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タマムシ大附属学校

ポケモンのオリトレ小説、学園パラレル企画掲示板。
要するに、オリトレ達のドタバタ学園コメディ(待て)。
物語がどう突き進むかは全く不明ですが、何はともあれ楽しみましょう。

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[776] タマムシの君たちへ〜2話め〜
日乃 水葉 - 2010年04月03日 (土) 23時37分

*前回に引き続き、提携でお送りしています。




「・・・佐野・・・」

「どうかしたか、アイク」

ソフィと佐野のやりとりがあった次の日の夜、アイクは仁に詰め寄った。

「お前、本当は跳べるんだって!?」

「・・・どこから聞いた」

仁はアイクを睨みつけながら訊いた。

「・・・タイムって、人から」

「・・・っ!」




それは、本日の昼

「あ、アイク先輩。ちょっといいですか?」

タイムは、高等部に来ていた。

「え?・・・じゃなかった、ん?」

「いえ、ちょっとお聞きしたい事がありまして・・・仁先輩、お借りしますねー」

「・・・」

仁はタイムの言葉に黙っているが、タイムは承諾と判断した。







「で、タイムどうかしたのか?」

「・・・アイク先輩。仁先輩と同じ部屋でしたよね。」

「・・・そうだけど」

タイムはその言葉を聞き、口を開いた。

「じゃあ、仁先輩が陸上部で、昔高飛びしてたってのは・・・」

「知ってる。実を言うとファンだったし」

前回であったように、仁は棒高飛びのホープで、世界的にその名が知られていた程だ。

「そう・・・じゃ、仁先輩が本当は跳べるってのは?」

「え・・・?」

アイクはタイムの言葉に一瞬止まり、呆然となった。

「これはとあるお節介な人から聞いた話なんだけどね。昨日、仁先輩がとある人との会話してたんだって。」

・・・その時に、『前みたいには飛べない』『だけど、高飛びは好きだ』と会話があったらしい。

「・・・じゃ、じゃあ・・・何で・・・」

「・・・人はね、一度大怪我をするとどうしても「前みたいには戻れない」と思ってしまうらしいんだ。もしくは「もし前みたいに戻らなかったらどうしよう」と思って回避しようとするんだ。例え完治したとしてもね」

