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[6] 夢と希望を・・・
まんぷくカービィ - 2003年04月05日 (土) 15時05分

「ピクニックに行こう!」
はじまりは、ボクのこの一言からだった・・・。


「ピ・・ピクニックって、あれッスか?全員で山登ったりする・・」
「そうだよ!他に何があるんだよ!」
ボクの家に遊びに来ていた茶色い体をしていて、僕と同じ体系のようなキャラ・・『ワドルディ』があたりまえのことをボクに聞いた。
・・他に何があるんだよぅ!
・・動揺からかもしれないけど。
「な、なんでそんないきなり・・・」
ワドルディと一緒に遊びに来ていた真っ赤リボンをつけ、背中に透き通るような羽が生えていて、赤い服に身を包んでいる妖精・・・『リボン』がくぐもった声で聞く。
理由といえばもちろん・・・
「行きたくなったからだよ♪」
これしかないでしょう♪
あれ?赤いベレー帽をかぶり、筆とパレットが特徴的な女の子・・『アドレーヌ』・・通称アドちゃんがため息ついてる・・。
なんでだろ?ボク、変なこと言った?
「もう!いきなり言ったって、用意もなにもしてないじゃないの!」
あ・・そうだった。忘れてた。
ピクニックには、それ相応の用意がいるんだったね。
「・・そうだね。じゃあ、明日にしよ♪」
・・それでもボクのピクニックに行きたいという気持ちは変わらなかった。
いきなりの思いつきなんだけどね。
「・・わかったわ。明日ね。じゃあ、どこに行くの?ピクニック」
アドちゃんが観念したかのように、ボクに言う。ボクはちょっとだけ、考えて・・・、
「え〜っとね・・。ヨーグルトヤードなんてどう?」
ヨーグルトヤード・・。プププランドで一番大きい山だ。
最近は避暑地として有名だが、今は春。季節が違う。
でも、ピクニックとしては最適だろう。
ボクは、そう思って口に出してみた。
「ヨーグルトヤードッスね・・。わかったッス!明日の朝8時に、ヨーグルトヤードに集合ッス!」
「わかりました。じゃあ、私は準備があるので・・」
ワドルディの言葉を聞き、すぐさまリボンちゃんは外へ出て行った。
「あ、私も。じゃあね、カー君」
「オイラも。カービィさん、さよならッス」
「じゃあね。明日遅れないでね」
ボクは、ドアから出て、手を振る。もちろん、別れの挨拶のために、だ。
さて、ボクも用意が必要だなぁ・・。
あれとこれとそれと・・・。
・・楽しみだなぁ・・ピクニック。



朝・・すがすがしい朝である。昨日は用意のために、夜遅くまで起きていた。
だから、おきたのは・・8時半。
「ゲゲッ!?やばっ!」
ボクの頭に、警報サイレンがなった。行くべきじゃない!逃げるべきだ!と。
でも、ボクが提案したんだから、行かなくちゃ行けない!
・・ボクはそう決心して、荷物を持ち、外へ出て行った。
・・なんでシリアス調なんだろう?
・・・ま、いいよね。そんなことは。



