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[155] やっぱ好き!
♪花♪ - 2005年08月10日 (水) 19時04分

私の名前は「桜井優希」。
最近は私に彼氏と会えへんで超ブルーなんや。
彼氏っちゅうのは今ドラマにもでてんで。「錦戸亮」やで!!
すごいやろ?なぁすごいやろ。有名人なんやで、彼氏((ゥザィ
でもなぁそれはいいんやけど、会えへんって言うのはなぁ・・・

でも負けへんで!!覚悟しときぃなっ。









―――やっぱ好き!―――

「何ぶつぶつ、つぶやいてんの。気色悪い」
この子は私の親友、真希や。この子だけに彼氏のこと話してあるんや。最初はびびっとたけどな。

優「わぁ、ビックリした。なんや私つぶいやいとった?」
真「それも気づかんかったんか!重症やな。」
優「せや。もう重症すぎて死にそうや。」
真「そんな悩んでのかいな。何、話してみ。」
優「だめや。話したら悲しくて鼻水垂らしてまう。」
真「そりゃいやや。でもどうせ彼氏絡みやろ。」
優「言うなぁ言うなぁ!!!出すぞぉ鼻水出すぞぉ!!」
真「落ち着けや!!いいから話してみ。すっきりするで」
優「会ってへんのよ。かれこれ3ヶ月かな・・・」
真「そんなに!顔忘れてまうで。連絡は?」
優「昨日メールした。共演者と飲んではった。」
真「ようわからんが、今日もしたのかいな?」
優「あんまするとうざたがれるねん。やから我慢してんのや。」
真「彼氏に我慢してんのかいな。辛いな」
優「ほうなんよ。もう死にそうや。」
真「今日一緒に帰らへん?話そうや。」
優「ええケド・・・。玄関で待ってる。」





私は彼氏「錦戸亮」と連絡は取ってるものの全然会っとらんのよ。顔はテレビのお陰で忘れへんのやけど、あんまテレビ見ぃへんしなぁ。なんかもう私だけ好きみたいやなぁ。




授業も全く集中できへんかって、お弁当の味も覚えとらん。何も乗り気にならず、友達との話もあいまいになる。どうにかなりそうや。辛いのう。恋ってこんなに辛いのかいな。





気づくと保健室にいて聞けば体育の時間で日射病になったそう。そんなにボーとしてたんやね。もう終わりなのかいな。先生の話も相槌を打っているだけなった。
先「桜井さん。ちゃんと話きいてや。」
優「あ、すんまへん。なんですか?」
先「もう一回言うで。連絡先は?」
優「連絡先・・・090・・・」


私はいつの間にか亮ちゃんの電話番号を言っていた。


先「出た出た。」

え?でたの?何でやの。この時間普通は仕事してるやんけ。

先「桜井さんの学校の教師です。え?彼氏やの?」
優「切っていいです。あの家のほうに・・・」
先「何、代わるの?でも日射病やで。彼女。」

私はあせった。今話したらないてまう。「いやや」と先生に手でしぐさをした。

先「なんや、いやがっとるみたいやで。」

先生!!もうちょっと遠まわしに言えへんの??そんな唐突にいってもうたら亮ちゃん気づくやんけ!!

先「代わるの?分かった。ちょっとまっててや。」

ほれ、といって私に受話器を渡す。頑張れ、自分。

亮「優希なんか?どうしたん、日射病て。馬鹿かお前。」
優「・・・・・」
亮「はよ、家帰り。安静にしとるんやで。」
優「・・・・・」
亮「なんかしゃべったらどうや。切るぞ」
優「なんやの。彼女が日射病になったら「馬鹿」?「安静にしてろ?」ふざけんなや!「今日は会えへんでごめんな」ぐらい言ったらどうやの?ちょっとは心配してもええやんか!全然会えへんで寂しかったんよ?電話やメールじゃ物足りんのよ!甘く見んといて!!こっちから切ってやるわ!ほな、さいなら!」

