登場人物
ガッシュ・ベル 電撃の術を使う魔物。魔界にいたときの記憶を失っている。清麿が学校に行く時、いつもついてこようとする。「やさしい王様」が目標。
高嶺清麿 とても頭のいい天才中学生。その頭脳のために、周りからいじめられて不登校だったが、ガッシュのおかげで変わる。
ガッシュたち六人は、通路を通って奥へと進んでいた。
「しかし、祐樹は二人で平気なのだろうか・・・」
清麿がつぶやいた。さすが、おせっかいをかけるだけはある。すると、剣心が
「平気だ。あいつ、かなりの覚悟を持った目をしていた。おそらく、あの戦いに何かあるんだろう。」
「だろうな。あそこまで何かなければ、自分達だけでやるなんて言わないよな」
グロウも割り込んで話した。しばらくすると、四人は大きな部屋に出る。
「フン・・・よくここまで来たな」
「何!?あいつは・・・」
敵を見て、グロウとサンは驚きを隠せなかった。
その頃、ムートと祐樹は・・・
「疲れた」
「は?」
祐樹が突然のんきな発言をしたので、ムートは呆れた。しかし、祐樹は先に進む。
「おい、お前疲れてるんじゃないのか?」
すると、祐樹は立ち止まって振り返り、言った。
「ウ・ソ」
その時、ムートの中の何かが切れた。
「てめえ、真面目にやりやがれーー!」
「げ!」
ムートが祐樹を追いかけ、祐樹は逃げながら先に進む。
「どういうことだ!なぜあんたがここにいる!」
グロウが言った。なんとその相手は、前にファルドを助けた魔物・・・グランだったのだ。
「何を言っているのか・・・俺は、二つの軍団を指揮している。」
「何!?二つの組織を同時に支配だと!?」
清麿が言った。グランは続ける。
「そうさ。だから、わざと味方同士を戦わせたのさ。「二つの組織は敵同士」と言うのを印象付けさせ、一気にお前らを潰すつもりだったのだが・・・」
「俺達が組織から抜け、ガッシュたちに味方したせいでそれは崩れた・・・だろ?」
サンが先に敵のいいたいことを行ってしまった。するとジークが
「なるほどな。俺たちは組織に入らずにいたが、そういうことだったのか。と言うことは、ヨミとか言う奴は俺達が悪だとだましたな?」
「ああ。あう言うのはうまくだまし、利用するに限る。無論、お前らもその例外ではなかった」
「チィ・・・」
グロウは舌打ちをする。一方清麿は、本を開いて心の力を溜めている。
「くそやろうが!てめえ、いい加減にしやがれ!」
「そうだぞ!お主、自分のやったことがどれだけひどいことだかわかっておるのか!!」
二人は凄い気迫を見せている。だが、グランは
「当たり前だ。ガッシュ・ベル、悪ってのはな、そんなことはわかってやるんだ。そこのとこ、よくわきまえた上で物を言うんだな・・・」
「ヌゥウ!!」
ガッシュが飛び出そうとする。しかし、ジークがそれを制した。
「焦るな、ガッシュ。確かに奴は俺も許せん。だが、怒りだけに身を任せてがむしゃらに攻撃しても、かえって相手の思う壺だ。」
「ウヌウ、だが・・・」
「いい加減にしろ!俺達がここでがむしゃらに戦って負けたら、今までに魔界へ帰っていった奴はどう思う!?お前の仲間達は、お前に王になって欲しい願いを託していったんだろ!そんな奴らのためにも、勝て!」
ジークの放った言葉に、ガッシュは冷静さを取り戻す。
「そうであったな・・・ジーク、スマヌのだ・・・(そうなのだ、今まで魔界へ帰っていった者達のためにもここで負けるわけにはいかぬ!)。」
「ああ、よく言ったぞガッシュ!みんな、悪かった。俺達が焦っていたら、勝てる戦いも勝てなくなる」
「ウヌ!みんな、いくぞ!」
ガッシュ、ジーク、グロウが走り出し、清麿、剣心、サンの三人は呪文を唱える。
続く