「カー君!遅いよ!後でゲンコツの刑だからね!」
・・やっぱり、予想したとおりだった。
アドちゃんが、ぶち切れ寸前・・・。
やっぱ、来ない方がよかったかもしれない。
「カービィ!ピクニックするんなら、ちゃんとオレにも伝えろよな!」
「あれ?ジョー」
ナックルジョー・・。金髪碧眼。長いハチマキで髪の毛を頭にくくりつけている。ボクのヘルパーで、格闘家。
ものすごく強いんだ♪でも・・
「ジョーも来るの?」
「ピクニックなんて、足腰鍛えるのに、ちょうどいいじゃねぇか!もちろん、いくぜ!」
ジョーはそういうと、ボクの目の前で、足の体操を始めた。いつのまにか、ジョーの手に持っているラジオから、『夏休みの体操』がかかっている。
・・何も、今やらなくても・・。
「オレたちもいるぞ!」
・・?ボクの後ろから声がする。
振り返ってみると・・・
「あ、チュチュ、ナゴ、リック!」
「久しぶりナゴ。カービィ」
「へっへっへ〜」
「久しぶりね!カービィ様!」
紹介するよ!
この、ハムスターみたいなのがリック!早い足と、筋肉がとりえだよ。でも、ネズミって言ったら切れるからね。注意してね。
そして、このネコみたいなのが、ナゴ!三段ジャンプが得意なんだ♪
そして、リボンちゃんみたいなリボンをつけていて、アメーバみたいなピンク色をしたのが、チュチュ!
皆、ボクの大切なお友達。ボクの守るべき物の一つだ。
実は、まだまだ、お友達がいるんだけどね。
「クーとピッチは用事でこれないとよ!」
「カインは、陸に上れないから、来ないナゴ」
クーは、フクロウで、とっても頭がいいんだ♪
ピッチは、小鳥さん。クーのことを尊敬してる、頑張りやさんだよ。
・・でも、用事っていうの、なんだろう?
・・ま、いいや。
あ、カインは、マンボウだよ。海がカインの家なんだ♪
・・それにしても、、人数がものすごく多くなっちゃったなぁ・・。
って言うか、なんでジョーたちがピクニックのこと知ってるんだろう・・?
「オイラが電話で伝えたんだッス!」
・・・ま、いいや。ボクは荷物を持ち直し、山道を見据える。
結構、急な坂。でも、これぐらいがいいと僕は思う。
・・じゃあ、出発!!



「きゅ・・休憩にしましょ・・」
・・アドちゃんが早くもリタイヤする。
・・やっぱり、あの急な坂がいけなかったのかな?
ボクはまだなんともないのに。
「だから、足腰を鍛えとけって言ったんだよ」
「なによ!女の子には足を鍛える必要なんてないの!ね、リボンちゃん」
「へ?わ、わたしには羽がありますので・・・」
「ま、お前ぐらいだな。この辺でリタイヤする奴といやぁ」
「・・ジョー、今なんて言った?わたし、許さないわよ」
あ〜、またケンカが始まりそうな雰囲気。
ジョーとアドちゃんはこのとおり仲が悪い。
でも、照れ隠しなのかもしれない・・。
っていうか、アドちゃん、まだ元気あるじゃない・・。
「お二人とも、仲が良いんッスね」
おお!?にらみあっている二人に、勇気あるワドルディが口をはさんだぞ!
これは見ものだね!
「・・何が、仲が良いって?」
「ほら、ケンカするほど仲が良いって、よく言うじゃないッスか」
ワドルディは、手振り足ぶりをしながら言う。
あ〜、そんなことよく言うね。
二人とも、なぜか顔を赤らめている。
・・二人とも、隠し事は出来ないタチなんだね♪
「さ、カービィさま。あんなバカ夫婦なんかほっといて、行きましょ」
「え?」
チュチュがいきなりボクの手をつかんだ。それと同時に、アドちゃんとジョーがボクをにらむ。
・・二人の目が、一瞬光ったような気がした。
「誰がバカ(だって・ですって)!?」

「おい、言わなくていいのか?」
?リックさんがわたしに問いかけてきた。
・・なんのことでしょう・・?
「あの・・なんのことですか?」
「・・リボンちゃん、カービィのこと、すきなんだろ?」
・・図星だった。
まさか、リックさんにバレていたとは・・。
恥ずかしすぎて、わたしは手で顔をおさえ、うつむいた。
「で、でも、カービィさんには、チュチュさんが・・」
「実はな、チュチュも知ってるんだぜ?お前の本当の気持ち」
!?・・あの、チュチュさんが?
「お前に早く告白するためにこんなことしてるんだと、オレは思うぜ」
・・でも、告白なんて、考えただけで、頭から湯気がでてしまいます・・。
・・私は・・恥ずかしさのあまり・・・、
「か・・からかわないでください!!」
・・言ってしまった・・。
「・・チェッ・・からかってるつもりはねぇんだけどな・・」
リックさんはそういうと、先に上がったカービィさんたちを追っていった。
・・わたし、リックさんになんてことを・・。あんなに心配してくれてたのに・・・。
わたしは、リックさんに謝ることにした。



