[1130] バカの話 |
- 武 - 2012年08月12日 (日) 10時39分
「おい、大変だぞ」 「どうした」 「明日はテストがあるらしい」 「それは大変だな、お前限定で」 「なんでだよお前もだろ」 「残念ながら俺は追試から逃れましたので明日から無事に夏休みです」 「え、テストって追試のことなのか」 「知らなかったのかよ」 「いやだって俺普通の試験受けてねえぞ」」 「いや受けてねえから追試になったんだろ。むしろ先生の優しさに感謝しろよ」 「はっ」 「じゃあ、俺帰るわ」 「待てよ親友」 「初耳だよ今日で喋るの三回目くらいだろ」 「前回のテストの点数を見てこれは親友だと」 「なんで見てんだよ。つうか親友にするなら頭いいやつにしろよ」 「はっ」 「じゃあ、俺帰るわ」 「待てよ相棒」 「それ昇格したの? 降格したの?」 「ちょっと勉強付き合ってけよ」 「なんでだよ。同レベルと認めたやつと勉強してどうするんだよ」 「いいからいいから。なんか数学の問題出して」 「3x+5x=」 「ちょっと待てよ。まだノートとシャーペン出してねえだろ」 「頼むから暗算でやってくれ」 「…8?」 「xはどうした」 「ご退場していただきました」 「お前もうあきらめて高校から退場しろよ。ていうかお前を俺と同列に扱ったことに対して俺は怒ってもいいんじゃないか?」 「うう…俺も十年に一人の逸材と呼ばれたあいつくらい頭がよければ…」 「あきらめるなよ。たぶんお前も逸材だよ。三分に一人くらいの」 「大量生産も甚だしいな」 「泣くなよ…」 「ふざけんなよ明日は夏祭りだろうが! 朝から待ち合わせして、浴衣着て手つないで買い物に付き合ってから午後祭りに繰り出す彼女がいない!」 「知らねえよ!」 「というわけで代わりに追試を受けてきてくれ」 「俺が我慢強くなかったらお前は今どうなっているんだろうな」 「知らねえよ」 「なんでいちいちむかつくのお前。だけどまぁそれこそ俺明日彼女と夏祭り行くから代理とか無理だし。じゃあな」 「たった今からお前は攻撃対象だ」
終わり
8月になったらバカな話書くって例会で言ってたから…! しかしバカな話じゃなくてバカの話になりました。 高校生のイメージです。
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