[157] つないだ手 |
- ♪花♪ - 2005年08月12日 (金) 21時48分
私斉藤真希。高校2年生です。 通ってる高校は慶應義塾湘南藤沢高校。めっちゃエリートです。 超がり勉って思われてるかもしれないけど、本当はそんなんじゃなくて勉強以外に解けない問題があるのです。 ・・・それは恋。くっさいセリフか!と思いましたでしょ!? でも本当に悩んでるんです!!
――――つないだ手――――
「おーはよ!真希♪」
私に声を掛けてきたこの子は私の親友、「結花」。 なんでも話せる心から信用している友達だ。 もちろん私の悩みも知っている。なんてったって結花は現在彼氏9人目の”やり手”なのだ。でも情にはあつく、義理と人情のかたまりのようなひと。 でも”やり手”といっても、体とかチューとか軽々しくしない。自分を貴重に思っているひとでもある。
真希(以下、真)「あぁ。おはよう!」 結花(以下、結)「何考えてた?」 真「え?別にとくには・・・」 結「嘘付け!!本当は中丸君のこと考えてたでしょ?」
中丸君とは私の好きな人でもあり、憧れの人でもあるのだ。
真「なっ!考えてないよ!」 結「はぁぁ。何で真希はそんな頭いいのに恋となると馬鹿なのかねぇ〜。親友がっかり。」
そうなのだ。私はこのエリート高校を受験して首席トップで合格し入学式には式辞をよみ、中間・期末はいつも一位をとるほど、頭いいほうだと思うのだが、恋となるとめっきり駄目で。
真「どうしよう。私中丸君と話したことも無いのに!」 結「ばかだねぇ。自分から離せば良いじゃない。」 真「そんなことできるわけないじゃん!」 結「あ!中丸君発見!!いってきマース。」 真「ちょっっ!!」
そういって結花は前にいた中丸君の所に行ってしまった。
結「おはよう。中丸君!」 中「あぁ、おはよう。」 結「中丸君って彼女とかいるの?」 中「なんで?」 結「い、いや?;単にいるのかなーって思って。」 中「ふぅん、・・・いないよ。」 結「本当?」 中「なんか俺がもてない見たいじゃん」 結「そんなことない!でわ♪」
結花がこっちに走ってくる。なんだったのだろう。 いや〜まだこっちを中丸君が見てるよ!!きゃ〜恥ずかしい。 軽く会釈をすると中丸君もこっちを見てにこっとし、軽く手を振ってくれた。・・・私もう■んでもいい。((マヂ?
結「あのね、中丸君はね、彼女いないんだって。」 真「ふぅん。」 結「ふぅん!?なんだそれ。せっかく聞いてきてやったのによ。もういい。お前■。」 真「だって私中丸君と付き合いたいなんて思ったこと無いもん」 結「はぁ?お前本当に**。」 真「付き合うだけが本当の恋だとは思わないもん。」 結「聞いてらんねぇ。でわさらばじゃ!」 真「じゃ・・・?」
なんだか付き合うって別世界みたい。手をつないだりするんでしょ?いいなぁ。チューとかもしちゃうんでしょ?素晴らしい((ぇ でも所詮中丸君はもっと軽い女のこの方が好きなんだろうな。結花みたいな。いまどきの子。 私だってそんな秋葉系みたいにくらい感じは無いけど、でも学年トップって、がり勉でとっつきにくそうってイメージない?(は? もちろん私だってプリクラいったりしてるもん。でもそれは学校に無いからそんな姿一部女子しかしらないじゃん。不利だよね。
「・・・希!真希!」 真「ぅんえ?」 友「ぅんえ?じゃないよ!!しっかりしな。ぼーっとしてたよ」 真「マヂで?ヤバイね。」 友「ちょっと空気すってきたら?」 真「そうするわ。んじゃ!」 友「はいよ!」
中丸君のこと考えすぎかもしれない。ちょっと頭冷やしてこようと私は屋上へ向かった。
ガチャ。
さすがに放課後の屋上はだれもいない。のんびり出来る。
真「ん〜〜。開放感!!」
車の音。風邪の音。いろんな足音。いろんな風景。生徒達の笑い声。全部が私を解放してくれている。もう恋なんてちっぽけな悩みだと思うことが出来る。
ガチャ。
誰か来た。誰だろう?
