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[1192]今回のご紹介された鐵太郎様の書評を読んで。 投稿者:JerryFish

投稿日:2015年06月07日 (日) 20時31分

鐵太郎様

今晩は(^^)。
今回も興味深くアップされた書評を
読ませていただきました。以下、私なりの雑感を。

@『ガリア戦記』

ご存知の通り、現在『ローマ人の物語』でカエサルの物語読書真っ最中です。
紀元前53年のガリアでエネブロス族の騙まし討ちにより配下の15個大隊が壊滅、続いてカエサル率いるローマ軍による反撃、包囲された残存部隊の救出が終わり、カエサルもひとまずは初のガリアの冬営地生活に入るところまで読みました。
カエサルのガリア戦記に(いや、カエサル自身かな)塩野女史も非常に傾倒されてるようで、原文(訳文)をそのまま引用されてる箇所が多いのですね。
不必要な形容詞や自分(カエサル)の感想を挿入せず、例えばライン河に橋を架ける時には形容詞の代わりに実際の木材のサイズや組み合わせ方、その上で他に施した橋の防御施設(木材の柵)など具体的に書いてますが、非常に想像しやすく、面白く読めます。
これが塩野女史の文章の中に組み込まれていますが、自然にフィットする感じですね(^^)。
そんな辺り、カエサルにとってのプロパガンダ・パンフレットに過ぎずとも塩野女史が何ゆえ、そこまで傾倒されるのかが伺えるような気がします。

ま、塩野女史によれば、何事にもカエサルは複数の目的を持たせた言行があるとの事なので、報告書でもあり、自分を美化するというのでもない歴史・風土・文化的な記録的が目的な面もあるでしょうね。

引き合いに出すのは気の毒ですが、第二次大戦の非常に有名な急降下爆撃機パイロットの戦記は宮崎駿氏も具体的でないという事で嫌ってましたね(^^;)。
宮崎駿氏曰く「なんか、彼の思想性みたいなものが前面に出てきてる部分があって。特に自分たちが負けたときに、損害を過小に書くというか、サラッと書いてる。《その数週間のあいだにかつてないほどの戦友を失った》とか、その1行だけなんだよね(笑)。そのとき何が起こったかを書いてないんですよ。ヤなことは書かない。《退屈な退却の日々は終わった》とかね。「ちょっと待てよ、その何ヶ月に何があったんだ!」っていう、それを書かないんですよ彼は(苦笑)。」

う〜ん。その「彼」は多分、上司に出す報告書ぐらいは戦果や状況を具体的に書いていた・・・と信じたいものですね(^^;)。
でもカエサルは報告書であろうと私的な記録にしても、私的な感情を交えずに具体的に書き連ねていくタイプなのでしょうね。それが何故、かくも面白いか?
カエサルの言行だけに限らず、目的に向かって推進していく彼とその配下・味方・敵の置かれた環境や行動自体がドラマチック故なんでしょうかね(^^;)。
いや、鐵太郎様の書庫に『内乱記』、『ガリア戦記』があることで、私もいずれは・・・
読んでみたくなりました。

A『砂漠のキツネ』
こちらも鐵太郎様の書評、面白く拝読させていただきました(^^)。

英軍偵察部隊と独軍戦車部隊の遭遇、読んでいて、まさに息を潜ませ、ついで、戦車部隊からの攻撃からのスリル溢れる脱出行。

ハンス・ヨアヒム・マルセイユの死後のエピソード。
マティアスの彼へのせめて手向けが胸打たれます。

なんともドラマチック(TT)。
そしてマティアスが3年後(という事は終戦後ですね)にフランスのレジスタンスに捕らえられ銃殺?
何とも(戦争の)不条理さを感じさせるエピソードですね。
彼自身が戦争で軍人になり、戦果を挙げた(≒殺人)わけでもなく、また、彼の仕えた人間が打ち落としたのは英国軍機(英国人)であり、彼自身はエピソードに出てくる通りの人間性溢れる人物なのに。

一時、A新聞からナチ漫画家との誹謗を受けた小林源文氏の描く戦記劇画『街道上の怪物』(短編集)があります。

その一編、「アフリカの星」で
マチウス(この劇画上ではそう表記されてます。)は、
連日の出撃で疲労困憊し、夜にそれを酒で紛らわすハンスを
気遣い、「だんな、顔色が悪いよ。」
「だんなは働きすぎだ。早死にするよ。」と心配するシーンが描かれてますね。よほど、結びつきの強い間柄でもあったのですね。

また別の一編、「8.8cm砲兵アーノルド・ヒュブナー」では、アフリカ戦線での独軍兵が「21時57分、時間だ。ベオグラード放送に合わせるぞ。」
そして流れるのが・・・
「兵舎の前
正面のわき
街灯があったね
今でもあるね
そこでまた会おうよ
街灯の下で会おうよ
昔みたいに、リリー・マルレン」(松谷健二訳)
とあります。
作者さんもこの『砂漠のキツネ』を
ネタ本にしていた可能性が高いですね。

・・・。鐵太郎様の紹介された2つのエピソードと
リリー・マルレンの歌で語りすぎましたかね(^^;)。

うむ。主役のロンメル元帥については最早、
鐵太郎様が語りきってる感があるので、
私の愚かしい戯言でこれ以上、
雑談室を荒らす所業は止めておきます(^^;)。

でも、ドイツ軍人に点の辛いnmuras様ですら、
「ロンメルはアフリカで、自軍より優勢なイギリス軍を
相手に善戦したのは間違いない事実です。
また戦術を刷新した西側連合軍と最初に戦った高級指揮官であり、その戦訓をよく吸収しています。
よく批判される北アフリカでの補給の無視は、
補給を重視した戦いをして勝てる状況ではなかったわけですから、優秀な指揮官の証明でしょう。
戦略状況を無視して、常に補給を重視した戦いしかできない将軍の方が凡将というものでしょう。」
と仰っていて、この一点で鐵太郎様のロンメル元帥評と軌を一にしてると思います。

嗚呼、またしても長文・駄文失礼しましたm(__)m。

JerryFish
[1193]訂正投稿者:JerryFish
投稿日:2015年06月07日 (日) 21時08分
誤:彼の仕えた人間が打ち落としたのは英国軍機(英国人)であり、

正:彼の仕えた人間が打ち落としたのは英国軍機(英国人)のみならず、自由フランス空軍のパイロットも含まれるかもしれませんが、

●失礼しましたm(__)m。



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