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モモとご主人様の1夜【第3話】 - 返信 -

[119]K'SARS


 僕とモモは、夜の町へと繰り出した。
 そういえば、2人っきりで歩くというのも、随分と久しぶりかもしれないな。
 何度かモモと歩いた事はあったけど、必ず誰かがそばにいたっけ。
 いや、それ自体を悪く言っているのではなくて、あまりないなって、思っただけ。
 そう考えると、本当に悪いと思うな。 
 よし、今日は思いっきりモモとの時間を楽しむぞ。
「さてと、どこに行こうか?」
「………」
「モモ?」
 反応無し。
 どうしたんだろうな、モモ。
「お〜い、モモ〜」
「………」
「お〜い、モモちゃん〜」
「………」
「モモ?」
「…は、はい!」
 少し体を揺すったら、やっと気づいてくれた。
 何か考え事でもしたのだろうか?
 まあ、いくら家族といっても個人的なことなので、触れはしないけど。
「どこに行く?」
「えっと、それでは、ご主人様のお好きなところに」
「そう? じゃあね…」
 ぐぅ〜。
「………」
「……くす」
 なんて正直なんだ、僕の腹時計。
「あ、あははは」
「…モモ、ご飯を食べに行きたいです」
「そ、そっか。じゃあ、行こうか」
「はい。行きましょう」
 少しの気まずさを残して、僕たちは大家さんからもらった食事券の場所へと向かった。

 それからしばらくして、僕たちは食事券に書かれていた場所についた。
 そこは前にミドリと行ったファミレスで、夕食時だったのか、家族連れで賑わっていた。
「賑わっていますね」
「ちょうど良い時間だしね。それで、何を頼む?」 
「えっと、あの、これ…」 
 モモがメニューに指差した先には、お子様ランチが表示されていた。
「モモ、1度良いからこれ、食べてみたかったんです」
「あはは、そうか」
「あの、おかしいですか?」
「ううん。そんなことないよ」
 やはり守護天使同士、気が合うのかなと思った。
 僕は適当なものをオーダーして、ほどなく料理が運ばれてきた。
「うわ〜〜、おいしそうですね」
「遠慮せずに、どんどん食べてね」
「は、はい! いただきます」
 モモはお子様ランチに箸をつけるのを確認して、僕も自分の料理に箸をつける。
 う〜ん、そこそこいけるかな。
 僕はそんなに自分の舌に自身をもっているわけじゃないけど、ランたちのに比べるやはり劣るかな。
 まあ、僕なんかのことはどうでもいいんだけどさ。
 さてと、モモはどうかな?
「……♪」
 あはは、楽しそうに食べてる。
 クルミの食べる顔を見るのも好きだけど、こうしてモモの幸せそうに食べる顔を見るのも、なんか新鮮でいいな。
 …はっ。
 何を考えているんだ、僕は。
 いかん、雑念を払え。
 こういうときこそ、アカネに教えてもらったまじないを…。
「あの、ご主人様?」
「……」
「ご主人様?」
「…えっ、な、何かな?」
「なんか、難しそうな顔をしていましたけど…」
「な、なんでもないよ。あはははは」
 言えない。
 とても、僕の考えていたことをモモに言えない。言えるわけが無い。
 とにかく、そういうことを表に出さないようにしないと。
「………」
「………」
 お、重い。
 空気が、重い。
 何かしゃべらないといけないのに、何かに圧力をかけられたような感じがする。
 なんなんだ、これは?
 ともかく、何かしゃべらないと。
 ……。
 ……。
 ……。
 だ、だめだ。
 言葉が喉に引っかかって、声にならない。
 一体、どうしてなんだ…。

 そのとき、めいどの世界では。
「うふふ、これも試練です。さて、これからどうでますか? ご主人様、モモちゃん」
「あの、ユキさん」
「なんですか? ランさん」
「どうして、こんなことするんですか?」
「うふふ、それは秘密です」
「はあ…?」
「言葉通りですよ、ランさん。うふふふ」
 ユキさんが、何かをしていたのだった。


<続>



 後書き♪

 おめでたいから、御赤飯〜。おめでたいから、御赤飯〜♪
「ご主人様。どこかで聞いたようなフレーズで何を歌っているんですか?」
 うふふ、実はな。
「実は?」
 この『モモとご主人様の1夜』に感想をくださった人がいたんだよ。
 しかも、それが同じモモちゃんファンなんだから、もう嬉しくて。
「だから、ご主人様が好きな話の歌のフレーズを歌っていたんですね」
 そうなのだよ。
 なので、嬉しさついでに、サキミにも何かしてやるぞよ。
「ほ、本当ですか?」
 うむ、なんでもいってたもれ。
「じゃあ私、ご主人様の作品に登場したいです!」
 …さてと、今回はこの辺にするか。
「うわ! 無視しないでくださいよ、ご主人様〜」
 ではでは、また次回に。
 K'SARSでした〜。
「うう、ご主人様〜〜!!」

メール 2003年09月01日 (月) 12時35分


[128]エマ
Re:モモとご主人様の1夜【第3話】


うおおおおおおおおお( ̄□ ̄;)!!
こ、これまた大いに堪能させて頂きました!

なんというか、このもどかしさが堪らない…。お互いの気持ちを探りあうような、この気持ち…。なんだか恋にも似ているようで……、もう見ているほうはワクワクしてしょうがありません(笑)

幸せそうにお子様ランチを食べるモモちゃん、このご主人様に代わって私が隣で見て見たいですよ(何)

しかしねぇ、まさかユキさんの企てだったとは…(笑)
どうしてこうナイスなシチュエーショ……いや、試練を課したのか……次のお話にも期待です!

HOME 2003年09月30日 (火) 20時40分


モモとご主人様の1夜【第2話】 - 返信 -

[118]K'SARS


「落ち着いた?」
「は、はい…」
 みんなが去ってから少し時間が過ぎた。
 最初はあたふたしていたモモも、ずいぶんと落ち着きを取り戻し、僕の差し出したミルクココアを黙って飲んでいた。
「そういえば、どうしてモモだけ買い物に行っていたの?」
「お姉ちゃんたちに頼まれたんです。今は手が離せないから、モモ1人で買い物に行ってちょうだいって」
「それだけ?」
「はい。それだけです」
 う〜ん、謎だ。
 みんながモモを仲間外れにするわけがないから、絶対に何か理由があるんだろうけど。
 でもまあ、僕もモモとは1度じっくりと過ごしてみたいと思っていたから、ちょうどいいかもな。
 よし、みんながモモを置いて行ったことは、もう考えないことにしようっと。
 そうと決まれば。
「なあ、モモ」
「は、はい。なんですか?」
「…いや、なんでもないよ」
「そ、そうですか…」
 い、いかん。
 どうして、こんなときに僕は緊張なんてしているんだーー!!
 そりゃ、みんなよりも一緒にいた時間は少ないかもしれないけどさ。
 だからって、何故にこんなに緊張しているんだ、僕は。
 そうだ、こういうときこそ、深呼吸を。
 すーはー、すーはー。
 うん、落ち着いてきたぞ。
 よし、今度こそ。
「…モモ」
「はい、ご主人様」
「…ご飯、何食べたい?」
 だぁぁぁぁぁ、何を言っているんだ、僕はぁぁぁ!!
 クルミにさえ、そんなこと言わないのによぉぉぉぉぉ。
(クルミは、ご主人様にそんなこと言われたら、ものすごく嬉しいの〜)
 …今、何か聞こえたような。
 しかも、思いっきりリアルに。
 って、それは置いといて。
「えっと、その…」
 あかん、いきなりそんなこと言ったものだから、モモが困っているじゃないか。
 そういうときこそ。
 ちらっ。
 僕はこっそりと、財布の中身を見る。
 残金は…、うん、なんとかある。
 それと確か、大家さんからもらった食事券もあったな。
 よし。
「なあ、モモ」
「…えっ、は、はい」
「外食でもしようか」
「えっ? で、でも、タマミお姉ちゃんが、『今月も赤字ですから、無駄なお金は使わないように』って」
「大丈夫。僕のお小遣いから出すから、家の食費に影響しないよ」
「で、でも…」
 う〜ん、やっぱり遠慮しちゃうな。
 この辺りは、ペットの頃とちっとも変わっていないかも。
「…じゃあさ、散歩がてらに出かけようよ」
「お散歩、ですか?」
「うん。モモと2人っきりで、歩きたいんだよ。ダメかな?」
「だ、ダメじゃないです。も、モモは、すごく、すごく嬉しいです」
 本当に嬉しかったのか、モモは顔を真っ赤にしていた。
 そうと決まれば膳は急げって感じで、早速外服に着替えて、僕たちは家を出た。
 ちょうど太陽が沈む頃で、僕たちの体が赤く染まる。
「それじゃ、行こうか。モモ」
「はい!」
 僕はモモの手を取って、夕焼けに染まる町へと繰り出した。


<続>



 後書き♪

 短いな。
「前の話に比べると少ないですよね」 
 まあ、こういうこともあるわな。
 だから、この後書きも短く終わらせようか。
「手抜きはいけませんよ、ご主人様」
 だって、書くこと無いんだもん。
「…手抜きです」
 あはは、そう堅い事を言わないの。
 ということで、今回はこの辺で。
 次回をお楽しみに〜。
 K'SARSと、
「ハトのサキミでした〜」

メール 2003年09月01日 (月) 10時51分


[127]エマ
Re:モモとご主人様の1夜【第2話】


ああ〜、良いお話です。
ご主人様とモモちゃんの二人っきり。普段あまり直接接しあう事のない分、緊張するのも分かります。
途中のもどかしいやり取り等、モモちゃんの性格をとても上手に表現できていると思います。

モモちゃんはただでさえ遠慮がちですから、お金が掛かるものよりも、お散歩のような、お金を使わなくても一緒に時を過ごせるやり方が一番喜んでくれるんですよね。

実に良い余韻が残るお話でした。ありがとうございます!