「お弁当ターイム!」
中腹ごろになると、カービィがいきなり振り返って、大声をあげた。
そんなに大声じゃなくても、聞こえてるっての。
「そろそろおなかすいたでしょ?ここ結構広いし、お弁当にしない?」
カービィが皆の方を向き、語りかけてくる。
・・お前だけじゃねぇのか?おなかすいたなんて。
「ま、まぁ、おなかがすいたしね」
アドは早速シーツを敷き、弁当を取り出し始めた。
・・すばやい奴だ。
しかも、シーツはクラッコ柄。・・趣味わりぃな。
「ジョー、お昼ご飯にしよ♪」
カービィが、眼をキラキラさせながら、オレに問いかけてきた。
・・オレ、こんな眼によえぇんだよなぁ・・。
「・・そうするか。オレな、シーツもってくるの忘れたからカービィのとこに入れてもらうぞ」
「うん、いいよ」
オレの問いかけに、カービィはすぐさま答えを出してくれた。
皆で、ワイワイガヤガヤ話し合いながら、食べる昼食。
オレは、いつも一人で食べていた。一人暮らしなんだから、仕方が無いことだが。
だから、オレにはこの皆の話が、とても、うるさかった。
でも、それと同時に、気持ちが良い感じもした。
「・・ま、こんなのも、いいか」


食べ終わった人から、シーツを荷物につめこんでいく。
食べ終えたオイラも、シーツをせっせせっせとシーツをリュックの中に入れたッス。
「じゃあ、出発するよ〜!」
カービィさんの声が聞こえるッス。
オイラは、何か忘れ物はないかと、あたりを見回したッス。すると・・
「なんッスかねぇ?これ」
ちょっと大きめの石に、レバーがあるッス・・。
・・これを見たら、なんか動かしてみたくなってくるッス。
・・悲しい性って奴ッスね。
「どうしたナゴ?」
ナゴさんが、オイラの傍らに来て、声をかけてくれたッス。
・・ちょっとうれしいッス。
「あの、レバーが気になるッス?」
「・・・カービィ!!」
うう・・ナゴさんがいきなり大声をあげたので、ちょっと耳が痛いッス。
すると、カービィさんがすぐに降りてきてくれたッス。
「どうしたの?ナゴ」
「こんなところにレバーがあるナゴ」
「レバー?」
チュチュさんが、レバーをジロッと見据えると、オイラの前にたち、レバーを握ると、ガコンっとやってしまったッス。
・・動かして、いいんッスかねぇ・・?
「こんなのはね、動かしてみるものなのよ。・・・?」
チュチュさんが全員の目の前で語っていると、オイラたちの立っているところが揺れ始めたッス。
地震ッスか?
でも・・このオイラたちが立っているところだけが揺れているような感じがするッス。
「な・・なんだこのゆれ!?」
さすがのアドさんやジョーさんでも驚いてるッス。
ま、ここにいる全員が驚いてるッスけど。
すると・・・
パカッと、オイラたちがたっているところに大穴が開いたッス。
・・って、ヤバイじゃないッスか!
「うわああぁぁ!!」
・・全員この穴へ吸い寄せられるように、落ちていったッス。
・・ここからがオイラたちの本当の冒険の始まりッス・・。




