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名前 |
田中 洌
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題名 |
批判はいつもありがたい |
内容 |
若いときは、当てこんで書いているうちに感覚の鋭さで、独特な物語を作ってしまう。 多少、その種の若書きの、当てこみがあったことは確かだ。 準備不足を感覚で乗り切れるかも知れない、と。 それがまちがいだ。 釜が崎暴動(昭和36年)を念頭に置いて、突発した暴動で全解放される最下層労働者たちの略奪や虐殺のプリミティブな暴力性を正当化してみようとして、どうも出来なかったのだ。テーマーが観念的で、観念的であるのはいいとしても、けいさんのご指摘のように観念を自分なりに突き詰めなかったので、出てきた物語はついにあっぷあっぷ、試行錯誤の結果の悪しき頓挫だ。 労働の喜びのなかで価値を創り出す喜びに目を向けなかったせいもある。目算では準備にたぶん来年いっぱいかかると思っているので、風雲舎に持ち込むのは、再来年の予定だ。それまで、潰れずに持ち応えてくれればいいが……。 今しがた、瓦版千部、印刷した。 明日は、朝から、あと、二千部だ。ポスティングスタッフが、待ちわびていて、昨日は、食べるものが無くなったというので前借りに来た。彼らのおかげで、部数が潤沢になった。大切にしなくてはならない。 これから行って、貰い物の林檎を差し入れだ。 |
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[115] 2005/12/09/(Fri) 18:10:09 |
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