトラウマが解消されてきたと思ったけど、やっぱり、モモは電気が苦手なんだな。
「大丈夫だよ。何も心配する事無いから」
「は、はい。ありがとうございます、ご主人様」
「さて、中に入ろうか」
「はい」
 とはいえ、暗い部屋の中をモモに歩かせるわけにはいかないから、まず僕が先に入って、リビングの電気をつける。
 そのあとでモモを入らせた。
 それにしても、随分と久しぶりに誰もいない我が家に帰ってきたな。
 みんなが僕のところに来てからというものの、誰かが家の中にいて、必ず「おかえりなさい」って出迎えてくれた。
 こんなに寂しいものなんだな、誰もいない家って。
「…なんか、寂しいです」
「モモも、そう思うかい?」
「はい。やっぱり、お姉ちゃんたちがいないと、モモは、寂しいです」
「やっぱり、寂しいよな」
「…はっ。で、でも、ご、ご主人様がお側にいてくれるので、も、モモは、ちっとも寂しくないです」
「あははは。ありがとう」
 慌てて弁解するモモの姿も、かわいかったな。
「そういえばさ、お守りに願い事、決まった?」
「まだです。だって、たくさんありすぎて、どれにしたらいいのか、わからなくて…」
「まあ、ゆっくり考えればいいよ。まだ時間はあるんだし」
 そういえば、あの女性、どうして12時間以内って言ったんだろうな。
 叶えるのは僕だから、期限なんてどうでもいいだけどな。
 まあ、深く考えてもどうにもならないから、モモが言ってくれるまで待つことにしよう。
 さてと、お風呂でも沸かそうかな。
 立ちあがって浴室に行くと、誰かが掃除していったのか、綺麗になっていた。
「あっ、モモがやります」
 湯船のお湯を入れようとしたときに、後ろからモモがやってきた。
「いいよ。これぐらいできるから」
「でも、あの…」
「…わかったよ。モモにしてもらうよ」
「は、はい!」
 この場をモモに任せて、僕は台所に向かう。
 何をするかと言えば、ホットミルクを作るのだ。
 モモ専用と僕専用のカップを出して適量に牛乳を入れた後、レンジに入れてセットする。
 火を使うよりも、こっちの方が断然時間がかからない。
「ご主人様、終わりま…した」
「あっ、うん」
 一瞬台所に姿を見せたモモだったが、すぐに引っ込めてしまった。」
 そういえば、モモはレンジが動いているときは、近づけないんだっけ。
 うっかりしたな。
 温め終わったら少々の砂糖を入れて、リビングに戻る。
「はい、モモ」
「ありがとうございます」
 カップを受け取ったモモは、火傷しないように冷ましながら両手で飲んだ。
 僕も合わせるようにカップに口をつけて飲む。
 と同時に、また静寂が包むが、さっきのような重たい空気は流れない。
 むしろ、この静寂が心地よいものになっていた。
 これは、モモと僕との絆が深まったからかもしれないな。
「…あの、ご主人様」
「うん?」
「モモ、1つ目のお願い事、決まりました」
 少し遠慮がちに、モモは言った。
「そっか。それで、どんなの?」
「はい。えっと、ご主人様のお膝の上で寝たい、です」
「僕の膝の上で寝る?」
 ということは、俗に言う『膝枕』か。
「モモ、タマミお姉ちゃんがしているのを見て、羨ましくて、その…」
「ああ、そういうことか」
 そういえば、タマミにしてあげてたところを、モモたちに見られたっけ。
 そのぐらいなら、お安いご用かな。
「じゃあ、モモの1つ目のお願い、叶えてあげるね」
「は、はい!」
 今にも飛びあがりそうなモモの嬉しそうな笑顔を見ながら、僕はタマミにしてあげたように正座になる。
 本当なら僕がモモの膝の上で寝たいのだけど、今はモモのお願いを聞いてあげなければならないので、ぐっと堪える。
「さあ、モモ」
「は、はい。じゃあ…」
 モモはごろんと僕の膝の上に頭を置く。
 桃色の長い髪が、無造作に散らばる。
 そして僕は、そんなモモの顔を上から見上げている。
「どう? 寝心地は」
「はい。とても、とても気持ち良いです」
「そっか」
 満面の笑みを僕に向けるモモ。
 そういえば、タマミにはこれもしてたっけ。
 なでなで。
「ご、ご主人様…」
「これはサービスだよ。モモが、いつも良い子にしているご報美と、それと…」
「それと?」
「…僕からの、気持ちだよ」
 こんなものがお礼になるとは思ってもいないが、少しでも感謝したかった。
 僕を大切に持ってくれる、モモの気持ちに。
「……ふあ〜」
「モモ?」
「す、すみません。あの、その…」
「…そっか、もう遅いもんな」
 時計を見てみると、もう10時を過ぎていた。
 普段だと、もうモモは寝ている時間だ。
「眠いんだろう?」
「…はい」
「そっか。じゃあ…」
「…モモ、2つ目のお願い、言ってもいいですか?」
 僕がモモの体を起こそうとしたとき、急にモモが言ってきた。
 少しだけ戸惑ったものの、僕は少しの嬉しさを持って、
「いいよ。言ってごらん」
 と、笑って言ってあげた。
「モモの、2つ目のお願いは、ご、ご主人様と、い、一緒に、眠りたい、です」
「…そっか。じゃあ、どっちで寝ようか?」
「モモは、ご主人様のお布団で、眠りたいです」
「じゃあ、連れて行ってあげる」
「えっ? …きゃあ!」
 眠っているモモの体を持ち上げて部屋へと向かって、ゆっくりとモモを降ろしてやった。
「…ご主人様の、匂いがします」
「そりゃ、僕がいつも使っているからね。嫌だった」
 ぶんぶん。
 モモは髪を乱すほど、激しく横に振った。
「も、モモは、ご主人様の匂い、好きです。大好きです!」
「あはは、ありがとう。さてと、寝ようか」
「はい」
 僕は家中の電気を消してから、布団の中に入った。
「…なあ、モモ」
「なんですか?」
「まだ1つだけ、お願いが残っているんだけど」
「…まだ、決めてません」
「そっか。まあ、無理に決める事無いからさ、ゆっくり考えなよ」
「はい。ご主人様」
 それからしばらくして、モモは夢の中へと入っていった。
 おやすみ。
 ちゅ。
 モモの頬にキスをして、僕も眠りについた。