「もう、ゼロさまは人使いが荒いのサ」
「まったくだ」
「そうだな。いきなり、『予算が尽きたので、金を稼いで来い!』だもんな」
ボクはマルク。ゼロ様の部下なのサ。
ボクの右隣にいる、ダサいサングラスをつけていて、漆黒のマントを羽織っているのは、ナイトメア!
左隣の、マントをつけていて剣を持ち、黒髪ボサボサなのが、ダークマターなのサ!
二人とも、ボクの仲間なのサ!
ま、二人ともボクの力にはかなわないのサ。
「・・で、どうするんだ?」
「・・バイトでもするのサ?」
「よせ。わたしは悪夢だぞ。悪夢がどうやってバイトをするというのだ」
「・・それもそうサね・・」
ボクはそうつぶやくと、ため息をついたのサ。
他の奴等も、ため息をつきたいようなのサ。
「ん?」
ダークマターが下をみて、そうつぶやいたのは、ヨーグルトヤードの上空を飛んでいたときだったのサ。
「あれ、カービィたちじゃないか?」
「そうなのサ?」
ボクは下を向いてつぶやく。ボクはカービィという奴をみたことがなかったため、興味がわいたのサ。
カービィとかいう奴の正体は・・ピンクボールだったのサ・・。
しかも、カービィたちは一点に集中されているのサ。
「ちょうどいいな。カービィたちを殺せば、ゼロ様に許してもらえるだろう」
ボクの隣にいたナイトメアが、方向転換して、カービィたちのほうへ向き直ったのサ。
そして・・・
「ん?なんか様子が変なのサ・・」
ボクが声を上げると、カービィたちの足元にパカッと大きな穴が出来たのサ。
もちろん、カービィたちはまっ逆さまに落ちていったのサ。
その後、穴は閉じていったのサ。
「な?なぜだ?せっかくの獲物が・・」
ダークマターは、ボクの隣を追い抜き、地面に降り立ったのサ。
「たしか、ここらへんだったな。奴等が集まっていたのは」
ナイトメアもボクの隣に降り立つと、言ったのサ。
・・?
なんなのサ?レバー?
「お?マルク、何か見つけたか?」
「レバー?・・動かしてみろ。マルク」
ボクは、ナイトメアの言うとおりに、レバーを動かしてみた。
すると、ボクの足元に、落とし穴ができ、翼を出す暇も無く、ボクたちは穴に吸い込まれていったのサ・・。

続く

[8] 夢と希望を・・・
まんぷくカービィ - 2003年04月06日 (日) 11時32分

「うひ〜・・いきなりなんなんだよ〜」
ボクがそう愚痴りながら立ち上がった。
上を見る。・・光が見えない。
どうやら、入り口は閉じられたようだ。
「ただのピクニックがこういうことになるとはねぇ・・」
「まったくです・・」
アドちゃんとリボンちゃんが同時に起き上がる。
・・あれ?
「なんでリボンちゃんも落ちてるの?空飛んでたんでしょ」
「それが・・リックさんに足をつかまれて・・」
「リックゥ〜」
ボクはリックの方を向く。
リックは、笑っていた。
「ハハハ・・ごめんよ。わざとじゃねぇんだから」
「ん〜、ま、いいかな」
ボクは、前を向きなおした。
全員が立ち直ったようだ。
「ったく!なんなんだよここは!」
ジョーが、愚痴りながら立ち上がる。ま、愚痴りたくなるのも当たり前だね。
ワドルディも、あたりを見回した。
「あれ?ここ・・知ってるッス」
「知ってるの?」
チュチュがいきなり、ワドルディにとびついた。
いきなりだったので、ワドルディもちょっとびくついたが、答える。
「ここ、デデデ様に教えてもらったッス。マジルテって言って、宝がいっぱい眠ってるらしいッス」
「宝、ねぇ・・」
ジョーが興味なさそうにつぶやく。ボクも宝には興味がない。
けど・・、
「宝!いいわねぇ・・取って行きましょ!」
アドちゃんが目を光らせてる・・。あれは、本気の目だ・・。
「宝のどこがいいんだか・・」
「なによ!あんたは女じゃないからそんな事いえるのよ!」
「なんだと?」
あらら・・。やっぱりこの展開だよ・・。
ま、宝探ししながらの出口探しっていうのも面白いかな・・。
「みんな、宝探しするよ!先にいくからね!」
「あ、まって!カービィさま〜」