後ろを見たとたん。息をのんだ。そこには中丸君がいたのだ。 ヤバイ。どうしよう。 いや、学級委員だ。平常心A.
中「あ、今朝の。」 真「ここここここんにちは!!」 中「ふ、普通で良いからね。」 真「あぁ、はい!」 中「面白いね。名前なんていうの?」 真「あ、斉藤です。」 中「いや違くて、下のね。下の名前。」 真「あ!!ごめんなさい!真希です。」 中「真希ちゃんだったのか。首席の子って。」 真「ま、まぁ・・・。」 中「そうだ。いい機会だ。教えてよ。」 真「何を?」 中「勉強を。今から図書室いってやろうよ。」 真「は!?」 中「駄目?」 真「い、いや!!もちろんお願いします!」 中「いや、こっちが教えてもらうんだからね?」 真「あ、はい・・・・・。」
ありえない!!やばくネ?だって二人っきりだょ?密室だよ? なにされるかわかんないよ?(何もされません) 超嬉しいんだけど!!最高!!もう消えてもいい!!(馬鹿) でも学年トップというレッテルを崩さずに!!頑張る!!
中「ついた。」 真「あ、はい。」 中「敬語やめね?なんか堅苦しいよ。」 真「分かった。」 中「じゃ、教えてくんね?ここなんだけど。」 真「あ。ここ!!簡単だよ。ここをこうして代入するとこうなるから・・・・」
なんだろう。すっごく居心地いい。緊張もほぐれるし。本当にいい人なんだ。すきでよかった。
真「。。。。でこんな感じ!!合ってるかな?解答ある?」 中「真希ちゃんってさ、もっととっつきにくい人だと思ってた」 真「あの・・・解答・・・。」 中「でも違うんだね。そこらへんの女子よりかはうるさくないかもダケド、でもいい人だね。」 真「ありがとう・・・・?」 中「一緒に帰らない?」 真「いいですけど・・・いいよ?」 中「俺、君みたいな子好きだよ。」 真「ありがとう・・・・・は!?」 中「真希って呼んで良いかな?俺も雄一でいいし。」 真「いや構わないけど・・・・すきってどういう意味?」 中「え?どういう意味って?」 真「人間性としてとか、恋愛面として・・・あぁもうなんでもない!!気にしないで!!」 中「いろんな意味で。全部含めて真希ちゃんみたいな子嫌いじゃないよ。これからも廊下ですれ違ったらアイコンタクトとかして仲良くしようね。」 真「あ、はい。じゃなくてうん。」 中「さて。帰ろうか」 真「そうだね」 中「そうだ。何組?」 真「え・・・A組だよ。中丸君はCだよね。」 中「雄一。」 真「は?」 中「雄一で良いよ。俺も真希で呼ぶから。」 真「え!あ、うん。」 中「はやく履き替えて!!ほら。」 真「あ、ごめん。」
彼と近づけた気がした。嬉しかった。校門を出る彼の背中は大きくて私の好きな、憧れの「雄一」だった。でもまだ好き、とはいえない。いってはいけない気がする。もう少しこのままで・・。 彼が私を望むまで。
彼が校門を出るときこっちを向いて「早く」といってくれた。私はあなたが好きでよかったと思った。
雄「電車、きちゃうよ。」 真「雄一」 雄「何?」 真「手でもつなぎませんか?」
私はその日、彼の温もりを知った。
あとがき
呼んでくれてありがとう御座います!!続編作ろうかと思ってます。中丸君・錦戸君大好き!!
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