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連載小説『ディアーナの罠』

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名前 MUTUMI
題名 280
内容  まかり間違っても、己はそんな改造は絶対受けない!と、全員が心に誓う。宝くじ並みの生存確率など、御免被りたい。
 しみじみとギャラリーと化した捜査官達が述懐している中、ピタリと一矢の手が止まった。唇がニッと持ち上がり、嘯く。
「おし、合流完了。さてと、……行くよ、キッズ」
 呼びかけは穏やかに、行動は速やかに。再び、一矢の指先が一定のリズムを刻み始めた。今度は先ほどよりも幾分か動きが荒い。その口元は楽しげに細められている。いたずらを仕掛ける子供のような顔をしていた。
[320] 2009/10/18/(Sun) 22:23:21

名前 MUTUMI
題名 279
内容 「凄い光景だな。腕にコードが刺さってるぜ」
「体の中、どうなってるんだ?」
「さあなあ」
 二人、三人と集まっては、ちらちらと一矢を見る。声を潜め、互いの知る事を囁き合った。
「リンケイジャーは人体改造の一種だろ?」
「ああ」
「戦争技術の一つだ。でも確か、凄い致死率だったはず」
「ひゃー」
「まじ?」
「戦争帰りの奴にそう聞いた。手術の失敗での死亡率もやばいけど、もっとやばいのは・・・」
 一層声を潜め、年配の刑事は口元に手を当てて、唇の動きさえ隠すように喋る。
「最前線勤務だから、戦死率九割超え」
「げえ!?」
「うっわー」
「やば過ぎ」
 全員唖然としてしまう。
[319] 2009/10/15/(Thu) 23:10:25

名前 MUTUMI
題名 278
内容  外部からは見えないが、一矢がそこに何かをイメージしており、その処理を一心不乱にしていることは明らかだった。時折、独り言をブツブツ呟くので、見守るメイファは心配気味だ。
 他の手空きの捜査員達は、初めて目にするリンケイジャーの作業風景を、興味津々で見守っていた。一矢の一挙手一投足が物珍しい。故に耳はダンボ、目はズーム状態だ。時折、ひそひそと話す声も聞こえてくる。
[318] 2009/08/26/(Wed) 22:43:16

名前 MUTUMI
題名 277
内容  ミン達がそんな調子で、公文書を繰りおろおろしている頃、ディアーナ星では星間中央警察と桜花部隊が静かに動き出していた。
 振り分けられた急襲部隊が、各地のオリベホテルへと急行して行く。指揮権は星間中央警察にあるが、急襲部隊のメンバーの大半は桜花部隊の隊員だ。移動は速やかに行われ、混乱は一つとしてなかった。
 ロン・セイファードに総指揮を委ねた一矢は、サポートをボブに任せ、一人ネットの海にダイブしていた。
 捜査本部の端末からのびたコードが、一矢の左腕へと繋がりゆらゆらと揺れている。両目は閉じられているが、その手は忙しく動き、指は空中で一定のリズムを刻んでいた。
[317] 2009/08/04/(Tue) 23:35:58

名前 MUTUMI
題名 276
内容  ミン自身も新たな情報を発掘すべく、公文書を繰った。その横顔はいつになく真剣だった。


[316] 2009/07/23/(Thu) 23:03:12

名前 MUTUMI
題名 275
内容 「陸軍は畑違いですから……」
「あー。そういえば、ここにいる全員、宇宙軍出身の生え抜きだったわね」
 ミンは呟き、そりゃ仕方ないわと零す。所属が違えば流れる噂も若干違う。故に他軍の事には疎くなるのだ。
「ネロ・キンバリーの資料も探すわよ」
「はい!」
 頷くと部下達はキビキビとした所作で、各所に散って行く。
[315] 2009/07/12/(Sun) 23:28:20

名前 MUTUMI
題名 274
内容 「そうね。……それが真相かも。中隊長はネロ・キンバリーか。……誰か知ってる?」
 ミンが尋ねると、部下達は各々首を横に振った。
「生憎と初めて聞く名です」
「自分も」
「同じく」
 誰一人聞き覚えがないらしい。リュカーン達を指揮する以上、能力的には申し分ないはずだ。面識はなくとも、噂の一つぐらいはありそうなものだが、誰も何も知らなかった。
[314] 2009/07/06/(Mon) 00:11:13

名前 MUTUMI
題名 273
内容 「生身の人間とは違って、罪悪感など持たない彼らに、誰かが命じたのだとしたら……」
「感情というストッパーがない以上、命令は忠実にこなされる」
「だからこそ、あり得ないはずの民間人虐殺が起こった」
「『04』、リュカーン達が引き起こしたのだとしたら、全ての辻褄が合います」

[313] 2009/07/02/(Thu) 00:18:36

名前 MUTUMI
題名 272
内容  しかも彼らは、皆同じ中隊に配属されていた。
「大戦中ならともかく、戦後直ぐとはいえ、リュカーンだけの中隊とは……」
「かなり珍しい」
「……といいますか、今となっては意図的ともとれる配置だ」
 部下達は各々呟く。
「『04』」
「虐殺を引き起こしたのは、このリュカーン達ではないでしょうか?」
「リュカーンには善も悪もありません。命令があれば何だって行う」

[312] 2009/06/28/(Sun) 22:56:04

名前 MUTUMI
題名 復活?
内容 プチ復活しました。
でも、かなり不定期です。済みません。


271修正しました。
[311] 2009/06/25/(Thu) 23:54:15






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