「ここは、どこなのサ?」
「むぅ・・我々は穴に落ちたようだ・・」
「そんなことわかってるのサ!」
わたしの耳元で大声を出すな・・。
「ここは・・ゼロ様が言っていたマジルテじゃないか?」
「?マジルテだと?」
マジルテ・・どこかで聞いたことのあるようなないような・・。
「マジルテっていってな、大昔の生き物たちがつくった洞窟で、宝がいっぱい隠されてるんだと」
「宝なのサ!?」
マルクがいきなり目を光らせた。・・なにが始まるんだ?
「その宝を集めれば、ゼロ様にほめてもらえるのサ!」
「おお!なるほどな!・・」
しまった。相槌を打ってしまった・・。ま、宝探しには我輩も賛成だが・・・。
「でも、この奥にカービィたちが入っていったはずだ。宝がとられるかもしれん」
「そんなの、カービィたちを探しながら、宝探しすればいいのサよ!」
ふむ、それには我輩も賛成だな。
「じゃ、行くぞ!宝探しに!」



「なんなんだ?コレ・・」
何って言われても・・困るナゴ・・。これは、どうみても・・
「宝箱・・ナゴね」
「あんなありきたりにおかれている宝があるか!罠かもしれねぇぞ」
そう、その問題の宝箱は、道端に置かれていたナゴ。本当に罠かもしれないナゴ。でも・・・
「宝〜」
あ、アドちゃんが宝箱に近づいていくナゴ。
・・なんか危ない気がするナゴ。
アドちゃんが宝箱のふたをパカッと開けたナゴ。
・・どうやら罠じゃないみたいナゴね。
「ねぇねぇ、何が入ってたの?アドちゃん」
「・・これ」
そういって、アドちゃんが取り出したのは・・
「金メダル?」
「そ、金メダルよ」
なんだ・・・。そんなに高い宝じゃなかったナゴねぇ・・」
「ま、先へ行くぞ」
金メダル 10000デデン


「小判、ゲットなのサ!」
ふん、なに喜んでんだか。たったの1000デデンしか価値はないんだがな。
「しかし、道端にある宝箱が開けられていたとなると、奴等も宝をねらっているようだな」
「そうだろうな。ナイトメア」
しかし、カービィたちも宝を探してるということは、まともに宝をとるには、奴を追い抜かなければいけないな。
「さ、行くぞ」


「えちごやのお菓子ゲット!」
へへへ、食べ物を取れたから元気になってやがる。
宝探しって、意外と面白いものだな。
それにしても、オレの鼻はすげぇな。
こんなとこでも、お菓子のにおいを見つけられるんだからよ。
っていうか、なんでオレが宝もってんだ?
金メダルと、まねきねこ。
絶対まねきねこはあまり価値がねぇと思うけどよ・・。
「リックさん、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫大丈夫。オレは筋力だけが長所だからな」
でも、心配してくれたのは、うれしいぜ・・。
「ちょっと、広いところにでたわよ!」
越後屋のお菓子 8000デデン
まねきねこ 500デデン


「あの宝箱、とれたのになんで真ん中のバクダンブロック壊したんだよ!」
「すまんって、さっきから言ってるのサ!」
ったく、あやまってんのに、しつこいのサ!
「しかし、みつけられる宝はほとんどカラだな」
「カービィたちがとってったんだろ」
ううう・・・これじゃ、ゼロ様に怒られるのサ・・。
「?ドアがあるぞ?」
「よし、入れ、ナイトメア」
インディウィップ 6800デデン おしくも取り逃がす


