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初めまして!質問させていただきますm(._.)m |
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From:沙織
初めまして!沙織と言います。 小説の腕を磨きたくて……ヒカルさんのHPを見つけ、いろいろ参考にさせていただいています!! いつも助かっています。ありがとうございます!! 質問なんですが、私はどうしても文末が重複しがちです。 例えば、 『今日は最高の一日となった。また皆で集まりたいと思った。』 『踊るようにくるくると回る。皆、それを緊張した面持ちで見つめる。』 のように、「った」や「る」が重複してしまいます。 これだと安っぽい小説の印象を受けると目にしたことがあります。 私の小説は、動作の説明文がほとんど「った」か「る」の文末で締められているので、文章表現に新鮮さが感じられない作品になってしまいます……。 ヒカルさん、皆様はこのような問題をどうやって回避しているのでしょうか?? 答えられる範囲で構わないので、教えてくだされば大変嬉しいです。 お願いします!!
2013年10月30日 (水) 16時16分
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参考になれば。 |
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From:城元太
最近執筆活動をさぼり、プラモばかり作っています。同じことを自分も常に考えていました。せめてもの罪滅ぼしに、御参考になればと思いお答えさせていただきます。
まずは例として、拙作の『消された死竜』の冒頭を引用です。
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砂塵に煙る太陽が、街並みを赤く染めている。長く曳く残骸の影は、私の立つバルコニーの足元まで伸びていた。 不思議なモニュメントだった。ほぼ半身を砂の中に埋め、石化する以前に捲れ上がったのであろう装甲の隙間から、時折さらさらと滴の様に砂が流れ落ちている。かつて強大なエネルギーを蓄えていたのであろう胸部の中央には大穴が空き、無限の暗闇に覆われて奥底を見通すことができなかった。
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読点毎それぞれ「いる」「いた」「だった」「いる」「かった」となり、繰り返しは少なくなっています。前一文と後一文との繋がりが強い場合は「いる」を、改行若しくは繋がりが薄い場合は「いた」を。本作は一人称形式の為、独白の形で時折「だろうか」も入っています。 文末の終止形の繰り返しを避けるためには、並立できる文は適宜接続詞で重文にして、ここぞ、と思う時には「だった」などで強調しています。また敢えて、繰り返して違和感を読む側に与えて印象を残すような表現も意識しています。
まずは御自身のセンスによると思いますが、詩的な作風には繰り返しもいいかもしれません。例えは別の作品『惑星大異変』では以下の様に。
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町は歓喜に包まれていた。 その日の夜半に届いた報せが、長年に亘る戦いの終わりを告げた。『帝国首都陥落、大陸全土を掌握、皇帝ゼネバスはニカイドス島へ』。共和国軍は、マッドサンダーを主力とした圧倒的な兵力で帝国軍を制圧し、敵司令部及び王宮を占領。孤立した部隊も次々と投降し、中央大陸全土に稲妻をあしらった共和国旗が誇らしく翻ったのだ。 待ち焦がれていた平和の到来に民衆も兵士も喜びを爆発させ、人々が集まる場所全てに無数の饗宴が開かれた。ある者は文字通り浴びるように酒をあおり、ある者は遠く離れた愛する人の写真を見つめ感涙し、そして多くの者が、共和国とその指導者である大統領の名前を共に讃え、叫んでいた。
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読点毎それぞれ「いた」「告げた」「『〜』」「占領」「のだ」「開かれた」「いた」。ドキュメンタリー形式の作品なので、語尾は「〜た」が多用されています。この他拙作『赤蜻蛉』では少女の独白のため敢えて体言止めと「ました」を多用し、幼い印象を与えました。 語尾の統一は、全ては著者のイメージするものだと考えています。リズムは模索しながら整えるもので、気に入るまで何度か推敲を重ねる他ないと思います。 老婆心ながら、私も以前指摘されたのですが、印象深くしようとするあまり、体言止めを多用する作品をよく見受けますが、あまり多すぎると表現の深みがなくなるのでご注意を。 以上、普段から執筆時に注意していることです。
沙織様の作品の完成を期待し、もし機会があれば拙作への御意見なども頂ければと思います。 では。
2013年11月02日 (土) 22時32分
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ありがとうございました!! |
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From:沙織
回答ありがとうございました!! 大変参考になりました(//∇//)♪
文末が大変工夫されてるようで....尊敬の一言です!! やはり、何度も読み直すのが大事なんですね!! リズムってすごく大事ですよね....読む側が違和感なく自然に読めるよう、城元太さんが教えてくださった事を元に自分なりに頑張ってみたいと思います!! 敢えて読者に違和感を持たせるのも一つの手なんですね....参考になります(._.) ここはもう努力するしかないですよね....!!
