[15] 4/23(18:00の回) 舞台「父帰る/屋上の狂人」in.シアタートラム |
- あやな - 2006年04月24日 (月) 01時36分
**4/23(18:00の回) 舞台「父帰る/屋上の狂人」in.シアタートラム**
作:菊池寛
※細かい話の内容やセリフなどの詳細は書けません。 話の内容をご存知ない方は、簡単なあらすじだけでも軽く読んでからレポを読まれることをオススメします。
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あいにく、空模様は良くなく霧雨が降っていて肌寒い東京でした。 春服を着ていく予定だったのですが、その上に冬のトレンチコートを羽織ってしまいました。 地元駅を4時過ぎに出て、三軒茶屋に着いたのが5時半近く。 駅の構内には、シアタートラムへの案内と「父帰る/屋上の狂人」のチラシがあちこちに貼られていました。 駅を出ると、劇場はすぐ正面に。(方向オンチの私でも全く迷うことなくわかりましたv) たくさんの人が開場するのを待っている状態でした。 数分待っていたら、スタッフの方が出てきて開場を知らせる挨拶がありました。 それと同時に私達も入場。 入り口をくぐるとロビーがあって、パンフ売り場があり、 6〜7メートルの渡り廊下を渡ると、いよいよ客席とステージに辿りつきます。
そのガラス張りの渡り廊下!! なんと、剛くんが雑誌のインタビューを受けていた場所でした。 (Top StageかLook at Starだった気がします。)
会場内に入ると、暗かったのですが幕は上がっていて「父帰る」のセットが用意されていました。 私達の座席はE列の19,20番。(座席表) 色々な方の話で聞いたとおり、本当に舞台が近くてちゃぶ台の上に置いてあるものまではっきりわかりました。 開演10分ぐらい前になると、当日券で入ったと思われる方達がスタッフの方に誘導されて入ってきました。 その中で1番前の方だった方は私達の列の横にいたので、相当ラッキーな場所だったと思われます。
そして開演を知らせるブザーが鳴り、いよいよ開演―。 一度真っ暗になります。 (その間に剛くんと梅沢さんが入ってこられた模様)
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「父帰る」
照明がゆっくり明るくなると、あぐらをかいて新聞を読む長男。(剛くん演じる黒田賢一郎) 紺色の着物で、七三分けに近い髪型です。 夕飯の準備をする母(梅沢さん演じるおたか)の姿。 最初の数秒間は、台詞もなく会場内はシーンと静まり返っています。 (唾を飲み込む音が隣の人に聞こえるかと思うくらい) 賢一郎が新聞をめくる音がカサカサと聞こえるくらいです。 (新聞をもつ指先が気になる…笑) 2人のやりとりが少々続くと、賢一郎の弟(勝地涼くん演じる新次郎)がやってきます。 3人で食事をしてると、次にやってきたのは妹。(西尾まりさん演じるおたね) 新次郎とおたねが、20年前に家を出てった父(沢竜二さん演じる宗太郎)を最近街で見かけた人がいるという話題に。
そんな話をしている矢先に、宗太郎が帰ってきます。
沢さんはとても存在感があって「父」というイメージにピッタリの人でした。 父が帰って来たというのに、賢一郎だけがいい顔をしません。 剛くんは数分間ずっと険しい表情1つ変えませんでした。 父が帰ってきてから何も喋らなかった賢一郎が、 新次郎が父にお酌をしようとした時に強く「やめとけ!」って言った台詞が印象的です。 その後は、賢一郎・新次郎・宗太郎が怒りをぶつけ合う激しい場面が繰り広げられます。 四国の難しい方言が、よりその激しさ引き立てるかの様です。 おたねとおたかは、圧倒されて涙も光っていました。 特に賢一郎は、怒鳴る台詞がひたすら多くて剛くんは首筋の浮き出具合がハンパじゃありませんでした。 後半はずっと、額には汗、目には涙が何滴も何滴もしたたり落ちて、非常に熱のこもった演技でした! (零れた涙が、拳に落ちて光っていたのがいい画でした。) 最後は、父は怒って再び出て行ってしまいます。 深い悲しみに暮れる家族。。 すると賢一郎が新次郎に、父を連れ戻して来いと命令します。 しかし、もう父の姿は見えない、と新次郎。 「そんなはずはない!」などと言って、賢一郎が新次郎と共に外へ猛スピードで駆け出します。
「父帰る」、ここでお開きです。 ハンカチで涙を拭う人や、鼻をすする人がたくさん見受けられました。 ここで10分の休憩が入ります。 この間にセットのチェンジが行われます。
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そして再び、ブザーが鳴ります。
「屋上の狂人」
屋根の上にいる狂人。(剛くん演じる義太郎) 白い着物で、寝癖だらけの髪型です。 そして、屋根の下にいる父。(沢さん演じる義助) 黒ぶち眼鏡をかけた下男。(富川さん演じる吉治) 義太郎は、義助の台詞にもありましたが言葉はちょっと悪いけど“きちがい”なんです。 足が不自由で、常に片足を引きずりながら歩いています。 屋根に上って、隣の屋根にジャンプするわ変な踊りをするわで“こんぴら山”という山を眺めているという設定です。
だから剛くんは、台詞もほとんどなくずーーーーっと左手で遠くを指しながら笑顔でいるんです。
軽々ジャンプをしてあちこち高いところを移動する剛くんを見て、 最初は周りの人も「気をつけてー」と小さく心配する声も聞こえました。 所々、ギャグ要素も含まれているし、 とにかく義太郎は屋根から下りようともせずにずっと笑っているので常に会場の笑いは耐えませんでした。 そんなおかしな義太郎には狐が乗り移っているのだろうと考え、隣人(高橋克実さん演じる藤作)が巫女(キムラさん演じる巫女)を連れてきます。 (藤作という役は、とても明るくひょうきんで普段の克実さんと同じキャラを見ている様でした。笑) が、義太郎は呪文を聞こうともせず巫女を怒らせてしまい仕舞には巫女の方がおかしくなってしまいます。 藤作と巫女は義助に呆れられ追い払われます。 いつも笑ってる義太郎には神が乗り移ったんだと弟(勝地くん演じる末次郎)は幸せに思います。 最後は、夕焼けに染まる空の下で屋根に上る義太郎が末次郎に「笛の音が綺麗だ・・」と言って、 ハッピーエンドで終わります。
すてん…!と椅子から落ちたり、ハイテンションなギャグを繰り広げたり、転んでは色んな人に支えられて、 それでもずーーっと笑顔の義太郎。 まさに「父帰る」の賢一郎とは全く似る部分のない役柄でした。 草なぎ剛は、恐ろしいほど完璧に全く別の2つの顔を演じていました。
「屋上の狂人」が終了して、一度暗くなるともう1度明るくなって出演者の皆さんが出てきて一礼します。 その頃には皆さん、“プロの役者”だという表情をしていました。もちろん剛くんもv そして、他の共演者の方たちが舞台袖に去っていく中、剛くんだけがもう一度深々と頭を下げてはけて行きました。
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レポは以上です。 ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。 肩がこるまで書いた甲斐があった^^と心から感じます。 つたない文章でしたが、この舞台に参加した方も出来なかった方も、 少しでも会場のムードに浸っていただけたようでしたら嬉しいです♪ 本当に舞台と客席が近くて、会場全体が一体になっていたように思えます。 最前列の人は手を伸ばせば充分触れそうな距離です。(触らないでね。笑) 私は、今まで剛くんの舞台を目にかかることなくきてしまったのですが慎吾が「今までで一番よかった」と言ったのも よくわかった気がします。 「あんな体力のいる演技をよく1日2公演も3公演も・・」と母とずっと話してました。
私の好きな草なぎ剛は本当にすごい。
DVD化もないようなので、千秋楽を迎えたら二度と目にかかることはなく過ぎてしまうと思いますが、 私の心にはちゃんと1つ1つの場面が刻み込まれたでしょう。 今回、珍しくこのようなイベントに母と参加したのですが親子で出掛けるにもとてもいい機会になったと思いますv もし、個人的に質問やなんかがある場合は遠慮なしにどうぞvv 出来る限りの範囲でお答えします。 感想もくれたら嬉しいなー・・なんて^^笑 (ブログでもこちらで返信して下さっても結構です)
「屋上の狂人」では、剛くん客席の方をよく見ていました。 何度か、私達の目の前にも来てくれて、その時に目が合ったとすっかり思い込んでるあやなでしたー。笑
草なぎ剛に、また心を奪われた1日でした^^ (今までに何回奪われたか。笑)
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