★
御来館ありがとうございます
こちらは最新のお知らせページです
本文中の写真はクリックで拡大します
★
>>FRAGMENT兎影館HOMEへ戻る
>>twitter/@Fantas_magorieに連動中
担当:柳川貴代
[222]
|
花は紅に柳は緑 |
兎影館管理人 |
|
☆MEIL☆ ★関連HOME★
|
|
すっかり秋らしくなりましたね。 新橋演舞場「新秋九月大歌舞伎」のチケットをいただいたという 西山の御相伴で東銀座の柳並木を歩き、歌舞伎を観てきました。 実は、歌舞伎観劇は歌舞伎座「六月大歌舞伎」に続き 2回目だったのですけど初めての“歌舞伎”が あまりに面白くて、歌舞伎座の建物が持つ力があまりに 強くて九月まで呆然としていたのでした。 ◎ >>「六月大歌舞伎 夜の部」は 『義経千本桜 すし屋』、『身替座禅』、 太九郎(幸四郎)・役者の小平次(染五郎)・ 太九郎の女房おちか(福助)による怪談『生きている小平次』、 新吉原の傾城(芝雀)・馴染みの若衆(錦之助)・ その供の奴(歌昇)が満開の桜の中で踊る 常磐津舞踊『三人形』。 >>「新秋九月大歌舞伎 夜の部」は“女の忠臣蔵”とも呼ばれる 中老の尾上(時蔵)・召使のお初(亀治郎)・局 岩藤(海老蔵)を中心に蘭奢待(香木)を巡る華やかな 『加賀見山旧錦絵 四幕六場』、清元に乗った怪談舞踊劇 『色彩間苅豆 清元連中 かさね』。 ◎ 『生きている小平次』では、たそがれ時に回転する小舟の 罪深さ、細い柳の揺れる浜辺に見えない小平次が漂う姿、 幅の広い舞台全体の空気が、この世でないものに一変。
清元『色彩間苅豆』の残酷絵巻にも圧倒されました。
『三人形』の“ヤッコ”の動きが風に舞う奴凧を思わせて 可愛らしい。書き割りの桜並木の奥行きは無限に続くよう。
『加賀見山旧錦絵』では猛禽類のような岩藤の猛々しさ、 黒衣の所作も美しく、左右非対称に描かれた金雲が廻り、 御簾の向こうから聞こえる鉦や笛の音が、 祭りの響きに似ていて懐かしい。
……幕間をはさんで各4時間超、 洗練されたエンターテイメントを堪能しました。 少し敷居の高いものと思っていたのですけど “歌舞伎見物”お薦めです。 歌舞伎座ロビーの絵画の数々、国貞は必見。
幸四郎・染五郎演ずる歌舞伎といえば、 >>『乱歩の軌跡』も好評発売中の江戸川乱歩、 国立劇場大劇場で「人間豹」より >>>>『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ) 明智小五郎と人間豹』のチケット発売間近の模様です。 ◎ 『乱歩の軌跡 父の貼雑帖から』平井隆太郎 東京創元社 平井太郎はいかにして江戸川乱歩となりしか──。 乱歩手製の自伝『貼雑年譜』を読み解きながら、 職業と住居の大遍歴を経て徐々に完成されていく 探偵小説界の巨人・乱歩の実像に迫る。 巻頭エッセイ=戸川安宣/解説=浜田雄介 横型A5判上製/縦型題簽+段ボール凾入/4色口絵両観音8頁 定価4300円+税 装丁・本文設計 =Fragment(西山孝司・柳川貴代)
写真:5月4日。事務所の窓から見える高台に、 高さ20mはあるシダレヤナギが 風に緑の葉を揺らしていたのは今年の5月まで。 いつか近くに寄って、枝を見上げてみたいと思っていたのに いつの間にか病み、切り倒されてしまったらしい。 初めて近づいた直径50cmほどの切られたばかりの幹は、 まだ水を含んでいるのに三分の一朽ちていて、 穴の底にはヤブガラシの芽や、暗い場所を好む小さな虫が 何種類も入り込んでいる。
「消えて消えないものを忘れないようにする… 消えずに消えるものを忘れてはならぬ」 ──『東洋的な見方』岩波文庫
ここから消えたものはどこへ行ったのだろうと 夏のあいだずっと考えていた。
|
★ 2008年09月27日 (土) 21時56分 |
|
|
- - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - -