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(5) 漫画『ニーベルングの指輪』(池田理代子監修) 投稿者:郁 MAIL

ニーベルングの指輪  池田理代子作 宮本えりか絵

あらすじ

■冒頭■
ラインの川底に眠る『指輪』を巡る話。
人魚が守る『指輪』には、ニーベルング族のアルベリヒの
呪いがかけられていた。

『指輪を手にする者はどんな願いでもかなえることが出来る。
 しかし一度それを手にした者は滅びる』

という呪い。

■時代背景■
大昔、神々が世界を支配していた時代。
大神ヴォータンの御世。人間社会には部族同士の争いが始ま
ろうとしていた。ヴェルズンク族とナイディング族。ヴェルズンク族
には、ヴォータンの隠し子のジークムントがいた。

ヴォータンは娘であり軍神でもある戦乙女のブリュンヒルデにヴェ
ルズンク族を勝利に導くように命令するが、後に命令を変更。ヴェ
ルズンク族のジークムントを敗北させるように、力ずくでブリュンヒ
ルデに命令する。命令変更。その影には『ジークムントがラインの
指輪の呪いを解くと同時に神の国を滅ぼす英雄かもしれない』とい
う予感をヴォータンが感じたから。

『父上は本当は息子であるジークムントを助けたいにきまっている』

そう、判断した彼女は命令に背いて、ジークムントとその妻、ジークリ
ンデ、そして、ふたりの子供『ジークフリート』を助けた罪で、父から神
性を奪われ焔の檻に閉じ込められてしまった。彼女を岩山の焔の中か
ら助けることができるのは、『恐れを知らぬ者』のみ。その人間だけが
彼女を花嫁とし迎える事が出来る。というものだった。

■ジークフリート■
母の命と引き換えにジークフリートは生まれた。養父ミーメの愛情を受
けて健やかに育つ。彼は悩んでいた。森に住む動物達は皆、親と同じ
姿に変化していくのに、どうして自分は『父ミーメ』と同じ姿ではないの
だ?

彼はミーメから本当の両親のことを聞いた。「父の形見のノートゥングの
剣で父の仇を打つのだ」
ミーメはジークリンデの最期の言葉を伝えた。ミーメの死後、彼は親の仇
打ちのために旅立つ。その仇が自分の祖父だと知らずに・・・。

ジークフリートは歩き続け、いつしかブリュンヒルデの眠る岩山の近くに来
てしまった。以前、ミーメから聞いた『恐ろしい岩山』
そして、恐れを知らぬジークフリートは岩山の頂上を目指した。彼女を守る
火の神『ローゲ』が襲ってきたが、ノートゥングの一振りでローゲは退散し
彼はブビュンヒルデを手に入れた。

結婚の誓いをかわす美しいふたり。その後、彼は再び親の仇を討つために
旅立って行った。


■異世界からの迷い人■
アドルフは雷とともに神話の世界に迷い込んでしまった。
その世界のことを彼は書物で読んで知っていた。ラインの川底に落ちた
彼は指輪を奪って逃走中に、ジークフリートと出会い戦う。アドルフはミー
メを殺害していたのだ。戦いのさなか、ジークフリートは崖から落ち、記憶
を失う。その後、助けられたブルグント族のクリームヒルト姫と恋に落ちて
しまう。妻の存在も忘れて・・・・。

■指輪■
アドルフとの戦いの中で記憶を失ったものの、指輪は今、ジークフリートの
手元にあった。指輪に執着するアドルフ。
ジークフリートに執着するクリームヒルト姫。
そして、彼はブルグント族の政権争いに巻き込まれていく。記憶を失ったま
ま、王(クリームヒルトの兄)の頼みを聞いてしまう。

■陰謀■
王の頼みは『神の娘だった気高く美しいブリュンヒルデを妻に迎えたい』
望みが叶った暁には『妹をお前に与えよう』というものだった。

記憶が無いままにブリュンヒルデを『略奪』したジークフリート。
彼が記憶を失ったとは知らないブリュンヒルデは怒り狂い、ジークフリート
の死を望む。彼の弱点は背中だと教えた。彼は背中を攻撃されて死んだ。

死の直前、ジークフリートは正気を取り戻し、ブリュンヒルデの名を呼びなが
ら息絶えた。自分は、真実を知る機会がないままに愛する夫の殺害に手を
貸してしまった!狂気に近い精神状態の中、彼女は神の国を滅ぼすことを
決意した。
自分をただの人間の女に陥れた神の世界の長老達・・・・。

■神の御世の終焉■
嘆き悲しむブリュンヒルデは、火の神ローゲを呼び寄せ、二人の体を焔で包
み神の国、ヴァルハラへ連れて行くように命令した。焔はヴァルハラを焼き、
神の国は滅びた。
戦場で死んだ英雄の魂を、ヴァルハラに連れて行くことが、神性を持っていた
ときのブリュンヒルデの仕事だった。英雄を迎え入れ神の国はますます栄える。
そしてその仕事に誇りを持っていた彼女。その自分が今は、何も力を持たない
人間の女に成り下がり焔に包まれてヴァルハラを焼いてしまう。

彼女の心の中は歓喜で満たされていた。
『これからは愛する者と一緒にいられるのだから』

そして、神の国は沈黙し、人間の時代がはじまった。

■再び指輪■
ジークフリートの死体から指輪を抜き取ったアドルフは雷光の中、時空の
ひずみに飛び込み、もとの世界に生還を果たした。そのアドルフの指に
指輪が光る。

人々はアドルフのことを口々にたたえる。アドルフの正体は歴史の中に。


感想
面白かったです。これはワーグナーの『ニーベルングの指輪』のサイド
ストーリーでした。
ワーグナーの方を『原作』とするなら、原作との相違点はたくさんありました。
まず、指輪は最初から指輪の形をしていること。原作では黄金の塊でした。
ニーベルング族のアルベリヒは死んだ設定になっている。
ブリュンヒルデの母は、原作では『知恵の女神エルダ』なのに、『婚姻の女神
フリッカ』になっているし、ミーメがすごく良い人。
アドルフは原作には登場しない。

でも、しかし、これらの相違点をさっぴいても池田作品は魅力的でした。
うまく異世界からのアドルフを使ったのが良かったし、物語のテンポも
よかった。欲を言うなら、アルベリフ登場の前にそれを示唆する何らか
な場が欲しかったくらいかな?

ビジュアル的には、ジークフリートがイメージにぴったりでした。
幼少の頃、成長した姿。
あと、大神、ヴォータンや火の神ローゲ。これもイメージ通りでした。

そして、戦乙女のブリュンヒルデは『ベルばら』のオスカルがだぶって
かっこよかったです。あの気性、潔さ。そして、美貌。
物語ラストのアドルフオチに思わず「ここに話をつなげるのか〜」
と度肝を抜かれました。

オススメ作品です。

原作との相違点を批判する人もいるけれど、それはそれ、これはこれ
と思うと読み応え充分の作品でした。     2003/5/5


2004年06月16日 (水) 21時20分




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