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[170] つないだ手A
♪花♪ - 2005年09月06日 (火) 20時44分

あれから、一週間がすぎた。

私は相変わらず、学年首位をキープして漫画のような優等生で学校をすごしていた。


雄一君も中間の張り出しを見ると、結構成績は上がっていた。












―――つないだ手 A―――












「いいなぁ〜」




今話しているのは前言ったように、仲のいい「由花」。




真希(以下、真)「なにが?あぁ中間?」
由花(以下、由)「ったりまえでしょ。私なんか30位にも入んないんだよ?あぁもう・・・」
真「中丸君は入ってたよ!!」



由花の前では、雄一と呼んでいる事、雄一に勉強を教えた事や手をつないだ事を話していない。










話せないのだ。



なんだか自分だけ期待しているような気がして。




中丸君は私のご機嫌取りのためだけにやったのかもしれないし。










そんな風に考えてしまう。









「・・・真希!」
真「・・・あぁ、何?」
由「いや、別に。中丸君があんた呼んでるよ。」
真「あんたって・・・どんだけすねてんだょ。」
由「いいから行きなさい!!ふられちゃうよ!!」
真「ばっか・・・////」












教室の前の方の扉を見るとそこには壁にもたれた、雄一がいた。



一気に顔が赤くなる。







真「久しぶり。」
雄一(以下、雄)「うん。あのさー・・・」
真「?うん。」
雄「また勉強教えてくんねぇ?」
真「え?だって成績良かったじゃん。」
雄「でもねぇ油断大敵よ?もしかしたら明日退学になってるかもしれない・・・」
真「笑それは困るな。いいよ、いつにする?」
雄「今日しか今週あいてないんだよね。」
真「仕事?」
雄「うん。ツアー始まっちゃって。」









前には言ってなかったが・・・というか知らなかったのだが。




雄一は「芸能人」らしい。





学年首席の分析からすると






雄一は
















「女」にてなれてるかもしれない。


















芸能人て、もちろんファンがいるわけだから






雄一は男だから



ファンはほとんど「女」だと思う。











片思いにこの現実は辛い。












真「そうなんだ。」
雄「だから、今日放課後図書室で待ってる」
真「わかった。早めに行くね!」
雄「さんきゅ!」















「仲いいじゃん」
真「わっ!」
由「いいねぇ〜真希にも春が来たわねぇ」
真「来ないよ!この人生ずっと冬だょ!しかも極寒の!」
由「とかいって、図書室は密室だか」
真「なにも無いから。」
由「結果報告しなさいよ?」
真「やだょ。ってか由花は彼氏とどうなのよ?」
由「なんかね〜冷めたっつうか。いいのよ私の事は」
真「そう・・・」















窓から涼しい風が入ってくる。






もうそろそろ秋かな、思わせる。







緑もだんだん減ってきてるし。







皆の服装もあったかくなってる。










この気持ち。伝えられたら










どれだけ楽か。













っていっても他力本願じゃないけどね。














まだいいか。











まだ恋と言う方程式まで解けなくても。













今はその前の問題を読まなくちゃね。

















この手の温もりをあなたに分けられたと思うと、幸せ。













今は






今はそれだけでいいかな。














5限目










教室移動の際に雄一の教室の前を通った。




ちょっとのぞいてみる。






その瞬間に方をポンと叩かれた。





振り返ると頬に綺麗な長い指がささった。







雄「ひっかかった〜」
真「あ!雄一!」
雄「なに?移動授業?」
真「そんな感じ?」
雄「どんな感じだよ。」








「雄一〜〜vvv」











振り返ると二、三人の女子が雄一を呼んでいた。









雄「何?」
女「ううん。なんとなく呼んだだけぇ」
雄「あそ。」
女「冷たいなぁ!」
雄「うるせぇよ。用がねぇなら呼ぶな。」
女「了解しましたぁっぁ」
真「あ!私もう行くから、話してて!!」
雄「は?」
真「じゃね!あとで!」







ほらね。









分析はあたってた。









痛いなぁ。




彼女かなぁ。





でも暴言はいてたし。





ただ、仲がいいだけだよね・・・。





じゃぁ私もその仲の一部?