HOME 2003年09月30日 (火) 20時29分


モモとご主人様の1夜【第1話】 - 返信 -

[117]K'SARS


「突然ですが、今日はご主人様にお別れをいわなければなりません」
「……はあ?」
 午後のうららかな休日の日。
 のほほんと過ごしていた僕の目の前で、みんなが勢ぞろいした。
 それも、めいどの世界の服を着て。
 なんだろうと思って僕がみんなの方を向くと、いきなりランが本当に突然、そんなことを言った。
 あっけにとられた僕は、しばらく反応できなかった。
「ど、どどどど、どうしてなんだい?」
「そ、それは…」
「ユキさん、いえ、メガミ様の言いつけなのですわ」
 ランがどもったのを引きついたのは、アユミ。
「めいどの世界では、メガミ様の言いつけは絶対なのです。そのメガミ様が、わたくしたちに帰還命令を出したのなら、私たちはそれに従うまでなのです」
 さらっと、アユミは言った。
「ですから、ランたちはめいどの世界に戻らなきゃなりません」
「…やっぱり、こんなのヤダ!」
「ミカちゃん!」
 周りの包み込んでいる雰囲気に耐えきれなくなったのか、ミカが僕に抱き着いてきた。
「ミカ…」
「だって、こんなの納得できない! 大体、ユキが…がは!」
 何かを言おうとしたミカに、どこからか飛んできたフライパンが顔面に直撃した。
「み、ミカ!?」
「全く、我侭なんだから」
 完全に気を失っているミカをアユミが強引に僕から引き離し、みんなの輪に放り投げる。
「えっと…」
「あっ、気にしないでね、ご主人様」
「そうなの。気にしないの〜」
 ツバサとクルミがフォローするかのように、混乱している僕に促す。
 おかしい。
 絶対に、何かがおかしい。
 いくら僕でも、こうも露骨にされたんじゃ何かあると思う。
 とはいえ、どうせみんなに何か言ってもごまかされるしな。
 とにかく、ここは流れにまかせてみよう。
「…それで、いつからなんだい?」
「それが、今すぐなのです」
「そ、そうか…」
「あっ、そろそろ時間です、ご主人様」
 ランが言ったのと同時に、僕の携帯が鳴る。
 着信音とは違う、みんなが現れたときになったあの音楽。
「では、ご主人様。しばらくのお別れです」
「…帰ってくるよね?」
「もちろんですわ」
「私たちは、ご主人様とずっと一緒にいる、運命なんだから」
「そうなのれす。ミドリさん、絶対に帰ってくるのれす」
「ご主人様、家計のやりくりはちゃんとしてくださいね」
「ナナが帰ってくるまで、待っててね」
「ルルたんもだお」
「ご主人様〜〜〜〜〜」
 1人だけ悲痛な声を出して、みんなは帰っていった。
 ……。
 ……。
 ……。
 ……。
 ん?
 僕はここで気がつく。
 1人だけ、あの輪にいない子がいた。
 ユキさんは、メガミ様としてめいどの世界にいるから、当然としてだ。
 アユミ、ミカ、ラン、ツバサ、クルミ、アカネ、ミドリ、タマミ、ナナ、ルルがあの場にいた。
 ということは、消去法で消していくと……。
「…モモがいなかったよな」
 そう、モモだけがいなかったのだ。
 これが何を意味するのかがよく分からなかったが、少なくともモモだけは僕のそばにいてくれるのだけは理解した。
 んで、そのモモなのだが…。
「ただいまです」
 まるでタイミングを見計らったように、モモが帰ってきた。
「おかえり、モモ」
「あっ、ご主人様。た、ただいまです…」
 手にいっぱいの買い物袋を持っていたから、僕はその半分を受け取り、冷蔵庫の中へと入れる。
「あれ? お姉ちゃんたちは…」
 リビングに戻ったモモは、みんながいなくなっていたことに気づいた。
 僕はさっきまでのいきさつをモモに話した。
「も、モモは聞いていません」
「やっぱりか…」
 案の定、そうだった。
 しかし、もし聞いていたとしても、モモだけがここに残る事になるだろうと思う。
 根拠はないけど、みんなの様子だと、多分そうかなと。
 一方、モモは。
「ど、どうしよう…」
 すごくあたふたしていた。
 まあ、いきなり1人っきりにされたら、そりゃ動揺するだろうな。
 う〜ん、ここは一旦、モモを落ち着かせるほうがいいな。
「モモ。落ち着いて、落ち着いて」
「は、はい!」
「ほら、す〜は〜、す〜は〜って」
「す〜は〜、す〜は〜」
 深呼吸させると、幾分かは落ち着いてくれた。
 でも、それも表面化だけで、内心はまだ動揺しているのだろう。
 さて、これからどうしようものかな。


 一方、その頃。
「やっぱり、あたふたしていますね、モモちゃん」
「まあ、これも試練と言う事で、慣れてもらう他にないですね」
「でも、どうしてモモだけなの?」
「そうよ。ご主人様だって、立派な男性なのよ。本能を剥き出しにして、モモに…。やっぱり、帰る!」
「無駄ですわ。あなた1人の力じゃ、現世の門は開きません事よ」
「でも、私もそれが引っかかるな」
「ほえ、何が引っかかるのれすか?」
「つまり、どうしてモモちゃんだけがご主人様の元にいるのかということです」
「まあ、それはおいおい話しますよ」
「ナナ姉たん、何のお話しか、わかるお?」
「ぜ〜んぜん、わかんない」
「むしゃむしゃ、クルミも全くさっぱりなの〜」
 めいどの世界で、現世の様子をウォッチングしていたとさ。
(↑の会話は人物は、みなさんで判断してください)

<続>



 後書き♪

 おし、わが人生初の連載投稿SSの初話しが出来たぜよ。
「よかったですね、ご主人様」
 うん? きみは誰?
「あっ、お久しぶりです。私、かつてあなた様にお世話になった、ハトのサキミです」
 …サキミ? ハトの、サキミ…。
「はい。サキミです、ご主人様」
 そっか。帰ってきてくれたんだ。
「ただいまです。ご主人様」
 じゃあ、今からサキミは俺のアシスタントをしてくれな。
「はい!!」
 さてと、今回はこの辺にしようか。
 ではでは、次回でまた会いましょう。
 K'SARSと。
「ハトのサキミでした〜」

 P.S. 感想などなど随時受け付けていますよ

メール 2003年09月01日 (月) 10時47分


[122]エマ
Re:モモとご主人様の1夜【第1話】


感想遅れてしまって、すみません。
でも、楽しく読ませてもらいましたよ。

突然守護天使がみんな帰ってしまうとあっては、そりゃあご主人様も驚きますよね。
でも、その真意は……もしかして「モモちゃん一人でできるかな?」なんでしょうか(笑)

一人で置いてきぼりにされて動揺するモモちゃんがひたすら可愛くてたまりません。なんていうんだろう、そんなモモちゃんを落ち着かせて暖かく見守るご主人様は、どちらかというと主人というよりお父さんって感じがしますね。

ああ、私もこれくらいの歳の娘なら今すぐにでも欲しい気がします(笑)

にしても……ミカはワガママですねぇ…(苦笑)

HOME 2003年09月22日 (月) 12時47分


冬の花火〜追憶と感謝の線香花火〜 - 返信 -

[115]K'SARS


 季節は冬。
 大地は白いじゅうたんに包まれていて、子供たちは元気に遊んでいた。
「ふう〜、子供たちは元気ですね」
「ですね〜」
「はぐはぐはぐ、みかんはおいしいの〜」
「こたつの中は温かいお〜」
 …修正。
 一部の子供たちはこたつでぬくぬくしていたけど、元気で過ごしている。
 そんな日常の中で、僕は管理人さんから、全く季節が反対のもの渡されていた。
「どうしようかな、これ…」
 僕の手に握られてたのは、大量の花火。
 なんでも、近所の子供会で夏に使っていたものを管理人さんが引き取って、でもどう処分していいかわからずに、僕に引きとってほしいということだった。
 冬に花火なんかしないんだけどと言ったんだけど、強引かつ泣き脅しを使われて、やむえず引き取ってしまった。
 小量だったら捨ててしまえばよかったんだけど、あまりにも大量だったため、どう処分していいのかわからないのだ。
 こうなれば、みんなでやってしまおう。
 これだけの花火をただ処分するのももったいないし、みんなでやったほうがまたいい思い出が出来ていいな。
 よし、今からみんなでやろうっと。
「ただいま〜」
「おかえりなさい」
 あれ? 声が1つだけしかしない。
 しかも、この声は、モモだ。
「おかえりなさい、ご主人様」
「ただいま。ところで、家にはモモ1人?」
「はい。お姉ちゃんたちはトキさんに呼ばれて千石屋さんに行きましたし、ルルちゃんとナナちゃんは、学校の友達のお家にお泊まりに行きました」
 なんというタイミングの悪さ。
 まあ、2人っきりの花火っていうのもいいよな。
 それに、普段モモが良い子でいたごほうびということにすれば、みんな納得してくれるよな。
「じゃあさ、モモ。今から外に出て、花火しようよ」
「えっ? 花火、ですか?」
 う〜ん、やはり疑問に思うか。
「そうだよ。まあ、普通は夏にするものだけど、冬にする花火もきっと綺麗だよ。ねっ」
「…はい。花火、やりましょう」
「それじゃ、ちゃんと準備をしてから行こう」
「はい!」
 僕は一旦中に入って、バケツとライターを準備して、モモと一緒に近くの公園へと向かった。

「誰もいないですね」
「まあ、冬だからね」
 夜になった冬の公園には、子供たちが誰もいなかった。
 敷地内には無数の足跡があって、雪だるまもあった。
 僕たちは公園の中央に行って、袋の中に閉まってあった花火を下に置く。
「さてと、やろうか」
「はい」 
「っと、その前にバケツに水…、いや、雪でいいや」
 僕はバケツに周りの雪を入れてから、花火の入っている袋を1つ開けた。
「さあ、好きな花火を取っていいよ、モモ」
「は、はい。えっと…」
 モモはどれにしようかと、真剣に悩んでいる。
 あはは、かわいいな。
 そういえば、僕にもこんな時代があったんだよな。
 父さんと一緒に家の庭で花火をして、僕は次に差し出される花火を心待ちにしていたっけ。
 このときだけは、悲しみを忘れることができた。
 大切な家族を失っても、花火をする瞬間だけは、笑顔を取り戻していた。
 でも今は、立場が逆になっているんだな。
 僕が父さんの役をして、モモが子供の役。
 だから、モモには楽しんでもらわなきゃな。
「まずは、これからにしたら?」
 僕はよく入っている普通の花火を差し出した。
「は、はい」
「じゃあ、つけるよ」
 花火の先端にライターの火を近づけて、着火させた。
 瞬間、色取りどりの火花が散って、視覚に美を感じさせた。
「綺麗です…」
「そうだね。夏にする花火もいいけど、冬にする花火も、なかなかだね」
「はい!」
 モモは一瞬で無くなる美に、目を輝かせていた。
 そして、輝きが無くなると同時に、僕はまた新しい花火をモモに差し出す。
「ありがとうございます。ご主人様」
「さあ、どんどんやろうよ。まだまだこんなにあるんだし」
「あの、ご主人様は、花火、やらないんですか?」
「僕は見ているだけで充分だよ」
「そう、ですか…」
「…と思ったけど、やっぱり僕もしようっと」
 僕は花火を1つ取って、自分で先端にライターの火で着火させた。
 でも、だたそれだけじゃつまらないので、ちょっとした悪ふざけで回してみた。
「きゃあ! ご、ご主人様、危ないですよ」
「あはは。ごめんごめん。ちょっと、昔のことを思い出したら、つい、ね」
 昔、よくこんな風に回して遊んでいた。
 回転するして出来る煙の円が楽しくて、火をつけるたびに回していた。
 そして、楽しみの分だけよく怒られたのも覚えている。
「でもまあ、普通にしてもおもしろいからね。一緒に楽しもうか、モモ」
「はい」
 それからしばらく、僕とモモは冬の花火を楽しんだ。

「やっぱり、最後はこれだね」
 あれから色々な花火をして、残りわずかとなった。
 そして、やっぱり残ったのが、あの花火。
「これ、線香花火ですよね?」
「そうだよ。やっぱり、花火の締めといえば、これに決まり」
 僕は線香花火に火をつけて、下に垂らす。
 ばちばち。
 今までの花火に比べたら、地味かもしれない。
 だからこそ、最後まで残る線香花火。
 でも、意味があるからこそ、最後まで残るんだ。
「モモもやってごらん」
「はい」
 モモの線香花火にも火をつけてあげる。
「なんか、落ちつきます」
「そうだろ? 今までの花火は美と興奮を演出していたけど、これは、落ちつきと振り返りを兼ねているんだよ」
「モモも、そう思います」
「…でも、線香花火には、もっと別な意味があるんだ」
「別の意味、ですか?」
「うん。追悼という、意味をね」
 僕は今まで、死という悲しい出来事に直面してきた。
 ユキさん、ミカ、アユミ、ラン、ツバサ、クルミ、アカネ、ミドリ、タマミ、ナナ、ルル、そして、モモ。
 大切な動物たちが天国に、いや、めいどの世界に旅立つときに、僕は必ず線香花火をしていた。
 冥福と、今までありがとうの、感謝を込めて。
「今までした線香花火は悲しかったけど、これからは、いや、去年からは悲しくなんてないよ」
「どうしてですか?」
「それは…」
 なでなで。
 僕は開いていた手で、モモの頭を撫でた。
「モモたちが、ずっと側にいてくれるから」
「…ご主人様」 
「…あっ、終わっちゃうね」
 線香花火は最後の火花を散らして、落ちて行った。
 それは同時に、花火の終わりを意味する。
「さてと、後片付けをして帰ろうか」
「はい」
 バケツの中にあった雪と花火の残骸を全てビニールに入れて、近くのごみ捨てに捨ててから公園を出た。
「楽しかった?」
 しばらく歩いてから、モモに今回の花火のことを聞いてみた。
「はい。楽しかったです」
「そっか。今度は、みんなでやろうね」
「はい。……でも」
「うん?」
「モモは、ご主人様がいてくれるだけで、楽しいです」
「そっか…。ありがとう」
 ちゅ。
 僕はモモの手を強く握り、感謝の気持ちを込めて頬にキスをした。
「さてと、早く家に帰ろうか」
「はい。ご主人様」
 雪が積もっている道を、僕たちは急いで我が家へと歩いた。
 冬の花火も、なかなかいいもんだ。

 おまけ
ツバサ「いや〜、おいしかったね、千石屋さんのおそばは」
ラン 「そうですね。おうどんもおいしかったです」
クルミ「でも、クルミはまだお腹が空いているの〜」
ミカ 「あんた、あれだけ食べてまだ足りないっていうの?」
アユミ「ざっと20人前は行っていましたわね」
タマミ「クルミお姉ちゃんがみなさん並みの胃袋を持っていたら、我が家の税制ははるかに助かるのですが」
アカネ「まあ、クルミ姉さんが大食いで、家のエンゼル係数の上昇率のおよそ80パーセントの原因なのは、前からわかりきっているからね」
ミドリ「はえ。そうれすか?」
ユキ 「それにしても、こんなものをいただいて、いいんでしょうか?」
ラン 「そうですね。やるにしても、季節が違いますし」
アユミ「しけないように、保存するしかありませんわね」
ツバサ「でも、冬にやるのもいいかもね。ほら、テレビで打ちあがるのは、1年中やっているし」
アカネ「まあ、悪くはないね」
ミドリ「ミドリさん、近くで観察して見たいれす」
クルミ「クルミも賛成なの〜」
タマミ「クルミお姉ちゃんは、ただお祭りで出ている食べ物のことだけを考えているんじゃないですか?」
クルミ「正解なの〜」
ユキ 「まあ、ルルさんは寒いのが苦手なので、もう少し温かくなったらすることにしましょう。花火を」
全員 「は〜い」

<終>


 後書き
 ふう〜、とりあえず短編1作品目、完成なの〜
「ご主人様、キャラが違うよ」
 おお、サキミじゃないか。
 なんだ? さみしくてこっちに来たか?
「うん。だってご主人様、次回予定を無くしちゃうんだもん。だから、暇になって…」
 そっかそっか。
 じゃあ、今度から俺のアシスタントとしてがんばってくれな。
「は〜い、ご主人様。にしても、おまけの部分、かなりわかりづらいんだけど」
 まあ、おまけだから気にするな。
「答えになってませんよ。…あれ? 何か小包が届いている」
 開けてくれよ。
「うん。よいっしょっと。あれ? なんだろう、これ?」
 何が入って……。
「ど、どうしたの、ご主人様? 顔が真っ青だよ」
 な、謎ジャムときょうふのあれが…。
 さ、差出人は誰になっている?
「えっと、書いてないみたい。あれ? メモのようなものが。はい」
 何だろう?
『今度こんなわけのわからない終わりかたしたら、私の特製ジャムをお見舞いしますわよ』
 ……。
 ……。
 やっぱり、まじめにやらなきゃだめだよな。
「何が書いてあったか知りませんけど、その通りだと私は思いますよ」
 あははは。
 まあ、今回はこの辺で終わりにしようっと。
 ではでは、また次回で。
 K'SARSと
「ハトのサキミでした〜」

メール 2003年08月29日 (金) 16時59分


[116]たてな
Re:冬の花火〜追憶と感謝の線香花火〜


あぁ、あのテーマが聴こえて来る…
鈴の音色も聞こえる…

雪が降る夜には、花火をして丘に登り…

どうでもいいっすね。そんな事は…(汗

花火は遊んで処理する物ですからねぇ…

我がオリキャラは、花火どころか冬でもかき氷
食べたりします。
むに:「冬に風鈴は綺麗よね」
たてな:「ヲイ、出所ちゃうやろ」

あったかいSSに感動です。

2003年08月29日 (金) 18時31分


[121]エマ
Re:冬の花火〜追憶と感謝の線香花火〜


はぁ……モモちゃんと二人っきりで花火……いいですなぁ実に(笑)

二人で一緒に、楽しみながらやると、もう季節なんて関係ないんですよね。なんていうか、花火の火って、心を落ち着かせてくれます。特に線香花火は。

最後にモモちゃんの頬にキスをするところ……愛情いっぱいですね。こういうシーン、読むと私デレデレになってしまいます(笑)

実にホットなSSでした。次も期待します!

メール 2003年09月08日 (月) 01時23分


「ラストエントリー」原案 - 返信 -

[114]文叔(ぶんしゅく)


どうもこちらでははじめまして、文叔(ぶんしゅく)と申します。
えーこれは「ペッコミ オリジナルP.E.T.S.ストーリー お花見記念・隠し芸大会」でぼくが参加させていただいた部分「ラストエントリー」の原案になります。
本来だったら「原案」ではなくぼくが使えるものを書くべきだったのですが、どうもそういうものにならなくて(汗)。
で、これはお蔵入りになるはずだったんですが「せっかく書いたんだし読んでもらいたいなあ」という想いもありまして(汗)、
こちらのスタッフさんの許可をいただいて発表させていただくことにしました。
最後の「あとがき」っぽいものもついでに(笑)。
よかったら読んでやってくださいね。



ステージ脇からたまみに一枚のメモが渡された。
「え? あ、はい、わかりました。えー、それではここで飛び入り参加を募りま〜す! お客さん、どなたかいらっしゃいませんかあ!?」
「へえ〜、そんなのプログラムには書いてなかったけどな」
「でもさあ、かくし芸の飛び入りってあるか? ああいうのって準備してないとできないもんだろ、普通?」
などと客席で会話が交わされるが、すっと一人の女性が手を上げるのを、たまみは目ざとく発見した。
「はい! そこの方! ステージへどうぞ!」
びしっとたまみに指をさされた女性は、拍手に包まれながらステージに向かう。
「あ、あの人……」
ステージ脇の階段を昇る女性を見たゆきが、小さく声をあげたが、それは誰にも聞こえなかった。


手になにやら楽器のケースを持ってステージに上がったその女性は、かなりめずらしい格好をしていた。
一言で言ってしまえば京劇風の衣裳を着ていたのだ。
さらにフードのようなものをかぶり、顔を見せないようにしている。
「え、えーっと……」
流れに任せてステージに上げてしまったが、
あまりに奇妙な「飛び入り」に、たまみはなにをどう訊いていいか困ってしまった。
しかし女性は、そんな彼女にフードからわずかに見える口元だけで微笑してみせた後、
なにも言わずにステージ中央へゆっくりと歩き出す。
「あ、あの……」
その微笑にふっと心がなごむたまみだったが、はっとして女性に声をかける。
しかし彼女はたまみには応じず、ステージ中央に「いつのまにか」置かれていた椅子に腰かけた。
「おい、あんな女(ひと)、うちの町内にいたか?」という客席のざわめきの中、女性はケースを開くと楽器を取り出した。
「なんだ、あれ?」
それは三味線のような形をしているが、ひとまわりほど小さい、まったく違う東洋風の楽器だった。
「ありゃあ、二胡(にこ)だ」
町内の楽器屋の主人の言葉に、まわりの人たちが視線を向ける。
「二胡?」
「ああ、日本じゃ胡弓(こきゅう)って言い方が一般的だけどな。中国の弦楽器だよ」
「へえ〜、そんな楽器があったんだ」
「聴いたことないけど、どんな音出すんだ?」
「そうだな、バイオリンよりなめらかな感じってとこかな。中国の楽器では代表的なものだから、『中国風』の音楽を聴いたことがあれば、まず確実に聴いたことはあるはずだけどな。まあすぐに聴けるんだから聴いてみろや」
女性の特異な格好と奇妙な行動にいささか引いていた客だったが、どうやら危ないことをしそうな人でも、
妙な出し物でもないとわかると、安心したようにステージを見やる。
「え、えーっと、それでは飛び入りさん、どうぞ!」
ややペースを乱されていたたまみだったが、それでも女性の準備が整ったのを見ると、司会の役を果たした。
その声に客席から拍手が起こり、それに応じるように女性は二胡を構えた。
膝の上にたて、二本の弦の上方に指をかけ、馬の尾の毛を張った竹製の弓を弦の下方に当てる。
拍手がやんで半瞬後、彼女は弓を動かした。


瞬間、世界から音が消えた。


風が歌う。二胡の音にあわせるように。
光がさざめく。二胡の音に輝きを加えるように。
大地が広がる。二胡の音を抱きしめるように。
目に見えないものすべてが、二胡の音にさそわれ、躍動する。
そして人はどうこたえるのだろう。二胡の音に。
人は、それを深く聴くことでこたえた。
風よりも、光よりも、大地よりも、そしてほかのなによりも。
耳だけでなく、心だけでなく、すべてで聴いた。
だから聴こえた。だから見えた。
風の歌が。光の微笑が。大地の抱擁が。
見えないはずのものを見、聴こえないはずのものを聴きながら、しかし人に恐怖はなかった。
ただすべての想いをこめて聴きつづける。二胡の音と、自然の歓喜を。