           ピッッ

先「なぁ、どうしたん?大丈夫かいな?」
優「・・・・・いいんです。すっきりしましたわ。」



pulululululululu♪

先「ハイ。川島高等学校です・・・あぁさっきの。」

亮ちゃんだ。掛けなおしてくるとは珍しい。よほど効いたか。
私はあえて無視した。もう話すことなんかあらへん。


先「優希ちゃんね、寝ちゃったんよ。うん、はいはい。分かりましたぁ。あとそれとね、女の子は大切にしなさいね。」


先生、おおきになぁ。今日も電話しろ言うたんやろ?あいつ。するわけないやろ。自惚れんな。

先「なんや大変やなぁ。彼氏がね、今日会いにくる。言うてはったよ。よう話しとき?」

え?会いにくるん?会いにって私に?いやや。泣いてまう。

優「もうかえってええですか?家で寝たいんですわ」
先「ええよ。よう頭の中整理してきなはれ。」
優「・・・・はい。お世話になりました。」

ガラガラ・・・


とぼとぼと階段を下りて玄関に行くと真希がいた。そういえば待ち合わせしとったんや。

真「何、遅かったやん。日射病ゆうから心配したで。」
優「・・・・話した。さっき。」
真「え?話したって、彼氏と?」
優「うん。あとで家来るって。いやや。」
真「なに言うとるん。良かったやないか、会えるんやで?久しぶりに。」
優「いやや。嫌なんよ。泣いてまう。泣き崩れてまう・・。」
真「甘えるんやないで!!!しっかりせい!!彼氏だってなぁあいたいんよ。でもなあっちは仕事仕事で自分の時間も無いはずや!!それくらい彼女ならわかってあげんと!辛いのは自分だけやないんやで!!分かってるやろ?」




気づかんかった。いつの間にか自己中心的になってたことを。そうなんや。亮ちゃんかて辛いんや。わかってあげんと。私が一番亮ちゃんの心の支えなんやから。離れてもうたらお互い辛いな。



優「うん。わかった。」
真「ほな、はよ帰らんと!!彼氏待たしてもうたら元も子もないしな。」
優「そやね。」



私たちは色んな話をした。真希の失恋話やとか、もうすぐ卒業やね、とか。
気づくともう家に来ていた。

真「着いたよ。しっかり話してきぃ。」
優「わかった。最後までありがとうな。」




家に入ると、母さんが
母「お帰り遅かったやないの。どうしたん?」
優「別に。今日晩御飯いらへんから。」
母「何で?あ、まってお客さん来とるんよ。彼氏さん」



え・・・・・・?もう?だってまだ6時やで?



振り返ると亮ちゃんがいた。


亮「よう。日射病、治ったんかいな。」
優「・・・」
亮「上行くか?」

コクン、とうなずくと亮ちゃんは
亮「お母さん、ちょっと上行きますわ。」
母「はいはい。ごゆっくり〜。」



ガチャ

私の部屋をチラ見し、

亮「変わってへんな。掃除してるん?」
優「仕事は?」
亮「は?」
優「だから、仕事はどうした聞いてるん。」
亮「あぁ。今日元から午後OFFやったんよ。」
優「あぁそう。」
亮「あぁそう。って・・・。どうしたん?今日怒って。」
優「とぼけんでよ!!何、のこのこ現れよって。今日の電話なかったらまたどうせ他の女といちゃいちゃしてたんやろ。芸能人やけん。共演者を食ったり、私以外に他の女一人や二人いるんやろ?私もその中の女なんやろ?・・・そうや、わか」

     ギュッッ

言いかけ途端亮ちゃんは怒り狂った私を力一杯抱きしめた。

優「何。苦しいわ!」
亮「3ヶ月、よう我慢したな。えらいで。せやけど俺かて会いたい思てたんよ?けどな俺は計画性のない仕事や。その日その日にある仕事も違うし、場所も違う。我慢させてたのは分かってる。ごめんな。悪かった。せやけどお前は俺がな・・・。」
優「何?最後まで言って」
亮「こんな事一度しか言わへんで。お前は俺がな初めて愛した奴なんよ!!だから何をゆうても離さへんからな!!」
優「亮ちゃん・・・・。何言うとるん。」
亮「これからは寂しいとき寂しいいうてええからな。我慢しなくてええんよ。」
優「・・・・わかった。」
亮「あれ?こういうとき女って泣かへんの?」
優「ゴメンナサイね。私そんな軽い女じゃないから。」
亮「あらそうですか。そりゃ残念やね。」
優「むーーーぅ」



        CHU!

亮「なんやねん。いきなり」
優「残念ゆうから、ご褒美や!感謝せい?」



        CHU!CHU!

優「軽いキス二回もされるほど軽い女やないで!」
亮「喜ばんの?」
優「アホ!!自惚れんな!」
亮「調子のるな!!もっとするで!」
優「今日はこれまでや!!やめときぃぃぃ!!」
亮「おらおら!!チューしたろか?」





こんな私たちやけど、亮ちゃんでよかった思う。ほんまにな。


やっぱ好きや!!悔しいけどぞっこんや!!






あとがき♪♪

関西弁変だったらすみません。私標準語なので・・・。呼んでくれてありがとうございます。



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