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停電=停「停まる」電「電気」。 夜9時、突然(予告しての停電はまずない)一帯の電気が消えた。 自分でブレーカーを落としてしまうことはたまにあったが、最近は倹約生活を心がけているため、今使用している電源は把握している。真っ暗にする理由は見あたらない。 しかも、ご近所も真っ暗。 ならば・・・ 電力会社に電話すると、やはり話し中だ。 9時現在の外気温、マイナス15℃。 大家さんのお店へ電話を掛ける。市街地のお店は無事らしい。だが、かなりの広域で停電になっているそうだ。 家は真っ暗。灯といえば、パソコンの予備電源と携帯のライトのみ。最近のストーブは電源を使用するのでこんな時はただの灯油缶になる。 (このとき、非常時に用意していたロウソクとライターのことはすっかり忘れていた)
車のエンジンをかける。大地震の時、同じく真冬の寒さの中、車の中で一夜を明かした人もいるそうだ。 だが、今回は幸いにも、市街地は無事だ。 大家さんの店に避難させてもらうことにした。 家周辺ばかりでなく、道路も真っ暗。家が並ぶ通りのはずなのに、まるでゴーストタウンのように静まりかえっている。唯一、コンビニが心を癒すかのようにいつもと変わらぬ明るさだった。 大家さんの店に着き、ホットウーロン茶を飲みつつ復旧を待つ。その間にもあちこちの情報が入る。 9時半頃、復旧の知らせが入る。 その知らせにホッとする。 この30分間で、「電気のないこと」の大変さを感じる。 お土産に飯鮨(いずし)をもらい、帰路につく。 帰り道、いつものように家々は明かりが灯り、あちこちから話し声が聞こえてくるようだった− |