今回取った総額
金メダル 小判 まねきねこ 越後やのお菓子
総額19500デデン

続く

[13] 夢と希望を・・・
まんぷくカービィ - 2003年04月09日 (水) 18時27分

ボクは歩いていた。
そして、あたりを見回す。
・・本当に広い。リックが五十人いても、大丈夫だろう。
「おい、今オレに失礼なこと考えなかったか?」
・・問いかけてきたリックを、ごまかしてから、再びあたりを見回す。
・・奥にはしごがある。それを上ればよいようだ。
のぼろうかな、と思って、はしごに向かって歩こうとしたら、声が聞こえた。
「?ドアがあるぞ?」
「よし、入れ、ナイトメア」
・・・?
誰だろ?迷い込んできたひとなのかな?
後の声は、ちょっと聞いたことのあるような無いような・・。
お、ドアからだれか入ってきた。
「あ・・・」
黒い髪をして、剣を構えており、マントをつけている奴が、ボクのほうを見ると、言った。
・・なにが「あ・・・」なんだよぅ!ちょっと失礼なんじゃない!?
・・でも、この人、どこかで見たような・・・?
「フッフッフ・・久しぶりだな、カービィ」
黒い髪の奴は、空中にふわっと浮き、僕に向かって言った。
他の二人も、そいつと一緒に、空を飛んでいる。
「・・あの、誰?」
ボクが聞くと、全員が固まった。
・・なんか変なこと言ったかな?僕。
「・・・本当に覚えてないんですか?」
リボンちゃんがボクに呆れ顔に言った。
どこかで見たような気はするけど、覚えてない。
「本当に覚えてないよ」
すると、ボクの頭に、ドガッと思いっきりなにかがあたった。
ボクは前にずっこける。黒い髪の奴等はそれを固まって、見つめている。
・・今なぐったの、誰だよ!
ボクが振り向く。殴ったのは・・・アドちゃんだろう。
「カー君!ダークマターでしょ!自分の敵ぐらい、覚えてなさいよ!」
あ!そうだ!ダークマターだった。
で、そのダークマターがここまで何しにきたんだろ?
ボクを追ってきたのかな?でも、背負ってる風呂敷包みの中から、小判みたいなのが見えるし。
・・理由、わかんないなら聞くしかないね♪
「ねぇ、なんでここにいるの?他の二人は誰?」
ボクが聞いた数秒後に、ダークマターたちは我に返った。
すると、その質問の回答を始めた。
「お初にお目にかかるのサ。ボクは、ゼロ様の部下、マルクなのサ」
頭で二つに分かれている防止が、ゆれている。
目をギョロリとさせながら、ボクの方を見つめた。
キバは吸血鬼のように鋭く尖っていた・・。
「同じく、ナイトメア」
サングラスをかけたおじいさんのようなやつが、マントを翻しながら言う。
その姿は、バンパイアのマントを思わせた。
老人のような細い指が、ボクの印象に残った。
「でだ。目的はな、ゼロ様の命令だ」
ダークマターがボクを見ながら言う。
「また、ボクを消しに来たの?」
すると、マルクの顔が暗くなった。
「違うのサ・・。お金を集めて来いとの命令なのサ・・」
『は?』
ボクをかねそろえた、ダークマターたち以外、全員の声がハモった。
ナイトメア、とかいう奴が、話を続ける。
「そこで、お前らを見つけてな、追ってきたら、この洞窟に真っ逆さまというわけだ」
「ここは宝もあるし・・」
ダークマターはそこで一旦言葉を止めると、僕たちを見回してから続けた。
「・・お前らの始末も出来るからな。一石二鳥というわけだ」
・・その言葉をスイッチに、僕たち全員が戦いの用意をした。
「・・ま、今は殺さないのサ」
「最後に、お前らをころして、宝を奪い取って見せよう」
「だから、今は足止めさえ出来ればいいのだ!いでよ!」
最後にナイトメアが言うと、マントを開いた。
マントは、黒く、何かが光っている。・・宇宙のようだ。
すると、そこから何者かが、出てきた。
