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X次元をあなたに 2016年10月05日 (水) 16時37分


皆様こんにちは。もんたんです。

今回はお世話になっている方からリクエストをいただいて書いてみました!短編になる予定が、書いてるうちに自信がハマってしまい長くなりそうです!

楽しんでいただけたら嬉しいです(o^^o)
もんたん   1nice!
 
<2> X次元をあなたに〜序〜 2016年10月05日 (水) 16時38分
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目の前にはまるで水面の様に波打つ鏡…そこだけ見ると、あまりに不自然で非現実的である。


「朋也…マジで入るつもり?」

「おう!だってそのためのものだろ?何今更言ってんだよ陽二」

「そうだけどさ…」

何やらヒソヒソと話し声が聞こえてくる…ここは第二科学室。旧校舎の端っこにあるこの教室は使われることは殆ど無い。

「失敗したらどうすんのさ…」

「そん時はそん時だろ?」

「でも…」

「やっと叶いそうなんだぞ?ゴタゴタ言ってねぇで行くぞ!ほら!」

「わわわ!ちょっ‼」

朋也に手を引っ張られた俺は力で敵う筈もなく、「ソレ」に飛び込んだ。














ことの経緯を説明すると、俺こと「陽二」はこの第二科学室で行われるオカルト研究部に所属している。部員は俺1人…まぁ、適当に学校で時間を潰すための場所としてここを確保したいのもそうだが、単にオカルト事に興味があり、それをゆっくり調べる場所が欲しかったのが第一であった。

俺は本や雑誌、ネットを使って放課後、この教室で色々とオカルトについて物色していたんだ。


「あ〜疲れた…まぁ、こんなこと調べたところでどうなるって訳じゃねぇよな〜」

なんて1人呟いたりしながらフと窓の外を見る。
グラウンドで白球を追いかける球児に俺は溜息が出る。だってさ、あんなカッコ良…ゴホンッ…あんな疲れる事を嬉々としてやるとかおかしくね?俺にゃ無理だわ。

別に、俺が男が好きで外の部活動の風景を眺めるためにとかそんな下心満載でここを確保した訳じゃねぇぞ?本当だぞ?おい、信じてくれよ…疑いの眼差しで読んでんじゃねぇぇ!







「あ〜疲れた…」

今日は今ハマっているX次元への行き方について調べていた。なんでも、神の示しで滅ぶべき別次元の世界に、神の代理として滅ぼしに行けるとか…

「ん〜…神様は滅ぶべき世界を全ては滅ぼせない…多すぎて神1人じゃ滅ぼしきれないから代理が必要…か…

…X次元へ行くその為には神の鏡に2人の男?なんだそりゃ…」

胡散臭いだろ?俺にはそれが楽しくて仕方ねぇんだ。







コンコン…部室の古めかしい木の引き戸が音を立てる。お、もうそんな時間か!グラウンドを見ると、もう野球部の練習は終わったみたいだ。

ギギッ…ガラガラ…ギシッガタン!

あの馬鹿力…何度同じこと繰り返すんだよ

「お〜またやっちまったぜ…」

ゴンッ!

「痛ってぇぇぇ!」

ホントに何度同じこと繰り返すんだ…鴨居に顔面ぶつけた間抜けな音が響く。

それでもニコニコしながらのしのしと入ってくる奴は、俺の幼馴染の大橋朋也…野球部に所属している無駄にデケェ奴だ…

「えへへ!またやっちまったぜ!」

「ドヤ顔して言うなよ…お前、扉外して、鴨居に頭ぶつけるのがルーチンワークになってんじゃねぇかよ…」

「ルーチン?なんだそれ?」

「あぁ…もういいよ…お前が馬鹿だって事だよ。」

「よく言われるぜ」ドヤ

「けっ…ったく、こんな奴を好きになっちまってゴニョゴニョ…」

「ん?なんか言ったか?」

「なんでもねぇよ‼ほんっとにお前は大馬鹿もんだな‼」

「いつも通りのカリカリした陽二君ですな〜!今日は何を調べてたのかな〜?」

「う…うるせぇ!見るんじゃねぇ!」

「んぉ?X次元?これって巨人のやつ?」

「な?巨人?なんだそりゃ…」

「俺これ知ってるぞ!」






俺たちはこのままだと最終下校時刻になってしまうために帰る事にした。俺と朋也は家が近いから、電車や駅からの帰り道もほとんど同じだ。

帰り道…隣に歩く奴は俺より25cm近い身長差で見下ろして喋りかけてくる。土汚れの目立つ野球姿で大きなエナメルバックを背負っている朋也。野球帽をかぶり、エナメルには刺繍で「大橋」と書かれている。クソッたまんねぇぜ…


