磁石に吸い込まれる如く勝どきから人の波はトリトンの入口に続いていた。今までよりも客の年代が若くなったような気がしたが、これはとても良い傾向で波戸崎操の企画、構成、演奏が認めれていると判断して良いと思った。 今回の構成はクリアだった。この2部のプランコンストラクションに命をかけて、これからもバラエティにそしてダイナミックにシナリオを描き上げてほしいです。今回のドレス、3回に分けて披露してくれたけど、回を重ねること16回。 最後に見せてくれたドレス、これは今までにない最高の出来だった。グッド、ウェル、ベスト、いや言葉では表現できないほど素晴らしく聴衆に夢を与えたと思う。大きめのヘッドコンディションは、波戸崎操のその美に華を添えた感じだ。こんなに完成されたコーディネイトをしたら次回はどうするの?(あまり考えすぎて寝込まないでね!) 赤いドレスの花が少し大きかったような〜生意気言ってお許しください。でも身体にフィットされて綺麗で大成功だね。 静かにクラシックの世界に想いを馳せそして休憩、甘美なる溜息が洩れてほっとする。 二部はサンバかルンバなのか、躍動から見せ華やかにフルートが加わる。このあたりは波戸崎操の真骨頂だね〜静から動へ。 600?名あまりの聴衆の目玉が一点に集中していた、きらめく夜空の星へ・・そんなものを感じた。 踊りながらのサウンドは技術がいるんだろうね〜専門的なことは知らないですが、フルートであれほど動いて音程がブレないのは相当なレベルじゃないのか?私はジャズが好きなので、今回よりも前々回のタンゴなどの方が好きです。しかし、毎回来てくれる客のことを考えると同じものを披露するわけにはいかないかね。しかし毎回2部には全く違ったものを披露してくれるが、これには波戸崎操がいかに努力しているかが分かる。充実した2部は終わるのが早く感じたよ。何か物足りなさまで感じでトリトンを後にしている客もいたのではないか。 波戸崎操リサイタルに限ってはクラシックの慣例2時間を止めて2時間半というのはいかがなものか。 そうそう、1部のフルートを聴いていると山の谷をぬって、太陽の光を受けながらキラキラ輝き静かに音をたてて流れる小川。 17世紀のヨーロッパ、皇帝円舞曲が流れる中、宮殿で貴族たちが心満たされながら踊る光景。 そしてなぜだか波戸崎操のフルートからは平 清盛の源平合戦に流れる 笛の音、これらを感じました。 身体が資本だからね、これからも元気で我々の明日への糧になるように素晴らしい音色、音楽を聴かせて欲しい。
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