 まいどおなじみ、一方その頃。
「きゃぁぁぁぁぁぁ! ご、ご主人様の甘い唇が、も、モモのほっぺにーーーーーー!!」
「ご、ご主人様…」
「ああー、ランちゃんがおよよよ〜って感じでしゃがみこんじゃったの〜」
「まあ、しょうがないよ。アタシだって、結構ショックなんだから」
「うう、モモちゃん、ずるいです」
「いいな〜、モモ」
「モモ姉たんだけ、ずるいお〜」
「ミドリさんも、してもらいれすね」
「ご主人様が悪いわけじゃないけど、なんか、こう、狩猟本能が…」
「あらら、みなさん、個々のリアクションをとっていますね」
「しょうがないですわよ。わたくしたち全員は、ご主人様のキスに憧れているのですから」
「もう我慢できない。ミカは、ご主人様の元に帰るーー」
「ミカちゃん、そんなに急がなくても帰れますわ」
「へ?」
「うふふ、どうせなら、みなさんで帰りましょう。そして、種明かしをしてあげないと、読者の人たちもわかりませんでしょうし」
「というわけで、明日の朝一に帰りますわよ」
「「「「「「「「「は〜い(なの〜)」」」」」」」」」
 ということを話していましたとさ。

<続>



 



  後書き♪

 なんか、ものすごくあま〜ったる仕上げしまったような…。
「これ、あま〜ったる度、どのぐらいなんですか?」
 …4ぐらいだな。
「これで、4、なんですか?」
 まあ、そうだな。
 頑張ればもっとあま〜ったい展開を作れたんだけど、今回は4ぐらいにしないと収集がつかなくなってしまうからな。
「とはいえ、出来はそんなに悪いような感じはしませんけどね」
 …ありがとうな。
「うう、信じていませんね〜」
 信じているともさ。
 なんといっても、サキミは俺の守護天使だからな。
「えへへ、ご主人様〜」
 ということで、次回もお楽しみに〜
「バイバイですぅ〜」

メール 2003年10月21日 (火) 16時02分


星に願いを〜小さいことは素敵なことだね〜 - 返信 -

[129]K'SARS


 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?

 ごろごろ。
「……」
 ごろごろごろ。
「………」
 ごろごろごろごろ。
「…………」
 ごろごろごろごろごろ。
「もう、いいかな?」
「だめぇ〜。まだこうしているの〜」
「はあ、はいはい」
「えへへ、ご主人ちゃま〜」
 今日はアカネの誕生日。
 手はず通り、みんながパーティの準備をして、僕がアカネを連れ出して、あとでこっそりプレゼントを渡す…ってことになっていたんだけど、不思議なことが起こった。
 それがまあ、この前のセリフなんだけど…。
 結論から言うと、アカネが小さくなった。
 年齢的にルルと同い年で、朝起きたらいきなり布団に潜り込んでいて、さっきから僕に甘えている。
 食事中もずっとそうしているものだから、みんなの視線が痛い痛い。
 これがアカネが大きくて、誕生日じゃなかったら、僕は何度昇天するかわかったものじゃない。
 ミカなんて、明らかに殺気を発していたからな。
「にしても、どうしてこうなったんでしょうね?」
「そうですわね」
 家の中で結構冷静な2人、アユミとランが僕の部屋で事態の状況を把握しようとしている。
 いや、冷静なのはアユミだけで、ランはかなり顔が引きずっている。
「昨日までは、いたって普通でしたのにね」
「ご主人様は、何かお気づきになったことは、ありませんでしたか?」
「ないな。朝起きたら、アカネがこの状態でいたから」
 ごろごろ。
 僕がアカネの頭を撫でると、余計体を密着させてくる。
 なんか、キツネのころを思い出すな。
 あのときも、頭を撫でながら、茜色の空を見ていたっけ。
 そういえば、ときどき僕に向ける笑顔が、誰かとかぶるんだよな。
 う〜ん、誰だったろ?
「とにもかくにも、このまま家にいたんじゃ、ミカちゃんたちが落ちつかないので、ご主人様、アカネちゃんと一緒に散歩に出てはいかがでしょう?」
「そ、それがいいですね。ご主人様、あとのことはランたちに任せて、アカネちゃんとお出かけなさってください」
「まあ、元々その予定だからね。アカネ、僕と一緒に出かける?」
「うん!」
 ということで、ミカやツバサの妨害を受けながらも、なんとか僕たちは外に出る事ができた。
 にしても…。
「ご主人ちゃま、おんぶおんぶ!」
 家を出た途端、アカネがおんぶを要求してきた。
 最初はやんわりと断ろうかと思ったけど、この年の子の期待に満ちた視線&今にも泣きそうな顔には、どんな大人でも勝てない魔力を持っているため、仕方なく背負っている。
 ルルにも、こんなことしたことないのにな。
「ねえ、ご主人ちゃま」
「なんだい?」
「あたち、あっちに行きたい」
 アカネが指を差した先は、この街で1番見晴らしが良い公園がある。
 休日になると、よくちびっこトリオとアユミを連れて行ったっけ。
「じゃあ、行こうか」
「わ〜い」
 満面の笑みで答えるアカネを背に、僕は公園へと歩いていった。
 
