[260]2007年05月15日 (火) 00時47分
■Re
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ユンボと斫りについてご指摘ありがとうございます。
僭越ながら、こって牛さんの疑問に対して、僕の考えを述べさせていただきます。
飯場は全国にいくらでもあるのだから、ある程度若くて健康であれば、仕事ができなくて一つの飯場を追い出されても、別の飯場に移ることができると考えられます。しかし、徐々に高齢になり、健康を損なうようになれば、飯場に入ることができず、ホームレス生活を余儀なくされることになるでしょう。
日本のホームレスの男性の約4割は建設産業で働いていたことが厚生労働書の調査でわかっています。その多くが、飯場で働いていたと考えられます。『飯場日記』の冒頭でも触れていますが、僕が飯場について調べようと考えたのも、そもそもあるホームレスの男性に、「わしらがホームレスをしている理由は飯場に入ってみないとわからない」と言われたからでした。
いったん安定した住居を失うと、それを取り戻すことは困難になります。飯場のような不安定な仮住まいでの労働と生活を送るようになった人にとって、もう一度安定した住居を回復することが、相当に困難であろうことは想像に難くありません。
パートやアルバイトであっても、雇われるためには住所が必要です。安定した仕事を失ったために安定した住居を失い、安定した住居を失うと安定した仕事を見つけることができなくなるという悪循環があります。
つまり、飯場の労働者は、労働と生活が一体である飯場という不安定な「仮住まい」で身動きがとれない状態にあると言えます。最近になって特に注目されている「ネットカフェ難民」も安定した住居を失い、安定した仕事が得られない状態だと言えるでしょう。
以上、不充分ながら、「なぜ彼らは日雇いなのか」、「仕事ができず、現場から敬遠された人はどうなるのか」という2点について、管見から述べさせていただきました。他にもいろいろな要素があると思いますが、とりあえず。
RES
miirakansu
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