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名前 |
田中洌
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題名 |
毎日がGW |
内容 |
休むのも仕事のうち、といっても、なかなかうまく休めない。『シーサイドアベニュー工場街区』220枚まで来て暗礁に乗り上げ、一字一句も書けなくなってしまった。それは、どこかにごまかしがあって、それを力ずくでねじ伏せようとするからだ。十日ほど、休んで、新聞をつくったり、配ってもらったり、パーキンソン病の車中生活者を生活保護に押し込んだり、サクランボを摘んだりして、まだ、休んでいる状態だ。小説の才能に見切りをつければ、新聞を本格的にやるしかない。あと、一年ほどで方向が見えてくる。
朝日と毎日(こっちは面識あり)の記者に読んでもらっている。定期購読の申し込みも来るが、逃げて断っている状態だ。
池澤夏樹のメールマガジンに聖ヴィクトルのフーゴーから引用があった。
「故郷を甘美に思う者はまだ嘴の黄色い未熟者である。あらゆる場所を故郷と感じられる者は、すでにかなりの力をたくわえた者である。だが、全世界を異郷と思う者こそ、完璧な人間である」
糞味噌にいっていた大江健三郎、知的障害者の倅と散歩しているとき、ふたりを遠くから見守る自転車の少女の、無言のメッセージをあたたかく感じとめていて、少し、見直した。 |
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[207] 2006/05/15/(Mon) 15:50:45 |
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