「結構いっぱいだね」
 公園についたら、そこには家族連れの人たちでたくさんだった。
 ちょうど、今のアカネと同じぐらいの子が多いみたいだ。
「…人間、いっぱい」
「? アカネ?」
 不安な声を出したアカネを一旦下ろして、顔を覗く。
「どうしたんだい?」
「あたち、ご主人ちゃま以外の人間、苦手」
「…そっか」
 僕は何も言わないでアカネの手を握って、少し離れたところに連れて行く。
 そこは、まだみんなが来る前に見つけた、とっておきの場所。
「うわ〜」
 それを見たアカネは、僕にしがみついて全身で喜びを表現する。
「ここなら、あまり人が来ないからね」
「うん! ありがとう、ご主人ちゃま」
『ありがとう、お兄さん』
 このときのアカネの笑顔が、冴子ちゃんとかぶった。
 アカネを僕が引き取ったときも、同じような笑顔で言ったことを思い出した。
 そっか、さっきから引っかかっていたのは、冴子ちゃんだったのか。
「? どうしたの?」
「あっ、ううん。なんでもないよ。それより、何して遊ぼうか」
「えっとね、ごろごろしたいの〜」
「えっ? また…」
「ぐすん、だめなの?」
 うっ。
 アカネ、今の姿で(前の姿でも)それは、反則だぞ。
 ああ、やめてくれ。
 勢いで抱き締めてしまうじゃないか。
「わ、わかったよ。アカネの気が済むまで、甘えていて良いから」
「わ〜い」
 僕が先にベンチに座って、それからアカネが膝の上に乗って、頬をすりすりしてきた。
 かわいいんだけど、ここまでされると逆に辛いものがあるよ。
「ねえ、ご主人ちゃま」
「うん?」
「さっきみたいに、なでなでもして〜」
「はいはい」
 もう1度さっきの顔されるのは勘弁してほしいので、ここは大人しく頭を撫でた。 
 それにしても、どうしてアカネは小さくなったのかな?
 昨日までは何も変わらなかったのにな。
 まあ、僕がここで考えても仕方ない事だけど。
「…ご主人ちゃま」
 アカネが頬すりをやめて、僕の顔を見る。
「どうした?」
「…あたちね、お星様にお願いしたんだよ」
「お願い事?」
「うん。もっと、あたちがご主人ちゃまに素直になれますようにって。そうしたらね、こんな姿になっちゃったんだよ。きっと、メガミ様が、こんなにしてくれたんだよ」
「…そうかもね」
 真実はユキさんに聞いてみないとわからないけど、今のアカネにそんなことをいうと、とんでもないことが起きそうなので、自分の中にしまいこむ。
 でも、アカネがそんなことを願い事をしたなんてな。
 ちょっと意外かも。
「あたちね、もっとご主人ちゃまとの時間を作りたいの。だって、あたちとご主人ちゃまは、運命っていう赤い糸で結ばれているんだから」
「アカネ…」
「…うわ〜、綺麗な夕焼け〜」
 アカネが指差した先には、大きな夕焼けがあった。
 そっか、もうそんな時間なんだ。
 秋は冬ほどじゃないにしろ、やっぱり陽が落ちるが早いな。
 そういえば、アカネの名前の由来はこの色だったな。
 あはは、アカネ、食い入るように見ている。 
 …渡すなら今か。
 僕はポケットから、アカネ用のプレゼントを出す。
「アカネ」
「な〜にぃ?」
 こっちを向いたアカネに、僕はゆっくりとプレゼントをつけてやる。
「…ペンダント?」
「うん。何にしようか迷ったんだけどね、やっぱり、無難にこれかなって」
「…ありがとう、ご主人ちゃま。あたち、嬉しいよ」
「そっか」
「でも、あたちが1番嬉しいのは…」
 ちゅ。
 ふいに、アカネの唇が重なる。
 前にしてあげたキスとは違い、かなり長い。
「…ぷは。えへへ、あたちには、これが1番のプレゼントだよ」
「じゃあ、お返し」
 ちゅ。
 今度は、僕がアカネにさっきよりも短めのキスをする。
「…誕生日、おめでとう。アカネ」
「ありがとう、ご主人ちゃま」
 それから僕たちは、落ちて行く夕日を見ながら、帰るまでの時間を過ごした。
 
 翌日。
「な、なんで、わたしがご主人様のところで寝ているの!?」
 僕の部屋で寝ていたアカネが、顔を真っ赤にして慌てていた。
 どうやら、昨日のことは覚えていないらしく、プレゼントだけが残る形になった。
 そのことが災いしたのか、ミカたちが昨日のことを暴露したために、アカネはしばらく僕のことを避けるようになった。
 ただの照れ隠しとアユミは言っていたけど、やっぱり寂しいよな。
 まあ、数日後には普通に喋れるようになったけどね。
 来年は、今度は大きなアカネと迎えたいな。
 僕の1番大切な、アカネと。

 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 次回は、誰がお願いをするのかな?


<終>




 後書き♪

 今回は余裕で終わったな。
「ねえ、ご主人様。どうして、アカネさんは小さくなったんですか?」
 おっ、ヒカリじゃん。
「私もやっとこっちに来るようになりましたよ」
 どうしてって言われてもな。
 俺は毒電波の受信を元に書いているだけであって、どうしてと言われるとかなり困るんだよな。
 強いてあげるなら、これかな。
「うっ、それは…」
 この力を借りれば、どんなネタもやりたい放題だな。
「…あとで、滅殺されても知りませんよ」
 ぢゃむじゃないから良いのだ。
「ところで、これはBSS専用になったんですよね?」
 まあ、そうだな。
「過ぎてしまった分は、どうするんですか?」
 …書くしかなかろうに。
「それと、既に書いてしまったのは?」
 もう1度、BSSを書くよ。
 どう考えたって、あれはBSSじゃないからな。
「うわ、いっぱいありますね。今やっているのと、新連載も含めると」
 がんばるっすよ。
 天よ、俺に毒電波を!!
「ええ〜、只今ご主人様は受信中なので、私が締めさせてもらいますね。では、また次回作でお会いしましょう〜」
 おらおらおら〜!!

 最後に、アカネさん、
「お誕生日」
「「おめでとー(ございます)!!」」

メール 2003年10月07日 (火) 12時20分


星に願いを〜スケッチブックに込められた想い〜 - 返信 -

[126]K'SARS


注:この話しはP.E.T.Sと天使のしっぽのストーリが混じっています。


 流れ星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?

「こんな寒い日に、土遊びですか?」
 夢を見ていた。
 冬がせまり、動物たちが次々と冬眠していくのに、1匹だけその機会を失った亀を、僕は近くの公園の木の下に寝床を作っていた。
 そんなとき、背後から声をかけられた。
 高校生ぐらいの女の人で、のんびりとした雰囲気の持ち主。
 彼女は僕が亀を木の下に埋めているところを見ると、何かを考えた後、すぐ側のベンチに座って持っていたスケッチブックに鉛筆を走らせた。
 数分後。
 彼女はスケッチブックの1ページを破いて、僕にくれた。
 そこには、冬眠から覚めた亀を、僕が抱き上げているところだった。
「春になったらこうなるんじゃないかって思って、書いてみました」
 笑顔で、彼女はそう言った。
 亀を木の下に埋めてからも、女性とは頻繁に会って、春に出てくる『アユミ』のことを話した。
 そう、期待の詰めこんだ話しを。
 でも、それは絶望と変わる。
 春になって、そろそろ起きてくれるであろうアユミを彼女と一緒に公園に迎えに行ったら、そこにはシンボルの木が切り倒されていた。
 土は抉られていて、木があった場所もショベルカーで掘り返されていて、僕はあわててあゆみを探したけど、見つける事はできなかった。
 工事を再開しようと僕をどかそうとする大人たちに、僕は知らないうちに殴りかかっていた。
 もちろん逆にやっつけられて、女性が助け舟を出して公園から出て行くときには、全身痣だらけになった。
 そんな僕に、彼女は、
「これ、あのときの絵に付け加えてみました」
 1枚の絵を差し出してくれた。
 そこには、僕が最初にもらった絵に、彼女が横で微笑んでいた。
 それを見たとき、堪えていた悲しみ一気に出て、いつの間にか彼女の胸に飛び込んで、泣いていた。
 懐かしくて悲しい、3つ目の、思い出。