歓喜の歌に、色が加わる。
淡く白い桜色が、人々の視界を染めた。
二胡の音色にさそわれた春の子供たちが、人々の間で乱舞をはじめたのだ。
風の歌にあわせ、光の助けを受け、大地の舞台に乗りながら、桜の花びらが群舞を舞う。
その中で、人たちは聞いた。
「愛していますよ……」
声だっただろうか。そうではなかったかもしれない。
それは人には声として聞こえたが、他のものたちにはべつのものとして感知されたのだ。
人にも、動物にも、植物にも、それ以外のものたちにも、「それ」はおなじことを伝えていた。
「愛していますよ、あなたたちが夏を愛するように。愛していますよ、あなたたちが秋を愛するように。愛していますよ、あなたたちが冬を愛するように。愛していますよ、あなたたちが春を愛するように……」
「それ」は、すべてのものに語りかける。「それ」がなにか、人にはわからない。
だが次の声がだれのものか、それはすぐにわかった。
「ありがとう、ありがとう……」
感謝の声。幼い声。子供の声。
それは彼らを包んで舞い踊る、桜の花びらが発しているものだと、人たちにはすぐわかった。
彼らが「それ」にではなく、自分たちに感謝してくれているのだということも。
「ありがとう、ありがとう、愛してくれてありがとう……」
「ありがとう、ありがとう、ほんとにほんとにありがとう……」
人たちはこたえた。言葉ではこたえない。しかしこたえた。彼らの想いに。
その想いに、感謝の想いがさらにこたえる。
「ありがとう、ありがとう……」
連なる想い、連なるこたえ。
人たちは愛している。桜の花を。
桜の花たちは感謝している。人たちに。
人たちは感謝している。桜の花に。
桜の花たちは愛している。人たちを。
いつしか愛情と感謝の想いは、桜の花と人たちと、双方から発せられるようになった。
「愛していますよ、愛していますよ……」
最初の「声」が響く。彼らの想いをすべてのものに伝えるように。
その想いですべてを染めあげるように。
「それ」は、たしかに女性の声だった。
つつみこみ、あたため、うるおしてくれるその声を、知っているものは人たちの中にいなかった。
だが、人ではないものたちの中にはいた。
彼女たちは「それ」と「それ」が愛するものたちに和した。
「愛していますよ、愛していますよ……」
ゆきが奏でる。
「ありがとう、ありがとう……」
るるがこたえる。
「愛していますよ、愛していますよ……」
みかがささやく。
「ありがとう、ありがとう……」
ななが応じる。
「愛していますよ、愛していますよ……」
あゆみが詠じる。
「ありがとう、ありがとう……」
ももが返す。
「愛していますよ、愛していますよ……」
らんがほほえむ。
「ありがとう、ありがとう……」
たまみがつむぐ。
「愛していますよ、愛していますよ……」
つばさが歌う。
「ありがとう、ありがとう……」
みどりがとなえる。
「愛していますよ、愛していますよ……」
くるみがつまびく。
「ありがとう、ありがとう……」
あかねが弾じる。
ここに在る、すべてのものの想いを天使たちは歌いあげ、
彼らは彼女たちを通して、自分たちの想いを聴いた。

そして、忘我のときを終えた人たちは、自分たちが涙を流していることを知った。
自分たちの体験が夢ではないことも、彼らは知っていた。
花びらは乱舞をやめ、人たちに降り積もっている。
ステージ上に女性の姿はすでになく、
椅子の上に置かれた二胡がやさしく、満足そうに人たちを見おろしていた。
桜の花びらにうもれて。


「え、でも……」
夕暮れどき、あとかたづけ特有のさびしげなにぎわいと、
あの不思議な体験の余韻がただよう会場で、ご主人さまは戸惑っていた。
「いやでもさ、ほら、あの人の住所がさ、きみのところになってるんだよ。苗字もきみと同じだし」
町内会長は、かくし芸大会の参加者名簿を指し示しながら言った。
「だから優勝賞品はきみが変わりに受け取っておいてくれ」
あの人、二胡の奏者は、結局姿を消したままだった。
よって優勝賞品を「優勝者」に贈ることができないでいたのだが、
参加者名簿に彼女の住所氏名が載っており、
その住所のあるじが、代理として呼び出されたのだ。
飛び入りの彼女が、いつ、どうやって参加者名簿に自分の名前を書いたのか、
そんなことはあの体験の前には意味のないことだった。
「いえ、でも、ぼくはあの人のこと全然知らないんですよ」
ご主人さまは、当然困惑しながら辞退しようとした。だが町内会長も引かない。
「いいんだ、あの人がきみの家の住所を書いたということは、きみにこれを贈りたかったんだろう。なにか事情があるんだろうが、そんなことはどうでもいい。あの人への感謝の気持ちもこめて、これをきみに進呈させてくれないか」
笑いながら、町内会長は賞品をご主人さまに差し出す。
その想いはご主人さまにもよくわかるが、それだけに受け取れなかった。
「で、でも、ぼくがあの人の代理だなんて……」
「ご主人さま」
なにかとても畏れ多いことをしようとしている想いにかられ、
うろたえるご主人さまの背後から、ゆきがささやいた。
「え、なに、ゆきさん?」
「受け取っておいて大丈夫ですよ、きっと」
「え、でも……」
「大丈夫、わたくしの言葉を信じてください」
「う、うん、わかった……」
いつになく神々しいゆきの微笑に、ご主人さまはうなずいて、町内会長から賞品を受け取った。


それをはるか高みから見ていた「優勝者」は、にっこり微笑んだ。
「いつもわたしの大切な守護天使のためにがんばってくれてますからね…… ほんのすこしですが、お礼と手助けをさせてください……」
「優勝者」は微笑したまま、もう一度つぶやいた。

「愛していますよ、あなたたちを……」


                                         おわり






※より後の部分は、メガミさまが優勝した場合のために書いておきました。
もちろんメガミが優勝したとしても、使っていただく必要はまったくありません。
みなさんの編集方針を最優先にしてください。
最初にお話の概要を読ませてもらったときに、
「こりゃあ、だれが優勝しても角が立つかもな」と感じたんで、
みんなが納得する形で事を収めるにはメガミさまを出すのが一番かも、と思ったんです。

で、優勝賞品で「町内商品券10万円分」っていうのを提案したのは、
メガミにしてもあまり守護天使とご主人さまの生活に干渉しないほうがいいとわかってはいても、
それでもたまには手助けしたい、という気持ちもあるんじゃないかな、と前々から感じていたんで、
そういう機会を彼女に与えてあげたいな、というところからだったんです。
このくらいだったらいいんじゃないかな、と。

それと、申し訳ないんですがぼくは見習い守護天使たちについてほとんど知らないんで、
ちょっと出すのを控えておきました。

メール 2003年08月25日 (月) 06時48分


[120]エマ
Re:「ラストエントリー」原案


エマです。その節はどうも(^^
文叔さんのこのSSは、本編にこそ載せられませんでしたが、それはこのSSのメガミ様が作り出す独創的な世界の荘厳さがとても突出していたので、バランスを考えて採用を見送ったのですが、このSS自体は、それだけの個性とインパクトがあると思います。

とにかく、メガミ様の全ての者に対する無限の愛情に心から涙が溢れてくる、そんな素敵なSSですね。
きっと、その場に居た人たちはしばらくの間、ずっと愛に溢れていたに違いないでしょう。
できれば、それを毎日実践できるのが素晴らしいんですけどね。

ではまた、ご縁がありましたら一緒に作品を作っていきたいですね☆

メール 2003年09月08日 (月) 01時18分


SARZU 【THE LAZY】 - 返信 -

[110]はじめ


 さてさて、とゆうわけで、今、ゆきとみかとあゆみとピピの4人は、ジュンによってすっかり壊されてガラクタの山と化している睦さんのアパートの前にいる。

ピピ「………で、こんなガラクタの山になっとるんやけど、これからどないすんねん?」

ゆき「そうですねぇ………」

みか「でも、みかはこんなふうにちらかっていた方が、兎小屋みたいでいいな♪」

ピピ「どんな感覚しとるんや!!?」

あゆみ「オホホホホ、簡単なことですわ♪」

ピピ「あゆみはん、いったいどないするん!!?」

あゆみ「しん召還!!!」

 そう言ってあゆみが両手を天にかざすと、目の前に光の玉が現れ、光が完全に消えると中からはげんむのしんが現れた。

しん「お呼びですか?あゆみさん?」

あゆみ「はい、しん様の“時を操る技”でこのガラクタの山を、元のアパートに直してもらいたいんですが…」

しん「なるほど、お安いご用ですよ。」

 そう言うとしんは両手をガラクタの山にかざした。

しん「あ〜ったたたたたたたたたたたたた!!!」

 ガラクタの山が光に包まれる。

しん「ほ〜わちゃ〜〜〜!!!!!」

 そして、光が消えると、目の前にはアパートが、完全な状態で現れた!

ピピ「!!!??」

あゆみ「オホホホホ、流石(さすが)ですわ、しん様!」

しん「はい、では、私はこれで……… はっちょ〜う!!!!!」 (YOU WIN!)[←意味不明]

