| [187] つないだ手④ |
- ♪花♪ - 2005年09月18日 (日) 19時03分
だんだんと冬本番
周りではイブの日どうするだとか
映画がどうとか
私だって前まではそんな風になれるって感じてたのに
変われるって思ってたのに
神様は
なぜ
私たちは
なぜ こうなってしまったの？
―――つないだ手 ④―――
今日は由花は休みらしい
学校のグラウンドも真っ白になって
今日も朝起きたらメールが一件
＿＿＿＿＿＿＿＿
ＤＥＡＲ 真希
ごめん！！今日もいけそうにないや（＞Ａ＜；）
いけるときは絶対言うから！
じゃ仕事頑張るねぇ＾＾
ＦＲＯＭ 雄一
＿＿＿＿＿＿＿＿
わざと返信はしない
なんだか寂しい
いや、「なんだか」ではなくて
「とてつもなく」なんだと思う。
亮「おはよう」
振り返ると無表情でこっちを見る亮がいた
真「あぁおはよ」
亮「なんや今日も元気ないやんか」
真「うるさい」
亮「ほうか。じゃ先いくわ。さいなら」
亮は理解してくれただろうか
私があのとき亮に渡した手紙
「今一番愛しい人を大切にしてね」
亮はそれを読んだ後、ただただ私を見つめるばかりだったね
その瞳はこの枯れ木より寂しそうだった
教室に入ると同時に携帯のバイブがなった
みるとメールだった ――雄一からだった
＿＿＿＿＿＿＿
ＤＥＡＲ 真希
なぁ真希
最近転校生と仲いいんだってな。
いくらやさしい俺だってそこまでお人好しじゃねぇぜ
どういうつもりだ？
ＦＲＯＭ 雄一
＿＿＿＿＿＿＿
私はかっとなってこう打った
＿＿＿＿＿＿＿
ＤＥＡＲ 雄一
だれから聞いたの
ＦＲＯＭ 真希
＿＿＿＿＿＿＿
、も。の無い文章。
おまけに絵文字もない
うちらは付き合ってるといえるのだろうか
再びバイブがなる
＿＿＿＿＿＿＿
ＤＥＡＲ 真希
昨日偶然渋谷、聖と歩いてたら由花がいてな
そしたら「最近真希転校生と親近感わいてる」って。
彼氏として許せないんだよ
ＦＲＯＭ 雄一
＿＿＿＿＿＿＿
「彼氏として許せない」？
何言ってんのよ
私だってはいはいってうなずかないわ
＿＿＿＿＿＿＿
ＤＥＡＲ 雄一
よく言うね
雄一こそ私になにかしてくれた？
まぁ別にいいけど。
ではお仕事頑張ってください
ＦＲＯＭ 真希
＿＿＿＿＿＿＿
再びバイブがなったが
もう見ない。
だって雄一を感じてしまうと弱音を吐いてしまうかもしれない
雄一だって頑張ってるんだ
無理はさせたくない
重荷に思われたくない
ちょっとでも私を思ってくれればいいや
そんな風に思う事にした
亮「どうしたん」
亮が私の顔をのぞいて言う。
私は優等生
雄一もきっと寂しいんだと思う
だから誰かに甘えてしまっては
「負けた」と同じ。
お互い最後まですれ違っていても
やっぱり結末はハッピーエンド。
女の子は男のこの手を借りて
そんな風になることを願うけど、
私はお互い手を取り合って
よいしょって立ち上がりたい
息が合わなくてしゃがんじゃっても
何回も何回もやり直せばいい
要するに
私は
雄一以外
駄目なんだ、と言う事。
真「別に」
亮の気持ちは分かるけど
そりゃぁもちろん嬉しいけど
やっぱりクリスマスは
よいしょって
ふたりで立ち上がりたい
日陰にいてもだれも私の影は踏まないから
だから
せめて日のあるところに
顔上げて
歩いていったら
ほら
涙も流れない
亮「俺」
真「うん？」
亮「好きな奴おんねん」
真「私もいるよ」
どうどうと言えるような彼女になりたい
喧嘩してても
笑っていても
真「その子に、今から会いにいくの」
ねぇ
雄一
私言ったでしょ
「こんな気持ち初めてだから不器用かもしれないけど」って。
亮「俺はっっ」
真「うん？」
亮「真希がっ」
―――――――好きなんだ。
その響きをいまから雄一に届けてあげよう。
あとがき
もうすぐ最終回です！！宜しくお願いしますっ＞Ａ＜
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