これまた痛いなぁ。









先生「はい、寄り道せず帰りなさいよー」











でもなんでもない人に勉強頼むかなぁ





いや





私が頭いいだけだ




そんな特別な地位じゃないと思う。



私だけが思ってるだけ。




ただ、それだけ












雄「あ、きた」
真「うん。どこ?」
雄「イキナリ?」
真「いいから。早く。」
雄「うん。ここ」
真「これはここが移行して・・・・であるから・・・」
雄「ちょっとまって!!ミニストップ!!」
真「何?」
雄「怒ってる?」
真「別に」
雄「嘘つくんだ」
真「だから違」
雄「じゃぁ、いいや。かえる」
真「え?」










雄一が荷物をまとめる









どうしよう








いわなきゃ











本当のこと












じゃなきゃ伝わらない










じゃなきゃ分かってもらえない









真「まって!」



雄一は止まる









真「こんなこと言っても無駄かもしれない」
雄「・・・」
真「私さ、親に期待されて育ってんだよね。だから勉強さえ出来ればいいいとおもってた。」
雄「・・・」
真「恋愛とかしなくてもいいと思ってたんだ。でもさ、やっぱね。そういうわけには行かないじゃん?私だって人間だから嫉妬とかするし。」
雄「・・・」
真「愛情とか友情とかもろいと考えてたし。いや、そういう出会いが豊富じゃなったのかもね。でも、今は違う。いろんな感情が持てるようになったよ。だから今こんな事言ってんだと思う。何思われても仕方ないと思ってる。こんな事初めてだから、不器用かもしれない。」
雄「・・・」
真「・・・・うんと、えーと・・・」
雄「何?」
真「だからっ。そのなんていうか・・・雄一がほかの事仲良くしてるとあまりいい思いしないの。しかも雄一は芸能人じゃない?違う世界の人でしょ?そういうのも不安になるし。」
雄「は?」
真「あ``ーだから!!意味わかんなかったらごめんね!・・・・・・好きなの。雄一の事が」
雄「・・・・」












リアクションが無い。











帰ろう













真「ごめん。明日から私の事無視していいから。」
雄「え、ちょ」
真「帰る」












ほらとめてくれない。







所詮こんなもんよ。








分かってるのに












涙が溢れてくる










ぬぐってくれる人もいない










もういいや










私は下駄箱の靴を出そうとした







雄「真希!」
真「!」






振り返ると雄一が息を切らしてこっちを見ていた。








私は靴を出して帰ろうとした時







腕をつかまれた











真「痛っっ・・・」
雄「離さないから」
真「・・・は?」
雄「俺はお前が俺を好きになる前からお前の事好きだった」
真「え?」
雄「むやみに勉強頼んだりしないし、それにっ『君みたいな子好きだよ』とかいわないし。」
真「・・・・」
雄「相手にされるように何度も何度も真希のこと見てた」
真「ぁ・・・」
雄「振り向かせるまでどんだけ努力したと思ってんだ」
真「・・・」
雄「そんなに思ってる奴に、世界が違うなんていわれたら、態度変えられたら・・・」
真「ごめん」
雄「とにかく離さないから」
真「ぇ・・」
雄「・・・・・・・不安にさせないから」
真「ありがとう」














後悔しかけた









初めての恋












二人は遠回りしてたんだね












二人して不器用だったんだね












なんか嬉しい













真「でも、さっきのあの子達は?」
雄「俺のクラスの奴」
真「しってる。」
雄「うん」
真「どんな関係?」
雄「別に普通の関係。なんもねぇよ」
真「・・・本当?」
雄「あーもう!!」
















先をゆきながら









無理やりつかまれた手と手。















再び春がやってきた































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