 しんは光となり、天の方へ飛んで行った。

ゆき「ではでは、早速睦さんの家の中に入りましょう。」

 で、旧高校生トリオの3人は階段を登り、睦家に入っていった。 ピピも遅れて入った。

ピピ「うわっ、ほんまに狭い廊下やなぁ。」

 ピピは洗面所を除いた。そこにはみかがいて、ドライヤーで髪を梳かしていた。

ピピ「みかはん! あんた、家に入るなり何やっとんねん!!?」

みか「ん?見ての通り、髪の手入れよ。」

ピピ「………って家入ったら、真っ先に部屋ん片づけせなあかんちゃうか!!?」

みか「いやいや、違うのよ〜。 守護天使は、まずは身だしなみを整えるものなのよ。 変な格好をして守護する人をむかえるのは不謹慎でしょ。」

ピピ「せやけど………」

 その時、居間の方から演歌が聞こえてきた。

ピピ「な、なんやろう?」

 ピピは居間に入った。そこではゆきが正座をして、演歌の番組に見入っていた。

ピピ「ゆ、ゆきはんは1人でくつろいどるんかい!!?」

ゆき「え? いえいえ、テレビをつけて、部屋の雰囲気を創っているのですよ。」

ピピ「部屋ん雰囲気創る暇あったら、まずはこの散らかっとる部屋片付けなあかんちゃうか!!? (しかも、『津軽○峡冬景色』やっとる…)」

ゆき「そんな後で出来る事を今やらなくてもいいではありませんか。」

ピピ「む…、無責任な………」

 そう言いながら横を向いてみると、アユミがうつぶせになって眠っている。

ピピ「あゆみはん! こんな時に何で眠っとんねん!!?」

あゆみ「ん? 違いますわ。 甲羅干しをしているのですわ。」

ピピ「甲羅干しするんやったら、そん前に、一旦この部屋かたさなあかんやろ〜!!!」

あゆみ「んん??? あかさたな???」

ピピ「 か た さ な あ かんやろ〜、って言うたんや!!!」

あゆみ「仕方有りませんね。ピピさんに亀の秘密を教えてあげますわ。 亀はですね…」

ピピ「亀がどないしたん…!!?」

あゆみ「1日30分甲羅干しをしないと死んでしまうのですわ。」

ピピ「……………せ、せなこと聞いたことあらへん! うそっパチはええかげんにせんかい!!!」

みか「いいや、本当なのよ〜。」

 みかが居間に入ってきた。

ピピ「みかはんまでパチこくんかい!!?」

あゆみ「[みかに]動物は皆大変ですわよねぇ。」

ピピ「ウチも動物や!!!」

あゆみ「お、ナイス突っ込み★!!!」

ピピ「遊んどる場合か!!!!! はよう起きんかい!!!!!??」

みか「兎だってね、1日300回兎跳びをしないと死んじゃうんだから。」

 そう言いながらみかは兎跳びを始めた。

ピピ「ええかげんにせんかい、みかはん!!!」

ゆき「蛇もですね、1日30分スネークダンスをしないと死んでしまうのですよ。」

 そう言いながらゆきは立ち上がって、身体全体をくねくねさせるスネークダンスを始めた。
 今、居間の中は、あゆみが甲羅干し、みかが兎跳び、ゆきがスネークダンスをしている、という劇的な状況だ!!!

ピピ「んんんんんんんんんんんもう、あんたら3人ええかげんにせんか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!」

あゆみ「んんもう、まだ信じてないのですか? ピピさん、若い人が高年齢の人の言う事を信じる、これぐらい常識ですわ!!!!!」

ピピ(うわ〜! どこかしらで聞いたことあるセリフや!)

ゆき「ほらほら、見習いとして、上級守護天使の言う事を聞きなさいよ。」

ピピ「わ………、ほなわかった〜…。」

みか「わかってくれた? じゃぁ、この散らかった部屋の片付けよろしくね〜!」

ピピ(しくしく………)

 ピピは嫌々ながら、散らかった部屋の片づけを始めた。

               【ピピの苦労は続く】


     〜〜〜〜〜おまけ〜〜〜〜〜

ピピ「ところで、甲羅干しって、日に当たらなあかんちゃうんか〜? もう日没してまったけど…」

あゆみ「お、ナイス突っ込み★ Zzzzz………」

              ●後書き●
はじめ「はじめやで〜♪ 何だか勢いだけで書いていたさかい、こぉんなベタベタな作品になってまった…。」

アゲハ「そうだよはじめ〜!」

はじめ「って、何であんさんこんなところにいるねん!!?」

アゲハ「あ、あたい今回から後書きに応援役として加わることになったんだよ。」

はじめ「せ、せやったんか。」

アゲハ「つうか、はじめ、何だか大阪弁混じってない???」

はじめ「うおぉぉぉ!!! 何だかボク大阪弁になっとる〜!!! いやぁ、これを書いていると、自然にピピの言い方に汚染されてまうんやボク(笑)」

アゲハ「んんま、こんなアホな作者なんだけど、今後もSARZを4649ね。」




               ◆奥付け◆
タイトル:『SARZU 【THE LAZY】』

メインキャラ:旧高校生トリオ(毒)、ピピ

ジャンル:ギャグ

分類:毒天

作者:はじめ

公開日:2003年8月19日(火曜日)

Special Thanks To:読者の貴方様!!!

メール 2003年08月19日 (火) 23時27分


[111]たてな
Re:SARZU 【THE LAZY】


まぁた、濃いですね〜…
好きだけど。しん君は毒っスか?

ピピたん…。ジュンたん以上に大変そうです(苦笑
ピピ:「ゴローはん。早う帰って来てぇな…」(TT)

函○の女(ひと)も見るのかな(笑

>スネークダンス
個人的にはムーンウォークの方が…(爆

2003年08月20日 (水) 15時01分


[112]エマ
Re:SARZU 【THE LAZY】


う〜ん、もうこの作品の勢いは止まりませんな(笑)

途中途中も面白かったですが、最後の
>みか「わかってくれた? じゃぁ、この散らかった部屋の片付けよろしくね〜!」
が一番ウケました(笑)

最後のアユミちゃんの大ウソも……っていうかほんとやる気ないですね(^^;

個人的にはゆきさんのスネークダンスがどんな踊りだったのか気になります。

2003年08月25日 (月) 01時16分


SARZU 【THE JUDGE!】 - 返信 -

[107]はじめ


モモ「あ、あの…、ごしゅじんさま…、」

悟郎「ん?なんだい?モモ?」

モモ「あの…、寝る前に、お話を一緒に読んでくれますか。」

悟郎「うん。いいよ。」

モモ「あ///、ありがとうございます! 今日は、図書館でこんな本を借りてきたので。」

 モモは本を取り出した。その本の表紙には、『SARZU』と書かれている。

悟郎「じゃぁ、一緒に読もう。」

モモ「は、はい///」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ここは夕方6時をまわったメイドの世界。
 中央にはせつな(メガミ様)がいて、せつなの前にはらんとつばさとくるみとジュンが座っている。

せつな「これから、きんぎょのらん、いんこのつばさ、はむすたーのくるみ、および、ウマのジュンの裁判を始めます。」

4人「はい(なの〜)…」

せつな「では……… 4人とも、失態続きでしたね。」

ジュン「そんな…、あたしは無実だよ!!! アパートを壊しちゃったけど…」

せつな「被告人は静粛に! まずは、きんぎょのらん! あなたには、メイドの世界刑法第309条“寒い親父ギャグを飛ばした罪”がかかっています。」

ジュン「?????」

せつな「これを御覧なさい!」

 せつなは杖を振りかざした。 杖の先の水晶に映像が写し出された。

-----------------------------
らん「もう、つばさちゃんたちの所にもいっトイレ! な〜んちゃって♪」

早送り→→

らん「布団がフッ飛んだ〜♪」
-----------------------------

せつな「周りの空間の分子運動を妨害するようなギャグを2回も! きんぎょのらんに懲役2年を課します!」

ジュン(動揺)

らん「そんな〜、らんは一生懸命頑張ったのにぃ…」

 らんの穏やかな視線がせつなを動揺させる。

せつな「あ、らんはそのまなざしが可愛いので無罪♪」

らん「やったのですぅ♪!!!」

ジュン「!!?!?」

つばさ「あああ!!! らんだけずるいよ〜!!!」

くるみ「そうなの〜!!!」

せつな「被告人は静粛に!!! では次に、いんこのつばさ! あなたには、メイドの世界刑法第504条“J○東日本に普通列車の本数を増やせと要求した罪”がかかっています。」

ジュン(………何なの、それ(呆)………???)

せつな「これを御覧なさい!」

 せつなは再び杖を振りかざした。

-----------------------------
つばさ「フクシマニワサカカンノフツウレッシャヲモットフヤセ………メ○ゾーマ!!!」〈HP:38〉
-----------------------------

せつな「いんこのつばさに禁固1年を課します!」

つばさ「そんな…、メガミ様、もうちょっと軽くしてよ〜!」

 つばさの鳥類的視線(?)がせつなのココロの奥底の扉を叩く。

せつな「あ、つばさは私と同じ鳥類なので無罪にします♪」

つばさ「やったぁ、勝訴〜〜〜!!!」

くるみ「あ゛〜〜〜!!! つばさちゃんもずるいの〜〜〜!!!」

ジュン「何でそんな理由で………!!???」

せつな「被告人は静粛に!!! では次に、はむすたーのくるみ! あなたには、メイドの世界刑法第704条“セムハム語を地上で喋った罪”がかかっています。」

ジュン(はぁ………???)

せつな「これを御覧なさい!」

 せつなは再び杖を振りかざした。

-----------------------------
くるみ「くるみはセムハム語が喋れるの〜♪」

ジュン「そんな言語聞いたことないよ! じゃぁ、『こんにちは』はセムハム語で何て言うの?」

くるみ「な」

早送り→→

らん「あ、ちなみに言っておきますが、セムハム語は昨日くるみちゃんが作った言語なんですよ。」

ジュン「そうゆうオチかい!!!!!??」
-----------------------------

せつな「それにきんぎょのらん、『セムハム語』は、私とくるみで作ったんですよ! 私を忘れないで下さいよ(泣)!!!」

らん「あ、そうだったんですかぁ、すみませぇん………」

せつな「まぁそれはともかく、はむすたーのくるみに懲役1年と、執行猶予1年を課します!」

くるみ「え゛〜〜〜!!!?? くるみ、そんなのいやなの〜!!!」

 くるみの普段にはない真剣なまなざしがせつなの心臓を揺さぶる。

せつな「あ///、何だかこうして見ると、くるみって私の愛する拓郎(悟郎の父さん)に似てる/// 無罪♪」

ジュン「………何故!!!??」

くるみ「やった〜なの〜★!!!」

らん「これで旧中学生トリオは全員無罪を勝ち取りましたね♪」

ジュン「あたしだけまだ終わってない………」

せつな「では最後に、ウマのジュン! あなたには、メイドの世界刑法第707条“可愛くてカッコよくてモテまくっているから生意気だぁ!の罪”がかかっています。」

ジュン「いやそれ、明らかに犯罪じゃないよ!!!」

せつな「被告人は静粛に!!! これを御覧なさい!」

 せつなは再び杖を振りかざした。

-----------------------------
MAN“You are so pretty that I’d love to MARRY YOU!”
<君は可愛すぎるから、私は君と結婚したいです!>

ジュン“!!!!! Needless to say(←修正しました), that’s impossible!!!!!”
<!!!!! 言うまでもないと思いますが、そんなことできません!!!!!>

MAN“American Joke, of course! HAHAHAH!!!”
<アメリカンジョークに決まっていますよ! ハハハ!!!>

ジュン“Ha,haha...”
<は、はは………>
-----------------------------

せつな「しかも、アメリカ人にまでモテるなんて… これは生意気すぎます!!! ウマのジュンに、無期懲役を課します!」

ジュン「何でそんなことで無期懲役になるの!!!??」

 ジュンの燃えるような熱いまなざしがせつなの魂をグサリと刺す。

せつな「あ、何だかウマのジュンを見ていると、久し振りに競馬をやりたくなっちゃっいました★ て訳で私、これから競馬に行ってきまぁす♪」

ジュン「え゛!!? ちょっと待って! 裁判はどうなったの!!?」

せつな「ああ、もう面倒ですから無罪でいいです♪」

ジュン「あ、ありがとうございます…!」

せつな「はい、これにて裁判終了〜! あ、それと、先の4人の変わりに、再び睦家に向かう者を指名しなければいけませんね。 へびのゆき、うさぎのみか、かめのあゆみ、そして、見習い守護天使として、ペンギンのピピ、以上の4人です。」