「さっきの話なんだが…」

「あぁ!なんかよくわかんねぇんだけどよ!俺の知り合いの野球のコーチやってる人が言ってたんだけど…なんでも、鏡の中に入ったら巨人の姿になれるとか!その鏡の中の世界は用済みで、暴れて消し去るのが目的なんだと…!半分の確率?とかも言ってたな!」

俺の調べた事と同じ事を言う朋也…鏡に世界を滅ぼす…か…

それにしても、巨人や半分の確率ってのは聞いてねぇな…どういう事なんだ?

「なぁ、半分の確率ってさ…成功か失敗って事だろ?失敗しちまったらどうなるんだ?」

「んなこたー知らねえよ…そこまでの説明なんかしてもらってねぇしな!」

「そ…そうか…」

「俺、オカルトには興味ねぇけど、それはすげぇ興味あるな〜」

ニコニコといつもの調子で言う朋也…俺は好きな奴に笑顔を向けられて、心拍数が上がる。

「お、俺も今、調べてるから…」

「ははは!そんな本気になって、陽二はオカルトが本当に好きなんだな」

「あ、あぁ…まぁな…一度くらいはこういうのも実現してみたいしな…」

「面白れぇ事言うな‼」

「仕方ねぇだろ!オカルトなんて実現した事ねぇし、俺だって一度くらい…」

「今回は俺も手伝ってやるからさ♪きっと実現するって♪」

「そ、そうだな…ありがと…」

なんだか、根拠もないオカルト話に興味津々の朋也…いつもと全然違うな…こいつは野球の事ばっかしか頭にねぇのに、こんなに俺の趣味に干渉してくる事は初めてだ。

「なーなー!そういや、俺、誕生日明日だぜ?」

「あー…そういやそうだな…っつっても、改めてお前にやる物なんかねぇな…」

「じゃあさじゃあさ…今から公園行こうぜ!話てぇ事あるし…」

「ん?あぁ…いいよ…」

嫌に改まった朋也…ちょっと緊張しちまうな。

ベンチに腰掛ける。ちょっとだけ離れたぎこちない距離。朋也が口を開く。

「なーなー…陽二って好きな奴とか居ないのか?」

唐突…

「へ⁉⁉いや、俺はそんな…全然…あー…隣のクラスの山口さん?は可愛いと思うな〜…ははは…」

ちゃんと誤魔化し切れただろうか…

「そうか…」

沈黙が流れる…
なんだこの雰囲気は…重苦し過ぎる…

「なぁ、正直に言っていいか?…陽二、お前、俺の事好きだろ。」

「え…」

終わった…俺は隠してきた事が露呈した恐怖の重さに硬直してしまう。

「なぁ…お前の口から聞きてぇ…俺、大丈夫だから。俺も、お前の事好きだから…」

腕を伸ばして俺を胸に抱きよせる朋也、大きな身体が俺を覆い隠す。仄かに汗の匂いがする。青い香り…俺は訳も分からず涙を流していた。

「辛かったな…ごめんな?俺、お前の気持ちに気付いていながら、それを遠ざけてた。だって、俺も好きになっちまったんだもん。付き合ったら終わりが来る…それが怖かった…でもな?今は、そんなこと怖くないくらいお前が好き…」

ぎゅっと抱き締めてくれる朋也…ほ、骨が…

「いってぇええ!この馬鹿力!糞力!」

「な!雰囲気考えろよ!せっかく俺がかっこいいこと言ってんのによ!」

「このままだと骨が粉砕するっつーの!まぁ、その…かっこよかった…」

「だろ?えへへ〜嬉しいぜ」

ニコニコといつもの調子で頭を撫でてくれる彼に、俺は真っ赤になる。

「馬鹿野郎…クソッ…なんか悔しいな…」

「照れちゃって!可愛いな!」

「可愛い言うな!

しかし、なんでバレたんだ?」

一番の疑問を投げかける。

「俺の家来た時、パンツの匂いは嗅ぐし、ゴミ箱は漁るし、バレバレだっつーの!」

ああああああああバレてる‼‼‼こいつ以外と見てる‼

「や…やめてくれええええええ」


そんなこんなで、この大型犬幼馴染と付き合う事になった俺。なんだか、こいつが手伝ってくれるなら、今回のオカルトは成功する気がする。




翌日から俺たちは血眼になって、この事について調べた。なんでも、彼は事あるごとに「俺、巨人になりてぇんだ!」と言うのだ。確かに、朋也の巨人姿ってのも見てみたい気がする。俺は朋也から聞いて初めて知ったが、そういった性的な趣味もあるみたい。朋也がやりたいなら俺もやりたい!そう思うのが普通だろ?何?のろけじゃねぇよ!



