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初めまして |
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From:Caloptera
初めてこのサイトにお邪魔いたしました。私は奈良県出身の25歳の昆虫、特にトンボ好きです。奈良県のトンボについても調べていきたいと思っていますので、参考になります。ところで、シオヤトンボの項にある、雌はハラビロトンボで、雄はオオシオカラトンボに見えます。また、奈良県ではムスジイトトンボはまれなので、もし産地を見つけられたのなら、珍しい部類と思います。(よく似た種にセスジイトトンボがあるので注意が必要です。) オオカワトンボと書かれているのは、恐らくニシカワトンボ(ヒウラカワトンボ)と思われます。奈良県内でオオカワトンボの透明翅型は確実には知られていません。私もこれから植物のことをもっと勉強したいと思っています。ここの写真や用語集を見て参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。
2003年05月17日 (土) 18時55分
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ありがとうございます! |
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From:Dym
こちらこそ、はじめまして! トンボのことについて、色々とご指摘いただいてありがとうございます。
ご指摘いただいた写真、実はどれも同定に不安があったものばかりで、よく知った方からコメントをいただけて本当にありがたいです。 シオヤトンボのメスは横から撮った写真しかなくて、じっと胸の模様を図鑑と見比べると確かにハラビロトンボのようです。 ムスジイトトンボですが、それらしいメスを見つけられなかったので多分誤りだと思います。今度それらしいトンボを見つけたら標本にして調べてみる事にしますね。 カワトンボは翅にピントが合った写真がなくて、ニシカワトンボとどっちだかかなり迷ったんですが、ピンぼけで長く見えた翅の縁紋でオオカワトンボと決め付けてしまいました。上の写真はつい最近撮ったものです。 ご指摘いただいた点、近く修正させていただきます。ありがとうございました。
昆虫はほとんど写真だけで同定してるので、間違いが他にもたくさんあると思います。 もし、他に何かお気付きの点がありましたら、遠慮なくご指摘いただければありがたいです。 植物についてもこのホームページで何か参考になることがあればしあわせです。 これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
2003年05月17日 (土) 22時23分
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オオカワとニシカワ(ヒウラカワ) |
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From:Caloptera
汚い写真で申し訳ないです。良くなければ削除してください。翅脈を強調するために少し画像処理しました。左個体がニシカワトンボ(ヒウラカワトンボ)、右個体がオオカワトンボ透明翅型です。オオカワトンボの方が翅脈が細かく、縁紋がやや長いのがわかると思います。こういえば、はっきりと分類できるような感じですが、実はまだこの両者の分類学的位置ははっきりと決まっていません。
2003年05月22日 (木) 12時49分
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ごめんなさい |
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From:Caloptera
写真を圧縮しすぎて、翅脈もよくわからなくなりました。ごめんなさい。
2003年05月22日 (木) 12時50分
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いえいえ |
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From:Dym
写真、とても勉強になります。縁紋の違いは並べてみるとよく分かりますね。翅の先端の形の違いも実物で見比べると納得できます。でも1個体だけ見て見分けるのは相当の経験が必要そうですね(^^;
それにしても、やっぱりまだ分類がはっきりしてないんですね。ぼくがトンボの参考書にしているトンボ出版の「トンボのすべて」という本にも同様のことが書いてありました。 ヒウラカワトンボのこともぼくのような素人には実態がよく分からない存在です。もし、なにか区別点のようなものがあれば、ご教示いただけたらありがたいのですが…。やっぱりはねの色の組み合わせだけなのでしょうか?
あと、この掲示板は基本的に自由に写真を貼っていただいて結構ですよ。ぼくが無断転載することもないので、気にせずにどしどし貼っちゃってくださいね。
2003年05月22日 (木) 22時33分
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ヒウラカワトンボなど |
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From:Caloptera
コメントありがとうございました。カワトンボについて、少し述べさせていただきます。従来カワトンボには3つの分類群が認められ、それはオオカワトンボ・ニシカワトンボ・ヒガシカワトンボでした。これらは全て亜種として扱われたり、2つが亜種であったりなどしっかりとした分類が行われていない状況でした。非常に複雑なのですが、簡単にいうとすべての3つの分類群では橙色翅・透明翅雄(さらに、褐色翅や橙色翅雄のある地域や、雌は透明のみもしくは淡橙色だったりいろいろ)が認められます。ところが関西地域を中心とした地域では透明翅雄と透明翅雌の組み合わせのみで橙色翅雄は原則として出現しないニシカワトンボの個体群となっています。また他地域のカワトンボでは透明翅雄の腹部は白粉が全般には吹かないのですが、関西地域のこの透明翅雄には白粉が腹部全体にまとう個体となります。このような違いを考慮して研究者の一部にこれらの透明翅雄のみ出現する分類群をヒウラカワトンボとしてニシカワトンボとは別種として認めようとする考え方があります。ところがこれはまだ未記載の分類群です。カワトンボは橙色翅雄と透明翅雄の繁殖戦略が異なっており、非常に興味深いのですが、この点でもヒウラカワトンボは特異といえるでしょう。今後もおそらく流動的にこの分類群は様々な考え方が提唱されるでしょうが、今のところ、関西地区を中心とした透明翅雄、透明翅雌の組み合わせのニシカワトンボをヒウラカワトンボとなんとなく呼んでいます。ただ関西地域のヒウラカワトンボは橙色翅雄と淡橙色翅をもつオオカワトンボと混棲していることも多いのでトンボに詳しくない人が判断する時は注意が必要です。なお、ヒウラカワトンボは大阪自然史博物館の元館長の故日浦勇氏を記念している和名です。原則としてはヒウラカワは透明翅だけの組み合わせですが、稀に写真のような淡い橙色の翅が現われるのも遺伝的に面白いところです。
2003年05月23日 (金) 22時38分
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詳しいご説明、感謝です! |
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From:Dym
御所市の柳田川付近(ぼくの家の近所)でみられるカワトンボは、雄雌ともにすべて透明翅で、たまに淡褐色の翅をもつものがいました。オスは成熟度の違いからか、腹部に白く粉を吹くもの(上の写真)と吹かないものの2種類があるようです。 教えていただいた情報から考えると、この集団はヒウラカワトンボの範疇に入りそうですね。 ただ、コンセンサスのある分類ができるまでは、ニシカワトンボとしておいた方が無難そうなので、ぼくのHPではニシカワトンボとして紹介しておきますね。 しかし、オオカワトンボとヒウラカワトンボが混棲していて交雑しないなら完全に別種ですよね。ニシカワトンボとヒガシカワトンボとオオカワトンボの間でも同じように混棲集団が見られてジーンフローがあまりなければ4種に分けても問題なさそうにみえますが、そんな単純な問題でもないのでしょうね。 うーん、分類が整理される日が楽しみなグループですね。
2003年05月25日 (日) 14時21分
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