ゆき「オホホホホ、選ばれて光栄です★」  みか「やったぁ、地上にいけるぅ!!!」
あゆみ「オホホホホホホホホホ、私が選ばれるなんて当然のことだと思っていましたわ。」
ピピ「え、ほんまにウチでええん!??」  らん「いいですねぇ、4人とも。」
つばさ「ま、ボクらもまた地上に戻れるようにメイドの世界で修行を頑張らないとね★」  くるみ(指をむしゃむしゃ)
ジュン(この4人が、先の3人と違って本当にまともな守護をするのかどうか、水晶を通して監視しよう………)

せつな「4人とも、後のことは任せます。 では、これから4人を転生します。バシ○ーラ!!!」

 ゆき、みか、あゆみ、ピピの4人は地上へと飛ばされた。

せつな「では、私は競馬に行ってきまぁす♪ 大井競馬場へ、○ーラ!!!」

 せつなは大井競馬場へ飛んでいってしまった。

                    【続く】


               ●後書き●
 はじめで〜す♪ ボクは前作の『SARZ』を書くのが凄く楽しかったので、ノリで続編を書いてみました♪ 今回はピピが苦労人となりますよ(笑) あ、それと大阪弁の勉強が必要になるなぁ、ボク(再笑)
 ではでは、今後も応援、4649お願いします★


               ◆奥付け◆
タイトル:『SARZU 【THE JUDGE!】』

登場キャラ:モモ、悟郎、 [ゆき、みか、あゆみ、らん、つばさ、くるみ、せつな](毒) 、ジュン、ピピ

メインキャラ:旧中学生トリオ、せつな、ジュン

ジャンル:ギャグ

分類:毒天

作者:はじめ

公開日:2003年7月28日(月曜日)

Special Thanks To:読者の貴方様!!!

メール 2003年07月28日 (月) 23時03分


[108]たてな
Re:SARZU 【THE JUDGE!】


あ、あのSARZの恐怖が再び…ッ!
それにしても、このせつなサン…
対応が家のメガミ様(むに)に似てる…

注)むには地の性格でこれっぽいです(爆

2003年07月31日 (木) 17時19分


[109]エマ
Re:SARZU 【THE JUDGE!】


いやもお…何がなんだかって感じですね(笑)
メガミ様までこんな風に……。
しかも拓郎…って呼び捨てっすか!

で、今度はゆきさんたちが出てきましたが、どうもまた性格が歪んでいそうですねぇ(苦笑)
まあピピちゃん、頑張ってください(^^;

2003年08月05日 (火) 13時57分


天の川の天使 - 返信 -

[102]ワンダバ・ダン


7月6日。七夕を翌日に控えた日の夜。
僕は何やら鏡と向き合ってるジュンに声を掛ける。
「ジュン、明日何か用・・・って、おっ!?」
ジュン「あ、ご主人様。
今、浴衣の試着をしてたんだけど、どう?」
ジュンはそう言って、涼しげな浴衣姿で僕の前を
クルリと1回転して見せる。
「ああ、よく似合ってるよ。涼しげで綺麗でいいね。
ところで明日僕休みなんだけど、よかったら出かけない?」
ジュン「もちろん、ばっちしOKだよ!
ちょうど浴衣を着て出掛けたい気分だし、
街の七夕飾りもいろいろ見てみたいし。」
「よし、決まりだ。で、明日は特別に
ジュンの好きなようにしていいよ。」
ジュン「えっ!? まだどうして?」
「ん!?あ、ああ、いつもジュンにはあれこれ
お世話になってるし、それに明日は・・・。」
ジュン「明日は?」
「ま、まあそれについては明日のお楽しみに、て事で。」
ジュン「うん、それじゃあ明日を楽しみにしてるよ。」

そして七夕当日。先に出掛ける準備を終えた僕は、
外でジュンを待っていた。
ジュン「ご主人様〜、待たせちゃってごめん! 
ちょっと浴衣を選ぶのに時間がかかっちゃって。」
僕の前に現れたジュンが身につけていたのは、昨日の
浴衣とは違う、裾の短いミニスカ風の浴衣だった。
ジュン「最初は昨日着てたのにしようと思ってたんだけど、
ご主人様と出掛けると分かったら、急にこういう風なのが
着てみたくなっちゃって。もしかしてご主人様、
こういう浴衣は嫌?」
「いやいや、そんな事ないよ。昨日の浴衣も良かったけど、
そっちの浴衣もなんか可愛らしい・・・、かな。」
ジュン「いやだなぁ・・・、そう言われるとなんか照れちゃうよ。
と、とにかく、早く行こうよ!」
ジュンはほんおり顔を赤らめながら、僕の手を引いて行く。

僕らが最初に立ち寄ったのは、街のショッピングモールの
中にある新しい映画館だった。
ジュン「最初は映画を観ようよ!
あたし、すごく観たい映画があるんだ!」
しかし映画館の中に入ると、周りの客はカップルばかり。
「うわっ、他の客はカップルばかりか。なんか緊張するな。」
ジュン「どうして? あたしは全然平気だけど!? 
あたし達だってれっきとしたカップルじゃない。」
あ、そうだな、と心の中で思いつつ、映画の上映が始まる。
やがて上映が終わり・・・、
ジュン「う〜ん、良かったなぁ。15年も離れ離れになってた
恋人同士がいろんな困難を乗り越えて再会するなんて。
なんだか人事に思えなくってジ〜ンときちゃった。」
「うん。僕は恋愛映画はほとんど観ないけど、
あの映画はなんか心に残るものがあったなぁ。」
ジュン「それはそうと、今日はあたしの好きにして
よかったんだよね!? それじゃあこれから
ばっちし付き合ってもらうから!」
「ああ、ばっちし付き合うよ。」
その後、僕はジュンにあちこちウインドウショッピングに
連れ回・・・、いやいや付き合った後、
七夕飾りの華やかな通りを歩き回る。
ジュン「ねぇ、ご主人様。あたし七夕って好きなんだよね。
天の川で再会する織姫と彦星、短冊に込める願い・・・。
なんかロマンチックじゃない? あ、そうだ、ご主人様は
短冊のお願い、なんて書いたんだっけ?」
「え!?確か『いい男になれますように』だったかな?」
ジュン「ふふっ、ご主人様ったら。でもあたしにとっては、
ご主人様は今でも十分いい男だけどね。」
「そう、ありがと。で、ジュンは何を書いたのかな?」
ジュン「あたしは・・・『ご主人様が幸せになれますように』
だよ。でもホントは他の事を書きたかったんだけど。」
「他の事って、一体どんな事?」
ジュン「そ、それは・・・、恥ずかしくて言えないよ。
(『ご主人様と結ばれたい』なんて書けないからね・・・。)
それより、最後に寄りたい所があるんだけど。」
ジュンに連れられて立ち寄ったのは、
街から少し離れた高台にある公園。
そこに着く頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。
ふと見上げると、僕らの目に映ったのは
天の川の星々に彩られた満天の星空。
「これはすごいな。星がこんなにたくさん見れる場所が
あったなんて。よく見つけたね。」
ジュン「気に入ってくれた? ここは前から
目をつけてたんだ。去年の七夕は雨だったから、
今年こそはどうしてもご主人様と天の川が見たくって。」
「そうか・・・。ありがとう。ジュンのおかげで今年の
七夕はとてもいい日になったよ。そうそう、
・・・はい、これ受け取って。」
僕はジュンにリボンの付いた小箱を手渡す。
「ジュン、お誕生日おめでとう!
これは僕からのささやかなお祝い。」
ジュン「ご主人様、あたしの誕生日、覚えててくれてたの? 
あたし毎日ご主人様の事で頭がいっぱいだったから、
つい忘れてたよ。ねぇ、これ今ここで開けてみてもいい?」
ジュンはすぐさま箱の中身を開ける。
ジュン「これは・・・、ペンダント!?」
「えっと、大して高いものじゃないんだけど、
ジュンに似合いそうな物を選んだつもりなんだけど・・・。」 
ジュンは手にしたペンダントを見つめ、何やらうつむいたまま
肩を震わせていた。
「あ・・・、もしかして気に入らなかった? だったらごめん!
明日別の物を買ってこようか?」
ジュン「気に入らないわけ・・・、ないじゃない・・・。」
そう言って顔を上げ、僕を見つめるジュン。
よく見ると、彼女の目からは大粒の涙が・・・。
ジュン「ご主人様があたしのために選んでくれた物だもん。
それだけであたしにとっては一生の宝物なんだから!
ご主人様、ホントにありがとう!!」
ジュンは一目散に僕に向かって駆け寄り、
そのまま僕を抱きしめる。彼女の感極まった気持ちが
伝わってくるくらい、強く強く抱きしめてくる。
ジュン「ねぇ、ご主人様、最後にひとつだけ、
あたしの好きにさせて・・・。」
ジュンは僕の頭の後ろを両手で抱え、そのまま目を閉じて
顔を近づけ、やがて・・・、
               ちゅっ
お互いの唇が触れ合い、僕はすこしうろたえる。
ジュン「ん、んん、・・・。」
ジュンは僕にぴったりと寄り添い、より強く、より熱く
唇を重ね合わせてくる。
ジュン「ん、んん、んぁっ・・・。」
最初は落ち着かなかった僕も、ジュンの気持ちに応え
彼女をやさしく抱きしめ、こちらからも唇を重ね合わせる。
「ん、ぁっ、んん・・・。」
くちづけを終え、お互いしばらく見つめ合った後、
ジュンがふと口を開く。
ジュン「ご主人様にこんな事しちゃうなんて、
あたし守護天使失格、かな・・・。」
ジュンは少し後悔げに僕に言う。
「そんな事気にしなくていい。今日はジュンの
好きにしていい、て言ったのは僕の方だから。
それに誕生日プレゼントをここまで喜んでくれるなんて、
僕も嬉しく思ってる。」
ジュン「そう言ってくれて安心しちゃった。ご主人様、
これからもずっとそばにいさせて・・・、くれるよね!?」
「ああ、もちろん。」
ジュンは嬉々として自分の腕を僕の腕に絡ませてくる。
「さ、帰ろうか。」
僕とジュンは、腕を組んだまま公園を後にした。

ジュン「(たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様の
そばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい・・・。)」
                          <終>

メール 2003年07月08日 (火) 20時24分


[103]ワンダバ・ダン
あとがき


どうも〜、ワンダバ・ダンです。
ジュンの誕生日SSであります。
皆さん、ジュン、遅れてごめんなさい(汗)。
ジュンは七夕が誕生日という事なので、
最初話を作りやすそうに感じてましたが、
どっこい意外と苦戦しました(苦笑)。
出来はあまり自信ありませんが、
無事に書けてホッとしてます。

メール 2003年07月08日 (火) 20時38分


[104]たてな
Re:天の川の天使


もはや…語るまい…
語ると私の間抜けな姿さらしそうで…。

こんなにも積極的だとは思わなかっタ…。

この分だと夏のSSだったら水夏っぽい展開で
期待してしまいます(汗

この辺にしておこ…。

2003年07月09日 (水) 14時58分


[105]はじめ
Re:天の川の天使


 はぁぁ、癒されました♪ その一言に尽きます★
 七夕と誕生日が重なっているなんて、7th July は御主人様にとっても、ジュンにとっても、凄く特別な日なんですね♪ いいですねぇ★ ボクも、オリジナル守護天使のチョウのアゲハの誕生日をボクと同じ 13th November にしていますから(笑)
 あと、最後のジュンの
(たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様のそばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい・・・。)
 というささやかなココロの声が、ボクのココロの奥底を刺激してきました★ ささやかでも、凄く立派な願いですね★

 点数は………
☆☆☆☆☆ 50点!!!

