[295] 27番目の魔物
投稿者:バルカン
投稿日:2009年12月30日 (水) 11時07分
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高峰清麿は、ガッシュと共に、地方のとある中学校にやってきていた。 その学校は、現在は休校になっている。 先日起きた、集団暴動事件。教員と全校生徒が、一斉に原因不明による発狂を起こし、互いに引っかき合ったり、 自ら窓ガラスに突っ込むなど、校内にいた数百名が重軽傷を負い 病院に搬送された。ヒステリー状態はまだ治まっていないらしく、今は精神病棟に隔離されているという。 清麿はこれを魔物の仕業と見て、ガッシュと共に調査に来たのだった。 ティオやウマゴンたちにも来てもらうことになっているが、清麿たちだけ、集合時間より先に来てしまったのだ。 清麿「先日の事件は、間違いなく魔物の仕業だ。それも、相当強力な力がある・・・気を抜くなよ、ガッシュ。」 ガッシュ「ウヌ。 罪なき者たちを傷つける輩は、許せんのだ! 私達で退治してくれようぞ!」 清麿「恵さんたちが来るまで、まだ時間があるな・・・。まずは、聞き込みからやってみるか。」 ガッシュ「どうすればよいのだ?」 清麿「警察は門前払いされるだろうし、聞き込みできるのは、付近の住民にとどまるだろう」 ガッシュ「誰でも良いのだな?」 清麿「ああ、そうだ。・・・いや、待てガッシュ!」 清麿が言い終わる前に、ガッシュは清麿の視界から消えていた。 ガッシュ「警察だ。最近この町でおきた、学校の事件について何か知ってはおらぬか?」 おっさん「な、警察だと!? なんだ突然!? 何故私にそんな事を聞く!」 ガッシュ「またまた〜、何か知っておるのであろう〜?楽に、なってしまえ」 おっさん「し、知らん! 断じて、私は何も知らん!!」 ガッシュ「おぬしの目を見れば分かる。私の目はごまかせぬぞ?しょーこもあるのだが・・・。」 おっさん「く・・・こ、子供が大人をからかうもんじゃないッ!」 そう言っておっさんは逃げていった。 ガッシュ「ふむ〜、やはり知らぬか・・・」 清麿「ばか〜ッ!!」 ガッシュ「な、何をするのだ、清麿!私はただ、じじょーちょーしゅを・・・」 清麿「こっちのセリフだ!今のおっさん、明らかに何か知ってそうだっただろーかッ!」 ガッシュ「な、何!?そんな素振りは、少しも・・・」 清麿「・・・やっぱあれは刑事ドラマのまねかよ。お前のせいで、逃げられ・・・」 ドーンッ!! 突如、大きな衝撃の音に、清麿の言葉はさえぎられた。 音のした方へ駆け寄ると、自動車事故によるものと思われる、大破したダンプカーがあった。 そして、さっきのおっさんが、うずくまっていた。 清麿「大丈夫か!」 おっさん「ぐ・・・まさか・・・本当に・・・アイツの、呪いなんだ・・・ヒィィ・・・」 清麿「呪い・・・?」 おっさん「ア、アンタたち、警察の差し金だろ!?頼む、助けてくれ!全部話す!話すから・・・ぐッ!??ぎゃああああああッ!」 おっさんは、言い終わる前に突然頭を抱え苦しみだし、泡を吐いて倒れた。 ガッシュ「ど、どうしたのだ?しっかりするのだ!」 清麿「脈が弱まっている・・・。おそらく魔物の仕業だ。近くにいる!」
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