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担当:柳川貴代

[268] 懐かしい、怖ろしい街 兎影館管理人
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すこし寒くなってきましたね。

春に発売されてすぐに沢村鐵さんよりいただき、すぐに拝読して
「これは、こども達に読んで欲しい本ですね!」と
メールをお送りしていたのですけど、この二冊はぜひ秋から冬の
どこかで小学生のみなさんに読んで欲しい、おすすめの本なのです。


>>『封じられた街 北風のポリフォニー』沢村鐵著 ポプラ社刊
“謎めいた影が街を支配する……戦慄のジュブナイル・ホラー
どこか違和感がある、居心地の悪い街。時折現れる不気味な背中の影と、
ひそかに信仰を集める「もののべ様」、次々に作られる落ち葉のオブジェ、
いなくなる子どもたち……。事件に巻き込まれた少年と少女が、真相にせまる! ”

>>『封じられた街 薄氷のディープシャドウ』沢村鐵著 ポプラ社刊
“街にあがる火の手、狙われる仲間たち。
これは「もののべさま」の呪いなのか?
凍てつく寒さの中、背中の影がすぐそこに迫る。
追いつめられた子どもたちが向かった先は……。
圧倒的なスケールで描く現代ダーク・ファンタジー、ここに完結! ”


お家や学校、もしかしたら“街”にさえも居づらいな…
と感じているけれど、逃げられない。でも逃げたい…
そんなことをずっと考えていて、どうしたらいいのかわからなくて
悩んでいる時、この物語の中に、ちょっとしたヒントがあります。

管理人も小学校の頃は、家に帰りたくない子でした。
下校時間が過ぎても、ひとりで鉄棒していたっけ…と
この本を読んで、誰もいない校庭の夕暮れを思い出したりしていました。

救われないことで、すくわれる気持ちがあり、
救われることで、救われることもあるかな?あるといいな。


『封じられた街 北風のポリフォニー』の
第一部・落葉のオルフィスムでは“絵画用語”、
第二部・北風のポリフォニーでは“音楽用語”、
『封じられた街 薄氷のディープシャドウ』の
第三部では“写真用語”が各章タイトルになっています。
セクシオン・ドール(黄金分割)、メタモルフォーセ(変容)
ホリゾント(地平線)…不思議で綺麗な響きの言葉がたくさんです。

「どんな意味なんだろう?」と思ったら調べてみると、
美術や音楽や写真について知りたくなります。そうしたら
絵を描いたり、楽器を奏でたり写真を撮ったりすると、より
この言葉の意味がわかってきて、もっと楽しくなってきます。
(もちろん、すぐにはうまくいかなくて、難しいこともあるけどね)

本が好きな子は、各部の冒頭に引用されている小説を探してみると
好きな本が、うんと広くなっていくかもしれません。
……そんなことも、作者の沢村鐵さんは考えているんじゃないかなー
と管理人は思ったりしました。

『封じられた街 薄氷のディープシャドウ』では
一気に黄泉世界に入り、みんなが“恐怖”へ
逞しく立ち向かっていきます。ただ怖いだけではなく
優しい気持ちになれる物語です。


沢村鐵さんのHP「フィラメント」
http://www.t-sawamura.net/

2009年11月15日 (日) 03時32分

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