メール 2003年07月09日 (水) 22時59分


[106]智龍(ともドラゴン)
Re:天の川の天使


はぁ〜…ラブラブっすな〜・・・
『たとえ結ばれなくても、ずっとご主人様のそばにいて、ご主人様を幸せにしてあげたい』
ナイス名言って感じでとてもよかったです。

暑い夏に熱すぎて融けてしまいそうですぅ〜(笑)


スイマセンです、ぶっちゃけ、掲示板のワンダバ・ダンさんのカキコ見るまでジュンの誕生日忘れてました…(汗)


あ、ピピとネネのSS書かなきゃ…

2003年07月14日 (月) 23時09分


SARZ【決着!】[最終回] - 返信 -

[99]はじめ


つばさ「はぁぁ、にしても、睦さん、なかなか帰って来ないね。」

らん「そうですねぇ。」

くるみ「くるみ、退屈なの〜!」

つばさ「………そうだ!折角向日葵畑を作って、天井も飛ばしたんだし、ここで決闘でもしてみる?」

くるみ「いいの〜〜〜!!!くるみ、大賛成なの〜〜〜!!!」

ジュン「そんな物騒な!!!」

らん「古い物を、どうするのですか?」

ジュン「それは骨董!」

らん「あれこれ悩むのは嫌ですぅ…」

ジュン「それは葛藤!」

らん「あ、お湯を沸かせばいいのですか?」

ジュン「それは沸騰!」

らん「何か盗むのですか?」

ジュン「それは窃盗!」

つばさ「らん、戦うことだよ。」

らん「なぁんだそれでしたら“決闘”でよかったではないですか。」

ジュン「 は じ め か ら そ う 言 い な よ ! ! ! 」

らん「ジュンちゃんも決闘やりますか?」

ジュン「それは結構!!!」


くるみ「3人だと中途半端だから、ジュンちゃんもやるの〜!」〈HP:189〉

つばさ「よし、決闘開始だね★」〈HP:283〉

ジュン「あたしはやらない!!!」〈HP:265〉

つばさ「ジュンの台詞の横にもHPが表示されてるんだから、ジュンもこの決闘に参加していることになってるんだよ。」〈HP:283〉

ジュン「そんな………卑怯な」〈HP:265〉

らん「嗚呼、だぁれもいない山奥ですか………」〈HP:217〉

ジュン「そのヒキョウ(秘境)は違うよ!!!」〈HP:265〉

つばさ「よし!行くよ〜! タ ァ ! ! ! 」〈HP:283〉

[つばさの攻撃 くるみに33のダメージ]

くるみ「痛いの〜!よくもやったの〜!」〈HP:156〉

ジュン「始まってる………」〈HP:265〉

[ジュンは様子を見ている。]

くるみ「くるみもつばさちゃんにお返しなの〜!つばさちゃん、じゃんけんしようなの〜!」〈HP:156〉

つばさ「あ、うん。」〈HP:283〉

くるみ「じゃんけんぽいなの〜! しっぺ でこピン 馬○チョップ ぜ〜ん〜ぶ!   馬○チョップなの〜!」〈HP:165〉

[くるみの馬○チョップ つばさに12のダメージ]

らん「らんも行きま〜す♪ エイ!」〈HP:217〉

[らんはつばさに膝カックンをした つばさはつまずいて1ターン行動不能になった]

つばさ「うぅぅ…」〈HP:271〉

[つばさはうずくまっている]

[ジュンは身を守っている]

くるみ「今のうちなの〜!」〈HP:165〉

[くるみはベ○ラマを唱えた。
つばさに37のダメージ
ジュンに17のダメージ
らんに16のダメージ]

ジュン「あ゛づ〜〜〜!!!」〈HP:248〉

らん「らんも仕返ししまぁす♪」〈HP:201〉

[らんのひじてつ くるみに17のダメージ]

くるみ「うぅ…なの〜…」〈HP:148〉

つばさ「よし!ボクの番だ!!!」〈HP:234〉

[つばさの飛び膝蹴り らんに45のダメージ]

ジュン「はぁぁ、早く終わってくれないかなぁ…」〈HP:248〉

[ジュンはぼーっとしている]

くるみ「つばさちゃん強いの〜!つばさちゃんを狙うの〜!」〈HP:148〉

らん「らんもそうしますぅ♪」〈HP:156〉

くるみ「らんちゃん、ここはあの呪文をなの〜!」〈HP:148〉

らん「そうですね。では…、2人合わせて…」〈HP:156〉


 くるみ&らん「 ミ ナ デ ○ ン ! ! ! 」


[くるみとらんはミナデ○ンを唱えた。 強力な稲妻がつばさを襲う!つばさに128のダメージ]

つばさ「うぅぅ…、こうなったら、 (毒なのでひらがな表記します→) れ い 召 還 ! ! ! 」〈HP:106〉

[つばさはれいを召還した。 目の前にれいが現れた。]

れい「お呼びですか、つばささん?」〈HP:760〉

ジュン「!!!!!」〈HP:248〉

つばさ「うん。」〈HP:106〉

れい「どうなさいましたか?」〈HP:760〉

つばさ「ちょっと今ピンチなんだよ。助けてくれる?」〈HP:106〉

れい「わかりました。 つばささんの傷の手当てをしてあげます。 ベ○イミ!」〈HP:760〉

[れいはべ○イミを唱えた。 つばさはHPが85回復した。]

つばさ「ありがとう★」〈HP:191〉

れい「それと、つばささんにボクの朱雀の羽をさしあげます。」〈HP:760〉

つばさ「え?いいの!!?」〈HP:191〉

れい「はい。 健闘を祈りますよ。[去る]」〈HP:760〉

つばさ「ありがとう、れい!愛してるよ!!!」〈HP:191〉

[つばさは朱雀の羽を手に入れた。]

つばさ「よし!これで…」〈HP:191〉

[つばさは朱雀の羽で空に舞い上がった。]

つばさ「これで攻撃は受けないよ〜★」〈HP:191〉

くるみ「あ゛〜〜〜!!!つばさちゃんずるいの〜!!!」〈HP:148〉

[ジュンは大きく息を吸い込んだ。]

くるみ「こうなったら、くるみもなの〜!!!」〈HP:148〉

[くるみは向日葵畑に咲いている向日葵の種をかじりまくった。 くるみはHPが80回復した。]

らん「つばさちゃんもくるみちゃんもずるいですぅ。らんも行きま〜す♪
  布 団 が ふ っ 飛 ん だ 〜 ! ! ! 」〈HP:156〉

[らんは親父ギャグを唱えた! さヴい!!! あまりの寒さに、一瞬、らんの周りの空間の気温が氷点下50℃に下がった! つばさに122のダメージ!その上、つばさの朱雀の羽が消滅し、落下して地面に叩き付けられた。
つばさはトータルで153のダメージを受けた!
ジュンに147のダメージ!
くるみに201のダメージ!]

つばさ「うぅぅ…、朱雀の羽が………」〈HP:38〉

くるみ「寒いの〜!!!」〈HP:27〉

ジュン「……………」〈HP:101〉

らん「これで勝利はらんのものですね♪」〈HP:156〉

つばさ「こうなったら………やられる前にあれを!!! フクシマニワサカカンノフツウレッシャヲモットフヤセ………メ○ゾーマ!!!」〈HP:38〉

[つばさはメ○ゾーマを唱えた。灼熱の炎がらんを襲う! らんに144の………]

  ジュン「 も う い い 加 減 に し て 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」〈HP:101〉

[ジュンは怒って、拳で床を叩きつけた!]

 ド〜〜〜〜〜ン!!!!! メリメリ………ガラガラガラガラ!!!!!

らん「きゃ〜〜〜〜〜!!!!!」〈HP:12〉

つばさ「いや〜〜〜〜〜!!!!!」〈HP:38〉

くるみ「きゃ〜なの〜〜〜〜〜!!!!!」〈HP:27〉

ジュン「あ゛〜〜〜〜〜!!!!!」〈HP:101〉

[ジュンの拳一振りでアパートが崩れてしまった!
らんに89のダメージ! らんはHPが0になった!
つばさに77のダメージ! つばさもHPが0になった!
くるみに81のダメージ! くるみもHPが0になった!
ジュンに71のダメージ! ジュンはHPが30残った!]


らん「降参しますぅ…」〈HP:0〉

つばさ「ボクも降参…」〈HP:0〉

くるみ「くるみも降参なの〜…、ジュンちゃんの怪力、すごいの〜…」〈HP:0〉

つばさ「この勝負…、ジュンの勝ちだったね…」〈HP:0〉

らん「決着がついたので、HPの表示を消しますね。」

ジュン「………そ…、そんな場合じゃないよ!!!!! アパートが………」

つばさ「過去の事を嘆いても仕方ないことだよ。今出来る事を考えようよ。」

らん「そうですね。」

ジュン「どうしよう…、あたしの…、怪力のせいで………アパートが………   早くアパートを直さないと………」

つばさ「ごめ〜ん…、ボクにはそんな魔法力残ってないよ………」

ジュン「じゃぁ…、どうするの…!!?」

らん「こういう時は………、逃げるに限りますぅ♪
  ○ーラ!」

ジュン「あ゛〜〜!!!ちょっと待っ………」


 4人はその場から消えて、メイドの世界へ帰って行った。


          〜〜〜そして、その後〜〜〜


MAN「イッパイキケテ、イッパイシャベレル♪」


 【Dokidoki Visitor 編】で出てきたアメリカ人の男の人がNO○Aの歌を歌いながら睦家に向かって歩いている。


MAN「NO○Aニイッタラニホンゴガシャベレルヨウニナッタヨ〜! マタアノカワイクテカッコイイオンナノコニアイタイナ★ モシアッタラ、ニホンゴデカイワシタイナ★」


 男の人は(さっきまで)アパートのあった場所に着いた。


MAN「…………………………アパートガナイ!!!!!
  OH, MY GOD!!!!!」


 男の人は、自分の言う“可愛くてカッコイイ女の子”がこのアパートを壊したのだと夢にも知らず、ただ唖然としてその場を去って行ってしまった。



          〜〜〜そして、天界では〜〜〜

ユキ「これでこのお話は終わりですよ。」

ビンキー「ねぇめがみしゃま、おしょらをみてくだしゃい………」

ユキ「はい? あらあら、もう夜明けなのですね。ごめんなさいね、お話が長すぎて、もう朝になってしまいましたね。 私とした事が…、
  オ ホ ホ ホ ホ ホ ホ ホ ホ ホ ! 」


 ユキの高笑いが、夜明けの天界に響いた。


  〜〜〜THE END〜〜〜





               ●後書き●
 いやぁ、連載が終わりましたが、今までボクは、とても楽しい気持ちで本作品『SARZ』を書いてきました★ やっぱりギャグを書くのは楽しいですね(笑)! また何か面白いネタが浮かびましたら、受験勉強の合間の休憩の時間に、このようなギャグを書きたいと思います♪
 今まで『SARZ』を読んで下さった貴方様、最後までこんな稚拙な文章を応援し、読んでもらい、本当に、ありがとうございました!!!