タイムは過去にそういった経験でもあるのか、妙に説得力のある口調で言った。





「・・・俺は、数年前とある先生から『完治は不可能』と言われた怪我を、完治して貰った」

仁は、顔を伏せながら言った。

「治ったなら・・・」

「・・・怖いんだ」

仁は、アイクの言葉を遮り、叫んだ。

「怖いんだ!本当は治ってなくて、高く飛べない自分が!」







「・・・そ、それじゃ!」

「そう」

アイクが何かを言いかけ、タイムは言った。

「それでは、その人は不幸になる。ならどうすればいいか。それは簡単だよ。一度倒れたとしても・・・」





「・・・だけど、佐野。このままでいいの?」

アイクは、佐野の肩に手を置きながら、言った。

「このままじゃ、佐野は不幸のままだ。例え、一度倒れても、飛べなくても」




「何度でも、何十回でも・・・」



「何百回でも、何千回でも、飛ぶんだ!」

アイクは、タイムの言葉に合わせるように、言った。




「「最初は、誰だって何度も挑戦するんだから」」

「っ!」

仁は、アイクのセリフに言葉を失った。

「佐野・・・俺が見てやる。だから・・・跳んでくれ・・・っ!」

アイクは、仁にしがみつきながら、そう言った。







〜翌日〜

アイクと仁は、高飛び台の前にいた。

「今までは、130cmまでが限界だった・・・」

「佐野っ!お前ならできるって!」

アイクは仁を励ました。

「・・・っ!」

仁は、アイクの言葉を聞いて・・・140cmの高跳びに挑戦した・・・

その結果は・・・


































2人して、喜び合う姿を見れば、一目瞭然だろう。

「・・・これでいいんだね、ハルちゃん」

途中からか、はたまた最初からか、彼は2人が見える物陰で、彼の他には誰もいないのにも関わらず、呟いた。

『ええ。これでようやくスタートだよ。2人の』

そして、一部の人にしか聞えない声が聞えた。

「・・・ふう。お節介も程々にね、ハルちゃん」

『そうかなあ?タイムさんにはまだ程遠いと思うけど?』

ハルちゃんと呼ばれた透明な存在は、クスクスと笑うと、タイムと一緒に2人の元へと近寄った。






「あ、タイム!佐野が・・・!」

「見てたよ。」

「跳べたんですね」

アイクが喜びの声を上げ、タイムが物陰で見てたというと、もう一つ声が上がった。

「あ、ツルギ君」

グランドに入ってきたのは、ツルギやナズナを初めとした陸上部が来ていた。

「お前ら・・・」

「・・・おめでとう」

ナズナは、その無表情な顔で、冷静な声で、仁に祝いの言葉を投げた。他の陸上部の生徒も次々に祝いの言葉を投げる。

「さーて、それじゃ仁ちゃんの復活を祝いましょー!○○店に、今日の7時頃集合よー!」

「いたんですか、ナユ先生」

ツルギがナユの存在を確認した。

「・・・」

そして、陸上部はそれぞれ打ち上げの準備へと向かった。タイムは用事があるとかでどこかへと行った(逃げたともいう)