ぜひ、城元太さんの作品も読ませていただきたいと思います。 感想等も書かせていただきます(*^^*) また何かありましたら質問などするかもしれませんが....その際は力になってもらえると嬉しいです!よろしくお願いします(._.)
2013年11月04日 (月) 18時06分
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小説、読ませていただきました! |
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From:沙織
城元太さんこんにちは(^◡^) いかがお過ごしでしょうか。 この間は、質問に答えていただきありがとうございました!! 城元太さんのアドバイスを元に、自分でも悩みながら小説を創作しております。
城元太さんの「赤蜻蛉」、「惑星大異変」という小説を読ませていただきました! 質問の回答にもあった文末の表現を意識しながら読んだので、大変参考になりました! とても工夫して推敲されてるんだなーと感心するばかりでした!! それと、情景の描写なんかがすごく繊細に書かれていますね!! 赤蜻蛉では赤とんぼの細工が描かれていたのと、城元太さん自身プラモデルを作るのが好きみたいなので……著者は器用で細かい作業がお好きな方なのかなーと思ったりしました(笑) 私は不器用なので……羨ましい限りです(^_^;) 城元太さんの作品はゾイド系というジャンルが殆どですが、「ゾイド」が何か自体よく分かっていないんです。 無知で恥ずかしいばかりです……(笑) 小説で宇宙生物みたいなのは読み取れたんですけど、この無知な私にゾイドについて教えていただけないでしょうか。 それと、城元太さんはゾイド系ジャンルしかお書きにならないのですか??
2013年11月15日 (金) 16時10分
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感想ありがとうございました。 |
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From:城元太
まずは、作品への感想ありがとうございます。 先の書き込みをした後、申し訳ないお願いをしてしまったかな、等と思っていたのですが、拙作に目を通して頂いたようで大変嬉しく思います。 沙織様はゾイドについて殆ど知らないにも関わらず、特にあの読者に不親切な『惑星大異変』まで読んで頂いたとは頭の下がる思いです。 ゾイドに関しては、簡単に言えばゼンマイやモーターで動く組立式の玩具なのですが、メーカー側と小学館が協力して作り上げた世界観があります。 このサイトにある「踏み出す右足」様やロイ様、そして管理者ヒカル様など、その自由が利く世界観の中で、多くの方々が自分好みの作品を描いています。 クトゥルフ神話を代表例に、ゾイドもいわゆるシェアードワールド(共通の世界観)で物語が展開できるので、ファン同士にとってはオリジナル小説に比べ細かい説明を省略できる利点があります。 私が今のところゾイド小説ばかりを描いているのは、その世界観が創作の素地を大きく残しているから、アニメの二次創作とはまた違って、自分の描きたいことが描けるからです。 ガンダム小説だとしたら世界観がしっかりし過ぎていて不可能でしょう。 その心地よさが、執筆の動機になっています。 そして何より私自身がゾイドという玩具が好きだから、作品世界で活躍させたいからだと思っています。 此処の他「RESTORY」というサイトで(リンクを貼るのは控えますが、検索をかければすぐに出ます)そこの管理者様の御好意により原稿用紙900枚近くの作品も書き上げ、ゾイドを知る読者の皆様から幾つもの感想を頂きました。 欠点は、沙織様の様にゾイドを全く知らない場合、理解が及ばない点があることです。 必然的に読者層を狭めてしまいますが、純粋に趣味として、そして習作として始める場合には最適なジャンルだと考えています。 人にはそれぞれ得意なジャンルがあるので、まずは沙織様も何を描きたいのかを決めてから執筆に入られるのがいいと思います。
今回、作品の感想を頂いたので、沙織様の作品がアップされたのが判り次第、必ず感想を寄せることをお約束します。 感想を貰えることがどれほど励みになるか、私自身もよく知っているので。
作品の完成をお待ちしております。では。
2013年11月15日 (金) 22時27分
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