|
『驚異の発明家(エンヂニア) の形見函 上下』 ◎ アレン・カーズワイル/大島豊 訳/創元推理文庫/ 解説=若島正/各巻定価:税込1,029円 オブジェ制作:Fragment (西山孝司・柳川貴代) オブジェ撮影:NEXT (杉浦敏男+小濱麗子) カバーデザイン: 柳川貴代+Fragment ◎ パリの骨董品オークションで手に入れた、がらくたの詰まった函。 それは産業革命以前の フランスに生きたある男の「形見函」だった。 それぞれの仕切りに収められているのは、広口壜、鸚鵡貝、 編笠茸、木偶人形、金言、胸赤鶸、時計、鈴、釦、 そして最後のひとつは空のまま。“形見”の品々が語り始める、 ひとりの男の奇想天外な物語─。 ヨーロッパ18世紀を見事に活写し、 世界の批評家を唸らせたカーズワイル驚異のデビュー作登場! ◎ 数年前に哲学堂付近の 落葉が積もりスギナの群生する 空き地で採集した編笠茸を、 そっと忍び込ませて、 再撮影していただきました。 ◎ 管理人は通学中にいろいろな 木の実を拾ったり、カラスウリの 赤い実を壊して種を洗って、 数珠玉と一緒に木綿の糸を 無理矢理通しネックレスに加工する 小学生だったので、その頃から “もの”と出会うその瞬間を 恩寵にも感じます。 ◎ 思い入れがなければガラクタ同然の 集合…だけど、 もしも誰かが その断片を並べて読み解けば、 かけがえのないものに変わる。 そんな“もの”が、なぜか 好きなかたにもお薦めの物語です。
|