 目を覚ましたとき、そこは見なれた天井があった。
 今住んでいるアパートの天井じゃなくて、実家のつるや旅館の天井。
 そう、僕は実家に帰ってきていた。
 旅館の方が突然忙しくなって、アルバイト代をやるから帰って来いという母さんの強引なアプローチがあって、動物病院のお盆休暇を利用して3日の予定で帰ってきた。
 もちろん、僕1人ではない。
 守護天使のみんなも一緒に来ていて、今は僕の横で雑魚寝している。
 しかし、随分と懐かしい夢をみたな。
 もう17年も前になるのか。
 きっと、『あれ』が送られて、部屋を探したときに『あれ』を見つけたからかな。
 起き上がって、客室の窓から夜空を見上げる。
 あのときに貰った、僕とアユミの映っている絵と、前の絵にあのときのお姉さんが加わった絵。
 もうずいぶんと古くなってきたけど、あのころの大切な思い出としてとっていたのを見つけた。
 本当、懐かしいな…。
「ご主人様、どうかなされたんですか?」
「アユミ…」
 声をした方を向くと、そこには当時のお姉さんの姿をした守護天使、カメのアユミが立っていた。
「何でもないよ。ただ…」
「ただ?」
「ちょっと、懐かしい夢を見たんだよ」
「そうですか…」
「…ねえ、アユミ」
 再び自分の布団に寝ようとしたアユミを、呼びとめた。
「どうかなされました?」
「部屋、来ない?」
「ご主人様の、お部屋ですか?」
「うん」
「…わかりました」
 僕はアユミを連れて、客室を出た。
 自室から客室までそんなに離れていないので、すぐに着いた。
 電気をつけると、なんだかアユミは頬を赤くしていたけど、僕は気にしないで机の引出しを開ける。
「これを、見てほしかったんだ」
 机の中から、昨日整理して見つけた絵をアユミに見せた。
「これって…」
「そう。僕とアユミの再会を想像して書いてくれた、きみのオリジナルの人の絵だよ」
「私のオリジナル。あの方が、この絵を…」
「うん。優しい絵だろう?」
 この絵をもらったとき、僕はしばらくこの絵に思いをめぐらせていた。
 春になって、この手でアユミを再び抱き上げる瞬間を想像して、床についていたのだ。
「僕はね、現実にこうなるって思っていたんだ。それはお姉さんも同じだった思うんだ。でも、あんなことになってしまった」
「ご主人様…」
「きっと、今のアユミを見たら、お姉さんは嬉しがるだろうな」
 うん、きっと喜んでくれるだろう。
 そして、僕とアユミの絵を書いてくれただろう。
 でも…。
「あの、今、私のオリジナルの方はどこにいらっしゃるんですか?」
「…天国だよ」
「あっ、ご、ごめんなさい。私ったら、ご主人様の思いを考えずに…」
「いいよ。僕だって、昨日知ったんだから」
 今回帰ってきたときに、父さんから1通の手紙と大きな封筒が渡された。
 最初に手紙を読んでみると、そこにはお姉さんの旦那さんから、彼女が死んだことが告げられていた。
 死因は、圧死。
 詳しくは書いていなかったけど、奇しくも、アユミと同じ死因だということだった。
「手紙で知ったとき、僕はすぐにこの絵を探したよ」
「それが、この絵」
「そう。けど、これだけじゃなかったんだ…」
 僕は机の1番奥の引き出しに入れていた大きな封筒をアユミに渡した。
「開けてごらん」
「はい…」
 アユミが大きな封筒を開けると、中からスケッチブックが入っていた。
 今時のではなく、当時彼女が使っていたものらしい。
 その証拠に、直筆の名前が書いてある。
「川澄、麻衣…」
「アユミのオリジナルの人の名前だよ。中に、すごいものが書いてある」
「…拝見しても、よろしいですか?」
「もちろん」
 ページをめくったアユミは、口元に手を当てて、涙ぐんでいた。
 僕も、これを見たときにはアユミと同じになった。
 それほど、最初のページには僕たちにとっての重要な意味を持っていた。
「私のオリジナルの方が、こんな風に、私やご主人様のことを思ってくださっていたなんて」
「…アユミ。このスケッチブックは、アユミに持っていてほしいんだ」
「えっ? でも…」
「僕が持っているよりも、アユミに持っていてくれたほうが、きっと、お姉さんも喜ぶと思う」
 故人を引き合いに出すのはあまり好きじゃないけど、僕が持っていたって宝の持ち腐れだから。
 アユミはそんな僕の気持ちを察してくれたのか、
「ありがたく、頂戴しますわ」
 僕に深く頭を下げて、大事そうにスケッチブックを抱きしめる。
 その姿は、昔に僕が見たお姉さんそのものだった。

「あっ、流れ星ですわ」
「本当だ」
 夜空を見上げたら、星が目の前で流れていった。
 ここはよく星が見えるな。
「ご主人様。確か、流れ星に願い事をすると、願いが叶うと言われていますわよね」
「そう聞いたことがあるな」
「私は守護天使なので、そういうことはしないのですが、今日だけ、今日だけは1人の女性として、してもいいと思われますか?」
「いいと思うよ。アユミだって、1人の女性なんだからさ」
「それでは…」
 アユミはスケッチブックを抱きしめながら、再び落ちてきた流れ星に願い事をした。
 僕はお姉さんの冥福を祈った。
「ご主人様」
「うん?」
 願いを終えたアユミが、そっと僕の肩に頭を乗せた。
 ベレー帽が、少しだけ傾く。
「私、麻衣さんの分まで、このスケッチブックにたくさんのご主人様のとの思い出を詰め込みますわ」
「うん」
「他の、ミカちゃん以外の守護天使のみなさんとの思い出も詰め込みたいですわ」
「あはは」
「それから、それから…」
「…アユミ?」
 たくさんの夢を語ったまま、アユミは眠りについた。
 僕は近くに敷いてあった布団までアユミを移動させて、そして、一緒に眠った。
 
 夢を見ている。
 僕とアユミと、お姉さんが一緒に、あの公園でのんびりと和んでいる夢を。
 決して叶うことがないと思っていた、アユミとお姉さんとのツーショット。
 僕は、彼女たちのスケッチのモデルになって、陽の当たる場所で、長く座っている。
 少しのずれも決して見逃さず、黙って座ることを強要される。
 でも、それが終わると、2人がおいしいサンドイッチと紅茶をごちそうしてくれる、そんな夢を。
 夢を見ている。
 どこにでもありそうな、もう叶わない夢を。
 でも、僕はこれから作っていきたい。
 僕の大切な家族と、その場面を書いてくれる、もう1人の川澄麻衣がいつでも帰ってこれる、暖かい場所を。
 手伝ってくれるよな?
 なあ、アユミ。

 流れ星に願い事をすると願いが叶うと言われている。  
 さて、次回は誰がお願いをするのかな?

<終>


 後書き♪
 ふう〜、完成。
「ご主人様にしてはめずらしくシリアスですね」
 まあ、アユミを書くときは最初からシリアスものだということにしていたからな。
「ところで、どの辺にP.E.T.Sが入っているんですか? 名前はしっぽの方ですけど」
 アユミのオリジナルの女性の設定が、P.E.T.S版なんだ。
 本当は全部、P.E.T.Sでやっていきたかったんだけど、内容はほとんど知らないから、最初だけP.E.T.Sの設定で、あとは天使のしっぽなんだよ。
「だから、混ざってあるって注意書きをしたんですね」
 まあ、そういうこと。
「それにしても、川澄麻衣って…」
 …これしかうかばなかったんだよ。
 他にいい名前がなくてさ。
「まあ、いいですけどね」
 うむ、人生前向きにだ。
 さて、今回はこの辺で。
 K'SARSと、
「ハトのサキミでした〜」

メール 2003年09月29日 (月) 11時26分


SARZU 【DINNER KILLERS】 - 返信 -

[125]はじめ


 さてさて、なんだかんだ有りまして、ピピは部屋の片づけを済ませました。

ピピ「お、終わったで〜! あゆみはん、それ以上寝ると起きる前にあの世に行ってまうさかい、早う起きぃ!!!」

あゆみ「んんん、[起きる] あ、もう部屋の片づけが済んだのですね。5963♪」

ピピ「みかはん、それ以上兎跳びすると筋肉ついて漢(おとこ)っぽくなるさかい、止めるがええんちゃうか!!?」

みか「あっ!!![止める] 片付けどうも★」

ピピ「ゆきはん、それ以上踊ると骨折れてクラゲになるさかい、止めるがええんちゃうか?」

ゆき「[止める]おほほほほ、そうでしたねぇ。 片付け御愁傷様(ごしゅうしょうさま)☆」

あゆみ「さてさて、[時計を見て]もう7時をですし、皆さんで夕御飯を作りませんか?」

みか「いいねぇ★ みか賛成の反対の反対!(=賛成)」

ピピ「普通に答えぃ!!!」

ゆき「では私も塩基性の反対。(=酸性→賛成)」

ピピ「化学かい!!?」

あゆみ「OK everybody, let’s begin! では皆さん、始めましょう!」

ピピ「何故英語!!?」

 4人は台所へ行きました。

あゆみ「ではでは……… これっくら〜のっ、おべんとばっこにっ♪」[弁当箱を用意]

みか「おにぎりおにぎりちょいとつ〜めてっ♪」[ポケットからおにぎりを取り出す しかもそのおにぎりはプラスチック製]

ゆき「きざ〜みしょうがにごましおふって〜♪」[酸化銅(T)と水酸化ナトリウムと鉄粉をかける]

ピピ「にんじんさん♪ ………って遊んどる場合かぁ!!!真面目にやれぃ!!!!!」

あゆみ「おほほほほ、ごめんなさ〜い♪ ではでは、今日の夕飯のメニューは野菜スープにしましょうか。」

みか「いいねぇ!」

ゆき「ではまづ最初に、大鍋に水を入れましょう。」[5g程の容積の大鍋に水を2gほど入れる]

あゆみ「キャベツを入れて…」[あゆみがキャベツを鍋に入れる]

みか「にんじんを入れて…」[みかがにんじんを鍋に入れる]

ゆき「ウィンナーを入れて…」[ゆきがウィンナーを鍋に入れる 以下略]

あゆみ「たまねぎも入れて…」

みか「ピーマンも入れて…」

ゆき「コンソメも入れて…」

高トリ「強火で煮込みましょう!」

ピピ「なぁ、ウチも具ぅ入れてええか?」

高トリ(シャキ〜ン◇!!!)

 旧高校生トリオは、具を入れさせるかっ!という視線でピピを睨みつけました。

高トリ「せ〜の、煮えたかどうだか食べてみよう♪ むしゃむしゃむしゃ[スープを味見] まだ煮えない♪」

ピピ「当たりめぇやろ〜! まだ煮込んで20秒しか経っとらんで〜!!!」

あゆみ「しかし、これでは味付けが物足りないですわね。」

みか「そうよね。」

ゆき「では、もっと調味料を加えましょう。」

あゆみ「では私は、辛さが足りないので唐辛子を入れま〜す。」

 そう言ってあゆみはダンボールいっぱいの赤唐辛子を、一気にドヴァッっと鍋に入れました。

みか「え〜〜???それじゃ辛くなっちゃうよ〜! チョコも入れようよ!」

 みかも負けずと、バケツいっぱいのカラフルチョコを、一気にザ〜ッと鍋に入れました。 ちなみにカラフルチョコとは、ソフトクリームやアイスの上に時々載っている、細長くて色とりどりなチョコのことです。

ゆき「おほほほほ! やはり健康のことを考えて、このスープを塩基性にしましょう♪」

 そう言うとゆきは、どこに持っていたのでしょう…、「アンモニア水 1mol/g」と書かれたシールの付いてるビーカーを取り出しました。そのビーカーの中には無色透明で刺激臭のする液体(アンモニア水)が入っています。 そしてゆきは、こまごめピペットでそのビーカーの中に入っているアンモニア水をピペットの最大の目盛りの線まで吸い上げ、鍋の中へ注入しました。 鍋からはトイレの中の匂いのする湯気がたちのぼっています。