「Σ全員で!?ちょっと、皆ノリ良すぎじゃない!?」

とはどこかの腹黒迷子のセリフだったという・・・

『・・・いや、それ誰か分かるから』←ハルカ

「・・・」

そして・・・残ったのは、仁、アイク、ナユだった。

「ふふっ・・・ようやく跳べたようね」

「・・・すいません」

口を開いたナユに仁は謝る。アイクは首を傾げた。

「あらん、聞いてなかったの?仁ちゃんの怪我、完治させたのは私よん♪」

「Σええ!?」

アイクはナユの言葉に驚いた。

「え、でも佐野の怪我は・・・」

「ふふ、そう。現代の技術では完治は不可能。だ・け・ど・ね♪」

ナユはウインクしながら言った。

「私は不可能を可能に変える女よ♪」

と言った。色々突っ込みたい事があったが、アイクは黙っておいた。

「さて、それじゃ先に行ってるわー♪」

「・・・」

呆然とするアイクを置いてナユは軽やかなステップで走って行った






〜数年前〜

「ん〜?君、何か足に怪我でもしたの?」

仁が例の事件直後、まだ痛みが残るのを我慢して、それでも意地でなるべく普通に廊下を歩いていたら、ナユが話しかけてきた。

「・・・別に」

仁はナユの言葉にぶっきらぼうな口調で返すと

「んふふ〜。私なら、今すぐに完治できるけど、ど〜お?」

と、声がしてきた。

「・・・ナユ先生。言っていい冗談と駄目な冗談が・・・」

実はこの時、ナユはそこまで表立って能力を使用していなかった。

「まあまあ。お姉さんにま・か・せ・な・さ・い♪」

ナユはそう言うと仁の腕を引っ張って屋上へと足を運んだ。

「うふふふふ、お姉さんがサービスしてあ・げ・る♪」

そしてやたらと艶かしい口調でそう言った。

「・・・え・・・」

「変な想像はノンノンよ〜」

思わず顔を赤くした仁にナユはそう言って、一言。

「治すけど、誰にも言っちゃダメよ?」

「・・・どういう、ことだ」

「うふふー・・・」

仁の疑問の声を遮るように、何かを呟いたかと思えばもう終わっていた。


「・・・あんた、何者?」

「一応、ただの女教師よ?」


この時すでに、仁の思考では「変な教師」という認識がナユにできていたのは別の話である。



「そんなわけだ。・・・・・・。」

「佐野、どうかしたのか?」


そこまで言ってから、ふと黙りこむ仁。
不思議そうにその顔を覗き込むアイクの表情に、微かに肩が揺れた。


「・・・いや、何でもない。」

「なんだよ気になるじゃねえか!」



ところで、校舎の窓から一部始終を眺めていた生徒が1人いた。

「あ、よくわからないけど上手くまとまったみたいですね。・・・でも、ボクは誰かに話したりしてないのにねえ」

・・・何故か片手には双眼鏡を持ち、首をかしげていたのは、ソフィであった。




それからしばらく、陸上部には2つの変化が訪れた。


1つは、沈黙を破り本格的に復帰した、佐野の姿。

そしてもう1つは・・・


「佐野っ、お疲れっ!あ、そ、そうだ!これっ」

「・・・ん?」

「つ、作ってみたんだ・・・初めて作ったから、味は保証できねえけどっ!」


自信なさげに、やや下を向いたまま、差しだしたのは・・・タッパー?
その様子がおかしかったのか、ほんの僅かに口元を緩ませながらそこから1つ、つまみだす。

「安心しろよ。お前が言うほど不味くはない、むしろ、ちょうどいいぐらいだ」

「そ、それならよかった!」


からんっ


「今、休憩中ですか?」

「高跳びの棒を踏むな火影」

「それはすいませんでしたー」

「謝れ」

「・・・ちょ、ちょっと引っかかっただけでそんな言い方します!?」

「ははっ、気にするな。別にそこまで怒ってもないからな」

「結局怒ってるじゃないですか!」


あれ、なんだろうこのコンビ・・・。


「まーまー、佐野。火影。これ食って落ち着け」


そんな感じのナレーターの思考を読んだのか、絶妙なタイミングで再びそれは差しだされた。


「・・・えーっと、まあ貰いますけども。けど、誰が?」

「俺が」

「へー。それにしたって、アイク先輩が料理上手かったとは思いませんでしたよ。・・・・・・あれ?」

「?」

「いや、アイク先輩の足はかなりのものと俺は見たんだが・・・なんでマネージャー?」


実際には火影がアイクの走りを見たことは一度もないのだが、言っていることは間違っていない。
そこは長距離走のエースの実力といったところだろうか。


「そ、それは・・・約束したからっ」

約束。
「佐野の飛ぶところを傍で見る」という。


最も、そんなことは知らない火影は不思議そうな顔を浮かべるしかできなかった。


「・・・。ま、いいか。このはちみつレモンうまかったですよ」

「あ、ああっ!」


嬉しそうなアイクの声を背に、火影は再び走るつもりなのだろうか、トラックの方へ足を向ける。
だが、突然立ち止まり、振り返った。


「そういえば、仁先輩」

「何だ?」


「なんか、復帰してからずっと楽しそうですよね」

「・・・好きなことだからな」


素っ気なく言いながらも、少なくとも後1歩が踏み出せずにいた時にあった陰りは見えない。
心の底から楽しそうな仁の様子に、思わず火影は口元に笑みを浮かべた。


「めーぐみ先輩っ、派手に復帰戦で優勝するぐらいの力見せつけてやりましょうよっ」


「そうだな・・・その方が・・・」


(俺の後押しをしてくれたアイクが喜びそうだしな)






後書き座談会(PN:I・Z)
今回少なめな長さでしたが、まあ楽しい内容だからいいっしょ(蹴)
タイムとハルカは自分では認めてないけど結構お節介です。
・・・この後書き書いてる途中で言葉に矛盾が見えたから修正したのはここだけの話←
水葉さんには内緒で(この後水葉さんに後書き含めて送りました)

〜水葉的な発言〜
なんだろう、仁と火影の妙な息のよさ・・・。あれかな、元がどっちも炎タイプだから?(謎)
まあそんなわけでめーぐみ君が復帰したそうです(他人事?)
後何話続くか知らないけど、まだ続く!



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