               ◆奥付け◆
タイトル:『SARZ【決着!】 [最終回]』

登場キャラ:らん(毒)、つばさ(毒)、くるみ(毒)、ジュン、れい(毒)、MAN、ユキ、ビンキー

メインキャラ:旧中学生トリオ(毒)、ジュン

ジャンル:ギャグ

分類:毒天

作者:はじめ

公開日:2003年7月6日(日曜日)

Special Thanks To:読者の貴方様!!!


メール 2003年07月06日 (日) 08時06分


[100]たてな
Re:アレ?


セツナからユキさんに変わってる…?
と、時が…(汗

結局ゴロー君の出番ナカタっすね…(^^;
まともなのじゅんだけだったし。

半熟英雄みたいだったなぁ…

2003年07月06日 (日) 14時19分


[101]ワンダバ・ダン
Re:SARZ【決着!】[最終回]


全編を通じてテンションの高い展開でしたね。
とりあえずツッコんでばかりだったジュンに
「お疲れ様」と言ってあげたいです(笑)
はじめさんも執筆、お疲れ様です。

メール 2003年07月08日 (火) 20時04分


ぬくもりを感じて・・・。 - 返信 -

[94]ワンダバ・ダン


いつもと変わらない夕食時。ジュンの作ってくれた料理を
味わいながら過ごす、小さな至福のひと時。
「最近、みそ汁がおいしくなったなぁ。ジュン、
料理の腕また上がったな。」
ジュン「そう?どうもありがとう。
ご主人様にそう言ってもらえて幸せだよ。ところで、
ご主人様にちょっとお願いがあるんだけど・・・。」
「ん!?お願いって何?」
ジュン「今夜ね、ご主人様と一緒に寝させて。」
             ブ  ハ  ッ  !
ジュンの大胆なお願いに、口に含んでいたみそ汁を
思わず豪快に吐き出す僕。
ジュン「ご、ご主人様、大丈夫?」
「ゲホ、オホッ、一体どういう風の吹き回しなんだ!?」
ジュン「いや、今日ね、あたしの布団だけを干してたん
だけど、ほら、今日突然の夕立ちがあったでしょ?
それで布団がびしょびしょになっちゃって・・・。」
「それで今夜は一緒に寝させて欲しい、と。」
ジュン「うん。あ、でももしご主人様が嫌だったら、あたし
今夜は徹夜して過ごそうかと思ってるんだけど・・・。」
「そっか。まあそういう事なら今日は一緒に寝る?」
ジュン「ホントに!? やったぁ!!
(ご主人様と一緒に寝れる!)」
僕がジュンのお願いを引き受けると、
彼女はすごく嬉しそうに振る舞う。
「ん!?なんでそんなに嬉しそうなの?」
ジュン「え!?いや、徹夜するにもやる事に困るから、
寝れるようになって良かったなぁ・・・と。」
嬉しそうにしてる理由がごまかしてるように見えたのは
気のせいかな?

やがて時間が流れ、人も街も一時の眠りにつく夜。
僕は寝るための準備を終え、寝床へと向かう。
すると僕の布団はすでに敷かれていて、
その中にはジュンが布団をかぶってもう横たわっていた。
ジュン「あ、布団の中ばっちし暖めておいたから。
さ、寝よ、ご主人様。」
僕はジュンのめくり上げた布団の中に入り、
彼女の隣に横たわる。シングルの布団に2人で寝てるので
さすがにせまく感じるが、すぐ隣で寝てるジュンの感触が
全身で感じられて、なんだか心地よい気分だった。
ジュン「すごくあったかいなぁ・・・。
ご主人様の感触や体温が体の芯まで伝わってきて・・・。
ねぇ、もっと寄り添ってもいい?」
そう言って体を僕の方に近づけてくるジュン。
ガラにもなく甘えてくるようにも見える。
「え?あ、ああ・・・。そういえば、
昔も今夜と同じような事があったなぁ。」
ジュン「えっ!?なになに。前もこんなことがあったの?
相手は誰?教えてよ〜。」
妙に気がかりそうに問い詰めてくるジュン。
「昔、ジュンがいた乗馬クラブをやってた親戚の所に
お泊まりした事があってね。夜寝る時、そこのお姉さんに
添い寝してもらった事があったんだ。」
ジュン「それって、あたしのオリジナルの人じゃない!」
「そうか、ジュンのその姿って、あのお姉さんが
モデルになってたんだね。そう、この辺は夜は結構冷える
から一緒に寝ましょ、って言われて。それで布団から
はみ出ないように、って僕を抱きしめてくれてた。
あの時のお姉さんの感触が柔らかくて、暖かくて、
風呂上がりの石鹸の匂いがしてね・・・。
すごく気持ち良く眠れたな。」
ジュン「そうか・・・。そういう事なら
あたしも負けてられないな。」
「えっ!?」
ジュンはそうつぶやくと、突然僕の方に体をぴったりと
寄り添い、僕の体をギュッと抱きしめてきた。
「ちょ、ちょっと、ジュン!?」
ジュン「ご主人様が布団からはみ出たりしないように、
あたしがばっちし抱きしめててあげる。」
「な、なんか照れるな・・・。でもこうしてると、
ジュンのぬくもりが体いっぱいに伝わってくる。
気持ち良く眠れそうだな。あの時みたいに・・・。」
ジュン「もう、照れないでよ。あの人の時みたいに、
いや、それ以上のぬくもりを感じて欲しいな。
(あたしのご主人様への想いも・・・ね。)
じゃご主人様、おやすみなさい・・・。」
こうして僕とジュンは、お互いの感触、
そしてお互いのぬくもりを全身で感じ合いながら、
しばしの眠りについていった・・・。

そしてまた時間が流れ、朝日が昇り、
辺りがすっかり明るくなった朝。
ジュン「ん、んん・・・。すっごく良く眠れたなぁ。って、
もうこんな時間!?しまった、寝過ごしちゃったぁ。」
枕元にある時計を見てビックリするジュン。
ジュン「ごめんなさい、ご主人様。大急ぎで朝ご飯の
準備を・・・て、あれ?」
ジュンは慌てて朝食の準備をしようと飛び起きるが、
テーブルの上にはすでにトーストやベーコンエッグ、
サラダ、牛乳などが並べられていた。
「よっ!おはよう、ジュン。よく眠れたかい?
あ、ちょうど朝飯の準備が終わった所だから。」
ジュン「うん、おかげさまでとっても。
でもホントごめんなさい!朝ご飯の準備しなきゃ
いけないのに、寝過ごしちゃって・・・。」
「気にしない気にしない。昨夜は僕もグッスリ眠れたからね。
おかげで目覚めが良くって。それにジュンがとても気持ち
良さそうに寝てたから、なんか起こすの悪くって。」
ジュン「そんな気兼ねしなくても・・・。でもホントに
気持ち良かったなぁ。ご主人様があたしを全身で
包み込んで、心も体も癒してくれるような感じがして。
それで・・・ね。」
「そうか、それはよかったなぁ。僕も昨夜はなんか
心が休まるっていうか、安心感があったなぁ。
あ、もし良かったら、」
僕・ジュン「これからも一緒に寝ない?」
ジュン「えっ!?」
「あれ?」
僕とジュンとで、全く同じタイミングで全く同じ言葉が
出てしまった。
「お互い考えてる事が一緒とはね・・・。」
ジュン「ホント。うふふ・・・。でもご主人様も
同じ事を思ってたなんて、あたし嬉しいよ。
昨日思い切ってお願いして良かった♪」
僕とジュンはお互い微笑み合いながら朝食をとる。

ジュン(あたしとご主人様、お互いのぬくもりを
間近で感じ合いたい。末永く、ずっと・・・!)
                                                   終

メール 2003年06月29日 (日) 23時46分


[95]ワンダバ・ダン
あとがき


どうも〜、ワンダバ・ダンです。以前言った
ジュンのSS、ようやく完成したので公開します。
モロに妄想爆発な設定ですが、一緒に寝る事でも
ご主人様と守護天使の絆は深まっていく・・・、
ていう事にしておいてください(笑)。
ちなみにジュンがどんな格好で寝てるかは、
皆さんのご想像にお任せします(笑)。
自分は、Yシャツ姿に1票(←おい!)

メール 2003年06月29日 (日) 23時50分


[96]はじめ
Re:ぬくもりを感じて・・・。


アロハ〜♪ はじめで〜す★
とてもイイ話でした♪ 2人で一緒に寝るのってイイことですよね★
現代は1人暮らしの人達が増加しているせいで、愛する人のぬくもりを感じる機会の少なくなった人達も増加するという悲しい事態になっていますからね(泣)

あ、ちなみに、点数をつけるとしたら、50点(満点)です☆☆☆☆☆

またジュンのSSを楽しみにしています♪

メール 2003年06月30日 (月) 14時18分


[97]たてな
Re:ぬくもりを感じて・・・。


まぁ…(赤面

もうらぶらぶですな。突っ込む隙がナイ…
やはり添い寝は良いです。人肌が一番温まりますし…

既に床を温めていたジュンはもう寝る気満々。
いつでもOKに萌へ。

何故そんなに添い寝に気合を!?

2003年07月02日 (水) 10時52分


[98]エマ
Re:ぬくもりを感じて・・・。


いやもう……うらやましいの一言です。

ジュンちゃん、おいしいご飯は作ってくれるし、優しいし、しかも夜には一緒に寝ようですかっ!

でも、守護天使と一緒に寝ると、昔の思い出がよみがえってくる物なのかもしれませんね。女性と寝ているはずなのに、むしろ子供時代ペットとじゃれあっていた頃の感覚の方がご主人様にとっては強いんでしょう。
一度、味わってみたいもんですねぇ〜。

でも、最後の「これからも一緒に寝よう」って……。
続編、希望します(笑)

HOME 2003年07月04日 (金) 01時17分





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