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[1334]鐵太郎様、お久しぶりです。 |
投稿者:JerryFish
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投稿日:2017年07月21日 (金) 21時34分
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暑い日が続いておりますが、 鐵太郎様とお母様のご体調はいかがでしょうか?
相変わらず私の方は鐵太郎様の御書評を 興味津々と面白く愉しく読ませていただいております。
お金も暇も根気も無いので鐵太郎様のフォローされてる 書籍に興味があっても中々読めないのですが、
つい最近に書評に挙げられた佐藤大輔先生の 『宇宙軍陸戦隊』だけは矢も楯もたまらず購読しました。
・・・面白いです!1日間で読み切ってしまいました!!
なので鐵太郎様には遥かにおよばずながらも私なりの 読後感を久々に雑談室に書き込ませていただこうとした次第です。
佐藤先生の文章を抜き書きしながら。
55ページ「地球連邦軍までがあらわれた。・・地球人類が銀河をじわじわと汚す時代の尖兵として振る舞ってきた。かれらは容赦なく牙をむく。たとえ同族であっても。そもそもかれらは地球の三分の一を反応兵器蒸発させることでその存在を確立した組織だからだ。」
地球連邦軍の捉えられ方が、佐藤先生の独特の世界観を感じさせます。戦後の旧日本軍やあるいは現在におけるもある方面の思想的傾向のある方々から見られる自衛隊、米国内からみた合衆国軍?あるいは中東から見られてる合衆国軍?・・・。どれとも違うような。
勿論、この地球連邦史を創り上げた以上、このハイリゲンシュタットWでの見方は当然となるし、これがこの物語の軸の一部分を構成するはずですし。
76ページ「(FHPを念頭において)地球人類は銀河のどこにいようが地球人類、連邦の基本方針はそれだ。」
81ページ「かれら(FHP)は信じてるとわかった。」「”我々は人類だ。”」83ページ「人類万歳。(バンザイ)」
212ページ(国場大尉)「どちらも選ばなかったからこそこうなった。理由はもちろん、連邦宇宙軍は人類領域すべての護民者たるべきとされるから」
そして国場大尉は彼自身にとれる精いっぱいの公正さを取らせた、そもそものウルスラ博士の動機が
214ページ「自信がない。ジェネミキサーについてはあらかじめ知っていたこともあったから。でもそれがバランスのとれた見方かどうかについては本当に自信がなかった。そう、つまりわたしはあなたを引っかけて自分の重荷を押しつけたわけ。・・・ときに残酷であっても、公正である事を信じて」
・・・現代の日本の価値観では例え1人であってもその人命が一番重い、ということになるのでしょう。でも、佐藤先生の地球連邦という人類そのもののサバイバルをかけた、クローンやテラフォーミングなど手段を選ばない手法と、その根本たる概念(公正であり、厳格な。FHPにとっても、ALHにとっても、国場大尉たちにも、ウルスラ博士にも。)が国場大尉とその指揮下の部隊に「一般待機命令」の挙 に出たのかと。
最後のラブロマンスは普通の作家さんなら取ってつけたようなものですが、ウルスラ博士が国場大尉の世間一般で言われるような魅力とやらを感じたのではなく、峻烈なまでに公正さを貫いてウルスラ博士に(問題を解決してあげたとかじゃなく)、人類というものについての見方とか回答を示したからでは?と愚考します。
・・・。読み終えた後は少しばかり虚脱して天井をしばし眺めてました。
重厚で押しつぶされるようでいて、読み進めることを止められない。 うーむ。 |
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