そうして、一週間が過ぎた。ここは、再び第二科学室。朋也が部活を終えて、ルーチンワークして入ってきた後のことである。俺は目の前に広げられた情報物を見ながら口を開く。


「かなり情報は集まったな…でも決定的なものがねぇし、第一、こんな非現実な事起こるわけ…」

「おい!やるぞ!」

「へ?だって、鏡がねぇし…こんなこと起こり得るのか?」

「やってみねぇとわからねぇだろ!鏡ならこの教室に有るじゃねぇか!」

教室の奥にある人体模型のそばに置いてある、埃かぶった姿見を指差しす朋也。人体模型が映ってて不気味すぎるんだが。

「まぁ…そうだが…あるにはあるけど、あんな普通の鏡で良いのか?」


情報を整理すると…

鏡に入る事で、その「神の導きにより滅ぼされるべき世界」に飛ぶことができる。
その滅ぼし方として、神の如き巨大な姿で現れることができる。
それは、神の代理になるべき者とその遣いの2人で現れよ。との事
映るべくして映したものに開かれる…という言葉を目にしたが、これがイマイチわからねぇんだよな…

朋也の言っていた50%で成功するっつーのは、きっと、神の代理と遣いの2人がいて、神の代理が巨人になるから、50%で巨人になるってことなのだろう。

俺が一番引っかかっているのは、その「鏡」が個別に存在し、その鏡でないと別世界に行けないのか…それとも、「鏡」自体はどれでも良くて、条件を満たせばどんな鏡からでも別世界に行けるのか…だ。


まぁ、しかし、ものは試し!これだけ色々な所に情報があって、辻褄が合う…これは、いけるのでは?オカルターとしてのそんな淡い期待と、どう考えてもそんな非現実的な事無理だろうという現実思考の狭間で俺は揺れていた。こんな馬鹿げた事に熱中するのも、青春…若気の至りなのだろうか…







…こうして、文頭にもどるのである。まぁ、信じられねぇけど、一応鏡に入る事は出来そうだ。















???『お!俺様の作った遊びに、たどり着きそうな奴らが居るな!同じ野球部か〜…』












続く









登場人物

中嶋陽二…18歳167cm54kg
オカルト研究部所属の高校三年生。成績は良いが、捻くれ者で気難しい一面がある為、友達はあまり多くはない。幼馴染の朋也を中学生の頃からずっと好きだった。彼とは家が近所のことから4歳からの付き合いである。


大橋朋也…17歳(誕生日直前)191cm95kg
野球部の正捕手。成績は壊滅的。持ち前の明るい性格と天然さで周りを圧倒する。何も考えてないように思われがちだが、意外と物事を見ている。陽二の好意を中学校三年生の時に気付き、好きになったのは高校一年生の時。
もんたん   19nice!
<3> Re:X次元をあなたに 2016年10月05日 (水) 21時39分
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朋也と陽二の凸凹コンビいいですね。
朋也のスペック凄すぎ。平常時でも191cm95kgってプロレスラー並の体ですね。
きっと、筋肉の鎧に覆われているのでしょうね。チンポもきっとズルムケの巨根ですよね。
大作の予感がします。
匿名巨望   1nice!
<4> Re:X次元をあなたに 2016年10月07日 (金) 16時03分
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もんたんさんの小説を読んでとても好きでして、こちらも続きを楽しみにしです。

朋也が男らしくていいですね。頑張って下さい^ - ^
ペンギン   1nice!
<5> Re:X次元をあなたに 2016年11月26日 (土) 00時08分
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ふあああ朋也君と陽二君かわぇぇ(*´Д`)
辛かったな、ごめんな?って朋也くん男前過ぎぃ!!!^p^p^
こんなにかっこいいのに191cmで95kgのムキムキ正捕手だなんて…俺、あっただけで鯉に落ちてしまいます!
もんたんさんの小説に出てくる子は皆男前でかっこいいですね(*´∇`*)
コレからも頑張って下さいね!…最後の怪しい声、心無しか聞き覚えが…笑
あかいろ   0nice!




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