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[343] 教室 no3
結花 - 2006年08月17日 (木) 18時36分

カズヤから返信メール。


”いや、なんとなく聞いてみただけ↑↑”


滅多にメールなんかしなかったのに。
でもあまりメールしない人と

メールすると
楽しいもんだね。









「アヤ、カズヤと仲良かったっけ?」



あたしの親友、マァが前を見ながらあたしに言う。

もう学校についてたから、
そばにカズヤがいない事を確認して


「いや、全く〜。」



マァがだよね。とか言いながら
ちらっと教室の隅で男子と女子に囲まれながら談笑してるカズヤを見る。



目が合いそうになったから
即マァに視線を戻した。







カンジ悪。

目が合ってもないのになんで避けるんだょ、アヤ。

今朝、メールしたばっかなのに。



でも何か恥ずかしかったんだもん。
特に理由はないけど。

























――――教室 no3――――


































一時間目の科学の時間。

化学実験室にマァを含めていつのも六人で移動する。



自分で言うのもなんだが
私たちのグループはクラスの中心的存在で

個々で一人でいても誰かしらよってくる。



あたしの隣の席は自由席によりマァだ。


「教科書おいたらトイレいこー」



だるそうにマァが私に言う。
「えー、一人で行けよ」
「つーめーたーいー」



ハハハと笑いながら肩を叩かれた。
振り返るとカズヤが小袋を私に差し出した。




「何この袋ー」



あたしの手に渡ってカズヤがいう

「この前、ばあちゃんちに言ったからそのときのお土産」
















・・・・・・・・・みやげ?












「なんでまたあたしに笑」



マァと目もあわせて少し笑うと

「あまったから。」と言って
カズヤは男子の輪に再び入っていった。
























しばしの疑問が余韻を残す。















あぁ、あまったんだ。
中身を見たら”Hawaii”と書かれたグロスが。








グロスってコトは女子へのお土産?