あゆみ「んんもう、ゆきさんったら、大胆不敵ですわねぇ。」

ゆき「お〜っほほほほ〜〜〜!!!」

ピピ「くっさ〜〜〜〜〜!!!!!」

あゆみ「しかし、これだけではまだ具が物足りないですわね。」

みか「そうよね。」

ゆき「では、もっと具を足しましょう。」

あゆみ「では、兎の肉を入れますわ。」

 そう言ってあゆみは、兎の肉をぽとぽとと鍋に落としました。

みか「ひど〜い! みかは鼈(すっぽん)を入れる!」

 みかも負けずと、体長30cmほどの鼈を鍋に突っ込みました。

ゆき「おほほほほ、私は…」

 ゆきはどこから取り出したのでありましょう…、まだピンピンに生きている白蛇を取り出しました。 白蛇は青紫色の舌をベロベロと出し入れしています。

ピピ「いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」

 ゆきはその白蛇を生きたまま、グツグツと煮立っている鍋へ投入しました。 白蛇は暑い暑いとも言うように、身体を激しくくねくねさせてもがいています。 そして、徐々に身振りが衰えていき、しまいには鍋の底からぶくぶくと昇る気泡に打たれて鍋の中を不規則な方向へ踊り回るありさまになってしまいました。

あゆみ「んんもう、ゆきさんったら、波乱万丈ですわねぇ。」

高トリ「お〜っほほほほ〜〜〜!!!」

ピピ(もうダメや……………)

あゆみ「では、改めまして………」

高トリ「せ〜の、煮えたかどうだか食べてみよう♪ むしゃむしゃむしゃ[スープを味見] もう煮えた♪」

あゆみ「できましたわね。」

みか「ねぇねぇ、このスープに名前を付けない?」

ゆき「そうですねぇ、では……… 『スーパーミラクルウルトラワンダフルビューティフルジョイフルファイヤーハイヤーディザイヤーヴェジタブルスープ』 っていうのはどうでしょうか?」

あゆみ「いい名前ですわねぇ♪」

みか「みかその名前で、京王の反対!(=おうけい→OK)」

ゆき「では、この鍋を居間に持っていきましょう。 ピピさんも運ぶの手伝って下さい。」

ピピ「わ…、わかったで!」

 4人は『スーパーミラクルウルトラワンダフルビューティフルジョイフルファイヤーハイヤーディザイヤーヴェジタブルスープ』を慎重に居間に持っていきました。

               【ピピの苦労は続く】


              ●後書き●
はじめ「やっほ〜♪ 何だか最近SSを読んでヴぁかりで、SSを書いてはいなかったので、これを書きました。 まぁ、バテて受験勉強に集中できなくて書いたというのもありますが(笑) ではでは、次回もお楽しみに★」
投稿日:9月28日(日)

メール 2003年09月28日 (日) 18時09分


[134]エマ
Re:SARZU 【DINNER KILLERS】


な、なんか……ピピ以外がどんどんおバカ、というか変人になってきてる…(汗)

唐辛子入れるわ、チョコ入れるわ、あげくの果てにはアンモニアですか…。しかも…白蛇!?
いや、これはいくら何でも…。

ゆきさん、自分の前世の動物ですよ〜。地も涙もないや〜ん!(涙)

で、その『スーパーミラクルウルトラワンダフルビューティフルジョイフルファイヤーハイヤーディザイヤーヴェジタブルスープ』は一体誰が食べるんでしょうか…。

ちなみに私は「みんなご主人様に押し付ける」に7000AP(爆)

メール 2003年11月06日 (木) 02時47分


星に願いを〜心の中のウェディングドレス〜 - 返信 -

[124]K'SARS


 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 さて今回は、誰がお願いをするのかな?
 
 今日はミカの誕生日。
 いつもと同じように、他のみんなが家でパーティの準備をして、僕がデートをするというパターンになっている。
 でも、今回はちょっと違う。
 みんなのときとは違い、僕自身がミカを誘って、実家のほう一泊する予定。
 今僕たちは、下りの電車で向かっている最中。
「ねえ、ご主、じゃなくて、ダーリン」
「なんだい?」
 今回はミカだけだから、前のときみたいにマスコットになっていない。
「どうしてミカだけ、ダーリンの実家に行くの?」
「今は内緒だよ。楽しみに待っててよ」
「…まあいいけどね。だって、ダーリンとこうして2人っきりで旅行が出来るんだからね」
 ミカは人目を気にしないで、僕の腕に絡んでくる。
 すると、どうしても当たっちゃうんだよね、ボリュームがあるのがさ。
 本能では素直に嬉しいんだけど、理性を保つのがしんどい。
 うう、自制心自制心。
「ところでダーリン」
「うん?」
「あの鞄の中には何が入っているの?」
 ミカは隣りに置いてあった僕の鞄に注目する。
「鞄がどうかした?」
「なんか日帰りにしては多くない?」
「父さんたちのお土産が入っているんだよ。 で帰るのもなんだと思ってね」
 というのは建前で、中にはもっと重要な物が入っている。
 今は内緒だけど、いずれ出すつもり。
 僕の中に秘めている決意とともに。

