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[326] 君というぬくもり。
和愛 - 2006年05月27日 (土) 13時24分

午後8時30分。いつもより早く仕事が終わったこともあり今日は寄り道もせず愛しい彼女の待つ家へと足を運んだ。

「ただいま〜」
「……………」

返事がない。部屋のドアを開けもういちど同じ言葉を繰り返すと
「おかえり。」と今度は返事が返ってきた。

「返事がないからいないかと思った」
「ゴメンゴメン」
「何してたの?」
「洗濯物たたんでた」

そこには部屋中にひろがるTシャツやジーパン。しかも全部俺の。コンサートも終わって、落ち着いたら洗濯しようと思っていたものだった。

「わざわざ洗濯してくれたんだ」
「うん。たくさんあったし、和也一人じゃ大変だと思ったから」
「ありがと」
「いえいえ」
「じゃあ今日は俺がご飯作るよ」
「いいよ。疲れてるでしょ?」
「洗濯してもらったお礼。たたんでる間に作るからさ」
「わかった(笑)ありがとう」


「ところでさ」
「ん?」
「俺のどこが好きなの?」
「?どうしたの急に」
「いや、なんとなく」
「なにそれ(笑)」
「笑うことないじゃん」
「ゴメン」
「で、どこが好きなの?」
「教えない♪」
「教えてよ」
「い〜や」
「教えろって」
「ダメ」
「もういいよ」
「いいの(笑)?」
「うん」

もういいんだ。彼女を抱きしめるだけでいい。本当はちょっと気になったけど…君がそばにいてくれることが俺にとっての幸せだから。

君というぬくもり。



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