ってかカズヤのばあちゃん、Hawaiiに住んでるのかよ!
あたしのばあちゃんちはあたしの部屋の隣だぞ、オイ。

リッチだな。




とか思いながらグロスを化粧ポーチに入れると

「スキだね」





とマァがカズヤを見ながら言った。
あたしは席に着きながら

「あ、ばあちゃん?」



と言った。
「はぁ!?なんで18才の男子がばあちゃん好きになんだよ」


と爆笑しながら言った。

「違う違う、アヤのこと」

あたしをカズヤがすきぃ?
なわけねーだろ。

だってカズヤ、モテるし?
カノジョいるにきまってる。





「そんなわけないじゃんー」


あたしがマァの二の腕らへんをバシバシ叩きながら言った。
その時ちょっと笑ってたかも、あたし。



「二の腕たたくなよ。肉があんのバレんだろ」
「ごめんー」
「じゃなくて、カズヤはアヤがスキだょ」
「もおいいよその話は!」




あたしが筆箱からポスカを出して
化学のノートに渾身のデコりを披露する。


「じゃあ、なんでグロス渡すの?」
「あまったからでしょ?」


あたしは「ごもっとも。」という答えを出した。

「でもグロスなんかあげる人、ほかにいたのかなー?」




あたしはノートにペンでデコってるから
マァの顔は見れなかったけど
きっとマァはカズヤを見てるんだと思う。


やめてよー、マァ。
カズヤに話してるのばれんじゃん。
カズヤがあたしを好きなんて言ってるバカな話聞かれたら
カズヤ怒るよ。

「なんでこんな大根女、好きになるか」って。
大根足!?失礼ね、これは筋肉だょ。陸上部で鍛えた。
ってこれはあたしの想像か。
勝手にキレてもしょうがねぇ。





家に帰って携帯を見るとグッドタイミングで着信があった。

携帯を開くと
そこには「カズヤ」の文字が。


電話する用でもあるのかな・・・


とキョトンとした顔をしていたあろう私は
電話に出た。


「ハイ、もしもしー!」



バッグを自分の部屋に置いてベットにバフッと座る。



「あ、アヤカ?」



カズヤって電話だとこんな声なんだ。とか思いながら
ブレザーとネクタイをはずす。



「うん、珍しいじゃん電話なんて」


あたしはハハハと笑いながらジーンズをはいた。


「なんとなく。ってかお前、今日朝シカトしたろ?」


後ろがざわついていた。
繁華街にでもいるのかな。


シカト?
あぁ、顔を背けちゃったことか。


「あぁ、ごめん!なんかはずくって」
「はずい?何が?」
「いや特に理由はないんだけどね」


なんだよ。とカズヤが言った時には
私服に着替え終わっていた。


「あっ、今日グロスありがとね。可愛い色。」
「いや別に。」
「誰にあげるつもりだったの?」




ちょっとカズヤはだまった。
私はカズヤに恋愛対象としてみてなかった、っていうかモテすぎて見れなかったから


普通どおりに話せた。



「あ?あっ、近所のガキ」



やっぱそっかーと思いながら
あげなくてよかったの?みたいな話をしてた。

ほらぁ、やっぱり。
あたしなんか眼中にないんだよー。
いや別にいいんだけどね、知ってるし笑






「今ドコにいるの?」



話題がなくてちょっとシーンとしたからふと聞いてみた。



「ん?渋谷」
「マジ!?しょっちゅういくの?」
「そうだね〜、週3くらいかな」


ほぉ。進んでるオトコノコだな。と思った。
だって学校帰りに渋谷行くなんて。
いったことあるけど、しょっちゅうはないから。

週3って学校は一週間に5日しかないから




ほとんど言ってるんだーと頭の中で計算してると
「アヤカはどこにいるの?」


と聞かれ
「あいにく家だよー」


と残念そうな声を出した。

「いい子なんだ」

カズヤは笑いながらそれを言った。
家にまっすぐ帰ることがいいこ?


友達いないみたいじゃん笑


「あっでも、さっきまで原宿でクレープ食べてたから、マァと」




私は、寄り道ぐらいはしょっちゅうだよと言った。

お兄ちゃんが帰ってきた。






「あっじゃぁそろそろ切るね」
「えっなんで?」
「ご飯作らなきゃ」
「自分で作ってんの!?」


すごく驚いてるカズヤにあたしもビックリした。


「当番制だけどね、ほらあたしんち両親共働きだから」


なるほどーとかいいながら
話してると
電話口から


”カズヤ!ほらあそこ見ろって!”
”カズヤー、1000円貸してー”


って複数の男子の声が聞こえた。
ちょっと女子の声も聞こえた。


”カズヤぁ、誰と電話してるのー?”
”んあ、アヤカだよアヤカ”
「ごめん、後ろ騒がしくて」
「大丈夫だよ」





女子は私がカズヤに下心とかないのを知っているから
学校で話してても妬まれたりしない。

だから普通に電話してる相手も言える。


よってカズヤもあたしに対してそういう気持ちはないはず。






「じゃぁ、明日またガッコでね!」

と切ろうとすると

うっすらだが
”今度一緒に渋谷いこ”
と聞こえた。



いや聞き間違いだ。


あたしを誘うはずがない。



カズヤがあたしを誘うなんてことはありえないので

その電話口で聞こえたのは聞き間違いで
すぐ記憶からなくなった。







「なんだ、カレシかよ」


お兄ちゃんがあたしの部屋をのぞいていった。




「違うよー、友達友達」









本当に下心はないから焦らずに言ってるトコを見ると
お兄ちゃんは「つまんねぇ」とか言いながら自分の部屋にいって



カノジョに電話しやがった。



なんだよ自分だけ。











あの電話口の声を忘れてなければ。
変わっていたのかな。
未来は。


でも変わらなくてよかったかも。




そう。
両親共働きのあたしは



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