トドのようなキバをし、全体的に白い体をしている。
「紹介しよう。我が部下、ミスターフロスティだ」
「よろしくな!」
フロスティ、がボクらをみつめる。力には、よほどの自信がありそうだ。
「頼んだぞ、フロスティよ」
ナイトメアはそういうと、ボクの上空を素通りして、はしごを上っていく。
「待て!」
ボクは、はしごを上っていこうとする奴を、止めようとした。が・・
「ここは通さないぜ!」
ボクの前に、フロスティが立ちはだかった。
「食らえ!」
そういうとフロスティは、ボクに向かって息を吹きかけた。
ちょっとやばく感じたので、サッと横に飛んでかわした。
フロスティが放った息が接触したところが、凍りつく。
「どうだ!オレの『ブリザード』は!」
フロスティは高笑いを始めた。すると、横からアドちゃんの声がする。
「いきなさい!クラッコ!」
アドちゃんが言うと、キャンバスからポンッと雲の怪物みたいなのが現れた。
その雲には、黄色いトゲがあり、目玉がついている。
「さ、行きなさい!クラッコ!」
クラッコはふよふよと浮きながら、フロスティに向かっていく。フロスティはクラッコに向かって『ブリザード』を放つ。
が、クラッコに聞いている様子はない。
「どう?クラッコは冷気に強いのよ!」
アドちゃんがフロスティに向かって叫ぶ。
すると、フロスティはにやける。
「お嬢さん、オレは息でしか攻撃できない、と思ってるんじゃないでしょうね」
「なっ!?」
フロスティは、驚いたアドちゃんの顔を確認すると、右と左の手を合わせた。
すると、四角い氷の塊が、いくつもフロスティの前で出来上がる。
「食らえ!」
フロスティがクラッコに向かって、その氷を投げた!
それはちょうど、クラッコの目玉に命中し、クラッコは昇天した。
「ハッハッハ!どうよ、オレの力は!」
フロスティがまたも、高笑いを始める。
すると、ジョーがフロスティのもとへ走り出した。
ボクも参加しようと、駆け出す。
「二人か!でも、何人来たって同じだぜ!」
フロスティはそういうと、氷をジョーに向かって投げた。
ジョーはすばやい速さで、氷をよける。かわせられないものだけ、パンチで壊していく。
「くぅっ!」
フロスティは、今度はボクに向かって氷を投げつけた。
もちろん、ボクは吸い込む。氷は、ボクの口に吸い込まれていった。
そして、フロスティのほうに向いて、吐き出した。
「なんだと!?くっ」
フロスティはたまらず、氷の塊の山の陰に隠れた。
ボクの吐いた氷は、氷の山を破壊した。
が、フロスティにダメージはないようだ。
フロスティが安心した顔で立ち上がる。
「はっはっは!オレを倒せる戦法なんてないんだよ!」
けど、次の瞬間に、その笑みは消えた。
ジョーが、自分の目の前にいたからだ。
「・・覚悟はいいか?」
「くっ!」
フロスティはたまらず逃げ出し、氷の影に隠れようとする。
が、氷は全てボクが破壊したから、もう残ってはいないだろう。
「くそっ!こんなはずでは・・」
「覚悟は、出来たようだな」
その声に反応して、フロスティが振り返る前に、ジョーは『ライジンブレイク』を放った。
ついでに、ライジンブレイクとは、アッパー技です。
フロスティはその技の反動で、カベに頭をぶつけ、壁がガラガラと崩れる・・。
フロスティは、崩れた破片に埋もれてしまった。
「・・勝ちましたね♪」
リボンちゃんが微笑みながら言う。
「ん?何かあるナゴ」
ナゴがいきなり声をあげたので、ボクはナゴの視線を探って、何かの正体を探した。
フロスティが崩した壁の向こうに、宝箱がヒョッコリと顔を出していた・・。


今回の宝はなし

続く



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