「うわ〜、久しぶり〜」
「そうだね。まだウサギだったころのミカと一緒に来たとき以来だもんね」
 地元についた僕とミカは、そのまま実家に行かずに、先に昔の思い出の地へと向かった。
 休みの日によく遊んだ裏山。
 父さんにあの歌を教えてもらった場所であり、ミカとよく遊んだ場所でもある。
「前に来たときにはゆっくりできなかったけど、今回は1泊できるからご主人様とのんびりできるね」
「喜んでくれて何よりだよ」
 はしゃいでいるミカを見て、僕は自然と笑顔になる。
 いつからだろうな、こんな風になったの。
 始めの頃は、ミカの積極的な行動にただ戸惑うばかりだけど、今となってはそれが心地よくなっていた。
 本当はそこまでで止まっていればよかったんだけど、日々募って行く思いを抑える事が出来なかった。
 そして今日、僕はここで人生で最大の転機を迎えることを選んだ。
「…ねえ、ミカ」
 なるべく気持ちを抑えながら、僕はゆっくりと鞄の中からあるものを出す。
「なあに? ご主人様」
「あのさ、ミカに誕生日プレゼントを用意したんだけど、受け取ってくれるかな?」
「ここで?」
「そう、ここで」
「…うん。いいよ」
「じゃあ、目をつぶっててくれる?」
「いいわよ」
 ミカが目を閉じたのを確認して、僕はプレゼントを手にして、ゆっくりとミカに近づく。
「ねえ、まだなの? ご主人様」
「もうちょっとだよ」
 箱に入っているプレゼントを取り出して、そっとミカの薬指に通す。
「もういいよ。目を開けても」
「……!! これ…」
 自分の薬指にある物を見て、ミカは驚きを隠せないようだった。
 きっと、僕がミカの立場でも同じリアクションをとるだろうな。
「本物はまだまだ買えないけど、とりあえず、今はそれで我慢して」
「…ミカで、いいの?」
 まだ驚いている状態で、ミカは僕の気持ちを聞こうとしていた。
「ミカだからあげるんだよ。一生かけて一緒にいたい、ミカだからこそ」
 守護天使なんて関係無く、1人の大切な女の子として守って行きたいから。
 そういったらミカは、口を手で抑えて泣いた。
「…すごく、嬉しいよ。ご主人様」
「…しておいて、何だけど。受け取ってくれるかな?」
 この言葉にミカは、
 ちゅ。
 言葉の代わりに、不意打ちにくらったキスで答えてくれた。
「ミカからの気持ちだよ。ご主人様。ううん、本当の意味での、ダーリン」
「…ありがとう。そうだ、これも受け取ってほしいんだ」
「まだ何か、ミカを驚かせるものがあるの?」
「そんなところだよ」
 僕は鞄の中から、もう1つの切り札を出す。
「…ヴェール?」
「うん。一式はさすがに用意できなかったから、今はこれだけ」
「もう、ダーリンたら。気が早いんだから」
「ごめん」
「ううん。ミカはとっても嬉しいよ。ねえ、してくれる?」
「もちろん」
 ミカの頭にヴェールをかぶせると、僕はその綺麗さに動けなくなる。
「…綺麗?」
「うん。とっても、綺麗だよ。ドレスがないのが、ちょっと残念だけど」
「…ドレスなら、あるよ」
「えっ?」
 今まで聞いたことがない、ミカのすごく色っぽい言葉に僕は少し驚く。
「ミカとダーリンにしか見えない、心の中でのウェディングドレスが、ちゃんとここにあるよ。そして、タキシードも」
「…そうだね」
「ところで、神父さんはいないの?」
「今日は、ね。本番はまだまだ先になるよ。もちろん、そのときまでにちゃんと一式を着せられるように、僕もがんばるから」
「うん。期待して待ってるか・ら・ね。ダーリン」
 僕たちはもう1度見詰め合って、そっと口付けを交わす。
 気がつけば、もう空には星が見えていた。
「あっ、1番星み〜つけた。そうだ、せっかくだから、お願い事しちゃおうっと」
「僕もしようかな」
 ミカに続いて、僕も願い事をする。
 これからもずっと、ミカやみんなと一緒にいられますようにっと。
 うん、これでよし。
「…ふう」
「ミカは、何をお願いしたの?」
 終わった頃を見計らって、僕はミカに話しかける。
「うふふ、な・い・しょ」
「なんだよ、それ」
「あはは、多分、ダーリンと同じことだよ」
「そっか」
「そうだよ」
「…行こうか」
「はい」
 僕はミカの手を取って、ゆっくりと実家に向けて歩き出す。
 両親に、最愛の人を紹介するために。

 1番星に願い事をすると願いが叶うと言われている。
 次回は、誰がお願いをするのかな?

<終>


 

 後書き♪

 ふう、なんとかセーフ。
「あと数分でしたね」
 まあな。
 2回目のBSSだったけど、今回はスムーズに出来たからな。
「それにしてもこの後書き、今までと同じなんですね」
 まあ、これも連載だからね。
 別々にしないとさ、色々と混乱を招くからね。
「なんか、ここでのご主人様とあっちのご主人様が違いますよ」
 …あっちは、なんか変なことに発展しているから、せめてこっちだけは普通にしないとさ、わけわからなくなるからさ。
「ヒカリちゃんは、どうします?」
 まあ、機会があったら出そうかなと。
「早く出してあげないと、またぢゃむを持ってきますよ」
 …そうだな、出してあげないと、また変な展開になりかねないからな。
「変な展開にしているのは、ご主人様ですよ」
 …では、今回はこの辺で〜。
「うう、何も変わっていないじゃないですか!!」
 ミカ、誕生日おめでとさんー!!

メール 2003年09月24日 (水) 15時42分


[133]エマ
Re:星に願いを〜心の中のウェディングドレス〜


K'SARSさんいらっしゃいませ☆ ペッコミではお世話になっております(^^
エマステーションへようこそ♪

ご覧の通り、ウチのサイトではオリキャラによる独自のオトギストーリー作品がメインのサイトです。
互いの作品に触発されたり、オリキャラが掲示板で口を出したり…。
多分、ほかには類を見ないサイトかもしれませんね(他にもうちのようなオリキャラ活動メインのサイトがあったら素敵なんですけど…)

お暇があったら、それぞれの作品を是非ご覧になってください☆

あ、掲載ですか? う〜ん、常連さんの数も増えてきて、そろそろ許容量オーバー気味の所はあるんですが…(苦笑) そうですね。そう頻繁にでもなければ、お受けしたいと思います。

>オリキャラ
おおっ! サキミちゃんだけじゃなかったんですね。
みなさん、よろしくお願いします♪

メール 2003年11月06日 (木) 02時40分


モモとご主人様の1夜【第4話】 - 返信 -

[123]K'SARS


「ありがとうございました〜」
 食事を終えて、僕たちはファミレスを出た。
 しかし、未だに無言のまま。
 何かを話そうとしても、言葉が声にならない。
 何か話せても、言葉にならない。
 モモも温もりが手を通して伝わってきているのに、なんだか遠くにいるみたいな感じ。
 もどかしい。
 今の心境を語るとすれば、そういうのが自然だと思う。
 僕はそれほど喋るほうではないけど、こういうときに話せないのは、すごく辛い。
 どうして、こんなことになったんだろうな?
 …やっぱり、僕が途中で邪な考えを出してしまったからだろうな。
 はあ〜。
「もし、そこの人」
「えっ?」
 声がした方を向いてみると、そこにはなんだか怪しげな女性が座っていた。
「…僕たちですか?」
「はい。彼方たちです」
 このパターン、どこかであったような気が…。
 ……はっ。
 気がついたら、モモと一緒に女性の前に立っていた。
 なんかこう、自然と吸い寄せられた感じで。
「何か、用ですか?」
「はい。なにやらお2人の間に、重たげな空気が流れていたのが気になりまして、お呼びしました」
「別に、何も…」
「…これを」
 僕のことを無視するかのように、女性はお守りを差し出した。
 どこにでもあるような、普通のお守りを。
「あの…」
「そのお守りは、きっとあなたたちを良い方向へと導く事でしょう」
 完全に無視されるし。
「ただし、そのお守りは、そこの女の子が持たないと、その効力を発揮しません」
「えっ、モモが、ですか?」
「そうです。そのお守りは、今から12時間以内に3つのお願いを叶えることができるのです」
「3つの、お願い…」
「そのお願いは、あなたが大切に思っているいる人が、必ず、叶えてくれましょう」
 ものすごく怪しかったが、僕には今の状況を打開する手立てがなく、例えそれがどんなにインチキ臭いものでも頼るほかに無くて、僕は差し出されたお守りをモモに手渡した。
 モモはそれを大事そうに受け取ったのを確認して前を見てみると、女性はいつの間にか消えていた。
 一体、何だったんだろう?

 それから僕たちは、家に帰らずに公園に寄った。
 いつもルルとナナとモモが一緒に遊んでいる公園も、闇に包まれていて、誰もいなかった。
 僕は近くに置いてあった自販機からジュースを買って、その1つをブランコに乗っているモモに渡す。
「なんだんだろうな、あの人…」
 2人っきりになって、久しぶりに出た言葉がこれ。
「…ご主人様」
「うん?」
 モモはずっとお守りを見ながら、話しかけてきた。
「これ、本当にお願いが叶うのでしょうか?」
「どうなのかな? まあ、モモが心から願えば、叶うと思うよ」
 とは言ったものの、全く根拠がない。
 お守り自体にそんな力があるとは思えないし、何より、あの女性自体の発言が怪しすぎ。
 今時、そんなご都合主義なことが…。
 ………。
 うん?
 そういえば、
『そのお願いは、あなた=モモが大切に思っている人が、必ず、叶えてくれるでしょう』
 って、言っていたな。
 僕はそんなに頭が良くなくて、某名探偵少年には遠く及ばないかもしれないけど、これだけはわかるような気がする。
 つまりは、モモが大切に思っている人が、その願いを叶えるんだ。
 …モモの大切な人、か。
「あの、ご主人様?」
「うん?」
「また、難しそうな顔をしていましたけど…」
 そういえば、さっきも言われたな。
 僕って、表情に出やすいタイプなのだろうか?
「いやね、モモの大切な人って、誰なのかなって」
「えっ? も、モモの、大切な人、ですか?」
「そう。モモが心から大切だって思える人。モモが心の底から大好きだと思っている人」
「も、モモは…」
 卑怯な自分がここにいる。
 まだ小さなモモに、こんな酷なことを言わせるんだから。
 でも、その言葉を聞きたいのも事実で、嘘偽りも無い言葉を、僕は望んでいた。
「も、モモが、大切にお、思っている人は、ご、ご主人様です!」
「…本当に?」
「はい。何度でも、言います。モモが大切に思っている人、世界で一番大好きな人は、ご主人様です!」
「そっか…」
 全身から、どっと力が抜けたような感覚になる。
 安心した気持ち、嬉しい気持ち。
 そして、目の前にいる少女をいとおしい気持ち。
 ああ、僕はなんて幸せなんだろうな。
 こんなに大切に思われたこと、今まで一度もなかったな。
 だったら、僕はそれに応えるしかない。
 モモが望んだ事を、しなければならない。
「だったら、僕はモモの望みを叶えてあげなきゃな」
「モモの、望みですか?」
「そうだよ。モモのしてほしいこと、やってほしいこと、何でも叶えるよ」
「でも、どうしてですか? …あっ!」
「そうさ。そのお守りに願いを言ってくれれば、僕が叶えてあげる」
 お守りに言わなくても、叶えてあげるけどね。
 ということは、あえて言わないでおいた。
「な、なんでもいいんですか?」
「ああ。僕に出来る事ならね」
「じゃ、じゃあ、ええっと」
 あはは、何しようかそわそわしてる。
 う〜ん、かわいいな。
「も、モモと、お家に着くまで、て、手を繋いでください!」
「…さっきまでやったじゃないか」
「そ、そうでしたか? じゃあ、えっと…」
「あはは。わかったよ、それは特別サービスとして、叶えてあげる」
「い、いいんですか?」
「もちろんだよ。モモが考えたお願いだし、さっきも言ったように、僕に出来ることならなんでもしてあげる」
「は、はい! じゃあ、その…」
 モモの遠慮がちに差し出された手を、僕は包み込むように握った。
「それじゃ、行こうか」
「はい! ご主人様」
 僕たちは、再び夜の町を家の方面へと帰って行く。
 お互いの手を、しっかり握り締めて。
 
 一方、その頃。
「うふふ、うまくいっているようですわね」
「そうですね。あともう少しで、達成ですね」
「いいな〜、モモねえたん。ご主人たまと、おてて繋げて。ルルたんも繋ぎたいぉ」
「う〜、ナナも、ナナも繋ぎた〜い」
「もう少しの辛抱ですわ」
「そう、全てがうまくいけば、また繋げますよ」
「わ〜い、ルルたん、早くご主人たまとおてて繋ぎたいぉ〜」
「ナナも繋ぎた〜い」
「…なんか、無邪気な空気と不穏な空気が混ざって流れているのは、私の気のせいなのかな?」
「いえ。多分、アカネお姉ちゃんが思っていることは、間違いではありません」
「…ご主人様、モモ、なんともないといいけど」
「「うふふふふふ」」

<続く>



 後書き♪

 うう、進みが悪くなってきたな。
「おまけにネタも切れてきましたね」
 そうなのだよ。
 案はあるんだけど、なかなか表現が出来なくて…。
「だからといって、3つのお願いネタは、どうかと思いますけど」
 人形じゃないからいいのだ。
「良くはないと思いますけど…」
 細かいことを気にしたら、すぐにふけるぞ。
「うう、私、ご主人様より若いです〜」
 …それはそれで、むかつくな。
 まあ、それはよかとして。
 今回は、この辺にしようか。
「は〜い」

メール 2003年09月24日 (水) 15時28分


[130]エマ
Re:モモとご主人様の1夜【第4話】


今回は、なんともしみじみとした…。
このご主人様って、すんごく口下手なんですね。見ててちょっとハラハラしますよ(笑)

でも、占い師さんが助けてくれたおかげで、なんとか良い雰囲気になりましたね。

モモちゃんと手をつなぐ、という状態って、実際にやったらどういう風に感じるんでしょう。思い切り想像力を働かせて考えて見ると、これすっごく楽しいですよね。

モモの小さい手…弱弱しく僕の手を握るけど、そこからモモの暖かさ伝わってきて…。
きっと、僕の手の暖かさも、彼女に伝わっているんだろうなぁ…。

と、もう想像が止まりません(笑)

さて、願い事の一つがかないましたね。次はどうなるんでしょう?

HOME 2003年10月10日 (金) 00時53分





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